全日本ジュニア18プレビュー

まず、ジュニアグランプリシリーズの結果を並べます

 

横井ゆは菜 184.09(57.62(32.99,25.63)) 126.47(71.32,55.15)) 3位(7)

 

荒木菜那 176.50(60.93(36.19,24.74) 115.21(62.75,52.46)) 5位(5)

吉岡詩果 175.19(59.95(34.24,25.71) 115.24(64.96,50.28)) 6位(5)

住吉りをん 174.96(55.07(32.12,24.95) 119.89(64.97,54.92)) 3位(4)

川畑和愛 173.84(58.89(31.98,26.91) 114.95(60.37,54.58)) 5位(1)

横井ゆは菜 173.15(51.65(28.28,24.37) 121.50(66.41,55.09)) 6位(1)

住吉りをん 171.65(59.80(33.78,26.02) 111.85(58.19,53.66)) 4位(6)

 

川畑和愛 167.49(66.85(38.64,28.21) 100.64(46.77,55.87)) 5位(6)

荒木菜那 165.80(63.06(37.23,25.83)) 102.74(51.02,53.72)) 5位(7)

吉岡詩果 165.42(56.11(32.55,23.56) 113.71(63.02,50.69)) 3位(2)

 

青木祐奈 154.24(54.81(28.58,26.23) 99.43(47.78,51.65)) 7位(4)

岩野桃亜 153.94(53.49(27.04,26.45) 100.45(49.81,51.64)) 5位(3)

滝野莉子 147.07(50.00(25.92,25.08) 97.07(48.6,49.61)) 7位(2)

横井きな結 126.98(45.68(23.59,22.09) 81.30(37.50,44.80)) 14位(3)

 

 

 

続いて、地方大会の結果です

東日本西日本と各地方大会で150点以上のスコアを並べてみます

 

横井ゆは菜 187.65(66.16(38.76,27.40) 121.49(64.96,56.53)) 優勝(中京)

 

横井ゆは菜 176.41(60.03(33.71,26.32) 116.38(62.14,54.24)) 優勝(西日本)

川畑和愛 173.55(58.69(34.13,24.56) 114.86(61.42,53.44)) 優勝(東日本)

荒木菜那 172.71(63.17(38.13,25.04) 109.54(59.62,49.92)) 2位(西日本)

 

長縄和奏 168.23(57.67(34.79,22.88) 110.56(61.90,48.66) 2位(中京)

滝野莉子 166.29(56.49(30.29,26.20) 109.80(58.27,52.53)) 優勝(関西)

河辺愛菜 166.13(54.50(32.04,22.46) 111.63(62.56,49.07)) 2位(関西)

住吉りをん 163.62(57.32(33.28,24.04) 106.30(56.98,50.32)) 2位(東日本)

岡田芹菜 162.76(57.75(36.19,21.56) 105.01(59.81,45.20)) 3位(西日本)

岩野桃亜 161.69(61.97(34.77,27.20) 99.72(45.59,54.13)) 3位(関西)

松生理乃 161.50(57.48(35.96,21.52) 104.02(57.22,46.80)) 4位(西日本)

笠掛梨乃 161.12(57.38(33.02,24.36) 103.74(56.22,47.52)) 5位(西日本)

滝野莉子 160.86(57.27(31.83,25.44) 103.59(53.27,50.32)) 6位(西日本)

 

本田望結 157.11(52.21(28.15,24.06) 104.90(53.70,51.20)) 4位(関西)

笠掛梨乃 155.55(60.55(35.89,24.66) 95.00(46.40,49.60)) 3位(中京)

松千聖 153.59(57.93(36.13,21.80) 95.46(51.52,44.94)) 4位(中京)

千葉百音 152.65(51.38(31.66,19.72) 101.27(55.43,45.84)) 3位(東日本)

青木祐奈 152.50(55.89(31.21,24.68) 96.61(46.93,49.68)) 4位(東日本)

青木祐奈 152.28(50.65(27.23,24.42) 101.63(52.57,49.06)) 優勝(関東)

横井きな結 151.28(52.90(30.50,22.40) 98.38(55.11,44.27)) 5位(中京)

松千聖 151.04(50.57(29.13,21.44) 100.47(55.67,44.80)) 7位(西日本)

江川マリア 150.71(47.76(26.88,20.88) 102.95(56.83,46.12)) 優勝(中四国九州)

本田望結 150.62(51.43(28.39,23.04) 99.19(49.43,49.76)) 8位(西日本)

渡辺倫果 150.54(46.81(25.17,22.64) 103.73(58.09,46.64)) 5位(東日本)

岩野桃亜 150.20(54.68(28.80,25.88) 95.52(45.88,50.64)) 9位(西日本)

 

記載がある中で、横井きな結選手と江川マリア選手に河辺愛菜選手は、全日本ジュニアへの出場権がありません。

 

 

こうやって見ると、横井ゆは菜選手が完全に頭一つ抜けていますね

ジュニアグランプリシリーズで180点台を出したのは彼女一人だけ

国内の地方大会でも180点台は彼女だけですし、中京、西日本と二試合出た悪い方の試合でも、他の選手の一番いい成績より高い点数になっています

フリーで120点台を国内外で3回出しています。他の選手でフリー120点台を出した選手はいません

 

順当にいけば横井選手が勝つ可能性がはっきり高そうですが、対抗馬としては昨年三位の荒木菜那さんと、ジュニアグランプリ、地方大会と好成績を上げた川畑和愛さんになりそうです

 

全日本ジュニアで優勝すれば世界ジュニアの出場権が確定しますが、世界ジュニアの出場枠は三つ。

残りの二つは全日本選手権などの成績を加味して争うわけですが、ここで表彰台に乗っておくと有利になるのも事実です

 

表彰台争いには、ジュニアグランプリ2戦で170点台を出している住吉りをん選手も絡んでくるかと思います

 

ジュニアグランプリや地方大会で160点台170点台を出した選手は他にもいるのですが、上記の4人と比べると、どうも安定感に欠ける、という結果が見えてきています

ただ、逆に見ると、直近の成績が悪くても、一発で結果を出して上位までくるかもしれない、という選手が何人もいる、ということでもあったりします

実績とも掛け合わせると、笠掛梨乃選手、滝野莉子選手、岩野桃亜選手あたりが、それに続く層になるでしょうか

全日本選手権に進めるのは上位6人までです

表彰台に乗れないまでも、6位までに入ってくることが大変重要で、その辺は熾烈な争いになります

 

ジュニアの有名人と言えば、本田望結さんがいます

ベストスコアは近畿選手権で出した157.11

150点台後半まで今シーズンは伸ばしてきました

出場選手の中では国内で今シーズン出したスコアとしては11番目になります

優勝争いに絡むにはかなり遠いですし、表彰台争いにも絡むのは厳しそうです

ただ、全日本へ進める6位までの争いには、かろうじて絡むことができる可能性はあるかもしれない、というところにはいます

150点台で6位に入れるとはちょっと思えませんが、160点台後半までくれば、6位争いならできると思われます

150.62で終わった西日本ジュニアでは、ショートフリー合わせて回転不足が4つありました

157.11の関西ジュニアでも回転不足4つ

この、回転不足を減らすことが出来さえすれば、160点台の後半までは見えています

チャンスはあるにはあります

 

この大会では、初めて、本田姉妹が同一カテゴリーで直接対決します

妹の紗来選手は、近畿ノービスでは100.74と100点超えのスコアを出しました

この点数がベースにあって、ジュニアカテゴリーではジャンプ要素が一つ増えますし、コンビネーションの数も一つ増やせます

つまり、単純積み上げで考えると、100点台後半までフリーで出せる、ということになります

ショートさえしっかり滑ってくれば、妹が勝つんじゃ・・・、という可能性がかなりあったりします

 

本田望結さんの不利なところは、コンビネーションの二つ目に三回転がつけられない、というのがあります。

妹の紗来さんは、小5にしてトリプルルッツトリプルトーループを飛びます

この差は大きいです

プレゼンテーションスコアに差があるので、勝負にならないということはないですし、二人ともミスがまだまだ出るので、どちらかが圧倒的に強い、というような状況でもないです

ミスの少ない方が勝つ

それくらいの拮抗したレベルにありそうですが、やや妹の紗来さんの方が有利に見えます

もしかしたら、フリーは二人して第三グループに入って、続けて滑るなんてこともあるかもしれません。

 

 

優勝スコアはどれくらいでしょう?

