ネペラメモリアル 伸びないスコア

チャレンジャーシリーズ4戦目はネペラメモリアルです。今回は日本からの派遣無し。日露の参加がなく、アメリカもオリンピック代表が誰もいないという構成だと、シングル勢はメンバー的にどうしても寂しいものになるな、という印象でした。

 

○女子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Isabeau LEVITO USA 198.99 65.37 133.62
2 Lara Naki GUTMANN ITA 166.24 52.65 113.59
3 Haein LEE KOR 164.88 58.06 106.82
4 Aleksandra GOLOVKINA LTU 157.37 53.96 103.41
5 Nina POVEY GBR 156.92 52.52 104.40
6 Alena BUDKO USA 144.20 42.07 102.13
7 Maia MAZZARA FRA 135.04 45.10 89.94
8 Stefanie PESENDORFER AUT 133.75 49.28 84.47
9 Ema DOBOSZOVA SVK 132.74 39.79 92.95
10 Regina SCHERMANN HUN 132.29 42.28 90.01
11 Mae Berenice MEITE FRA 120.77 41.00 79.77
12 Kristen SPOURS GBR 118.61 41.01 77.60
13 Michaela VRASTAKOVA CZE 115.30 45.06 70.24
14 Antonina DUBININA SRB 106.56 34.49 72.07
  Eliska BREZINOVA CZE 34.25 34.25  

女子の優勝は今シーズンからシニアに上がったイサボーレビト選手でした。フィラデルフィアインターナショナルに次いで今シーズン2勝目。チャレンジャーシリーズ初優勝になります。スコアは200点に届かず。ショートのルッツループで回転不足で基礎点から減点されたのが痛かったです。200点台を何度も出している選手としてはこのスコアは平凡でした。

2位にイタリアのグットマン選手。チャレンジャーシリーズ初表彰台ですが、スコアは166.24と平凡でした。

3位にイ・ヘイン選手。昨シーズン4大陸選手権2位ですが今シーズン初戦は164.88というやはり平凡なスコアでした。韓国世界選手権3枠に広げた功労者ですが、流石にこのスコアだと今シーズンの枠には入れなくなります。シーズン中盤のナショナルまでに合わせていけるかどうか。グランプリシリーズは初戦のスケートアメリカと3戦目のフランスです。

 

○イサボーレビト選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lz+3Lo   10.80   1.06 11.86 1.714
2 3S   4.30   0.95 5.25 2.286
3 2A   3.30   0.79 4.09 2.286
4 CCoSp4   3.50   1.19 4.69 3.286
5 3F   5.30   1.27 6.57 2.143
6 ChSq1   3.00   1.20 4.20 2.286
7 2A   3.63 x 0.79 4.42 2.286
8 3Lz+3T< 10.19 x -2.48 7.71 -4.000
9 3F!+2T+2Lo ! 9.13 x -0.42 8.71 -0.714
10 FCSp2   2.30   0.74 3.04 3.143
11 StSq4   3.90   1.09 4.99 2.857
12 FCCoSp3   3.00   0.60 3.60 1.857
  TES   62.35   6.78 69.13  

レビト選手はセカンドループ持ちです。冒頭にルッツループを見事に決めました。2回飛ぶジャンプはルッツとフリップ。セカンド3回転で基礎点削られたこともありトータル基礎点は62.35にとどまりました。スピンのレベルをすべて4に揃え、ジャンプの回転も足りれば2.32基礎点が上がって64.67にまでなります。高難度ジャンプ無しでここまで基礎点が出るのがセカンドループ持ちの強さですが、これより上に行くには高難度ジャンプが必須になって来るかと思います。

グランプリシリーズは初戦のアメリカと4戦目のイギリスにエントリー。昨シーズンの世界ジュニアチャンピオンは今シーズンのダークホース的立ち位置。ファイナルのチャンスはありますが、世界チャンピオンへ挑戦のスケートアメリカでまずはどうなるでしょうか。

 

○男子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Gabriele FRANGIPANI ITA 244.57 87.39 157.18
2 Junhwan CHA KOR 226.32 80.81 145.51
3 Deniss VASILJEVS LAT 214.19 69.66 144.53
4 Hyungyeom KIM KOR 202.19 67.21 134.98
5 Hangil KIM KOR 200.23 70.42 129.81
6 Vladimir SAMOILOV POL 194.04 67.31 126.73
7 Aleksandr SELEVKO EST 187.47 63.84 123.63
8 Adam HAGARA SVK 182.95 60.30 122.65
9 Edward APPLEBY GBR 182.64 67.85 114.79
10 Aleksandr VLASENKO HUN 177.16 65.20 111.96
11 Graham NEWBERRY GBR 174.56 54.26 120.30
12 Landry le MAY FRA 174.02 56.37 117.65
13 Larry LOUPOLOVER BUL 113.09 34.14 78.95

男子はイタリアのフランジパーニ選手。244.57はパーソナルベストでの初優勝となります。昨シーズンヨーロッパ選手権で9位に入ったイタリアの3番手。イタリアはかつては、女の子と手をつなげる種目があるのに、わざわざ一人で滑らないでしょ、と言った選手がいたとかいないとか、というくらいに男子が弱かったのですが、リッツォ選手以降一気にレベルが上がっています。ジュニアグランプリでは4戦中優勝1つ含め3戦で表彰台。チャレンジャーシリーズも優勝がここで出ました。

2位はチャジュンファン選手です。226.32は平凡なスコア。4回転トーループはショートもフリーも決まりましたが、4回転サルコウがショートもフリーも決まりませんでした。エッジジャンプの方が得意なんじゃなかったでしたっけ? グランプリシリーズは初戦のスケートアメリカと5戦目のNHK杯です。

バシリエフス選手が3位。チャレンジャーシリーズ3シーズンぶり3回目の表彰台になりました。昨シーズンヨーロッパ選手権で272.08を出して3位表彰台に乗ったことを考えると214.19は寂しいですが、まだまだ調整段階といったところなのでしょう。国の代表になるには何の苦労もない、という立ち位置ですので、年が明けてからが本番。課題の4回転サルコウはダウングレードでした。フリーはドボルザーク新世界より。ノーミス出来たら非常に格好いいんだろうなあ。

 

○フランジパーニ選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4T   9.50   2.66 12.16 2.571
2 4S   9.70   1.16 10.86 1.143
3 3A+3T   12.20   -2.24 9.96 -2.857
4 3Lo   4.90   0.20 5.10 0.429
5 FSSp4   3.00   0.36 3.36 1.143
6 3A   8.80 x 0.80 9.60 1.000
7 3F!q+1Eu+3S ! 11.11 x -1.80 9.31 -3.286
8 3Lz+1T   6.93 x -0.59 6.34 -1.000
9 ChSq1   3.00   0.80 3.80 1.571
10 CCoSp2V   1.88   0.19 2.07 1.000
11 StSq3   3.30   0.66 3.96 2.000
12 CCSp3   2.80   0.45 3.25 1.714
  TES   77.12   2.65 79.77  

冒頭から4回転2種類決めてきました。2回飛ぶジャンプはトリプルアクセルのみ。トリプルトーループを2回飛ぶ意思があったのではないかと思われます。

コンビネーションジャンプがすべてGOEマイナス。ここでプラスが取れるようになってくるといいのと、スピンステップのレベルが獲り切れていないので、この辺もしっかり取れると250点に乗って来るのだろうと思います。

この先はチャレンジャーシリーズのブダペストにエントリーがあって、グランプリシリーズは1戦、NHK杯に入っています。

 

ネペラメモリアルはコロナ以前は日本からの派遣もあった試合でした。紀平梨花選手のシニアデビュー戦優勝がここでした。それが今シーズンは無し。以前と比べると今シーズンはチャレンジャーシリーズへの派遣が少ない印象です。選手たちの希望であるならいいのですが、そうではないならもう少し派遣があってもいいような感じはします。

チャレンジャーシリーズ5戦目は次週、フィンランディア杯になります。日本からの派遣はなし。男子ではチャジュンファン選手がエントリーしてますが、2戦連続で本当に出るかどうか? 女子はジョージアのグバノワ選手、韓国からキムイェリム選手、イ・ヘイン選手などがエントリーしています。

 

JGP グダンスク 女子表彰台6人目

ジュニアグランプリの4戦目はアルメニアで行われるはずでしたが、そちらも戦争勃発してしまい中止に。急遽4戦目のメンバーを他の試合に振り分けることとなり、5戦目も人数が一気に増えての開催となりました。

 

○女子シングル上位12人

Pl Name Nation Total SP FS
1 Mao SHIMADA JPN 217.68 68.81 148.87
2 Mone CHIBA JPN 205.82 70.16 135.66
3 Chaeyeon KIM KOR 195.46 67.61 127.85
4 Kimmy REPOND SUI 180.45 59.39 121.06
5 Xiangyi AN CHN 179.31 65.40 113.91
6 Lorine SCHILD FRA 179.00 60.15 118.85
7 Iida KARHUNEN FIN 173.75 57.53 116.22
8 Clare SEO USA 170.33 57.23 113.10
9 Josephine LEE USA 169.01 53.87 115.14
10 Kara YUN CAN 166.88 57.08 109.80
11 Heesue HAN KOR 156.66 59.17 97.49
12 Polina DZSUMANYIJAZOVA HUN 156.16 56.58 99.58

優勝はこれが2戦目の島田麻央選手でした。ショートは軽いミスがあり68.81 ルッツが低空で入ってq判定入っていました。現地時間朝9時台。日本時間ならちょうどいい時間でしたが、時差調整しながら現地時間で朝が早いというのがいくらか影響したりしたでしょうか。ショート2位スタートでしたがフリーは圧巻、逆転優勝、パーソナルベスト更新です。2連勝でファイナル進出決定。

2位には千葉百音選手が入りました。予定では4戦目のアルメニアだったところからのスライド。調整難しかったのではないかと思います。結果として何のめぐりあわせかシンドラーのリストポーランドで演じるというすごいシチュエーションになりました。そのショート、完璧な演技で70点に乗せるとフリーもほぼミスのない演技でトータル205.82 ISU公認の200点突破がこれで日本女子現役選手として11人目となりました。ジュニアでの突破は4人目。2017年の本田真凜選手以来絶えて無かったジュニアの200点突破がこの1か月で一気に3人も出てきています。ジュニアグランプリに2シーズン派遣がなかった日本女子のエネルギーが一気に爆発しています。これで今シーズン派遣の6選手は全員表彰台に乗りました。

3位には韓国からキムチェヨン選手。韓国に数多い190点前後の選手の一人。世界ジュニアの枠を賭けた熾烈な争いにまた名乗りを上げていますが、その前に、ファイナル進出を賭けた7戦目の出場予定もあります。

