東日本選手権直前 21シーズンスコアランキング

六ブロックの地方選手権が終わり、全日本ノービスが終わると、国内は次は東西の日本選手権となります。これで全日本ジュニアの出場権がすべて決まります。全日本選手権は全日本ジュニア経由の6枠がありますのでその終了後です。

東日本/西日本は、まだ、男子では30枠すべて埋まらないエントリー数だったりしますが、それでも全員通過ということはなく、出場枠を掛けて結構際どい点数差の闘いになってくることが多いです。

例年通りのスケジュールですが、東西の選手権はまず先に東日本選手権から行われます。

今回は、そのエントリーメンバーの今シーズンのスコアランキングを見ていきます。

 

○女子シングル シニア エントリー29選手

  Event Name 所属 Total SP FS
1 東京選手権 渡辺倫果 法政大学 182.67 64.38 118.29
2 東京選手権 松原星 明治大学 171.44 54.30 117.14
3 東京選手権 川畑和愛 早稲田大学 170.42 66.26 104.16
4 関東サマートロフィー 吉岡詩果 山梨学院大学 168.78 59.86 108.92
5 東京選手権 青木祐奈 日本大学 168.15 64.14 104.01
6 東京選手権 海津あすか 東洋大学 153.48 53.70 99.78
7 東京選手権 井上千尋 明治大学 150.50 47.85 102.65
8 東京選手権 横谷杏林 東京歯科大学 145.44 45.78 99.66
9 東京選手権 堀見華那 明治大学 142.02 48.27 93.75
10 東京選手権 佐上黎 法政大学 141.40 47.59 93.81
11 東北・北海道選手権 廣谷帆香 岩手大学 141.07 48.45 92.62
12 東京選手権 増田未夢 東洋大学 140.96 44.28 96.68
13 東京選手権 本田真凜 JAL 140.70 53.58 87.12
14 東京選手権 依田茉里紗 日本大学 140.18 48.02 92.16
15 東京選手権 廣田彩乃 専修大学 136.44 47.25 89.19
16 東京選手権 佐藤伊吹 明治大学 132.94 48.52 84.42
17 東京選手権 村田直美 日本大学 132.45 42.29 90.16
18 関東サマートロフィー 鈴木珠里 日本体育大学 112.25 37.18 75.07
19 関東選手権 中本有咲 山梨学院大学 111.87 39.48 72.39
20 関東選手権 吉野汐香 神奈川FSC 110.25 43.50 66.75
21 東北・北海道選手権 宮本藍里 北海高等学校 109.82 41.61 68.21
22 東北・北海道選手権 三浦向日葵 宮城FSC 108.62 40.99 67.63
23 関東選手権 松原茜 埼玉アイスアリーナFC 106.19 33.61 72.58
24 関東選手権 清水愛 日本体育大学 105.67 33.37 72.30
25 東北・北海道選手権 種市和夏 八戸工大一 104.95 33.87 71.08
26 関東選手権 綾部花音 大東文化大学 103.24 35.59 67.65
27 東北・北海道選手権 清水柚梨恵 北海道教育大学 102.64 34.12 68.52
28 東北・北海道選手権 佐藤妃依 東海大学付属札幌高校 98.49 35.38 63.11
29 東北・北海道選手権 加藤花怜 北海学園大学 92.25 27.19 65.06

女子シングルの東日本から全日本への進出枠は6ありましたが、グランプリシリーズ出場の樋口新葉選手が免除になっていますので、エントリー29選手の中から全日本へ進める枠は5と極めて厳しい戦いになっています。

ただ、上位5人とその下では今シーズンの実績でだいぶ差があります。この5人は全日本の常連でもありますし、順当に160点台を出してくると他の選手は苦しいです。

下位の選手で160点まで出せる実績のある選手としては、本田真凜選手がいるはずなのですが、先週の東日本インカレでも全然点が出ていなかったようですし、構成がかなり弱い中でさらに回転も足りないジャンプになっているようなので、特にフリーで点を伸ばすのが苦しそうです。

 

○男子シングル シニア エントリー15選手

  Event Name 所属 Total SP FS
1 東京選手権 長谷川一輝 東京理科大学 175.41 61.76 113.65
2 東京選手権 石塚玲雄 早稲田大学 172.97 57.46 115.51
3 東京選手権 山隈太一朗 明治大学 153.60 50.26 103.34
4 東京選手権 古庄優雅 日本大学 151.69 48.83 102.86
5 東京選手権 佐藤由基 日本大学 142.48 50.03 92.45
6 東京選手権 堀義正 明治大学 140.26 49.30 90.96
7 東京選手権 松井努夢 明治大学 132.29 45.27 87.02
8 東北・北海道選手権 坪井聖弥 北洋大学 126.69 43.31 83.38
9 げんさんサマーカップ 鈴木楽人 法政大学 122.44 41.23 81.21
10 東京選手権 緑川諒人 日本大学 121.03 44.14 76.89
11 東京選手権 福島寛輝 専修大学 108.99 36.70 72.29
12 東京選手権 齋藤翔 法政大学 106.75 41.77 64.98
13 関東選手権 志賀海門 KOSE新横浜プリンスFSC 95.52 40.95 54.57
14 東北・北海道選手権 田村亮 宮城鶴ヶ谷FSC 94.79 28.30 66.49

男子シングルのシニアはエントリー15選手です。そのうち島田高志郎選手は地方大会免除だったこともあり今シーズンの試合出場がまだありません。

東日本から全日本への男子シニアの通過枠は7ですが、スケートアメリカに出ていて免除になる佐藤駿選手を含みますので、実際にはエントリー選手の中から全日本へ進める枠は6になります。

島田高志郎選手は実績からすると200点くらいは出せるはず、と見込むと順当にいけば通過メンバーに入ります。そうすると地方大会に出たメンバーの中からは5人しか全日本へ進めません。なかなか厳しい。

ランキング的には5番目のラインは142.48となっています。先日の東日本インカレでフリー100点を超えたのは上記のランキング1,2,3位まででしたし、ボーダーラインはそれほど上がらず150点前後くらいで全日本へ進めそうにも見えます。

 

○女子シングルジュニア エントリー30選手

  Event Name 所属 Total SP FS
1 東京選手権 住吉りをん 駒場学園高校 176.57 60.17 116.40
2 東京選手権 中井亜美 MFアカデミー 166.08 60.17 105.91
3 東北・北海道選手権 千葉百音 東北高校 147.57 53.79 93.78
4 東京選手権 髙木謠 MFアカデミー 142.48 52.44 90.04
5 関東サマートロフィー 元榮愛子 目黒日本大学高等学校 138.07 49.52 88.55
6 東京選手権 奥野友莉菜 明治神宮外苑FSC 135.81 53.87 81.94
7 関東選手権 菅野夏帆 KOSE新横浜プリンスFSC 134.55 52.95 81.60
8 関東選手権 三枝知香子 アクアリンクちばSC 132.52 49.35 83.17
9 東京選手権 日比優花 西武東伏見FSC 127.05 46.27 80.78
10 関東選手権 鈴木なつ Mエイトクラブ 122.16 47.97 74.19
11 東京選手権 新井美海 明治神宮外苑FSC 121.97 43.64 78.33
12 関東選手権 杉本羽美 KOSE新横浜プリンスFSC 119.21 43.21 76.00
13 関東選手権 田邊桜香 星槎国際横浜 117.13 38.23 78.90
14 関東選手権 佐藤優 埼玉アイスアリーナFC 117.04 39.89 77.15
15 関東選手権 髙橋舞 横浜創英スケート部 114.82 42.94 71.88
16 げんさんサマーカップ 久保山唯 KOSE新横浜プリンスFSC 114.60 46.65 67.95
17 関東選手権 杉本くるみ 白鵬女子高校 114.56 44.48 70.08
18 東京選手権 穂積乃愛 駒場学園高校 112.70 37.52 75.18
19 東北・北海道選手権 聖前埜乃華 八戸工大一 111.80 41.53 70.27
20 関東選手権 澤登早也香 Mエイトクラブ 111.66 39.41 72.25
21 東京選手権 井瀧梨杏 西武東伏見FSC 110.51 42.90 67.61
22 東北・北海道選手権 長岡柚奈 藤女子 109.08 38.54 70.54
23 東京選手権 三木音葉 西武東伏見FSC 109.02 37.38 71.64
24 東北・北海道選手権 伊藤領那 新潟FC 106.27 33.86 72.41
25 東北・北海道選手権 中川涼 仙台FSC 105.56 39.34 66.22
26 東北・北海道選手権 長澤朋花 盛岡FSC 104.69 40.73 63.96
27 東北・北海道選手権 森本美羽 東北高校 104.29 38.01 66.28
28 東北・北海道選手権 伊吹有紗 札幌第一高校 104.25 36.78 67.47
29 東北・北海道選手権 鈴木杏 三沢GOLD F・S・C 100.56 37.26 63.30
30 東北・北海道選手権 嶺岸優那 宮城FSC 100.30 36.64 63.66

女子シングルジュニアの東日本から全日本ジュニアへの進出枠は10です。

大会前の時点でのボーダーラインは122.16 ただ、117点まで出している選手がその下に4人いますので、かなり際どい勝負になりそうです。

優勝争いは、おそらくジュニア最終年となる住吉りをん選手にジュニア1年目の中井亜美選手が挑むという東京選手権と同じ構図になりそうです。スコア3位の千葉百音選手も全日本まで進んだ実績がありますし、ショートフリー揃えばチャンスあるでしょうか。

 