ここ二シーズンは190点台、その前は樋口新葉選手が180点台後半のスコアで二連覇しています

今シーズンは、横井ゆは菜選手がしっかり滑れば190点前後の優勝スコアになると思います

そろそろショートフリーしっかり揃えて、しっかり勝つ横井ゆは菜さんを見たいです

 

優勝スコアが180点前後まで落ちてくると、荒木さん、川畑さんにもチャンスが出てきそうです

 

表彰台ラインが昨年は177.07、一昨年は176.23 その前が177.40

多少ルールは変わっていますが、今年も170点台後半になるのではないでしょうか

170点くらいまで表彰台スコアが下がってくると、多くの選手にチャンスが出てくるのですが、そこまで下がることはなく、170点台後半に今年もなるでしょう

 

全日本へ進む6位のスコアは、昨年が167.52 一昨年は165.41 その前が168.88

今シーズンもやはり160点台後半、というあたりになるでしょう

この辺のスコアは、安定的に出せる、という選手はかなり限られていますが、出す可能性がある、という選手は多数います

本田望結選手もそうですし、妹の紗来選手もそうですし、ノービスチャンピオンの手嶋里佳選手もありえます

ノービスの選手は6位に入っても、全日本への出場権というのはもらえないのですが、昔の浅田真央さんのころのように、飛び級で12歳でも全日本へ、という芽があると面白いのですけどね

 

難しいとは思いますが、一人一人が納得いく滑りが出来たらな、と思います

 

フィギュアスケート グランプリファイナル18進出条件 女子シングル(4戦終了時)

 

 フィギュアスケートのグランプリシリーズ。
今年も早くも四戦が終了しました。

今回は、NHK杯終了時、すなわち四戦終了した時点での、グランプリファイナルへの進出条件を見てみます。

二戦して、優勝と2位の宮原知子選手、優勝と3位のエリザベータ・トゥクタミシェワの二人は、ファイナル進出確定です。

二戦してポイント上位の選手としては、2位と3位の坂本選手が三番手にいます
四番手は4位と5位のマライアベルですが、ここまでくるとポイント的にはファイナル進出の可能性はありません
二戦終えた選手としては、坂本選手だけが、ファイナル進出の可能性を残します。

残り二戦、両方に出場する選手、というのもファイナル進出の可能性がありますが、これに該当するのは、スイスのAlexia PAGANINI一人だけです
これまでの実績から考えると、ファイナルに進出することができる成績を上げられるとは考えにくいので、検討から除外します

一戦を終えた選手は、もう一試合の出場権を持っていなければファイナルへの進出はありえません。白岩選手がこれに該当していたのですが、樋口選手の棄権により、代役が回ってきたため、これに該当しなくなりました

一戦目6位の選手、というのは計算上ファイナルへの進出の可能性が残りはしますが、あまりにも現実的ではない条件がそろいますので、検討から除外します
一戦目5位以内で2戦目を残している選手を検討の対象とします

紀平梨花アリーナ・ザギトワ、山下真瑚、スタニスラバ・コンスタンティノワ、ソフィア・サムドゥロワ、エフゲニア・メドベージェワ、三原舞依、ブラッディ・テネル、白岩優奈、エリザベート・トゥルシンバエワ、ロリーヌ・ルカヴァリエ
以上11選手と、坂本花織選手の合計12名が、ファイナル進出の可能性が残っている、と考えられます。

ここから一人一人、検討していくことになります

最初に、残り二戦の有力メンバーをそれぞれ見てみましょう。

五戦目:ロシア
アリーナ・ザギトワ、山下真瑚、ソフィア・サムドゥロワ、白岩優奈、エリザーベート・トゥルシンバエワ、カレン・チェン、グレーシー・ゴールド
きれいに、初戦1位~5位の選手がひとりづつ入っています。そのほかに、アメリカから一戦だけエントリーの有名選手が参加する、という形です

六戦目:フランス
紀平梨花、スタニスラバ・コンスタンティノワ、エフゲニア・メドベージェワ、フラッディ・テネル、三原舞依、ロリーヌ・ルカヴァリエ、本田真凛、マリア・ソツコワ
こちらはきれいに、初戦1位から3位の選手が一人づつと4位が二人、5位が一人入っています
そのほかに、日露の初戦で失敗したけど過去の実績はある、という選手が一人づついます


さて、では、一人づつ、どうなればファイナルへ進めるのか見ていきます

最初は、比較的わかりやすい、すでに滑り終わっている選手。
すなわち、坂本花織選手
彼女は、二戦終わって2位と3位で、合計得点が411.32でした
これを上回る可能性を残しているのはあと8人です
その中で4人以上がこの成績を上回っていくとアウト、ということになります

① 紀平梨花が4位以内に入る
② ザギトワが4位以内に入る
➂ 山下真瑚が2位以内に入るか、3位で208.27以上のスコアを取る
④ コンスタンティノワが2位以内に入るか、3位で213.76以上のスコアを取る
⑤ サムドゥロワが優勝するか、2位で212.53以上のスコアを取る
⑥ メドベージェワが優勝するか、2位で213.42以上のスコアを取る
⑦ 三原舞依が優勝する
⑧ テネルが優勝する
⑨ 白岩優奈が優勝する

 以上九条件のうち、4つ以上が満たされた場合、ファイナルへ進出できなくなります
 こうやってみるとかなり苦しい情勢に見えます
 ざっと見て、①と②はかなりの高確率で起こります。⑥もかなりありえて、それと並んで➂もあり得そうです。メドベージェワがどの程度調子を上げているか、山下選手の安定感がどこまで通用するか、この二つが坂本選手のファイナル切符のカギを握りそうです。


次は、やはり一戦目に優勝した選手、というのがかなり有利ですので、そちらを見ていきます。

一戦目に優勝している選手は、二戦目に3位に入れば他の選手の結果に関わらず、ファイナル進出が決まります。
問題は四位以下になったときです。
ザギトワ選手が四位になった場合、ファイナル進出条件は以下のようになります

① 山下真瑚が二位以内に入る
② サムドゥロワが優勝する
➂ 白岩優奈が優勝して、ザギトワとの点差が23.83以上
④ 紀平梨花が三位以内に入るか、四位でザキトワより9.02低い点以上の点である
⑤ コンスタンティノワが二位以内に入る
⑥ メドベージェワが優勝する
⑦ 三原舞依が優勝して、ザギトワとの点差が11.09以上
⑧ テネルが優勝して、ザギトワとの点差が22.40以上

以上①~⑧の条件のうち、四つ以上を満たした場合、ファイナルへの進出が出来なくなる

さて、こんなことって、あるでしょうか?
あるとしたら、五戦目の結果で①と②を満たし、六戦目の結果で④⑤⑥のうち二つ以上を満たす、というパターンでしょう
まあ、無くはないかな、という感じではあります。

さて、万が一ですが、ザギトワが五位になった場合はどうなるのでしょう?
五位になった場合は、坂本花織選手の下になります。そのうえで、他の選手の結果待ちですので、その条件を見てみましょう。

① 山下真瑚が三位以内に入る
② サムドゥロワが二位以内に入る
③ 白岩優奈が優勝する
④ トゥルシンバエワが優勝して、ザギトワとの点差が29.58以上
紀平梨花が四位以内か、五位でザギトワより9.02低い点より高い
⑥ コンスタンティノワが三位以内
⑦ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑨ テネルが優勝
⑩ ルカヴァリエが優勝して、ザギトワとの点差が42.88以上

以上①~⑩のうち、3つ以上を満たすと、ファイナル進出できなくなります
流石に高確率で起こりそうには見えますが、五位でも可能性がないわけでもない、という感じです
五戦目で山下優勝、トゥルシンバエワ二位、なんかで①以外が満たせず、六戦目で紀平優勝三原二位、メドベージェワ三位、なんてなると、⑤しか満たせず、五位でも残る、という計算になります

とはいえ、かなり危うい状態なのは確かであり、基本的には三位以内で確定、四位だと危ういけど可能性は残るという感じでしょう。まあ、ザギトワ選手のファイナル進出条件として四位以下の可能性を考えることに意味があるのかどうかは、だいぶ怪しい気がそもそもしますけど


ほぼ同条件ですが、紀平選手についても見てみましょう。
初戦優勝なので、二戦目は三位以内で、他の選手の結果によらずファイナル進出は確定です。
四位の場合は以下の条件になります

ザギトワが三位以内か四位で紀平との点差が9.02以上
② 山下真瑚が二位以内
③ サムドゥロワが優勝
④ 白岩優奈が優勝して、紀平との点差が33.09以上
⑤ コンスタンティノワが二位以内
⑥ メドベージェワが優勝
三原舞依が優勝して、紀平との点差が20.11以上
⑧ テネルが優勝して、紀平との点差が31.42以上

以上①~⑧のうち四つ以上を満たした場合、ファイナルに進出できない

これはなくはないかな、という印象です
紀平選手は優勝スコアが極めて高かったので、④⑦⑧が生じるのは至難の業、という形になってます。一方で、①はほぼ確実に起こるでしょう。ザギトワ選手の存在を考えると、➂はなかなか難しい。そうなると、②⑤⑥が満たされることが条件になります
まあ、紀平選手がどうなるかは、五戦目が終わってから考えればよいわけですが、②と➂が五戦目で生じていない場合、高確率で四位でもよい、という展開になっていく、ということになります。
山下選手が二位に入るかどうか、というのが、紀平選手が最終戦に楽になれるかどうか、一つのポイントになるわけです。

紀平選手が五位でもよくなる条件、というのはどうなるでしょうか?

