NHK杯20プレビュー2

 

間近に迫ってきたNHK杯

前回男子のプレビューをしましたので、今回は女子のプレビューです

前回と同様に今シーズンの国内の試合での、エントリー選手のベストスコアを並べます。ブロック予選などの大会と全日本ジュニアが対象で、ジャパンオープンや、ローカル大会は除きます。

 

NHK杯エントリー選手 シーズンベストスコア

  Name Total Event
1 坂本花織 218.35 近畿選手権
2 樋口新葉 203.24 東日本選手権
3 松生理乃 198.38 全日本ジュニア
4 三原舞依 194.87 西日本選手権
5 河辺愛菜 188.48 近畿選手権
6 山下真瑚 181.46 西日本選手権
7 横井ゆは菜 168.83 西日本選手権
8 松千 161.07 西日本選手権
9 川畑和愛 155.97 東日本選手権
10 荒木菜那 148.75 中部選手権
11 本田真凜 144.11 東日本選手権

NHK杯の女子シングルエントリーは上記の11人、ではなくて、韓国のユヨン選手もいます。ユヨン選手も含め、この大会で勝った選手が紀平選手への挑戦権を得る、というような感じの試合でしょうか

今シーズンのスコアトップは坂本選手。近畿選手権の218.35は今シーズンの国内のスコアとしては断トツです。ただ、西日本ではフリーで伸びずに200.23で終わりました。これくらいのスコアだと、樋口選手に上回れています。

樋口選手が2番手。フリーでトリプルアクセルを着氷しましたがGOEはマイナス。他のジャンプはミスもあってのこのスコアです。NHK杯にどこまで合わせているかはわかりませんが、程よい緊張感×失うものがあまりない試合、ということでトリプルアクセルを下りて加点をもらいました実績、を得るのにいい試合だと思います。

今シーズン試合出場がたぶんまだないユヨン選手の調子のほどはよくわかりませんが、昨シーズン実績でいくとベストで220点は超えますし、そうでなくても210点台くらいまでは出してきます。ユヨン選手は来シーズンのオリンピック3枠争いにおいて、日韓どちらから見てもキーになる選手。日本からすれば、二番手三番手の代表でもユヨン選手の上へ行ければ3枠の確率が極めて高くなる。一方ユヨン選手からすると、日本の二番手以下に負けているようだと韓国三枠の確率はほぼなくなりますし、むしろ紀平選手の上までいって4番にまでは出て、2番手選手が9位にまで入ってくればよい、というところに持ってきたいわけです。その前哨戦がNHK杯、とも言えるかもしれません

 

スコア三番手は全日本ジュニアの松生選手が入っています。これ、ジュニアのスコアなので理論上、シニアルールならコレオ分加点されて200点に乗る計算です。全日本ジュニアフリーから中三日で迎えるNHK杯ショートプログラム。好調を維持して好成績を出すのか、疲労で結果が出ないのか。どちらに転ぶのか。昨シーズン怪我をして後半はパッとしませんでしたが、JGP初戦で出した193.03がこのNHK杯のエントリーにつながっています。190点台まで出すのは一発のフロックではない、というのが今シーズンの成績からも見えているのでシニアルールで200点に乗せるところが見たいですし、200点に乗れば、上位が崩れると表彰台の芽もありそうです。

 

復活途上の三原選手は194.87 三原選手は完全復活した! という声もあるようですが、200点乗せる前に完全復活を謳うのはむしろ三原選手に失礼なような気がします。西日本選手権ではフリーで3回転-3回転を決めて全要素プラス、というところまでは出してきました。ただ、PCSは60.08しかもらえていません。ショートでは28.80と5項目の平均が7点ちょっと。本格的な試合は3試合目となるNHK杯で、このあたりはもう少し伸びてくるはずと思われるので、その辺踏まえると、この辺で200点復帰、となるのかもしれません

 

今シーズンシニアに上がった河辺愛菜選手が5番手で188.48 今シーズンはまだトリプルアクセルの成功がありません。ショートフリーで2本そろったりすると、表彰台争いに絡んでくることもできそうですが、果たしてどうなるか。

 

グランプリデビュー戦で200点に乗せて表彰台経験のある山下真瑚選手、ほんの9カ月前にISU非公認ながら214点まで出している横井ゆは菜選手、日本人選手として史上ただ一人、ジュニアで200点を出している本田真凜選手、このあたりのグランプリ組が今シーズンあまり伸びていませんが、来シーズン、オリンピック代表選考に絡むためには、この辺で存在感を見せておいてほしいところです。

 

NHK杯エントリー選手 ショートプログラムスコア

  Name Total Event
1 坂本花織 74.88 近畿選手権
2 樋口新葉 70.71 東日本選手権
3 松生理乃 69.06 全日本ジュニア
4 山下真瑚 65.64 中部選手権
5 三原舞依 64.50 西日本選手権
6 河辺愛菜 63.10 西日本選手権
7 松千 62.98 西日本選手権
8 川畑和愛 58.35 東日本選手権
9 横井ゆは菜 57.21 中部選手権
10 荒木菜那 53.95 中部選手権
11 本田真凜 50.41 東日本選手権

今シーズン、ショートプログラムトリプルアクセルを決めた選手がこの11人の中にはいません。坂本選手はトリプルアクセル無しで74.88 これくらい出せると、トリプルアクセルを決めたユヨン選手でもどちらが上か? くらいの位置でショートプログラムを折り返せます。

優勝争いするには70点欲しいでしょうかやはり。松生選手はあとわずか。山下真瑚選手はセカンド3Tが回転不足でこの点数なので、ノーミスで加点もらってPCSがもうひと伸びすれば70点まで来ます。

三原選手もセカンド3Tが回転不足なので、その回転が足りて、あとは28.80しかもらえていないPCSが以前の33点台まで戻れば問題なく70点は超えてきます。

河辺選手はトリプルアクセル決まれば70点が見える。この辺までかなあ

 

NHK杯エントリー選手 フリースコア

  Name Total Event
1 坂本花織 143.47 近畿選手権
2 樋口新葉 132.53 東日本選手権
3 河辺愛菜 130.56 近畿選手権
4 三原舞依 130.37 西日本選手権
5 松生理乃 129.32 全日本ジュニア
6 山下真瑚 121.16 西日本選手権
7 横井ゆは菜 116.43 西日本選手権
8 荒木菜那 98.93 西日本選手権
9 松千 98.09 西日本選手権
10 川畑和愛 97.62 東日本選手権
11 本田真凜 93.70 東日本選手権

