世界フィギュア19プレビュー4

世界フィギュアのプレビューも4話目になりましたが、これが最終です

プレビュー2で女子シングルに関してみたのと同じように、ここでは男子シングルで、今シーズンのプロところなんかを見ながら考えていきます

 

まずは、羽生結弦選手から.

例によって、左から三列目は要素の順番、一番右はジャッジのつけた+5~-5の平均値です

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 6 StSq4   3.90   1.64 5.54 4.143
Autumn Classic FS 2 4T   9.50   3.99 13.49 4.286
GP Helsinki SP 1 4S   9.70   4.30 14.00 4.333
GP Helsinki SP 6 StSq3   3.30   1.51 4.81 4.444
GP Helsinki SP 7 CCoSp4   3.50   1.60 5.10 4.556
Rostelecom Cup SP 1 4S   9.70   4.30 14.00 4.333
Rostelecom Cup SP 2 3A   8.00   3.31 11.31 4.111
Rostelecom Cup SP 6 StSq4   3.90   1.67 5.57 4.222
Rostelecom Cup SP 7 CCoSp4   3.50   1.50 5.00 4.333
Rostelecom Cup FS 2 4T   9.50   4.34 13.84 4.444

羽生選手は今シーズン3試合しか出ていないのですが、GOEが平均4.0を超えた要素が10個もありました。ジャンプで5つ、スピンで2つ、ステップで3つ

出場は3試合だけですので、要素数は57 GOEが+4以上の要素率が17.5%もある、というのはとてつもないことかと思います。

特にジャンプでGOE+4以上というのは難しく、それも4回転で出しているのですが、今シーズン4Tを含む要素でGOE+4以上を出したのは全選手の中で羽生結弦選手の2回だけ、4Sを含む要素でGOE+4以上を出したのも、やはり全選手の中で羽生結弦選手の2回だけです。もっと言ってしまえば、4回転を含む要素でGOEが+4を超えたのは、羽生結弦選手の4回だけになります。

ジャンプだけが得意な選手、ということであれば、それもまだわかるのですが、スピンでもきっちり点を取り、さらにステップでも3回GOE+4を超えるスコアを出しています。スピンは3試合で6回ですから、確率5割でGOEが+4以上になるわけです。そのうえでPCSまで高いわけですから、もう非の打ちようがありません

強いて言えば、今シーズン、まだ万全のフリー演技というのは見ることができていないな、というのはあるでしょうか。上記のGOEが+4を超える要素というのはほとんどがショートプログラムのものになっています。完成したフリー演技が見られたら、もう誰も太刀打ちできないところまで行ってしまうでしょうか

 

 

次は宇野選手。宇野選手は、ちょっと変なデータがありまして。宇野選手は今シーズン、3A以上の難易度のジャンプを含まないジャンプ要素、つまり3回転以下のジャンプだけで構成される要素がほとんどありません。5試合で7回しかありませんでした。ところが、この、3回転以下のジャンプのみで構成される要素、つまり、宇野選手のジャンプ要素の中で最も難易度が低そうなこの要素の成功率が低いんです

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Lombardia Trophy FS 10 3S+3T   9.35 x 0.34 9.69 0.857
Skate Canada FS 10 3S+3T   9.35 x -2.15 7.20 -4.889
NHK Trophy FS 10 3S   4.73 x -1.17 3.56 -2.778
Grand Prix Final FS 10 3S+3T   9.35 x -0.31 9.04 -0.667
Four Continents  SP 2 3S+3T   8.50   -0.86 7.64 -1.889
Four Continents  FS 3 3Lo   4.90   0.91 5.81 1.889
Four Continents FS 10 3S+3T   9.35 x 0.49 9.84 1.111

通常の試合ではフリーで一本だけ、ケガで悩まされた四大陸選手権だけショートで1本、フリーで2本、そういった構成が入ってきているのですが、これが七分の四で失敗ジャンプになっています。成功した場合でも、加点が小さい。

あれだけ難しいジャンプをバンバン決めておいて、なぜこれが飛べない・・・、という感じではあるのですが、こういうジャンプはあまり練習をしていない、というのが一つ理由としてあるんでしょうかね。また、最後のジャンプ要素、というのは体力的に厳しい部分もあるのかもしれません

 

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Lombardia Trophy FS 9 3A+1Eu+3F 15.18 x -0.16 15.02 -0.143
Skate Canada FS 9 3A+1Eu+3F 15.18 x -2.74 12.44 -3.444
NHK Trophy FS 9 3A+1Eu+3F 15.18 x 2.17 17.35 2.667
Grand Prix Final FS 9 3A+1Eu+3F 15.18 x -1.26 13.92 -1.667
Four Continents FS 9 3A+1Eu+3F 15.18 x -1.03 14.15 -1.000

また、宇野選手のフリーの大きな見せ場として、3A-1Eu-3Fという三連続のコンビネーション、というのが以前からよく見られました。これの成功率も今シーズン低くて五分の一しかありません。これがきれいに決まると非常に印象がいいのですが、今シーズンあまりよくない。

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Lombardia Trophy FS 1 4S   9.70   -2.13 7.57 -2.143
Skate Canada FS 1 4S< 7.28   -0.10 7.18 -0.222
NHK Trophy FS 1 4S< 7.28   -0.63 6.65 -0.778
Grand Prix Final FS 1 4S<< <<  4.30   -2.15 2.15 -5.000

さらに、四回転の中で確か一番最後に取り入れたジャンプだったと思うので、あまり得意ではない種類なのかもしれないですが、四回転サルコウの成功率が今シーズンの国際大会ではゼロです。

なんだかひどいところばかり取り上げてしまっている感じですが、宇野選手はこんな状態の中で、今シーズン5試合、最低点でも275点を出しています。今シーズンの最低スコアが最も高いのが宇野選手です。この宇野選手が、すべてを揃えたときにどんな演技になるのか、どんな点数が出るのか、楽しみです

 

 

次はネイサンチェン選手。ネイサンチェン選手は4回転を何でも飛ぶというイメージですが、今シーズンの国際試合3試合で飛んだ4回転は3種類だけです。ルッツフリップにトーループ。3試合で四回転が入る要素は15回あり成功は9回と6割ありました。

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Skate America SP 2 4F< ! 8.25   -3.07 5.18 -3.667
Skate America FS 2 4Lz   11.50   0.49 11.99 0.222
Skate America FS 7 4T+3T   15.07 x 1.22 16.29 1.333
Skate America FS 8 4T+2T+2Lo   13.75 x 2.31 16.06 2.222
France de Patinage SP 2 4F< ! 8.25   -4.13 4.12 -5.000
France de Patinage SP 4 4T+3T   15.07 x 2.04 17.11 2.111
France de Patinage FS 1 4F ! 11.00   1.89 12.89 1.556
France de Patinage FS 2 4T   9.50   3.53 13.03 3.778
France de Patinage FS 7 4T+3T< 13.92 x -0.54 13.38 -0.444
Grand Prix Final SP 2 4F   11.00   3.77 14.77 3.444
Grand Prix Final SP 4 4T+COMBO 10.45 x -4.75 5.70 -5.000
Grand Prix Final FS 1 4F   11.00   4.40 15.40 3.889
Grand Prix Final FS 2 4Lz< 8.63   -4.32 4.31 -5.000
Grand Prix Final FS 3 4T   9.50   -2.44 7.06 -2.667
Grand Prix Final FS 7 4T+3T   15.07 x 3.26 18.33 3.333

15回のうち、ルッツが2回、フリップが5回、あとはトーループで8回です。

ルッツの成功率は二分の一、フリップは五分の三ですがエッジ不正の!が付きながらギリギリ加点、というのが一つ含まれるので本当の成功は二回です。トーループは八分の六成功しています。グランプリファイナルは優勝こそしましたが、ショートで大きなミスはありましたしフリーも万全の演技ではありませんでした。全米選手権ではお化けスコアが出てまして、まあ、演技としていいものだったのは確かではあるものの、さすがに国内参考記録感はあります。

世界選手権、というのはすでに持っているタイトルであるという現実はありますが、羽生選手に勝って取ったものではない、という部分もある。そういった条件下でどこまでこの試合へのモチベーションがあるか?合わせてきているでしょうか?

 

 

ベストスコア4番手はロシアのミヒャルコリアダ選手。波の激しい選手なのですが、それはつまりいい演技をした時の点はすごく出る、ということではあります

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Ondrej Nepela Trophy SP 4 3A   8.80 x 0.64 9.44 0.857
Ondrej Nepela Trophy FS 3 3A   8.00   3.20 11.20 4.143
Finlandia Trophy SP 4 3A   8.80 x 0.67 9.47 0.750
Finlandia Trophy FS 3 3A   8.00   3.60 11.60 4.500
GP Helsinki SP 4 3A   8.80 x 3.43 12.23 4.222
GP Helsinki FS 6 3A   8.00   1.14 9.14 1.556
GOLDEN SPIN SP 4 3A   8.80 x 2.56 11.36 3.143
Europe Championships SP 4 3A   8.80 x 1.37 10.17 1.667
Europe Championships FS 3 3A   8.00   -4.00 4.00 -5.000

コリアダ選手のうまく決まった3Aは素晴らしいものがあります。フィンランディア杯のフリーで飛んだ単独のトリプルアクセルでついたGOEは+4.5 これは、トリプルアクセルでついたGOEとしては全選手中最高です。またGOEで+4以上をトリプルアクセルで3回出しているのはコリヤダ選手のみです。

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Ondrej Nepela Trophy SP 1 4T+3T   13.70   3.42 17.12 3.571
Ondrej Nepela Trophy FS 1 4T+3T   13.70   2.85 16.55 3.000
Ondrej Nepela Trophy FS 7 4T   10.45 x -4.56 5.89 -4.714
Finlandia Trophy SP 1 4T   9.50   -3.96 5.54 -4.125
Finlandia Trophy FS 1 4T   9.50   0.32 9.82 0.625
GP Helsinki SP 1 4T   9.50   -1.76 7.74 -1.889
GP Helsinki FS 2 4T   9.50   -4.21 5.29 -4.333
Rostelecom Cup FS 2 4T+3T   13.70   2.99 16.69 3.000
GOLDEN SPIN SP 1 4T+2T   10.80   2.85 13.65 3.000
GOLDEN SPIN FS 2 4T+3T   13.70   3.23 16.93 3.429
Europe Championships SP 1 4T+3T   13.70   2.99 16.69 3.000
Europe Championships FS 2 4T   9.50   3.12 12.62 3.222

もう一つ、4T-3Tのコンビネーションジャンプを飛ぶ、という選手は今やかなりの数いますが、そのなかで、オンドレイネペラ杯のショートプログラムコリヤダ選手が出したGOE+3.571というのは、4回転を含むコンビネーションジャンプについたGOEとして全選手中最高です。

決まればいい点出るんです。でも、なかなか決まらない。それも、大きな大会では今一つ決まらない。今大会はどうでしょう?

