グランプリファイナル25 女子シングル展望

今回でグランプリファイナルの展望は最後、女子シングルです。

 

○今季の成績

Event Pl Name Nation Total SP FS
NHK Trophy 1 Kaori SAKAMOTO JPN 227.18 77.05 150.13
Grand Prix de France 1 Ami NAKAI JPN 227.08 78.00 149.08
Grand Prix de France 2 Kaori SAKAMOTO JPN 224.23 76.20 148.03
Skate Canada 1 Mone CHIBA JPN 217.23 72.29 144.94
Finlandia Trophy 1 Mone CHIBA JPN 217.22 72.89 144.33
Kinoshita Group Cup 1 Mone CHIBA JPN 216.59 73.11 143.48
Cup of China 1 Amber GLENN USA 214.78 73.04 141.74
Nebelhorn Trophy 1 Amber GLENN USA 214.49 73.69 140.80
Skate America 1 Alysa LIU USA 214.27 73.73 140.54
Nebelhorn Trophy 2 Mone CHIBA JPN 213.64 69.24 144.40
Finlandia Trophy 2 Amber GLENN USA 213.41 75.72 137.69
Cup of China 2 Alysa LIU USA 212.07 74.61 137.46
Skate America 2 Rinka WATANABE JPN 210.96 74.35 136.61
Lombardia Trophy 2 Ami NAKAI JPN 206.04 68.30 137.74
Kinoshita Group Cup 2 Kaori SAKAMOTO JPN 203.64 65.25 138.39
Skate Canada 3 Ami NAKAI JPN 203.09 66.55 136.54
Cup of China 3 Rinka WATANABE JPN 198.63 74.01 124.62
Lombardia Trophy 4 Alysa LIU USA 197.84 69.62 128.22
Kinoshita Group Cup 4 Rinka WATANABE JPN 189.55 57.73 131.82
Trialeti Trophy 7 Rinka WATANABE JPN 164.52 49.95 114.57

今期は220点台後半がすでにグランプリシリーズから出ています。227点台で坂本花織選手と中井亜美選手。坂本選手は224点のセカンドベストもあります。この2人はショートから70点台後半があり、フリーも150点前後のスコアを出してきています。

千葉選手がそれに続いて210点台後半に3試合あります。シーズンワーストが一番高いのは千葉選手です。

アンバーグレン選手は210点台前半で3試合。シーズンワーストは千葉選手に次いで高い位置にいます。安定感は千葉選手、グレン選手があるという形です。

アリサリウ選手は210点台前半でグランプリシリーズ2試合はこなしました。

渡辺倫果選手はシーズン序盤のチャレンジャーシリーズはスコア伸びませんでしたが、しり上がりに調子を上げて、スケートアメリカで210点まで出してきています。

210点出さないとグランプリファイナルに出られない時代、というか210点出してもファイナルに残れていない選手が2人ほどいるわけで、異常にハイレベルな、女子は日米決戦となっています。

 

ショートプログラムの構成

  Kaori SAKAMOTO Ami NAKAI Mone CHIBA Amber GLENN Alysa LIU Rinka WATANABE
1 3Lz! 3A 3F+3T 3A 3F 3A
2 FCSp4 3Lz+3T 2A 3F+3Tq 2A 3Lz+3Tq
3 2A FSSp4 FCSp4 FSSp4 CCoSp4 CSp4
4 3F+3T 3Lo 3Lz! 3Lo 3Lz+3Lo 3Lo
5 CCoSp4 LSp4 CCoSp4 StSq4 FCSp4 CCoSp4
6 StSq4 StSq3 StSq4 LSp4 StSq4 StSq4
7 LSp3 CCoSp4 LSp4 CCoSp4 LSp4 FSSp4
Base 32.65 35.99 32.59 35.99 33.78 36.49
GOE 7.97 8.85 6.15 6.09 6.87 5.46
PCS 36.43 33.16 33.55 33.64 33.96 32.40
Total 77.05 78.00 72.29 75.72 74.61 74.35

