スケートカナダ 1,2,3

グランプリシリーズ2戦目、スケートカナダが行われました。日本からは5選手が出場。それぞれがそれぞれに力を発揮したというべきか、発揮しきれなかったというべきか。それでもそれぞれに結果は残してきた試合のように感じました。

 

○女子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Kaori SAKAMOTO JPN 201.21 74.97 126.24
2 Rino MATSUIKE JPN 192.16 52.31 139.85
3 Hana YOSHIDA JPN 191.37 65.32 126.05
4 Kimmy REPOND SUI 191.07 66.94 124.13
5 Madeline SCHIZAS CAN 190.04 65.28 124.76
6 Alysa LIU USA 187.69 67.68 120.01
7 Elyce LIN-GRACEY USA 182.37 58.64 123.73
8 Kaiya RUITER CAN 162.32 57.66 104.66
9 Ekaterina KURAKOVA POL 162.07 47.31 114.76
10 Sara-Maude DUPUIS CAN 160.46 54.15 106.31
11 Seoyeong WI KOR 140.85 47.86 92.99
12 Yelim KIM KOR 136.14 56.12 80.02

日本勢表彰台独占、という形になりました

勝ったのは世界チャンピオン坂本花織選手。フリーは2転倒あり不本意な出来だったかと思いますが、勝ちは勝ち。グランプリシリーズ通算5勝目です。

2位にはショート10位から大逆転で松生理乃選手が入りました。昨季に続いて2シーズン続けてグランプリシリーズ表彰台です。

吉田陽菜選手は3位。ショート4位から1つ順位を上げて表彰台を確保しています。

キミ―レポンド選手がショートでパーソナルベスト更新しての3位だったのですがフリーで僅差で逆転されての4位。初のグランプリ表彰台はならず。ルッツ転倒は仕方なかったとして、3連続で!とqが2つついてしまったのが非常に痛かったです。ルッツがGOE-5でも転倒していなければ3位、また、タイムオーバー減点つかなくても3位、3連続ももう少しうまくできていれば3位、どれか2つ良ければ2位までありました。2戦目は最終の中国杯。優勝でファイナルが見えます。

カナダのシーザス選手が5位。こちらも非常に僅差の勝負で表彰台に届かず。3位とは1.33差。ほぼノーミス見えた中のわずかなミス、サルコウのステップアウトが結局響いた形になりました。せっかくのスケートカナダ、PCSの自国ボーナスでもつけば表彰台に手が届いていそうだったのですが、3年ぶりの190点台ながら5位となりました。シーザス選手も次は6戦目の中国杯となります。

アリサリウ選手はショート2位発進でしたがトータルは6位となりました。楽しそうに滑って派手なミスは出さずに抑えたものの、判定としてはアンダーローテーションが目立つ採点となりフリーのスコアは伸びませんでした。3位とは3.68差。紙一重よりは少し厚い差ですが、アンダーローテーション3つを考えると、わずかな回転の差で表彰台までありました。次はNHK杯で来日します。

2連戦となったエリスリングレーシー選手がスケートアメリカとほぼ同じスコアで7位です。シーズン後半、全米選手権でどうなるか。

いろいろある韓国勢は2選手で11位12位となってしまいました。来期のオリンピックの枠取りが心配な情勢となっています。

 

○坂本花織選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2A   3.30   1.27 4.57 3.778
2 3Lz   5.90   1.10 7.00 1.667
3 2A+1Eu+2S< F< 4.84   -1.65 3.19 -4.889
4 CCoSp4   3.50   0.60 4.10 1.556
5 3F+3T< 8.66   -0.61 8.05 -1.111
6 StSq3   3.30   0.80 4.10 2.444
7 FSSp4   3.00   0.43 3.43 1.444
8 3Lz+2T   7.92 x 1.01 8.93 1.667
9 ChSq1   3.00   1.14 4.14 2.333
10 3F< F< 4.66 x -2.12 2.54 -5.000
11 3Lo   5.39 x 1.19 6.58 2.444
12 FCCoSp4   3.50   0.80 4.30 2.333
  TES   56.97   3.96 60.93  