○男子シングル ジュニア エントリー22選手

  Event Name 所属 Total SP FS
1 東京選手権 三浦佳生 目黒日本大学高等学校 235.73 80.74 154.99
2 東京選手権 大島光翔 明治大学 191.55 67.91 123.64
3 東京選手権 門脇慧丞 法政大学 161.82 52.13 109.69
4 東京選手権 小田垣櫻 目黒日本大学高等学校 149.92 49.83 100.09
5 東京選手権 木村智貴 西武東伏見FSC 147.79 51.17 96.62
6 東京選手権 菊地竜生 目黒日本大学高等学校 145.54 53.28 92.26
7 東京選手権 周藤集 MFアカデミー 144.65 52.92 91.73
8 関東選手権 大中惟吹 秀明英光高校 140.21 53.20 87.01
9 東京選手権 矢島司 駒場学園高校 139.28 50.15 89.13
10 飯塚アイスパレス杯 山田琉伸 埼玉栄高校 138.97 50.76 88.21
11 東京選手権 北村凌大 MFアカデミー 134.90 45.00 89.90
12 東北・北海道選手権 岡本和彩 アイビスSC 134.70 44.09 90.61
13 東京選手権 藤城柊治 ID学園高等学校 133.31 48.43 84.88
14 東京選手権 田中蓮音 東大和FSC 133.16 45.51 87.65
15 東京選手権 加藤海里 MFアカデミー 129.65 44.97 84.68
16 東北・北海道選手権 本田大翔 仙台泉F.S.C. 128.48 44.03 84.45
17 関東選手権 大久保政宗 長野日大高校 121.62 47.58 74.04
18 関東選手権 河西陽成 アクアリンクちばSC 109.06 39.89 69.17
19 東北・北海道選手権 尾形広由 仙台FSC 105.84 33.29 72.55
20 東北・北海道選手権 金子陽哉 新潟FCKZ 104.14 34.37 69.77
21 関東選手権 栖川源二郎 横浜創英スケート部 100.10 39.74 60.36
22 関東選手権 三吉慶哉 アクアリンクちばSC 94.04 34.18 59.86

男子シングルジュニアのエントリーは22選手。全日本への通過枠は8ですが、三浦佳生選手はシード扱いで枠外なので、実質的に9位の選手まで全日本ジュニアへ進むことができます。

現段階でランキング9位は139.28 140点前後がボーダーラインになるのでしょうか。

三浦佳生選手のスコアは跳びぬけていて優勝は固いですが、2位にはランキング通り大島選手が入って来るかどうか? 先日の東日本インカレでは132.38のスコアを出して優勝しています(シニアルールなのでコレオ分要素が多い)。世界ジュニアが3枠あるので、西日本勢に勝ってその代表枠を勝ち取っていきたいわけですが、まずはこの東日本どう抜けていくでしょう?

 

 

東日本選手権、公式練習は28日木曜日からありますが、男女シニアジュニアそれぞれのショートプログラムは29日金曜日からとなっています。

 

スケートアメリカ 世界チャンピオンの敗北

いよいよ今シーズンのグランプリシリーズが開幕しました。コロナは封じられたわけではないですが、今シーズンは中国がキャンセルされてトリノへ移った以外は、基本的には通常通り開催されます(観客とか各国変わってくるかもしれませんが)。ただ、カナダにロシア選手が入国できないかもなど、流動的な部分はありそうではあります。

そんなグランプリシリーズ初戦。まさかの、世界チャンピオンの敗北がありました。

 

○男子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Vincent ZHOU USA 295.56 97.43 198.13
2 Shoma UNO JPN 270.68 89.07 181.61
3 Nathan CHEN USA 269.37 82.89 186.48
4 Shun SATO JPN 247.05 80.52 166.53
5 Jimmy MA USA 228.12 84.52 143.60
6 Michal BREZINA CZE 227.47 75.43 152.04
7 Daniel GRASSL ITA 221.43 70.88 150.55
8 Nam NGUYEN CAN 219.60 74.32 145.28
9 Adam SIAO HIM FA FRA 217.52 67.60 149.92
10 Artur DANIELIAN RUS 214.93 68.74 146.19
  Kevin AYMOZ FRA 58.14 58.14  

ヴィンセントジョウ選手、グランプリシリーズ初優勝です。今シーズン3戦3勝。すべて280点を超えるスコアを出してきて今大会では295.56と、以前国別対抗戦で出した299.01に次ぐスコアを記録しました。

世界王者ネイサンチェン選手は3位。269.37というのはルールが変わる前も前、16年のNHK杯以来の低いスコアでした。ショートもフリーも1位になれず、スコア的には完敗です。

日本からは宇野昌磨選手が2位表彰台。本人比で270.68は平凡ですが、それでも3シーズンぶりのグランプリ表彰台となります。

もう一人佐藤駿選手は4位。現地についてからの練習でケガをしたようで出場も危ぶまれながらの4位。佐藤選手の次戦は5戦目のフランス杯。鍵山優真選手らに勝って優勝出来ればファイナルに出場できる、という芽を残しました。

 

○上位4選手のフリーの構成

  Vincent ZHOU Nathan CHEN Shoma UNO Shun SATO
1 4Lz 4Lo 4Lo 4Lz
2 4F! 2Lz 4S<< 4Fe
3 4Sq 4F+3T 4T+2T 4T+2T
4 4Tq 2S 3A FCCoSp4
5 ChSq1 CCSp4 FCSp4 4T
6 4Sq+3T StSq4 ChSq1 3A+2T
7 3A+1Eu+3S 3A 4F FSSp4
8 FCSp4 4T+1Eu+2F 4T+2T 3F+1Eu+3S
9 CSSp3 4T+3T 3A+1Eu+3Fq 3A
10 3A+2T CCoSp4 FCCoSp4V StSq3
11 StSq4 ChSq1 CCoSp4 ChSq1
12 CCoSp4 FCCoSp4 StSq4 CCoSp4
Base 97.50 83.05 88.99 87.04
GOE 12.69 13.45 4.26 -0.37

ネイサンチェン選手は四回転6本にトリプルアクセル1本構成。ヴィンセントジョウ選手と宇野昌磨選手は四回転5本にトリプルアクセル2本構成。佐藤駿選手は四回転4本にトリプルアクセル2本構成です。

その中でqや!を連発しながら基礎点満額取ったヴィンセントジョウ選手がトップ。抜けて2回転が2つあったネイサンチェン選手は基礎点がだいぶ下がったものの飛べたジャンプの質はよくGOEで稼いで得点はトップでした。宇野選手はサルコウがダウングレードになったほか、セカンド三回転無しとスピンでVがついたなどで基礎点を失いつつ、各要素の出来もそれほどでもなく加点も伸びず。佐藤駿選手もセカンド三回転無しとフリップのエッジエラーがあり基礎点は満額までは出ず、ジャンプは乱れの大きいものもあってGOEはトータルでマイナス側でした。

こうしてみると、トータルスコアとしては圧勝だったヴィンセントジョウ選手も、回転やエッジのエラーをもう少し強く取られていればかなりスコアが下がってきていたはずで、ある種紙一重だったというのも見て取れます。一方、ネイサンチェン選手、やはり飛べたジャンプの質は高く、決まってくれば誰も勝てないんだな、というのが見て取れました。

四回転五種類六本と、四回転四種類五本+トリプルアクセル二本の差は、トリプルアクセルが四回転トーループになる差として見るならばたいした差ではないのですが、実は四回転五種類六本だと、トリプルトーループを2本使えるので、その、ダブルトーループとトリプルトーループの差が出てきます。そちらの部分が大きいです。

なお、この構成でネイサンチェン選手が基礎点満額(3連続の最後も3回転として)取れた場合、基礎点104.70となります。宇野選手の場合3つ目の要素のセカンドジャンプが3回転として98.16(スピンのVも外れて) 佐藤駿選手は3つ目の要素のセカンドジャンプが3回転として、またステップもレベル4が取れるとしても92.74(エッジエラーも外れて)までです。

 

有力選手の次戦は、ネイサンチェン選手は二週続けてのスケートカナダ、ヴィンセントジョウ選手と宇野昌磨選手は4戦目のNHK杯で羽生選手と対戦、佐藤駿選手は5戦目のフランスで鍵山優真選手やジェイソンブラウン選手との勝負となります。

 

○女子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Alexandra TRUSOVA RUS 232.37 77.69 154.68
2 Daria USACHEVA RUS 217.31 76.71 140.60
3 Young YOU KOR 216.97 70.73 146.24
4 Kaori SAKAMOTO JPN 215.93 71.16 144.77
5 Kseniia SINITSYNA RUS 205.76 71.51 134.25
6 Amber GLENN USA 201.02 67.57 133.45
7 Satoko MIYAHARA JPN 200.51 66.36 134.15
8 Yelim KIM KOR 199.34 70.56 128.78
9 Ekaterina KURAKOVA POL 188.60 61.36 127.24
10 Starr ANDREWS USA 177.63 61.94 115.69
11 Yuhana YOKOI JPN 174.07 54.77 119.30
12 Audrey SHIN USA 160.78 62.82 97.96

優勝はトゥルソワ選手。圧勝というよりは楽勝という表現の方が似合うでしょうか。ケガの影響で本人としては楽ではなかったのでしょうけれど、構成落としてこの点差、というところで楽勝という表現が似つかわしく感じます。

2位には大技なしのロシア勢としてウサチェワ選手。3位に久しぶりにトリプルアクセルを決めたユヨン選手が続きました。ウサチョワ選手は国際大会のシニアデビュー戦としてパーソナルベストではありますが、ロシアの代表争いの中ではこのスコアがベースだとちょっと苦しいです。ユヨン選手は復活の216点。これが出せれば韓国の代表にはなれそう。

坂本花織選手は僅差で4位。ショートのフリップ2回転とフリーのスピンが残念でした。ここで2位に入っておくとファイナルの芽があったのですが、4位だと苦しいでしょうか。ショートはノーミスなら今回も76点前後が出せた計算で、ダブルアクセル勢の中でなら相手がロシアでもショートは十分戦える、というのは見えました。

宮原選手は7位。3回転のジャンプで回転不足が合計5つあっても200点には乗せてきました。あの世界選手権以来初の国際大会なので結構心配していたのですが、スタンディングオベーションももらえましたし、国際的な評価が著しく落ちたということはなかったようです。代表争いの中心とは今回は言えませんが、十分に3枠を争う一人ですよ健在ですよ、というのは示してきたのかなと思います。