4位にスイスのレポンド選手。180点に乗せてきました。パーソナルベスト更新。日本としては昨シーズンの世界ジュニアでこのレポンド選手に勝てなかったことで、ジュニアグランプリの枠7戦×2を得られなかったという因縁の選手。やはり力はあります。近年パガニーニ選手の調子があまり上がっていないように見えるので、世界ジュニアと世界選手権の2本立てがあるかもしれません。

 

○島田麻央選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A   8.00   1.83 9.83 2.333
2 4Tq q 9.50   -0.27 9.23 -0.444
3 3Lz+3T   10.10   1.94 12.04 3.222
4 FSSp4   3.00   0.86 3.86 2.667
5 3F+2A+SEQ   8.60   1.36 9.96 2.556
6 ChSq1   3.00   1.50 4.50 3.000
7 3S+3T+2T   10.78 x 1.17 11.95 2.667
8 3Lo   5.39 x 1.47 6.86 2.889
9 3Lz   6.49 x 1.85 8.34 3.111
10 CCoSp4   3.50   1.60 5.10 4.444
11 LSp4   2.70   1.08 3.78 3.889
  TES   71.06   14.39 85.45  

構成はオストラバの時と同じで4回転トーループが基礎点満額になったことで合計基礎点71.06と70点に乗ってきました。

トリプルアクセルと4回転トーループ、両方着氷は初めてになります。4回転の方はqがついていますがGOE-0.27なら十分です。習得は4回転の方が先だったはずですが今シーズンはトリプルアクセルの方が安定しています。

技術点は85.45を叩きだしました。これは日本勢では紀平梨花選手が18年NHK杯で出した87.17に次ぐスコアです。シニアルールでステップ入れば90点が見えます。そうするとフリー150点に乗りますしPCSが伸びてくれば160点が見えることになります。

今シーズン、世界ジュニアの優勝スコアが世界選手権の優勝スコアを超えるなんて事態が生じるのではないかという心配が出てきました。

オストラバの時にも書きましたが、島田麻央選手のオリンピックチャンスは7年半後です。

 

○千葉百音選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lz+3T   10.10   1.52 11.62 2.222
2 2A   3.30   0.80 4.10 2.444
3 3S   4.30   1.04 5.34 2.333
4 FCCoSp4   3.50   1.05 4.55 2.889
5 3F   5.30   1.36 6.66 2.444
6 3Lo   5.39 x 1.33 6.72 2.667
7 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.111
8 3F+2A+SEQ   9.46 x 1.36 10.82 2.556
9 3Lzq+2T+2Lo q 9.79 x -0.59 9.20 -1.000
10 ChSq1   3.00   1.64 4.64 3.333
11 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.000
  TES   60.34   11.64 71.98  

千葉百音選手のフリーはルッツで一つqが付きましたがそれくらいで大きなミスなく滑りました。2回飛ぶジャンプはルッツとフリップ。シークエンスにダブルアクセルも使って基礎点60.34です。シニアルールでステップが入ればレベル4なら64.24まで出ますし技術点は75点を超えてきます。ここから基礎点上げるには1.1倍にコンビネーション全部持ってくるとかする以外は、もう高難度ジャンプ持ってくるしかなさそうです。4回転トーループを練習中で8月の国内試合では組み入れていましたが、まだ回転が全く足りていないという水準だったようです。完成はまだ先でしょうか。

PCSはショートもフリーも島田選手を上回って1位でした。ショートフリーの合計PCSは94.60で今シーズンのジュニアカテゴリーではトップとなっています。

今回のこの結果で2戦目も得ました。グダンスク2連戦で1人残ってシンドラーのリストポーランドで再演するかと思ったのですが2戦目は最終7戦目のイタリアに回ることになりました。しかし、これまで最高スコアがシニアルールで184.30 ジュニアルールでは3シーズンも前の181.86だった選手がいきなり205点まで出してくるとは思いませんでした。吉田陽菜選手がブロック大会ではシニアカテゴリーにエントリーしていたので、全日本ジュニアは島田麻央選手と対抗できる選手がいないなと思っていたのですが、今回の滑りを見ると千葉選手も十分対抗できそうです。

205.82というスコアは昨シーズンのシーズンスコアランキング25位相当です。ロシアのいない今シーズンでは順位が上がると思われるので、これで来シーズンのグランプリシリーズが見えてきました。JGPの2戦目ももらえたこととあわせ、先につながる切符を手に入れた大会になったことと思います。

 

○男子シングル 上位12名

Pl Name Nation Total SP FS
1 Lucas BROUSSARD USA 209.39 69.12 140.27
2 Yudong CHEN CHN 201.84 53.76 148.08
3 Raffaele Francesco ZICH ITA 200.73 70.02 130.71
4 Younghyun CHA KOR 199.18 65.72 133.46
5 Nozomu YOSHIOKA JPN 194.63 69.97 124.66
6 Francois PITOT FRA 194.28 72.22 122.06
7 Michael XIE USA 193.48 61.51 131.97
8 Naoki ROSSI SUI 187.85 66.50 121.35
9 Joseph KLEIN USA 187.50 70.13 117.37
10 Alec GUINZBOURG CAN 184.00 64.75 119.25
11 Ryoga MORIMOTO JPN 182.02 63.53 118.49
12 Jakub LOFEK POL 164.41 54.62 109.79

男子はアメリカのブルサード選手が優勝しました。2006年生まれの16歳。昨シーズンのJGP2戦では200点に届かないスコアでしたが初めて200点に乗せての優勝です。ジュニアグランプリ、2戦目の割り当てをもらえていないのですがどうなのでしょう? 優勝したけどこのまま2戦目がないのかどうか

2位にはショート16位から中国のチェンユドン選手が飛び込んできました。フリーで冒頭から4回転2本を決めて一気に2位まで浮上してきました。18歳になってますので来期はシニアに上がるでしょうか。2位に入ってますので2戦目を上げたいところですが、中国は昨シーズンの世界ジュニア参加を見送ったので枠がない。ファイナル進出のチャレンジが出来ずこの1戦でジュニアグランプリは終了なはずです。

3位にイタリアからフランチェスコジッチ選手が入ってきました。イタリア勢男子はこれで3戦連続表彰台です。2戦目をこの後残しているのですが、ファイナルへイタリア勢2人目の進出なるでしょうか。

日本からは吉岡希選手が5位でした。3位以内でファイナル確定という試合だったのですが5位。1戦目優勝なので4位でも高確率でファイナルだったのですが、5位だと微妙な位置になります。他選手の結果待ち。意外と2位3位経験者で2戦目が無いという選手もいるのでチャンスはあります。

森本涼雅選手は11位。優勝でファイナル確定というチャンスのある試合ではあったのですが、生かせませんでした。

 

○吉岡希選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4T+3T   13.70   -3.12 10.58 -3.333
2 3F   5.30   1.36 6.66 2.556
3 3A   8.00   1.94 9.94 2.444
4 FCSp2   2.30   -0.07 2.23 -0.333
5 3Lo   4.90   0.91 5.81 1.778
6 2T   1.43 x 0.02 1.45 0.111
7 2A+COMBO+2S* * 3.63 x -1.27 2.36 -3.889
8 ChSq1   3.00   0.71 3.71 1.444
9 3Lz+2A+SEQ   10.12 x 0.17 10.29 0.333
10 CSSp4   3.00   0.09 3.09 0.222
11 CCoSp3   3.00   0.47 3.47 1.667
  TES   58.38   1.21 59.59  

冒頭4回転はきまったのですがコンビネーション2つ目でステップアウト。そこから波に乗れなかった印象でした。オストラバの時と目指した構成は同じようですが、後半の4回転は2回転に、3連続はトリプルアクセルからのはずがうまく入りませんでした。

本来2回飛ぶジャンプは4回転トーループトリプルアクセルですが今回は結果的に無しです。まずはオストラバの時の基礎点71.10の構成をしっかりできるようにしつつスピンのレベルを上げていくというのが今の段階なのだろうと思います。

表彰台まで6.10差、2位まで7.21差。2本目の4回転決めるか、3連続しっかり決めるかでファイナル決まっていたのですが、非常に残念でした。

吉岡選手は国内のジュニアではシードもついていて地方大会のエントリーもありません。次戦はいきなり全日本ジュニアということになるのか、その前に西日本選手権に出るのか。地方のローカル大会入れるか。その辺考えつつ、ファイナル進出なるかの結果待ちということになります。

 

○森本涼雅選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A<< F 3.30   -1.65 1.65 -5.000
2 3Lz+3T   10.10   0.84 10.94 1.444
3 3F! ! 5.30   -0.15 5.15 -0.333
4 FCSp4   3.20   0.14 3.34 0.556
5 3Lo   4.90   0.70 5.60 1.333
6 FCSSp4   3.00   0.39 3.39 1.222
7 2A+1Eu+3Sq q 8.91 x -0.31 8.60 -0.556
8 3Fe+1T e 5.10 x -1.33 3.77 -3.111
9 3Lz   6.49 x 0.84 7.33 1.444
10 CCoSp4   3.50   0.75 4.25 2.111
11 ChSq1   3.00   1.00 4.00 1.778
  TES   56.80   1.22 58.02  

冒頭トリプルアクセルは決まらず。現在習得中のジャンプ。まだトリプルアクセルの成功がありません。以降は大きなミスは上半身見ている限りは無かったのですが、課題のフリップで!とeに3連続ではqが付き加点を稼げませんでした。基礎点56.80は初戦の56.05より上がっています。後半のミスの少なさによります

2回飛ぶジャンプはルッツとフリップ。フリップはeが付きがちなのですが、高難度ジャンプがないのでここまで攻めるしかないのでしょうきっと。

男子はシニアの上位でもスピンが荒い選手が多いのですが、森本選手は今回ショートフリー6つのスピンのうち5つでレベル4をしっかり取りました。クールシュベルの時は6分の6レベル4 スピンがしっかりしている選手です。

今後は、スライドでグダンスクに回った結果、近畿選手権が免除になってますが、エントリーはしているので来週出場するかどうか。その後西日本選手権から全日本ジュニアが待っています。

 

これで4戦というか5戦というか終わり、日本からの派遣選手は一巡しました。女子は派遣6人全員が表彰台です。6人中5人は国内参考記録を含めても自身の最高スコアを出すという素晴らしい結果を出しています。合計11枠しかないので、表彰台にしっかり乗っていた櫛田育良選手がはじき出されて2戦目が無いという事態に陥ってしまいました。どういう事情で11枠になったのかわからないのですが、元々本来は7戦×1枠だったはずで、そうなっていた場合3人×2戦+1で2位表彰台を持っていても2戦目が無いという事態に陥るところでした。この先、有力ジュニアでも4シーズンシニアに上がらず滞留する、ということになりますので、ジュニアグランプリの枠取り争いも大変激烈なことになっていきます。

