2001年9月11日生まれ
シニア5シーズン目
シーズン獲得賞金:$0
世界ランキング:32位
シーズンランキング:60位
シーズンベストスコア 247.43(21位) ネーベルホルン杯
ショートプログラムシーズンベスト 79.57 ネーベルホルン杯
フリーシーズンベスト 167.86 ネーベルホルン杯
スピンレベル4率 20/27 = 74.1%(国際大会:15/21=71.4%)
ステップレベル4率 0/9 = 0.0%(国際大会:0/7 = 0.00%)
スピンオールレベル4 0/4(国際大会:0/3)
スピンステップオールレベル4 0/4(国際大会:0/3)
ジャンプ回転不足率 1/47 = 2.13%(国際大会:1/37 = 2.70%)
ジャンプ回転不足なし 3/4(国際大会:2/3)
スピンステップオールレベル4ジャンプ回転不足なし 0/4(国際大会:0/3)
○23-24シーズンの戦績
Grade | Event | Pl | Total | SP | FS |
CS | Nebelhorn Trophy | 3 | 247.43 | 79.57 | 167.86 |
Others | Japan Open | 3 | 164.26 | 164.26 | |
GP | Grand Prix de France | 10 | 217.18 | 79.30 | 137.88 |
GP | Grand Prix Espoo | 6 | 218.44 | 77.81 | 140.63 |
NC | 全日本選手権 | 11 | 215.97 | 76.57 | 139.40 |
島田高志郎選手は昨季全日本選手権で2位表彰台を経験しました。今期は国際大会での結果を出すことを目指したいシーズンになっています。
初戦はチャレンジャーシリーズのネーベルホルン杯でした。ショートプログラム、4回転をせっかく決めたのにトリプルアクセル転倒で79.57 フリーは4回転サルコウを決めましたが次の4回転トーループは転倒。しかしトリプルアクセルからのコンビネーション2つをしっかりきめ、スピンはオールレベル4。フリー167.86でパーソナルベスト更新。トータル247.43もパーソナルベストを更新して3位に入りました。
グランプリシリーズは最初から2戦エントリーがありました。3戦目のフランスから。ここはマリニン選手にアダムシャオイムファ選手、鍵山選手と強い選手が集まった試合です。ショートプログラムは前半グループの最終滑走。4回転サルコウはステップアウトしましたが後の2つのジャンプは決めました。79.30だしましたが8位スタートになります。フリーは4回転サルコウは耐えたものの次のトーループが2回転になり、その次のアクセルで転倒。捻挫を抱えた足であまりいい滑りが出来ず、137.88に留まりトータル217.18 10位に終わりました。
2戦目は1週挟んでフィンランド。三浦佳生選手、佐藤駿選手との遠征で、エイモズ選手、リッツォ選手あたりがファイナルを争う選手としています。ショートは5番滑走で出てきて4回転サルコウは耐えながらも着氷。トリプルアクセルはステップアウト。完ぺきではないながらも我慢して77.81 今回はこれで4位スタートになります。2位の佐藤選手は12.60差と遠いですが、3位のジミーマ選手までなら2.28差。初の表彰台チャンスで展開次第では日本勢表彰台独占というのも見えてきました。フリーは4回転2本を降りて表彰台への期待も高まったのですがここから崩れてしまいました。トリプルアクセルがダウングレードでセカンド付けたら転倒。ステップはレベル2になり、次のアクセルはダブルになりしかもコンボは付かない判定で結局3連続が入らない形になります。残念ながらスコア伸びずに140.63 トータル218.44 最終的には6位となりました。
12月は全日本へ。シーズン後半の代表選考が懸かる試合です。今期からは事前に代表選考対象の選手をリストでしっかり公開されるようになりましたが、ある種、昨季島田選手が2位に入りながら世界選手権の代表に選ばれなかったことがきっかけになったようにも思えます。そして今季も、そのリストには残念ながら名前が1つも入っていないという状態です。代表争いに割って入るには非常に不利な状況ではありますが、表彰台に乗れば昨季のように4大陸の代表まではありそうではあります。
ショートプログラムは第4グループ1番滑走ということで、シニアの有力選手の中では最初の登場です。4回転2本構成と勝負をかけてきましたがトーループで転倒。その結果コンビネーション付かずで76.57 今期は70点台のショートが並んでいます。
ショート終わって11位。3位までは17.37差 逆転表彰台はちょっと現実的ではない領域です。フリーは冒頭のサルコウがすっぽ抜けて技認定されず零点。次の4回転トーループはステップアウト。トリプルアクセルからのコンビネーションもステップアウト。ジャンプが全然決まってこず139.40 トータル215.97 最終順位は11位。ジュニアの頃から通じて過去最低タイの順位に落ち込んでしまいました。