フリーも坂本選手の143.47が抜けています。紀平選手がシニアに上がって以降、新旧エテリ組以外で唯一土を付けたことがあるのが坂本花織選手です。その2年前の全日本では152.36をフリーで出しました。直接何かが懸かっているわけではない今シーズンのNHK杯で、そこまで出しに行くこともないのでしょうけれど、紀平選手やロシア勢と戦うことを目指すなら、150点まで欲しい、というところを本人は見ていそうだなあ。

 

130点前後に4人います。これくらいいると確率論的には一人くらいは130点台後半から140点まで出してきそうなのですがどうなるでしょう

樋口選手の東日本はトリプルアクセル着氷もGOEはマイナス 他のジャンプは乱れてこのスコアでした。17年序盤の一番点が出ていたころと比べるとまだ足りないですが、トリプルアクセル決めて140点台出して、いつものシーズンとはちょっと違うけれどグランプリシリーズの表彰台に戻ってきました、という結果を出して全日本へ挑んでいきたいでしょうか

河辺選手はトリプルアクセルが回転不足のGOE大幅マイナス、という試合で130点まで出してきています。総合力で上位を脅かす力を備えてきているのが見えます

三原選手の130.37は技術点で70点をもらっていてのこのスコア。PCSが60.08しかもらえていないのですが、ここが伸びれば自然ともっと点数が出ます

松生選手は全日本ジュニアの出来でコレオがそのまま乗れば130点台半ばまで来ますがあの調子を維持しているかどうか。

 

上位で勝負するには130点は最低必要に見えます。やはり表彰台ラインは少なくとも200点には乗ってきそうに見えます

 

女子シングルショートプログラムは27日、フリーは28日です

今回は、メインのナイトセッションは男子で、女子は昼間なんですね。女子の方が外国籍選手がいて、国際試合、としてぎりぎり成り立っているのですが、そんなスケジュールになっています

NHK杯20プレビュー1

どうなることかと危ぶまれていた今シーズンのNHK杯

コロナウイルスがだいぶ広まってきていますが、いまのところ中止というような方向には進んでいないようです。スポーツ関係者はみんなオリンピックやりたいですから、これくらいの規模のスポーツイベントは、中止せずに行っていった実績を作りたいでしょうし、やりますかね。全日本ジュニアも開催されましたし。

 

ということで、全日本ジュニアが終わって、NHK杯前の最後の大会が終了しました。

今シーズンここまで、国際大会に出場した日本人選手はいないと思いますが、国内大会はそれなりに行われています。なので、NHK杯のエントリーメンバーの、今シーズンの日本国内の試合のベストスコアを並べてみてみます。

今回は男子から。

男子は外国籍選手のエントリーはありませんので、ここにいるので全メンバーになります

 〇NHK杯エントリー選手の今シーズンベストスコア

  Name Total Event
1 鍵山優真 287.21 関東選手権
2 佐藤駿 229.18 東日本選手権
3 本草 221.22 西日本選手権
4 三浦佳生 220.55 東日本選手権
5 友野一希 215.61 近畿選手権
6 田中刑事 211.05 西日本選手権
7 本田ルーカス剛史 209.48 全日本ジュニア
8 木科雄登 207.78 西日本選手権
9 三宅星南 203.53 全日本ジュニア
10 須本光希 202.14 西日本選手権
11 吉岡希 172.76 近畿選手権

男子は圧倒的なスコアで鍵山優真選手が抜けています。287.21というのは地方大会では見たことも聞いたこともないスコアです。ただ東日本では212.32という低調なスコアに終わっています。NHK杯が調子の波のどこで来るか? そこがポイントなんでしょうか

二番手も今年シニアに上がる佐藤駿選手。229.18は、佐藤駿選手としては大したスコアでもないですが、それでも全体の2番手。ISU非公認大会ですが、グランプリ初出場初表彰台は、それなりの高確率であり得るように見えます

ジュニアの三浦佳生選手も220点に乗って4番手。全日本ジュニアは残念ながら勝てませんでしたがそれでも全日本選手権初出場を決めて、中学生にしてグランプリシリーズ表彰台を狙う、という位置にいます。ジュニアなのでショートに4回転無し構成でこのスコア、という計算ですので、ショートに四回転組み込めるNHK杯ではそれをきっちり決めてくればスコアは伸ばせて、普通に表彰台圏内にいる、という立ち位置です

 

大学生勢では山本草太選手、友野一希選手、どちらもまだいまひとつで220点前後。四回転を数多く入れる構成をまだこなしきれていない感じがあります。ただ、その構成にしていかないと日本の3枠に入れない、というのが目に見えているので、何とかその構成を自分のものにしていくしかないんでしょうねえ。完成すれば270点くらいまでは見えてくるので、なんとかNHK杯なり全日本なりで、そこまで行ってくれればと思います

 

オリンピアンの田中刑事選手は211.05が今シーズンのベスト。ケガ明けと言うべきか、まだ明けてないというべきか、西日本でも四回転はなしで、セカンド三回転もない構成でしたので、まだまだ何の参考にもならないスコアなのでしょう。どこまで回復してきてますでしょうか。

 

全日本ジュニアチャンピオンの本田ルーカス選手は7番手。209点だとそうなってしまうでしょうか。シニアで上位に上がっていくためには、まだ点数が足りていない状態です。

 〇NHK杯エントリー選手の今シーズンショートプログラム

  Name Total Event
1 鍵山優真 98.46 関東選手権
2 友野一希 86.47 近畿選手権
3 佐藤駿 81.84 東日本選手権
4 本草 80.77 中部選手権
5 本田ルーカス剛史 80.35 全日本ジュニア
6 田中刑事 77.00 西日本選手権
7 三宅星南 75.55 西日本選手権
8 木科雄登 75.39 西日本選手権
9 三浦佳生 72.49 東日本選手権
10 須本光希 68.64 近畿選手権
11 吉岡希 65.47 近畿選手権

 
ショートのスコアはやはり鍵山選手の関東選手権98.46が抜けています。それに続いているのが友野選手の86.47 ジャンプ3つを着氷すれば、友野選手はこれくらいのスコアは出します。

佐藤駿選手は意外と伸びていなくて81.84 関東選手権では4T+3Tで5人のジャッジのうち4人がGOE満点をつける、というすごい四回転を見せましたが、トリプルアクセルでは転倒したりと、まだプログラム全体はまとまり切っていないです。