 

次戦は6戦目でグダンスクでまた行われます。女子では柴山歩選手と中井亜美選手。この試合はファイナル進出枠を賭けた激烈なつぶしあいの形で、1戦目優勝の韓国シンジア選手に、2位が3人いて韓国のクォンミンソル選手、アメリカのソーホーリー選手に柴山歩選手、ここまで4人は当初からのエントリーでここに7戦目予定だった中井亜美選手は回ってきました。と思ったら逆にアメリカのソーホーリー選手は7戦目に回ったので、少しメンバーは楽になって日韓対決の構図になりましたが、4戦目が無くなったことで、ぎりぎりまでメンバーは変わる可能性はありそうです。

いずれにしても2人とも優勝でファイナル確定、柴山選手は2位でも確定で3位でも比較的高い確率でファイナルへ行けそうですが4位だと可能性は残るけれど厳しいです。中井選手は2位でも他の選手との兼ね合いですが割と確率は高く、3位だとほぼアウトになります。

男子は中田璃士選手、田内誠悟選手に4戦目予定だった片伊勢武アミン選手がここに回ってきました。初戦2位の中田選手は2位以内でファイナル確定、3位でも高確率でファイナルが見えます。

日本スケート連盟2022年6月期決算

日本スケート連盟の昨年度の決算報告書が公開されました。スケート連盟の決算月は6月であり、今回の決算は2021年7月1日から2022年6月30日までのものとなります。デルタ株からオミクロンまでのコロナ真っ盛りの時期でありつつ、4年に1度のオリンピックを含む決算期でもあります。

 

○2022年6月期決算

  2022年6月期
経常収益 3,574,905,151
経常費用 3,014,598,392
当期計上増減額 560,306,759
当期一般正味財産増減額 596,740,260
法人税・住民税及び事業税 201,254,500
一般正味財産増減額 395,485,760

経常収益はいわゆる売上、当期計上増減額が営業利益、一般正味財産増減額が純利益、にそれぞれ相当するもの、と考えてよいと思います。そう考えますと、日本スケート連盟は今期はしっかり黒字だった、ということになります。前期というか前シーズンというか、2021年6月期は赤字でした。コロナで大会の集客がさっぱりできなかった20-21シーズンは苦しかったですが、21-22シーズンは大会中止というのはありましたが、それをカバーするくらいに集客できた大会もあり、しっかり黒字を稼ぎました。営業利益に相当する当期計上増減額で5.6億円、純利益に相当する一般正味財産増減額で4億円近い黒字です。

 

2022年6月期スケート連盟収益の内訳を見てみます。オリンピックシーズンはマーケティング収益が膨らむ傾向があるのですが、21-22シーズンもやはりそうなっており、16億円弱の収益がありました。マーケティング事業収益の中身が何かわかるとよいのですが、その中身までは公開されていません。

次に多いのが大会開催で得られたものです。また放映権料というのもそれなりの額を占めています。補助金は全体の1割にも満たない金額で3.1億円ほどでした。これは、このシーズンの5.6億円という当期計上増減額よりも小さい額であり、つまり補助金なしでも黒字という状態であるということですから、スケート連盟は補助金がなくてもやっていける状態である、と言えます。

 

○主催大会の収益

 

NHK杯

フィギュア

全日本

フィギュア

GPファイナル W杯ショート
入場料収入 194,552,000 734,860,000 0 0
物品販売収入 6,454,598 25,030,500 0 0
補助金 110,467,400 0 146,000,000 8,257,900
協賛金等 0 0 0 22,000,000
広告権収入 126,500,000 30,000 0 0
雑収入 436 97 158 4,820,098
参加料収入 0 1,110,000 0 0
合計 437,974,434 761,030,597 146,000,158 35,077,998

21-22シーズンにスケート連盟が主催して財務上の記録の残るものは4試合あります。毎年行われるNHK杯全日本選手権。オリンピックシーズンにやってくるグランプリファイナル、そしてショートトラックのワールドカップというのも開かれていました。ただしグランプリファイナルは直前で中止です。

このシーズンのNHK杯は代々木第一で開催されました。NHK杯はだいたい1万人程度の箱で行われて入場料収入が1.5~2億円ほどあるのが通常で、このシーズンもそれに当てはまっていました。一方、21年の全日本はさいたまスーパーアリーナ。収容人数も多いですしチケット価格もNHK杯より一レベル高く、日程も1日長い、ということでこちらの方が入場料収入ははるかに高くなります。それにしてもこの7.35億円という入場料収入は、記録ですぐわかる2015年大会以来で最高額です。人気選手が多く大変盛り上がったソチの選考会13年大会でも大会収益合計で5.27億円との記録がありますから、その時の入場料収入も上回っているのは確実です。推定になってしまいますが全日本選手権史上最多の入場料収入であった可能性が高いです。

NHK杯はISUの試合ですので補助金をISUから結構な金額受けています。賞金なんかがこの補助金を経由して出て行っています。広告権収入は実はよくわかってないです。全日本もこのシーズンはほとんどありませんが、17~20年の4試合は1,000万円前後の金額がありました。

全日本だけ国内ローカル試合なので参加料収入というのがあります。これだけ莫大な入場料収入を稼ぎあげている試合で選手からお金取るのはどうなの? という思いはやはりこういうのを見るたびに思います。

 

○主催大会の収益

 

NHK杯

フィギュア

全日本

フィギュア

GPファイナル W杯ショート
収入の部合計 437,974,434 761,030,597 146,000,158 35,077,998
支出の部合計 366,544,921 344,871,960 163,698,806 91,468,809
差引 71,429,513 416,158,637 -17,698,648 -56,390,811

支出の方は詳しく出しませんが、収入と支出の差し引きでそのイベントがどれだけ稼いだのか、あるいはどれだけ赤字だったのかが見えます。

全日本選手権が1大会で4億円を超える巨額の黒字を生み出しています。大会毎の収支が確認できた2007年大会以降で最多の黒字です。これまでは13年大会の2.73億円というのが最大でした。これ、放映権料含まれていません。放映権料は一括で契約しているのか、大会毎の収支の項目には入ってきていませんでした。ただ、フィギュア部門の放映権料は2億円弱あるのですが、そのほとんどは全日本の価値が占めていると思われますので、全日本が稼ぐ金額としてはもっと大きいとも言えます

NHK杯も安定の黒字です。全日本は人気選手の有無でこの先稼ぎが減るかもというような心配もあるのかもしれませんが、NHK杯が安定して黒字を出していることからすると、運営さえちゃんとやれば、黒字幅は小さくなるかもしれませんが、赤字になるようなことはないのではないかと思われます。

グランプリファイナルは中止。入場料収入なしでは当然苦しいです。ただ、結果的には補助金で赤字がだいぶ圧縮されています。補助金の内訳は、テレビ朝日4,400万円、水野スポーツ振興財団200万円、文部科学省大臣官房1億円です。文部科学省からの1億円はコロナで中止になったことへの補助でしょうか。テレビ朝日は17年のファイナルにも補助金出してますので、コロナ補助とか関係ない出費であり、テレビ局がお金出して試合中止はちょっとかわいそうだったと思います。ファイナルは試合が開催されていれば黒字が見込まれていました。

フィギュアスケートのイベントは基本的に黒字が出るのですが、ショートトラックは厳しい。21-22シーズンも結構なまとまった額の赤字が出ました。会場が名古屋だったようなのでコロナでなければ入場料は取る予定だったようですが、コロナ以前に開催した時も入場料ゼロの実績がありました。入場料を取れるようなイベントではない、という現実があります。スピードスケートはまだしもショートトラックはオリンピックでメダルが取れない競技になっていることもあり、日本の中でも認知度が低く、金銭面では他競技に依存している状態にあると言えそうです。

 

 

2022年6月期スケート連盟強化費派遣費比率

たまに勘違いされる方がいるのですが、日本スケート連盟フィギュアスケートだけの連盟ではなく、スピードスケート、ショートトラックまで管轄です。同じ氷の上でもアイスホッケーは別枠です。

このスケート連盟から出ている強化費・派遣費の競技ごとの比率を見てみたのが上のグラフです。

3競技のなかで一番強化費・派遣費が掛っているのはスピードスケートです。全体の半分、4.5億円ほど掛けていました。フィギュアスケートは3.3億円ほど、ショートトラックは1.2億円ほどです。スピードスケートは種目数の関係でフィギュアスケートよりも各国際大会の出場人数は多くなるので、派遣費・強化費が膨らむのは自然と言えば自然な感じもしますが、稼ぎはフィギュアが上げてるんだけどな、という部分もあります。競技人口はどうなんでしょう? フィギュアスケートの方が多いという話も聞きますが、実数は把握できていません。スピードスケートもオリンピックでメダルを取る水準の選手が何人もいて、有名な選手も何人もいる、という競技ですので、何らかの形でもう少し自力で稼げるとよいんだろうな、と思います。なお、スピードスケートは放映権料として3,000万円弱を稼いではいました。

 

○2022年6月期末財産残高

  2022年6月期
一般正味財産期首残高 3,047,674,701
一般正味財産増減額 395,485,760
一般正味財産期末残高 3,443,160,461

このシーズンでの黒字を含めてスケート連盟の持っている資産がどう変化して、期末にどれだけ資産があるか、というのがこの表です。

用は、昨シーズンは4億円近い黒字があったので、それを積み増して34.4億円ほどの財産をスケート連盟は持っているということになります。細かいことを言うと、この外数として一般ではなくて指定正味財産というのが1,000万円ほどあるのですが、ほとんど誤差みたいなことになっています。

大会運営費含めてこのシーズンに掛った費用が30億円ほどなわけですから、収入ゼロでも1年分賄えるくらいの財産をスケート連盟は抱えているということになります。この金額は、記録のある2008年6月末以降で最多の金額です。

ちなみに、これらの財産、どのような形で持たれているかと言うと、ほぼほぼ銀行預金です。みずほ銀行渋谷中央支店にスピード部とかフィギュア部とか普及部とかそれぞれに分かれて10億円ほどの預金がまずあります。その辺は常に動くものなのだと思うのですが、それとは別に定期預金が莫大にあります。強化関係として15.89億円の定期預金がやはりみずほ銀行中央支店にあります。この辺は完全に金余り感があります。

 

