卓球 伊藤美誠 東京オリンピック代表確定

11月に入り、東京オリンピック代表選考の一つの山場、最後のツアープラチナ大会を終了しました。この段階で、一つの決着がついた形になっています

                                                  

10月のワールドカップ以降の3大会について、女子のランキング上位選手の結果をまず示します。 

 

BLRオープン

Team WC

AUTオープン

伊藤美誠

出場無し

5勝(1250)

 

平野美宇

出場無し

2勝(500)

ベスト32(675)

石川佳純

出場無し

2勝(500)

ベスト16(900)

佐藤瞳

出場無し

0勝(0)

ベスト16(900)

加藤美優

出場無し

出場無し

予選決勝(450)

早田ひな

優勝(850)

出場無し

ベスト8(1125)

芝田沙希

ベスト16(340)

出場無し

予選決勝(450)

橋本帆之香

ベスト4(555)

出場無し

予選決勝(450)

 

上位選手の中で大きくポイントを伸ばしたのは、もともとポイントトップだった伊藤美誠選手と、わずかな可能性を残していた早田ひな選手の二人でした。

 

チャレンジシリーズのベラルーシオープンは優勝しても850ポイントで、準優勝だと680ポイント。優勝しないとまともにポイントを伸ばせない、という中で早田選手はしっかり勝ち切りました。チャレンジシリーズはプラスの3試合含めて今シーズン5勝目。このクラスの大会では早田選手は圧倒的な強さを示している今シーズンです。

 

チームワールドカップは上位4選手が出場。佐藤瞳選手は大会エントリーメンバーには入っていたのですが、試合に出るチャンスを与えてもらえませんでした。

大会は決勝までで結局5試合あったのですが、ダブルスを平野/石川ペアでまず戦い、残りのシングルスを二戦目に伊藤選手、三戦目に平野選手か石川選手かという配置で、四戦目以降がある場合は、伊藤選手がもう一試合と、平野選手石川選手の出ていない方が入る、という並び順でした

結局、ダブルスが負けた韓国戦は伊藤選手が二試合出て、それも含め中国戦以外はシングルス全勝だったのですが、試合数の関係で、伊藤選手だけが5勝上げてポイントを伸ばした形です。

 

 

では、ワールドツアーの今シーズン最後のプラチナ大会を終了した時点での東京オリンピック選考ポイントを見ていきます。

 

 

当月ポイント

先月ポイント

8番目

7番目

伊藤美誠

13510

12305

1250

1440

平野美宇

10295

10295

900

900

石川佳純

10230

10230

900

900

加藤美優

7545

7545

675

680

早田ひな

7520

6760

675

720

佐藤瞳

7495

7315

720

850

芝田沙希

5720

5720

675

675

橋本帆乃香

5535

5520

555

555

 

平野選手と石川選手はポイントを伸ばせず、トップの伊藤選手との差が広がりました。残りの出場可能試合は3試合。T2ダイヤモンドのシンガポールと、チャレンジプラスのカナダ、そしてツアーファイナルです。この三試合、すべて優勝すると1000+1100+2550ポイントあります。T2ダイヤモンドはボーナスポイントとして単純加算なので、平野選手、石川選手はここから、下記の計算分だけポイントを伸ばすことが可能です

 

1000+1100+2550-900-900 = 2850

 

従って、最大到達ポイントは平野選手で13145ポイント、石川選手で13080ポイントになります。どちらも伊藤選手には届きませんので、現段階で伊藤選手のトップ通過、オリンピック代表が確定しました。

なお、実際には、二人ともがここまで稼ぐことがそもそも出来ません。二人同時に優勝する、ということがあり得ないためです。今後の3試合、準優勝のポイントはそれぞれ800,840,2040です。カナダの試合は準優勝だとポイントが840なので、平野選手、石川選手はポイントを増やせません。

ここから、平野選手と石川選手の二人のうち低い方のポイントが最大になる組み合わせは、

平野美宇:T2 優勝(1000) カナダ優勝(1100) ファイナル準優勝(2040)

石川佳純:T2準優勝(800)  ファイナル優勝(2550)  のときとなります

その時

平野美宇:10295+1000+1100+2040-900-900 = 12635

石川佳純:10230+800+2550-900 = 12680

 

となります。

夏の時期までは三人が競っているという状態でしたが、秋口から伊藤選手が抜けだし、最終的には大差がつきました。

実は上位三選手の中で、伊藤選手だけはわかりやすい大きなタイトルがありません。いろいろなめぐりあわせの関係もありますが、石川選手はツアーファイナル、平野選手はワールドカップをそれぞれ個人で優勝した、というビッグタイトル持ちですが、伊藤選手にはまだそういったものがありません。今年は、もちろん簡単ではないですが、ツアーファイナルのタイトルを取るチャンスが来ているように感じます。来年は世界選手権が団体戦ですので、オリンピック前の個人戦シングルスとしては、このツアーファイナルが最後のビッグタイトルとなるかと思いますので、ここで一つ、取ってしまってもらえたらと思ったりします。

 

4番手以下の選手は、早田選手がポイントを大きく伸ばしました。残り全勝が最低条件、という中で今月に入ってきましたが、まずチャレンジプラスのベラルーシの試合で優勝。次いでツアープラチナ格のオーストリアオープンも予選を勝ち上がり、一回戦で平野選手に4-0ストレートで勝ち、勝ち上がって希望をつないでいたのですが、準々決勝で敗退。これによって、佐藤瞳選手を超えて5番目までポイントランクを上昇させましたが、ツアーファイナルの出場権も結局得られませんでしたので、残り1試合では上位にポイントが届かず、終戦という形になりました。

 

4位以下の選手でこの先試合数がまだ残っているのは佐藤瞳選手のみです。佐藤選手はT2ダイヤモンドの出場権があり、ツアーファイナルもなんとかランキング15番目で権利を残した形になっています。ですが、残り3試合すべて優勝しても、1000+1100+2550しかポイントを稼げず、消えるポイントが720と850ありますので、

 

7495+1000+1100+2550 -720-850=10575

 

となり、最大でも10575ポイントにしかなりません

一方、現在ポイント2位の平野美宇選手は10295ポイントをすでに獲得していて、ここにT2ダイヤモンドに出場した時点で400ポイントが加わりますので、10695ポイントまではその時点で増えます。

 

従って、事実上、佐藤瞳選手も終戦です。

 

というわけで、残りの1枠が、平野美宇選手と石川佳純選手の一騎打ち、という形に完全になってきました。二人ともシーズン後半に入ってきてから大きなポイントを稼ぐことが出来ていません。戦績としても、それはまあ勝つよね、というような相手くらいにしか勝てていない、という現実があるなかで残り3大会となってきました。

現在は平野美宇選手が65ポイントリード。わずかですがリードがある、というのはあまり好調ではない二人の関係性としてはかなり有利ではあります。どちらも同じ位置で負けた場合は最終的に平野選手が上に残る、ということになりますので。

この先三試合のうちT2ダイヤモンドとツアーファイナルは強豪ぞろいの中国勢+αみたいな大会です。二人とも、一つ勝てれば上出来、場合によってはどちらも二人とも一つも勝てないかも、といった状況も考えられます。もしかしたら、カギになるのは、一番ポイントの小さい、チャレンジプラスグレードの12月に入ってすぐにあるカナダの大会になるかもしれません。ここは、現在のエントリー状況を見ると、日本選手権伊藤美誠抜き、みたいな形になっていて、いまのままいくと、第一シード石川佳純、第二シード平野美宇、以下第五シード早田ひな選手まで日本勢が並び、上位8シード中7人が日本勢、みたいなかたちになります。この大会は平野選手石川選手は優勝しない限りポイントを伸ばせません。優勝すれば200ポイントを追加できます。ここでどちらが優勝するのか、あるいは、別の日本勢が止めるのか、というのが、最後のカギになりそうな展開になってきました