まだ慣れていないでしょうか、オイラー3連続は3つ目がしっかり付けられず転倒となりました。それは仕方ないとしても単独フリップでアンダーローテーションの転倒。今大会はショートのコンビネーションでセカンドにq フリーもコンビネーションセカンドでアンダーローテーションに単独は転倒と今一つフリップ絡みでうまくいっていません。フリップの転倒は23年国別対抗戦以来、お祭り試合除くと22年のロンバルディア杯以来ですので2年ぶりです。まあ、たまには転ぶこともあるでしょうか。

2試合続けてショートは70点台中盤まで出ていて問題ないのですが、フリーは126点台と今一つです。ロンバルディアではループで転倒、今回はフリップ転倒。もともと苦手だったはずのルッツは大きなミスなく来ているのですが、それ以外の要素でまだミスが目立つ今期です。

次戦は1週空いてNHK杯になります。

 

○松生理乃選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lo   4.90   1.33 6.23 2.667
2 3Lz!+3T+2T ! 11.40   0.00 11.40 0.000
3 3F   5.30   1.44 6.74 2.667
4 ChSq1   3.00   1.14 4.14 2.222
5 2A   3.30   0.75 4.05 2.333
6 FCCoSp4   3.50   0.75 4.25 2.222
7 3Lz!+2T ! 7.92 x 0.17 8.09 0.222
8 3F+2A+SEQ   9.46 x 1.21 10.67 2.333
9 3S   4.73 x 0.98 5.71 2.333
10 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.111
11 CCoSp4   3.50   1.30 4.80 3.333
12 LSp4   2.70   0.89 3.59 3.333
  TES   63.61   11.13 74.74  

昨年3位表彰台だったスケートカナダで今期は2位に入りました。

フリーはスピンステップオールレベル4でマイナス要素なし。減点要因はルッツの2つの!だけです。基本的にGOEは+2以上ついています。2回飛ぶジャンプはルッツとフリップ。基礎点63.61 本人過去最高の基礎点となります。

最近目立っていなかったので139.85はパーソナルベストかと思ってしまいますが、3シーズン前の4大陸選手権では142.05を出しています。同じシーズンにはB級大会ですが150.13まで出していました。基本的にフリーは得意。ショートもそろえば3シーズンぶりの200点が見えますし、210点まであります。

昨季全日本17位。今期結果が残せなければ、来期のオリンピック出場権争いにそもそも参加できない危機でもありました。昨季のスケートカナダ3位が生きて、今期はグランプリ2戦もらい、このスケートカナダでまた2位に入ったことで、来期のグランプリシリーズの枠が入ることはほぼ確定的。まず、来期のオリンピックチャレンジ券は手に入ったと思います。次は、5戦目のフィンランディア杯で表彰台に乗り、できれば2位以内にはいってグランプリファイナルを手にしたいところかと思います。

 

○吉田陽菜選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A< 6.40   -2.29 4.11 -3.556
2 3F! ! 5.30   0.53 5.83 0.778
3 2A+3T   7.50   1.02 8.52 2.333
4 3Lo   4.90   0.35 5.25 0.778
5 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.111
6 FCCoSp4   3.50   0.60 4.10 1.667
7 3Lzq+2T q 7.92 x -1.10 6.82 -1.889
8 3S+2A+2T+SEQ   9.79 x 0.49 10.28 1.111
9 3Lz< F< 5.19 x -2.36 2.83 -5.000
10 CCoSp4   3.50   0.45 3.95 1.333
11 StSq4   3.90   0.84 4.74 2.000
12 SSp4   2.50   0.64 3.14 2.667
  TES   63.40   0.24 63.64  

トリプルアクセルは不発。アンダーローテーションでステップアウトするとスコアは4.11しか入りません。クリーンに決めるのが理想ですが、そうでなくても転倒しなければ入れた価値はあります。もう少し欲しかったですが4.11あれば痛くはありません。もったいなかったのは最後のルッツ。転倒でも基礎点満額入っていれば2位でした。この2位と3位の差はファイナルを考えると大きいです。アクセルは当たるも八卦当たらぬも八卦。ただ、ルッツはショートフリーで3本飛んで今後の鍵となると思います。2本のルッツ、どちらかしっかり決めていれば2位でした。

スピンステップはオールレベル4 基礎点は63.40 トリプルアクセル込みですが、アンダーローテーション2つあってトリプルアクセル無しの上位と同じくらいの基礎点になっています。