ショートプログラムからトリプルアクセルが3人、中井亜美選手、アンバーグレン選手、渡辺倫果選手です。グレン選手はルッツなし。中井選手はステップレベル3があって、渡辺選手が基礎点36.49と最も高くなっています。

アリサリウ選手は1.1倍にルッツループを持ってきて、トリプルアクセル無しの限界極めました。坂本選手、千葉選手が標準構成。1.1倍にコンビネーションの坂本選手が、スピン1つレベル3ですが基礎点は上になります。

GOEは中井亜美選手が最も稼いでいます。トリプルアクセルをきれいに決めれば加点は大きい。ただ、6選手、それほど差はありません。

PCSは坂本選手が9点平均を超える36.43とかなり高いです。後は33点前後。シニアデビューシーズンの中井選手も33.16をもらいました。

ショートのシーズンベストが1番低いのは、実は千葉選手だったりします。それでも72.29 かなりハイレベルな争いです。全員70点台でショートを折り返す可能性もあります。トリプルアクセル組は一発高得点でショートからリードする展開もある一方、そこをミスすると70点に届かず優勝争いから脱落する、という展開もあるかもしれません。

 

○フリーの構成

  Kaori SAKAMOTO Ami NAKAI Mone CHIBA Amber GLENN Alysa LIU Rinka WATANABE
1 2A 3A 3F+3Tq 3A 3F 3A+3T
2 3F 3Lo+2T 3Loq 3F+3T 3Lz+3T< 3F
3 3Lz+2T 3Lz+3T 3S 3Lz+2T 3S 3A<<
4 FSSp4 3S 2A 3S CCoSp4 3Lzq+2A
5 StSq4 FSSp3 FCCoSp4 FSSp4 3Lo FSSp4
6 3S ChSq1 3Lz+2A 3Lo+2A+2A FCSp4 ChSq1
7 3F+3Tq 3Lz+2A+2A 3Lz+2T+2Lo 3Fq 3Lz+2A+2T 3Lz<
8 2A+3T+2T 3F 3F CCoSp3 3F+2T 2A+1Eu+3S<
9 ChSq1 3Lo CCoSp4 3Lo 2A< 3Lo
10 3Lo StSq4 StSq4 StSq4 StSq4 CCoSp4
11 CCoSp4 LSp4 ChSq1 ChSq1 ChSq1 FCSp4
12 FCCoSp4 CCoSp4 LSp4 LSp3 LSp4 StSq4
Base 62.52 69.27 64.34 68.17 61.77 65.14
GOE 14.22 12.66 10.09 7.10 9.45 4.33
PCS 73.39 67.15 69.90 66.47 69.32 67.14
Total 150.13 149.08 144.33 141.74 140.54 136.61

フリーもショートと同じく、中井選手、グレン選手、渡辺選手がトリプルアクセルを入れます。

2回飛ぶジャンプがルッツとフリップな千葉選手、アリサリウ選手、ルッツとループな中井選手、フリップとループなグレン選手、フリップとトーループな坂本選手に、トリプルアクセルとルッツな渡辺選手となります。基礎点は中井選手が69.27で1番高い実績がありますが、ダウングレードとアンダーローテーション2つあって65.14な渡辺選手が、ノーミスした場合は1番高くなります。逆に、ノーミス比較だと坂本選手が1番低くなります。

GOEは坂本選手が1位です。中井選手、千葉選手までは二桁あります。アリサリウ選手はアンダーローテーション2つあるのも含め、まだまだ完ぺきではないようですが、グランプリファイナル時点でどこまで調子を上げているか? 渡辺選手もトリプルアクセル2本入れると、全体をノーミスで終えるのは難しく、GOEは小さめになります。

PCSはフリーも坂本選手が突出しています。千葉選手とアリサリウ選手がそれに続きます。グレン選手が1番落ちる形です。トリプルアクセル組3人は、トリプルアクセルでこのPCSの差を補う、という構図になります。ちょうどPCSの序列が、基礎点の序列とほぼ反対になる形です。