 

 

ベストスコア5番目はISU非公認ですがユニバーシアードで270点台をたたき出したマテオリッツォ選手

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Lombardia Trophy FS 1 4T   9.50   -4.75 4.75 -5.000
Finlandia Trophy FS 1 4T<< <<  4.20   -2.10 2.10 -5.000
Skate America FS 1 4T< 7.13   -2.34 4.79 -3.222
NHK Trophy FS 1 4T< 7.13   -3.57 3.56 -5.000
Europe Championships FS 1 4T   9.50   3.26 12.76 3.222
UNIVERSIADE SP 1 4T   9.50   2.28 11.78 2.429
UNIVERSIADE FS 1 4T   9.50   2.85 12.35 3.000

リッツォ選手は、まだ四回転はトーループを一種類だけです。それも、シーズン前半はフリーの冒頭に一本入れるだけでかつ成功はなし。それがシーズン後半になって四大陸選手権でようやく成功。さらにユニバーシアードではショートフリーと一本づつ入れてどちらも成功しました。これがシーズン後半になって上位に顔を出すようになってきた原動力です。世界選手権でも上位に入ってくるには、ショートフリーどちらも4回転を決めること、が最低必要条件になってくるかと思われます

 

Event   Name Nation Elements  BaseValue GOE Scores
Finlandia Trophy FS Mikhail KOLYADA RUS TES 59.96 15.14 75.10
Skate America FS Nathan CHEN USA TES 84.01 15.04 99.05
Skate Canada FS Shoma UNO JPN TES 87.91 13.83 101.74
Skate Canada FS Keegan MESSING CAN TES 69.04 14.86 83.90
NHK Trophy FS Shoma UNO JPN TES 79.74 14.44 94.18
France de Patinage FS Jason BROWN USA TES 56.34 13.94 70.28
GOLDEN SPIN FS Jason BROWN USA TES 64.14 14.38 78.52
Four Continents FS Shoma UNO JPN TES 86.63 17.85 104.48
Four Continents  FS Keegan MESSING CAN TES 75.43 15.66 91.09
UNIVERSIADE FS Matteo RIZZO ITA TES 76.20 18.86 95.06

今シーズンのフリー演技で加点の合計が高い方から10件を今大会エントリー選手から上げたものが上記の表ですが、マテオリッツォ選手のユニバーシアードの演技が加点最大でした。まあ、ちょっと、採点基準の甘さ、というのがないとは言いませんが、それだけの演技ができる選手ではあるので、もう一段階大きな舞台で、再びその演技をしてもらえたらなと思います。

 

 

 

ボーヤンジン選手は四大陸選手権で今シーズンのベストスコアを出しています

ここでは、四大陸選手権のジャンプ要素を全て並べました

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Four Continents SP 1 4Lz   11.50   -2.46 9.04 -2.111
Four Continents SP 2 4T+2T   10.80   1.49 12.29 1.556
Four Continents SP 4 3A   8.80 x 2.29 11.09 2.889
Four Continents FS 1 4Lz   11.50   -2.14 9.36 -1.889
Four Continents FS 2 4T+2T   10.80   0.81 11.61 0.889
Four Continents FS 3 3A+1Eu+3S   12.80   1.60 14.40 1.889
Four Continents FS 6 4T   9.50   1.76 11.26 1.889
Four Continents FS 7 3A   8.80 x 2.40 11.20 3.111
Four Continents FS 8 3Lz+3T   11.11 x 0.67 11.78 1.111
Four Continents FS 9 3F   5.83 x 0.76 6.59 1.444

ジャンプ要素のうち最も簡単という扱いなのはフリーの最後に入るトリプルフリップですが、それ以外は3回転-3回転、あるいはトリプルアクセル以上の難度となっています。ボーヤンジン選手は4回転の種類はここにあるルッツとトーループだけではなくサルコウも本来飛べます。ただ、今シーズンはグランプリヘルシンキで1本跳んで転倒したのみで、あとは構成に入れていません。これを3Fの代わりに入れるようなことをしてきた場合、上記のリストでいえば4Lzのミスを小さく抑えたらジャンプ要素がすべて10点以上のスコアに出来る、という計算になります。4回転を3種類入れれば原理的にはボーヤンジン選手だけでなく他の選手も当然可能です。

フリーのすべてのジャンプ要素で10点以上、というのは平昌オリンピックでネイサンチェン選手が成し遂げていますが、ショートフリーすべてにおいて10点以上、というのはまだいないはずです。

 

 

ヴィンセントゾー選手も四大陸選手権でベストスコアを出しました

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Four Continents SP 1 4Lz+3T   15.70   3.78 19.48 3.222
Four Continents SP 2 4S   9.70   1.94 11.64 2.000
Four Continents SP 4 3A   8.80 x 1.71 10.51 2.111
Four Continents FS 1 4Lz+3T< 14.65   0.49 15.14 0.444
Four Continents FS 2 4S< 7.28   -0.52 6.76 -0.778
Four Continents FS 3 3F   5.30   1.36 6.66 2.556
Four Continents FS 4 4T< 7.13   -0.51 6.62 -0.778
Four Continents FS 6 3A+2T   10.23 x -1.37 8.86 -1.778
Four Continents FS 7 3A   8.80 x 2.06 10.86 2.556
Four Continents FS 10 3Lz+1Eu+3F   12.87 x 0.34 13.21 0.444

ヴィンセントゾー選手もボーヤンジン選手と同じで、ショートフリー合わせて最も簡単とされるジャンプ要素が3Fであり、他のジャンプは3Lzからのコンビネーションか3A以上となっています。ゾー選手は四大陸選手権の時点で4回転は3種類組み込んでいます。フリーで4回転をどれか一つ複数回にして3Fをなくすか、コンビネーションを4Lz-3Tと入れずに3F-3Tにでもすれば、理論的にはショートフリー、すべてのジャンプ要素で10点以上、ということを行えるチャンスがあります。

 

 

270点以下のベストスコアの選手の中から一人、ジェイソンブラウン選手を取り上げます。

ジェイソンブラウン選手は今シーズン5試合合計20の要素でGOE+4.0以上の評価を受けました。これは全選手中最多ですし、1試合当たり4つもGOE+4.0以上の要素がある、というのも最多です。

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 1 3F   5.30   2.33 7.63 4.286
Autumn Classic SP 6 CCSp4   3.20   1.41 4.61 4.286
Skate Canada SP 1 3F   5.30   2.12 7.42 4.000
Skate Canada SP 6 CCSp4   3.20   1.37 4.57 4.333
France de Patinage SP 1 3F   5.30   2.50 7.80 4.556
France de Patinage SP 6 CCSp4   3.20   1.37 4.57 4.333
France de Patinage SP 7 StSq4   3.90   1.73 5.63 4.333
France de Patinage FS 4 FCSp4   3.20   1.33 4.53 4.111
France de Patinage FS 5 ChSq1   3.00   2.36 5.36 4.667
GOLDEN SPIN SP 1 3F   5.30   2.12 7.42 4.000
GOLDEN SPIN SP 6 CCSp4   3.20   1.54 4.74 4.714
GOLDEN SPIN SP 7 StSq4   3.90   1.64 5.54 4.143
GOLDEN SPIN FS 4 FCSp4   3.20   1.34 4.54 4.286
GOLDEN SPIN FS 5 ChSq1   3.00   2.20 5.20 4.429
GOLDEN SPIN FS 11 StSq3   3.30   1.39 4.69 4.286
GOLDEN SPIN FS 12 CCoSp4   3.50   1.54 5.04 4.429
Four Continents Championships SP 1 3F   5.30   2.12 7.42 4.000
Four Continents Championships SP 6 CCSp4   3.20   1.42 4.62 4.444
Four Continents Championships SP 7 StSq4   3.90   1.62 5.52 4.111
Four Continents Championships FS 5 ChSq1   3.00   2.21 5.21 4.222

ジャンプが苦手、という印象があるのですが、意外にもショートプログラム冒頭の3Fでは5試合すべてで+4.0以上の評価を受けています。フランス杯で得た3Fの平均GOE+4.556というのは、これまでの全選手のジャンプ要素の中で最高評価となっています

同じフランス杯ではコレオシークエンスでGOE+4.667を得ていますが、これも全選手のコレオシークエンスの中でこれまでの最高評価です。全選手のコレオシークエンスの中で2番目の評価は、ゴールデンスピンでのジェイソンブラウン選手の+4.429ですし、コレオシークエンスのジェイソンブラウン選手の評価は極めて高いものになっています

さらに、ステップシークエンスで4回、GOE+4以上を出していて、その中でもフランス杯のショートプログラムではレベル4でGOE平均+4.333を叩き出しました。これは、レベル4のステップとしてはネイサンチェン選手のグランプリファイナルのショートプログラムのスコアと並んで、全選手中最高値です