いろいろあった一年でしたがスケート連盟は大きな額の黒字を稼ぎだし、十分に資産のある状態を保ちました。人気選手が一線を退くとその後の収益力に不安を感じる部分はあるかもしれません。ただ、そんなに一気になくなってしまうような資産ではないようにみえます。これをどう使っていくか。連盟は営利事業ではないので役に立てないといけません。強化か普及か、どちらかに費やしていく必要があるのでしょう。事業計画というのも出ているのですが、それを見ていると、少し普及への力の掛け方は弱いのかなあ、とも思います。

今シーズンは世界フィギュアさいたまスーパーアリーナで行われます。コロナ再発また中止or無観客の可能性もあるにはありますが、ほっとくとまた莫大な利益を得ることになります。上手にお金使ってほしいなあ、と思いました。

関東選手権 みんな東京へ

今シーズンのブロック大会、中部選手権と並んで一週目に行われたのは関東選手権でした。関東は広くて人口も多いはずなのですが、東京を含まない形なこともあって少し寂しい顔ぶれになっています。

 

○女子シングルシニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 吉  岡  詩  果 山梨学院大学 156.16 54.28 101.88
2 鈴  木  珠  里 日本体育大学 119.48 42.38 77.10
3 清  水  愛  望 日本体育大学 110.30 37.07 73.23
4 中  本  有  咲 山梨学院大学 103.32 36.41 66.91
5 綾  部  花  恋 埼玉アイスアリーナFC 97.91 32.32 65.59
6 戸  室  梨々奈 神奈川FSC 93.46 32.13 61.33
7 中  野  花  南 日本体育大学 80.08 29.58 50.50

優勝は吉岡詩果選手。スコア156.16は少し寂しいですが、明らかに本調子ではなく、まだケガからの回復途上なようでした。コンスタントに170点台は出せていた選手なので東日本までの復調に期待です。

女子シニアの東日本への通過枠は4ですので通過ラインは103.32でした。

 

○吉岡詩果選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lo+2T   6.20   0.98 7.18 2.000
2 3Lo<< <<  1.70   -0.74 0.96 -4.400
3 2A+3T   7.50   0.42 7.92 1.200
4 FSSp4   3.00   0.90 3.90 3.000
5 3S< 3.44   -0.69 2.75 -1.800
6 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.000
7 CCoSp4   3.50   0.58 4.08 1.600
8 3T   4.62 X 0.70 5.32 1.600
9 2Lo   1.87 X 0.17 2.04 1.000
10 ChSq1   3.00   1.17 4.17 2.200
11 2A+2T   5.06 X 0.33 5.39 1.000
12 LSp2   1.90   0.19 2.09 1.200
  TES   44.39   4.53 48.92  

構成にフリップとルッツなし。紀平梨花選手ほどではないですが吉岡詩果選手もまだケガからの回復途上でまともな構成が組めなかったようです。2回飛ぶジャンプはループとトーループ。ジャンプが足りず単独のダブルループを入れざるを得ないという状況でした。それでも2A+3Tのコンビネーションは入っていたりして、ちゃんと組めればもっと点は取れるのですというのは垣間見えます。

 

本来なら次に男子シングルシニアの結果が入るのですが、出場者なしで開催されませんでした。関東選手権には東京が含まれない。大学に入るころに皆シニアに上がる。大学は都内の大学へ進む。シニアが関東地区に残らない、という構図になっています。埼玉大とか千葉大とか横浜国大とか、誰か行きませんかね。

 

○女子シングル ジュニア(上位18人)

Pl Name Nation Total SP FS
1 千  葉  美乃花 埼玉アイスアリーナFC 127.26 43.35 83.91
2 中  尾      歩 埼玉アイスアリーナFC 125.30 47.42 77.88
3 石  田  真  綾 埼玉アイスアリーナFC 120.74 44.16 76.58
4 入  江  美  友 Mエイトクラブ 120.73 47.16 73.57
5 田  邊  桜  香 星槎国際横浜 120.40 41.13 79.27
6 藤  沼  聖  空 埼玉アイスアリーナFC 118.60 36.27 82.33
7 花  田  実  優 宇都宮フィギュアC 117.67 45.36 72.31
8 永  田  桂  都 神奈川FSC 114.53 42.82 71.71
9 北  條      楓 栃木県スケート連盟 113.51 44.11 69.40
10 髙  橋      舞 横浜創英スケート部 108.03 36.84 71.19
11 海老根  紗  彩 千葉県連 104.94 40.20 64.74
12 氏  家      天 横浜清風高等学校 103.96 38.04 65.92
13 八  田  琴  子 KOSE新横浜プリンスFSC 103.65 41.81 61.84
14 杉  本  くるみ 白鵬女子高校 102.48 40.36 62.12
15 新  井  真保里 埼玉アイスアリーナFC 101.82 39.23 62.59
16 木  村  真  歩 横浜創英スケート部 101.60 37.02 64.58
17 澤  登  早也香 山梨学院高校 100.72 39.36 61.36
18 久保山      唯 KOSE新横浜プリンスFSC 99.36 35.48 63.88

女子ジュニアの東日本進出枠は11あります。優勝は千葉美乃花選手。昨シーズンは関東ジュニア15位で東日本へ進めなかった選手が今シーズンは優勝を果たしました。千葉選手を含め埼玉アイスアリーナ勢が上位を占めています。新横浜・神奈川勢も頑張ってください。

東日本への進出ラインは104.94 中部選手権の西日本への通過ラインとそれほど遜色ない水準だったりはします。

MFアカデミー勢がここに混ざるとぐっと水準が上がっていくのですが、なぜか東京所属。MFは所在地の南船橋の略ではなくて三井不動産の略なようですが、どう考えても南船橋は千葉であって東京ではないはずです。ディズニーランドから成田空港までの間は東京を名乗っていいルールでもあるんでしょうか?

 

○男子シングルジュニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 山  田  琉  伸 埼玉栄高校 142.94 50.79 92.15
2 大久保  政  宗 長野日大高校 116.85 36.64 80.21
3 三  吉  慶  哉 アクアリンクちばSC 113.92 39.54 74.38
4 佐々木  陽  人 伊勢崎クラブ 113.08 36.50 76.58
5 丸  山  英  希 栃木県スケート連盟 111.16 37.13 74.03
6 牧  島  瑠  依 KOSE新横浜プリンスFSC 111.16 37.75 73.41
7 田  口  湊  音 アクアリンクちばSC 107.25 37.60 69.65
8 萩  原  颯  希 KOSE新横浜プリンスFSC 101.95 36.34 65.61
9 吉  村  冴哉人 KOSE新横浜プリンスFSC 87.44 25.86 61.58
10 畠  山  悠  汰 日立FC 83.39 28.75 54.64

男子ジュニアの東日本進出枠は7です。優勝は埼玉栄高校の山田琉伸選手。昨シーズンは全日本ジュニアで27位のショート落ちでした。その時よりはショートで高い点数が出ています。山田選手は数年前に沖縄でスケートを滑る中学生として取り上げられていた選手なはずですが、沖縄から上京して関東で1位を取りました。

 

○女子シングル ノービスA

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 松  浦  茉里衣 埼玉アイスアリーナFC 64.82 30.78 34.04
2 佐々木  紅  春 神奈川FSC 61.20 28.95 32.25
3 佐  藤  伶  香 埼玉アイスアリーナFC 57.86 27.37 30.49
4 小  川  葉  宇 埼玉アイスアリーナFC 55.12 22.92 32.70
5 吉  田  光  沙 KOSE新横浜プリンスFSC 52.29 20.79 32.50
6 井戸川  楓  佳 埼玉アイスアリーナFC 52.25 20.62 33.13
7 財  津  柚和美 アクアリンクちばSC 43.87 16.76 27.61
8 金  澤  美優花 KOSE新横浜プリンスFSC 41.11 14.91 26.70

女子のノービスAも埼玉アイスアリーナから松浦茉里衣選手が優勝です。昨シーズンは関東で7位で全日本へ進めなかったのですが今シーズンは優勝で進みます。

全日本進出枠は5ですので52.29が進出ラインとなりました。

 

○男子シングル ノービスA

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 西  野  太  翔 神奈川FSC 100.52 50.53 50.49
2 森  遼  人 アクアリンクちばSC 83.91 40.99 44.42
3 高  橋      健 埼玉アイスアリーナFC 65.57 27.58 37.99
4 大  林  理  人 神奈川FSC 61.56 23.00 38.56
5 請  田  礼  真 神奈川FSC 53.59 18.22 36.37
6 岩  本  英  飛 Mエイトクラブ 52.07 20.70 31.37
7 星  奏  多 神奈川FSC 49.50 19.26 30.24
8 村  橋  快  優 神奈川FSC 47.59 17.05 30.54
9 辻  出  歩  生 長野市スケート協会 43.69 14.72 29.97
10 宍  倉  匠  恵 千葉県連 39.52 17.27 22.75

男子のノービスAは西野太翔選手が100点超えのスコアで優勝です。昨年は全日本ノービスAで2位。ループ転倒でも100点に乗りました。全日本ノービスは高橋星名選手と一騎打ちになりそうですが、110点近い勝負になりそうなので、ノーミス勝負がしたいところでしょうか。

2位の森遼人選手は昨シーズン全日本ノービスAで16位。80点台が出せると表彰台争いになってくると思われます。

全日本進出枠は5ですが、上位2人は推薦選手ですので7位の49.50が全日本ラインになりました。

 

○西野太翔選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lz   5.90   0.98 6.88 1.600
2 2A+1Eu+3S   8.10   0.86 8.96 1.800
3 3F   5.30   0.35 5.65 0.600
4 3T   4.20   0.84 5.04 2.200
5 CCoSp3   3.00   0.10 3.10 0.400
6 3Lz+2A+SEQ   9.20   0.20 9.40 0.400
7 3Lo< <  F 4.31 X -1.96 2.35 -5.000
8 CCSp3   2.80   0.37 3.17 1.200
9 FSSp3   2.60   0.26 2.86 1.200
10 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.000
  TES   48.01   2.52 50.53  

西野選手は3回転5種類がほぼそろった構成になってます。ループは回転不足の転倒でしたが他4種類を決めました。2回飛ぶジャンプはルッツです。シークエンスダブルアクセルも取り込んでいます。ループを決めることができれば技術点で3.5点ほど、減点もなくなってトータル105点ほどになる計算でした。

 