 

○ショートフリー合わせた要素別のスコア

Name Total PCS J Base J GOE Spin Step
Kaori SAKAMOTO 227.18 109.82 65.27 12.42 24.71 14.96
Ami NAKAI 227.08 100.31 77.06 12.17 23.89 13.65
Kaori SAKAMOTO 224.23 109.29 65.27 12.75 22.42 14.50
Mone CHIBA 217.23 104.68 67.03 4.88 25.21 15.43
Mone CHIBA 217.22 104.48 67.03 5.63 25.15 14.93
Mone CHIBA 216.59 104.14 66.17 5.46 26.22 14.60
Amber GLENN 214.78 99.82 75.76 4.64 20.35 14.21
Amber GLENN 214.49 102.36 72.13 7.85 21.04 12.11
Alysa LIU 214.27 104.32 64.87 6.82 23.96 14.30
Mone CHIBA 213.64 103.94 65.73 3.91 24.71 15.35
Amber GLENN 213.41 101.24 70.66 5.01 22.61 13.89
Alysa LIU 212.07 102.13 67.52 4.95 24.11 13.36
Rinka WATANABE 210.96 99.54 72.03 2.94 22.94 13.51
Ami NAKAI 206.04 94.17 77.06 -0.27 23.02 14.06
Kaori SAKAMOTO 203.64 106.66 48.28 9.81 24.60 14.29
Ami NAKAI 203.09 97.96 70.16 -0.23 22.87 13.33
Rinka WATANABE 198.63 95.89 72.54 -4.86 22.37 13.69
Alysa LIU 197.84 98.76 61.42 1.99 22.70 12.97
Rinka WATANABE 189.55 96.14 67.92 -5.21 21.15 11.55
Rinka WATANABE 164.52 89.81 59.55 -12.93 19.57 11.52

PCSは坂本選手が109点台まで出して、9点平均を上回ります。千葉選手、アリサリウ選手は104点台があり、グレン選手は102点、中井選手と渡辺選手は100点前後です。技術点なら中井亜美選手が120点台後半まで出して突出しています。

ジャンプの基礎点は中井選手が77.06で1位があり、グレン選手が75.76あります。渡辺選手は72.53までで、どうしてもまだ基礎点削られることがあります。シーズン進むにつれて調子は上がっていますが、ファイナルでどこまで来るか? 千葉選手、アリサリウ選手は67点台、坂本選手は65点台の構成です。

加点の方は中井選手と坂本選手は12点台もらってきます。グレン選手が7点台、アリサリウ選手は6点台。千葉選手は5点台までで意外とジャンプの加点は伸びてきていません。

スピンは千葉選手が26点台まで出して強いです。24点台出せるのが坂本選手、アリサリウ選手、中井選手は23点台があり、グレン選手、渡辺選手は22点台までです。

ステップ系要素も千葉選手が15点台を出せていて、坂本選手が14点台後半、アリサリウ選手、中井選手が14点台前半、グレン選手、渡辺選手は13点台までです。

PCSの坂本選手、ジャンプの中井選手、グレン選手、渡辺選手、スピンステップの千葉選手、全体バランスのアリサリウ選手。各選手の特徴がそれぞれあります。

 

 

女子シングルは日米決戦です。3vs3になるかな、とも思ったのですが、渡辺倫果選手が頑張って入って4vs2になりました。昨季は5vs1でしたので、これでも1人減っています。

オリンピックの代表は3人。代表選考としては、グランプリファイナルの上位2人、というのが対象です。ただ、先に選考された選手が抜けると、下から埋まっていくので、2人決まった時点で4番手の選手もおそらくはいって、結局選考対象に名前は入ると思われます。

そうは言っても、この4人の中でのこの試合の上下関係は重要です。特に、シーズンベストで劣る渡辺倫果選手は上位に入りたい。日米決戦と言いつつ、どちらかというと日本勢の中での順位争いの方が大事という試合にも感じます。