 

なお、平野石川遼選手がT2ダイヤモンドで獲得ポイントが同じ場合、平野選手が次のチャンレジプラスの大会で優勝すると、ツアーファイナルは平野選手が初戦敗退でも石川選手はベスト4まで勝ち上がらないとポイントを逆転できない、という形になります。

逆にT2ダイヤモンドの獲得ポイントが同じ状態で石川選手がチャンレジプラスで優勝しても、ファイナルで初戦敗退したら、平野選手は一つ勝ってのベスト8で逆転できます。

こういった視点からしますと、現在の二人のポイント差は非常に小さいものの、わずかではあっても上にいる平野選手の方がかなり有利である、と言えそうです

 

 

 

以上、卓球の女子シングル、東京オリンピック代表選考レースの情勢でした。

 

 

卓球 張本智和 事実上東京オリンピック代表確定

11月に入り、東京オリンピック代表選考の一つの山場、最後のツアープラチナ大会を終了しました。この段階で、一つの決着がつきました

                                                  

10月末からの3大会について、男子のランキング上位選手の結果をまず示します。 

 

 

BLRオープン

Team WC

AUTオープン

張本智和

出場無し

4勝(1000)

ベスト16(900)

水谷隼

出場無し

欠場

初戦敗退(675)

丹羽考希

出場無し

1勝(250)

ベスト8(1125)

森園政崇

出場無し

出場無し

予選ベスト64(340)

吉村和弘

出場無し

出場無し

予選128(225)

神巧也

出場無し

出場無し

予選決勝(450)

吉村真晴

出場無し

1勝(250)

ベスト32(675)

宇田幸矢

準優勝(680)

出場無し

出場無し

 

男子ではチームワールドカップに水谷選手が出場予定だったものがけがのため欠場。その影響からかチームとしてもグループリーグからイングランドに敗れたりしていましたが、個人では結局張本選手の4勝が最高で、誰もポイントを伸ばすことは出来ませんでした。

ベラルーシのチャレンジシリーズは宇田選手のみが出場し準優勝。上位選手の出場話でした。

ワールドツアーのプラチナグレードのオーストリアオープンでは丹羽選手が久しぶりに気を吐いてベスト8まで勝ち上がり大き目なポイントを獲得しました。

 

今シーズンのワールドツアー最後の大会が終わった段階で、各選手のポイントは以下のようになりました。

 

当月ポイント

先月ポイント

8番目

7番目

張本智和

10975

10975

1125

1125

水谷隼

8425

8425

900

900

丹羽考希

8365

7960

720

750

森園政崇

5195

5195

450

450

神巧也

5055

4945

450

540

吉村和弘

4830

4830

360

540

宇田幸矢

4740

4400

360

540

吉村真晴

4725

4390

360

450

 

4000ポイント以上持っている選手をリストアップしています。

張本選手と水谷選手がポイントを増やせませんでした。丹羽選手がプラチナ大会ベスト8のポイントを加えて水谷選手のすぐ背後まで迫ってきました。その差60ポイント。

 

4番手以下はすでに上位2人に入って東京オリンピックの代表権を取る、という可能性はなくなっています。問題は上位3人が最後どうなっていくか。

 

さて、現在3番手の丹羽選手はこの先残す試合はワールドカップとチャレンジプラスグレードのカナダの試合の2試合です。ツアーファイナルはツアーランクが18位で終わってしまったので、15位までプラス開催地(中国)の連盟推薦の枠の中に入ることができませんでした。ベスト8まで残った先日のオーストリアの試合で、ベスト4まで勝ち進んでいれば、13位にまであがってファイナルの出場権を得ることができたのですが・・・

辞退者が3名ほど出ればファイナルに出場できますので、まだそうなる可能性はありますが、基本的には出場権はなく、残りは2試合です

この残りの2試合はどちらも優勝したとして、2550ポイント、1100ポイントが得られます。この、最大までポイントを得たとすると下記のようになります

 

8365+2550+1100-720-720=10575

 

現在10975ポイントを持つ張本選手を上回ることができません。したがって、ツアーファイナルの出場権を持つ選手が3人以上辞退する、といったことが起きないと考えた場合、現時点で張本選手がポイント2位以内にはいって、オリンピックの代表になることが実質的に確定した、と言えます

 

もう一つ、2番手の水谷選手。こちらも大変です。オーストリアオープンで初戦敗退し、ツアーランク下位だった中国選手が決勝まで勝ち上がってしまい、ツアーランクが16位まで下がってしまいました。

ツアーファイナルに出られない場合、残りは二試合で、T2ダイヤモンドのシンガポールと、チャレンジプラス格のカナダです。この二試合だけだとどちらも優勝しても最終ポイントは9625ポイントで張本選手に全然及びません

ただ、大会が中国で行われるので、今回は主催国の出場選手がすでにいるため、水谷選手は16番目滑り込みという形でファイナルの出場権は回って来るようです

 

8425+1000+1100+2550-900-900=11275

 

ここまで稼げれば、張本選手の現在のポイント10975を上回ることができます。

しかしながら、張本選手は次にT2ダイヤモンドの試合にエントリーしています。この大会は一勝もできなくても出場すれば400ポイントが得られます。つまり、T2ダイヤモンドの試合に張本選手が出場した段階で、結果によらず11375ポイントに到達しますので、水谷選手がどうやっても張本選手のポイントを超えることができなくなります

 

以上のことから、張本選手は、ツアーファイナルに辞退者が出ないと仮定した場合には現段階でオリンピック代表になる条件を満たしている、というだけでなく、ファイナルに辞退者が出て、水谷選手も丹羽選手も出場することになったとしても、それ以前にT2ダイヤモンドの試合に出場しさえすれば、ポイント2番手以内が確定しますのでオリンピック出場権を得る条件がそろいます

というわけで、出場しさえすればいい、というところまで来ましたので、現段階で実質的に張本選手は東京オリンピック代表が確定しました

 

残りは1枠。水谷選手と丹羽選手の一騎打ちです

現在のポイントは水谷選手8425ポイント、丹羽選手8365ポイントで60ポイント差にまで縮まっています。ただ、水谷選手は出場すればそれだけで最低400ポイントはボーナスでプラスされるT2ダイヤモンドの出場権があります。丹羽選手にはありません。これを加味すると、二人の差は460ポイントにまで広がります。

丹羽選手は残り二試合。ワールドカップとチャレンジプラスの試合でその差を埋める必要があります。ワールドカップは20人出場でベスト16でも1020ポイント。現在8番目のポイントが720の丹羽選手はベスト16止まりでも300ポイント加算できますので差は160ポイントに縮められます。ベスト8なら1275なので555ポイント加算して、逆に95ポイントのリードになります。ベスト4まで行けば1530ポイントで一気に810ポイント加算して350ポイントのリードに出来ます

12月のチャレンジプラスの試合は優勝しても1100ポイント。水谷選手は8番目のポイントが900ありますので200ポイントしか増やすことができません。そのため、T2ダイヤモンドで初戦敗退し、ワールドカップで丹羽選手がベスト4まで進むようなことがあると、水谷選手はファイナルでポイントを稼いで再度逆転を狙わないといけない、ということになります。

 

 

以上、卓球男子の東京オリンピック選考レースの現状でした

 

 

 

 

日本スケート連盟2018-19シーズン主催大会の収益

前回日本スケート連盟の2019年6月期決算を見ました

今回は、その決算期間中にスケート連盟が主催して収益を公開している大会の収支を見つつ、過去からの推移も見てみたいと思います

 

昨シーズン、日本スケート連盟が主催して、その収支を公表しているのは5大会あります。

NHK杯フィギュア、全日本フィギュア、世界フィギュア、W杯スピード帯広、W杯スピード苫小牧の5つです。フィギュア3試合スピード2試合で、全日本フィギュア以外は国際大会です。