日本からのもう一人横井ゆは菜選手は11位。代表争いに名乗りを上げるにはある種最後のチャンスだったと思うのですが結果を残せませんでした。

 

○女子シングル 要素別スコア

Pl Name Nation Total PCS Jump J GOE Spin Step
1 Alexandra TRUSOVA RUS 232.37 104.48 75.62 14.40 24.64 13.23
2 Daria USACHEVA RUS 217.31 104.02 63.21 8.85 26.16 15.07
3 Young YOU KOR 216.97 101.86 76.08 1.74 23.72 14.57
4 Kaori SAKAMOTO JPN 215.93 104.87 61.42 12.61 22.54 14.49
5 Kseniia SINITSYNA RUS 205.76 96.17 66.65 6.60 23.73 12.61
6 Amber GLENN USA 201.02 97.07 59.33 9.14 22.14 13.34
7 Satoko MIYAHARA JPN 200.51 103.34 60.50 -3.54 24.65 15.56
8 Yelim KIM KOR 199.34 96.59 62.41 5.79 22.87 12.68
9 Ekaterina KURAKOVA POL 188.60 90.65 62.19 0.95 22.80 12.01
10 Starr ANDREWS USA 177.63 88.73 56.31 -1.03 22.75 10.87
11 Yuhana YOKOI JPN 174.07 88.16 58.07 -3.18 20.06 10.96
12 Audrey SHIN USA 160.78 88.70 45.62 -6.39 23.14 13.71

要素別にスコアを分けています。Jumpはジャンプの基礎点の合計、J GOEはジャンプ要素で稼いで加点減点を指します。すべてショートフリーの合計です。

PCSのトップは坂本花織選手。ただ僅差で宮原知子選手まで4人います。宮原選手は特にフリーでは滑走順の影響もあって少しPCSが出なかったでしょうか。

ジャンプの基礎点はトゥルソワ選手よりユヨン選手の方が上でした。トリプルアクセル2本は四回転1本に勝る。ただし、決めたのは1本だけなのでジャンプのGOEがユヨン選手は伸びていません。面白いのは、基礎点ベースでみると坂本選手と宮原選手が大差ないところ。宮原選手は回転不足5つあったのですが、トリプルフリップが2回転になった坂本選手と基礎点が1点も差がありません。得意なわけではないですが、ジャンプの構成自体が弱いわけではありません。

一方GOEはトゥルソワ選手に次いで坂本選手がかなり稼いでいます。出来栄え勝負の坂本選手。トゥルソワ選手はなんというか、ケガの功名な感じがあって、いつもあれくらいの構成にしておけば大崩れしないのではないかとも思うのですが、それはもうトゥルソワではない、とかトゥルソワ選手に言われてしまいそうでもあります。宮原選手はジャンプのGOEがマイナス。やはりここが著しい弱点です。

スピンのトップはウサチェワ選手。2番目は宮原選手がいてトゥルソワ選手が続きます。坂本花織選手が今回スピンの出来がなかなかひどい・・。フリップが2回転になったのもありますが、このスピンの出来が最終的に致命傷になって表彰台を逃した形です。元々スピンはあまり点が出ない選手ではありますが、高難度ジャンプ無し構成でショートフリーノーミスして完成度勝負で230点台前半までもっていって、落ちてきた誰かを食ってオリンピック表彰台へ、という戦略の中では、スピンの1点2点が結構大事なはずなので少なくとも24点台半ばが取れるくらいには持っていきたいところかと思います。

ステップ系要素は宮原選手がトップ。ウサチェワ選手が2位です。トゥルソワ選手は7番目。この辺がトゥルソワ選手の評価が分かれてしまう大きな原因になっているのではないかと思いますし、逆に宮原選手の人気が根強い理由であったりするのだろうと思います。

 

有力選手の次戦は、トゥルソワ選手、ウサチョワ選手、ユヨン選手、坂本花織選手、さらには6位のアンバーグレン選手と5人までが4戦目のNHK杯で再び共演します。シニツィナ選手は5戦目のフランス、宮原知子選手は3戦目のトリノでシェルバコワ選手やフロミフ選手と戦うことになります。

 

グランプリシリーズ、次戦はスケートカナダ紀平梨花選手が欠場したり、ロシア選手にビザが下りず入国できないかもという事態になったり、なかなかドタバタしていますが、果たしてどうなりますでしょうか?

 

 

全日本ノービス 四回転決まる

今シーズン最初の全国選手権、全日本ノービスが開催されました。ノービスAの上位選手にとっては、全日本ジュニアにつながる試合ではありますが、世界大会につながるわけでもなく、まだまだノービス時代は準備期間であり、その中の一番大きな試合、というくらいな位置づけであったりもします。

それはともかく、今シーズンの全日本ノービスはなかなかすごいものが見られました。

 

○女子シングル ノービスA(上位12人)

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 島  田  麻  央 木下アカデミー 120.03 69.63 50.40
2 和  田  薫  子 グランプリ東海クラブ 98.16 56.24 41.92
3 村  上  遥  奈 木下アカデミー 85.85 46.01 39.84
4 山  田      恵 パピオフィギュアクラブ 84.51 44.75 39.76
5 上  薗  恋  奈 グランプリ東海クラブ 84.27 47.01 37.76
6 矢  口  真  央 スペリオール愛知FSC 77.98 39.34 38.64
7 八  田  琴  子 KOSE新横浜プリンスFSC 74.26 39.06 35.20
8 鳥  居  琴  子 明治神宮外苑FSC 72.78 35.60 37.68
9 吉  田  茉  優 明治神宮外苑FSC 70.24 34.24 36.00
10 岡  田  衣千乃 岡山FSC 70.13 35.33 34.80
11 北  谷  美  結 京都宇治FSC 69.00 33.82 35.68
12 入  江  美  友 Mエイトクラブ 65.25 33.87 32.88

島田麻央選手、圧勝で2連覇です。120.03は全日本ノービスの大会記録。ノービスAのスコアとしては、近畿選手権の120.83にわずかに届きませんでした。これで島田麻央選手は全日本ノービスAを2連覇。ノービスBの2年目から全日本での三連覇を続けていることになります。ノービスAを2連覇は過去に二人、安藤美姫さんと浅田真央さんです。なお、ノービスB、ノービスA、ジュニア、シニアと4カテゴリーすべてで全日本を制した女子選手はこれまで浅田真央さんしかいません。ノービスBだけ取れなかったという選手は何人かいるのですが、島田麻央選手はBも獲りました。浅田真央さんに次ぐ4カテゴリー制覇の可能性をもってジュニアへ上がります。(現役選手では、吉田陽菜選手も今シーズンジュニアを勝って上に上がれば4カテゴリー制覇の可能性があります)

和田薫子選手が2位。昨シーズンから4ランク上がって全日本ジュニアの推薦券を得ました。100点のスコアはもっていたもののそれには届かず。全日本ジュニアでショートも揃えられれば上位進出の可能性があります。

3位は村上遥奈選手。今シーズン96.55のスコアを持っていましたが今回は冒頭のルッツがきまらずスコアがそこまで伸びませんでした。それでも表彰台を確保。上位3人は大会までの今シーズンのベストスコア上位3人がそのままその順番で入りました。

4位の山田恵選手までが全日本ジュニアの推薦券を得たはずです。上位4人はすべてノービスA2年目の選手で、来シーズンはジュニアに上がるはずです。

 

○島田麻央選手の構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 4T   9.50   2.66 12.16 2.857
2 3Lz+3T   10.10   1.18 11.28 2.143
3 3F   5.30   0.95 6.25 1.857
4 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.000
5 3Lo   4.90   0.98 5.88 2.000
6 2A+3T+2T   9.68 X 0.76 10.44 1.857
7 3Lz   6.49 X 1.53 8.02 2.429
8 StSq3   3.30   0.59 3.89 1.857
9 FSSp4   3.00   0.60 3.60 2.000
10 LSp4   2.70   0.86 3.56 3.286
  TES   58.47   11.16 69.63  

冒頭の4回転トーループ。GOEで+4を付けたジャッジもいた素晴らしいジャンプでした。これで2戦連続成功です。近畿選手権では平均GOEが+2.200で加点1.90でしたので、その時よりさらに評価を上げています。

全要素全ジャッジプラス評価。要素10個で1.1倍は2つしかないのですが、技術点69.63を叩きだしています。ジュニアはジャンプ要素がコンビネーションごと1つ増えて1.1倍も1つ増えます。単純に余っているジャンプ3S+2Tが1.1倍に入ったとすると基礎点にして6.16増えます。GOEが+1ついたとして6.59点増えるので技術点が76点台になります。シニアルールだとここにコレオシークエンスが乗るので、大ざっぱに技術点80点程度の意味がある、というのがこのノービスAでの69.63という数字です。

島田麻央選手の次戦は全日本ジュニアになるはずです。四回転以外の要素の評価も高いですので、史上初のノービスからの推薦出場選手による全日本ジュニア優勝、という可能性もあるのでしょうか?