 

 〇NHK杯エントリー選手の今シーズンフリープログラム

  Name Total Event
1 鍵山優真 188.75 関東選手権
2 三浦佳生 148.06 東日本選手権
3 佐藤駿 147.34 東日本選手権
4 本草 144.15 西日本選手権
5 須本光希 136.09 西日本選手権
6 田中刑事 134.05 西日本選手権
7 木科雄登 132.39 西日本選手権
8 友野一希 129.30 西日本選手権
9 本田ルーカス剛史 129.13 全日本ジュニア
10 三宅星南 128.25 全日本ジュニア
11 吉岡希 107.29 近畿選手権

フリーはこんな感じ。不思議なもので、西日本勢がたくさんいるなかで、上三人は東日本から出ているフリーのベストスコア。鍵山選手の188.75は頭抜けています。二番手が佐藤駿選手ではなく三浦佳生選手なんですね。この148.06は四回転三本決めたけどトリプルアクセル不発、というスコアでした。佐藤選手と二人、PCSが70点そこそこなので、その辺のビハインドがまだ大きいのですが、ジャンプの方でもノーミスならまだスコアは伸ばせる、という状態です

 

友野選手が129.30のベストで全体8番目。今シーズン、ショートのジャンプは割と決まってくるのですが、フリーでは四回転の成功がゼロです。そろそろ決まってきますでしょうか

 

今シーズンはグランプリファイナルもないですし、国際大会にもなっていないですし、ISUのスコア認定もされませんし、ランキングポイントにもならない。そんな試合になっているので、各選手にとってのNHK杯がどんな位置づけになっているのかよくわからない部分もあるので、ここに合わせてくる選手もいれば、完全に調整試合として臨む選手もいるでしょう。

 

いずれにしても、無事に開催されそうなことには感謝して、それぞれの次につながる演技が見られたらと思います

 

20年シーズン全日本ジュニアの予選終了2

前回、女子の全日本ジュニア進出メンバーを見てきました

今回は男子です

 

男子は今シーズン、東日本から13人、西日本から12人とシードの本田ルーカス剛史選手にノービスAからの推薦で4人、という振り分けの合計30選手のエントリーとなります。

 

エントリー選手それぞれの地区大会でのベストスコアを並べました。ただ、シードの本田ルーカス剛史選手は、ショートフリー通じて滑った試合がまだ今シーズンありませんので記載もありません

 

  Name Total Event
1 三浦佳生 220.55 東日本選手権
2 壷井達也 216.53 西日本選手権
3 木科雄登 207.78 西日本選手権
4 片伊勢武 206.55 西日本選手権
5 三宅星南 195.83 西日本選手権
6 朝賀俊太朗 177.33 近畿選手権
7 大島光翔 174.37 関東選手権
8 吉岡希 172.76 近畿選手権
9 門脇慧丞 171.27 西日本選手権
10 森本涼雅 165.79 近畿選手権
11 垣内珀琉 164.96 近畿選手権
12 菊地竜生 164.60 東京選手権
13 中村俊介 164.15 西日本選手権
14 佐々木晴也 153.01 西日本選手権
15 鈴木零偉 143.52 西日本選手権
16 小田垣櫻 142.09 東日本選手権
17 藤城柊治 136.75 東日本選手権
18 木村智貴 135.50 東日本選手権
19 大中惟吹 134.99 東日本選手権
20 周藤集 134.24 東日本選手権
21 大久保政宗 129.88 関東選手権
22 矢島司 125.31 東日本選手権
23 志賀海門 121.97 東日本選手権
24 加藤海里 121.72 東日本選手権
25 渡邊元 117.71 東日本選手権
  中田璃士 90.73 全日本ノービス
  田内誠悟 87.27 中部選手権
  佐藤光 82.80 全日本ノービス
  早川潤 75.98 全日本ノービス

 200点超えているのは4人です。

トップスコアは東日本から三浦佳生選手。まだ15歳の中学生ですが、フリーでは四回転三本をすべて着氷のGOEプラス、トリプルアクセルこそ決まりませんでしたが、東日本では圧勝でした。ルール的にはすでにシニアに上がることは出来るので、来シーズン高校1年生にしてオリンピックを狙う、というコースもあり得はするのですが、どうするでしょう?

という先の話の前に、まずは全日本ジュニアのタイトルを獲って、世界ジュニアを目指すという今シーズンになります

2番手は2シーズン前の全日本ジュニアを制した壺井達也選手。昨シーズンケガで全日本棄権したところから復活の今シーズンということになります。四回転無しですが210点台まで持ってきました。

今シーズンは220点台くらいの争いになるんでしょうか。

 

その下は200点台で二人。木科選手は大学生ながらのジュニア残留。世界ジュニア狙い、ということかと思いますが、世界ジュニアの枠は三つ。三位表彰台プラス全日本での好成績で世界ジュニアに行けるかと思いきや、鍵山/佐藤駿 世界選手権逃したら世界ジュニア出戻りコース、という可能性があるので、2番目までに入っておきたいような気がします。

スコア5番手の三宅星南選手も大学生のジュニア残留組。やはり世界ジュニアへ出たいのだろうな、と思わされます

 

  Name Total Event
1 三浦佳生 148.06 東日本選手権
2 壷井達也 136.75 西日本選手権
3 片伊勢武 134.22 西日本選手権
4 木科雄登 132.39 西日本選手権
5 朝賀俊太朗 122.82 西日本選手権
6 三宅星南 120.28 西日本選手権
7 大島光翔 115.26 関東選手権
8 門脇慧丞 114.02 西日本選手権
9 垣内珀琉 108.92 近畿選手権
10 吉岡希 107.29 近畿選手権
11 森本涼雅 104.88 近畿選手権
12 中村俊介 103.26 西日本選手権
13 佐々木晴也 102.53 西日本選手権
14 菊地竜生 101.63 東京選手権
15 鈴木零偉 95.91 中四国九州選手権
16 中田璃士 90.73 全日本ノービス
17 小田垣櫻 90.37 東日本選手権
18 木村智貴 89.98 東日本選手権
19 周藤集 87.29 東日本選手権
20 田内誠悟 87.27 中部選手権
21 大久保政宗 85.47 関東選手権
22 大中惟吹 84.00 東日本選手権
23 藤城柊治 83.18 東京選手権
24 佐藤光 82.80 全日本ノービス
25 矢島司 81.88 東日本選手権
26 渡邊元 76.90 東日本選手権
27 早川潤 75.98 全日本ノービス
28 加藤海里 75.41 東日本選手権
29 志賀海門 75.39 東日本選手権

