ジュニアグランプリファイナル25 女子シングル展望

期の成績、ショートフリーの技術点シーズンベストの構成、要素別の今期のスコア、と並べていきます

 

○今季の成績

Event Pl Name Nation Total SP FS
JGP Abu Dhabi 1 Mao SHIMADA JPN 201.17 65.18 135.99
JGP Gdansk 1 Yujae KIM KOR 199.86 62.69 137.17
JGP Ankara 1 Mayuko OKA JPN 199.17 68.03 131.14
JGP Bangkok 1 Mao SHIMADA JPN 199.07 70.36 128.71
JGP Ankara 2 Yujae KIM KOR 196.10 62.52 133.58
JGP Bangkok 2 Mei OKADA JPN 190.99 65.95 125.04
JGP Riga 1 Mei OKADA JPN 189.67 68.38 121.29
JGP Gdansk 4 Sumika KANAZAWA JPN 188.41 64.26 124.15
JGP Baku 1 Yuseong KIM KOR 185.99 59.68 126.31
JGP Varese 1 Sumika KANAZAWA JPN 185.77 65.37 120.40
JGP Baku 2 Mayuko OKA JPN 184.22 58.03 126.19
JGP Riga 5 Yuseong KIM KOR 171.39 54.70 116.69

女子は日韓決戦。木下vsキム双子 名古屋もいるよ というほぼ漫画みたいな顔ぶれになりました。女子の6選手は今期の国際大会はすべてジュニアグランプリシリーズの2試合のみです。

島田麻央選手がさすがのシーズンベスト1位です。ただ、200点を超えたのは1試合だけ。2番手3番手との点差は極めて小さいです。

キムユジェ選手と岡万佑子選手が僅差で続いています。キムユジェ選手はフリーのシーズンベストは島田選手を上回っています。ショートが2試合とも62点台なのが痛いですが、ショートで点を取ってくるともしや、という展開があるかもしれません。

上位3人は200点前後をマークしていて、下位3人が190点以下あたりなのと比べてはっきり差があります。岡選手の2試合目はスコア伸びておらず184.22なので、上位3人はほぼ固いというほどでもないですが、シーズンベストとしては少し差があるのは確かです。

 

岡田芽依選手はショートは68.38と高いスコアを出しています。フリーでもうひと伸びすれば表彰台に絡める、という位置です。

金沢純禾選手は唯一のジュニア1シーズン目の選手。昔のルールならみんなシニアに上がっていていなかったんじゃ・・・、みたいな選手達を相手にしないといけなくて大変なわけでして、なかなかジュニア1年目でファイナルに出てくるのは大変な時代になりました。金沢選手も表彰台争いに絡むにはフリーの方でもう少し点が欲しい、という風に見えます。

キムユソン選手はショートで60点台が出ていません。フリー一発がある選手なのでショートさえ乗り越えればチャンスがある、というところでしょうか。

 

優勝争いは、とにかく、島田選手の調子がどうか次第でしょうか。4回目にして最大のピンチ、のように感じます。

 

 

○今期技術点ベストのショートプログラムの構成

  Mao SHIMADA Yujae KIM Mayuko OKA Mei OKADA Sumika KANAZAWA Yuseong KIM
1 2A 2A 3Lz+3T 3Lo 2A 2A
2 3Lo 3Lz+3T 2A 2A 3Lz+3T 3Lo
3 FSSp4 CCoSp4 FSSp4 FSSp4 CSp3 CCoSp4
4 3Lzq+3T 3Lo 3Lo 3Lz+3T 3Lo 3F+3T<
5 StSq4 FSSp4 StSq4 CCoSp3 CCoSp4 FSSp3
6 LSp4 LSp4 LSp4 LSp4 StSq4 StSq3
7 CCoSp4 StSq4 CCoSp4 StSq3 FSSp4 LSp4
Base 32.41 31.89 31.89 31.31 31.49 29.83
GOE 6.41 4.16 6.16 8.00 5.90 2.43
PCS 31.54 26.47 29.98 29.07 27.98 27.42
Total 70.36 62.52 68.03 68.38 65.37 59.68

ショートプログラムはジュニアでは単独のトリプルアクセルが飛べません。単独ジャンプはループを飛ぶこと、とルール上の指定があります。結果的に構成は似たり寄ったりになります。