 

○男子シングル ノービスA(上位12人)

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 中  田  璃  士 西武東伏見FSC 102.06 48.56 53.50
2 西  野  太  翔 神奈川FSC 99.97 49.97 50.50
3 高  橋  星  名 京都宇治FSC 99.03 47.63 51.40
4 芳  岡  優  希 木下アカデミー 85.26 42.16 43.10
5 早  川      潤 西武東伏見FSC 81.67 39.87 42.30
6 武  田  結  仁 アイビスSC 80.68 39.98 40.70
7 神  谷  帆  鷹 名古屋FSC 79.91 35.61 45.30
8 蛯  原  大  弥 東京YC 77.56 38.36 40.20
9 佐  藤  和  那 邦和SC 76.31 35.51 41.30
10 浜  中  玲  旺 明治神宮外苑FSC 74.36 33.86 41.00
11 小河原  泉  颯 倉敷FSC 73.21 28.21 45.50
12 向  野      慶 神戸ポートアイランドクラブ 72.68 33.68 40.00

男子も中田璃士選手が2連覇でした。男子のノービスA2連覇は佐藤駿選手以来ですので、割と近い時期にあります。昨年は90.73でしたがそこからスコアを伸ばして100点に乗せてきました。

2位の西野太翔選手は昨シーズンの3位から1つ順位を上げました。技術点はトップ。もう少しで100点に乗るところまでスコアを伸ばしてきています。後半のダブルアクセルの転倒が痛く、これをクリーンに決めていれば優勝でした。

3位の高橋星名選手は大会開始前の今シーズンスコアランクトップだった選手。今シーズンのベストは出したのですが優勝には届かず3位でした。

男子は女子と異なり東日本の選手の活躍が目立ちました。それにしても表彰台ラインが99.03とは、かつてないハイレベルな男子のノービスAでした

 

○女子シングル ノービスB(上位12人)

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 大  竹  沙  歩 MFアカデミー 74.32 37.12 37.20
2 川  勝  玲  奈 京都宇治FSC 68.09 34.59 34.00
3 河  野  莉々愛 岡山SC 67.44 33.22 34.72
4 金  沢  純  禾 木下アカデミー 67.38 32.02 35.36
5 山  中  陽菜乃 江戸川クラブ 65.45 31.37 34.08
6 鈴  木  華  乃 木下アカデミー 64.51 32.35 32.16
7 増  尾      歩 京都宇治FSC 63.91 31.03 32.88
8 中  島  羽  菜 ひょうご西宮FSC 62.29 29.89 32.40
9 加  生  乙  夏 大分ゴールドFSC 61.04 27.06 34.48
10 吉  田      菫 倉敷FSC 58.26 25.88 32.88
11 能  登  咲  空 ひょうご西宮FSC 58.07 27.83 30.24
12 松  浪  ひかり 関西大学KFSC 55.95 28.19 27.76

優勝は昨年3位だった大竹沙歩選手。MFあかでみー開校1年目にして全国タイトルを1つ取りました。昨シーズンは邦和SCでしたので、西日本から東日本へ移った比較的珍しいケースです。MFアカデミーの開校でこういった動きもこの先出るのでしょうか?

大会前の今シーズンのスコアランクトップだった金沢純禾選手は4位。冒頭のルッツ決まらず1回転、後半のフリップも2回転ということで本領発揮できず。それでも上位3人と異なり金沢選手のみがノービスB 1年目です。

昨シーズン優勝の鈴木華乃選手は6位。スコアも昨年の71.60からだいぶ落としてしまっています。ノービスBを連覇となれば宮原知子選手以来だったのですが残念でした。

なお、現在ノービスBの選手は、次の次、2026年のミラノのオリンピックにもまだ年齢が足りずに出られない年回りになっています。遥未来に可能性を掛ける選手たちです。

 

○男子シングル ノービスB(上位12人)

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 岡  崎  隼  士 倉敷FSC 75.33 30.83 44.50
2 竹  中      慎 アテナ豊橋FSC 63.93 28.53 35.40
3 吉  野  咲太朗 西武東伏見FSC 63.39 22.79 40.60
4 松  本  悠  輝 帯広FSC 57.95 22.15 36.30
5 山  本  航  成 西武東伏見FSC 56.21 18.61 38.60
6 渡  邉  柊  吾 新潟FCKZ 55.47 21.57 33.90
7 加  来  翔  映 パピオフィギュアクラブ 55.11 17.51 38.10
8 高          旭 アクアリンクちばSC 54.32 20.92 33.40
9 谷          圭 岡山FSC 53.30 18.40 36.40
10 越  野  隆  清 ユニバースFSC 52.60 19.40 33.70
11 道  免  優  斗 ROYCE'F・S・C 52.12 19.72 34.40
12 阿  部  快  斗 八戸FSC 51.27 17.17 34.10

優勝は岡崎隼士選手。昨年の2位から順位を上げて今年は優勝を果たしました。スコアは昨年からわずかに上がったくらいでしたが、2位以下に10点以上の差をつけての圧勝です。

3位に入った吉野咲太朗選手はおそらくノービスB 1年目の選手です。PCSがかなり出ていまして、先が期待されます。

 

全日本ノービスAで4位までに入った選手は、例年通りですと全日本ジュニアの推薦出場権を得ます。全日本ジュニアは4週間後、11/20・21開催予定です。この間に、ノービスにはないショートプログラムの完成を急ぐことになります。

 

次週は東日本選手権があります。東から全日本への進出枠は今シーズンは少なく、なかなか厳しい戦いとなります。

 

 

グランプリシリーズ直前 21シーズンランキング 女子シングル

前日の男子に続いて今回は女子シングルです。グランプリシリーズ直前の21シーズンランキング。

有力選手では、ロシアの今シーズンシニアデビューのウサチェワ選手と昨シーズンはケガでほぼ滑っていなかったシニツィナ選手がまだ国際大会を滑っていません。二人はスケートアメリカが初戦となります。他に、アメリカのブレイディテネル選手もいません。テネル選手もスケートアメリカが初戦の予定でしたがリストから外れました。3戦目のトリノは名前が残っていますがちょっと心配です。

そして、紀平梨花選手。スケートカナダが初戦の予定でしたがここにきてリストから外れました。4戦目のNHK杯はまだ残っていますが、これもかなり心配です。

他は、だいたい各国の有力選手は一度は滑っている感じがします。ただ、日本はショートフリー揃った国際試合を滑ったのは坂本花織選手と三原舞依選手の二人だけです。

 

○女子シングル 200点以上

  J/S Event Name Nation Total SP FS
1 S Finlandia Trophy Kamila VALIEVA RUS 249.24 74.93 174.31
2 S Finlandia Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA RUS 233.30 81.53 151.77
3 J JGP Krasnoyarsk Sofia AKATEVA RUS 233.08 75.89 157.19
4 S Budapest Trophy Maia KHROMYKH RUS 224.91 72.82 152.09
5 S Budapest Trophy Anna SHCHERBAKOVA RUS 222.73 74.76 147.97
6 S Lombardia Trophy Alysa LIU USA 219.24 74.31 144.93
7 S Finlandia Trophy Alena KOSTORNAIA RUS 218.83 78.61 140.22
8 J JGP Kosice Veronika ZHILINA RUS 216.92 71.57 145.35
9 S US International Alexandra TRUSOVA RUS 216.80 74.75 142.05
10 S US International Yeonjeong PARK KOR 212.40 71.07 141.33
11 S Finlandia Trophy Loena HENDRICKX BEL 212.07 68.82 143.25
12 J JGP Linz Sofia MURAVIEVA RUS 211.81 73.28 138.53
13 J JGP Ljubljana Adeliia PETROSIAN RUS 210.57 70.86 139.71
14 J JGP Linz Isabeau LEVITO USA 208.31 71.32 136.99
15 J JGP Krasnoyarsk Anastasia ZININA RUS 206.20 67.02 139.18
16 J JGP Ljubljana Sofia SAMODELKINA RUS 205.67 65.56 140.11
17 S Finlandia Trophy Anastasiia GUBANOVA GEO 203.91 69.50 134.41
18 S Asian Open Figure MIHARA Mai JPN 203.58 67.83 135.75
19 S Finlandia Trophy Karen CHEN USA 202.49 67.50 134.99
20 S Asian Open Figure SAKAMOTO Kaori JPN 202.28 76.70 125.58
21 S Finlandia Trophy Eva-Lotta KIIBUS EST 202.04 64.53 137.51

女子シングルは当然のようにロシアの名前が並びます。

トップスコアはワリエワ選手。249.24は女子シングルの歴代最高得点です。トゥルソワ選手が似たような形でシニアデビュー(この時はフリーのみ歴代最高)でしたが、シーズン中盤以降失速した感じがありました。ワリエワ選手はこのままオリンピックまで突っ走れるかどうか?

2番目にいるのはなんとトゥクタミシェワ選手です。233.30 ショートで80点超え。4回転無しのトリプルアクセル3本でここにいます。ちょうど紀平梨花選手のベストがこれくらいです。

3番手にジュニアのアカチエワ選手が入っています。233.08はジュニアの歴代最高得点です。末恐ろしい14歳ですが、今14歳ということはオリンピックチャンスは2026年で18歳の時。その時まで恐ろしい存在でいられるかどうか?

ロシアのシニア3番目のスコアはフロミフ選手の224.91になっています。2シーズン前世界を席巻した3人、トゥルソワ、コストルナヤ、シェルバコワ、各選手は220点前後でロシアシニアの中で4から6番手のスコアになっています。トゥルソワ選手以外の二人はここ昨シーズン以降、トリプルアクセルや四回転がほぼ決まっていないという状態です。オリンピック枠3の中に入ってこられるかどうか?