また、スピンでも3種類すべてで1度以上はGOE+4以上を出しています。

これだけあれもこれもそろっているのに、なかなか上位に出てこられなくなってしまっているジェイソンブラウン選手。足りないのはあとは高難度ジャンプだけです。四回転が、四回転サルコウがきまってくれれば、と言いたいところなのですが、実はさらにその一つ手前、トリプルアクセルの成功率も今一つ高くなく、四大陸選手権でも3本のうち2本は回転不足でした。ブライアンオーサー先生の下で、なんとか高難度ジャンプを身に着けてもらって、上位に顔をのぞかせてもらえたらと思います

 

 

以上、今シーズンの上位選手のプロトコルから見た、今大会の見どころでした

 

 

 

世界フィギュア19プレビュー3

プレビューの1と2は女子シングルでしたが、3は男子シングルです

男子シングルのエントリーは35人。この35人の今シーズンの自己ベストをまず見てみます。チャレンジャーシリーズ、グランプリシリーズ、ジュニアグランプリシリーズ、大陸選手権に、2月に日本人選手も出場したB級大会およびユニバーシアードと世界ジュニアまで含めているのは女子シングルと同じです。各国内選手権は含みません

 

Event Name Nation Total SP FS
GP Helsinki Yuzuru HANYU JPN 297.12 106.69 190.43
Four Continents Shoma UNO JPN 289.12 91.76 197.36
Grand Prix Final Nathan CHEN USA 282.42 92.99 189.43
Ondrej Nepela Trophy Mikhail KOLYADA RUS 274.37 96.82 177.55
UNIVERSIADE Matteo RIZZO ITA 273.54 90.78 182.76
Four Continents  Boyang JIN CHN 273.51 92.17 181.34
Four Continents  Vincent ZHOU USA 272.22 100.18 172.04
Europe Championships Alexander SAMARIN RUS 269.84 91.97 177.87
Four Continents Keegan MESSING CAN 267.61 88.18 179.43
Grand Prix Final Junhwan CHA KOR 263.49 89.07 174.42
GOLDEN SPIN Jason BROWN USA 263.42 95.50 167.92
UNIVERSIADE Morisi KVITELASHVILI GEO 258.02 82.71 175.31
GP Helsinki Michal BREZINA CZE 257.98 93.31 164.67
Four Continents  Keiji TANAKA JPN 251.54 83.93 167.61
Europe Championships Kevin AYMOZ FRA 246.34 88.02 158.32
UNIVERSIADE Andrei LAZUKIN RUS 245.73 88.63 157.10
Skate Canada Nam NGUYEN CAN 240.94 82.22 158.72
GOLDEN SPIN Daniel SAMOHIN ISR 230.54 85.10 145.44
GOLDEN SPIN Alexander MAJOROV SWE 227.47 83.87 143.60
Four Continents Brendan KERRY AUS 224.44 76.81 147.63
France de Patinage Deniss VASILJEVS LAT 221.26 82.30 138.96
Rostelecom Cup Paul FENTZ GER 220.57 78.28 142.29
Europe Championships Alexei BYCHENKO ISR 220.50 84.19 136.31
UNIVERSIADE Slavik HAYRAPETYAN ARM 214.30 78.73 135.57
Skate America Julian Zhi Jie YEE MAS 207.51 81.52 125.99
Challenge Cup Lukas BRITSCHGI SUI 206.88 70.43 136.45
Europe Championships Vladimir LITVINTSEV AZE 204.28 73.60 130.68
Inge Solar Memorial Luc MAIERHOFER AUT 198.29 66.32 131.97
Challenge Cup Peter-James HALLAM GBR 196.67 65.91 130.76
Europe Championships Aleksandr SELEVKO EST 195.13 69.94 125.19
World Junior Championships Ivan SHMURATKO UKR 191.32 73.31 118.01
Inge Solar Memorial Valtter VIRTANEN FIN 180.96 62.16 118.80
UNIVERSIADE Burak DEMIRBOGA TUR 176.22 60.13 116.09
Four Continents  Donovan CARRILLO MEX 174.70 71.16 103.54
Lombardia Trophy Igor REZNICHENKO POL 160.51 48.09 112.42

290点台は1人、280点以上で3人。270点以上があるのは7人です。260人以上まで広げると11人。印象としては上三人が強いな、という感じなのですが、4番手以下もベストスコアで見ればそれほど離されているわけではないとも言えます。ユニバーシアードで273.54を出したマテオリッツォをここに入れていますが、ユニバーシアードはISU公認大会ではないので、ISUのベストスコアで見ると、マテオリッツォ選手は240点台のスコアしかない、という扱いになります

260点以上のスコアをもっていながら世界選手権に出場しないのは一人。ヨーロッパ選手権を最後に引退したハビエルフェルナンデスさんが、そのヨーロッパ選手権で271.59を出しています。250点以上では、セルゲイボロノフ、ドミトリーアリエフの2選手が世界選手権に出場できません。男子シングルもロシアの層が厚い、というのが見て取れます。

 

次に、260点以上のベストスコアを持つ11人の今シーズンの成績を見てみます。

 

Event Name Nation Total SP FS
GP Helsinki Yuzuru HANYU JPN 297.12 106.69 190.43
Four Continents  Shoma UNO JPN 289.12 91.76 197.36
Grand Prix Final Nathan CHEN USA 282.42 92.99 189.43
Skate America Nathan CHEN USA 280.57 90.58 189.99
Rostelecom Cup Yuzuru HANYU JPN 278.42 110.53 167.89
Skate Canada Shoma UNO JPN 277.25 88.87 188.38
NHK Trophy Shoma UNO JPN 276.45 92.49 183.96
Lombardia Trophy Shoma UNO JPN 276.20 104.15 172.05
Grand Prix Final Shoma UNO JPN 275.10 91.67 183.43
Ondrej Nepela Trophy Mikhail KOLYADA RUS 274.37 96.82 177.55
UNIVERSIADE Matteo RIZZO ITA 273.54 90.78 182.76
Four Continents  Boyang JIN CHN 273.51 92.17 181.34
Four Continents  Vincent ZHOU USA 272.22 100.18 172.04
France de Patinage Nathan CHEN USA 271.58 86.94 184.64
Europe Championships Alexander SAMARIN RUS 269.84 91.97 177.87
Four Continentss Keegan MESSING CAN 267.61 88.18 179.43
Skate Canada Keegan MESSING CAN 265.17 95.05 170.12
Autumn Classic Yuzuru HANYU JPN 263.65 97.74 165.91
Grand Prix Final Junhwan CHA KOR 263.49 89.07 174.42
GOLDEN SPIN Jason BROWN USA 263.42 95.50 167.92
Autumn Classic Junhwan CHA KOR 259.78 90.56 169.22
Four Continents  Jason BROWN USA 258.89 86.57 172.32
Nebelhorn Trophy Keegan MESSING CAN 257.16 90.63 166.53
France de Patinage Jason BROWN USA 256.33 96.41 159.92
Four Continents Junhwan CHA KOR 255.83 97.33 158.50
Skate Canada Junhwan CHA KOR 254.77 88.86 165.91
GOLDEN SPIN Mikhail KOLYADA RUS 253.14 97.04 156.10
Finlandia Trophy Mikhail KOLYADA RUS 250.58 85.20 165.38
Skate Canada Alexander SAMARIN RUS 248.78 88.06 160.72
France de Patinage Alexander SAMARIN RUS 247.09 90.86 156.23
Europe Championships Matteo RIZZO ITA 247.08 81.41 165.67
UNIVERSIADE Alexander SAMARIN RUS 246.20 82.41 163.79
GP Helsinki Junhwan CHA KOR 243.19 82.82 160.37
Europe Championships Mikhail KOLYADA RUS 240.87 100.49 140.38
Finlandia Trophy Junhwan CHA KOR 239.19 84.67 154.52
GP Helsinki Mikhail KOLYADA RUS 238.79 81.76 157.03
GOLDEN SPIN Alexander SAMARIN RUS 237.84 86.29 151.55
Grand Prix Final Keegan MESSING CAN 236.05 79.56 156.49
Skate Canada Jason BROWN USA 234.97 76.46 158.51
Tallinn Trophy Vincent ZHOU USA 234.25 77.46 156.79
Autumn Classic Jason BROWN USA 233.23 88.90 144.33
Lombardia Trophy Matteo RIZZO ITA 227.97 85.51 142.46
GP Helsinki Boyang JIN CHN 227.28 85.97 141.31
Skate America Matteo RIZZO ITA 225.81 78.09 147.72
Skate America Vincent ZHOU USA 225.75 76.38 149.37
Rostelecom Cup Mikhail KOLYADA RUS 225.42 69.10 156.32
NHK Trophy Matteo RIZZO ITA 224.71 77.00 147.71
NHK Trophy Vincent ZHOU USA 223.42 75.90 147.52
Rostelecom Cup Keegan MESSING CAN 220.75 73.83 146.92
Finlandia Trophy Matteo RIZZO ITA 217.68 76.53 141.15
Ondrej Nepela Trophy Alexander SAMARIN RUS 215.69 76.30 139.39
France de Patinage Boyang JIN CHN 208.89 79.41 129.48
US International Vincent ZHOU USA 204.62 61.72 142.90

こういう並べ方をした方が、上三人が印象通り強いんだな、というのを感じ取れるでしょうか。

宇野昌磨選手の今シーズン5戦での最低点が275.10 これより高い点数を今シーズン出せているのは、羽生結弦選手とネイサンチェン選手しかいないわけです。そしてその二人は、1回だけでなく、2回、宇野選手のスコアを上回れている。こう見ると、やはりこの三人の勝負なんだな、というのが見て取れます。

 

四番手のスコアを持っているのはミヒャルコリアダ選手なのですが、どうも今シーズンは強いという印象が残っていません。理由は、まず、このベストスコアを出したのがチャレンジャーシリーズのオンドレイネペラ杯であること。二番目三番目のスコアが250点台前半なのですが、それらもチャレンジャーシリーズのフィンランディア杯ゴールデンスピンであること。結果、チャレンジャーシリーズ以外でのベストスコアはヨーロッパ選手権で出した240.87にとどまります。