海外在住なこともあり学生選手権や国民スポーツ大会の出場も無く、また今期はシーズン後半のB級大会派遣もなく、そのままシーズン終了となりました。
○要素別スコア
Event | Total | TES | PCS | J Base | J GOE | Spin | Step |
Nebelhorn Trophy | 247.43 | 131.36 | 118.07 | 94.89 | 1.36 | 22.53 | 12.58 |
Japan Open | 164.26 | 83.21 | 81.05 | 58.09 | 4.16 | 12.78 | 8.18 |
Grand Prix de France | 217.18 | 106.07 | 112.11 | 82.49 | -8.95 | 20.44 | 12.09 |
Grand Prix Espoo | 218.44 | 105.74 | 113.70 | 79.94 | -6.53 | 21.32 | 11.01 |
全日本選手権 | 215.97 | 101.94 | 116.03 | 84.59 | -18.11 | 23.86 | 11.60 |
トータルスコアは初戦のネーベルホルン杯の247.43が最高でした。今期全体で21位、ISU公認20位。来期につながるスコアです。ただ、グランプリシリーズ以降は210点台が並んでしまっています。
技術点はネーベルホルン杯の131.36は今期全選手中20位でした。PCSは118.07があり、これで今期全選手中19位です。技術点も演技構成点もほぼ同じ順位になっています。
ジャンプの基礎点は94.89が最高です。これは今期全選手中12位にあたります。4回転はショートフリーで3本しか入っていないのですが、それでもこの順位にまでなってきています。
ジャンプの加点の方はマイナスの試合が多いです。全日本は二桁マイナスということで非常に残念でした。
スピンは全日本で23点台。国際大会ではネーベルホルン杯の22.53が最高です。
ステップ系要素は12.58が最高でした。ステップはレベル4率0% レベルの取りこぼしではなくて、レベル4を取る力が無い、という現状です。
○要素別偏差値
Event | Total | J Base | J GOE | Spin | Step | PCS |
Nebelhorn Trophy | 59.51 | 61.88 | 53.23 | 57.35 | 55.16 | 58.02 |
Grand Prix de France | 51.70 | 54.44 | 40.47 | 50.17 | 52.92 | 54.05 |
Grand Prix Espoo | 52.02 | 52.91 | 43.47 | 53.20 | 47.99 | 55.11 |
全日本選手権 | 51.38 | 55.70 | 29.13 | 61.92 | 50.68 | 56.66 |
トータルスコアはネーベルホルン杯は60近い偏差値がありますが、他は50を少し超える程度です。
ジャンプの基礎点はネーベルホルン杯で60を超えました。加点の方はネーベルホルン杯だけ平均を上回っていますが、他の試合はかなり平均を下回っています。全日本は29.13と極めて低い偏差値となりました。
スピンは全日本で60台ありますが、国際大会は50台です。もう少し欲しいところ。
ステップ系要素も50台でした。
PCSも50台中盤から後半程度です。
意外といい時はジャンプの基礎点が一番いい偏差値になるという形になっていました。
レーダーチャートは右下がだいぶ凹む試合が多いですが、しっかり滑れたネーベルホルン杯のようなときは両肩が膨らんだ細マッチョのような形になります。
●シーズン最高の基礎点構成
○ネーベルホルン杯 ショートプログラムの構成
Elements | BaseValue | GOE | Scores | AvGOE | |||
1 | 4S | 9.70 | 2.13 | 11.83 | 2.286 | ||
2 | 3Lz+3T | 10.10 | 1.18 | 11.28 | 2.000 | ||
3 | CCSp4 | 3.20 | 0.06 | 3.26 | 0.429 | ||
4 | 3A | F | 8.80 | x | -4.00 | 4.80 | -5.000 |
5 | FSSp4 | 3.00 | 0.72 | 3.72 | 2.286 | ||
6 | StSq3 | 3.30 | 0.79 | 4.09 | 2.571 | ||
7 | CCoSp3 | 3.00 | 0.60 | 3.60 | 2.000 | ||
TES | 41.10 | 1.48 | 42.58 |
ショートプログラムの最高基礎点は41.10でした。4回転はサルコウ1本、ルッツからのコンビネーションを飛んで1.1倍にはトリプルアクセルが来ます。スピン1つレベル3でステップもレベル3で41.10です。スピンステップレベル4取れれば1.10基礎点上がって42.20まで出ます。