ザギトワが四位以内か五位で紀平との点差が9.02以上
② 山下真瑚が三位以内
③ サムドゥロワが二位以内
④ 白岩優奈が優勝
⑤ トゥルシンバエワが優勝して紀平との点差が38.60以上
⑥ コンスタンティノワが三位以内
⑦ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑨ テネルが優勝
⑩ ルカヴェリエが優勝して紀平との点差が51.90以上

以上①~⑩のうち三つ以上を満たした場合、ファイナルへ進出できません
パッと見て、①はほぼ確実に起こります。⑦もかなりの可能性で起きるので、あとは②➂⑥あたりがどれも満たされないことを祈る、ということになります。
なくはないですけど、さすがに苦しいですね。
ただ、五戦目で、白岩二位トゥルシンバエワ三位、なんてのは十分あり得るので、そうなった場合、最終戦五位でも平気かも? みたいな展開で回ってくる可能性もありえます。
かなり有利な状態です。


まあ、初戦優勝の選手は、普通にやればファイナルに進出しますので、あんまり考えても仕方ないのかもしれませんが、初戦二位以下の選手は、他の選手との兼ね合いが強くなるので、この辺から、まじめに見てみる価値が出てくるのかもしれません。

では、初戦二位の山下真瑚選手の条件を見てみましょう。
山下選手は二戦目で二位以内に入れば、かなりの確率でファイナルに進出できますが、以下の条件がそろってしまったときだけ、ファイナルへ進めません。

① サムドゥロワが優勝する
ザギトワが三位以内
③ メドベージェワが優勝する
④ コンスタンティノワが優勝するか、二位で山下より5.49以上点が高い
紀平梨花が三位以内

以上①~⑤のうち四つ以上を満たすと、ファイナル進出不可です
ないとは言い切れない条件です
五戦目にザギトワ優勝山下二位で、二位が二回そろっても、最終戦が終わらないとファイナル進出が決まらないわけです。
終戦で、メドベージェワ優勝、コンスタンティノワが高得点の二位、紀平が三位、と並ぶと、ファイナルに進めない、ということになります
これまでのグランプリシリーズの歴史の中で、二位二回でファイナルに進めなかった選手はいなかったと記憶していますが、可能性としてはそれがあり得るわけです。それも、それなりにありそうなレベルの確率であります。

次に三位で終わり、二戦合計が二位と三位になった場合を考えます。
最初に、三位になった場合の点数が問題です
208.27以上を取れば、二戦合計の点数が坂本花織選手の上に出ます。208.27以上か以下か
ここが最初の分かれ道です
そのうえで、他の選手との兼ね合いを見ます

ザギトワが四位以内
② サムドゥロワが優勝か、二位で点差が4.36以上
③ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑤ コンスタンティノワが二位以内か、三位で点差が5.49以上
⑥ メドベージェワが優勝か、二位で点差が5.15以上
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①から⑧のうち、208.27以上の場合は四つ、そうではない場合は三つを満たした場合、ファイナルに進出できません

この条件で四つを満たすには①と④は固くて、⑥も高確率で起こりそうなので、あとは②と⑤が両方起こらなければ何とかなる、という感じです。
ただ、三つは①④⑥で終わりなので、かなり高確率で起きてしまいます。
そう考えると、三位になるならば208.27以上は取らないと苦しい、というのが山下選手の立場です。

一応念のため、四位になった場合の条件を見てみます。

ザギトワが五位以内
② サムドゥロワが二位以内
③ 白岩優奈が優勝か、二位で点差が11.60以上
④ トゥルシンバエワが優勝
紀平梨花が五位以内
⑥ コンスタンティノワが三位以内か四位で点差が5.49以上
⑦ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝か、二位で山下より1.14低い点以上
⑨ テネルが優勝か二位で点差が10.17以上
⑩ ルカヴェリエが優勝

以上①~⑩のうち三つ以上が満たされた場合ファイナル進出できません
まあ、①と⑤は確実に起きて、あとは、どれか起きるでしょう。一応、五戦目がザギトワ優勝トゥルシンバエワ二位で①だけが満たされて、六戦目は紀平優勝テネルが二位であまり点が伸びず、三位メドベージェワ、なんてなれば⑤だけが満たされる展開なので、無くはないですけど
山下選手は優勝で確定、二位でも確定はせず、三位なら208.27以上ないと苦しくなって、でも四位でも可能性は残る、という、なんともすっきりしない立場です
ある種見どころ満載、という気もしますが、ファンとしては気が気でない展開になることがほとんど確実です


同じく初戦二位のコンスタンティノワについても見てみます。
彼女も優勝すれば自力でファイナル進出確定です
二位の場合は、以下の条件でダメになる可能性があります

ザギトワが三位以内
② 山下真瑚が優勝か二位でコンスタンティノワより5.49低い点以上
③ サムドゥロワが優勝
④ メドベージェワが優勝
紀平梨花が三位以内

以上①~⑤のうち四つ以上満たされた場合、ファイナル進出できません。
コンスタンティノワは初戦の点数が山下選手より低いため、②が起きる確率が割と高めです。五戦目が終わった時点で①が満たされ、②も可能性がある、という状態になっていることがありえます。
そうなると、自分が二位になった場合、④と⑤が同時に起きる、ということがあり得て、結構危険です。二位が二回でもファイナル進出が怪しい、というなんともかわいそうなことがあり得ます。

三位の場合は、坂本選手との得点比較で213.76以上取れているかどうかで条件が変わります

ザギトワが四位以内
② 山下が二位以内か三位でコンスタンティノワより5.49低い点以上
③ サムドゥロワが優勝か二位でコンスタンティノワより1.13低い点以上
④ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑥ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①から⑧の条件のうち、213.76以上の場合は四つ、そうではない場合三つが満たされるとファイナル進出できません
コンスタンティノワは初戦二位ですが、点数が低かったのがつらいところです。その辺で、坂本選手、山下選手より不利です
六戦目は、紀平メドベージェワ高得点で214点取っても三位、みたいなこともありえますが、それでも、五戦目がザギトワ優勝山下二位の場合、コンスタンティノワアウト、ということになるわけです
五戦目が終わった時点で、山下選手がどこに入ったかで、コンスタンティノワのファイナル進出可能性がだいぶ変わってきます。
山下選手の出来、というのがいろいろな選手のファイナル進出可能性に影響を与える状況です

コンスタンティノワは三位でも結構苦しくなってきているので、四位の条件を見るのは省略します


次は初戦三位の選手に移ります
初戦三位で終えていて、五戦目に出てくるのはサムドゥロワ選手です

初戦三位の選手も、二戦目に優勝すれば、他の選手の結果に寄らずファイナル進出は確定します
問題は二位になった場合です
二戦で二位一回と三位一回は坂本選手と並ぶので、合計点数で上に行くかどうかで、やはりまた一つの分岐になります
サムドゥロワの場合は212.62が一つの基準点です

ザギトワが四位以内
② 山下真瑚が優勝か三位で、サムドゥロワより4.36低い点以上
③ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑤ コンスタンティノワが二位以内か三位でサムドゥロワより1.13以上点が高い
⑥ メドベージェワが優勝か二位でサムドゥロワより0.79以上点が高い
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①~⑧の条件のうち、212.62以上の場合は四つ、そうでない場合は三つ満たすと、ファイナル進出できません
彼女の実績で212.62を出すのは結構苦しいでしょうか
出せれば、条件三つまでは満たしても何とかなるので、①④⑥が起きても平気です。
出せないと、かなり苦しいです。
実績考えると、結構ハードル高いな、という風に見えます。

一応、二戦して三位が二回、というケースも見てみます。

ザギトワが五位以内
② 山下真瑚が四位以内
③ 白岩優奈が二位以内
④ トゥルシンバエワが優勝
紀平梨花が五位以内
⑥ コンスタンティノワが四位以内
⑦ メドベージェワが二位以内か三位でサムドゥロワより0.79以上点が高い
三原舞依が二位以内
⑨ テネルが二位以内
⑩ ルカヴェリエが優勝

以上①~⑩のうち三つ以上を満たした場合、ファイナル進出できません
可能性ゼロとは言いませんが、極めて考えにくい水準です


さて、もう一人の初戦が三位の選手がメドベージェワです
彼女のファイナル進出条件がどういったものかを見てみるのは価値があるでしょう
二戦目で優勝すれば他の選手に関係なくファイナル進出です
三位の場合は、サムドゥロワのそれと同じく、まあ、基本、ないね、という形になります。
問題は二位の時です。坂本選手と比較した場合の彼女の基準点は213.41になります

ザギトワが四位以内
② 山下真瑚が二位以内か三位でメドベージェワより5.15低い点以上
③ サムドゥロワが優勝か二位でメドベージェワより0.79低い点以上
④ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑥ コンスタンティノワが優勝
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①~⑧のうち213.41以上の場合は四つ、そうでない場合は三つ以上満たした場合ファイナル進出できません。
同じ六戦目に出場するコンスタンティノワは三位になった場合、メドベージェワと順位点んで並び、得点合計で比較する必要があるのですが、初戦の得点がメドベージェワの方が高いため、メドベージェワ2位コンスタンティノワ3位となったときには、メドベージェワの方が必ず上に来ます。したがって、⑥のところはコンスタンティノワが二位以内が必要で、メドベージェワが二位を埋めている場合は優勝が必要、という論理です。
こうやって見ると、213.41以上を出して二位に入れば、まず安泰なのではないか、という印象です。
まあ、①と⑤は満たされてしまうと思いますが、②と➂が両方満たされる可能性は低くて、そうなると⑥⑦⑧は、絶対に複数成り立つことはないので、まあ大丈夫でしょう、と思われます。
ただ、213.41を出せない場合は、①②⑤が満たされてアウト、というコースになりそうな印象です。
まあ、五戦目の結果次第ではあるのですが、213.41が出せるかどうか、というのがメドベージェワのファイナル進出のポイントになりそうです。ただ、出しても、三位以下ではだめですけど。
終戦は、三原舞依選手やテネルもいるので、215点くらい出しても二位に入れないという可能性もいくらかあります