 

それに次ぐスコアで270点台を持っている、マテオリッツォ、ボーヤンジン、ヴィンセントゾーの三選手は、今シーズンのスコアの中でベストスコアだけが突出しています。マテオリッツォ選手の二番目のスコアはヨーロッパ選手権の247.08、ヴィンセントゾー選手はタリン杯で出した234.25、ボーヤンジン選手はグランプリヘルシンキの227.28です。安定して高いスコアを出している、ということができません。三人ともベストスコアが一番最近の試合、ということで、上り調子だから世界選手権で勝負できる、という見方もでき、実際、この中の誰かが表彰台に絡んでくる可能性は当然ありますが、下位に沈む可能性も否めないものがあります

 

むしろ260点台のベストスコアの選手の方が、今シーズンは比較的安定して高めの点数を出しています。ベストスコア8番目で269.84を持つアレクサンドルサマリン選手は、270点台の三選手に割と近く、ヨーロッパ選手権で出したこのスコアが突出して高く2番目は250点以下になっていますが、キーガンメッシング、チャジュンファン、ジェイソンブラウンの三選手は250点以上のスコアを複数回出しています

今シーズン初めてのグランプリファイナルに出場したキーガンメッシング選手は、ファイナルこそ振るいませんでしたが、四大陸選手権では267.61とベストスコアを更新。シーズン前半にもスケートカナダで265.17、ネーベルホルン杯で257.16と、シーズン通してまんべんなく高めのスコアを出しています。チャジュンファン選手も今シーズン初めてのファイナル進出で表彰台に乗りました。ファイナルの263.49を筆頭に、250点以上を四回出していて、安定して好スコアを出しています。ジェイソンブラウン選手もベストスコアの263.42はチャレンジャーシリーズでのスコアですが、四大陸やグランプリシリーズでも250点台後半までは出していて、世界選手権でもいい演技が期待できそうです

このあたりの三選手は、構成的には上位三人と戦うにはやや弱く、270点を大きく超えて一勝負、というような可能性は低いのですが、確実にトップ10まで入ってきて、韓国、カナダなら2枠、アメリカなら2枠か3枠の確保に貢献するのではないかと思われます

 

 

Event Name Nation TSS TES PCS SP Deduction
Rostelecom Cup Yuzuru HANYU JPN 110.53 62.44 48.09 0.00
GP Helsinki Yuzuru HANYU JPN 106.69 59.09 47.60 0.00
Lombardia Trophy Shoma UNO JPN 104.15 57.65 46.50 0.00
Europe Championships Mikhail KOLYADA RUS 100.49 54.05 46.44 0.00
Four Continents  Vincent ZHOU USA 100.18 57.93 42.25 0.00
Autumn Classic Yuzuru HANYU JPN 97.74 52.34 45.40 0.00
Four Continents  Junhwan CHA KOR 97.33 54.52 42.81 0.00
GOLDEN SPIN Mikhail KOLYADA RUS 97.04 52.09 44.95 0.00
Ondrej Nepela Trophy Mikhail KOLYADA RUS 96.82 52.52 44.30 0.00
France de Patinage Jason BROWN USA 96.41 50.69 45.72 0.00
GOLDEN SPIN Jason BROWN USA 95.50 49.75 45.75 0.00
Skate Canada Keegan MESSING CAN 95.05 52.81 42.24 0.00
GP Helsinki Michal BREZINA CZE 93.31 51.14 42.17 0.00
Grand Prix Final Nathan CHEN USA 92.99 48.78 44.21 0.00
NHK Trophy Shoma UNO JPN 92.49 48.91 44.58 1.00
Four Continents  Boyang JIN CHN 92.17 49.85 42.32 0.00
Europe Championships Alexander SAMARIN RUS 91.97 49.95 42.02 0.00
Four Continents  Shoma UNO JPN 91.76 46.94 44.82 0.00
Grand Prix Final Shoma UNO JPN 91.67 46.88 44.79 0.00
France de Patinage Alexander SAMARIN RUS 90.86 50.25 40.61 0.00
UNIVERSIADE Matteo RIZZO ITA 90.78 50.18 40.60 0.00
Nebelhorn Trophy Keegan MESSING CAN 90.63 49.03 41.60 0.00
Skate America Nathan CHEN USA 90.58 45.94 44.64 0.00
Autumn Classic Junhwan CHA KOR 90.56 52.21 38.35 0.00

 

ショートプログラムで90点以上のスコアを出しているのは12人で24回

羽生選手が三分の二で100点超え、グランプリシリーズ2戦は今シーズンの全選手のショートプログラムのスコアの上位2つとなっていて圧倒的な強さを見せています。

宇野選手はショートのベストスコアは2番目ではあるのですが、チャレンジャーシリーズ以外の4戦は良くて90点台前半ということで、あまりショートが今シーズン良くありません。ネイサンチェン選手も100点越えがなくベストはファイナルの92.99 この二人がショートで失敗して、羽生選手がショートをしっかり滑ってしまうと、フリー始まる前にほとんど勝負付いたね、みたいな展開になってしまう恐れがあります

羽生選手、宇野選手に次ぐショートのスコアを持っているのはコリヤダ選手。100点前後を出す力はあるのですが、ショートで点を出したときの大きな大会でのフリーの安定感が・・・、というきらいがあり、そのあたりどうか。ヴィンセントゾー選手も、三本までならジャンプをそろえてショートで上位へ、という構図はあるのですが、フリーで7本そろえてくることができるかどうか

 

 

Event Name Nation TSS TES PCS

FS

Deduction

Four Continents  Shoma UNO JPN 197.36 104.48 92.88 0.00
GP Helsinki Yuzuru HANYU JPN 190.43 98.01 92.42 0.00
Skate America Nathan CHEN USA 189.99 99.05 90.94 0.00
Grand Prix Final Nathan CHEN USA 189.43 101.79 88.64 1.00
Skate Canada Shoma UNO JPN 188.38 101.74 88.64 2.00
France de Patinage Nathan CHEN USA 184.64 96.94 87.70 0.00
NHK Trophy Shoma UNO JPN 183.96 94.18 89.78 0.00
Grand Prix Final Shoma UNO JPN 183.43 93.29 90.14 0.00
UNIVERSIADE Matteo RIZZO ITA 182.76 95.06 87.70 0.00
Four Continents  Boyang JIN CHN 181.34 97.04 84.30 0.00
Four Continents  Keegan MESSING CAN 179.43 91.09 88.34 0.00
Europe Championships Alexander SAMARIN RUS 177.87 89.63 88.24 0.00
Ondrej Nepela Trophy Mikhail KOLYADA RUS 177.55 87.05 91.50 1.00
UNIVERSIADE Morisi KVITELASHVILI GEO 175.31 92.21 83.10 0.00
Grand Prix Final Junhwan CHA KOR 174.42 91.58 83.84 1.00
Four Continents  Jason BROWN USA 172.32 82.46 89.86 0.00
Lombardia Trophy Shoma UNO JPN 172.05 83.75 89.30 1.00
Four Continents  Vincent ZHOU USA 172.04 88.56 83.48 0.00
Skate Canada Keegan MESSING CAN 170.12 83.90 87.22 1.00

フリーで170点以上のスコアを出しているのは12人で19回です

180点以上で切ったら5人で10回しかなく、上位の8回は宇野羽生ネイサン三人だけで出しています。上位三選手と他の選手ではフリーで際立った差が見られます

上位三人と勝負するならフリーで最低180点、出来れば190点を出さないと厳しそう、ということからすると、メダルに絡む可能性のある選手、というのは極めて少なくなってくるでしょうか。四回転を並べて爆発力のあるボーヤンジン、ヴィンセントゾーの両選手と、ちゃんと滑れば可能性あるんだけどなコリヤダ選手くらいまでかと思われます

 

優勝するにはフリーで200点がほしくて、トータル300点決着、という絵柄が浮かぶのですが、果たしてどうなるでしょう?

 

 

世界フィギュア19プレビュー2

今回も女子シングルです

前回とは少し切り口を変えて、一人一人の選手の今シーズンのプロトコルなどから見どころを考えてみたいと思います

 

まずはザギトワ選手。 左から三番目は何番目の要素か、という数字。一番右の列は、GOEの+5~-5までのいくつか、というものです

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy SP 1 3Lz+3Lo   10.80   2.01 12.81 3.286
Nebelhorn Trophy FS 2 3Lz+3T   10.10   2.36 12.46 4.143
Nebelhorn Trophy FS 7 3Lz+3Lo   11.88 x 1.65 13.53 3.000
GP Helsinki SP 1 3Lz+1Lo* * 5.90   -2.95 2.95 -5.000
GP Helsinki FS 2 3Lz+3T   10.10   1.77 11.87 2.667
GP Helsinki FS 7 3Lz<+3Lo< 8.92 x -1.14 7.78 -2.556
Rostelecom Cup SP 1 3Lz+3Lo   10.80   1.94 12.74 3.333
Rostelecom Cup FS 2 3Lz+3T   10.10   1.77 11.87 3.000
Rostelecom Cup FS 7 3Lz<+3Lo 10.26 x -0.28 9.98 -0.556
Grand Prix Final SP 1 3Lz+3Lo   10.80   1.85 12.65 3.111
Grand Prix Final FS 2 3Lz+1T   6.30   0.34 6.64 0.556
Grand Prix Final FS 7 3Lz+3Lo   11.88 x 1.43 13.31 2.333
European Championship SP 1 3Lz+3Lo< 9.58   0.00 9.58 -0.111
European Championship FS 2 3Lz+3T< 9.05   -2.95 6.10 -4.889
European Championship FS 7 3Lz<< <<  2.31 x -0.96 1.35 -4.556

ザギトワ選手は、今シーズン5試合でトリプルルッツからのコンビネーションジャンプを合計15回跳んでいるが、この成功率が印象と比べてかなり低くなっています。きちんと三回転-三回転になったのは7回と半分以下しかありません。