今期のルールの場合、トリプルアクセル無しなら1.1倍にルッツからの3-3というのが一番高い基礎点になり、そこにスピンステップレベル4を並べた島田麻央選手が32.41で基礎点が高くなります。岡田選手も同じなのですがスピンステップでレベルが取れていませんでした。キムユジェ選手、岡万佑子選手は1.1倍が単独ループな分、島田選手と基礎点で差があります。金沢選手はそこにスピンの種類とレベルで基礎点差がありました。キムユソン選手はただ一人フリップからの3-3ですがセカンドがアンダーローテーションになっていて基礎点が伸びていません。コンビネーションジャンプがまず鍵です。

加点は岡田選手が1番稼いでいます。岡田選手はレベルもそろえば70点が見える、というところにいます。島田選手は加点が以前ほど伸びていません。キム姉妹は加点が伸びておらず、ショートよりフリーが得意なのも見て取れます。

PCSは島田選手がやはり高いです。岡選手は30点に近いところまでもらい、岡田選手も29点台ありました。キム姉妹がPCSをもらえない。とくにユジェ選手が26.47というのは厳しくて、ショートで島田選手とPCS差が5点ある。これはつらいです。ただ、ジュニアグランプリファイナルで最後から2番目の滑走者でノーミスで滑れば、PCSは自然と高めに出るはずです。そうなるとフリーを前に島田選手と小さな差で進む可能性はあるかと思います。

上位3選手はスピンステップオールレベル4です。この辺のレベルをしっかり取れるかどうか、というのも似たような構成での勝負となるので非常に大事になってきます。

 

○今期技術点ベストのフリーの構成

  Mao SHIMADA Yujae KIM Mayuko OKA Mei OKADA Sumika KANAZAWA Yuseong KIM
1 3F!<< 3A 3Lz+3T 3Lo 3Lz+3T 3A<<
2 3A 3Lz+3T 3A< 3F!+3T 2A 3F+3T
3 3Lz+3T 3F! 3F 2A 3S 3Lo+2T
4 FCCoSp4 3Lo 3Lo FCCoSp3 3Lo 3S
5 3S+2T CCoSp4 CCoSp3 3S FCCoSp4 FCSp4
6 3F+2A+2A 3Lz+2A+2T 3F+2A+2A ChSq1 3F 3Lo+2A+2A
7 3Lo 2A+3T 3Lz CCoSp4 3F+2Aq 3F
8 3Lz 3S 3S+2T 3Feq+2T<+2Lo ChSq1 3Lz
9 ChSq1 FCSp4 ChSq1 3Lz+2A 3Lz+2T+2T FCCoSp4
10 LSp4 ChSq1 FCCoSp4 3Lz FCSp4 ChSq1
11 CCoSp4 FCCoSp3 LSp4 LSp4 CCoSp4 CCoSp4
Base 63.17 65.53 64.64 58.49 60.44 61.47
GOE 12.45 10.71 7.03 6.39 5.75 7.07
PCS 60.37 60.93 60.47 60.16 57.96 57.77
Total 135.99 137.17 131.14 125.04 124.15 126.31

フリーはトリプルアクセルを4人が入れています。島田選手とキムユジェ選手は成功しています。島田選手はシーズンベストの試合は4回転を入れていません。岡田選手、金沢選手はシーズンベストの試合ではトリプルアクセルを入れていませんが、全日本ジュニアでは構成に入れていました。6人全員トリプルアクセルを飛ぶ、という試合展開もあり得ますが、岡田選手と金沢選手はショートで上位に入ってフリーで先に滑った選手がスコアそれほど伸びなかった場合、どういう選択をするか、非常に難しいことになりそうです。

日本勢4人はルッツとフリップを2回飛びます。キムユジェ選手はルッツとトーループ、キムユソン選手はフリップとループを2回飛びます。基礎点1位はキムユジェ選手。島田選手はフリップがアンダーローテーションな分基礎点下がりました。

スピンオールレベル4は島田選手と金沢選手にキムユソン選手。岡田選手はスピンでレベル取れていないものあり、回転不足あり、エッジのエラーありで基礎点は1番低くなっています。それでもこの点が出てきているので、ノーミスしてくると上位に絡む力はあるわけで、トリプルアクセル、やはりどうするか悩みどころ。