島田選手は4回転トーループも実績がありますのでショートから4回転2本構成を組めます。実際全日本ではその構成を実行しましたが転倒となっています。4回転トーループをルッツの代わりに入れれば3.60基礎点が上がります。
○ネーベルホルン杯 フリーの構成
Elements | BaseValue | GOE | Scores | AvGOE | |||
1 | 4S | 9.70 | 1.94 | 11.64 | 1.857 | ||
2 | 4T | F | 9.50 | -4.75 | 4.75 | -5.000 | |
3 | 3A+3T | 12.20 | 1.60 | 13.80 | 1.857 | ||
4 | 3F | 5.30 | 1.06 | 6.36 | 2.000 | ||
5 | CCoSp4 | 3.50 | 0.77 | 4.27 | 2.143 | ||
6 | StSq3 | 3.30 | 0.79 | 4.09 | 2.429 | ||
7 | 3A+1Eu+3S | 14.08 | x | 1.44 | 15.52 | 1.714 | |
8 | 3Lz+2A+SEQ | 10.12 | x | -0.12 | 10.00 | -0.286 | |
9 | ChSq1 | 3.00 | 1.40 | 4.40 | 2.714 | ||
10 | 3Lo | 5.39 | x | 0.88 | 6.27 | 1.857 | |
11 | FCCoSp4 | 3.50 | 0.70 | 4.20 | 1.857 | ||
12 | FSSp4 | 3.00 | 0.48 | 3.48 | 1.571 | ||
TES | 82.59 | 6.19 | 88.78 |
フリーは4回転がサルコウとトーループの2本。2回飛ぶジャンプはトリプルアクセルだけでスピンオールレベル4でステップはレベル3です。ステップレベル4に出来れば83.19の基礎点に出来ます。82.59の基礎点は今期全選手中13位にあたります。日本勢の中では7番目ですが、グランプリシリーズくらいなら十分上位で戦える基礎点構成です。
島田選手は4回転の安定度に課題はあるものの、2種類飛べる実績はあります。これを2種類3本構成にしていくとさらに基礎点を上げることができます。
○平均GOE2.300以上
Event | Elements | Base | GOE | Scores | AvGOE | ||||
Japan Open | FS | 5 | CCoSp4 | 3.50 | 1.05 | 4.55 | 2.800 | ||
Japan Open | FS | 11 | FCCoSp4 | 3.50 | 0.93 | 4.43 | 2.800 | ||
Grand Prix de France | SP | 6 | StSq3 | 3.30 | 0.90 | 4.20 | 2.778 | ||
全日本選手権 | SP | 7 | CCoSp4 | 3.50 | 1.00 | 4.50 | 2.778 | ||
全日本選手権 | SP | 6 | StSq2 | 2.60 | 0.71 | 3.31 | 2.778 | ||
Nebelhorn Trophy | FS | 9 | ChSq1 | 3.00 | 1.40 | 4.40 | 2.714 | ||
Grand Prix de France | SP | 5 | CSSp4 | 3.00 | 0.77 | 3.77 | 2.667 | ||
Japan Open | FS | 6 | StSq3 | 3.30 | 0.88 | 4.18 | 2.600 | ||
Japan Open | FS | 12 | FSSp4 | 3.00 | 0.80 | 3.80 | 2.600 | ||
Nebelhorn Trophy | SP | 6 | StSq3 | 3.30 | 0.79 | 4.09 | 2.571 | ||
全日本選手権 | FS | 6 | StSq3 | 3.30 | 0.85 | 4.15 | 2.556 | ||
全日本選手権 | FS | 12 | FSSp3 | 2.60 | 0.63 | 3.23 | 2.444 | ||
Nebelhorn Trophy | FS | 6 | StSq3 | 3.30 | 0.79 | 4.09 | 2.429 | ||
Grand Prix de France | FS | 12 | FSSp4 | 3.00 | 0.69 | 3.69 | 2.333 | ||
全日本選手権 | SP | 5 | CSSp4 | 3.00 | 0.69 | 3.69 | 2.333 | ||
全日本選手権 | FS | 9 | ChSq1 | 3.00 | 1.14 | 4.14 | 2.333 |
