コロナウイルス 中国の勝ち

世の中コロナウイルス一色なので、そのあたりの数字を拾ってきました。

Worldometerというサイトが元データです

 

数字を見ていると、これ、もう、中国よりヨーロッパの方がいろいろとひどい、というのを感じたので、その辺の数字というかグラフを並べてみます。

 

コロナウイルス感染者数(3/11現在)

コロナウイルス感染者数(3/11現在)

 感染者数は中国が普通にトップです。まだこうしてみるとけた違いに多いです。イタリアが1万の大台に乗って2番目ですが、イラン、韓国も続いています。それでも中国はそのあたりの国と比べて10倍の水準です。

日本はダイヤモンドプリンセスを外数にすると、11番目というか、国としては10番目。中国と比べると100分の1水準。ちゃんと全員検査したらどうなる? というのはありますが、トップクラスのやばい国、という位置からは数字上は脱しつつあります。

 

 

コロナウイルスによる死者数(3/11現在)

コロナウイルスによる死者数(3/11現在)

死者の数は5人以上発生している10カ国を上げています。

死者数も、まだ中国が多いですが、イタリア、イランもかなりの数になっています。比率で言うと、感染者数の対中国数比より、死者数の対中国数比の方が、イタリアイランは高いです。韓国は、死者はまだあまり出ていないようですね。

日本は12人で8番目。イタリアやイランとは桁が違い、普通の国の範疇にとどまっています。

 

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疾病への感染、というのはかかった後、亡くなる方、感染中(闘病中)、回復、と三つに分かれます。最初のグラフは感染したトータル数。今度は、そこから死者と回復者を除いた、現在の感染者数を取り出しています。

こうすると、中国がまだ確かに多いですが、イタリアの2倍、韓国の3倍、イランの4倍、という程度の数字になってきています。中国は感染の広がりが早かったので、回復者が結構出てきていて、現在の感染者数でみると、他を圧するほど多い、という状態ではもはやなくなっています。

 

 

人口100万人あたりの死者数

人口100万人あたりの死者数

 

中国は膨大な人口があります。そこで、人口当たりになおしていろいろ見ていくと違うものが見えてきます。死者数が5名以上出た10カ国を、人口当たりの死者数で並べなおしたのが上のグラフです。

人口当たりの死者数で見ると、イタリアがすでに中国をはるかに上回っています。イランも中国より上。中国は三番目です。こう並べるとイタリアの深刻な状況が浮かび上がっています。

日本は100万人あたり0.09人。まだ、論じる価値のある死者数には達していない、というように見えます。

 

人口100万人あたりの現在の感染者数

人口100万人あたりの現在の感染者数

今度は現在の感染者数を人口当たりで割ってみました。人口当たりでみると極端に大きいのが、イタリアの中にある小国サンマリノ。ここは人口3万人余りの小さな町国家ですが、感染者数が62人もいて、人口100万人当たりに換算すると1,800人ほどというとてつもない数字になります。グラフでは300に見えますが、実際には振り切ってしまっている数字です。1800まで軸に入れると他が全然見えなくなるので、300で切りました。サンマリノはイタリア北部にありますので、この数字は、イタリア北部がどういう状態にあるのかを指し示している姿なのでしょうきっと。

二番目はアイスランド。ここも小国で人口が36万人ほどなので、感染者数が81人なのですが、人口当たりに直すと上位に入ってきます。

 

中国は武漢一都市はまだかなりの密度で感染者がいる模様ですが、全土見渡すとそれほどカウントされた感染者はいないわけです。100万人当たりに直すと11.2人で20番目と普通の国な感じの位置になりました。現在の感染者数は1.6万人ほど、とされているので、全員が武漢にいる、としても、武漢が1,000万人都市とおおざっぱにみると、100万人あたり1,600人でサンマリノ以下の数字になってきます。中国の統計をどこまで信じてよいか? という問題はありますが、それでも一時期よりは落ち着いてきた、と見える。

 

一方、ヨーロッパがひどい広がり方しています。グラフの赤はヨーロッパ諸国なのですが、青のアジア、茶色の中東よりも、圧倒的に赤の並びが目立ちます。イタリアにまず入り込んで、そこから周辺の大国、フランス、スペイン、ドイツへと広がりました。それらに囲まれたベルギーオランダも普通にリストにいますし、そこから北欧にも広がっている。海を渡っていイギリス(UK)もあり、アイスランドもあり。中欧のスイスオーストリアも名前があります。まだ東欧にはあまり広がっていないようですが、EU全域が壊滅してきた感じがある。

一方、中国は、武漢の外はそれほど目立った状態になっていません。いろいろと規制されて大変、という部分はあるでしょうが、感染の広がりは一応見られない。武漢の外は日本と同程度な感じに見えます。

中国の統計がどこまで本当か? はもちろん考えどころですが、仮に、現在の感染者数が10倍いたとしても、人口当たりでみるとイタリアより低い水準になりますので、危険度ランキングで言えば国としての中国はトップではない、という状態になってきました。

ちなみに日本は、人口当たりの感染者数は全体の39番目です。 日本も、検査数増やしたらもっとたくさんいるんじゃないか? と言われている国ですが、仮に10倍いたとしてもスウェーデンとスペインの間、10位台前半に入ってくる程度ですので、感染の広がりはヨーロッパ諸国より小さい、と見てよいのだろうと思います。

 

また、感染者の死亡率がヨーロッパは高く見えます。人口当たりの感染者数はイタリアより韓国の方が上なのですが、人口当たりの死者数にするとイタリアの方が高くなる。スペインやフランスも感染者の割合に対して死者の割合が高い。これは、アジアとヨーロッパで、ウイルスとして変質した何かがあるのか? あるいは医療の面での差があるのか、その辺はよくわかりませんが、ヨーロッパの方が死にやすくなる何か悪条件があるということを数字は指示している。

 

これをもって、武漢以外の中国や日本が安全です、というのはちょっと本当は違うような気がするのですが、それが違うということは、それより上の数字が並ぶヨーロッパはもっとはるかにやばい、ということが言えるわけです

 

なお、感染者数が1000人に到達したアメリカですが、ここも人口が多いため、人口当たりに直すと、まだ日本よりしたで全体の40番目と普通の国の位置にいます。あの手を洗わない国が、大統領予備選挙で普通に人集めまくり、無保険者だらけで病院に誰も行けなかったときに、どう感染が広がっていくことやら・・・

 

というわけで、コロナウイルス、中国が平気とはいいませんが、ヨーロッパはもっとやばいよ。イタリアだけじゃなくEU圏全部危ないよ。どうする? 渡航禁止する? というようなお話でした