○女子シングル ノービスB

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 森  成  美 埼玉アイスアリーナFC 58.65 29.11 30.04
2 山  田      怜 埼玉アイスアリーナFC 57.66 26.49 31.17
3 松  浦  杏  奈 埼玉アイスアリーナFC 56.33 25.64 30.69
4 古  川  心  祐 神奈川FSC 55.84 23.35 32.49
5 赤  塚  友  奏 埼玉アイスアリーナFC 54.96 25.42 30.04
6 佐  藤  芙  砂 高崎クラブ 48.03 22.00 26.03
7 山  口      結 KOSE新横浜プリンスFSC 45.26 19.44 25.82
8 松  岡      咲 埼玉アイスアリーナFC 44.82 17.69 27.13
9 松  本  咲  希 アクアリンクちばSC 43.96 20.80 23.16
10 横  山  莉  緒 神奈川FSC 42.19 19.54 23.15
11 マブニ  リリイ 埼玉アイスアリーナFC 41.85 18.94 22.91
12 大久保  侑  季 神奈川FSC 40.06 18.75 21.81

女子は埼玉アイスアリーナ勢が強く3カテゴリー制覇になりました。勝ったのは森成美選手。今シーズンからノービスBに上がってきた選手になります。女子のノービスBも全日本進出枠は5 54.96が進出ラインになります。結果的にノービスAより進出ラインが高い形になっています。

 

○男子シングル ノービスB

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 中  條  幹  太 神奈川FSC 50.49 19.69 30.80
2 坂  本  央  輔 KOSE新横浜プリンスFSC 49.54 18.20 31.34
3 高          旭 アクアリンクちばSC 49.15 20.25 29.40
4 武  田  龍  哉 アクアリンクちばSC 48.87 19.74 29.13
5 木  村  碧  一 埼玉アイスアリーナFC 47.21 20.54 26.67
6 堂  前  宗  祐 埼玉アイスアリーナFC 46.97 18.61 28.86
7 岸  浪  健  介 埼玉アイスアリーナFC 36.59 12.14 24.45
8 権  勇  輔 KOSE新横浜プリンスFSC 28.50 9.19 20.81

男子のノービスBも全日本進出枠は5です。優勝は今年からノービスBの中條幹太選手でした。全日本進出ラインは47.21で0.24差と際どいラインにありました。

 

東京を含まない関東選手権。ノービス、ジュニアの頃に関東にいても、いつか気づくと東京へ抜けて行ってしまいます。鍵山優真選手、佐藤駿選手、三浦佳生選手、みんないなくなってしまい、少し寂しい関東選手権でした。

 

中部選手権 紀平梨花復帰戦

22-23シーズンの地方大会が始まりました。

まずは中部選手権から。伝統的に強い名古屋の選手が集まる試合なわけですが、今回は異質な人が入ってきました。

 

○女子シングルシニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 松  生  理  乃 中京大中京高校 192.63 64.70 127.93
2 河  辺  愛  菜 中京大中京高校 176.62 58.59 118.03
3 横  井  ゆは菜 邦和みなとSC/中京大 173.36 64.26 109.10
4 大  庭      雅 東海東京FH 166.37 62.05 104.32
5 山  下  真  瑚 中京大学 162.89 57.24 105.65
6 紀  平  梨  花 トヨタ自動車 154.49 56.69 97.80
7 横  井  きな結 中京大中京高校 150.01 47.77 102.24
8 磯  村  彩  姫 中京大学 139.81 47.16 92.65
9 竹  内  す  い 大同大学 132.18 47.44 84.74
10 渡  邉  朱  音 椙山女学園大学 125.58 40.74 84.84
11 田  村  珠里亜 愛知みずほ大瑞穂高 125.13 41.00 84.13
12 加  藤  利緒菜 中京大学 123.57 45.76 77.81
13 浦  松  千  聖 中京大学 119.81 46.92 72.89
14 渡  辺  真  央 中京大学 109.03 37.70 71.33
15 笠  掛  梨  乃 中京大学 104.37 40.09 64.28
16 松  岡  さら沙 中京大学 102.22 38.63 63.59
17 浦  冨  真  以 CRYSTAL F・S・C 102.12 38.58 63.54
18 金  澤  茉  由 中京大学 96.33 33.71 62.62
19 植  杉  梨  南 中京大学 90.22 32.69 57.53

女子シングルの西日本への通過枠は13です。ただし、河辺愛菜選手はシード扱いですので、実質的には上位14位までが西日本へ通過するということになります。

全体的にあまり伸びなかった印象です。優勝は松生理乃選手で3連覇になります。スコアは190点台で昨年より下がりました。2位にはシードついている河辺愛菜選手が入ります。

横井ゆは菜選手は3位。やはりグランプリシリーズの出場権を持っている3人は強かったわけですが、フリーはいずれも伸びなかった印象でした。グランプリシリーズまで1カ月、どれだけ調整してくるでしょうか。

ベテラン大庭雅選手が4位。おそらく地方大会にエントリーしている女子選手の中では最年長になると思うのですが今シーズンも全日本までたどり着けるでしょうか。ベテランですが構成にダブルアクセルシークエンスを入れたり、新ルールにも対応してきているのですが、最後に2A+2Tは2A3つ目、2Tに至っては4つ目、ついでに言えばコンビネーション自体が4つ目、結果その要素丸ごと零点というベテランらしからぬ珍しいこともしてました。長く現役を続けて全日本に出続けてもらえたらと思います。

世界ジュニア表彰台経験のある山下真瑚選手が5位。ちょっと復調具合が見えない感じになっています。これくらいのスコアになってくると全日本出場は際どくなってきます。

そして、紀平梨花選手が6位でした。最初、あれ? 中部? と思いましたが、トヨタ自動車由来で中部ですね。正直なところ、この状態で出てきてほしくなかったなあ、とも思います。怪我がまた悪化してなければいいのですが。これでジャパンオープンに出たりグランプリシリーズを転戦したり、なかなか心配です。

横井きな結選手が7位。竹野家に続いて姉妹全日本を狙える位置にいる横井家なのですが、このスコアだと西日本を抜けるのは厳しいです。木下トロフィーで出した172.22くらいは西日本では欲しいです。

女子シングルの西日本への通過ラインは109.03になりました。枠が昨シーズンより広がってはいますが、130点台だった昨年のラインと比べるとだいぶ下がっています。

 

紀平梨花選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3S+2T   5.60   0.86 6.46 2.000
2 2A+2T   4.60   0.33 4.93 1.000
3 2Lo   1.70   0.17 1.87 0.800
4 1A F 1.10   -0.55 0.55 -5.000
5 FSSp4   3.00   0.30 3.30 1.200
6 3S   4.73 X 0.72 5.45 1.600
7 1A+2T* * 1.21 X -0.15 1.06 -1.400
8 2Lo   1.87 X 0.11 1.98 0.600
9 CCoSp3   3.00   0.60 3.60 2.200
10 ChSq1   3.00   1.17 4.17 2.400
11 StSq2   2.60   0.78 3.38 2.800
12 LSp3   2.40   0.48 2.88 2.000
  TES   34.81   4.82 39.63  

まだまだ構成も整ってないですしスピンステップのレベルも取れていない、という紀平選手のフリーです。飛んだ3回転はサルコウのみ。こういう構成に慣れていないのでダブルトーループも3回飛んで零点もらってました。出来とかどうでもよくて、無事に終えられれば良い、という試合でした。結果的に西日本進出ラインはかなり低かったですので、ショートもフリーも3回転無し、みたいな構成でもよかった計算ではありました。怪我が悪化していないことを祈ります。

 

○男子シングル シニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 山  本  草  太 中京大学 253.80 94.12 159.68
2 岩  野  颯  太 邦和SC 117.50 38.22 79.28
3 和  田  龍  京 中京大学 96.79 37.92 58.87

男子シングルは西日本への通過枠は6に対して出場者3人ですので全員通過です。

本草太選手が当然優勝。253.80は今シーズン3試合目で一番低いスコアです。250点台で最低点と言える水準に今シーズンはなってきています。

 

○山本草太選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4F F 11.00   -5.50 5.50 -5.000
2 4S   9.70   1.94 11.64 2.000
3 4T+2T   10.80   0.63 11.43 0.800
4 3A+1Eu+3S   12.80   2.13 14.93 2.400
5 FCSp2   2.30   0.08 2.38 0.400
6 StSq3   3.30   0.66 3.96 2.200
7 4Tq q 10.45 X -4.75 5.70 -5.000
8 3F+2A+SEQ   9.46 X 0.88 10.34 1.600
9 3A   8.80 X 0.00 8.80 0.200
10 ChSq1   3.00   1.33 4.33 2.400
11 CSSp3   2.60   0.78 3.38 2.800
12 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.000
  TES   87.71   -1.12 86.59  

入れてきました4回転フリップ。これは転倒に終わります。でも回転は足りていました。これを含め4回転は4本構成。サルコウトーループの確率は上がってきています。2回飛ぶジャンプは4回転トーループトリプルアクセル。余るダブルアクセルをシークエンスに組み込むこともできていて基礎点は87.71 スピンステップのレベルが獲り切れていませんが本人比で過去最高基礎点です。フリップ入れない方が安定するから3本構成でこの先やっていくかも、というようなコメントをしていましたが、それでも83点台の基礎点は出していました。

グランプリシリーズは3戦目のフランスと5戦目のNHK杯をもらえました。今シーズンの出来だと表彰台争いには顔を出してきそうです。

 

○女子シングル ジュニア(上位12人)

Pl Name Nation Total SP FS
1 和  田  薫  子 グランプリ東海クラブ 155.15 49.66 105.49
2 矢  口  真  央 スペリオール愛知FSC 147.14 50.98 96.16
3 後  藤  千  弦 中京大中京高校 137.51 46.22 91.29
4 大  坪  瑚  子 邦和みなとスケート部 134.37 42.77 91.60
5 山  根  有加里 名東FSC 118.00 42.30 75.70
6 門  田  桃  愛 名東FSC 117.30 41.15 76.15
7 高  岡  も  も 中京大中京高校 108.09 40.17 67.92
8 森      実  愛 名古屋FSC 107.92 36.26 71.66
9 佐久間  結  子 ポラリス中部FSC 105.02 35.08 69.94
10 柳  川  加  奈 CRYSTAL F・S・C 104.43 33.67 70.76
11 窪  田  真  衣 エヌエフエスクラ 102.65 35.20 67.45
12 菰  原  皐  月 グランプリ東海クラブ 101.25 37.38 63.87

女子シングルジュニアの西日本への通過枠は8です。

名古屋勢は今シーズンジュニアグランプリに誰も出場出来ていないのですが、唯一サブ枠にまでは入っていた和田薫子選手が優勝しました。ショート2位からの逆転優勝でした。昨シーズン全日本ノービスAで2位に入った島田麻央世代。それはすなわち、長いジュニアを強制される最初の世代でもあります。優勝したので張っておきます、クラウドファンディング受付中です。

同じく今シーズンからジュニアに上がった矢口真央選手が2位。島田麻央選手が麻央麻央騒がれてますが、こちらの真央は真正浅田真央と字まで同じわけで、きっと何か言いたいこともあると思います。ジュニアの中でも上位まで上がっていくと、そういう取り上げられ方もするようになるのだろうと思います。