島田選手は今期、+3以上の評価を得た要素がありませんでした。国際大会で一番評価が高かったのはレベル3のステップで+2.778はあります。その次はコレオで+2.714
ジャンプはこのリストに乗ってきませんでした。
○4回転サルコウ
Event | Elements | Base | GOE | Scores | AvGOE | ||||
Nebelhorn Trophy | SP | 1 | 4S | 9.70 | 2.13 | 11.83 | 2.286 | ||
Nebelhorn Trophy | FS | 1 | 4S | 9.70 | 1.94 | 11.64 | 1.857 | ||
Japan Open | FS | 1 | 4S | 9.70 | -0.65 | 9.05 | -0.600 | ||
Grand Prix de France | SP | 1 | 4S | 9.70 | -3.33 | 6.37 | -3.444 | ||
Grand Prix de France | FS | 1 | 4Sq | q | 9.70 | -2.49 | 7.21 | -2.556 | |
Grand Prix Espoo | SP | 1 | 4S | 9.70 | -1.66 | 8.04 | -1.667 | ||
Grand Prix Espoo | FS | 1 | 4S | 9.70 | -2.77 | 6.93 | -2.778 | ||
全日本選手権 | SP | 1 | 4Sq | q | 9.70 | -0.69 | 9.01 | -0.667 |
4回転サルコウはショートフリーで1本づつ跳びます。今期は9本飛ぼうとしましたが、全日本のフリーは要素にならず、残りの8本のうちGOEマイナスが6回、プラス評価は2回だけ、どちらも初戦のネーベルホルン杯でした。
成功率は低いですが、転倒は無く、回転不足で基礎点削られることもありませんでした。これだけできるなら飛ばないよりは飛ぶ方が得です。後は安定度上がるといいですね、というところです。
○4回転トーループ
Event | Elements | Base | GOE | Scores | AvGOE | ||||
Nebelhorn Trophy | FS | 2 | 4T | F | 9.50 | -4.75 | 4.75 | -5.000 | |
Grand Prix Espoo | FS | 2 | 4T | 9.50 | 2.17 | 11.67 | 2.222 | ||
全日本選手権 | SP | 2 | 4Tq+COMBO | q F | 9.50 | -4.75 | 4.75 | -5.000 | |
全日本選手権 | FS | 2 | 4T | 9.50 | -2.99 | 6.51 | -3.222 |
4回転トーループはフリーで入れていた要素です。ショートでも2本目の4回転として全日本で入れていました。
5試合のうちジャパンオープンとグランプリシリーズのフランスでは抜けて2回転になりました。ネーベルホルン杯と全日本のショートは転倒。GOEプラスの成功は1回。6回中1回のみの成功でした。
サルコウもトーループも、どちらも跳べる実績はあるのですがどちらも確率が低いです。
○3連続の要素
Event | Elements | Base | GOE | Scores | AvGOE | ||||
Nebelhorn Trophy | FS | 7 | 3A+1Eu+3S | 14.08 | x | 1.44 | 15.52 | 1.714 | |
Japan Open | FS | 7 | 3A+1Eu+3S | 14.08 | X | 1.60 | 15.68 | 2.000 | |
Grand Prix de France | FS | 7 | 3A+1Eu+3S | 14.08 | x | 1.26 | 15.34 | 1.556 | |
全日本選手権 | FS | 7 | 3Aq+1Eu+3Sq | q | 14.08 | X | -4.00 | 10.08 | -4.889 |
3連続ジャンプは7番目の要素でトリプルアクセルから飛びます。シーズン前半3試合は決めたのですが、フィンランドでは3連続入らず、全日本はq2つ。後半は決まってきませんでした。
昨季全日本2位から、今期はほとんど結果を残すことができませんでした。ただ、シーズンベスト247.43が生きるので、来期もグランプリ枠1枠は回ってくるはずです。
4回転2種類、確率が今期は低すぎました。ここの確率がしっかり上がってくれば250点台を安定して出していけるはずです。ついでにいえば、ランビエール門下生なのでもうちょっとスピンで点が取れるようになっていただきつつ、シニアのトップで戦うにはステップもレベル取ってね。ということで、ほぼ全般になってしまうのですが、オリンピックまではもうあと2シーズンしかありません。おそらく最後のチャンスになってきているので、来期、一段階段を上がった姿を見られればと思います。ノーミス死の舞踏を来期こそお願いいたします。