実際には主催した大会は、例えばフィギュアなら全日本の前に、東日本選手権も西日本選手権も、日本スケート連盟の主催ですが、そういったものの収支は公表されていません。慣例的に、国際大会と全日本フィギュアのみが公表されているように見えます。

 

その5大会の収支は下記のようになっていました

 

主な主催大会収支

 

収益

費用

収支

NHK杯フィギュア

417,824,554

391,010,844

26,813,710

全日本フィギュア

236,067,726

136,477,814

99,589,912

世界フィギュア

1,929,369,646

1,285,035,890

644,333,756

W杯スピード帯広

83,138,059

83,724,921

-586,862

W杯スピード苫小牧

52,805,610

91,347,694

-38,542,084

合計

2,719,205,595

1,987,597,163

731,608,432

 

わかりやすく、フィギュアスケートは黒字、スピードスケートは赤字、という形になっています

スピードスケートは平昌オリンピックで大量のメダルを獲得しました。その翌シーズンの自国で行われるワールドカップで2試合とも赤字。オリンピック効果が生かせえていないのが感じられますし、また、このタイミングで黒字に出来ないということは、構造的に赤字になってしまう体質なのだろう、というのが見えます。

 

 

スピードスケートワールドカップの収支

 

収益

費用

収支

18年帯広

83,138,059

83,724,921

-586,862

18年苫小牧

52,805,610

91,347,694

-38,542,084

16年長野

49,528,632

80,658,854

-31,130,222

14年帯広

57,911,775

63,845,399

-5,933,624

12年長野

36,258,131

42,689,910

-6,431,779

 

スピードスケートのワールドカップというのは2年おきに日本で行われる試合があるようなのですが、12年以降すべての試合で赤字です。費用がものすごくかかっているというわけでもないのですが、収益面が弱すぎて赤字を脱却できていません。

収入面でフィギュアスケートとどこに差があるか、というと、決定的に差があるのは入場料収入です。

 

主な主催大会入場料収入一覧

 

入場料収入

NHK杯フィギュア

159,144,000

全日本フィギュア

212,005,000

世界フィギュア

1,497,406,474

W杯スピード帯広

2,840,000

W杯スピード苫小牧

0

 

昨シーズン日本で行われたスピードスケートのワールドカップに大会は、入場料収入がほとんどありません。苫小牧大会は入場無料。帯広大会は当日スタンド席、というのが一番高くて1,500円でした。三日間の大会で得られた入場料が284万円。これでは興業として全く成り立っていません。

スピードスケートは、興業としていかに成り立たせるかがまず課題なのですが、会場を観客で埋め尽くす、というのは構造的にかなり難しいでしょうか。競技の特性として、リンクが400mの周回ができるだけの大きさが必要です。もうこの時点で、都市圏の中で会場を確保して氷を張る、というのがほとんど不可能事になります。さいたまスーパーアリーナで氷張って、というフィギュアスケートみたいなことはできないわけです。そうなると、屋外の北国のリンクで競技をするしかない。まあ、長野のMウェーブってのが長野オリンピックの時に出来まして、ここで19-20シーズンのワールドカップも1試合行われるみたいですが、12年16年に行われた際も、あまり稼げなかったようですから、今回も同じ構図になるんじゃないかと思います。ようは、集客しづらい競技特性がどうしてもある。

だとすると、放映権料をなんとか得よう、という方向へもっていきたいわけですが、放映権料もフィギュアスケートと比べると一桁低い水準です。放映権料は包括的に取ってる時と、大会毎なときと、パターンがいろいろあるようなので、大会収支としてゼロでも、実際に連盟としては放映権を得ているというようなことはあるのですが、それにしてもスピードスケートの放映権料は少ない。

連盟がお金を稼ぐために、選手をスター化して、集客する、放映権料を吊り上げる、というのはある種本末転倒ではあるのですが、スピードスケートが自身の稼いだお金で強化・普及をしていくことを考えるならば、そういった方向へ舵を切らないといけない部分はありそうです。

 

一方で、フィギュアスケートは大会の開催がドル箱になっている、というのがよく見えます。昨シーズンは世界フィギュアの6.44億円という膨大な黒字がありました。まあ、世界選手権は毎年日本で開催されるわけではないのですが、数年に一度でもこの金額はインパクトがある。では、世界フィギュアのほかに、四大陸選手権、グランプリファイナル、というのも日本で開催されることがあるのですが、近年開かれたその辺の大会の収支を見てみます。

 

 近年の国際大会(NHK杯除く)の収支

 

収益

費用

収支

世界フィギュア19

1,929,369,646

1,285,035,890

644,333,756

GPF名古屋17

554,900,282

485,900,628

68,999,654

世界フィギュア14

1,665,839,423

1,143,689,056

522,150,367

世界フィギュアEX14

210,906,642

195,398,185

15,508,457

GPF福岡13

613,794,066

553,848,733

59,945,333

四大陸大阪13

478,077,732

422,852,043

55,225,689

 

世界フィギュアの儲かり方は突出していますね。四大陸選手権というのは世界選手権と比べて格が落ちる、というのははっきりしているのですが、グランプリファイナルも収益面ではかなり世界フィギュアより格が落ちます。14年の世界フィギュアは試合とエキシビジョンで決算表の別科目となっていましたが、合わせると19年とほぼ同じく収益として19億円前後の数字になります。四大陸やグランプリファイナルは5億円前後ですので4倍ほど規模が異なります。

何が違うって、入場料収入が先に挙げたように世界フィギュアは莫大です。入場料収入だけで15億円ほどある。17年のグランプリファイナルは入場料収入は2.9億円ほどでした。

この違いは、まず日程の違いがあります。世界フィギュアは4日+エキシビジョンですが、グランプリファイナルは3日+エキシビジョンなので1日分世界フィギュアの方が長いです。さらに世界フィギュアは練習日二日間も有料入場可能、つまり、入場料収入が入ります。また、チケット価格もボリュームゾーンのS席で世界フィギュアは2万円に対しグランプリファイナルは15,000円と差があります。さらに、客席数がさいたまスーパーアリーナを使用した世界フィギュアの方が大きい。

ということで、世界フィギュアの収益は他の大会と比べて突出しています。次の日本開催は決まっていませんが、羽生選手が現役の間にあと一回あるか? 北京で辞めるようならもうないですかね。それでも、紀平選手が現役の間にはあるでしょう。グランプリファイナルは通例ではオリンピックシーズンには日本でやる、という流れで2005年から来ています。今の集客力ならもう少し大きな箱でやることも可能ですがどうでしょう?