ロシア勢以外のトップはアメリカの今シーズンシニアデビューでアリサリュウ選手。219.24までは出してきました。四回転もトリプルアクセルも決めたことがありますが、今シーズンはそれらの成功無しでこのスコアになっています。

ロシア勢以外の2番手は韓国からパクヨンジョン選手。彼女は2006年1月生まれの15歳。韓国も強くなりました。

ロシア以外の3番手も210点を超えて212.07を出したベルギーのルナヘンドリックス選手。20代選手の中で2番手、みたいな見方もできます。

日本勢は、あまりまだ試合に出ていないせいもありますが、18番目に三原舞依選手、20番目に坂本花織選手が入るのがやっとでした、という現実はあります。

 

○女子シングル ショートプログラム70点以上

  J/S Event Name Nation TSS TES PCS
1 S Finlandia Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA RUS 81.53 45.89 35.64
2 S Finlandia Trophy Alena KOSTORNAIA RUS 78.61 42.88 35.73
3 S Asian Open Figure SAKAMOTO Kaori JPN 76.70 41.97 34.73
4 J JGP Krasnoyarsk Sofia AKATEVA RUS 75.89 44.60 31.29
5 S Finlandia Trophy Kamila VALIEVA RUS 74.93 40.62 35.31
6 S Budapest Trophy Anna SHCHERBAKOVA RUS 74.76 39.12 35.64
7 S US International Alexandra TRUSOVA RUS 74.75 41.83 33.92
8 S Lombardia Trophy Alysa LIU USA 74.31 41.15 33.16
9 J JGP Linz Sofia MURAVIEVA RUS 73.28 41.54 31.74
10 S Budapest Trophy Maia KHROMYKH RUS 72.82 39.30 33.52
11 J JGP Kosice Veronika ZHILINA RUS 71.57 40.51 31.06
12 J JGP Linz Isabeau LEVITO USA 71.32 40.11 31.21
13 S US International Yeonjeong PARK KOR 71.07 39.07 32.00
14 J JGP Ljubljana Adeliia PETROSIAN RUS 70.86 39.96 30.90
15 J JGP Ljubljana Minchae KIM KOR 70.83 40.94 29.89
16 J JGP Ljubljana Lindsay THORNGREN USA 70.24 40.90 29.34

ショートプログラムのトップスコアはトリプルアクセル持ちのトゥクタミシェワ選手でした。81.53はパーソナルベスト。技術点が45点台まで出たのも素晴らしいですが、PCSが伸びてきて35点台あります。

2位がコストルナヤ選手なので、これもトリプルアクセルで、と一見思うのですが、これはトリプルアクセル無しのダブルアクセルでのスコアです。ステップがレベル3でしたが、内容的には素晴らしい出来でした。トリプルアクセル無しでも十分高いスコアは出せます。しかし彼女はロシア人。トリプルアクセルまでは何としても欲しい。それが入ればもう5点くらい上まで行って、ショートではトップに立てることがほぼ確実です。

3番手に坂本花織選手がいます。ロシアにはトリプルアクセルをしっかり決められる選手が少ないので、トリプルアクセルが無くてもショートでこの辺の位置までは行ける可能性があります。ロシア勢が確実性を優先してくると同じ条件で勝負しないといけないので少し苦しくなりますが、ロシア勢がロシア勢相手に勝つためにトリプルアクセルも何としても決めたい! みたいなショートでの戦略を組むと、坂本選手が上に来る可能性が出てきます。

他、70点以上を出したのが16人。ジュニア勢が結構多いです。4番手のアカチエワ選手のようなコンビネーションでトリプルアクセルを突っ込むという選手はなかなかいませんが、みなそれぞれ出来栄えでしっかり稼いでこの辺のスコアまで出してきます。

 

○女子シングル フリー 135点以上

  J/S Event Name Nation TSS TES PCS
1 S Finlandia Trophy Kamila VALIEVA RUS 174.31 102.89 72.42
2 J JGP Krasnoyarsk Sofia AKATEVA RUS 157.19 94.57 62.62
3 S Budapest Trophy Maia KHROMYKH RUS 152.09 81.45 70.64
4 S Finlandia Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA RUS 151.77 78.55 73.22
5 S Budapest Trophy Anna SHCHERBAKOVA RUS 147.97 76.17 72.80
6 J JGP Kosice Veronika ZHILINA RUS 145.35 83.43 62.92
7 S Lombardia Trophy Alysa LIU USA 144.93 75.73 69.20
8 S Finlandia Trophy Loena HENDRICKX BEL 143.25 73.91 69.34
9 S US International Alexandra TRUSOVA RUS 142.05 78.65 64.40
10 J JGP Krasnoyarsk Sofia SAMODELKINA RUS 141.63 80.18 61.45
11 S US International Yeonjeong PARK KOR 141.33 76.40 64.93
12 S Finlandia Trophy Alena KOSTORNAIA RUS 140.22 71.48 68.74
13 J JGP Ljubljana Adeliia PETROSIAN RUS 139.71 77.24 62.47
14 J JGP Krasnoyarsk Anastasia ZININA RUS 139.18 78.38 60.80
15 J JGP Linz Sofia MURAVIEVA RUS 138.53 74.25 64.28
16 S Finlandia Trophy Eva-Lotta KIIBUS EST 137.51 73.17 64.34
17 J JGP Linz Isabeau LEVITO USA 136.99 73.56 63.43
18 S Japan Open Wakaba HIGUCHI JPN 136.27 69.46 66.81
19 S Asian Open Figure MIHARA Mai JPN 135.75 70.80 64.95
20 S Japan Open Rino MATSUIKE JPN 135.12 71.32 63.80

フリーの最高点は15点以上の大差をつけてワリエワ選手の174.31があります。技術点102.89 完全にお化けスコアです。

2番目にジュニアのアカチエワ選手がいます。PCSがまだあまりもらえていませんが、TESは94.57 コレオシークエンスなしでこの点なので、実質的に100点に近いところまで出せています。

トゥクタミシェワ選手がPCSトップでフリー4番目。4回転無しでもここまでは出ます。ワリエワ選手に勝って金メダル! みたいなことを考えると少し辛いですが、オリンピックの表彰台争いくらいまでなら四回転は不要で、トリプルアクセル3本+高い完成度で十分勝負が可能、というのが見えます。あくまで勝負が可能、であって、結果的にトゥルソワ選手など四回転勢が上に行く可能性も持ち露なりますけれど。

ロシアのシニア6強(ウサチェワ選手を足せば7ですがまだいない)の中で、コストルナヤ選手が一番下の140.22になってしまっています。トリプルアクセルが回転不足なだけでなく、次のトリプルルッツで大幅減点なあたりが痛く、TESは70点に乗った程度になってしまっています。

日本勢は135~6点あたりに3人。技術点が70点前後でPCSが65点前後。ここが限界点、という選手ではなさそうですので、グランプリシリーズのうちに140点にまず乗せて、さらにそのあともうひと伸び、とか言ってみたい領域にいます。

 

○女子シングル ショートフリー合わせてジャンプの得点が75.00点以上

  J/S Event Name Nation Total Jump
1 J JGP Krasnoyarsk Sofia AKATEVA RUS 233.08 102.30
2 S Finlandia Trophy Kamila VALIEVA RUS 249.24 98.80
3 J JGP Kosice Veronika ZHILINA RUS 216.92 92.02
4 S Finlandia Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA RUS 233.30 85.47
5 J JGP Krasnoyarsk Anastasia ZININA RUS 206.20 83.31
6 J JGP Ljubljana Adeliia PETROSIAN RUS 210.57 83.23
7 J JGP Ljubljana Sofia SAMODELKINA RUS 205.67 82.18
8 S US International Alexandra TRUSOVA RUS 216.80 81.74
9 J JGP Linz Sofia MURAVIEVA RUS 211.81 81.43
10 S Budapest Trophy Maia KHROMYKH RUS 224.91 79.93
11 J JGP Linz Isabeau LEVITO USA 208.31 78.74
12 S US International Yeonjeong PARK KOR 212.40 77.73
13 S Lombardia Trophy Alysa LIU USA 219.24 76.80
14 J JGP Krasnoyarsk Elizaveta KULIKOVA RUS 196.83 75.42
15 S Finlandia Trophy Alena KOSTORNAIA RUS 218.83 75.38

ジャンプで稼いだ得点のトップは、ジュニアのアカチエワ選手でした。ジャンプだけで100点を超えてます。ショートで単独トリプルアクセルが飛べるルール(=シニアルール)だったらもっと出ていたはずです。

ワリエワ選手が2位。98.80も十分すごいスコアです。トリプルアクセルの決まる決まらないあたりの差でアカチエワ選手が上にいます。

トゥクタミシェワ選手が4位。ジャンプだけでワリエワ選手と13点ほど差がついています。

トゥルソワ選手は8番目。USインターナショナルではジャンプが決まっていませんでしたのでこれくらいの位置になります。全部決まれば彼女が最強。

ロシア勢以外ではアメリカのジュニア、レビト選手がトップの78.74です。彼女はトリプルアクセル以上のジャンプはないのですが、高いGOEで得点を稼いでいます。

四回転ルッツのイメージのあるシェルバコワ選手は74.31でリストに入ってきませんでした。四回転がこの試合では決まらなかったというのもありますが、ほかで稼ぐ割合がロシア勢の中では割と大きい、というのもあるかと思います。

 

○女子シングル ショートフリー合わせてスピンの得点が25.00以上

  J/S Event Name Nation Total Spin
1 S Finlandia Trophy Kamila VALIEVA RUS 249.24 28.55
2 S Finlandia Trophy Karen CHEN USA 202.49 26.45
3 J JGP Krasnoyarsk Sofia AKATEVA RUS 233.08 26.40
4 S Finlandia Trophy Loena HENDRICKX BEL 212.07 25.98
5 S Finlandia Trophy Alena KOSTORNAIA RUS 218.83 25.89
6 S Budapest Trophy Anna SHCHERBAKOVA RUS 222.73 25.85
7 J JGP Linz Isabeau LEVITO USA 208.31 25.78
8 J JGP Krasnoyarsk Elizaveta BERESTOVSKAIA RUS 196.07 25.68
9 S Budapest Trophy Maia KHROMYKH RUS 224.91 25.55
10 J JGP Ljubljana Adeliia PETROSIAN RUS 210.57 25.30
11 S Cranberry Cup Alysa LIU USA 205.74 25.24
12 S US International Yeonjeong PARK KOR 212.40 25.21
13 S Finlandia Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA RUS 233.30 25.05
14 J JGP Krasnoyarsk Elizaveta KULIKOVA RUS 196.83 25.00

スピンのトップスコアはワリエワ選手。他の選手と2点以上差があります。四回転を飛べない選手がジャンプ以外のところで差を詰めよう、と考えても、スピンでもっと差がつきますというのが現実。ジャンプではなくスピンこそ、彼女にとって比類ない技量があると言える分野だったりします。