 

男子はノービス勢がジュニアを脅かす、というような構図は特に今回はないのですが、一応フリーだけでの序列を出しておきます。

四回転三本決めた三浦選手が148.06のベストスコア。トリプルアクセルも決められれば150点台までは出てきます。

 

 ●四回転を含む要素

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
近畿選手権 三宅星南 4S< 7.76 -3.10 4.66 -3.800
関東選手権 三浦佳生 4T   9.50 -4.75 4.75 -4.800
関東選手権 三浦佳生 4S   9.70 1.29 10.99 1.200
関東選手権 三浦佳生 4T+2T   10.80 1.27 12.07 1.400
東京選手権 菊地竜生 4Sq q 9.70 -3.88 5.82 -4.000
西日本選手権 三宅星南 4S< 7.76 -3.88 3.88 -5.000
東日本選手権 三浦佳生 4T+3T   13.70 3.04 16.74 3.286
東日本選手権 三浦佳生 4S   9.70 2.91 12.61 2.857
東日本選手権 三浦佳生 4T   9.50 2.85 12.35 3.000

 

ジュニアから四回転を入れているのは、3人。そのうち三浦選手のみが2種類3本を入れていて5回成功ジャンプとなっています。

 

 ●三連続ジャンプで二つ三回転が入りGORがプラス

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
中部選手権 壷井達也 3Lz+1Eu+3S   11.77 1.18 12.95 2.200
西日本選手権 壷井達也 3Lz!+1Eu+3S ! 11.77 0.71 12.48 1.143

 三つ目にトリプルサルコウが入る三連続で、一つ目から三回転を飛んで、かつGOEをプラスというジャンプを飛んだのは壺井選手のみ。四回転はないですが、こういう点の取り方をしています。

 

 ●ステップレベル4

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
近畿選手権 三宅星南 StSq4   3.90 0.78 4.68 2.000

 

ジュニアでステップレベル4を今シーズンだしているのは三宅星南選手のみです

 

 ●平均GOE+3.000以上

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
関東選手権 三浦佳生 3A   8.00 2.40 10.40 3.000
西日本選手権 本田ルーカス剛史 StSq3   3.30 0.99 4.29 3.000
西日本選手権 壷井達也 3S   4.30 1.46 5.76 3.429
西日本選手権 壷井達也 3F   5.30 1.59 6.89 3.000
東日本選手権 三浦佳生 4T+3T   13.70 3.04 16.74 3.286
東日本選手権 三浦佳生 4T   9.50 2.85 12.35 3.000

 GOE+3以上の高評価要素を出しているのは、スコア上位二人と、ショートしか滑っていないのでスコアが上記の表に乗っていませんでしたが、昨シーズン表彰台の本田ルーカス剛史選手がいます。

 

ファイブコンポーネンツ平均7.0以上

Event   Name Scores
近畿選手権 FS 三宅星南 35.09
西日本選手権 SP 壷井達也 35.75
西日本選手権 SP 三宅星南 36.55
西日本選手権 SP 木科雄登 35.85
西日本選手権 SP 本田ルーカス剛史 36.90
東日本選手権 FS 三浦佳生 35.70

 

ファイブコンポーネンツ演技構成点の五項目の係数を掛ける前の素のスコアで35点以上、各項目平均7.0以上を出しているのは5選手います。2回出しているのは三宅選手のみです。

 

優勝すれば世界ジュニアの代表決定。ノービス勢を除いて上位6人が全日本選手権へ進みます。

全日本ジュニアは11月の22日23日です。休日があるので、土日ではなく、日月での開催です

 

20年シーズン全日本ジュニアの予選終了1

西日本選手権、東日本選手権、と順に終えて、全日本ジュニアの地区予選が終了した形になりました。全日本選手権の予選でもあったのですが、そちらは全日本ジュニア経由のコースもあるので、それが終わってから触れます

 

まずは女子

今シーズンは西日本から18人、東日本から7人と、シードの吉田陽菜選手にノービスAからの推薦で4人、という振り分けの合計30選手になります

全日本ジュニアの出場権を持つ30選手を、今シーズンのブロック大会、および東西の選手権と全日本ノービス、といった試合の各選手のベストスコア順に並べてみました

  Name Total Event
1 松生理乃 188.90 西日本選手権
2 吉田陽菜 184.00 西日本選手権
3 江川マリア 168.60 西日本選手権
4 横井きな結 161.30 西日本選手権
5 松千 161.07 西日本選手権
6 住吉りをん 159.06 東日本選手権
7 前野百花 156.84 近畿選手権
8 田中梓沙 156.06 西日本選手権
9 清水咲衣 153.99 近畿選手権
10 千葉百音 151.52 東北・北海道選手権
11 鴨井彬莉彩 150.59 西日本選手権
12 岡本真綸 144.09 中四国九州選手権
13 瀬川穂乃 143.61 東日本選手権
14 鈴木なつ 142.82 東日本選手権
15 岩崎陽菜 142.09 西日本選手権
16 片山緋奈子 141.45 西日本選手権
17 田村珠里亜 137.86 西日本選手権
18 元榮愛子 137.63 東京選手権
19 奥野友莉菜 137.05 東日本選手権
20 村岡那菜 136.70 西日本選手権
21 田邊桜香 136.70 東日本選手権
22 磯村彩姫 131.75 西日本選手権
23 芳岡優釉 129.27 西日本選手権
24 寺島綾優 126.88 西日本選手権
25 吉井絹恵 125.92 中部選手権
26 今永梨絵 125.14 西日本選手権
  島田麻央 108.42 全日本ノービス
  柴山歩 107.30 全日本ノービス
  中井亜美 102.03 全日本ノービス
  櫛田育良 101.56 全日本ノービス

今シーズンの女子のジュニアは上二人が抜けています。昨シーズン、ISUベストスコアで193.03というスコアを持っている松生理乃選手が今シーズンもトップスコアになっています。昨シーズンはジュニアグランプリで193点を出した後はケガで苦しんでいましたが、ケガさえなければ昨年時点でも全日本ジュニアを勝っていたかもしれない、という選手。今年はこのまま行けるでしょうか

スコア二番手は昨シーズン3位だった吉田陽菜選手。今シーズンジュニア二年目。184.00は自己ベストです。トリプルアクセルはq判定で回転ぎりぎり、かつGOEは大きくマイナスではありましたが着氷しました。計算としてはこれがしっかり決まれば松生選手の上まで行くスコアです。

吉田陽菜選手はこれまで、全日本ノービスB、全日本ノービスAと優勝経験があります。ノービスB、ノービスA、全日本ジュニアと三つのカテゴリーで優勝することができれば、女子では浅田真央さんに次ぐ2人目となります。なかなか、各カテゴリーで勝ち続けてシニアに上がっていく、というのは難しいのです。

 

全日本ジュニアはこの二強で190点台の優勝スコアが出ますでしょうか?