今期国際大会2戦目。2戦続けて190点台。2試合平均193.32がまず入りました。上には坂本選手がいます。ただ今期は190点台がたくさんいます。樋口選手、千葉選手、渡辺選手、松生選手。このあたりの次の試合でどうなるか。自分ももう1試合、フィンランディア杯は確定であります。ファイナルを目指すには優勝したい、最低でも2位が求められる試合になります。

 

○女子シングル ショートフリー合わせた要素別スコア

Pl Name Total PCS J Base J GOE Spin Step
1 Kaori SAKAMOTO 201.21 103.16 60.32 3.04 23.05 13.64
2 Rino MATSUIKE 192.16 93.99 59.92 3.30 22.83 13.12
3 Hana YOSHIDA 191.37 95.01 65.79 -4.14 22.11 13.60
4 Kimmy REPOND 191.07 93.96 64.29 -0.03 22.34 12.51
5 Madeline SCHIZAS 190.04 89.68 65.26 5.95 19.35 9.80
6 Alysa LIU 187.69 91.62 62.78 -1.38 22.23 12.44
7 Elyce LIN-GRACEY 182.37 89.16 60.57 -1.00 22.05 11.59
8 Kaiya RUITER 162.32 81.17 58.61 -8.42 20.70 11.26
9 Ekaterina KURAKOVA 162.07 84.58 55.18 -4.63 16.58 12.36
10 Sara-Maude DUPUIS 160.46 80.51 51.28 -3.37 21.44 10.60
11 Seoyeong WI 140.85 72.68 52.89 -10.63 18.32 9.59
12 Yelim KIM 136.14 78.05 36.92 -5.88 17.41 10.64

PCSは一人だけ坂本選手が100点超えです。吉田選手が2番手で95.01と8点平均超えました。シーザス選手は90点に届かず。自国ながらあまりPCSをもらえず。TESは2位だったのですがPCSで表彰台を逃す形になりました。

ジャンプの基礎点は吉田選手が1位。アンダーローテーションではありますがトリプルアクセルが入った効果です。2番目にミスがほぼなかったシーザス選手が同じ65点台で続きます。

ジャンプの加点はシーザス選手が1位。ジャンプトータルでもシーザス選手が1位です。いつもはここで稼ぐ坂本選手ですが、2転倒あって加点が伸びていません。

スピンは23点台で坂本選手が1位。24点台が標準ですので本人比ではそれほど出ていませんでした。

ステップ系要素も坂本選手が1位ですがフリーはレベル3でした。吉田陽菜選手が2番目。ただ一人、ショートフリー共にレベル4をもらっていました。

 

○男子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Ilia MALININ USA 301.82 106.22 195.60
2 Shun SATO JPN 261.16 96.52 164.64
3 Junhwan CHA KOR 260.31 88.38 171.93
4 Sota YAMAMOTO JPN 257.00 92.16 164.84
5 Vladimir LITVINTSEV AZE 222.90 79.11 143.79
6 Gabriele FRANGIPANI ITA 222.57 76.18 146.39
7 Aleksa RAKIC CAN 222.49 76.74 145.75
8 Jason BROWN USA 218.75 79.03 139.72
9 Stephen GOGOLEV CAN 216.84 82.70 134.14
10 Mark GORODNITSKY ISR 213.41 71.79 141.62
11 Luc ECONOMIDES FRA 211.88 77.87 134.01
  Roman SADOVSKY CAN 63.37 63.37  

1人と3人と7人で別の試合をしてました

1人のマリニン選手、2戦2勝でファイナルを決めました。圧勝じゃなくて楽勝。フリーは滑る前にほとんど価値が決まっているような状態でした。

3人の勝負は佐藤駿選手が際どく逃げ切り勝ち。2位を掴んでファイナル進出には価値ある2位でした。フリー終わった時点では、ちょっと足りないかな、という印象でしたが4回転を3本降りたことで際どく2位を確保しています。

チャジュンファン選手は3位。2期ぶりのグランプリシリーズ表彰台。これで6回目の3位です。グランプリシリーズの3位率60% なかなか不思議な構図です。滑り終わった時点ではもう少し点が出るかな、と思ったのですがトリプルアクセルでアンダーローテーションがあり、PCSも思ったほど伸びませんでした。次戦はフィンランディア杯です。

本草太選手が4位。僅差の勝負でしたがショートの3位からの表彰台はならず。昨年優勝していたスケートカナダですが、連覇はなりませんでした。

 