加点は島田選手が1番稼いでいて、キムユジェ選手も二桁あります。PCSは上位4人は全員60点台です。これは試合当日出来が良かった選手、みんな良かったら後から滑った選手が高いスコアが出る、という構図になりそうです。

 

誰がトリプルアクセルを決めるかやはり鍵ですが、島田選手が4回転どうするか、というのもポイントかと思います。島田選手の4回転は今期はサマーカップで1度決まったのみです。外した方が勝ちやすいように感じますが・・・。4回転入れてダウングレードで転倒し、トリプルアクセルも決まらない、みたいな展開になると、この顔ぶれだと苦しくなるように感じます。結局、トリプルアクセルが勝負を分ける、となるかもしれませんが、そんな中でアクセル回避で安定構成で勝負して表彰台を狙う、という戦略を選んだ人が勝つ、みたいなこともありえて、結局どうなるかわからないです。

 

○ショートフリー合わせた要素別のスコア

Name Total PCS J Base J GOE Spin Step
Mao SHIMADA 201.17 90.26 68.80 7.74 24.62 9.75
Yujae KIM 199.86 88.25 71.62 7.72 22.45 9.82
Mayuko OKA 199.17 90.45 71.23 6.09 22.98 9.42
Mao SHIMADA 199.07 93.51 72.18 -0.15 25.23 9.30
Yujae KIM 196.10 84.54 71.62 8.16 22.64 9.14
Mei OKADA 190.99 89.46 65.60 5.62 22.72 7.59
Mei OKADA 189.67 87.81 65.99 5.50 21.67 8.70
Sumika KANAZAWA 188.41 86.02 66.03 4.42 22.73 9.21
Yuseong KIM 185.99 85.19 66.00 3.14 22.99 8.67
Sumika KANAZAWA 185.77 85.27 65.93 4.16 21.38 9.03
Mayuko OKA 184.22 88.33 67.55 -3.50 22.98 9.86
Yuseong KIM 171.39 79.96 67.10 -6.70 22.71 8.32

PCSは島田選手が90点超え。岡選手も90点まで出しています。キムユジェ選手は88点まで。技術点はキムユジェ選手のベストの方が島田選手を上回っています。岡田選手は89点があって上位と遜色ないです。金沢選手は86点となっていてすこし差がある、キムユソン選手も85点までで上位と差があります。

ジャンプの基礎点は72.18まで島田選手があって1番高いですが、1番低い岡田芽依選手でも65.99なので、6点差程度に収まります。岡選手とキムユジェ選手は71点台があって島田選手と遜色ありません。基礎点勝負ではなく出来栄え勝負、というのが見て取れるのですが、ジャンプの加点はキムユジェ選手が1位です。2試合とも高い加点をもらっています。

スピンはさすがの島田選手、25点台まであります。2番目がキムユソン選手の22.99でその次に岡選手の22.98 島田選手、4回転で勝つというよりスピンの差で逃げ切る、みたいな方があり得る状況です。ジャンプはユジェ選手、岡選手の方が今期はスコアが高いです。

ステップ系要素は岡田選手とキムユソン選手は8点台までですが、あとは9点台を出してきます。岡選手が9.86、キムユジェ選手が9.82、島田選手が9.75という順です。

 

 

女子のジュニアは2期ぶりの日韓決戦。それも韓の方は双子という、誰か筋書き書きました? みたいな展開になりました。島田選手は4連覇がかかっているわけですが、今期が一番勝負が見えないです。表彰台争いも難しいですが、シーズンベストは上3人と下3人で少し差があります。シーズンベスト順で全日本ジュニアが決まったので、全日本ジュニア4位の金沢選手はここで表彰台に乗っておきたいところですがどうか? 島田選手、岡選手は、ほぼ迷いなくトリプルアクセルを入れていくと思いますが、岡田選手、金沢選手はショートの展開次第でフリーのトリプルアクセルどうするか、迷うことになりそうです。

無責任なファン目線で言えば、6人全員フリーでトリプルアクセル決めた、みたいな展開になることを期待したいです。