基本的に各大会の主な収入源は入場料収入になっています。放映権や広告権は包括的な契約になっているのかISUへ行く契約になっているのか、スケート連盟の収益という形では世界フィギュアやグランプリファイナルではほぼ計上されていませんでした。

 

その辺は数年に一回のイベントですが、毎年行われる、確実な収益源となっているのがNHK杯全日本選手権です。二つの大会の収支(収益―費用)の毎年の推移を見てみます。

 

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2010年以降しかはっきりと確認できていませんが、常に黒字です。2013年の全日本フィギュアは突出していますが、この年はソチオリンピックシーズンで代表選考が非常に盛り上がった大会でした。内訳が確認できないので詳細は分からないのですが、この時はさいたまスーパーアリーナでの開催でした。他の年と比べて明らかに収容人数の大きな会場でしたので、その分入場料収入が大きかったのではないかと想像されます。

 

昨シーズンのNHK杯、全日本フィギュアの収入の内訳はこうなっていました

2018年 NHK杯・全日本フィギュアの収益

 

NHK杯フィギュア

全日本フィギュア

1)入場料収入

159,144,000

212,005,000

2)物品販売収入

10,040,624

13,242,161

3)補助金

53,159,600

0

4)協賛金等

75,600,000

0

5)放送権収入

0

0

6)出店権収入

0

0

7)広告権収入

119,880,000

9,780,000

8)雑収入

330

20,565

9)分担金収入

0

0

10)参加料収入

0

1,020,000

11)繰入金収入

0

0

合計

417,824,554

236,067,726

 

NHK杯は協賛金が入ります。補助金はISU(国際スケート連盟)からのものです。広告権収入も入るのは意外でした。広告はISUに行くのかと前は思っていたのですが、直接日本スケート連盟に来るようです。

放映権がどちらもゼロなのは、NHK杯はISUへ行くから、全日本は、包括的な契約になっているからかと思われます。物販は1,000万円程度です。もうちょっと売れてるものかと思ったのですがそれほど売上は大きくないんですね。ここはうまくやるともう少し売上上げられるんじゃないかと思うんですがどうでしょう。結構売り切れが多いような印象なのですけれど。

 

入場料は全日本の方が大きくなっています。全日本の方が一日長い、というのがあるのでしょう。全日本は基本的に収入は入場料がほぼすべてです。集客力とチケット単価にすべてがかかっています。ただ、参加料収入ってのが全日本にはあります。出場選手から1名15,000円取ってますので、その分です。これだけ毎年黒字を積み重ねていて、実際にはその外数にさらに放映権料にあたるものがある中で、それに貢献している、試合で滑っていること自体が入場料収入や放映権収入への貢献にあたる選手たちに対して、さらに出場料を徴収する、というのは、やはり何とも違和感があります。

おそらく、昔からの、フィギュアスケートが興業として成り立っておらず、コストの方が大きい状態の時代に、受益者負担として出場料を取っていたころからの名残なのでしょう。でも、もう、さすがにいいだろう、という感じがします。これがまだ賞金大会であるなら、まず参加料払え、勝った奴に賞金で返すぞ、というスタンスもありかと思うのですが、全日本は賞金ありません。

なお、出費の方も全日本はNHK杯などと比べて少なくなっています。決定的に差があるのは二つ。賞金と選手団の旅費です。NHK杯は賞金が出ます。4競技合わせた賞金総額で1,980万円に過ぎませんでしたが賞金は出ます。また、出場選手には旅費、さらには滞在費も出ます。全日本はどちらも出ません。この辺も、滞在費くらいは出してあげたら、という気もしますかね、この収益状況を見ると。NHK杯のような国際大会は、海外から選手が集まるので渡航費としては結構な金額で毎回二千数百万円かかっています。滞在費は千数百万円です。世界フィギュアは選手数が多いので、滞在費は1.1億円かかっていました。全日本も、選手数はそれなりにいるので、滞在費出してしまうと結構かかりますかねえ。

 

最初の方で上げましたが、入場料収入は世界フィギュアと比べると全日本やNHK杯では10分の1に近い水準です。今の日本のフィギュア界の集客力を考えればNHK杯も全日本も、もっと入場料収入で稼げるはずです。そうなっていないのは、大きな会場を使っていないから、ということなんでしょうねおそらく。全日本もNHK杯だって、毎年さいたまスーパーアリーナでも使えば、もっと稼げるでしょう。それをしないのは、善意に取れば、普及面を考えて、毎年会場を変えて、全国各地を移動している、と取れます。まあ、首都圏開催の場合に代々木第一や武蔵野の森で開催したりしてますので、1万人規模の会場までにして、安心して集客できる規模に抑えてるのかな、という気もしますけれど。

 

 

今回はスケート連盟の主催大会の収益面を見てみました。世界フィギュアはドル箱だなあ・・・

 

 

日本スケート連盟2019年6月期決算

日本スケート連盟の昨年度の決算報告書が10月頭頃に公開されました。

少し時間が経ってしまいましたが、今年もスケート連盟の決算を見てみたいと思います。

改めて確認ですが、日本スケート連盟の決算月は6月であり、今回の決算は2018年7月1日から、2019年6月30日までのものとなります。

 

まず、一般の企業の場合には損益計算書にあたる、正味財産増減計算書について見てみたいと思います。

 

経常収益:4,601,065,854

経常費用:4,024,721,396

当期計上増減額:576,344,458

当期一般正味財産増減額:571,810,834

法人税、住民税及び事業税:49,647,100

一般正味財産増減額:522,163,764

 

経常収益は売上に相当して、経常費用の方は売上原価+販管費に相当するもの。当期計上増減額は営業利益に相当するものになります

 

すなわち、スケート連盟は46.0億円の売上があって、5.76億円の営業黒字でした、という結果です。

そこから経常外損益がまあいくらかあるのですが、それを加味した税引き前利益に相当する額が5.72億円。そこから税金ひかれて、当期純利益に相当するのが5.22億円あった、ということになります。

営業利益率、ないしは純利益率が10%を超える、ということで、なかなかな優良会社な状態にあります。

 

 

また、貸借対照表を見てみると、上記の5.22億円を上乗せした正味財産は、31.82億円となりました。この正味財産というのは、一般企業でいえば純資産に相当するものです。

一方で負債を見ると、流動負債、固定負債合わせて3.52億円ほど。負債と比べて十分に大きな正味財産を持っていることが見て取れます。

いわゆる自己資本比率にあたるものを計算すると、

 

3,181,620,882 ÷ 3,533,156,234 = 90.1%

 

一般の企業で、こんな高い自己資本比率、見たことありません。自己資本比率が50%を超えたら安定的で全く心配のない企業だ、とよく言われますが、90%にまで達している状態って、企業だとどうなるんですかね? 逆にここまでいくと、資本効率が悪い、とされてしまって評価されなくなります。

ようは、そんなにお金貯めこんでどうするの? 上手に使いなさい、ということです。企業の場合はそれだけの資本を抱えているのだから、もっと事業を拡大してしっかり稼ぎなさい、と株式市場などから言われてしまうわけです。

スケート連盟の場合は、営利企業ではないので、もっと稼ぎなさい、と言ってしまうとおかしな話になりますが、それだけの資産を持っているのだから、もっと上手にいろいろなことできるでしょ、という指摘はされてしまうくらいの状態にある、と言えます。

 

ちなみに、ROE(自己資本利益率)、ROA(総資本利益率)も計算すると

 

ROE = 522,163,764 ÷ 3,181,620,882 = 16.4%

ROA = 522,163,764 ÷ 3,533,156,234 = 14.8%

 

どちらも10%を優に超えて優良企業区分される数値です。

この辺は、この決算期が利益が出やすい年だった、ということも一つ理由になるかと思います。

 

持っている資産がどういった形態なのか、というのも興味がもたれる部分です。これが、土地や建物だったり、企業であれば設備機械であったりすると、自己資本であったとしても自由に使えるとはとても言えない資産なので、あまり余力になりません。一方で、現金に近い形で持たれているのであれば、すぐに使えると言える資産ですので、大いなる余力として見ることができると言えます。

 

まる、流動資産と言われる、すぐに現金化できる資産として、1,471,876,630円が計上されています。ここから、流動比率、と呼ばれる数字を計算すると、

 

流動比率 = 流動資産 ÷ 流動負債 = 1,471,876,630 ÷ 260,184,352 = 566%

 

流動比率とは、一年以内に支払わないといけないお金に対して、手元にあるお金が何倍あるか? というような指標です。まあ100%超えてれば、払わないといけないお金の原資が手元にあるね、200%以上なら理想的ね、というような指標なのですが、500%を超えていますので、何の心配もいらない、という領域です。

 

次に、固定資産の区分を見てみます。ここは、普通はすぐに現金化できないような資産が乗っています。土地や機械設備なんかはここにくるので、その辺が大きいと、資産は大きいけれどすぐに使えるお金の比率はそんなに大きくなくて台所事情は苦しい、というようなこともありえます。