さて、初戦が四位の選手が三人いて、そのうち二人が日本人選手です。
彼女たちのファイナル進出可能性というのはどの程度あるでしょうか?
先ほど、初戦二位の選手の時に見たように、二戦して二位と四位ではかなり苦しくなります。
したがって、初戦四位の選手は、二戦目優勝が求められると言えます。

まずは五戦目に登場する白岩優奈選手を見てみます。
優勝した場合、以下の条件になります

ザギトワが三位以内か四位で点差が23.83以内
② 山下真瑚が二位
紀平梨花が三位以内か四位で点差が32.85以内
④ コンスタンティノワが二位以内
⑤ メドベージェワが優勝
三原舞依が優勝して、点差が12.74以内
⑦ テネルが優勝して、点差が1.43以内

以上、①~⑦のうち四つ以上が満たされた場合ファイナル進出できません
実際には⑤⑥⑦は同時に複数満たされることはないのですが、それでも①と➂は高確率で起きて、⑤が割とあり得るので、②か④が満たされるとアウト、という、優勝してもまだ危ない、という状況だったりします
優勝すること自体が実績考えると低確率なのですが、そのうえでこれなので、白岩選手のファイナル進出は、極めて困難と言わざるを得ません


次に三原選手が優勝した場合を見てみます

ザギトワが三位以内か四位で10.09点差以内
② 山下真瑚が二位以内
③ サムドゥロワが優勝
④ 白岩優奈が優勝して、三原より12.74点以上高い
紀平梨花が三位以内か四位で点差が20.11以内
⑥ コンスタンティノワが二位以内

以上①から⑥のうち四つ以上を満たした場合ファイナル進出できません
この中では➂と④が同時に満たされることはありません。①と⑤は高確率で起きるので、②と⑥のどちらかが起きなければなんとかなる、ということで、三原選手の場合は優勝さえすればファイナル進出の可能性があるように見えます。
三原選手は、昨年も今年も、グランプリシリーズでは200点以上を出しているのですが、表彰台には乗ることができていません。
なかなか組み合わせ運に恵まれない感じなのですが、点はある程度出せているので、チャンスはあるように見えます。まだまだ不安定な紀平選手、調子の上がらないメドベージェワ、といったところに勝って優勝できれば、ファイナル進出は可能です。

テネル選手も似たような条件ですが並べてみます

 

ザギトワが三位以内か四位で22.40点差以内
② 山下真瑚が二位以内
③ サムドゥロワが優勝
④ 白岩優奈が優勝して、テネルより1.43点以上高い
紀平梨花が三位以内か四位で点差が31.42以内
⑥ コンスタンティノワが二位以内

以上①から⑥のうち四つ以上を満たした場合ファイナル進出できません
ようは点数条件が三原選手より厳しくなるだけで、順位の条件はかわりません。なので、テネル選手も優勝さえすればファイナル進出のチャンスがあります。


一応、初戦五位の選手も見てみましょう。

五戦目に登場してくるトゥルシンバエワ選手は初戦五位でした。
彼女がファイナルに進出するには、やはり優勝が最低条件です。
そのうえで次のようになります

ザギトワが四位以内か五位で29.58点差以内
② 山下真瑚が三位以内
③ サムドゥロワが二位
紀平梨花が四位以内か五位で38.60点差以内
⑤ コンスタンティノワが三位以内
⑥ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝
⑨ ルカヴァリエが優勝して、トゥルシンバエワより13.30以上点が高い

以上①~⑨のうち三つ以上を満たした場合、ファイナル進出できません
優勝しても、①④の他に②や⑥が満たされるだけでダメなわけです
初戦五位、というのは苦しい立場ですね
可能性はゼロではないけれど、極めて低いと言わざるを得ません。

もう一人、ルカヴァリエ選手も初戦五位で六戦目に登場しますが、トゥルシンバエワ選手同様に、優勝必須の上でかなり厳しい条件が並びまして、実質的にはほぼ無理、といったじょうきょうになっています


以上、NHK杯終了時、すなわち四戦終了時の、女子シングルの各選手のファイナル進出条件を見てきました

今のままの展開だと、ファイナルは、日本2~4とロシア2~4 という二か国での試合になる可能性が濃厚なようです

 

 

ATPツアーファイナル18 優勝オッズ

テニスのATPツアーファイナルが間もなく始まります

出場選手も固まり、錦織選手も何とか滑り込みました

今シーズンはこれで、男女とも、ファイナル8に日本人選手が残ったことになります

 

大会開幕まで、まだ三日ほどありますが、この段階でのブックメーカーの優勝オッズがどうなっているかを見てみましょう。

 

William Hill

 

Novak Djokovic                 1.61

Roger Federer                   3.50

Alexander Zverev             13.0

Marin Cilic                        13.0

Kei Nishikori                     23.0

Dominic Thiem                  26.0

Kevin Anderson                26.0

John Isner                        29.0

 

というわけで、錦織選手は5番目という設定オッズです

ポイント7番目で滑り込んだ割には上位オッズになっています

 

もう一つの大手ブックメーカーbet365でも見てみましょう

 

Novak Djokovic                 1.61

Roger Federer                   3.25

Alexander Zverev             11.0

Marin Cilic                        13.0

Kei Nishikori                     23.0

Kevin Anderson                26.0

Dominic Thiem                  26.0

John Isner                        29.0

 

基本的に序列は同じですね。Bet365の方がフェデラーとズベレフが少し低オッズの設定になってます。他は全員同じなのに、二人低オッズにしている、ということはbet365の方が、払戻期待値が小さい、ということになります

 

ブックメーカーではジョコビッチフェデラーの二人が突出している、という見立てになってます

先日のWTAファイナルでは、大阪なおみ選手がトップオッズで4.33ないしは4.5倍であり、一番高オッズな選手でも11.0倍でしたから、女子は混戦、という見立てでした

実際、トップオッズ設定だった大阪なおみ選手は三連敗

優勝すれば時代が来るかも、なんて書いたことがむなしくなるような結果でした

 

じゃあ、男子のトップオッズのジョコビッチが三連敗するなんて可能性が現実的にあるか? と考えると、ほとんど考えられないですね

ナダルとデルポトロが出ていれば、もう少し違う扱いになったのかもしれませんが、この二人が欠けてしまうと、ジョコビッチフェデラーが抜けているという扱いになるのは仕方ないのでしょう

 

面白いのは、グループステージで同じ側に入ったジョコビッチ、ズベレフ、チリッチの三人が、オッズでは上位4番手までに入っている事。この三人のうち二人しか準決勝には進めないのですが、それでも、優勝確率は高い、とみられているわけです

 

 

Bet365では、グループステージのオッズも出ていましたので見てみましょう

 

Roger Federer                   1.66

Kei Nishikori                     5.00

Kevin Anderson                6.00

Dominic Thiem                  6.00

 

フェデラーが抜けているのは当然として、二番手は錦織選手だとみられているわけですね

二位で準決勝までは行ける! と煽っている日本の報道局とかある感じですが、お金のかかっているブックメーカーも、二番手は錦織選手だと思っているわけです

なお、このオッズは、グループリーグ通過オッズではなく、グループリーグ1位オッズです

 

 

Novak Jokovic                   1.44

Alexander Zverev             6.50

Marin Cilic                        6.50

John Isner                        8.00

 

ズベレフやチリッチがいても、ジョコビッチが一位で通過する確率は、フェデラーが錦織選手らを相手にしっかり勝つ確率よりさらに高い、とブックメーカーは見ているようです

ジョコビッチ、信頼されてるなあ

 

 

ついでに、初戦の対戦オッズも出ていますので、そこまで見てみましょうか

 

William Hillでは以下のようになってます

2.00       Kevin Anderson                vs          Dominic Thiem    1.80

1.28       Roger Federer                   vs          Kei Nishikori       3.60

1.80       Alexander Zverev             vs          Marin Cilic          2.00

1.12       Novak Djokovic                 vs          John Isner          5.50

 

Bet365では

1.90       Kevin Anderson                vs          Dominic Thiem    1.80

1.25       Roger Federer                   vs          Kei Nishikori       3.75

1.72       Alexander Zverev             vs          Marin Cilic          2.00

1.12       Novak Djokovic                 vs          John Isner          6.00

 

ジョコビッチの信用は高いなあ

錦織選手はフェデラーには歯が立たない、とみられてますね

ズベレフvsチリッチは、2位通過を賭けた重要な決戦という感じでしょうか

 

 

以上、ATPツアーファイナルのオッズ設定でした

 

 

 

坂本花織選手のグランプリファイナル進出可能性(残り3戦段階)

 フィギュアスケートグランプリシリーズ、今年もはや3戦が終了し、残り3戦となりました

 

昨年は、樋口新葉選手が、ファイナルに残るかどうか? の基準線という形で残り三戦を迎えました。

今年は、坂本花織選手が同じように、ファイナルに残るかどうか? 基準線ということになるようです。

 