西日本通過ラインは107.92でした。ジュニアも昨シーズンよりラインが下がっています。有望ジュニアが木下アカデミーに、つまり近畿選手権に取られていくというのが一つこの辺に出ている感じもします。

 

○男子シングルジュニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 田  内  誠  悟 名東FSC 160.58 63.23 97.35
2 三  島  舞  明 名古屋FSC 159.07 55.96 103.11
3 芳  岡  優  希 LYS 157.05 52.96 104.09
4 誉  田  知  己 愛知みずほ大瑞穂高 144.85 47.33 97.52
5 三  原  庸  汰 ノイエス金沢FSC 131.41 46.59 84.82
6 佐  藤  和  那 邦和みなとスケート部 124.22 41.63 82.59
7 中  野  瑠  伽 名東FSC 116.63 40.77 75.86
8 福  地  一  真 金沢フィギュアSC 100.45 39.97 60.48
9 村  上  晴  哉 グランプリ東海クラブ 96.91 34.08 62.83

男子ジュニアの西日本進出枠は7です。優勝は中部からはただ一人ジュニアグランプリのエントリーがある田内選手でした。ジュニアグランプリは6戦目にエントリーで2週間後でしたのでブロック大会免除にはならずに出場していました。やはりジュニアでもグランプリの出場権を持っている選手は強いようです。

西日本進出ラインは116.63でした。昨シーズンより枠が3つも広がってますので進出ラインは下がりましたがレベルは少し上がったようでした。

 

○女子シングル ノービスA

Pl Name Nation Total TES PCS
1 上  薗  恋  奈 LYS 98.08 54.45 43.63
2 岡  田  芽  依 ポラリス中部FSC 86.86 43.97 43.39
3 大  野  友心音 ポラリス中部FSC 61.96 27.49 34.47
4 戸  川  南  沙 アテナ豊橋FSC 61.04 27.00 34.04
5 佐  藤  心  春 邦和SC 59.65 27.20 32.95
6 森  田  愛  華 グランプリ東海クラブ 56.11 27.93 28.68
7 中  谷  玲  菜 グランプリ東海クラブ 55.05 25.44 29.61
8 村  上  惺  菜 グランプリ東海クラブ 54.57 23.41 31.16
9 渡  瀬  陽  香 邦和SC 53.37 23.80 30.07
10 宮  崎  紗矢香 ノイエス金沢FSC 44.45 16.96 28.49
11 河  津  来  奈 グランプリ東海クラブ 43.89 18.29 25.60

女子のノービスAの全日本ノービス進出は4人です。ノービスは東日本西日本がなくいきなり全日本なので枠が結構厳しく見えますが、推薦選手で出場が決まっているのが2人いますので、実際には6位まで全日本へ進めます。

優勝は上薗選手。昨年の全日本ノービスAで5位。上4人はジュニアに上がってますので今シーズンは優勝候補です。98.08というのも十分優勝が狙えるスコアです。LYSは樋口美穂子先生が作った新しいチームですね。

全日本進出ラインは56.11 結構際どい勝負でした。

 

○男子シングル ノービスA

Pl Name Nation Total TES PCS
1 花  井  広  人 邦和みなとスケート部 86.06 43.30 42.76
2 松  本  悠  輝 スペリオール愛知FSC 70.50 27.14 43.86
3 竹  中      慎 アテナ豊橋FSC 57.74 25.50 32.74
4 青  木  蓮  耶 グランプリ東海クラブ 51.27 18.53 32.74

男子のノービスAは全日本進出枠5に対して出場4人ですので全員全日本ノービスに出場できます。

優勝は花井広人選手。昨シーズン全日本ノービスAで17位でした。その時からはだいぶスコアを上げてきていて表彰台争いもできるか、という水準にいます。

 

○女子シングル ノービスB

Pl Name Nation Total TES PCS
1 花  井  咲  良 邦和みなとスケート部 63.37 32.04 31.83
2 星  碧  波 グランプリ東海クラブ 63.34 28.20 35.14
3 矢  島  凜  果 グランプリ東海クラブ 59.99 25.98 34.01
4 榎  本  ミ  ク 名東FSC 58.68 26.61 32.07
5 森  岡      凛 LYS 57.95 26.15 31.80
6 竹  島  花  英 LYS 56.42 26.17 30.25
7 河  合  美璃杏 邦和SC 55.99 23.95 32.04
8 河  合  心々渚 グランプリ東海クラブ 55.10 24.18 30.92
9 宋  玟  炅 邦和SC 54.70 25.12 29.58
10 宇佐美  麻  帆 名東FSC 50.56 21.64 28.92
11 木  原  永  稀 邦和SC 44.63 18.76 27.37

女子ノービスBの全日本進出枠は6ですが推薦枠が3人外数で決まっていますので9位まで全日本に進める計算です。

優勝の花井選手は昨シーズンは全日本ノービスBで14位でした。63.37は際立ったスコアではないですが、8月には78.26という昨シーズンの全日本ノービスの優勝スコアを超える得点を出していますし優勝候補として今年は臨むことになります。

 

○男子シングル ノービスB

Pl Name Nation Total TES PCS
1 三  浦  琉  生 グランプリ東海クラブ 60.05 20.09 39.96
2 河  合  悠  立 名東FSC 58.96 23.69 35.27
3 木  村  勇  翔 グランプリ東海クラブ 54.64 18.78 36.36
4 丸  山  喜  生 アイリスFSC 51.05 19.44 31.61
5 三  田  夏  輝 邦和SC 48.75 17.08 32.17
6 富  樫  悠  也 グランプリ東海クラブ 48.34 16.17 32.17
7 岡  本  陽  輝 アイススターFSC 35.28 10.80 24.98

男子ノービスBの全日本進出枠は6 残念ながら1人だけ枠から外れることになりました。

優勝した三浦選手は昨シーズンは全日本ノービスBで13位でした。60.05は今シーズンのスコアランクでは2位にあたるスコアです。

 

近年、関西大学、木下アカデミーなど近畿勢に押されて、若干地盤沈下気味なところを少し感じるのですが、今大会もジュニアシニアの女子はスコアが伸びなかったなという印象でした。一方でノービスは名古屋勢も元気で樋口美穂子先生の新設チームLYSの面々も活躍していました。

 

ネーベルホルン杯 亀の甲より年の劫

チャレンジャーシリーズの3戦目、ネーベルホルン杯。オリンピックシーズンはこれまでオリンピック予選になっている試合でしたが、そうではないシーズンは普通のチャレンジャーシリーズです。日本からの派遣も少なく、ここ2試合と比べると少しインパクトに欠ける試合ではありました。

 

○男子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Keegan MESSING CAN 245.74 74.85 170.89
2 Sihyeong LEE KOR 235.71 86.78 148.93
3 Roman SADOVSKY CAN 222.74 89.57 133.17
4 Kazuki TOMONO JPN 210.77 64.97 145.80
5 Tomas-Llorenc GUARINO SABATE ESP 209.34 71.10 138.24
6 Jari KESSLER CRO 197.99 72.97 125.02
7 Ivan SHMURATKO UKR 194.90 69.89 125.01
8 Liam KAPEIKIS USA 191.72 67.48 124.24
9 Nikita STAROSTIN GER 184.96 61.91 123.05
10 Mihhail SELEVKO EST 183.09 67.28 115.81
10 Younghyun CHA KOR 183.09 53.94 129.15
12 Valtter VIRTANEN FIN 178.28 69.34 108.94
13 Makar SUNTSEV FIN 176.09 60.43 115.66
14 Kornel WITKOWSKI POL 162.86 66.33 96.53
15 Andrii KOKURA UKR 156.84 53.59 103.25

優勝は30歳のキーガンメッシング選手でした。4年ぶり2度目のネーベルホルン杯優勝。チャレンジャーシリーズは通算3勝目です。245.74というスコアは本人比で大したスコアではないですし、ショート出遅れてからのフリーの逆転優勝とはいえノーミスなわけでもなかったですし、本人が心の底からうれしいかどうかはわかりませんが、オリンピックを30歳で終えて、次のシーズンもチャレンジャーシリーズからしっかり出てきたことが視聴者としてはうれしいところでした。グランプリシリーズは2戦目のスケートカナダと最終6戦目のフィンランドにエントリーです。4年ぶりのファイナル進出の可能性もあるメンバーな感じもありました。

2位には韓国のイシヒョン選手が入りました。こちらはパーソナルベストでチャレンジャーシリーズ初の表彰台です。韓国の2番手。昨シーズンはオリンピック、世界選手権と出場しました。今シーズンどこまで行けるか? というのが問われるところでまずは一つの結果を出しました。グランプリシリーズはフランスのみエントリー。来シーズンに2枠もらえるような演技が出来るでしょうか

3位はカナダのサドフスキー選手。ショート首位だったのですがフリーは伸びませんでした。ショートの89.57はお祭り試合の21年ワールドチームトロフィーの89.61というパーソナルベストに匹敵するスコアだったのですがフリーは厳しい滑りになりました。グランプリシリーズは初戦のスケートアメリカと4戦目のイギリスにエントリーです。

日本からシングルには唯一出場の友野一希選手が4位でした。ショートは・・・、64.97というちょっと信じられないようなスコアでした。フリーで順位を上げていますが、そこは周りとのそもそもの地力の差があるからで、巻き返したというほどの出来でもないです。ちょっと心配になる出来。ただ、友野選手もこれまでの戦績を見ても、8月9月はなかなかひどい、というのはありがちで、昨シーズンも近畿選手権でトータル201.24 フリーは125.34という、この先大丈夫ですか??? みたいなところから四大陸2位、世界選手権6位まで行ってますので、今シーズンも調整力を信じて待ちましょうか。グランプリシリーズは3戦目のフランスと5戦目のNHK杯。シード選手扱いですしファイナル進出もあり得るメンバーなのですが、そこまでに調子が戻るかどうか。

 

友野一希選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4T+2T   10.80   -2.09 8.71 -2.286
2 4S< F 7.76   -3.88 3.88 -5.000
3 4Tq F 9.50   -4.75 4.75 -5.000
4 3Lo   4.90   -0.29 4.61 -0.571
5 CSSp4   3.00   0.54 3.54 1.857
6 FCSp4   3.20   0.58 3.78 1.714
7 StSq2   2.60   0.73 3.33 2.714
8 3A   8.80 x -1.44 7.36 -1.857
9 3F+2T   7.26 x 0.85 8.11 1.571
10 3A+1Eu+2S   10.78 x 1.28 12.06 1.429
11 ChSq1   3.00   1.70 4.70 3.429
12 CCoSp3   3.00   0.72 3.72 2.429
  TES   74.60   -6.05 68.55  