○イリアマリニン選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4Fq q 11.00   0.63 11.63 0.556
2 3A   8.00   2.40 10.40 3.000
3 4Lz   11.50   3.78 15.28 3.222
4 3Lo   4.90   -1.82 3.08 -3.778
5 CCoSp4   3.50   0.80 4.30 2.222
6 3Lz+1Eu+3S   11.77 x 1.77 13.54 3.000
7 4T+3T   15.07 x 0.14 15.21 0.222
8 3F+3A+SEQ   14.63 x 2.17 16.80 2.667
9 CCSp4   3.20   0.64 3.84 2.000
10 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.667
11 ChSq1   3.00   1.93 4.93 3.889
12 FSSp4   3.00   0.43 3.43 1.333
  TES   93.47   14.26 107.73  

4回転は4種類4本構成だったはずですがループは3回転になりました。よく転倒しなかったなあというような降り方でした。スケートアメリカでもループは決まっていませんし、明らかに6種類の4回転の中でループが一番苦手と思われます。

基礎点は93.47 3連続が入らなかったスケートアメリカの89.43よりは上がっていますが、まだこれくらいなら人間レベルです。

今期は4回転4本程度で余裕のある構成だからなのか、経験を積んできたからなのか、難しい技発表会ではなく、しっかり演技が頭に入ってくる印象を持っています。バンパイアが雰囲気に合っているんでしょうか。ああ、ノットだからバンパイアって言ったら怒られるんですかね。バンパイアと間違えられる人の雰囲気が合っているように感じています。バックフリップがそのストーリーに合ってるのかはちょっとよくわからないのですけど。

今回はスケートアメリカと比べて、かなり楽な試合展開で余裕をもってフリーを滑ることが出来ました。問題なくファイナルへ。グランプリシリーズ通算5勝目。男子で5勝は早くも歴代10位タイになります。

 

○佐藤駿選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4Lz F 11.50   -5.75 5.75 -5.000
2 4F! ! 11.00   0.79 11.79 0.667
3 4T+3T   13.70   2.17 15.87 2.333
4 FCSp3   2.80   0.44 3.24 1.222
5 4T< 7.60   -1.63 5.97 -2.111
6 3A+1Eu+3S   14.08 x 1.60 15.68 2.000
7 3A F 8.80 x -4.00 4.80 -5.000
8 3Lo+2A+SEQ   9.02 x 0.63 9.65 1.222
9 CSSp4   3.00   0.56 3.56 1.778
10 StSq3   3.30   0.66 3.96 2.111
11 ChSq1   3.00   0.57 3.57 1.111
12 CCoSp4   3.50   0.55 4.05 1.667
  TES   91.30   -3.41 87.89  

4回転3種類4本。マリニン選手に一泡吹かせるにはノーミスが欲しかったですが、冒頭ルッツ転倒でそれはならず。それでもあとをしっかり滑ればトップクラスの3人の勝負では勝てそうだったのですが、トリプルアクセルの転倒で一気に危うくなりました。それでも何とか際どく逃げ切っての2位表彰台です。

基礎点は91.30入りました。基礎点90点超えは、21年のジャパンオープンで90.54を出して以来2度目。まあ、ちゃんとしたISUの試合としては初の90点超えで自己最高基礎点です。4回転トーループの回転が足りていれば1.90基礎点上がって93.20ですので、今大会のマリニン選手の基礎点に匹敵するものになり、スピンステップレベル4のノーミス基礎点なら94.20で今大会のマリニン選手を超えます。

基礎点としてはかなり高いところまで来ているのですが、今回はGOEが伸びないなという印象も受けました。平均GOEが+3に達したものは無く、+2台も3つだけ。1つ1つの要素でもう少し加点を得られるようになることが300点に到達するのに求められそうです。

次戦は6戦目の中国杯となります。今回の2位は弱い2位なので、ファイナルへ進むにはおそらく次戦も2位以内が必要で、3位だと苦しそうなのですが、最終戦なのでその辺の条件もはっきりした状態で臨むことは出来るはずです。

 