スピンのスコア2番目はカレンチェン選手。スピンに定評のある選手です。ジャンプをきっちりこなせれば上位に来る選手。

アカチエワ選手が3番目にいます。この辺彼女もジュニア時代からジャンプだけでなくほかの分野も優れているということでワリエワ選手型。ワリエワ選手にトリプルアクセルを付けたようなとてつもない選手です。

トゥクタミシェワ選手は13番目。2シーズン前はせいぜい21点台でしたから、この2シーズンでここも随分伸びたことになります。ジャンプだけでなくこういった分野でもベテランになってから点を伸ばしています。

 

○女子シングル ショートフリー合わせてステップ系要素の得点が14.00以上

  J/S Event Name Nation Total Step
1 S Finlandia Trophy Kamila VALIEVA RUS 249.24 16.16
2 S Finlandia Trophy Loena HENDRICKX BEL 212.07 15.70
3 S Finlandia Trophy Karen CHEN USA 202.49 15.27
4 S Budapest Trophy Maia KHROMYKH RUS 224.91 15.27
5 S Budapest Trophy Anna SHCHERBAKOVA RUS 222.73 15.13
6 S Lombardia Trophy Alysa LIU USA 219.24 15.03
7 S Asian Open Figure SAKAMOTO Kaori JPN 202.28 14.65
8 S Nebelhorn Trophy Ekaterina KURAKOVA POL 193.58 14.45
9 S US International Gabriella IZZO USA 182.76 14.38
10 S Finlandia Trophy Eva-Lotta KIIBUS EST 202.04 14.33
11 S Nebelhorn Trophy Josefin TALJEGARD SWE 166.05 14.18
12 S US International Alexandra TRUSOVA RUS 216.80 14.14
13 S Finlandia Trophy Amber GLENN USA 183.46 14.01

ステップ系要素はコレオシークエンスを含みますのでジュニアは必然的に入ってきません。アカチエワ選手がいないのはそのためです。

これもトップスコアはワリエワ選手。スピンステップ2分野でトップ。そんな選手が4回転を飛ぶわけです。周りは絶望したくもなります。

2番手3番手に非ロシア圏からヘンドリックス選手とカレンチェン選手が続きます。二人とも実績のある選手。大きな大会の表彰台を経験してほしいのですが、なかなか縁がありません。

坂本花織選手が7番目に入りました。フリーボロボロのアジアンオープンフィギュア、というか今シーズンのフリープログラムですが、それでもステップ評価は相変わらず高いです。ちゃんと滑れば15点台まで出ます。

ステップ系要素は比較的ロシア勢が弱めな要素です。ロシア以外の名前を多く見かけます。

 

ワリエワ選手の強さが目立つシーズンランキングでしたが、まだグランプリシリーズも始まっていない時点のものです。シーズンは長い。トゥルソワ選手も鮮烈なシニアデビューを飾りましたがそのシーズン、結局大きなタイトルは取れませんでした。逆にザギトワ選手はシーズン前半はショートプログラムで転倒したりと今一つ調子が上がり切らない中なんとか勝ち進んでいき、シーズン半ばから調子を上げオリンピックを勝ち切りました。

今の調子と2月の調子が一致するわけではありません。また、オリンピックだけがフィギュアスケートでもないでしょうし。

というわけで次は、グランプリ6戦、楽しんでいけたらと思います。

 

 

 

 

グランプリシリーズ直前 21シーズンランキング 男子シングル

2021年のグランプリシリーズが間もなく始まります。

割と多くの選手がチャレンジャーシリーズに一試合出場してからグランプリシリーズ、という流れが多いのですが、ぶっつけでグランプリシリーズに出る選手もいくらかいます。

さて、今回は、グランプリシリーズ直前に、今シーズンのこれまでの国際大会でのスコアランキングを出していこうと思います。グランプリシリーズ直前を強調してみましたが、ジュニアの選手も含みます。

まずは男子シングルからです。複数の試合に出ている選手は最もよいスコアだけを載せています。

 

○男子シングル 230点以上

  J/S Event Name Nation Total SP FS
1 S Cranberry Cup Vincent ZHOU USA 288.26 102.53 185.73
2 S Asian Open Figure KAGIYAMA Yuma JPN 277.78 97.80 179.98
3 S Finlandia Trophy Jason BROWN USA 262.52 92.39 170.13
4 S Finlandia Trophy Mikhail KOLYADA RUS 256.98 82.75 174.23
5 S Asian Open Figure SATO Shun JPN 256.16 90.77 165.39
6 S Finlandia Trophy Dmitri ALIEV RUS 249.25 78.28 170.97
7 S Lombardia Trophy Daniel GRASSL ITA 247.80 74.26 173.54
8 J JGP Linz Ilia MALININ USA 245.35 81.31 164.04
9 S Ice Star Andrei MOZALEV RUS 244.61 84.68 159.93
10 S Nebelhorn Trophy Adam SIAO HIM FA FRA 243.78 89.23 154.55
11 S Finlandia Trophy Keegan MESSING CAN 242.58 92.39 150.19
12 S Finlandia Trophy Evgeni SEMENENKO RUS 242.23 69.63 172.60
13 S Ice Star Konstantin MILYUKOV BLR 241.24 88.18 153.06
14 S Nebelhorn Trophy Mark KONDRATIUK RUS 241.06 81.48 159.58
15 S Finlandia Trophy Matteo RIZZO ITA 238.75 62.57 176.18
16 S US International Michal BREZINA CZE 238.65 87.48 151.17
17 S Lombardia Trophy Morisi KVITELASHVILI GEO 236.18 76.52 159.66
18 S US International Jimmy MA USA 233.58 84.07 149.51
19 J JGP Ljubljana Ilya YABLOKOV RUS 231.99 78.89 153.10
20 J JGP Gdansk Gleb LUTFULLIN RUS 231.26 76.06 155.20

男子は羽生結弦選手、ネイサンチェン選手といった世界選手権優勝経験者や、宇野昌磨選手のような世界の表彰台経験者など有力選手がまだ国際大会に出てきていない、という状態ではあります。

その中でトップスコアはアメリカのヴィンセントジョー選手。ここに載っているクランベリーカップだけでなく、オリンピック枠のために出場したネーベルホルン杯でも280点を超えるスコアを出しています。昨シーズンの世界選手権ではショートで大失敗をしフリーに進めないという失態を演じてしまいましたが、実力はしっかりある、というところを見せています。

昨シーズンの世界選手権2位だった鍵山優真選手が2番手。277.78と世界選手権の時ほどではないですが、かなりの高スコアを出しています。

三番目はアメリカ勢からジェイソンブラウン選手。ネイサンチェン選手以外でこの262.52というスコアが二番目なわけですから、アメリカの代表争いも厳しいです。

ジュニアのトップスコアはアメリカのイリアマリンイン選手。男子は女子と違って、ジュニアの上位がシニアの上位と匹敵するスコア、というわけにはいきません。

 

こうやって見ると、アメリカとロシアの名前がやはり多いです。

 

○男子シングル ショートプログラム80点以上

  J/S Event Name Nation TSS TES PCS
1 S Cranberry Cup Vincent ZHOU USA 102.53 60.03 42.50
2 S Asian Open Figure KAGIYAMA Yuma JPN 97.80 54.14 43.66
3 S Finlandia Trophy Keegan MESSING CAN 92.39 48.73 43.66
4 S Finlandia Trophy Jason BROWN USA 92.39 46.93 45.46
5 S Asian Open Figure SATO Shun JPN 90.77 50.21 40.56
6 S Nebelhorn Trophy Adam SIAO HIM FA FRA 89.23 48.81 40.42
7 S Ice Star Konstantin MILYUKOV BLR 88.18 47.92 40.26
8 S US International Michal BREZINA CZE 87.48 45.99 41.49
9 S Nebelhorn Trophy Brendan KERRY AUS 85.89 47.79 38.10
10 S Asian Open Figure JIN Boyang CHN 85.02 46.01 40.01
11 S Asian Open Figure VASILJEVS Deniss LAT 84.75 44.04 40.71
12 S Ice Star Andrei MOZALEV RUS 84.68 43.09 41.59
13 S US International Jimmy MA USA 84.07 47.74 36.33
14 S Nebelhorn Trophy Gabriele FRANGIPANI ITA 83.11 45.48 37.63
15 S Finlandia Trophy Mikhail KOLYADA RUS 82.75 40.04 43.71
16 S Nebelhorn Trophy Mark KONDRATIUK RUS 81.48 42.48 39.00
17 S Finlandia Trophy Nikolaj MAJOROV SWE 81.48 41.65 39.83
18 J JGP Krasnoyarsk Artem KOVALEV RUS 81.31 44.23 37.08
19 J JGP Linz Ilia MALININ USA 81.31 45.35 35.96
20 S Lombardia Trophy Vladimir LITVINTSEV AZE 80.83 45.68 36.15
21 S Autumn Classic Conrad ORZEL CAN 80.82 46.70 34.12
22 J JGP Krasnoyarsk Gleb LUTFULLIN RUS 80.13 43.84 36.29

80点以上を今シーズン出している選手はすでに22名います。トップスコアはトータルスコアと同様にヴィンセントジョー選手。二番目に鍵山優真選手が続くのも同じです。

三番目にカナダのキーガンメッシング選手が来ます。フリーではスコアを伸ばせませんでしたが、92.39なら世界選手権などでも後半グループに入ってくる水準です。

同じ92.39を四回転を持たないジェイソンブラウン選手が出しています。PCSではジェイソンブラウン選手がトップです。

佐藤駿選手が5番目。パーソナルベストを出してきています。

ジュニアのトップは全体で18番目、ロシアのコバレフ選手。四回転無しルールでPCSも伸びにくいジュニアでショートから高い点を出すのはなかなか難しいです。

 