ジャンプ構成は基本的に昨シーズンと変わってなさそうです。4回転は2種類3本。2回飛ぶジャンプは4回転トーループトリプルアクセルです。冒頭3つで4回転をこなし、単独ループが4つ目にきて、1.1倍にトリプルアクセル2本とコンビネーション2つが入ります。ルッツが余っているのですが昨シーズンのジャパンオープンを最後にフリップに入れ替えています。元々!頻発でしたし苦手なのでしょうきっと。

セカンド3回転なし。完成形では冒頭のコンビネーションに3回転がついているというのが昨シーズンの形でした。3連続も当然完成形では3つ目は3回転です。男子のこの領域の選手はダブルアクセルが余るので2Tを付けるより2Aを付けることで基礎点が2.0ないしは1.1倍のところで2.2あがるのですが、まだその構成は組めていません。

ジャンプミスがかさんでいてショートフリー合わせてジャンプのGOEが-21.53でした。なかなかひどい・・。昨シーズン通じてこれより悪いジャンプのGOEスコアは全選手で3例しかありませんでした。もうこれより出来の悪い試合、というのはなかなか作れませんので、あとは上がるだけだと思います。

 

○女子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Loena HENDRICKX BEL 208.05 76.19 131.86
2 Seoyeong WI KOR 193.25 61.31 131.94
3 Eva-Lotta KIIBUS EST 165.21 50.94 114.27
4 Tzu-Han TING TPE 162.42 49.92 112.50
5 Madeline SCHIZAS CAN 160.71 64.99 95.72
6 Starr ANDREWS USA 156.60 53.31 103.29
7 Olga MIKUTINA AUT 155.53 58.31 97.22
8 Lindsay van ZUNDERT NED 154.31 53.11 101.20
8 Stefanie PESENDORFER AUT 154.31 52.78 101.53
10 Linnea CEDER FIN 152.81 57.43 95.38
11 Niina PETROKINA EST 152.00 47.34 104.66
12 Gracie GOLD USA 138.89 45.08 93.81
13 Anastasia GOZHVA UKR 129.31 37.67 91.64
14 Livia KAISER SUI 128.34 47.21 81.13
15 Yae-Mia NEIRA CHI 104.93 36.39 68.54
  Ahsun YUN KOR 56.94 56.94  
  Kristina ISAEV GER 49.73 49.73  

優勝はベルギーのヘンドリックス選手。本命が順当に勝つという試合でした。ショートは圧巻。すごいなピンクの衣装。2度目の76点台で抜け出します。フリーも前半素晴らしかったのですが1.1倍ボーナスタイムに入って崩れました。結果的には本人比では平凡レベルですがそれでも208.05で圧勝でした。チャレンジャーシリーズはこれで2勝目になります。まだ優勝経験のないグランプリシリーズは3戦目のフランスと6戦目フィンランドにエントリー。順当にいけばファイナルが見えてきます。

2位には韓国のウィソヨン選手が入りました。昨シーズン世界ジュニア5位から今シーズン本格的にシニアに上がる17歳。ショートは出遅れたのですがフリーでパーソナルベストを出して2位に入ってきました。韓国は190点台の選手が多数いて、世界選手権3枠の争いが激烈なのですがその候補の一人になります。グランプリシリーズは1戦、NHK杯にエントリーです。

3位はエストニアエヴァロッタキーブス選手。表彰台には乗りましたが本人比でもスコアは平凡でしょうか。ヨーロッパ勢では数少ない200点を超えるパーソナルベストを持っているのですが今回はスコア伸びませんでした。グランプリシリーズは6戦目のフィンランドのみの予定でしたが、欠場者が出たNHK杯に追加エントリーがあって2戦になりました

そして、この試合ではグレイシーゴールド選手が久しぶりに、アメリカ国外の試合に参戦してきました。スコアは138.89と伸ばせませんでしたが本当に久しぶりにここまで戻ってきてくれてうれしいです。グランプリシリーズ、スケートアメリカに期待です。

 

○ルナヘンドリックス選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2A+1Eu+3S   8.10   1.03 9.13 2.429
2 2A   3.30   0.66 3.96 2.143
3 3Lz! ! 5.90   0.83 6.73 1.143
4 3F   5.30   1.59 6.89 3.143
5 CCoSp4   3.50   1.26 4.76 3.571
6 ChSq1   3.00   1.30 4.30 2.714
7 3Lz!<<+REP <<  1.62 x -1.05 0.57 -5.000
8 3F+3T< 9.53 x -1.17 8.36 -2.143
9 2Lz+2T   3.74 x 0.17 3.91 0.857
10 FCCoSp4   3.50   0.98 4.48 2.714
11 StSq4   3.90   1.48 5.38 3.571
12 LSp4   2.70   1.13 3.83 4.286
  TES   54.09   8.21 62.30  

ヘンドリックス選手のフリーの構成には大変苦心した跡が見られます。2回飛ぶジャンプはルッツとフリップ。ルッツはダウングレードのリピートになってしまっていますが、本来はここにセカンド3Tが付くはずだったのでしょう。そして最後のジャンプにダブルルッツがいます。これ、トリプルにしたら3回目のトリプルルッツになりますので、最初からダブルのつもりで跳んだはずです。なぜここにダブルルッツが来るかと言うと、どうしてもトリプルループを飛びたくないからだと思われます。1.1倍のところに入れると仮定してトリプルループは回転足りていればGOE-5の時にダブルルッツのGOE+3と同じ点数になるわけで、転倒さえしなければトリプルループの方が分がよさそうなのですが、それでもダブルルッツを入れてくる。よほどループが苦手なのだな、というのが見て取れます。ただ、これも、トリプルサルコウを3連続の3つ目に入れるのをあきらめれば単独ジャンプとして使えるのですが、それもしていない。3連続でサルコウを使うのではなく+2T+2Tに出来ればいいのですが、これは2Tが3回になって使えない。その回避に多くの選手は+2T+2Loにするのですが、2回転であってもループはおそらく入れたくないのでしょう。3連のサルコウを2回転にして1.1倍に3回転サルコウを持ってきても今回の構成より基礎点は下がる。その結果がダブルルッツ。

3連続に2Loを入れる構成は昨シーズンもありましたしできると思うのですが、そんなに入れたくないんでしょうか。なお、トリプルループはヘンドリックス選手は記録のある国際大会では生涯で一度も成功していません。試みたのさえ昨シーズンのロステレコム杯ただ一度であり、その時はアンダーローテーションでした。

 

チャレンジャーシリーズは次週は4戦目でオンドレイネペラ杯になります。日本からの派遣はありません。

 

 

 

ロンバルディア杯 トリプルアクセルの飛躍

世界チャンピオン登場のロンバルディア杯。しかし、試合展開は誰もが予想しないものでした。

 

○女子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Rinka WATANABE JPN 213.14 66.83 146.31
2 Kaori SAKAMOTO JPN 205.33 72.93 132.40
3 Ekaterina KURAKOVA POL 188.41 59.24 129.17
4 Amber GLENN USA 177.01 55.99 121.02
5 Hanna HARRELL USA 175.55 60.83 114.72
6 Lara Naki GUTMANN ITA 168.39 56.46 111.93
7 Sarina JOOS SUI 161.24 51.31 109.93
8 Tzu-Han TING TPE 156.35 53.22 103.13
9 Wakaba HIGUCHI JPN 150.20 57.75 92.45
10 Elena AGOSTINELLI ITA 148.88 52.40 96.48
11 Janna JYRKINEN FIN 136.96 43.49 93.47
12 Anna PEZZETTA ITA 134.55 56.71 77.84
13 Gerli LIINAMAE EST 122.82 46.37 76.45
14 Oona OUNASVUORI FIN 122.68 50.78 71.90
15 Daria AFINOGENOVA LTU 122.05 42.97 79.08
16 Nikola RYCHTARIKOVA CZE 112.54 31.56 80.98

優勝は昨シーズン日本選手権6位の渡辺倫果選手。出発前には、メンバー豪華すぎて((((;゚Д゚))))))))、みたいなツィッター発言をしていた、オリンピック代表2人とともに派遣された初めてのシニアのISU公認大会。ショート2位からフリーでトリプルアクセルを決めて、世界チャンピオンを押しのけての逆転優勝です。昨シーズン19歳にして初めて全日本で一桁順位を出して這い上がったものの、世界ジュニアで失敗し世界の舞台で次につなげる切符を掴みそこなっていました。今シーズンが勝負のシーズン。トップで生き残れるか、1度だけのフロックか。そう問われるシーズンでいきなり結果を出しました。

優勝スコア213.14 ISU公認の200点突破は現役日本人選手では11人目、210点突破は6人目です。現役で210点を超えている6人は神戸の中野組の2人以外は全員トリプルアクセルを飛んでいることになります。213.14は昨シーズンでもシーズンベスト17位相当。ルール多少変わってますが、それでもロシア勢抜きならシーズンベスト順位はこれより上がるでしょうから、来期のグランプリシリーズはほぼ掴めたと思います。今シーズンはまだ枠を持っていないのですが、チャレンジャーシリーズの優勝者は補欠で待ち枠には入ります。日本勢がすでに3人埋めているところには入れないのですが、日本勢が1人だけの4戦目イギリスで欠場が出ることが確定しています。ここに入れてもらえるかどうか?