 

例年、上位6人が全日本への推薦出場権を得ますので、6番手争いも気になるところ。シーズンベストから見るボーダーラインは159.06になっています。昨シーズンは161.59でしたので、結果的に、河辺選手、川畑選手と上二人がシニアへ移行して抜けても、6位のラインはそれほど変わらず維持されています。

今回のエントリー選手の中では、吉田陽菜選手、浦松千聖選手、千葉百音選手の三選手以外は、全日本への出場経験はありませんので、この6位というラインが表彰台に次ぐ一つの目標になって来るかと思います

 

ただ、実際には6位が素直に全日本ラインになるか? というのがちょっと怪しい。

ここで、トータルスコアではなく、フリーのみのスコアの今シーズンのベストスコアランキングを並べます

  Name Total Event
1 松生理乃 126.83 西日本選手権
2 吉田陽菜 121.75 西日本選手権
3 島田麻央 108.42 全日本ノービス
4 住吉りをん 108.39 東日本選手権
5 江川マリア 107.87 西日本選手権
6 柴山歩 107.30 全日本ノービス
7 横井きな結 104.62 西日本選手権
8 中井亜美 102.03 全日本ノービス
9 櫛田育良 101.56 全日本ノービス
10 田中梓沙 101.55 西日本選手権
11 前野百花 99.46 近畿選手権
12 清水咲衣 98.52 近畿選手権
13 鴨井彬莉彩 98.27 西日本選手権
14 松千 98.09 西日本選手権
15 瀬川穂乃 96.98 東日本選手権
16 千葉百音 96.23 東北・北海道選手権
17 岡本真綸 93.34 中四国九州選手権
18 鈴木なつ 92.82 東日本選手権
19 田村珠里亜 92.04 西日本選手権
20 村岡那菜 89.78 西日本選手権
21 岩崎陽菜 88.85 西日本選手権
22 片山緋奈子 88.37 西日本選手権
23 奥野友莉菜 88.13 東日本選手権
24 田邊桜香 86.99 東日本選手権
25 元榮愛子 86.98 東京選手権
26 寺島綾優 85.78 近畿選手権
27 磯村彩姫 83.99 西日本選手権
28 吉井絹恵 83.36 中部選手権
29 今永梨絵 80.03 西日本選手権
30 芳岡優釉 76.93 近畿選手権

フリーのスコアを取り出しても、上位の二人が抜けているのは変わりません

ここで目につくのは三番目。ノービスの島田選手がいます。6番目もノービスの柴山選手。

今回ノービスから出場する4選手は、全員100点を超えるスコアを出してきています。これは史上初です。ノービスAのフリーの要素は10個。ジャンプ要素が6つとジュニアの7つより一つ少なく、コンビネーションも2つまでですし、1.1倍ボーナスタイムもジャンプ2つまでしか入らず、同じフリーでもジュニアより点は出にくいです。単純に2A-2Tでも加えることができれば110点台にまでは乗ってきます。

ノービスの選手はショートプログラムが鬼門になることが多いのですが、それを乗り越えることができれば、表彰台争いにノービスが絡んでくることが十分にあり得る、という状況です。

ノービスからの推薦出場の選手が、もし、全日本ジュニアで表彰台に乗れば、女子では2000年の安藤美姫さん以来2度目となります。

 

おまけで、以下、今シーズンのこれまでの要素別のめだったものを上げていきます

ある種、全日本ジュニアの見どころ、とも言えるようなものかもしれません

 

 ●トリプルアクセル

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
中部選手権 横井きな結 3A< 6.40 -3.20 3.20 -5.000
近畿選手権 島田麻央 3A<< << 3.30 -1.21 2.09 -3.600
東北・北海道選手権 中井亜美 3A< < 6.40 -3.20 3.20 -5.000
全日本ノービス 島田麻央 3A<< << 3.30 -1.65 1.65 -5.000
全日本ノービス 中井亜美 3Aq q 8.00 -4.00 4.00 -5.000
西日本選手権 吉田陽菜 3Aq q 8.00 -3.20 4.80 -3.857
西日本選手権 横井きな結 3Aq q 8.00 -4.00 4.00 -5.000

 

今シーズントリプルアクセルに挑んだ実績があるのは4人で7回。3人は回転ぎりぎりのqまでは来ていて、着氷までできたのは吉田陽菜選手一人だけです。世界で一番女子にトリプルアクセルを飛ばせるノウハウが集まっている濱田先生の木下アカデミーの選手が三人います。

女子のトリプルアクセル発祥の地は元々名古屋でしたので、横井きな結選手にも頑張ってほしいところ

 

●セカンドトリプルループ

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
東京選手権 住吉りをん 3F+3Lo< 9.22 -2.65 6.57 -4.800
西日本選手権 鴨井彬莉彩 3Lz+3Loq q 10.8 -1.42 9.38 -2.286

コンビネーションのセカンドジャンプにトリプルループを付けようとしたのは二人います。鴨居選手は回転ぎりぎりながら着氷までは持っていきました。それにしても、やはりセカンド3Loはセカンド3Tと比べてだいぶ難易度が高いようです

 

●ステップレベル4

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
関東選手権 鈴木なつ StSq4   3.90 0.91 4.81 2.400
西日本選手権 吉田陽菜 StSq4   3.90 1.01 4.91 2.429

 ジュニアながらにステップレベル4の実績が今シーズンあるのは二人。吉田陽菜選手はここにも名前があります。

 

●平均GOEが3.5以上の要素

Event Name Elements    BaseValue GOE Scores  
中部選手権 松生理乃 CCoSp4   3.50 1.28 4.78 3.600
中部選手権 松生理乃 StSq3   3.30 1.21 4.51 3.600
中部選手権 松生理乃 LSp4   2.70 1.08 3.78 4.000
東北・北海道選手権 千葉百音 LSp4   2.70 1.08 3.78 3.800
全日本ノービス 島田麻央 LSp4   2.70 0.99 3.69 3.600
全日本ノービス 島田麻央 CCoSp4   3.50 1.28 4.78 3.600
全日本ノービス 和田薫 LSp4   2.70 1.08 3.78 4.000
東日本選手権 千葉百音 LSp4   2.70 0.97 3.67 3.571
東日本選手権 元榮愛子 LSp4   2.70 0.97 3.67 3.571