三試合を残した時点で、彼女がファイナルに残る可能性、というか、どういう条件ならファイナルに残ることになるのか? というのを考えます。

 

ファイナルに進むことができる選手は6人ですので、坂本選手を上回る選手が5名以下ならよいわけです

ここまでに、2戦をすでに終えた選手の中に、坂本選手を上回る成績の選手はいません。

次に、1戦を終えた選手で、坂本選手を超える可能性があるのは、初戦が4位以内であり、二戦目の出場権を持っている選手、ということになります。

この条件に合うのは9選手います。

 

また、まだ一試合も出ていないで、残り二試合の出場権を持っている選手、というのも、坂本選手を上回る可能性があります。

その条件に合うのは6選手います。

 

したがって、坂本選手を上回る可能性があるのは、全部で15選手です

 

この中から、実績で、まあないだろう、と考えられる以下の選手をまず外します

Mae Berenice MEITE(FRA)

Eunsoo LIM(KOR)

Alexia PAGANINI(SUI)

 

この三選手は、このあと2戦に出場しますが、2位と3位、あるいは1位と4位、のような成績を収めるとはちょっと考えにくいので、外します

 

残りは12選手

二戦を残している選手は3人います

いずれも、4戦目のNHK杯と6戦目のフランス杯の組み合わせです

紀平梨花(JPN)

三原舞依(JPN)

マリア・ソツコワ(RUS)

 

この三選手です。

坂本選手を上回るには、1位と4位、あるいは2位と3位で合計スコアが411.32以上であること、よりいい成績が必要です

 

残りが1試合の選手からは、1戦目で優勝した3選手は、2戦目が4位でも坂本選手の上に出ます

宮原知子エリザベータ・トゥクタミシェワ、アリーナ・ザギトワの三選手です

ザギトワが5戦目のロシアで5位以下になる、という可能性は、突然の怪我にでも見舞われない限りあり得ない、と思われます

宮原選手とトゥクタミシェワはNHK杯に出場しますが、この二人が5位以下になる光景というのもまったくないではないですが、可能性は低いでしょうか。少なくとも一人は4位以内に入っては来るでしょう。

 

初戦が4位の選手は、2戦目優勝が坂本選手の上に行く条件です

白岩選手は初戦4位ですが、二戦目の権利がないのですでに除外です

残ってくるのは、6戦目を残すブラディ・テネル(USA)と、NHK杯に出てくるマライアベル(USA)の二人です

マライアベルが宮原三原紀平ソツコワトゥクタミシェワに勝って優勝、という光景はちょっと思い浮かべられないので、なし、ということでよいと思います。

テネルは、チャレンジャーシリーズで、調子の上がらないメドベージェワに勝ったりしていますので、可能性は残している、と思われます。

 

初戦が3位の選手は、2戦目で優勝か、2位で合計点数が坂本選手の上に出ることが必要です

初戦三位のサムドゥロワ(RUS)は、5戦目のロシアで優勝か、2位で212.52以上が必要

カナダで三位のメドベージェワは6戦目フランスで優勝か、2位で213.41以上が必要

メドベージェワは全然普通にありえますね。サムドゥロワはザギトワに勝って優勝、はイメージしづらいですが、高得点の二位、というのは低確率ながらあり得るかと思われます。

 

初戦2位の選手は2戦目で2位以内か3位で合計点数が坂本選手の上に出ることが必要です

山下真瑚選手が5戦目のロシアで2位以内、あるいは3位で208.26以上を出せるか?

コンスタンティノワが6戦目フランスで2位以内、あるいは3位で213.75以上を出せるか?

山下選手は、サムドゥロワとの争い、ということになるかと思います。また、樋口新葉選手もこの大会では強敵です

コンスタンティノワは、なかなか苦しいメンバーですが、低確率では可能性を残すと思います。

 

 

この辺で一旦、可能性順にでも並べてみましょうか

 

ザギトワ:5戦目のロシアで4位以内

宮原知子:4戦目NHK杯で4位以内

トゥクタミシェワ:4戦目NHK杯で4位以内

メドベージェワ:6戦目のフランスで優勝か2位で213.41以上

山下真瑚:5戦目のロシアで2位以内か3位で208.26以上

紀平/三原/ソツコワ:4戦目NHK杯と6戦目フランスで1位/4位以上あるいは2位3位で411.32以上

サムドゥロワ:5戦目ロシアで優勝か2位で213.41以上

テネル:6戦目フランスで優勝

コンスタンティノワ:6戦目フランスで2位以内あるいは3位で213.75以上

 

このうち6つが成り立ってはいけないわけです

結構厳しいですね

上から三人はもう当確でしょう

四番目も普通に起こりそうな事象

万が一四番目が起こらない場合は、六番目が二人以上で起きたり、下二つが起きたりする可能性が飛躍的に上がることになります

 

山下選手が2位に入るかどうか、というのが一つの大きなポイント

入った場合、紀平/三原/ソツコワの誰もファイナルに行かないような条件が必要、ということになります

山下選手が条件を満たさない場合でも、紀平/三原/ソツコワのうち二人が条件を満たしたらアウトです

 

坂本選手の運命のカギは、山下選手が握っている感じがします

 

 

4戦目のNHK杯は、宮原・トゥクタミシェワ・紀平・三原・ソツコワの他に、アメリカからマライアベルやコートニーヒックスが出ます。

宮原・トゥクタミシェワ・紀平・三原・ソツコワのうち、5位以下になった1名はこの時点で脱落ですが4位以内の4名はここで坂本の上に出るか、6戦目のフランスまで可能性を残します

坂本視点では、宮原/トゥクタミシェワのワンツーが理想で、紀平三原ソツコワは良くても3位以下くらいでいてもらうと可能性が広がります。一方で、紀平三原あたりが優勝したうえで、宮原トゥクタミシェワがどちらも4位以内に残ったりすると、一気に苦しくなってきます。紀平/三原/ソツコワのうちだれか一人が2位で他は4位以下、というくらいになってくると、五戦目で山下選手が条件満たさなければ大丈夫そう、条件満たしても六戦目次第、という展開です。

 

5戦目は、上記に名前がある以外に、樋口新葉、トゥルシンバエワ、ツルスカヤ、さらにはアメリカからグレーシーゴールにカレンチェン、といった有名どころはたくさん出てきます

それでも、ザギトワが勝つのが本線。問題は2位にだれが入るか。有名どころの誰か、というのが入ってきてくれるのが坂本視点では有り難いわけですが、山下選手あたりがポンと入ってきて、先にファイナル進出を決めていくかもしれません。サムドゥロワ二位の山下三位で、どちらも合計ポイントが坂本選手を下回る、というシナリオもそれなりにあります。坂本選手は高い2位のポイントを持っているので、二位三位で被る場合は、結構有利です

 

 

最終6戦目もまた混戦で、調子の上がらないメドベージェワ、フィンランドで二位に入ったコンスタンティノワ、そろそろ勝ちたいテネルに、日本から紀平三原に本田といて、ロシアからはソツコワもいるよ、という戦いです

ここは、NHK杯で紀平三原ソツコワがどんな順位だったか、で全然状況が違ってくるので、どうなるかよくわかりませんね、もはや

最悪なのは、テネル優勝メドベージェワが214点くらいの二位、という形で二人上に行ってしまう構図です。似た構図で、紀平選手がここで爆発して220点超えの優勝だけどNHK杯で4位、メドベージェワが214点くらいの2位で二人が坂本選手の上に行く、という構図もありえます。

そうはならずに、メドベージェワが素直に勝つようだと、2位に誰が来るのか。その場合、NHK杯で紀平/三原/ソツコワの誰かが2位になっていれば、その選手がここで2位に入ってきた場合に坂本選手の上に行く形になります。コンスタンティノワが2位でも同じで坂本選手の上に行きます

坂本選手としては、NHK杯で3位以下になっただれか頑張って、という感じになります

 

 

こうやって見てみると、坂本選手視点では、まずNHK杯ではそこが初戦になる紀平/三原/ソツコワ三選手がどの順位に入ってくるか。また、二位や三位の選手の点数がどの程度か、というのがポイントになります

次に五戦目は、山下選手とサムドゥロワの順位と得点。樋口新葉全力応援! ゴールド復活でもいいよ みたいな状態です

終戦は、可能性が残る選手ばかりになるわけなので、NHK杯で失敗した選手頑張れ! といった状況です。

 

ざっと眺めて考え直すと、坂本花織選手のファイナル進出可能性は、五分と五分というくらいでしょうか

コレオシークエンスでエッジをつかみ損なわなければ二位になって、ファイナル進出当確になっていたような気がするのですが、そのわずかなミスで、ハラハラする楽しみを与えてくれた、と思うことにしましょうか

 

坂本選手の当落、というのもありますが、彼女も含めて、先ほど挙げた12人が、ファイナル進出の可能性を現実的に持っている候補となると思います

12人は、ロシア6、日本5、アメリカ1

なかでもアメリカは可能性が低いので、ファイナルはロシアと日本の二か国で争う、という構図になりそうです

下手すると、全六戦で、表彰台に乗るのはロシアと日本しかいない、というようなことにもなりかねない展開をしています

 

競技としてはあまり好ましいことではないような気もしますが、そのあたりもどうなっていくか、残り三戦注目しどころかと思います

 