チャレンジャーシリーズで高得点を出したときの試合では3本とも成功させたのですが、あとの試合でも三本ともしっかり成功させた試合はありません。グランプリファイナルはすべて加点が付きましたが一つは3回転-1回転でした。大崩れしたヨーロッパ選手権は三本ともすべて失敗。グランプリシリーズ2戦では、フリー後半の3Lz-3Loが回転不足となっていて、ショートのコンビネーションもヘルシンキ大会では二つ目が1回転になり必要要素を満たせずGOE-5となりました

ザギトワ選手の得点と、トリプルルッツからのコンビネーションの成功率、というのはほとんどリンクしています。まずはショートで、3Lz-3Loを決めることができるか。これができないとショートで紀平選手と差をつけてリードすることは出来なくなり苦しくなります。ショートでこれを決めたうえで、フリーでも2回の3Lzからのコンビネーションを決めることができる。3本そろえば紀平選手との勝負は面白くなります。

 

紀平選手はショートフリー共に冒頭にトリプルアクセルを飛びます。これの成功率、というのが一つ見るべきポイントなのは確かなのですが、今回はそこではなく、その次、2番目の要素を見ています。

 

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Ondrej Nepela Trophy SP 2 3F+3T   9.50   1.91 11.41 3.571
Ondrej Nepela Trophy FS 2 3A   8.00   2.40 10.40 2.857
NHK Trophy SP 2 3F+3T   9.50   1.59 11.09 2.889
NHK Trophy FS 2 3A   8.00   3.09 11.09 3.889
France de Patinage SP 2 3F+3T   9.50   1.44 10.94 2.778
France de Patinage FS 2 2A+3T   7.50   1.38 8.88 3.333
Grand Prix Final SP 2 3F+3T   9.50   1.74 11.24 3.222
Grand Prix Final FS 2 3A+2T   9.30   2.06 11.36 2.556
Four Continents  SP 2 3F+3T   9.50   1.67 11.17 3.143
Four Continents FS 2 2A+3T   7.50   1.38 8.88 3.143
Challenge Cup SP 2 3F+3T< 8.45   0.11 8.56 0.429
Challenge Cup FS 2 2A+3T   7.50   1.43 8.93 3.429

2番目の要素はショートでは3F-3Tのコンビネーションで固定ですが、フリーでは、その時その時で常に変えています。3Aを入れるパターンもあれば、ダブルアクセルからのコンビネーションを選ぶこともある。3Aの時はコンビネーションにするかしないかという選択もあります。飛ぶジャンプの種類も変わるのですが、冒頭がトリプルアクセルなので、成功率がそれほど高くはない。そのあとの二つ目の要素、というのは心理的に圧力のかかる場面です

というわけで、難しい条件がいろいろ加わっているのですが、紀平選手の二つ目のジャンプの成功率は極めて高いです。とくに、日によって変わってくるフリーの方の2つ目のジャンプの成功率が100%  国内の2試合でもフリーの二つ目のジャンプは成功させていました。冒頭のトリプルアクセルの不十分であることが多くても、この、心理的に圧力がかかりやすい二つ目のジャンプはしっかり決めることができる、というのが、彼女の強さを支えているように見えます。

 

 

 

宮原選手はザギトワ選手と同じように、ルッツジャンプに課題を抱えています。今シーズン5つの国際試合でコンビネーション含めて15本のルッツジャンプを飛んでいますが、クリーンに決められたのは6本だけで、成功率は40%しかありません。転倒こそ1つだけですが、回転不足が5つ、踏切の不正で!がついたものが三つあります。

一方、宮原選手の安定感を示しているのがスピンのスコアです

 

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International SP 2 FCSp4   3.20   0.96 4.16 3.000
US International SP 5 CCoSp4   3.50   1.12 4.62 3.143
US International SP 7 LSp4   2.70   1.08 3.78 3.857
US International FS 3 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.143
US International FS 5 FCSp4   3.20   0.96 4.16 3.143
US International FS 12 LSp4   2.70   1.19 3.89 4.429
Skate America SP 2 FCSp4   3.20   0.96 4.16 3.000
Skate America SP 5 CCoSp4   3.50   1.00 4.50 2.778
Skate America SP 7 LSp4   2.70   1.08 3.78 3.889
Skate America FS 3 CCoSp4   3.50   1.10 4.60 3.111
Skate America FS 5 FCSp4   3.20   0.91 4.11 2.778
Skate America FS 12 LSp4   2.70   1.27 3.97 4.667
NHK Trophy SP 2 FCSp4   3.20   1.01 4.21 3.111
NHK Trophy SP 5 CCoSp4   3.50   1.20 4.70 3.333
NHK Trophy SP 7 LSp4   2.70   1.35 4.05 4.889
NHK Trophy FS 3 CCoSp4   3.50   1.30 4.80 3.667
NHK Trophy FS 5 FCSp4   3.20   1.10 4.30 3.444
NHK Trophy FS 12 LSp4   2.70   1.31 4.01 4.778
Grand Prix Final SP 2 FCSp4   3.20   0.78 3.98 2.556
Grand Prix Final SP 5 CCoSp4   3.50   1.15 4.65 3.222
Grand Prix Final SP 7 LSp4   2.70   1.16 3.86 4.333
Grand Prix Final FS 3 CCoSp4   3.50   0.90 4.40 2.667
Grand Prix Final FS 5 FCSp4   3.20   0.96 4.16 3.000
Grand Prix Final FS 12 LSp4   2.70   1.35 4.05 5.000
Bavarian Open SP 2 FCSp4   3.20   0.80 4.00 2.667
Bavarian Open SP 5 CCoSp4   3.50   0.96 4.46 2.833
Bavarian Open SP 7 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.167
Bavarian Open FS 3 CCoSp4   3.50   0.79 4.29 2.333
Bavarian Open FS 5 FCSp4   3.20   0.80 4.00 2.500
Bavarian Open FS 12 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.167

スピンは5試合で30回要素として出てきますが、レベル4だったものが30回。すなわち、30/30でレベル4率100%でした。こんな選手はなかなかいません。ザギトワ選手でも1度レベル3がありました。坂本選手も時折レベル3を出しますし、紀平選手はレベル2を出したりもしています。宮原選手は、国内試合で全日本選手権にも出ていますが、この時もショートフリー通じて6回のスピンすべてレベル4でした。

また、グランプリファイナルのフリーでは、レイバックスピンでレベル4で全ジャッジGOE満点というスコアをはじき出しました。確認できている中でGOE満点というのはここまで全選手の全演技の中で、宮原選手のこの要素だけです。(NHK杯のフリーのレイバックスピンもレベル4でGOE満点でしたが、この時はジャッジの中にはGOE+4とつけた人もいましたが、そのジャッジの採点は採用されなかった、という形での満点計算でした)

この世界選手権でもスピンのレベル4記録は続けて、今シーズンのスピンのレベル4率を100%で終えることが出来るのか? また、レイバックスピンで再び満点を出すことが出来るのか? そんなところにも注目したいと思います。

 

 

 

坂本選手はショートの得点の波が激しい、というのが今シーズンの傾向です。ショートプログラムでは70点台が3回ある一方で、50点台が1回、40点台が1回。60点台がないというのも変な話で、失敗するととことん失敗する、という形です

フリーの方がまだ点差の幅は小さくて、一番悪くても130.94に対して、一番いい時で142.61です。

 

Event   TSS TES PCS Deduction Date
Lombardia Trophy SP 49.91 20.63 30.28 1.00 2018/9/13
Lombardia Trophy FS 130.94 66.70 64.24 0.00 2018/9/14
Skate America SP 71.29 37.92 33.37 0.00 2018/10/20
Skate America FS 142.61 75.41 67.20 0.00 2018/10/21
GP Helsinki SP 57.26 26.93 32.33 2.00 2018/11/2
GP Helsinki FS 140.16 72.96 67.20 0.00 2018/11/3
Grand Prix Final SP 70.23 37.23 33.00 0.00 2018/12/6
Grand Prix Final FS 141.45 74.45 68.00 1.00 2018/12/8
Four Continents Championships SP 73.36 39.98 33.38 0.00 2019/2/7
Four Continents Championships FS 133.43 66.24 67.19 0.00 2019/2/8

フリーの方の課題、というかショートでもそうなのですが、PCSが上位選手の中では伸びていません。ショートで一番いい時で四大陸選手権の33.38 フリーでは67点台が3回あって、一番いい時でも68.00までです。ザギトワ選手が5戦して5回70点台で一番いい時は74.96 今シーズンからシニアの紀平選手でも2回70点台を出していて、最大値は72.40 宮原選手も2回70点台があって一番いいのは71.50  これらと比べるとどうしても見劣りしてしまいます。ショートでもザギトワ選手は5戦すべて、宮原選手が2回、紀平選手も1回、35点以上のPCSであるのと比べるとやはり弱いです。結果としてショートフリー合わせてPCSだけで、ザギトワ選手より7~8点、紀平選手宮原選手より4~5点低いスコアがベースになってしまっています。これを伸ばすことができているか、というのが表彰台に乗る一つのカギになってくるかもしれません

 

サムドゥロワ選手は今シーズン減点が一つもありません。これは少なくとも上位選手の中では彼女だけです。また、ショートプログラムは出る試合出る試合、得点を伸ばしてきました。フリーはグランプリシリーズで初戦より二戦目の方がスコアを落としていますが、あとは上り調子です。この勢いのまま世界選手権でも点を伸ばしてきた場合、合計で220点レベルに入ってくる可能性があり、そうなれば、彼女も表彰台に上がってくる可能性があるわけです