○男子シングル フリー160点以上

  J/S Event Name Nation TSS TES PCS
1 S Nebelhorn Trophy Vincent ZHOU USA 186.88 99.04 87.84
2 S Japan Open Shoma UNO JPN 181.21 93.07 89.14
3 S Asian Open Figure KAGIYAMA Yuma JPN 179.98 95.54 85.44
4 S Japan Open Shun SATO JPN 179.32 102.22 77.10
5 S Finlandia Trophy Matteo RIZZO ITA 176.18 94.26 81.92
6 S Finlandia Trophy Mikhail KOLYADA RUS 174.23 87.39 86.84
7 S Lombardia Trophy Daniel GRASSL ITA 173.54 96.04 77.50
8 S Finlandia Trophy Evgeni SEMENENKO RUS 172.60 97.00 75.60
9 S Finlandia Trophy Dmitri ALIEV RUS 170.97 88.13 82.84
10 S Finlandia Trophy Jason BROWN USA 170.13 79.11 92.02
11 J JGP Linz Ilia MALININ USA 164.04 88.68 75.36
12 S Japan Open Keiji TANAKA JPN 163.93 82.03 81.90

160点以上出しているのは12人。トップスコアはこれもヴィンセントジョー選手です。

国際大会か今シーズンも微妙でしたが、フリーだけの試合であるジャパンオープンをカウントしたことで、宇野昌磨選手が2番目に入っています。

3番目4番目も日本から鍵山優真選手と佐藤駿選手が続きます。佐藤駿選手は男子シングルの中ではただ一人100点を超える技術点を出しているようにこの表からは見えますが、ヴィンセントジョー選手がPCSが伸びなかった別の試合でトータルスコアは落ちるものの技術点103.71を出していました。いずれにしても、佐藤駿選手が高い技術点を持っていることは確かではあります。

PCSトップは四回転のないジェイソンブラウン選手でトータルスコアとしては10番目です。

ジュニアからはマリンイン選手が164.04で最高点になっています。

 

○男子シングル ショートフリー合わせてジャンプの得点が95点以上

  J/S Event Name Nation Total Jump
1 S Cranberry Cup Vincent ZHOU USA 288.26 126.20
2 S Asian Open Figure KAGIYAMA Yuma JPN 277.78 109.94
3 J JGP Linz Ilia MALININ USA 245.35 101.64
4 S Asian Open Figure SATO Shun JPN 256.16 100.75
5 S Finlandia Trophy Evgeni SEMENENKO RUS 242.23 98.71
6 S Lombardia Trophy Daniel GRASSL ITA 247.80 97.24
7 J JGP Ljubljana Ilya YABLOKOV RUS 231.99 95.45

ジャンプで点を稼いでいるのはトータルスコアでトップだったヴィンセントジョー選手。2位もトータルで2位だった鍵山優真選手。この辺は、やはり高い点を出すにはジャンプで点を取るのが大事、という構図に見えます。

3番目にはジュニアのマリンイン選手がいます。ショートで四回転を使えないジュニア勢からジャンプで点を稼いだ上位に入って来るというのはすごいことです。

ジャンプのイメージの強い佐藤駿選手が4番目。ここまでがジャンプで100点以上を稼ぐ選手です。

 

○男子シングル ショートフリー合わせてスピンで24.00以上

  J/S Event Name Nation Total Spin
1 S Finlandia Trophy Mikhail KOLYADA RUS 256.98 26.79
2 S Finlandia Trophy Jason BROWN USA 262.52 26.75
3 J JGP Krasnoyarsk Fedor ZONOV RUS 201.28 25.93
4 S Asian Open Figure KAGIYAMA Yuma JPN 277.78 25.37
5 S Nebelhorn Trophy Roman SADOVSKY CAN 207.62 25.34
6 S Nebelhorn Trophy Vincent ZHOU USA 284.23 25.33
7 J JGP Courchevel Ilia MALININ USA 214.64 24.87
8 J JGP Kosice Kirill SARNOVSKIY RUS 215.96 24.61
9 S Ice Star Andrei MOZALEV RUS 244.61 24.61
10 J JGP Ljubljana Ilya YABLOKOV RUS 231.99 24.41
11 J JGP Gdansk Jacob SANCHEZ USA 194.03 24.24
12 S US International Donovan CARRILLO MEX 208.41 24.04

スピンのトップはロシアのコリヤダ選手でした。2位にジェイソンブラウン選手。このあたりは世界の頂点とまでは言えませんがトップ選手と言える実績のある選手たちです。

それに次ぐ3番目にジュニアで、トータルスコア201.28までしか出ていないロシアのゾノフ選手が入ります。こういう選手がいるんですねえ。

鍵山優真選手が4番目。トータルバランスに優れた選手というのがこういうところで見て取れます。

 

○男子シングル ステップ系要素でショートフリー合わせて14.00以上

  J/S Event Name Nation Total Step
1 S Finlandia Trophy Jason BROWN USA 262.52 16.32
2 S Finlandia Trophy Arlet LEVANDI EST 222.61 14.89
3 S Nebelhorn Trophy Adam SIAO HIM FA FRA 243.78 14.87
4 S Budapest Trophy Matteo RIZZO ITA 234.40 14.57
5 S Nebelhorn Trophy Vincent ZHOU USA 284.23 14.53
6 S Asian Open Figure KAGIYAMA Yuma JPN 277.78 14.37
7 S Budapest Trophy Jari KESSLER CRO 173.76 14.14
8 S Asian Open Figure VASILJEVS Deniss LAT 217.68 14.07
9 S US International Donovan CARRILLO MEX 208.41 14.05

ステップ系要素はコレオシークエンスも含みます。従って必然的にジュニアはこのリストでは上位に入ってこられません。

トップはジェイソンブラウン選手。ジャンプ以外は世界一と言ってもよい選手かと思います。まだ今シーズン滑っていない選手もいますが、それにしても2位とのスコア差がかなり大きいです。

2位3位は世界的には無名と言える選手が入ってきます。ジャンプに優れた選手はそれだけでまず世界のトップの方まで上がってこられますが、スピンに優れた選手、ステップに優れた選手はそれだけで世界のトップには上がってこられない、という構図があります。

鍵山優真選手がステップ系要素でも6位。ヴィンセントジョー選手もそうですが、ジャンプ、スピン、ステップ、すべてで上位に入ってくる選手が、世界の頂点を争う選手、ということになるのだろうと思います。

 

 

 

ブダペストトロフィー シェルバコワの敗北

ハンガリーブダペストで行われた国際B級大会。ここにロシアからグランプリシリーズ出場予定の3選手が顔を連ねたことで、そこらのチャレンジャーシリーズよりも豪華な顔ぶれとなりました。そして、その一人が、現世界チャンピオンであるシェルバコワ選手でした。

 

○女子シングル シニア(上位10人)

Pl Name Nation Total SP FS
1 Maia KHROMYKH RUS 224.91 72.82 152.09
2 Anna SHCHERBAKOVA RUS 222.73 74.76 147.97
3 Sofia SAMODUROVA RUS 190.91 67.15 123.76
4 Ekaterina RYABOVA AZE 184.93 64.32 120.61
5 Alina URUSHADZE GEO 179.14 60.32 118.82
6 Regina SCHERMANN HUN 155.97 52.98 102.99
7 Yasmine Kimiko YAMADA SUI 155.32 55.69 99.63
8 Kristen SPOURS GBR 152.36 52.13 100.23
9 Bernadett SZIGETI HUN 143.42 48.64 94.78
10 Anita ÖSTLUND SWE 142.37 56.19 86.18

現世界チャンピオンのシェルバコワ選手が2位と敗れました。優勝はシニアの国際大会デビュー戦となったロシアのフロミフ選手。フリーで150点を超えるスコアを出して逆転優勝です。

3位には19年にヨーロッパチャンピオンであるサムドゥロワ選手。210点台まで出す実績はある選手ではあるのですが、ここのところ200点に届かない試合が続いています。

4位はアゼルバイジャンのリャボワ選手、5位にはジョージアのウルシャゼ選手といったロシア周辺国の代表でモスクワで練習している選手が続いています。

 

○アンナシェルバコワ選手のショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 2A   3.30   1.32 4.62 3.857
2 3F   5.30   1.59 6.89 3.000
3 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 3.857
4 3Lzq+3Lo< 10.80 x -1.30 9.50 -2.286
5 FCSp4   3.20   0.90 4.10 2.714
6 StSq4   3.90   1.48 5.38 3.571
7 LSp4   2.70   1.03 3.73 3.857
  TES   32.70   6.42 39.12  

シェルバコワ選手はトリプルアクセルがありません。後半ルッツループというトリプルアクセル無し選手の最高構成。ザギトワさんのそれと同じです。

今回はそのルッツループで回転不足。セカンドループの回転不足はパッと見るとよくわからなかったりしますが、リプレイ見ると、ああ確かに足りてない、みたいなことがよくあってこれもそんな感じがしました。

そのループの回転不足により技術点は40点に届かず、ショートプログラムで74.76にとどまっています。これくらいだとジュニアも混ざったロシア選手権では下手するとフリー最終グループに残れないという危険がある。ルッツループをミスすると、世界チャンピオンといえどもそんな危険があります。

シェルバコワ選手のルッツループの成功率は、昨シーズンこそ国際大会で100%(3/3)でしたが、2シーズン前は回転が足りて着氷したを成功とみなして5/9でした。シェルバコワ選手のショートの生命線。この出来が代表争いを左右することもあるかもしれません

 

○アンナシェルバコワ選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 4F!q ! 11.00   -5.50 5.50 -5.000
2 3F!+3T ! 9.50   0.42 9.92 1.000
3 2A   3.30   0.79 4.09 2.571
4 ChSq1   3.00   1.60 4.60 3.286
5 2A   3.30   0.92 4.22 2.857
6 FCSp4   3.20   0.96 4.16 2.857
7 3Lz+3Loq q 11.88 x -0.24 11.64 -0.429
8 3Lz+1Eu+3Sq q 11.77 x 0.12 11.89 0.143
9 3F! ! 5.83 x 0.21 6.04 0.286
10 StSq4   3.90   1.25 5.15 3.143
11 FCCoSp4   3.50   0.98 4.48 2.857
12 CCoSp4   3.50   0.98 4.48 2.714
  TES   73.68   2.49 76.17  