日本スケート連盟主催試合の収益性

これまでに、日本スケート連盟の財務状況について、2回ほど見てきました。

その中で、大会運営で得られる収益、というものは割と大きい、ということが見えてきています。

今回は、その点に注視してのお話です。

 

2017年~18年のシーズンで、スケート連盟が主催となっていた試合のうち、具体的な収支が出ているのは三つだけあります。すべてフィギュアスケートの試合で、NHK杯全日本選手権、グランプリファイナル、この三つです。

 

 

NHK杯フィギュア

全日本フィギュア

GPF名古屋

1)入場料収入

150,890,000

320,921,000

291,842,000

2)物品販売収入

12,937,743

11,936,510

4,026,976

3)補助金

33,384,000

0

257,539,500

4)協賛金等

75,600,000

0

0

5)放送権収入

0

0

0

6)出店権収入

0

0

0

7)広告権収入

134,460,000

13,560,000

1,491,600

8)雑収入

458

240

206

9)分担金収入

0

0

0

10)参加料収入

0

1,170,000

0

11)繰入金収入

0

0

0

合計

407,272,201

347,587,750

554,900,282

 

まずは収入の方

いろいろと目につく部分はありますが、最初に気になったのは、全日本フィギュアには参加料収入というものがある、という点です。

参加料収入とは、参加者が支払う参加金のこと。つまり、全日本フィギュアは、出場選手が出場費を支払っています。いくらくらい? 一人15,000円です。

 

大会の運営にはお金がかかります。大会に出場できる、という利得を得るものから費用を負担してもらってそれに充てよう、という受益者負担の考え方はわからないでもないです。全日本選手権と名の付く大会で、選手から参加料を募る競技はたくさんあります。ただ、これはフィギュアスケート全日本選手権なわけです。地上波で週末に、ゴールデンタイムに放映される、入場料収入が3億円を下らないビッグイベントなわけです。

その試合で、出場者から参加料を徴収する。それはちょっと、いかがなものかと思う部分があります。完全に興業として成り立ってますからね。出演料払え、とまではいいませんが、参加料徴収はないだろうと。そこは少し考えてもいいのではないでしょうか

 

次に目についたのは、入場料収入が一番大きいのは全日本選手権なんだな、ということ。国際大会であるNHK杯、国際大会の中でもグレードの高いグランプリファイナル。それらよりも、国内大会である全日本選手権の方が、入場料収入が大きい。これは驚くべきことかと思います。

昨シーズンの開催場所は、NHK杯大阪市中央体育館。グランプリファイナルは日本ガイシホール全日本選手権は武蔵の森総合スポーツプラザでした。

どの会場も収容人数は10,000人とされています。

その割に、入場料収入に差が出ているのは、他の試合が4日間なのに対し、NHK杯だけ三日間で終わっているあたりが大きいのでしょうか。チケット価格もNHK杯と全日本だと、微妙に全日本の方が高くなっています。ただ、グランプリファイナルは他の二試合と比べて、一回り高めの金額です。収容人数が同じで開催日数が同じなら、チケットが高いグランプリファイナルの方が全日本より入場料収入が高くてもよさそうなのですが、結果はそうではなく、全日本の方が収入が多くなってました。この辺は、どういうことなんですかね。グランプリファイナルの方が空席が多かったということになるでしょうか。

 

値付けの考え方からすると、満席になる価格設定は失敗であるという見方もできます。ぎりぎり売切れての満席の場合は値付け成功なのですが、実際には満席になったときというのは、少し早めに売り切れるわけで、そういった場合は、もう少し高い値段でもよかったのではないか? ということが収益性の観点からは問われるわけです。ただ、人気商売としては、たとえ収益性の面でよいと言っても、空席が出てしまうような売り方はしづらい、というのも確かではあるのでしょう。ただ、チケット価格の付け方、というのは、一般的に、もう少し柔軟性があってもいいような気はします。

 

物販収入はNHK杯、全日本は1,000万円台ありますが、グランプリファイナルだけ400万円台ですくなめ。この差はなんなんでしょうね。集まった観客から、さらに収益を得ようとするなら、ここの物販のところで稼ぐしかないわけですが、この辺でもう少しなんとかならないものでしょうか。最終日になる売切れになりがちな公式プログラムなんかは、何部刷るのがよいのか、なんてところは、大会を開くごとに試行錯誤を繰り返していく部分なのかもしれません。そのほかに、タオルなんかも売っているきもしますが、そういうのも収益源となるものなんでしょうね

 

協賛金はNHK杯だけ。これはNHK協賛だから入ってくるものなのでしょう。放送権料はどの試合もなしですが、この辺は包括契約になっていて大会ごとにはない形なんでしょうか。NHK杯の場合は協賛金の中に含まれるのでしょうか、あるいは別枠で国際スケート連盟に払ってるでしょうか。どちらだろう?

広告権収入はNHK杯で1.3億円というすごい金額入っています。これは、リンクの壁に出ているあれなんでしょうか? それだけだとするとかなり高い気がしますけど。プログラムに広告載せるなんてのもあるとは思いますけれど、それでも1.3億円にはなかなかならない気がするんですが、なに由来なんでしょう、この金額。

 

ここでいう補助金は、国からではなく、国際スケート連盟からのものでしょうね。放送権料とかリンクの壁に貼ってある広告権料なんかが、国際スケート連盟経由で、開催国の連盟にも還流されているのでしょう。

 

こうやって見ると、この3つの大会の収益構造は全く異なります

入場料で稼ぐのが全日本選手権。協賛金と広告権料という、企業に金出させました、というのがNHK杯補助金がメインです、というグランプリファイナル。

グランプリファイナルは、もっと自力で稼げそうな気がするんですけど、実際は国際スケート連盟に各種の権利金が入って、それを補助金という形で開催地に回す、という仕組みにしてるのでしょう。そうでないと、毎年開催地を変えるということがたぶんやりにくいのだと思います。NHK杯と全日本は、開催地は場所は移るけど常に日本のどこかである、ということは確定ですからね。

 

 

 

NHK杯フィギュア

全日本フィギュア

GPF名古屋

1)準備事務局費

2,355,549

4,920

3,993,806

2)競技会場費

32,567,028

30,880,440

39,160,655

3)競技施設設営費

105,814,316

96,634,542

125,547,573

4)宿泊施設会場費

10,265,483

0

32,005,884

5)競技会場管理費

0

0

0

6)宿泊施設管理費

0

0

0

7)その他管理委託

0

0

0

8)警備費

21,293,297

19,874,232

22,764,120

9)周知宣伝支出

7,489,712

0

1,838,640

10)宣伝広告費

588,600

0

704,000

11)販売手数料

17,317,569

34,076,955

28,280,648

12)メディア関係費

2,773,463

2,095,321

3,590,049

13)大会競技運営費

47,736,731

36,784,262

66,618,536

14)大会事業運営費

10,141,200

2,498,364

1,620,000

15)ISU役員旅費

4,527,343

0

10,836,475

16)ISU役員宿泊費

9,431,268

0

14,835,837

17)ISU役員日当

1,504,293

0

1,679,812

18)競技役員旅費

2,056,830

1,733,787

1,955,478

19)競技役員宿泊費

8,439,171

6,206,513

10,098,776

20)競技役員日当

1,566,759

1,712,959

1,921,582

21)選手団旅費

22,664,224

0

28,444,391

22)選手団宿泊費

15,916,927

0

21,500,609

23)選手団日当

0

0

0

24)大会事務局費

15,952,443

1,118,420

15,593,631

25)賞金等支払

19,800,000

0

48,070,000

26)記念品作成費

3,583,440

490,860

3,934,440

27)医務費

955,551

438,369

905,686

28)ドーピング費

0

0

0

29)租税公課

0

0

0

30)予備費

0

0

0

合計

364,741,197

234,549,944

485,900,628

 

次は支出側を見てみます。

 

賞金、というものがNHK杯やグランプリファイナルにはありますね。テニスやゴルフと比べると、賞金が小さいなあ、と思ってしまいますが、致し方ないんですかね。また、選手団旅費、というものもNHK杯、グランプリファイナルにはあります。参加費を選手から徴収する全日本選手権には、そんなものはありません。やはり、興行として完全に成り立っている全日本選手権で、参加選手が参加費を払う、というのはこの辺見ても違和感を感じます

 

競技役員に払う費用、というものもあります。まあ、ボランティアで全員というわけにはいかないですから、これはある程度当然と言えば当然でしょう。ただ、おそらくフラワーガールなんかは無償のボランティアでやってるんでしょうね。

 

警備費、というものがそれぞれ2,000万円前後掛かっています。あのレベルのイベントになると、こういったものは当然かかってくるでしょう。人が集まれば集まるほど警備費はかかるはず。そう考えると、高橋大輔選手が出る、なんてことになった近畿選手権や西日本選手権で、入場料が有料になった、というのも、それはそうせざるを得ないよね、という感じです。有料にすることで集まる人数をある程度絞ることと、そのお金で警備費など、プラスで生じてしまう費用を賄おうとしたのでしょう

 