Event   TSS TES PCS Deduction Date
Lombardia Trophy SP 64.05 35.13 28.92 0.00 2018/9/13
Skate America SP 64.41 35.82 28.59 0.00 2018/10/20
Rostelecom Cup SP 67.40 37.00 30.40 0.00 2018/11/16
Grand Prix Final SP 68.24 37.12 31.12 0.00 2018/12/6
European Championship SP 72.88 39.25 33.63 0.00 2019/1/23
Lombardia Trophy FS 120.77 60.45 60.32 0.00 2018/9/14
Skate America FS 134.29 72.07 62.22 0.00 2018/10/21
Rostelecom Cup FS 130.61 67.07 63.54 0.00 2018/11/17
Grand Prix Final FS 136.09 72.82 63.27 0.00 2018/12/8
European Championship FS 140.96 72.44 68.52 0.00 2019/1/25

また、彼女は、回転不足が極めて少ない選手です。今シーズン5試合、ショートプログラムで飛んだ15回のジャンプ要素のうち、回転不足を取られたものはゼロ。フリーは35回のジャンプ要素のうち、3F-3Tのコンビネーションジャンプの二つ目で回転不足を2回取られているだけです。回転不足率が50分の2ですから4%  これが彼女の安定感を支えているように見えます。

 

トゥルシンバエワ選手はなかなかハードな演技構成をしています。下記は今シーズンのボーナスが付いて1.1倍になるジャンプのリストです。

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Ondrej Nepela Trophy SP 4 3S+3T   9.35 x 1.29 10.64 3.000
Ondrej Nepela Trophy FS 7 3S+3T   9.35 x 1.29 10.64 2.857
Ondrej Nepela Trophy FS 8 2A   3.63 x -0.07 3.56 -0.286
Ondrej Nepela Trophy FS 9 3S+3T< 8.20 x -2.06 6.14 -4.714
Finlandia Trophy SP 4 3S+3T   9.35 x 1.29 10.64 3.000
Finlandia Trophy FS 7 3S+3T   9.35 x -0.43 8.92 -0.875
Finlandia Trophy FS 8 2A   3.63 x 0.11 3.74 0.250
Finlandia Trophy FS 9 3S<+3T< 7.02 x -1.13 5.89 -3.375
Skate Canada SP 4 3S+3T< 8.20 x -0.49 7.71 -1.111
Skate Canada FS 7 3S+3T   9.35 x 1.11 10.46 2.556
Skate Canada FS 8 2A+3T   8.25 x 0.84 9.09 2.000
Skate Canada FS 9 3S+2T+2T   7.59 x 0.43 8.02 1.000
Rostelecom Cup SP 4 3S+2T   6.16 x -1.29 4.87 -3.111
Rostelecom Cup FS 7 3S+3T   9.35 x 1.04 10.39 2.444
Rostelecom Cup FS 8 2A+2T*   3.63 x 0.52 4.15 1.444
Rostelecom Cup FS 9 3S   4.73 x 0.68 5.41 1.667
Four Continents SP 4 3S+3T   9.35 x 1.23 10.58 3.000
Four Continents FS 7 3S+3T   9.35 x 1.41 10.76 3.286
Four Continents FS 8 2A+3T   8.25 x 1.26 9.51 2.857
Four Continents FS 9 2A+1Eu+3S   8.91 x 0.98 9.89 2.286
UNIVERSIADE SP 4 3S+3T   9.35 x 1.46 10.81 3.429
UNIVERSIADE FS 7 3S+3T   9.35 x 1.55 10.90 3.571
UNIVERSIADE FS 8 2A+3T   8.25 x 1.26 9.51 3.143
UNIVERSIADE FS 9 2A+1Eu+3S   8.91 x 1.20 10.11 2.714

左から三列目は要素の順番なわけですが、ボーナスが付くジャンプのほとんどをコンビネーションジャンプにしています。今年に入っての二戦、四大陸選手権ユニバーシアードに至っては、ショートとフリー、合わせて四回跳べるコンビネーションジャンプを、四つだけ使える1.1倍ボーナスタイムに全部入れています。そして、四大陸、ユニバーシアードではそれをすべて成功させました。これが200点を大きく超えて上位に進出してきた重要な要因です。彼女はこの上で、フリーの一本目に四回転サルコウを準備してきました。そこまで揃えば、技術点で紀平選手を上回るお化けスコアが出てくる可能性があります

 

 

ブレイディテネル選手は3Lz-3Loを今シーズン構成の中に入れてきています。これは今大会のエントリー選手の中ではザギトワ選手と彼女だけです。ただ、残念ながらその成功率は低く、5試合で7回挑戦して2回しか成功していません。最初の二戦はショートフリー、どちらも構成に入れていたのですが、スケートアメリカで二つ目が1回転になり、必要要素不足でGOE-5となったことで、ショートに入れることのリスクの大きさを感じたのか、次戦以降はフリーだけで入れるようになりました。

 

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 1 3Lz+3Lo   10.80   1.77 12.57 3.143
Autumn Classic FS 2 3Lz+3Lo< 9.58   -0.24 9.34 -0.429
Skate America SP 1 3Lz+1Lo* * 5.90   -2.95 2.95 -5.000
Skate America FS 2 3Lz+3Lo< 9.58   -1.26 8.32 -2.111
France de Patinage FS 2 3Lz+3Lo< 9.58   -0.34 9.24 -0.556
GOLDEN SPIN FS 2 3Lz+3Lo   10.80   1.42 12.22 2.429
Four Continents FS 2 3Lz+1Lo   6.40   0.51 6.91 0.714


 世界選手権で表彰台を狙うならば、ベストスコアを考えると、ショートフリー共に3Lz-3Loを入れて成功させる、というくらいのことが求められるのですが、一方で、マライアベル選手と合わせて何とかアメリカの枠を3つにしたい、ということを考えた場合は、安全策で確実に行った方がいい、という部分もかなりあります。ショート冒頭のジャンプをどう入れてくるかがまず注目です

 

メドベージェワ選手は今シーズン、ちょっと考えられない状態があります。それは、ダブルアクセルの成功率が極めて低いこと。

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 2 2A   3.30   -0.59 2.71 -1.857
Autumn Classic FS 2 2A   3.30   0.66 3.96 2.143
Autumn Classic FS 6 2A   3.30   -0.86 2.44 -2.571
Skate Canada SP 2 2A   3.30   0.80 4.10 2.444
Skate Canada FS 2 2A   3.30   0.80 4.10 2.333
Skate Canada FS 6 2A   3.30   0.75 4.05 2.444
France de Patinage SP 2 2A   3.30   0.94 4.24 2.889
France de Patinage FS 1 2A   3.30   -1.65 1.65 -4.889
France de Patinage FS 6 2A   3.30   0.94 4.24 2.778

国際試合3試合で9本跳んで、3本もミスしています。ロシア選手権でもショートのダブルアクセルで転倒。フリーで2A-3Tのコンビネーションで転倒。ロシアカップファイナルではさすがにショートフリー共にダブルアクセルでの失敗はありませんでしたが、ちょっと考えられない状態です。ダブルアクセル以外でも、どの試合でも回転不足があり、昨シーズンまででは考えられなかったような状態に彼女が陥っていることが分かります。このあたりが世界選手権ではどこまで解消されてきているか。そのあたりが上位進出のカギになるでしょうか

 

 

 

各選手の演技、見どころは? と言われると、本来は最初から最後まで全部です、ということになるわけですが、ここではその中で得点に影響のある、今シーズン特色のある要素はそれぞれどの辺ですか? というのを中心に見てきました

 

 

 

 

世界フィギュア19プレビュー1

ユニバーシアードと世界ジュニアが終わり、世界選手権前の大きな試合はこれでほぼ終わりました。クープドプランタンという試合が世界選手権前に一つありますが、さすがに17日までルクセンブルクでのこの試合に出て、一番遅いアイスダンスでも22日スタートの埼玉の試合に出よう、という選手はいないでしょうから、これで、世界選手権前の試合は終わったと言ってよいと思います

 

まず、女子シングルのエントリー選手の今シーズンの自己ベストを見てみます

女子シングルのエントリーは40人です。チャレンジャーシリーズ、グランプリシリーズ、ジュニアグランプリシリーズ、大陸選手権に、2月に日本人選手も出場したB級大会およびユニバーシアードと世界ジュニアまでを含めています。ユニバーシアードはISUの管轄外なので、ISU認定の自己ベストには含まれませんがここでは入れました。各国の国内選手権は入れていません。

 

Event Name Nation Total SP FS
Nebelhorn Trophy Alina ZAGITOVA RUS 238.43 79.93 158.50
Grand Prix Final Rika KIHIRA JPN 233.12 82.51 150.61
Skate America Satoko MIYAHARA JPN 219.71 73.86 145.85
UNIVERSIADE Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 214.77 67.57 147.20
Skate America Kaori SAKAMOTO JPN 213.90 71.29 142.61
European Championship Sofia SAMODUROVA RUS 213.84 72.88 140.96
Autumn Classic Bradie TENNELL USA 206.41 69.26 137.15
Autumn Classic Evgenia MEDVEDEVA RUS 204.89 70.98 133.91
Nebelhorn Trophy Loena HENDRICKX BEL 204.16 71.50 132.66
NHK Trophy Mariah BELL USA 198.96 62.97 135.99
NHK Trophy Eunsoo LIM KOR 196.31 69.78 126.53
Rostelecom Cup Alexia PAGANINI SUI 182.50 63.43 119.07
European Championship Laurine LECAVELIER FRA 180.05 63.29 116.76
JGP Bratislava Yi Christy LEUNG HKG 177.22 61.96 115.26
Skate Canada Alaine CHARTRAND CAN 172.17 60.47 111.70
Finlandia Trophy Emmi PELTONEN FIN 172.02 60.48 111.54
GOLDEN SPIN Ekaterina RYABOVA AZE 171.10 57.28 113.82
US International Gabrielle DALEMAN CAN 169.15 63.28 105.87
European Championship Nicole RAJICOVA SVK 169.03 64.08 104.95
Autumn Classic Kailani CRAINE AUS 167.84 56.20 111.64
European Championship Eliska BREZINOVA CZE 166.77 55.85 110.92
GOLDEN SPIN Hongyi CHEN CHN 165.55 56.81 108.74
European Championship Alexandra FEIGIN BUL 164.20 58.80 105.40
Bavarian Open Aurora COTOP CAN 162.56 55.52 107.04
UNIVERSIADE Anastasiya GALUSTYAN ARM 161.89 64.15 97.74
Tallinn Trophy Pernille SORENSEN DEN 161.58 55.71 105.87
Bavarian Open Roberta RODEGHIERO ITA 161.20 54.36 106.84
European Championship Ivett TOTH HUN 160.83 54.90 105.93
Tallinn Trophy Nicole SCHOTT GER 154.83 50.42 104.41
European Championship Julia SAUTER ROU 153.15 54.29 98.86
Finlandia Trophy Anita ÖSTLUND SWE 151.69 52.91 98.78
Finlandia Trophy Eva Lotta KIIBUS EST 151.02 45.65 105.37
GOLDEN SPIN Dasa GRM SLO 150.13 51.01 99.12
Inge Solar Memorial Natasha MCKAY GBR 146.01 47.79 98.22
Challenge Cup Valentina MATOS ESP 142.32 51.83 90.49
Challenge Cup Sophia SCHALLER AUT 140.25 47.23 93.02
GOLDEN SPIN Kyarha VAN TIEL NED 139.56 48.99 90.57
Four Continents Isadora WILLIAMS BRA 138.26 47.92 90.34
UNIVERSIADE Elzbieta KROPA LTU 127.21 44.39 82.82
JGP Canada Marina PIREDDA ITA 121.77 40.11 81.66