固定資産合計:2,061,279,604

積立引当預金:1,796,646,213

 

総額で21億円近い固定資産のうち、87%にあたる金額が積立引当預金というものになっています。積立引当金というのは、使う予定があるのだけど積み立てておいておく、というものを割り当てる科目です。これとは別に退職給付引当預金というものが9,000万円ほどあったのですが、これなんかは、職員の退職金として将来予定されているものを引き当てておく、というもので、実際に手元にあっても使えるわけではありません。

積立引当預金の内訳もあったので見てみますと、2,000万円がフィギュア関係、残りの17.7億円は強化関係、と分類されていました。どのような形で所有されているかというと、フィギュア関係の2,000万円は三菱東京UFJ銀行渋谷支店に定期預金として。強化関係の方は全額がみずほ銀行渋谷中央支店にやはり定期預金として所有されています。

定期預金なので、いつでもフリーで取り出せるわけでは確かにないですが、でも、ほとんど痛手なく解約できるものではありますので、土地や機械設備のような固定資産とはだいぶ意味合いが違います。キャッシュに近い代物と考えてよいでしょう。強化に充てるもの、として取り分けられているキャッシュが17.7億円ほどあるのだ、と考えると、やはり現状は大変裕福である、とこの団体は言えると思われます。

 

 

さて、では資産状態の話は終わりにして、次に、昨年度の収益の中身を見ていきたいと思います。

 

46億円の売上というか収益のうち、主催大会の収益が半分以上を占めました。毎年必ず行われるNHK杯が4.18億円、フィギュアスケート全日本選手権が2.36億円あります。それ以外の大会は毎年行われるわけではないものからの収益になるので、その他の競技会とまとめましたが、昨年度はそのほとんどが世界フィギュアからの収益でした。これが19.29億円あります。昨年度が例年に比べて収益が大きかった理由はほとんどこれです。世界フィギュアを日本で開催したことで、オリンピックのあった年度よりも収益が大きい、ということが生じました。

 

次に大きいのは補助金でした。補助金は総額で9.68億円あり、中でも一番大きかったのはスポーツ振興くじからの助成金で6.92億円ありました。ただ、これは、国際競技会開催の助成金として逆にほとんど支出側で使われています。ちょっとここのお金の動きはどういうものなのか今一つ解釈できないので正直なところよくわかりません。

助成金の残りの金額は、JOCからの交付金が7,000万円ほど、JOCからの選手強化費が1.93億円ほどありました。この二つは毎年定常的に入ってきていますが、選手強化費は、オリンピック年度であった前年と比べて大幅に減額されています。

 

 

 

 

では一方の、費用の方を見てみます。

一番大きいのは特別事業費、というもので19.9億円ありました。これは主催大会の運営費にあたるもので世界フィギュアに12.9億円、NHK杯3.92億円、全日本フィギュアに1.36億円かかりました。大きな金額掛っているのは事実ですが、この三つの大会はすべて黒字です。

次に一般事業費で7.69億円あります。ここはマーケティングにかかる費用、国内の競技会への補助金、強化対策費、などなど入ってきます。

 

 

 

さて、連盟の一つの使命として選手の強化、というのがあります。そこに昨年度いくらお金が使えたでしょうか? これは、どの科目を強化に使ったお金と見るか? で変わってきてしまうのですが、おそらくこれはそれに該当するだろう、というものを足し合わせるとこうなりました。

 

フィギュアスケート:245,245,595

スピードスケート:323,013,066

ショートトラック:126,698,826

合計:694,957,487

 

強化対策費、とはっきり明記されているものの他に、強化合宿とあるもの、また、試合への派遣費までを含めました。その辺全体で7億円弱が直接的に強化に充てられていると言えそうです。その中で半分近くはスピードスケートへ、三分の一がフィギュアスケートへ、六分の一がショートトラックへ、というのが大まかな配分に見えます。

スピードスケート、平昌オリンピックでもメダルを多数、それも複数の金メダルを含んでとりましたしね。ただ、昨年度日本スケート連盟が主催したスピードスケートのワールドカップは残念ながら赤字だった、という現実があります。また、放映権料でもフィギュアスケートが1.96億円を得ているのに対し、スピードスケートは2,600万円ほどにとどまっています。

あれだけ強い競技なのですから、スピードスケートはその強さを収益につなげて、その収益を強化費に充てて、というサイクルをしっかり作っていくことが今後の課題になるのではないかと思われます。

 

次回以降、過去からの推移などもう少し詳しく見ていきますが、今回は、昨年度は大きな黒字があったこと、また、現在の財務状態は大変裕福だと言えること、くらいまでは見えてと思います。

 

以上、日本スケート連盟の2019年6月期決算でした

 

 

 

卓球 東京オリンピック選考ポイント20191020(男子)

卓球の10月の主要大会が終了しました。

国際卓球連盟による世界ランキングの更新は行われていませんが、試合が終わればポイントは確定しています。従って、10月時点での、東京オリンピックに向けての獲得ポイントも確定しました。

というわけで、まず、10月の主要大会でのランキング上位選手の結果を見ていきます

 

 

 

SWEオープン

GERオープン

POLオープン

張本智和

ベスト16(720)

ベスト8(1125)

出場無し

水谷隼

ベスト16(720)

ベスト16(900)

出場無し

丹羽考希

ベスト16(720)

ベスト16(900)

出場無し

森園政崇

ベスト32(540)

予選決勝(450)

出場無し

吉村和弘

出場無し

出場無し

出場無し

神巧也

ベスト32

ベスト32

出場無し

吉村真晴

出場無し

予選決勝(450)

出場無し

宇田幸矢

ベスト32

ベスト32

出場無し

 

女子は今月ワールドカップがありましたが、男子にはなく、ワールドツアーの普通のものが一つ、プラチナが一つとチャレンジシリーズの試合が一つありました。

チャレンジシリーズへの出場選手はこのあたりの上位選手からはありませんでした。スウェーデン、ドイツとツアー戦が2週続いた翌週のポーランドなので、ヨーロッパ転戦の三戦目として入れてもおかしくはないスケジュールだったのですが、男子のトップ選手からの出場はなし。女子では早田選手や橋本選手がそういったスケジュールだったので、実際にあり得る選択だったのですけどね。ポーランドの大会の週にはTリーグがあったので、そちらを優先した、という考え方もあったのかもしれません。

ポイント上位の水谷選手はチャレンジシリーズに出て優勝してもポイント増えませんので、ポーランドの試合に出る、という選択肢はもともと無く、Tリーグの試合に出場していました。ただ、チャレンジシリーズで勝ち上がればポイントが伸ばせる森園選手や吉村真晴選手、あるいは宇田選手もその週のTリーグの試合に出ていました。この辺は、もうこの時点で、オリンピック選考レースのために少しでも多くのポイントを、という意欲はやや薄れている感じなのでしょうか。以下に見ますが、4番手以下の選手はかなりポイント差がついてきていますので、そういった選択になるのも致し方ないのかもしれません

 

10月の主要大会が終わった段階で、各選手のポイントは以下のようになりました。

 

 

当月ポイント

先月ポイント

8番目

7番目

張本智和

10975

10930

1125

1125

水谷隼

8425

8245

900

900

丹羽考希

7960

7690

720

720

森園政崇

5195

4885

450

450

神巧也

4945

4400

340

540

吉村和弘

4830

4830

360

540

宇田幸矢

4400

3750

340

360

吉村真晴

4390

4120

340

360

 