四回転フリップは不発で転倒。それも含め3回飛んだすべてのフリップで!マークがついています。1.1倍のコンビネーションはqマーク付きで加点が伸ばせず。全体的に今一つな出来でした。

シェルバコワ選手は四回転のルッツあるいはフリップのイメージがあるのですが、最近は四回転が少なくとも国際大会では決まってきていません。昨シーズンの世界選手権の優勝の時も4回転のフリップはqマーク付きの転倒で今回と同じです。ワールドチームトロフィーでは着氷はしましたがGOEははっきりマイナス。2シーズン前もヨーロッパ選手権でルッツはコンビネーションにしていいジャンプを1つ決めたのですがフリップは回転不足で転倒、2度目のルッツはダウングレード。グランプリファイナルでも似たようなもので3回飛んだ四回転で決まったのは一本だけです。

ロシア勢の中で明らかに四回転で勝負しているというのは、本当はトゥルソワ選手くらいというのが現実でした。そこにすべてを揃えたワリエワ選手というのがシニアに上がってきたので、また話は少し変わって来るのですが、シェルバコワ選手も結局、四回転が取り上げられがちだけど四回転で勝負しているわけではない、という位置にいる選手に見えます。

ロシアの代表争いは激烈。四回転無しの安定構成で勝負するのか? 確率上がってこないけれど四回転を入れて勝負するのか? グランプリシリーズは四回転を入れる構成で来るとは思いますが、ロシア選手権でどうするか?

シェルバコワ選手はグランプリ第3戦、11月1週目のトリノと、第5戦のフランスへエントリーです。

 

○マイアフロミフ選手のショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 2A   3.30   0.99 4.29 3.000
2 3Lz   5.90   1.18 7.08 2.000
3 CCoSp4   3.50   0.98 4.48 2.571
4 3F!+3T ! 10.45 x 0.32 10.77 0.571
5 FCSp4   3.20   0.90 4.10 2.857
6 StSq4   3.90   1.17 5.07 2.714
7 LSp4   2.70   0.81 3.51 3.000
  TES   32.95   6.35 39.30  

フロミフ選手はほぼミスのない演技でまとめ、基礎点32.95の満額をもらいシェルバコワ選手よりこの時点で高く、技術点39.30もシェルバコワ選手の上へ出ました。

ただ、72.82というスコアはロシア勢の中ではそれほど強いインパクトにはならないスコアではあります。

スピンステップ、当然のようにすべてレベル4ですが、GOEは+2~3であり、対ロシア勢比較でみるとそれほどもらえていないかな、という印象です。もちろん、シニアデビュー戦で72.82というショートプログラムスコアは普通に考えればものすごいのですけどね。

 

○マイアフロミフ選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 4T   9.50   -3.23 6.27 -3.429
2 4T+3T   13.70   2.85 16.55 3.000
3 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.000
4 3Lo   4.90   1.47 6.37 2.857
5 2A   3.30   0.99 4.29 3.000
6 StSq4   3.90   1.40 5.30 3.429
7 3Lz+3T   11.11 x 1.77 12.88 2.857
8 3F!+1Eu+3S ! 11.11 x 0.32 11.43 0.714
9 3Lz* * 0.00 x 0.00 0.00  
10 FCSp4   3.20   1.09 4.29 3.286
11 ChSq1   3.00   1.90 4.90 3.714
12 FCCoSp4   3.50   1.12 4.62 3.286
  TES   70.72   10.73 81.45  

逆転優勝したフロミフ選手のフリーの構成。ミスは結構あります。冒頭の四回転ループはステップアウトで大きな減点。3連続は!マークがついて加点が伸びず。それになによりジャンプ跳びすぎでルッツ零点。それでも技術点が80点を超え、フリーのスコアは150点を超えました。

ジャンプは4回転トーループを2回、コンビネーションのセカンドトリプルトーループを2回飛んだうえで、トリプルルッツを2回飛んでしまったため、2回飛べる3回転以上のジャンプは2種類まで、というのに引っ掛かってのルッツ零点です。最後のジャンプなに飛ぶんだろう? ここにダブルアクセル入れるの? と思ってみていたらトリプルルッツを飛んで、あーあ、飛んじゃった、という感じでした。おそらく2つ目の四回転トーループがあまりにうまく飛べたので、思わずコンビネーションで付ける2つ目を3回転にしてしまい、それを忘れて1.1倍のコンビネーションに普通にセカンド3回転を付け、そのまますべて忘れて予定通り最後にトリプルルッツを入れたために起きた事故、ということかと思われます。ルッツのところをちゃんとダブルアクセルに出来ていればもう4.5~5点くらい高いスコアに出来ます。

スピンステップはショートより加点を稼ぐことが出来ていました。全体をノーミスで滑ることができれば160点に乗せることができる構成です。

 

フロミフ選手のグランプリシリーズは11月1週目の第3戦トリノと、第6戦のロステレコムにエントリーです。

 

○男子シングル シニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 Matteo RIZZO ITA 234.40 72.94 161.46
2 Dmitri ALIEV RUS 230.63 69.70 160.93
3 Alexander SAMARIN RUS 226.81 74.46 152.35
4 Ivan SHMURATKO UKR 223.29 73.22 150.07
5 Graham NEWBERRY GBR 202.34 70.14 132.20
6 Davidé LEWTON-BRAIN MON 186.24 69.09 117.15
7 Jari KESSLER CRO 173.76 64.48 109.28
8 Andrii KOKURA UKR 166.22 54.46 111.76
9 Adam HAGARA SVK 163.61 60.26 103.35
10 András CSERNOCH HUN 159.11 56.42 102.69
11 Samuel MCALLISTER IRL 153.21 51.63 101.58

イタリアのマッテオリッツォ選手が優勝。先週のフィンランディア杯ではフリーで1位。今週はトータルで1位でした。世界選手権7位の実績のあるリッツォ選手にとって、本人比で230点台は大したスコアではないですが、この先オリンピックへ向けて調子を上げて行ってくれるでしょうか? グランプリシリーズでは4戦目と6戦目という羽生選手と同じエントリー。4戦目はNHK杯ですので来日予定となります。

2位3位にはロシア勢。アリエフ選手、サマリン選手と続きました。3枠あるロシアの代表を目指す二人です。グランプリシリーズではアリエフ選手は3戦目のイタリアと5戦目のフランスという近場の2戦、サマリン選手は2戦目のカナダと4戦目のNHK杯という遠方でのエントリーになります。

 

いよいよ次週はスケートアメリカ、グランプリシリーズが始まります。現地時間22日夕刻のペアからで男子シングルも22日スタート。女子シングルは23日24日、現地はラスベガスですので、いずれも日本時間では翌朝相当の時間となります。

 

 

 

アイススター ロシアとゆかいな仲間たち

今週は日本からもエントリーがあったチャレンジャーシリーズのアジアンオープントロフィー、世界チャンピオンのシェルバコワ選手がエントリーしたブダペストトロフィーの他にもう一試合、国際B級大会としてベラルーシで開催されたアイススターという試合もありました。

このアイススター、出場選手が少なく、結果として世界ランキングのポイントももらえない試合になってしまっているのですが、開催地の場所柄からか、出場選手が特徴的です。

 

○女子シングル シニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 Viktoriia SAFONOVA BLR 198.08 68.68 129.40
2 Anastasiia GULYAKOVA RUS 183.06 62.01 121.05
3 Anastasiia SHABOTOVA UKR 167.69 58.37 109.32
4 Milana ROMASHOVA BLR 138.94 48.47 90.47
5 Anastasiya SIDARENKA BLR 123.86 44.76 79.10
6 Aleksandra CHEPELEVA BLR 122.25 43.01 79.24
7 Yasmin TEKIK KAZ 91.72 29.00 62.72

女子シングルの優勝はサファノワ選手。ベラルーシの大会でベラルーシの選手が優勝する。目出度し目出度し、という感じではあります。ネーベルホルン杯で3位に入り、ベラルーシにオリンピック枠をもたらした選手でもあります。

この選手、3シーズン前まではロシアの選手として活動していました。2003年5月生まれの18歳。シニアに上がるタイミングでベラルーシ代表の道を選び、ベラルーシ代表としてヨーロッパ選手権に出るようになりました(世界選手権は昨シーズンエントリーしながら欠場)。

2位はロシアのグリヤコワ選手。ロシアの中では目立たない位置に今はいますが、昨シーズンもロステレコム杯では3位に入るなど、19歳になりましたが活躍を続けています。

3位がウクライナのシャボトワ選手。彼女もネーベルホルン杯に出場して5位に入り、ウクライナにオリンピック枠を持ち帰った選手です。2006年1月生まれの15歳。彼女も3シーズン前まではロシアの選手として活動していて、2シーズン前にウクライナ代表を選び、世界ジュニアに出場しています。

 

○男子シングル シニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 Andrei MOZALEV RUS 244.61 84.68 159.93
2 Konstantin MILYUKOV BLR 241.24 88.18 153.06
3 Aleksandr LEBEDEV BLR 167.01 56.33 110.68
4 Mikalai KAZLOU BLR 145.49 56.64 88.85

優勝はロシアからモザレフ選手。ロシアの男子はこの240点~250点台当たりの点数を出す選手が多数いるので大変です。

2位にはベラルーシのミリュコフ選手が入りました。27歳のベテランの選手。これがまた3シーズン前までロシアの選手として活動していた選手です。241.24はパーソナルベスト相当のスコア。昨シーズンの世界選手権にベラルーシ代表として出場し、17位でオリンピック枠を持っています。

 

そんなわけで、ロシアの衛星国的なベラルーシの大会でベラルーシの選手が活躍しました、なわけですが、それも含めて、元々はロシアでした、みたいな選手たちの集まった試合で、ロシアOB会みたいなことになっていました。