 

230点を超える自己ベストがあるのは二人。ザギトワ紀平梨花です。220点超えでも二人なので、ベストスコアはこの二人が抜けています。215点以上でようやく3人目として宮原知子選手が入ってきます。210点以上でトゥルシンバエワ、坂本花織、サムドゥロワが入って6人。200点以上のところで、テネル、メドベージェワ、ヘンドリックスが入って9人です。

今シーズン200点以上のスコアを持っている選手は17人いるのですが、8人は出場することができません。トゥルソワ、シェルバコワ、コストルナヤの3人はジュニアのため。三原舞依、山下真瑚、両選手は日本の代表に入れませんでした。トゥクタミシェワ、コンスタンティノワ(200点を超えたのはユニバーシアードのみ)、サハノビッチの三人はロシアの代表になれず、という形です

日本とロシアは、200点を超えるスコアを持っていても代表になれない選手が複数いる一方で、200点を超えるスコアを持っている選手がいる国は5か国しかない、という状況です。

 

では、次に、200点以上のスコアを持っている9人の選手の今シーズンの出場大会の成績を見てみます

Event Name Nation Total SP FS
Nebelhorn Trophy Alina ZAGITOVA RUS 238.43 79.93 158.50
Grand Prix Final Rika KIHIRA JPN 233.12 82.51 150.61
Grand Prix Final Alina ZAGITOVA RUS 226.53 77.93 148.60
NHK Trophy Rika KIHIRA JPN 224.31 69.59 154.72
Rostelecom Cup Alina ZAGITOVA RUS 222.95 80.78 142.17
Four Continents  Rika KIHIRA JPN 221.99 68.85 153.14
Skate America Satoko MIYAHARA JPN 219.71 73.86 145.85
NHK Trophy Satoko MIYAHARA JPN 219.47 76.08 143.39
Ondrej Nepela Trophy Rika KIHIRA JPN 218.16 70.79 147.37
GP Helsinki Alina ZAGITOVA RUS 215.29 68.90 146.39
UNIVERSIADE Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 214.77 67.57 147.20
Skate America Kaori SAKAMOTO JPN 213.90 71.29 142.61
European Championship Sofia SAMODUROVA RUS 213.84 72.88 140.96
Grand Prix Final Kaori SAKAMOTO JPN 211.68 70.23 141.45
Challenge Cup Rika KIHIRA JPN 208.34 66.44 141.90
Four Continents  Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 207.46 68.09 139.37
Four Continents Kaori SAKAMOTO JPN 206.79 73.36 133.43
Autumn Classic Bradie TENNELL USA 206.41 69.26 137.15
France de Patinage Rika KIHIRA JPN 205.92 67.64 138.28
Autumn Classic Evgenia MEDVEDEVA RUS 204.89 70.98 133.91
Bavarian Open Satoko MIYAHARA JPN 204.56 67.79 136.77
Grand Prix Final Sofia SAMODUROVA RUS 204.33 68.24 136.09
Nebelhorn Trophy Loena HENDRICKX BEL 204.16 71.50 132.66
GOLDEN SPIN Bradie TENNELL USA 202.41 71.50 130.91
Four Continents  Bradie TENNELL USA 202.07 73.91 128.16
Grand Prix Final Satoko MIYAHARA JPN 201.31 67.52 133.79
US International Satoko MIYAHARA JPN 201.23 67.53 133.70
Finlandia Trophy Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 200.74 70.95 129.79
Skate America Sofia SAMODUROVA RUS 198.70 64.41 134.29
European Championship Alina ZAGITOVA RUS 198.34 75.00 123.34
Rostelecom Cup Sofia SAMODUROVA RUS 198.01 67.40 130.61
Skate Canada Evgenia MEDVEDEVA RUS 197.91 60.83 137.08
France de Patinage Bradie TENNELL USA 197.78 61.34 136.44
GP Helsinki Kaori SAKAMOTO JPN 197.42 57.26 140.16
Skate America Bradie TENNELL USA 192.89 61.72 131.17
France de Patinage Evgenia MEDVEDEVA RUS 192.81 67.55 125.26
Ondrej Nepela Trophy Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 192.30 69.99 122.31
GP Helsinki Loena HENDRICKX BEL 191.22 63.17 128.05
Skate Canada Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 185.71 61.19 124.52
Lombardia Trophy Sofia SAMODUROVA RUS 184.82 64.05 120.77
Lombardia Trophy Kaori SAKAMOTO JPN 180.85 49.91 130.94
Rostelecom Cup Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 180.45 61.73 118.72
Skate America Loena HENDRICKX BEL 54.13 54.13 0.00

 

色で分けてみたものの、かえってわかりにくいでしょうか・・・

220点以上のスコアを持っている選手は二人しかいないのですが、この二人は二人とも220点以上を3回出しています。215点以上になるとこの二人で四回づつ、そこに宮原選手が2回で絡んでくる。

こうやって見ると、ザギトワvs紀平梨花、という構図にしか見えないですね。この二人で見るとザギトワ選手の方がどうにも今シーズンの流れは悪い。ベストスコアはシーズン最初のチャレンジャーシリーズで出したものです。二番目のスコアはグランプリファイナルで出しましたが、その試合では紀平選手に負けてしまいました。その後、国内選手権でも勝てず、ヨーロッパ選手権では200点にも届かず敗れました。

紀平選手の方はグランプリファイナルという勝負所でベストスコアを出しました。年が明けてからは四大陸選手権チャレンジカップと、十分な出来ではないもののしっかり勝っています。シーズン最低スコアでも205.92 まだ今シーズンは挑戦する強み、というのがあるようにも見えます。

 

三番手以下では宮原選手のスコアが高い位置にあります。グランプリファイナルでよい出来ではなかったので印象はあまりよくない部分もあるのですが、それでも今シーズンすべての試合で200点を超えています。これは出場選手の中では紀平選手と宮原選手だけです。(紀平選手は国内の西日本選手権では200点割れしています。出場していない選手では三原選手が全国際試合で200点超え継続中です)。

ベストスコア四番手はユニバーシアードで二位に入ったトゥルシンバエワ選手。チャレンジャーシリーズで200点台に乗せたものの、グランプリシリーズでは180点台でいまいちだったのですが、シーズン後半に入って、四大陸、ユニバーシアードと続けて200点を大きく超えて2位。この二試合では四回転に挑んでどちらも失敗していますが、この好調さに四回転まで揃ってくると台に乗ってくる可能性、さらには二強を食っていく可能性もあるのかもしれません。

 

ベストスコアでは坂本選手が五番目。チャレンジャーシリーズはひどくて、グランプリシリーズも一つは200点割れで、シーズン序盤はオリンピック疲れが感じられたのですが、そこからやる気を回復したのかシーズン中盤の山場全日本では優勝。しかしながら後半に入って四大陸ではフリーで失速して台落ち。いまいち最近は安定感に欠けるうえ、国際大会ではまだ215点越えがなく、点数だけ見ると表彰台に絡むのは厳しいのですが、全日本のように一発当ててくれれば、という期待はあります。

 

ヨーロッパ選手権に勝ったサムドゥロワ選手はスコア六番手です。チャレンジャーシリーズではぱっとせず、ロシアの有力選手の山の中では埋もれて消えていってしまうかな、という立ち位置でしたが、グランプリシリーズ二戦で200点に届かないながらもしぶとく表彰台に乗ってファイナル進出。ファイナルで初200点越え、国内選手権で上位に入って代表入りして、ヨーロッパ選手権で優勝。今シーズン右肩上がりでずっと来ている、という点では気になる選手です。

 

スコア七番目はアメリカのブレイディテネル選手。日露+エテリ帝国に割って入れるとしたらこの人しかいない、というのが今シーズンの女子シングルの現実。チャレンジャーシリーズがベストスコアですが、それ以外でも200点越えは二試合あります。3Lz-3Loが決まってくれると面白いんですが・・

 

メドベージェワ選手はベストスコアで見ると8番手です。それもチャレンジャーシリーズのスコアであり、グランプリシリーズでは二試合200点に届きませんでした。ロシアカップファイナルで執念の演技で点を出して代表の座をつかみ取っています。ロシア国内の試合ではフリーのPCSで74点台をもらっていますが、国際大会でそれだけのスコアをもらえるかどうか。パーフェクトな演技が出来れば当然上位に入ってくる選手なんですが、それができるかどうか、ということになります。

 

 