4000ポイント以上持っている選手をリストアップしています。

張本選手はベースとなるポイントがすでにもうかなり高いので、ツアーのプレミア大会でベスト8に入ってもほとんどポイントが増やせない、といった状態になってきました。

2番手3番手の水谷選手丹羽選手もあまりポイントを伸ばせず。丹羽選手は7大会続いた初戦敗退をようやく途切れさせることができて、10月の2試合では一つづつ勝つことができました。

 

下位の方から神選手がツアー二試合続けて予選を通過しポイントを伸ばして、全体の5番目に上がってきました、宇田選手も二試合予選通過でポイント加算して7番手に浮上です。

 

残り2カ月、主要な出場可能な大会として、チームワールドカップ、また個人のワールドカップが男子は残っています。さらに、ツアープラチナは1試合、T2ダイヤモンドの試合もあり、チャレンジシリーズとチャレンジプラスも1試合づつあって、最後にツアーファイナルがあります。

チームワールドカップの代表は、張本、水谷、丹羽、吉村真晴、神、5選手。ワールドカップの出場権があるのは、張本選手と丹羽選手です。T2ダイヤモンドは張本選手と水谷選手に出場権があります。

張本選手は3位とのポイント差が3015ポイントあるので、当確圏と言える状態ではありますが、まだ大きな大会が残っていますので、確定には至りません。一番早く決まるパターンとしては、11月2週目のツアープラチナの試合で、丹羽選手が勝ち上がれずにポイントを増やせず、ファイナルへの出場権を取れなかった場合、その段階で決まるはずです。

 

下位の選手が2番手まで届くだけのポイントを得るのは結構大変です。森園選手と水谷選手で3230ポイント差。チームワールドカップの出場権のある神選手で3480ポイント差あります。

この先出場可能な大会にすべて出てすべて優勝したとして、森園選手のポイントは9875ポイントまで伸ばすことは可能です。チャレンジシリーズとチャレンジプラスに出ない場合は9005ポイント。水谷選手が現在8425ポイントで、この先もポイントを増やすことが確実な試合がいくつかあるので、森園選手以下の選手は、この先全部勝って、ようやく少し可能性が残る、というくらいの水準になっています。ちょっとこれまでの実績考えると、現実的ではない、ということになっていて、もはや実質的には代表争いは3名に絞られた、と言えそうです。

 

2番手水谷選手と3番手丹羽選手の差は465ポイント。現時点では水谷選手の方がはっきりと有利になっています。丹羽選手は水谷選手が出場出来ないワールドカップの出場権がありますが、水谷選手は丹羽選手が出場できないT2ダイヤモンドの出場権があります。T2ダイヤモンドは出場すれば確実に400ポイントが加算されるので、ボーナスポイントとしてかなりおいしいです。丹羽選手は水谷選手とのそれも含めて実質的な差865ポイントをワールドカップだけで埋めようとすると、ベスト4までは進む必要があります。

また、現段階で、水谷選手はツアーファイナルの出場圏内ですが、丹羽選手は圏外です。丹羽選手がツアーファイナルに進むためには、最後のツアープラチナ大会で少なくともベスト8、現在ポイント上位の選手がすべてその試合に出場すると仮定した場合(本選出場選手はポイントが加算される)ベスト4まで進まないとファイナルの出場権は得られません。

一方水谷選手は、最終のプラチナ大会に出場すれば、初戦敗退でも高確率でファイナルに進むことができます。水谷選手がファイナルに進み、丹羽選手が進めなかった場合、ワールドカップで丹羽選手がベスト4以上の好成績を上げてポイントを逆転できなければ水谷選手のポイントを上回ることができません。

また、チームワールドカップで、それぞれ何ポイント取れるか? というのも一つの注目点になります。チームワールドカップはチーム戦ですが、シングルスでの試合結果は個人のランキングポイントに影響、反映されます。一勝すれば250ポイント。つまり、丹羽選手なら3勝、水谷選手なら4勝すれば自身のランキングポイントを増やすことができるわけです。したがって、同じチームでありながら、自分のオリンピックの出場権を考えた場合、素直にチームメイトの勝利を喜べるか、という微妙な問題があったりするのですが、それはそれ・・・。

 

代表権争いは、11月の丹羽選手の成績でほぼ決まってきそうです。チームワールドカップで何勝出来るか? オーストリアのプラチナ大会でベスト4まで勝ち進めるか? 月末のワールドカップで上位進出できるか?

現段階で出場権のないT2ダイヤモンドもツアーファイナルも、ケガなどで辞退者が出れば数名分で回って来る位置にはいますので、そういった展開でチャンスを得る可能性もありますが、自力で水谷選手を超えていくには、11月にかなりの好成績が必要になっています

 

以上、卓球男子の東京オリンピック選考レースの現状でした

 

 

 

 

卓球 東京オリンピック選考ポイント20191020(女子)

卓球の10月の主要大会が終了しました。

国際卓球連盟による世界ランキングの更新は行われていませんが、試合が終わればポイントは確定しています。従って、10月時点での、東京オリンピックに向けての獲得ポイントも確定しました。

というわけで、まず、10月の主要大会でのランキング上位選手の結果を見ていきます

 

 

 

SWEオープン

GERオープン

POLオープン

World Cup

伊藤美誠

準優勝(1440)

準優勝(1800)

出場無し

出場無し

平野美宇

ベスト16(720)

ベスト32(675)

出場無し

ベスト16(1020)

石川佳純

ベスト32(540)

ベスト16(900)

出場無し

ベスト8(1275)

佐藤瞳

ベスト32(540)

ベスト16(900)

出場無し

出場無し

加藤美優

ベスト32(540)

ベスト16(900)

出場無し

出場無し

早田ひな

ベスト32(540)

ベスト32(675)

ベスト8(425)

出場無し

芝田沙希

ベスト32(540)

予選(270)

ベスト64(170)

出場無し

橋本帆之香

ベスト16(720)

ベスト32(675)

ベスト8(425)

出場無し

 

上位選手の中で大きくポイントを伸ばしたのは、もともとポイントトップだった伊藤美誠選手のみだった、という結果となりました。

伊藤選手が出場権のないワールドカップは、石川選手平野選手が差を詰める大きなチャンスだったのですが、そのチャンスは行かせず。平野選手は初戦敗退。石川選手は初戦はエジプトの選手に完勝したものの、準々決勝でシンガポールのファンティエンウェイ選手に振るゲームの末敗れました。いろいろな意味で勝たないといけない相手だったんですけどね。ロンドンオリンピックの3位決定戦で敗れてメダルを取れなかった相手ですし、日中以外の最上位格の選手ですし・・・。

 

その下の選手たちも、今月はチャンスがあったのですが生かせませんでした。

スウェーデンオープンでは一回戦から佐藤瞳選手が伊藤美誠選手と対戦。直接対決で勝って上に上がれば、伊藤美馬選手のポイント獲得を阻止しつつ自分が稼げる、というシチュエーションでしたが1-4で敗戦。同様に早田ひな選手も平野選手と一回戦直接対決を先に3ゲーム取っていながら、6ゲーム目7ゲーム目ととられ敗戦。その勝った同士の対戦が2回戦だったので平野選手も同様に伊藤選手を止めるチャンスだったのですが、やはり3ゲームを先に撮ったものの6ゲーム目7ゲーム目と取られて敗戦。ランキング上位選手が直接対決に打ち勝つ、というある種正しい姿なのかもしれませんが、ポイント差が広がる、という結果になりました。

 

そんな中で伊藤選手は2戦続けて準優勝。優勝しきれなかった、というのはありますが、日本勢の中で頭一つ上に出た感じがあります。

 

 

 

では、10月終了時点での東京オリンピック選考ポイントを見ていきます。

 

 

当月ポイント

先月ポイント

8番目

7番目

伊藤美誠

12305

10865

1125

1170

平野美宇

10295

10175

900

900

石川佳純

10230

9855

900

900

加藤美優

7545

7195

675

680

佐藤瞳

7315

7135

720

720

早田ひな

6760

6625

540

540

芝田沙希

5720

5720

675

675

橋本帆乃香

5520

5115

540

550

 