 

平均GOEが3.5を超える要素の実績はこれだけありました。ノービスから二人名前が入っていますが、和田薫子選手は全日本ノービス6位なので全日本ジュニアへの出場はありません。

松生選手は中部選手権で高評価の要素が多数ありました

ノービスの島田真央選手はスピンから二つ。高難度ジャンプとスピンで点を取る年少者、というのはワリエワ選手タイプ。さすがにまだそのまま比較するには厳しいですが、トリプルアクセル着氷し始めたらそんな希望もあるかもしれません。ただ、スケート年齢で3年違うので、島田選手がシニアに上がるまでワリエワ選手が待っていてくれるかは怪しいですが・・・

 

 ●5コンポーネンツの平均が6.5以上

Event   Name Scores
中部選手権 FS 松生理乃 34.67
近畿選手権 SP 田中梓沙 33.17
西日本選手権 SP 松千 33.90
西日本選手権 SP 吉田陽菜 33.55
西日本選手権 SP 松生理乃 34.05
西日本選手権 SP 田中梓沙 33.10
西日本選手権 FS 松生理乃 36.70
西日本選手権 FS 吉田陽菜 34.20
東日本選手権 FS 住吉りをん 32.50

 

この演技構成点は、いわゆるファイブコンポーネンツ、五項目の合計をした点数で出しています。女子はショートは0.8、フリーは1.6という係数を掛けて、合計点に反映されるのですが、ここではその係数を掛ける前のスコアです。32.50というのは、五項目の平均が6.50というラインになります

ただ一人、平均7.0の35.0を超えるスコアを出しているのは松生選手。吉田選手はそれに続いて34点台までは出しています。PCSは、このトータルスコア上位二人が強いようです

 

全日本ジュニアは11月の22日23日です。休日があるので、土日ではなく、日月での開催です

 

日本スケート連盟2020年6月期決算

日本スケート連盟の昨年度の決算報告書が10月頭頃に公開されました。

少し時間が経ってしまいましたが、今年もスケート連盟の決算を見てみたいと思います。

改めて確認ですが、日本スケート連盟の決算月は6月であり、今回の決算は2019年7月1日から、2020年6月30日までのものとなります。

従って、順調にシーズンが進んでいた前半と、コロナウイルスで各地の大会が中止になっていた後半を含んだ時期の決算、ということになります

 

まず、一般の企業の場合には損益計算書にあたる、正味財産増減計算書について見てみたいと思います。

 

経常収益:2,069,595,331

経常費用:1,938,648,106

当期計上増減額:130,947,225

当期一般正味財産増減額:130,654,245

法人税、住民税及び事業税:47,513,800

一般正味財産増減額:83,140,445

 

経常収益は売上に相当して、経常費用の方は売上原価+販管費に相当するもの。当期計上増減額は営業利益に相当するものになります

 

すなわち、スケート連盟は20.7億円の売上があって、1.31億円の営業黒字でした、という結果です。

そこから経常外損益がまあいくらかあるのですが、それを加味した税引き前利益に相当する額が1.31億円。そこから税金ひかれて、当期純利益に相当するのが0.83億円あった、ということになります。

この期の後半はコロナウイルスが広がっていて、各地の大会は中止になったりしていますが、そのあたりは連盟の収益には影響しておらず、特に問題なくこの期も黒字になった、という形でした。

 

また、貸借対照表を見てみると、上記の0.83億円を上乗せした正味財産は、32.64億円となりました。この正味財産というのは、一般企業でいえば純資産に相当するものです。

一方で負債を見ると、流動負債、固定負債合わせて2.09億円ほど。負債と比べて十分に大きな正味財産を持っていることが見て取れます。

いわゆる自己資本比率にあたるものを計算すると、

 

3,264,761,327 ÷ 3,473,603,890 = 94.0%

 

ものすごい自己資本比率になっています。

その他指標を見ても、財務面では非常に余力がある状態になっています。一般の企業であれば、金余り状態であり、もっと上手に投資して売り上げを増やしなさいと言われるか、余っていて使い道がないんだった株主に還元しなさい、と言われるような財政状態です

 

では次に、収益の中身に移ります

2020年6月期スケート連盟収益内訳

 スケート連盟は補助金収入は全体に占める割合は小さく15%に満たない水準となっています。そういった意味では、割と自主独立的に運営できているというか、自力で稼いで運営が出来ている、という形です。その稼ぎはマーケティング事業からのものが大きいです。

なお、ここに載せているのは収益側だけですが、費用の方も考慮して赤字黒字を見ると、マーケティング事業として3.34億円の黒字がありました。連盟は、マーケティング事業で稼いだお金を選手の強化や普及に回している、という構図があります

 

また、放映権料が全体の10%ほどを占めています。フィギュアが大きめでスピードスケートは小さい。ショートトラックはおそらくゼロです(たまにスピードスケートの一部として扱われるときがありますが)。昨シーズンは世界フィギュアが中止になっていているのですが、あれは”世界”フィギュアであって、元々放映権料は日本の連盟に流れてくる構図はありませんので、痛手になりませんでした。

フィギュアの放映権料は1.98億円、スピードスケートの放映権料は2,805万円となっています。あれだけオリンピックでメダル取りまくったスピードスケートなので、放映権料でもっと稼げるようになるといいんですけど、1試合丸々映すには、テレビ向きじゃないのが苦しいんですかね。ショートトラックは放映権料ゼロなようですが、結構テレビ向きな競技だと思うので、もう少し強くなれば、こういうところで稼げるようになるんじゃないかと思います

 

そして、残りの大きな収益源が主催する大会です。毎年行われるNHK杯全日本選手権が二本の柱になっています。18-19シーズンのように世界フィギュアが日本開催だと、ものすごく大きな稼ぎがあるのですが、昨シーズンはそういった試合はありませんでした。それにしてもコロナが一年ずれていて、日本開催の世界フィギュアが中止になっていたら、連盟としては大きな痛手を負っていた可能性が高いです。