こうやって見ると、全日本選手権というのは、国際大会と比べると、かなり費用を抑えて開催できるんですね。賞金はないし、選手は自費で集まってくるし、ISU(国際スケート連盟)の役員が海外からやってくる、なんてこともないし、自ら宣伝するということもしない。宣伝は強いて言えばフジテレビが勝手にやるので、スケート連盟が自分でお金かけてやることもないのでしょう。そう考えると、NHK杯やグランプリファイナルで、連盟が何をお金かけて宣伝してたのかはよく分からない感じですけど

大会競技の運営費も、国際大会と比べて全日本は安く抑えられています。なぜでしょう? ペアやアイスダンスの出場者数の少なさ、というのがもしかしたら効いている側面はあるかもしれませんが。そんなに効くかなあ? シングルの出場者数は多いわけですし

 

唯一、販売手数料だけは、全日本が他の大会よりも高く掛かっています。これは、なんでなんですかね? この辺も理由はよくわかりません。

 

 

 

NHK杯フィギュア

全日本フィギュア

GPF名古屋

収支

42,531,004

113,037,806

68,999,654

 

最後に収支

どの大会も黒字でしたが、黒字額は全日本が一番大きく、1億円を超える黒字を稼ぎ出しています。やっぱり、選手に参加費出させるってのは、ちょっと、ないな、という気がします。これだけ黒字を稼いでいて。

グランプリファイナルでも全日本の半分ちょっとしか稼げないんですね。

全日本ってのはすごいイベントです。特に、オリンピックシーズンの全日本選手権はすごい。

 

この辺の稼ぎが連盟役員の懐に・・・、ではなくて、選手たちの強化費に回っていくはずなわけなので、しっかり運営して、しっかり稼いで、強化して、というプラスのスパイラルを回していってもらえたらな、と思います

 

東京芸術大学 学費値上げ

先日、9月には東京工業大学が学費を値上げする、という報道があった。

引き続き、ということでもないのだろうけれど、10月26日、今度は東京芸術大学が学費の値上げを発表した。

授業料年額535,800円から、20%値上げして642,960円にするという。

東工大は、18.59%という中途半端な値上げ幅で635,400円にしていたので、芸大の値上げ額はそれより大きい、ということになる。

 

東工大の話の時に、「価格設定」という考え方で見るならば、東工大の値上げは理にかなっている、と書きました

東京芸術大学についても同じことがいえると思います。

「価格設定」という見方で考えるならば、東京芸大の授業料値上げは理にかなっています。

 

芸大は、東工大よりもさらに、ニッチかぶる存在がいません。

東工大の場合は、しいて言えば筑波大学電気通信大学、というのが比較的近い存在としていて、東北大など旧帝大の理系学部もかぶるといえばかぶります

一方、東京芸術大学にはそういった存在はまったくいません

私大には芸術系大学はありますが、学費の面でいえば、この価格でも私大と比べればだいぶ安い、というのも東工大の時と同じ話でしょう

 

私大で芸術系としてはどこを上げればいいか迷いますが、例えば日大芸術学部というのが比較的有名かと思います。ここは学科によって多少ことなりますが、授業料名目以外に実験実習料などさまざまな費用を合わせると(入学金以外で)、152~172万円ほど、年間で掛かります。

元々3倍程度だった授業料が、2.5倍にまで縮まった、というくらいなものでしょうか

授業料起因で、芸大志望者が私大へ鞍替えする、というのは、やはり考えにくい状態です

 

というわけで、ブランド力を生かして価格を上げた、という感じであり、価格戦略としてはうまいな、というかある意味で当たり前だな、ということになりますが、東工大の時にも書きましたが、国立の高等教育機関が、果たしてこれでよいのか? というのは考え物ではあります

東工大の時も見てみましたが、芸大についても、この授業料の値上げが、財政にどれくらいの影響を与えるのか、財務諸表をのぞき込んでみることにします。

 

 

公表されている最新の損益計算書は、2018年3月期のものですが、授業料収入は1,632,632千円とあります。16.3億円のことですね。これが上昇が満額完了した時点(すでに入学している学生の授業料は維持されます)で、2割上昇するということは、3.26億円増える計算になります。芸大自身の発表によれば、今回の値上げでの増収幅は約3億円、ということなので、まあ、この計算は当たらずとも遠からずということでしょう。

東工大は計算上8億円前後の上昇でしたから、その4割程度でしかないんですね。

これは単純に学生数の差によるものでしょう。芸大は学部生2,000人、院生1,280名ほどなようで、学部生院生合わせて1万人程度の東工大と比べると、かなり少ないです。学生数が4割より少ないのに、授業料総額が4割なのは、学費免除になるような家庭環境の生徒が東工大より芸大の方が少ない、ということでしょうか。あるいは東工大の方は留学生がかなりの数いるのですが、その辺の授業料の取り方というのがやや異なる部分があるのかもしれません。

 

東京芸大の2018年3月期の経常収益は90.7億円程度。それに対して3.2億円というのは3.5%程の増収ということになります。東工大は1.8%相当でしたから、収益への影響度は東京芸大の方が二倍程度ある、ということになります

 

別の収益源と比べてみると、入学金がちょうど3.2億円なので、毎年の入学金収益分程度、収入が増える、というのも東工大と同じでした

芸大の寄付金収益は3.67億円。これとくらべると87%程度。東工大は寄付金が12億円あるのとくらべると、芸大の寄付金はだいぶ少なめですね。毎年の寄付金収入に近い水準の収入が、今回の学費値上げで得られるわけです。値上と関係ないですが、芸術好きのお金持ちの皆さんは、芸大に寄付した方がいいですね。

芸大っぽい科目として、入場料収入というのがあります。芸大主催で演奏会や展覧会があるので、それの入場料ということでしょう。これが1.25億円ほど。入場料収入の2.5倍程度が授業料値上げで入ってきます。こう見ると大きいですね

 

支出側を見てみると、研究経費が5.67億円なので、その56%分程度が賄える計算です。さすがに研究経費は理系の東工大と比べると、一桁小さいレベルで、芸術は理工学と比べればお金がかからないようです。

教員人件費は41億円。これとくらべると大体7.8%程度。経常費用全体では88.8億円ですので、それとくらべると3.6%ほどが賄えるという計算です

 

こうやって見ると、この授業料値上げによる増収分は、それなりにインパクトがあるように見えます。

 

値上による増収分は、「海外から一流の芸術家を講師として招き、個別指導や少人数制の授業を充実させるために使用する」などと説明されています。まあ、教育のために使う、というのはあたりまえでしょう。東工大の場合は、研究のために必要な様々な設備というものにお金がかかるわけですが、芸大の場合は設備よりも人にお金がかかるわけですね。

 

さて、大学が教育を充実させるために収入を増やす、ということは賛成できるのですが、それを授業料値上げで行うのが果たしてよいのか? というのはどうしても問われることになるわけです。

 

この値上げに伴って、学生の経済的支援を充実させるために、引き上げ額を含めた授業料減免の実施や、「就学支援奨学金(給付型)」を新設する、とも述べています。ただ、この辺は、まだ中身が具体的に提示されていません。こういったことを行うなら、値上げの発表と同時にこちらも具体的な中身を提示すべきだったかと思います

 

東京芸術大学には、奨学金制度はやはりさまざまあります

ただ、大学独自の「東京芸術大学奨学金制度」は、本人の応募によるものでなく、学年末試験、課題提出等の成績優秀者に授与しています、とあります。これって、奨学金という名の賞金なのでは・・・、と思ったりしますが、さすが芸大、さまざまな芸術家の名を冠した奨学金のリストがウェブ上には並んで並んで、スクロールが全然終わらず、40件もリストされていました。

金額は未定が多いですが、金額が書いてあるものでは少ないものとして2万円、標準的に10万円ないしは20万円、大きいものでは、カレーハウスCoCO壱番屋の創業者による、器楽科ピアノ、弦楽、管打楽専攻 各1名 声楽専攻 1名に 入学時100万円、在学期間年額50万円 なんてものや江崎グリコ元社長による、ピアノ系分野の在籍学生2名以内に1名あたり500万円 なんてものがありました

 

見ていると、経済的に困窮している学生への奨学金というより、成績優秀者に給付して半分プロとして活動してもらう、みたいな雰囲気を感じます

 

まあ、芸術ですからねえ・・・

天才以外は別にお金に困ってるならやめればいいじゃない、っていうところもあるんでしょうか

 

芸大の授業料値上げは、プライシングという考え方からすると、妥当なものだとは思います

ただ、収入を増やす努力は、芸大の場合は、まず、入場料収入を増やすこと、に費やしてほしかったかな、ということを思ったりします。

 

 

 

                                                                                                                          

ジュニアグランプリシリーズ18レビュー 女子シングル2

前回は上位選手編でしたが、今回は日本人選手編です

まずはおさらい

180点以上のスコアリストと、日本人選手のスコアリストです

  

Alexandra TRUSOVA(RUS) 221.44(74.74(44.06,30.68)) 146.70(86.26,61.44)) 優勝(3)

Alexandra TRUSOVA(RUS) 221.00(74.19(44.18,30.01)) 146.81(85.27,61.54)) 優勝(7)

 

Anna SHCHERBAKOVA(RUS) 205.39(73.18(43.40,29.78) 132.21(73.25,58.96)) 優勝(1)