ポイントを大きく伸ばしたのはトップにいた伊藤選手でした。前月段階では2位の平野選手と690ポイント差だったものが、今月終わって2010ポイント差と大差を付けました。このポイント差になると、もう一試合では追いつけないだけの差になります。

二位と三位は差が縮まりました。石川選手がワールドカップで組み合わせにも恵まれてベスト8に進んだのに対し、平野選手は初戦で負けたところの差が出て。ポイント差は65ポイントにまで縮まっています。

 

4番手以下の選手も差を詰めるに至りませんでした。

この先、下位の選手はポイントを稼げる試合はそれほど多くありません。11月はチャレンジシリーズが2つありますが、1つはワールドツアーのプラチナ大会と重なる日程なので、おそらくツアーの方を優先するでしょう。12月にチャレンジプラスの試合が1つあります。普通に出られるのはこの3試合までです。ツアーのプラチナ大会で上位に進出すれば、12月最後にツアーファイナルへ進める可能性はあるにはあります。

仮にファイナルまで含めて4試合、すべて優勝した場合、ポイントは6750得られます。このポイントは単純に上積みではなく、すでに得ているポイントの中で悪い方の成績を捨てていく、という形になるので、実際に増えるポイントはもう少し少ないです。

それを加味すると、橋本選手は9950ポイント、芝田選手で9770ポイントまでしか今年の最後に積み増せる可能性はなく、現在2位の平野選手のポイントを上回ることができません。したがって、橋本選手、芝田選手の二人は、現時点で選考レースから脱落です。

 

早田選手は同じ計算で10900ポイント、加藤選手は11500ポイントが上限です。なので、極めて難しいですが可能性はゼロではなく残っています。

 

ただ、上位選手は出場できる試合がもう少し多くあります。まず、チームワールドカップにランキング上位の伊藤平野石川佐藤4選手が参加します。チームワールドカップ団体戦ですが、個人の試合として1勝すれば250ポイントが獲得できますので、現在の8番目のスコアを超えるだけのポイントを得られれば、ランキングポイントを増やすことができます。すなわち、佐藤選手なら3勝、石川選手平野選手は4勝、伊藤選手は5勝すればポイントが増えます。

また、11月にシンガポールで行われるT2ダイヤモンドという試合の出場権も、チームワールドカップに出場する4選手にはあります。この試合は出場すれば400ポイントがボーナスとして加算され、優勝すればそのポイントを1000ポイントにまでできます。

また、ツアーファイナルも現在、上記の同じ4選手は出場圏内です。ツアーポイント14位の佐藤選手は、11月のツアー大会の結果次第で圏外に落ちてしまう可能性もありますが、10位以内にいる上位3選手はほぼ確実にファイナルに出場できる状況です。

ファイナルは、出場すれば確実に1020ポイントが付きますので、8番目のポイントがそれより高い伊藤選手は、出場しただけではポイントが増えませんが、石川選手平野選手は、ポイントを増やせます。

このように計算すると、石川選手と平野選手は、出場できる試合にすべて出場すれば、それだけで400+1020-900=520ポイントは確実に今より増やすことができます。したがって、平野選手は最低でも10815ポイントにまではなります。早田選手の獲得可能上限ポイントが10900ポイントですので、事実上ほとんどチャンスはないですかね。チームワールドカップで平野選手が4勝した時点で、早田選手がランキング2番手以内に入る可能性は消滅します。

 

従って、オリンピック選考争いは事実上5人にまで絞られたと言える状態です。加藤選手はこの先全勝が最低条件、といった感じなので厳しくて、まともに可能性があるのは佐藤瞳選手まででしょうか。佐藤瞳選手もチームワールドカップやT2ダイヤモンドで大きくポイントを取らないと厳しいです。

 

一方、伊藤選手は11月中に実質的に内定が決まる可能性も出てきました。平野選手と石川選手、二人が同時にある大会で優勝する、ということは不可能ですので、二人ともに抜かれる、というのは極めて可能性が低い状態になってきました。最速で11月2週目のオーストリアオープンで決まる可能性もあります。

 

熾烈なのは二番手争い。これ、最終的に、ツアーファイナルでどちらの成績が上だったか? 場合によっては、勝った方が代表です、という試合がファイナルで行われるような可能性があります。

 

非常に厳しい戦いになっていますが、外野として見ている分には楽しめます。ただ、やはり脱落していく選手が出てきて、少し寂しくはなってきました。

 

 

以上、卓球の女子シングル、東京オリンピック代表選考レースの情勢でした。

 

 

グランプリシリーズ19 男子シングル エントリー再

先日の女子シングルに続いて、男子シングルについても、19年グランプリシリーズの全6試合エントリーについて、開幕直前段階で、初期のエントリーからだいぶ変更が加わった状態のものを改めてみてみたいと思います。

やはり同じように、18-19シーズンのベストスコアと今シーズンのチャレンジャーシリーズでのスコアを併記しつつ眺めます。ベストスコアは、ISU公認のものとは限らず、以前に記した、ユニバーシアードや2月3月の一部のB級大会の得点も含むものとして記します。国内大会は国を問わず含めません。

 

基本的に、上から今シーズンのスコアが高い選手順ですが、今シーズンチャレンジャーシリーズの出場実績がない選手は、昨シーズンのスコアをその序列には使います。

 

スケートアメリカ

Skate America   18-19 19-20
Nathan CHEN (USA) 323.42  
Boyang JIN (CHN) 273.51 268.31
Jason BROWN (USA) 263.42  
Keegan MESSING (CAN) 267.61 256.02
Dmitri ALIEV (RUS) 250.55 255.32
Junhwan CHA (KOR) 263.49 230.44
Alexei KRASNOZHON (USA) 211.47 230.11
Roman SAVOSIN (RUS) 229.28  
Michal BREZINA (CZE) 257.98 218.48
島田高志郎 (JPN) 220.45 214.98
Alexei BYCHENKO (ISR) 220.50 214.70
友野一希 (JPN) 238.73 203.08

スケートアメリカは、当初のエントリーからフランスのロマンポンサール選手が外れて、イスラエルのアレクセイビシェンコ選手が入りました。また、アメリカの地元枠はアレクセイクラスノジョン選手が入りました。

 

スケートアメリカには当然のように、現世界チャンピオンとしてアメリカからネイサンチェン選手が出てきます。ヴィンセントジョー選手は、シード扱いでネイサンチェン選手と同じ試合に出ることはないため、スケートアメリカには出てきません。アメリカからはジェイソンブラウン選手が参戦です。

昨シーズン評価を上げた選手が多いでしょうか。キーガンメッシング選手、チャジュンファン選手。ミヒャルビレジナ選手も含め、昨シーズンのファイナル組が4人もいます。

 

そんな中へ、日本からは昨シーズン初めてグランプリシリーズの表彰台に乗った友野選手と、今シーズンがシニアデビューになる島田選手が参戦します。二人とも、ここ二シーズンのベストスコアは上位と差があります。

 

スケートカナダ

Skate Canada Int.   18-19 19-20
羽生結弦 (JPN) 300.97 279.05
田中刑事 (JPN) 258.84 249.96
Matteo RIZZO (ITA) 273.54 248.53
Deniss VASILJEVS (LAT) 221.26 229.97
Nicolas NADEAU (CAN) 227.76  
Roman SADOVSKY (CAN) 233.86 222.23
Paul FENTZ (GER) 220.57  
Camden PULKINEN (USA) 223.95 216.25
Nam NGUYEN (CAN) 251.97 209.84
Brendan KERRY (AUS) 224.44 207.04
Andrei LAZUKIN (RUS) 249.33 203.91
Julian Zhi Jie YEE (MAS) 207.51 193.55