○山本草太選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lo   4.90   1.26 6.16 2.556
2 4S< 7.76   -1.22 6.54 -1.556
3 4T+3T   13.70   0.81 14.51 1.000
4 3A+1Eu+3S   12.80   1.49 14.29 1.778
5 ChSq1   3.00   1.29 4.29 2.444
6 FCSp3   2.80   0.80 3.60 2.778
7 3A   8.80 x 1.49 10.29 1.778
8 4T<< F << 4.62 x -2.10 2.52 -5.000
9 3F+2A+SEQ   9.46 x 1.21 10.67 2.222
10 StSq4   3.90   1.23 5.13 3.000
11 CSSp4   3.00   0.86 3.86 2.778
12 CCoSp3   3.00   0.43 3.43 1.444
  TES   77.74   7.55 85.29  

4回転2種類3本。サルコウ、決まったようにも見えましたがアンダーローテーション取られました。それよりも痛かったのは後半の4回転トーループがダウングレードの転倒になったところ。これ、スコアが2.52しか入らず、減点マイナス1もあるので実質1.52にしかなっていません。基礎点満額で転倒しないでGOE-5だったとしても5.70入るので4.18分スコアがあがって261.18に出来ました。これなら2位相当。とにかくこの4回転トーループが鍵でした。惜しいところで逃した表彰台、惜しいところでファイナルがかなり厳しくなりました。

次戦は5戦目フィンランディア杯です。ファイナルに進むにはおそらく優勝が必須です。鍵山優真選手、友野一希選手、ケビンエイモズ選手、ルーカスブリッチギー選手、チャジュンファン選手といったあたりを相手に優勝が求められる構図。かなり厳しい戦いと思われますが、チャンスは無くはないので頑張ってほしいところです。

 

○男子シングル ショートフリー合わせた要素別スコア

Pl Name Total PCS J Base J GOE Spin Step
1 Ilia MALININ 301.82 132.89 113.14 17.69 22.42 15.68
2 Shun SATO 261.16 120.62 109.70 0.24 21.73 10.87
3 Junhwan CHA 260.31 124.91 89.03 7.83 23.52 15.02
4 Sota YAMAMOTO 257.00 121.54 94.24 7.38 21.27 13.57
5 Vladimir LITVINTSEV 222.90 102.26 93.71 0.01 18.70 9.22
6 Gabriele FRANGIPANI 222.57 110.55 90.49 -9.99 21.36 12.16
7 Aleksa RAKIC 222.49 108.00 80.16 -0.92 22.16 13.09
8 Jason BROWN 218.75 127.03 61.48 -8.64 25.82 15.06
9 Stephen GOGOLEV 216.84 107.36 84.18 -2.38 19.66 11.02
10 Mark GORODNITSKY 213.41 102.92 78.82 2.39 18.41 10.87
11 Luc ECONOMIDES 211.88 111.74 69.61 -4.86 22.39 14.00

PCSもマリニン選手が1位です。グランプリシリーズ2戦で132.85と132.89 1項目平均9点近いスコアを普通に出すようになってきています。2番目は順位としては8位に沈みましたがさすがのPCSのジェイソンブラウン選手です。これはすごいというプログラムなのですが、ジャンプ全然決まらず基礎点最下位でした。一方、マリニン選手がやはりジャンプの基礎点1位です。佐藤駿選手も基礎点はそれほど差がついていません。

加点の方は圧倒的大差でマリニン選手が1位でした。チャジュンファン選手、山本選手が7点台で続きます。佐藤駿選手はほぼ加点が得られませんでしたが、ジャンプトータルでは基礎点が高いので2番目になります。

スピンはジェイソンブラウン選手が25.82で1位。チャジュンファン選手が23点台で2位です。

ステップ系要素はマリニン選手がジェイソンブラウン選手を上回りました。チャジュンファン選手も含めて3人が15点を超えています。山本選手は13点台で普通程度。佐藤駿選手は10.87とかなり低い値になりました。ショートレベル2でフリーレベル3 このあたりは今一つでした。

 

次週はフランスグランプリです。女子では日本から初戦優勝で表彰台に乗ればファイナルが決まる樋口新葉選手と、2シーズン前のファイナルチャンピオン、三原舞依選手、さらに2期連続のファイナルを目指す住吉りをん選手がエントリー。元々この試合にはヘンドリックス選手がエントリーしていたのですが外れていて、今季好調のキムチェヨン選手やアンバーグレン選手と戦うことになります。

男子は今期こそ、初のファイナルを目指す友野一希選手に、スケートアメリカに続く2戦目となる島田高志郎選手がエントリー。フランスのアダムシャオイムファ選手、スイスのブリッチギー選手、中国のボーヤンジン選手などとの対決となります。