Alena KOSTORNAIA(RUS) 203.50(71.08(41.05,30.03) 132.42(71.16,61.26)) 優勝(2)

 

Alena KOSTORNAIA(RUS) 198.38(70.24(39.47,30.77) 128.14(68.22,60.92) 優勝(5)

Yelim KIM(KOR) 196.34(69.45(40.68,28.77) 126.89(70.40,57.49)) 2位(5)

Anna SHCHERBAKOVA(RUS) 195.56(65.07(36.26,29.81) 130.49(71.87,59.62)) 優勝(4)

Yelim KIM(KOR) 191.89(61.63(34.55,27.08) 130.26(72.39,57.87)) 2位(3)

Alena KANYSHEVA(RUS) 191.84(67.77(39.66,28.11) 124.07(67.55,56.52)) 2位(2)

Anastasia TARAKANOVA(RUS) 190.69(64.56(36.30,28.26) 126.13(68.01,58.12)) 2位(4)

Anastasia TARAKANOVA(RUS) 190.05(63.98(35.89,28.09) 126.07(69.49,56.58)) 優勝(6)

 

Anna TARUSINA(RUS) 188.24(65.74(38.20,27.54) 122.50(65.46,57.04)) 2位(6)

Kseniia SINITSYNA(RUS) 187.91(67.12(39.87,27.25) 120.79(66.96,55.83)) 3位(3)

Alena KANYSHEVA(RUS) 187.55(67.75(39.22,28.53)) 119.80(61.77,58.03)) 2位(7)

Anna TARUSINA(RUS) 186.68(67.14(39.82,27.32) 119.54(63.31,56.23)) 2位(1)

横井ゆは菜(JPN) 184.09(57.62(32.99,25.63)) 126.47(71.32,55.15)) 3位(7)

Young YOU(KOR) 183.98(64.45(36.17,28.28) 119.53(65.89,54.64)) 3位(1)

Viktoria VASILIEVA(RUS) 182.87(64.53(37.76,26.77) 118.34(65.69,52.65) 3位(5)

Haein LEE(KOR) 180.48(63.01(36.89,26.12) 117.47(64.58,52.89)) 3位(6)

 

荒木菜那 176.50(60.93(36.19,24.74) 115.21(62.75,52.46)) 5位(5)

吉岡詩果 175.19(59.95(34.24,25.71) 115.24(64.96,50.28)) 6位(5)

住吉りをん 174.96(55.07(32.12,24.95) 119.89(64.97,54.92)) 3位(4)

川畑和愛 173.84(58.89(31.98,26.91) 114.95(60.37,54.58)) 5位(1)

横井ゆは菜 173.15(51.65(28.28,24.37) 121.50(66.41,55.09)) 6位(1)

住吉りをん 171.65(59.80(33.78,26.02) 111.85(58.19,53.66)) 4位(6)

川畑和愛 167.49(66.85(38.64,28.21) 100.64(46.77,55.87)) 5位(6)

荒木菜那 165.80(63.06(37.23,25.83)) 102.74(51.02,53.72)) 5位(7)

吉岡詩果 165.42(56.11(32.55,23.56) 113.71(63.02,50.69)) 3位(2)

 

青木祐奈 154.24(54.81(28.58,26.23) 99.43(47.78,51.65)) 7位(4)

岩野桃亜 153.94(53.49(27.04,26.45) 100.45(49.81,51.64)) 5位(3)

滝野莉子 147.07(50.00(25.92,25.08) 97.07(48.6,49.61)) 7位(2)

横井きな結 126.98(45.68(23.59,22.09) 81.30(37.50,44.80)) 14位(3)

 

 

こうしてみると、世界の上位、の枠の中に入っているのは横井ゆは菜さんだけ、だということが分かります。

日本からの出場選手の中で、彼女だけが180点を超えるスコアを出し、彼女だけがフリーで120点を超えるスコアを出し、彼女だけがフリーの技術点で70点を超える試合がありました

初戦のショートプログラムで失敗し、フリーでの挽回も届かず6位に終わったときには、今シーズンどうなってしまうんだ? と思いましたが、二戦目を何とか回してもらって最終戦に出て、そこでもショートはいまいちだったものの、フリーでしっかり滑って3位表彰台に乗りました

フリーの126.47というスコアは、全体の中でもロシア三強と韓国のキムイェリムに次ぐ5番目です。トゥルソワははるかに遥か遠くの彼方、という感じですが、それ以外の選手となら勝負は出来るレベルにはいる。少しミスをしてくれれば上へ出ることができる、というくらいの水準にはいます

ただ、ミスをしてしまうのが自分であることの方が多い、という感じです

とはいえ、ショートでひどいミスをして、フリーでの挽回が今一つだった初戦の方の点数でも173.15はありました。

こちらの点数でも日本人選手の中では5番目です。日本のジュニアの中で5番目なら全日本選手権には出ることができます。全日本できっちり滑って、ジュニアの中の上位三番までに入れば、おそらく世界ジュニアの切符は手に入る

全日本ジュニアでしっかり勝つか、全日本でまともに滑って3枠目までに入り込むか。どちらかは何とかできるでしょうから、世界ジュニアに出るところまでは彼女は行けるのだろうと思います。

世界ジュニアで表彰台が狙えるのは、今シーズン見ていると彼女しかいません

 

トリプルアクセルへのチャレンジは封印していますが、それでも、ショート・フリー、ノーミスで滑ることができれば195点くらいまでは届く選手です。

同い年の坂本花織選手はオリンピックで6位、四大陸選手権ではタイトルも取りました。樋口新葉選手は世界選手権二位です。坂本選手も、樋口選手も、ジュニア卒業年には世界ジュニアで三位表彰台でした。

この二人と、来シーズンは三人並び立てるように、世界ジュニアの表彰台に立ってもらえたらと思います。

 

その下の層が少し団子状態です

横井選手以外で170点台のスコアを出したのは4人

この4人は全員2試合出ていて、悪い方のスコアでも160点台には乗せています

 

昨年の全日本ジュニアで3位表彰台ながら、全日本で13位に終わり、世界ジュニアの出場権が取れなかった荒木菜那選手が2戦とも5位に終わったものの、スコア的には横井選手に次ぐ176.50を出しています。2戦目のフリーがバタバタで点が伸びなかったのが痛いです

それでも、去年の実績もありますし、今のところ世界ジュニア出場権争いでは二番手かと思います。

 

その下に、表彰台に乗った吉岡詩果、住吉りをんの二選手、さらに昨年全日本でフリーに残って21位に入った川畑和愛選手の三人が続きます

 

この辺までの5選手で、中学生は住吉選手だけ。他はみな高校生です。住吉選手はジュニア二年目。今シーズンはジュニア一年目でグランプリシリーズで活躍、という選手が出てきませんでした。

ここ最近は、世界ジュニアに必ず中学生メンバーが入っていて、というよりも、主力が中学生、という状態が続いていたのですが、もしかしたら今シーズンは、全員高校生の世界ジュニア代表、ということになるかもしれません

まあ、坂本花織選手も、高校1年生で出場した世界ジュニアで3位表彰台に乗り、翌年平昌オリンピック、という流れですから、高校生が世界ジュニアに出るのはもう遅い、ということでもないのですけど、ちょっと寂しいですかね

世界ジュニアの代表に中学生が入らない、ということにもしなると、2014年に高校1年の宮原知子選手、高校2年の本郷理華選手の二人が代表だった時以来、5シーズンぶりとなります

 

 

その下の層では、1試合だけに出た四選手がいますが、世界ジュニア出場権を争うにはちょっと苦しいですかねえ。青木祐奈選手は、かつて全日本ノービスAでは本田真凛選手を破って優勝していたのですが、最近は苦しんでいます。昨シーズンは全日本ジュニアで17位に沈んでいます。同い年の本田真凛選手、白岩優奈選手もここ一二年、少し伸び悩みといった感じになってますが、もう一度、大きな舞台で活躍してもらいたいのですけどね。

ルッツ-ループも飛ぶ、ジャンプの得意な選手だったはずなのですが、最近は今一つジャンプがうまくいっていない。なんとか戻してきてほしいものです

 

今シーズン、ジュニア一年目でグランプリシリーズに唯一派遣されたのが横井きな結選手。言わずと知れた横井ゆは菜選手の妹。ちょっと今回のジュニアデビューはショートからうまくいかず、フリーの後半は心も折れてしまったようにも見えてしまいました。

彼女は昨シーズンノービスながら全日本ジュニアに出場して14位に入った選手です。彼女が全日本ジュニアで頑張って上位に入ってくれば、浅田姉妹、村元姉妹、以来数年ぶりに、姉妹での全日本出場、という可能性もあるのですが、今回の出来のままだとちょっと苦しいでしょうか。本田姉妹と横井姉妹、どちらが先に全日本に姉妹出場してくれるでしょうか

今の中2中3世代は、ちょっと上下の年代と比べて手薄な感じがあります。高1~高3はグランプリレベルの選手が二人以上そろっている。中1はトリプルアクセルを装備してきた吉田陽菜選手がいます。

その辺と比べると、ちょっと手薄なのですが、共にリュブリャナでの試合に出た岩野桃亜選手や、知名度抜群の本田望結選手あたりと共に、中2中3世代も黙ってないぞ、というところを見せてもらえたらと思います