NHK杯と全日本では、例年、入場料収入は全日本の方がはるかに大きいのですが、協賛金や広告権収入などにより、トータルの収益はNHK杯の方が大きくなる傾向があります。ただ、費用もNHK杯の方が掛かる。グランプリシリーズであるNHK杯は海外から来るISUの役員の旅費もかかるし、選手団の旅費も大会運営側で出してます。さらには賞金もある。全日本は、選手から出場料を取るのとは対称的。ということで、多くの場合全日本の方が黒字が大きくなります。

19年の大会ではNHK杯が9,700万円ほどの黒字、全日本は1.79億円の黒字でした。どちらも入場料収入が大きな柱ではあるので、コロナで今シーズンどうなるかまだ分かりませんが、急遽無観客、とかなると、収益面での痛手は結構あります。

 

その他の競技会は昨シーズンは、スピードスケートとショートトラックのそれぞれワールドカップが1試合づつ計上されていました。スピードスケートは3,300万円、ショートトラックは4,500万円ほどの赤字です。どちらも入場料収入がほとんど得られていないのが厳しいです。スピードスケートで373万円、ショートトラックはゼロ。さすがにこれで黒字を出せ、というのは無茶な話です。スポーツなので、赤字になるならやるな、というたぐいのものではないですが、ある程度観客が入るくらいの人気が出るようにしていく、というのが連盟の重要な活動なのだろうと思います。まあ、ショートトラックはともかく、スピードスケートはどうしても開催地が限られて地理的に集客が難しくなるので大変だとは思いますけどね。

 

では次に、ここまででもいくらか触れてしまっていますが、費用の方、使ったお金の方を見てみます。

2020年6月期日本スケート連盟費用内訳

特別事業費というのは大会運営の費用を実質的にはさします。上記の4大会の費用です。大会運営費というのが連盟の結構大きな支出になっているわけです。

一般事業費は、国内の各大会へ連盟側から補助金を出す、といったものの他、選手の強化費もここから出ていたりします。連盟の使命としての、普及(国内の各大会への支援)と強化(選手の強化費)です。選手の強化費はここからだけでなく、JOCからまわってくる補助金形式の強化費も使用されます。それが上記グラフでいうJOC選手強化NF事業費です。

また、スケート連盟も一つの団体なので、それを維持するためにはかかわっている人の橋梁や何やかやとお金がかかり、その費用もあります。上記グラフの給料手当以降の各項目はそんな用途です。

 

さて、去年も見ていますが、選手の強化にどれだけお金が使われているか? というのがやはり気になるところ。それを取り出してみてみます。

 

フィギュアスケート:227,370,879

スピードスケート:302,661,215

ショートトラック:103,066,723

合計:633,098,817

 

強化対策費、とはっきり明記されているものの他に、強化合宿とあるもの、また、試合への派遣費までを含めました。

全体で6.33億円ほど。その半分近くはスピードスケートへ回ります。フィギュア向けは三分の一ちょっと、ショートトラックは六分の一弱です。

 

何度かこれ系の話を書くときに書いてしまっていますが、スケート連盟は、フィギュアで稼いでそのお金でスピードスケートを強化する、という構図が出来てしまっている部分があります。スピードスケートが悪いわけではないのですが、あれだけ強い競技なのだから、もう少し上手に、スピードスケート自体で稼げるようになるといいのにな、と思います

また、フィギュアスケート、選手の負担がどうしても大きい競技なんですよねいろいろと。そして、連盟自体は結構な金余り状態にある。心理的に、毎年赤字を出してお金を使っていく、というのが怖いというのはどうしてもあるとは思うのですが、もう少し選手の強化に回す部分があってもいいのではないかという風に見えてしまいます

まあ、貯めて貯めて貯めて、専用のスケート場建ててペア競技の選手集めて徹底的に強化します、とか狙ってるなら、頑張ってくださいという気はするのですが、そういう感じでもなさそうですしねえ。

 

次回、経年変化なども見ていきますが、今回はまず、後半はコロナに見舞われたシーズンでしたが、連盟自体は普通に黒字で財務状態には何の問題もないですよ、ということをお伝えしておこうと思います。

 

以上、日本スケート連盟の2020年6月期決算でした

中止かどうかはコロナの数ではなく国の性質による

日本は結構コロナにおびえていますが、世界の中で見れば絶対数も少なく、小康状態にある、対応優良国です。

フィギュアスケートスケートカナダについでフランス杯も中止になりました

そんなこともあるので、世界でどんな感じなのかを見てみます

情報出どころは、いつものようにWorldometer です

 

各国のコロナウイルスのアクティブ感染者数

 前回もそうでしたが、これまでの感染者数ではなく、その時点での感染者数、アクティブ感染者数を並べています。

並べた国は、フィギュアスケートグランプリシリーズの開催地6カ国と、四大陸選手権ヨーロッパ選手権の開催予定国の合計8カ国です。世界ジュニアは中国なのでこの中に含まれます。世界選手権はスウェーデンなのですが、この国はアクティブ感染者数を公開していないためグラフを作成できませんでした。

 

アメリカが多いのは、アクティブだけでなく絶対数でもそうなのですが、実際には8月頃からアクティブ感染者数は横ばいで二カ月近く来ていました。それが10月半ばからまた増加傾向になっています。ロシアも5月以降横ばい傾向だったのが10月から増加傾向。そして目立って増えているのがフランスです。トータル感染者数ではまだロシアより少ないですが、アクティブ感染者の数ではすでにロシアを大きく上回っています。そりゃあ、グランプリシリーズは中止もするわ・・・、といったことは読み取れます

グラフとしてまともに読み取れるのはこの三カ国しかないので、拡大したものを別に示します

各国のコロナウイルスアクティブ感染者数

縦軸を5万人までにしました。感染者の多い国は振り切れてしまっていますが、そうではない国はやっとこれで読み取れるようになりました

 

カナダは7月に一度急激に減っていますが、これはカウント方法をおそらく変えたということなのでしょう。それを横においても、夏場は横ばいから減少傾向だったのが9月に入って増加傾向になっていました。それでもアメリカなんかと比べるとだいぶすくなんですけどね。

中国は今は安定して数百人しかいません。落ち着いている状態。

オーストラリアも決して多くはないです。

 

各国、人口がだいぶ違う中で絶対数を比べてもしかたない、という考え方もあるので、人口で割ったものもグラフとして作りました

各国の人口あたりのコロナウイルスアクティブ感染者数

 人口当たりに直すと、フランスはすでにアメリカよりも多くのアクティブ感染者がいる状態になっています。今現在、60人に一人がコロナに掛っている、というような状態になっています。なかなかすごい状態です