なお、いろいろ紆余曲折しながら今期からMFアカデミー所属(登録は法政大学ですが)になった渡辺倫果選手ですので、MFアカデミーのシニア国際大会&ISU公認大会初優勝でもありました。

 

2位が現世界チャンピオンの坂本花織選手。ちょっとフリーは散々な出来でした。まあ、坂本選手はジュニアのころはともかく、シニアに上がってからは9月にまともな結果を出したことないですから想定の範囲内ではあるのだろと思います。キスアンドクライの表情も想定の範囲内ですと言ってました。なかなかほかの選手では見かけません、点が出て喜ぶでも悲しむでもなく、膝叩いて笑うというキスアンドクライ。グランプリシリーズは初戦のスケートアメリカからなのですが、そこまでに調整間に合うかどうか。間に合わないと世界ジュニアチャンピオンのレビト選手や松生理乃選手あたりに結構な確率で足元さらわれそうにも感じます。

3位にはポーランドのクラコワ選手入りました。ロシア出身の二十歳。ロシアの選手は10代で引退が多いですが、他国へ移籍すると20代になっても現役続くコースもあるようです。昨シーズンヨーロッパ選手権5位。今シーズンは単純計算では表彰台チャンスがありそうです。

4位5位にはアメリカ勢でアンバーグレン選手にハンナハレル選手と続きます。オリンピック代表が誰もグランプリシリーズにエントリーしていないアメリカ勢。今シーズンチャンスなはずですが、流石に170点台だと厳しいのでこの先の立て直しが必要そうです

日本からのもう一人樋口新葉選手は9位でした。ケガ明け。たぶん、明けたばかりで練習積めていないです。立ち位置的にはわざわざ無理して出る必要のない試合でしたが、それでも岡島先生帯同で出てくるということは、練習積めていない状態でも試合勘取り戻すために意味のある試合、ということだったのだろうと思います。グランプリシリーズは2戦目のスケートカナダから。同じくケガ明けの紀平梨花選手との勝負なのですが、それぞれここまでに合わせていけるでしょうか。順当にいけばファイナル表彰台があり得る選手なのですが、間に合うかなあ・・・。

 

○渡辺倫果選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A   8.00   2.40 10.40 2.857
2 3Lo   4.90   1.27 6.17 2.571
3 3Lo+3T   9.10   1.08 10.18 2.286
4 3F   5.30   1.06 6.36 2.143
5 FCSp4   3.20   1.02 4.22 3.143
6 ChSq1   3.00   1.20 4.20 2.429
7 3Lz+2A+SEQ   10.12 x 1.30 11.42 2.286
8 2A+1Eu+3S   8.91 x 1.29 10.20 2.857
9 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.000
10 3Lz<< <<  2.31 x -1.01 1.30 -4.714
11 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
12 FSSp4   3.00   0.84 3.84 2.857
  TES   65.24   12.32 77.56  

小さな試合含め飛び続けてきたトリプルアクセルがここで決まりました。成功は全日本選手権以来。ただ、ポイントは、トリプルアクセル一発屋ではないということ。ショートフリー通じてスピンステップすべてレベル4。今大会スピンもステップも坂本花織選手を上回りました。

基礎点は65.24 これ、ノーミスではなくてルッツがダウングレードで出ています。2回飛ぶジャンプはルッツとループ。トリプルアクセル持ちの特権、余るダブルアクセルをシークエンスに入れています。ルッツで基礎点満額取れれば基礎点が4.18上がって69.42にまでなります。計算上、ノーミス150点です。ショートでもトリプルアクセルを揃えられるとノーミスで220点まで届くということになります。若干、GOE甘めな試合な感じがしないでもないですが、同じ試合で坂本花織選手の上へ行ったのは事実です。

フリーはJIN(仁)のテーマソング。個人的には世界へ今から出ていこうという選手にはあまり日本ローカルな曲を選んでほしくない、という思いもあるのですが、世界観はうまく出ていたように感じます。昨シーズンのカルミナブラーナ、今シーズンショートのロクサーヌのタンゴのような曲、衣装としては赤黒系が似合う選手、という印象でいましたが、こういうのもありだな、とは思いました。その辺が、世界的には無名な選手ながらPCS68.75まで出たことに反映されているように感じます。

 

○坂本花織選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2A   3.30   0.59 3.89 1.857
2 3Lz! ! 5.90   0.35 6.25 0.571
3 3S   4.30   1.29 5.59 3.000
4 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.000
5 3F F 5.30   -2.65 2.65 -5.000
6 StSq2   2.60   0.78 3.38 3.000
7 3F+2T   7.26 x 0.74 8.00 1.571
8 FSSp4   3.00   0.60 3.60 1.857
9 2A+3T+2T   9.68 x 1.26 10.94 2.857
10 ChSq1   3.00   1.50 4.50 3.000
11 3Lo   5.39 x 1.37 6.76 2.714
12 FCCoSp2   2.50   0.70 3.20 2.714
  TES   55.73   7.58 63.31  

全体的にまだ調整段階という感じだった坂本花織選手。基礎点も55.73と伸びませんでした。コンビネーションが1つ入らず。スピンステップのレベルも取れていません。2回飛ぶジャンプはフリップだけでしたが、おそらくトーループも入るはずだったのでしょう。構成的には昨シーズンとほぼ変わっていなくて、サルコウとフリップの順番が変わるくらいです。スピンの入る位置とかは変わっていますけれど。今のところ昨シーズンから基礎点が上がるという気配はありません。

まあ、過去の本人比で205.33は9月の試合としてはベストなわけで、そのうちスコアは出てくると思いますけれど、高難度ジャンプが加わる雰囲気はなさそうではありました。

 

樋口新葉選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2A   3.30   0.73 4.03 2.143
2 3Lz<< <<  2.10   -1.01 1.09 -4.714
3 2Lo   1.70   0.07 1.77 0.571
4 3S   4.30   0.60 4.90 1.429
5 CCoSp4   3.50   0.63 4.13 1.857
6 3Lz<+REP F 3.63 x -2.36 1.27 -5.000
7 2A   3.63 x 0.53 4.16 1.714
8 2Fe e 1.58 x -0.37 1.21 -2.429
9 FCSp4   3.20   0.51 3.71 1.714
10 StSq3   3.30   0.79 4.09 2.429
11 ChSq1   3.00   0.60 3.60 1.143
12 FCCoSp3   3.00   0.42 3.42 1.429
  TES   36.24   1.14 37.38  

樋口新葉選手はコンビネーションジャンプが結果的に1つも入りませんでした。従って本当はどういう構成にしたいのか、というのがまだ見えません。特に、冒頭トリプルアクセルにした場合、余るダブルアクセルをどう使うのか、なんてところは全く見えないですし、まだそこまで考える余裕もないかもしれません。

フリー92.45はシニアに上がってどころかジュニアの頃まで遡っても最低のスコアです。スコアとか構成とか、そういった部分ではたぶん何の参考にもならない試合だったのだろうと思います。とりあえず、棄権せずに出てきて4分間滑ることができる状態にまでは回復している、というのが見えてよかったです、という試合だったのだろうと思います。

 

○男子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Adam SIAO HIM FA FRA 237.19 84.69 152.50
2 Koshiro SHIMADA JPN 235.90 89.18 146.72
3 Nikolaj MEMOLA ITA 230.52 81.68 148.84
4 Matteo RIZZO ITA 226.67 77.72 148.95
5 Nika EGADZE GEO 217.64 82.82 134.82
6 Luc ECONOMIDES FRA 197.41 64.83 132.58
7 Dinh TRAN USA 186.14 60.53 125.61
8 Emanuele INDELICATO ITA 161.00 61.40 99.60
9 David SEDEJ SLO 153.86 49.89 103.97
10 Mykhailo RUDKOVSKYI UKR 153.35 50.85 102.50
  Samuel McALLISTER IRL 54.00 54.00  

男子シングルはアダムシャオヒムファ選手がチャレンジャーシリーズ初優勝を果たしました。スコア的には今一つなところもありますが優勝は優勝です。フランス選手権では4年連続2位。まだ2番手感がありますが、世界選手権では8位に入ったり国際大会では昨シーズンから上位に出てくるようになりました。フランスは2枠ありますし、シーズン半ばから調子を上げていけばいい立場かと思います。グランプリシリーズは3戦目のフランスからです。

2位に島田高志郎選手でした。ショートは首位。フリーは結局僅差の勝負に敗れた形です。グランプリシーズは何とか1枠持っているのですが、ランキング的にはかなり低く、来シーズン以降を考えると1試合1試合が常に勝負という位置にいると思われます。できればここで300ポイント欲しかったかなあ。とりあえず、フリーの146.72にトータルの235.90はパーソナルベストですから、そういう点では先につながったとは言えます。

3位にはイタリアからメモラ選手。ジュニアグランプリシリーズを連戦していてこのロンバルディア杯で3週連続の国際大会という珍しいスケジュールで来ていますが、結局イタリア勢最上位で表彰台に乗ったのはメモラ選手でした。ジュニアグランプリファイナルがほぼ確状態なのですが、シーズン後半はヨーロッパ選手権に世界ジュニア、さらには世界選手権まで出てくるような展開がありえるのかも、と思わされるシーズン序盤です。

リッツォ選手が4位。近年のイタリア男子の興隆を引っ張ってきた選手ですが、メモラ選手に負けていると世界選手権代表権を取れない可能性も出てきます。まあ、シーズン序盤なので、まだまだこれから、ということではあるのだろうとは思います。

 

○島田高志郎選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2T   1.30   0.05 1.35 0.571
2 3S   4.30   0.52 4.82 1.143
3 3A+2T   9.30   -1.60 7.70 -1.714
4 3Lo   4.90   0.98 5.88 2.143
5 StSq3   3.30   1.06 4.36 3.000
6 FSSp3   2.60   0.73 3.33 2.714
7 3A+1Eu+3S   14.08 x 1.60 15.68 1.714
8 ChSq1   3.00   1.10 4.10 2.143
9 1F   0.55 x 0.00 0.55 0.000
10 3Lzq+2A+SEQ q 10.12 x -0.59 9.53 -1.000
11 CCoSp4   3.50   0.84 4.34 2.429
12 FCCoSp3   3.00   0.66 3.66 2.143
  TES   59.95   5.35 65.30  

4回転がおそらく本来はトーループサルコウという2本入る構成なのだと思いますが結局1本も入りませんでした。サルコウはショートで成功しているので今大会で結局4回転は1本です。得意な方を練習して2本入れていくのではなく、2種類を1本づつ入れるという考え方でやっているようです。1種類で2回飛ぶより2種類習得する方が当然苦労は多いと思うのですが、2種類にすることで、ショートに2本入れられるし、フリーは慣れれば3本に、そうでなくてもトリプルアクセルと3Tを2本づつ使えるということになるので、先を見据えると2種類常に毎試合チャレンジする、ということの価値はあるのだろうなと思います。

2回飛んだジャンプは結果的にトリプルアクセルトリプルサルコウ。ただ、サルコウは4回転崩れの3回転でしょうから、最初から意図していたのはトリプルアクセルのみと思われます。また、セカンド3回転がないので3Tも余っています。そうなると3Lz+2Aのシークエンスよりも3Lz+3Tのコンビネーションの方が当然お得です。リカバリーするならそういう手がありました。

冒頭4回転2種類が入り、3つ目のコンビネーションはセカンド3回転で他もノーミスでスピンステップレベル4とした場合、基礎点は83.23になります。それくらい出せればTES90点にPCS80点でも170点まで出てショートと合わせて260点前後まで来るので、グランプリシリーズでもメンバー次第で表彰台争いくらいはできる。そう考えると、今組もうとしている構成でしっかり滑ることができれば、先へつながっていくんだろうと思います。

 

チャレンジャーシリーズは次週に3戦目。ネーベルホルン杯に日本からは友野一希選手が出場します。女子は無しでペアに柚木心結/市橋翔哉組が出場します