スケートカナダは、ロシアのミヒャルコリアダ選手がエントリーから外れて、マレーシアのジュリアンジージェーイー選手が入りました。

 

ここは羽生選手が出ます。もはや自国と呼べそうなくらい滞在期間の長い国になってますが、スケートカナダの出場は3年ぶりです。過去は3回出て2位が3回と勝てていません。不思議なもので、ファイナルは6戦4勝なのに、通常のグランプリシリーズは17戦して6勝しかしていません。ただ、今回は、メンバー的にはだいぶ余裕がある相手に見えます。

 

2番手争いは、昨シーズンの実績、今シーズンの調子、どちらを見ても田中刑事選手とマテオリッツォ選手の争い、というように見えます。田中刑事選手、久しぶりのグランプリ表彰台のチャンスです。

 

フランス杯

Internationaux de France   18-19 19-20
Nathan CHEN (USA) 323.42  
Kevin AYMOZ (FRA) 247.47 262.47
宇野昌磨 (JPN) 289.12 255.23
Alexander SAMARIN (RUS) 269.84 246.36
Anton SHULEPOV (RUS) 230.30  
Romain PONSART (FRA) 229.86  
Nicolas NADEAU (CAN) 227.76  
Morisi KVITELASHVILI (GEO) 258.02 220.96
Tomoki HIWATASHI (USA) 236.79 214.82
Sergei VORONOV (RUS) 254.28 206.19
Daniel SAMOHIN (ISR) 230.54 205.11
Adrien TESSON (FRA) 201.09 182.33

フランス杯はここまでエントリー変更はなく、地元枠としてフランスのエイドリアンテソン選手がはいっています。

 

ここはネイサンチェン選手がいますが、メンバー的に対抗できそうなのは宇野昌磨選手くらいに見えます。フランス勢は近年グランプリの表彰台に乗る選手が出てきていないのですが、この大会のケビンエイモス選手はチャンスかもしれません。

 

中国杯

Cup of China   18-19 19-20
Boyang JIN (CHN) 273.51 268.31
Keegan MESSING (CAN) 267.61 256.02
田中刑事 (JPN) 258.84 249.96
Matteo RIZZO (ITA) 273.54 248.53
Vincent ZHOU (USA) 299.01 231.95
Junhwan CHA (KOR) 263.49 230.44
Roman SAVOSIN (RUS) 229.28  
Camden PULKINEN (USA) 223.95 216.25
Andrei LAZUKIN (RUS) 249.33 203.91
Chih-I TSAO (TPE) 195.40  
He ZHANG (CHN) 179.89  
Han YAN (CHN)    

 中国杯もここまでエントリー変更はなく、中国地元枠でHe ZHANG選手がエントリーされました。

 

中国杯はシード選手はヴィンセントジョー選手とボーヤン人選手という、ミスター4回転的な印象の二人が入っています。二人ともグランプリシリーズの優勝経験が実はまだありません。ヴィンセントジョー選手に至っては、グランプリの表彰台に乗ったこともありません。そろそろどちらか勝ちますかねえ?

ただ、二人とも安定感のない選手なので、その下くらいの選手にもチャンスが出てきます。この試合は、今シーズン開幕前の段階では、グランプリの優勝経験のある選手がいない、というメンバー構成になっています。

田中刑事選手にも優勝のチャンスがありますし、スケートカナダの成績と合わせると、ファイナル進出のチャンスもあったりしますが、どうでしょうかね

 

そして、ハンヤン選手が久しぶりにエントリー。エントリー入っていても消えてしまうんじゃないか? と心配しているのですが、まだいまの段階では消えていません。復活いきなり優勝、なんてしてもらってもいいのですけど。美しいトリプルアクセルをお待ちしております。

 

 

ロステレコム杯

Rostelecom Cup   18-19 19-20
Dmitri ALIEV (RUS) 250.55 255.32
宇野昌磨 (JPN) 289.12 255.23
Alexander SAMARIN (RUS) 269.84 246.36
Vincent ZHOU (USA) 299.01 231.95
Vladimir LITVINTSEV (AZE) 230.84 0
Alexei KRASNOZHON (USA) 211.47 230.11
Deniss VASILJEVS (LAT) 221.26 229.97
Morisi KVITELASHVILI (GEO) 258.02 220.96
Makar IGNATOV (RUS)   220.51
Michal BREZINA (CZE) 257.98 218.48
Nam NGUYEN (CAN) 251.97 209.84
友野一希 (JPN) 238.73 203.08

ロステレコム杯もここまでエントリー変更はなく、ロシア地元枠でマカールイグナトフ選手が加わりました。

 

ここは宇野選手とヴィンセントジョー選手の二人がシード選手です。そこに、ロシアからサマリン選手とアリエフ選手が絡みます。

 

友野選手の二戦目はここ。全日本へ向けてこの辺で高い得点を出しておきたい時期ですし、来シーズン2枠持っておくためには、高いベストスコアを出しておきたい時期でもあります。250点くらい出さないと、全日本で表彰台争い出来なさそうですからねえ。大変です、みなさん。

 

NHK杯

NHK Trophy   18-19 19-20
羽生結弦 (JPN) 300.97 279.05
Jason BROWN (USA) 263.42 0.00
Kevin AYMOZ (FRA) 247.47 262.47
本草 (JPN) 253.87 240.11
Anton SHULEPOV (RUS) 230.30 0.00
Roman SADOVSKY (CAN) 233.86 222.23
Makar IGNATOV (RUS)   220.51
Conrad ORZEL (CAN) 212.94 214.98
島田高志郎 (JPN) 220.45 214.98
Tomoki HIWATASHI (USA) 236.79 214.82
Alexei BYCHENKO (ISR) 220.50 214.70
Sergei VORONOV (RUS) 254.28 206.19

 NHK杯はロシアのミヒャルコリアダ選手と、アルトゥールドミトリエフ選手が外れ、同じロシアのマカールイグナトフ選手と、アントンシュレポフ選手が入りました。また、日本の地元枠として島田高志郎選手が加わっています。

 

NHK杯は羽生選手の受け持ちになってます。2年ぶりのエントリー、3年ぶりの出場・・・、してくれるはず。

ジェイソンブラウン、アレクセイビシェンコ、セルゲイボロノフ、何となくNHK杯な顔がまた今年も来てくれた、という印象です。

 

日本からもう一人山本草太選手。山本選手はいまのところグランプリは1試合だけ。他の試合にエントリーしていたら、NHK杯が地元枠で回ってきたんじゃ? と思ったりもしますが、これもめぐりあわせなのでしょう・・・。チャレンジャーシリーズのショート92点を出せば、このメンバーなら表彰台争いが十分できるのではないかと思います。

島田高志郎選手は、地元枠をもらえてグランプリ2戦になりました。来期以降も2戦もらえるための足掛かりにしてほしいです。昨年のポイントがかなりあるので、今シーズンのグランプリ2戦でしっかりポイントを得られれば、ランキング24位以内に入って、来シーズンのグランプリ枠を確保できそうに見えるのですが、この、グランプリでポイントをしっかり稼ぐ、というのが簡単に言ってるけど大変なんでしょうね。

 

 

ファイナル進出は、羽生選手とネイサンチェン選手はどう見ても堅そう。コーチ変わって環境変化中で不安定さがありそうですがそれでも宇野選手もファイナルに進むくらいの成績は出すんじゃないかと思われます

後の三人は、誰が来ますかね。強さをはっきり見せた選手が上がってくるのか、意外な選手が出てくるのか。たいてい、毎年一人は、前のシーズンに全然大した実績を残してない人が入ってくるのですが、今シーズンはどうでしょう?

 

 

以上、グランプリシリーズ開幕直前の、男子シングルエントリー確認でした。