そして、人口当たりにしたときに目立ってきたのがクロアチア。それも、ここ数日で一気に伸びてきています。人口当たりではロシアを上回るところまで来ました

人口当たりでみても中国はもちろん、日本はかなり少ない水準ですし、オーストラリアも1万人当たり0.5人ほどでずっと推移していますし、だいぶ抑え込めている状態です

 

さて、こんな状態なのですが、大会を中止することを決めたのは、フランス、カナダ、オーストラリアです。アメリカはスケートアメリカを決行しました。中国、日本も開催予定ですし、ロシアも開催予定。クロアチアはまだ来年の試合ですが、特に中止発表は出ていません。クロアチアでは12月に、伝統のゴールデンスピンという大会もあるのですが、これも今のところ中止とは言われていません

 

こうやってみると、各大会の開催可否は、コロナがどれだけ広がっているか、というよりも、その大会の価値をどれだけ認めているか、の影響を強く受けているように感じられます。価値、には商業的な、の意味も含みますけれど

 

早々と四大陸選手権の中止を決めたオーストラリア。どう考えても、オーストラリアにとって、フィギュアスケートという競技が大きな価値を持っている、という風には思えません。割と気安く中止の判断を下しやすかったのではないかと思われます

フランスは、オーストラリアほどスケートの価値が低い国ではないとは思いますが、ほかの競技と比べればやや落ちるのかな、とは感じられます。テニスの全仏オープン、感染がかなり拡大してきていましたが最後までやり通しました。サッカーの国内リーグは5,000人までと絞って入るものの観客入れてやっていますし、国際大会であるチャンピオンズリーグのホームゲームも行われています。屋内屋外の差こそあれ、サッカーはそうやって続けているのにフィギュアスケートは中止されました

ロシアやアメリカは、感染者数で見ればすごい数いますが、無観客ながら開催される。アメリカなんかは特に商業主義なところもあり、なるべくイベントは開催する方向でしょうし、ロシアにとってのフィギュアスケートの大切さはかなり強い。

 

そんな感じで、単純に感染がどの程度広がっているかではなく、競技の価値をどの程度認められているか、というのが開催可否へ大きな影響を与えている、というのは見て取れます

というわけで、日本でのフィギュアスケートの位置づけを考えると、NHK杯はたぶんそのままやるでしょう

気になるのはクロアチアフィギュアスケートのこの国での価値、とか考えつつ感染者推移を見ていると、ヨーロッパ選手権中止するんじゃないかな、というようなことを感じます

 

世界ジュニアは中国。中国では卓球の国際大会が再開され11月には行われるようですが、中国での卓球の価値とフィギュアスケートの価値、を考えると・・・、あんまり参考にはならないでしょうか。グランプリシリーズは実質国内大会化されているので問題なく開催するのでしょうが、国際大会である世界ジュニアを中国が開催するかどうか? 結構疑問なところ

 

世界選手権はスウェーデン。ここは、コロナを放置するというすごい動きをした国なので、どういう判断をするのか全然読めないのですが、新規感染者数はヨーロッパの他の国の例にもれずやはり増えてきています。ただ、あまり死んでいない。

今シーズンはオリンピックの枠が決まる、ということもあって他のどのシーズンよりも中止にしづらい。ということも併せて、なんとなく開催するんじゃないかという気もします。ただ、開催されても怖くて選手を派遣しづらい。でも、オリンピックの枠取りがかかる。さあ、どうする? みたいな状態に追い込まれそうな・・・

 

感染者数少なめで、その競技がその国で高い価値を認められていて、商業主義も強めな国、という条件がそろっていると、中止にならずに開催されるのではないか、と思われる

それって実は、日本にとってのオリンピック、なわけですが、そっちもどうですかねえ。商業主義の権化みたいなイベントなので、世界がこんな状態でもやるんじゃないかと見ているのですが、どうなることやら

 

 

 

小康状態な日本のコロナ

世界はコロナがまた広がって、スケートカナダは中止になり、四大陸選手権も中止。でもスケートアメリカは強行したり、よくわからないことになってますが、危ない国も多くなっているようです

 

そんな中、日本は小康状態という感じでしょうか

感染者は毎日数百人出ているわけですが、死人はそれほど出ていない

何百人という感染数は、4月頃の最初のピークの時期とあんまり変わらないくらいは出てるんですけどね

でも、小康状態感がある

なんでか? って、何百人も毎日かかるけれど、毎日同じくらい何百人からが回復してるからでしょうか

毎日の感染者数情報とか、トータルの感染者数情報というのは、毎日毎日出てきますが、現在の感染者数情報ってのは、案外出てこない感じがします

 

ということで、感染後、回復したり、死んだりした人、を除いた、現在感染中の人、がどれくらいいるのかを時系列で並べたグラフというのを取ってきました

情報出どころは、Worldometer です

 

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第一波の時期のピークは4月後半で、11,000人ほどのアクティブ感染者(その時点での感染者数)がいました

日々の感染者数では第一波は一番多い時でも700人台だったのに対し、第二波では最大で2,000人ほどに達していましたし、2,000は異常値としても1,500くらいは何度かあって、台一波の倍くらいの感染者数が日々いて、今も第一波のピークに近い数くらいの新規感染者数がいるのですが、アクティブ感染者数は、第一波のころと比べてそれほど多くはないです。

ピークは8月上旬で14,000人ちょっとまで。そこから9月後半まで減ってきて、5,000人台半ばまで落ちてきました。10月に入ってからは、この5,000人台半ばでずっと推移しています。

毎日数百人が新規感染し、数百人が回復して、感染者と回復者がバランスしている

 

このままずっとバランスしていれば、あんまり怖くないんですけどね。

これが増えだすと、病院に人が溜まりだすのでちょっと怖い

そして、これが増えだしたら、いろいろなイベントも多分止まっていきます

 

ちなみに、アクティブ感染者数もアメリカが一位ですが、二位にインドで三位にフランスが来ます。感染総数ならフランスはまだ8位なのですが。

テニスの全仏オープンは最後までやり切ってましたし、サッカーも、まだリーグ戦を観客5,000人入れてやってたりします

グランプリシリーズは11月なのでどうなるか? なんて思っていたら、中止が宣言されました

 

ロシアも新規感染者すうはフランスより多いペースなんですが、大丈夫でしょうか・・・