Event Name Nation TSS TES PCS Deduction
Grand Prix Final Rika KIHIRA JPN 82.51 47.36 35.15 0.00
Rostelecom Cup Alina ZAGITOVA RUS 80.78 43.53 37.25 0.00
Nebelhorn Trophy Alina ZAGITOVA RUS 79.93 43.53 36.40 0.00
Grand Prix Final Alina ZAGITOVA RUS 77.93 42.10 35.83 0.00
NHK Trophy Satoko MIYAHARA JPN 76.08 40.33 35.75 0.00
European Championship Alina ZAGITOVA RUS 75.00 38.60 36.40 0.00
Four Continents Bradie TENNELL USA 73.91 40.59 33.32 0.00
Skate America Satoko MIYAHARA JPN 73.86 39.42 34.44 0.00
Four Continents Kaori SAKAMOTO JPN 73.36 39.98 33.38 0.00
European Championship Sofia SAMODUROVA RUS 72.88 39.25 33.63 0.00
Nebelhorn Trophy Loena HENDRICKX BEL 71.50 39.94 31.56 0.00
GOLDEN SPIN Bradie TENNELL USA 71.50 40.22 31.28 0.00
Skate America Kaori SAKAMOTO JPN 71.29 37.92 33.37 0.00
Autumn Classic Evgenia MEDVEDEVA RUS 70.98 36.78 34.20 0.00
Finlandia Trophy Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 70.95 38.65 32.30 0.00
Ondrej Nepela Trophy Rika KIHIRA JPN 70.79 40.67 31.12 1.00
Grand Prix Final Kaori SAKAMOTO JPN 70.23 37.23 33.00 0.00
Nebelhorn Trophy Mariah BELL USA 70.02 39.18 30.84 0.00
Four Continents Mariah BELL USA 70.02 38.47 31.55 0.00

ショートプログラムのハイスコアは紀平梨花選手が持っています。一方で、紀平選手の二番目のスコアは70.79でしかなく、3番目以下は60点台です。いい悪いの差が大きく全く読めません。

ザギトワ選手は基本的に70点台後半までくる、というのがこれまでの実績です。ただ、グランプリシリーズのヘルシンキ大会だけは68.90と70点を割り込んでいます。ヨーロッパ選手権もロシアの国内選手権も、大崩れしたのはフリーでした。ショートは基本的には高い点が出てくるはず、というのが今シーズン。

 

ショートプログラムのベストスコアも宮原選手が三番手です。宮原選手は回転不足がなければ75点前後まで出るのですが、回転不足が出て60点台後半にとどまる、というケースが結構あります。

 

Event Name Nation TSS TES PCS Deduction
Nebelhorn Trophy Alina ZAGITOVA RUS 158.50 83.54 74.96 0.00
NHK Trophy Rika KIHIRA JPN 154.72 87.17 67.55 0.00
Four Continents Rika KIHIRA JPN 153.14 82.74 70.40 0.00
Grand Prix Final Rika KIHIRA JPN 150.61 78.21 72.40 0.00
Grand Prix Final Alina ZAGITOVA RUS 148.60 75.90 72.70 0.00
Ondrej Nepela Trophy Rika KIHIRA JPN 147.37 81.05 66.32 0.00
UNIVERSIADE Elizabet TURSYNBAEVA KAZ 147.20 80.12 68.08 1.00
GP Helsinki Alina ZAGITOVA RUS 146.39 74.28 72.11 0.00
Skate America Satoko MIYAHARA JPN 145.85 75.00 70.85 0.00
NHK Trophy Satoko MIYAHARA JPN 143.39 71.89 71.50 0.00
Skate America Kaori SAKAMOTO JPN 142.61 75.41 67.20 0.00
Rostelecom Cup Alina ZAGITOVA RUS 142.17 68.68 73.49 0.00
Challenge Cup Rika KIHIRA JPN 141.90 77.42 64.48 0.00
Grand Prix Final Kaori SAKAMOTO JPN 141.45 74.45 68.00 1.00
European Championship Sofia SAMODUROVA RUS 140.96 72.44 68.52 0.00
GP Helsinki Kaori SAKAMOTO JPN 140.16 72.96 67.20 0.00

フリーで140点以上のスコアが出ているのはこのあたりまでの16例で6人しかいません。150点越えは二人で4例。紀平選手はフランス杯で138点台という低めのスコアが出ていますが、それ以外はすべて140点は超えています。150点超えが3回。フリーは非常に強いです。

一方でザギトワ選手はベストスコアは最も高いのですが、150点を超えたのはその一回のみ。ファイナルは150点に届かず。グランプリシリーズ2戦は145点前後。ヨーロッパ選手権では大失敗123.34というスコアにとどまっています。

 

フリーのベストスコアの三番手にはユニバーシアードで高得点を出したトゥルシンバエワ選手が名を連ねています。TESで80点台に乗せる高得点。若干得点基準に甘さがありそうな試合の印象ではありますが、これだけの結果を持っていると楽しみはあります。

 

ISU公認スコアでは宮原選手がショートもフリーも三番目です。なかなか140点台後半までこないんですけどね。そこまで伸ばせると表彰台の確率がだいぶ上がるのですけれど。

その下に坂本選手がいます。坂本選手は上位と比べるとPCSが弱く、PCSのベストはファイナルの68.00です。ここの差が結構あるので、PCSで70点台まで乗せられるようになると、表彰台が見えてくるんですけどどうでしょうか

 

 

 

ショートプログラムの段階ではトップはともかく、表彰台圏内に争いはかなり競ったものになりそうな雰囲気はあります。一方で、フリーで力の差がはっきり出るでしょうか。上位に絡めそうなのは、フリーで少なくとも140点は出せないと話にならない。そうなると、日露の六人と四回転装備準備中のトゥルシンバエワまで、ということになりそうです。

というわけで日露はやはり強いのですが、割と強い、というレベルの選手は結構いるので、一歩間違えると枠が二つになりかねない、という危険も残っていたりします。

昨シーズン、フリーでザギトワ選手がまさかの三転倒で5位に沈みましたが、ロシアの二番手ソツコワ選手が8位で、三枠確保がギリギリでした。

今シーズン、フリーで崩れる展開の多いザギトワ、全体的に安定しないメドベージェワ、ベストスコアがそれほど高くはないサムドゥロワの三人構成です。

日本勢三人が頑張り、トゥルシンバエワが四回転を飛び、テネルがノーミス演技をし、デールマンあたりが復活演技をしたりして、マライアベルが、ヘンドリックスが、イムウンスが、と頑張ると、ザギトワ5位にサムドゥロワ9位で、あれれ? みたいなことがないとは言えない。

まあ、日本勢も同じことが言えて、紀平選手のトリプルアクセルが決まらず、宮原選手が回転不足に、坂本選手が不安定さを露呈したりすると、5位と9位で・・・、というコースがありえます

 

どっちにしても、あまり見たくない光景ですね。

しっかり、高いレベルで、230点台決着の、220点台表彰台、くらいの勝負をしてくれたらと思います

 

 

フィギュアスケートの賞金(18-19シーズン)

今回はフィギュアスケートの大会賞金についてのお話

以下の数字はすべて今シーズンのものです

 

 

世界選手権 賞金総額 $868,000

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 $64,000 $90,000
2位 $47,000 $65,000
3位 $33,000 $45,000
4位 $19,000 $26,000
5位 $11,000 $16,000
6位 $8,000 $10,000

世界選手権の優勝賞金はシングルで$64,000  日本円では700万円ほど、と思えばよいでしょうか。ペアやアイスダンスは一組での賞金なので、一人の取り分は基本的にはその半分になります。
賞金が出るのは上位6位までです

賞金総額として、日本円で1億円にややとどかないくらいのすいじゅんです

 

ヨーロッパ/四大陸選手権 賞金総額 $294,000

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 $21,000 $30,000
2位 $16,000 $20,000
3位 $11,000 $12,000
4位 $7,000 $10,000
5位 $5,000 $7,000
6位 $3,000 $5,000

大会の格としては世界選手権に次ぐところの、ヨーロッパ選手権四大陸選手権は同額です。優勝賞金は世界選手権の3位と4位の間くらい。比較としては妥当な感じなんでしょうか

ここでも賞金は6位までしか出ません。賞金総額は日本円換算で3,000万円ちょっとです。

 

 

世界ジュニア選手権 賞金総額 $140,000

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 $10,000 $15,000
2位 $7,000 $10,000
3位 $5,000 $7,000
4位 $4,000 $5,000
5位 $2,000 $3,000
6位 $1,000 $1,000

世界ジュニアでも賞金が出ます。優勝賞金は世界選手権の5位と6位の間の額です。ジュニアでもチャンピオンなら1万ドルもらえる、というのを大きいとみるか小さいとみるか。

 

そのほかに、エキシビジョン出場費、というものがあります

  メダリスト それ以外
シングル $900 $700
ペア競技 $1,350 $900
ジュニアシングル $400 $200
ジュニアペア競技 $600 $400

エキシビジョン出場でもらえる金額は、はっきり言えば大したことはないですかね。世界レベルの大会でエキシビジョンに出るクラスの選手は、アイスショーでこれより大きな金額をもらっていると思われます。

 

グランプリファイナル 賞金総額 $272,000

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 $25,000 $25,000
2位 $18,000 $18,000
3位 $12,000 $12,000
4位 $6,000 $6,000
5位 $4,000 $4,000
6位 $3,000 $3,000

グランプリファイナルの賞金は、シングル競技とカップル競技で同額です。シングル競技は表彰台に乗ると、大陸選手権の同順位のときよりも賞金が大きくなっています。

 

 

グランプリシリーズ 各大会賞金総額 $180,000  6大会総額$1,080,000

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 $18,000 $18,000
2位 $13,000 $13,000
3位 $9,000 $9,000
4位 $3,000 $3,000
5位 $2,000 $2,000

グランプリシリーズで賞金が出るのは上位5位まで。シングル競技とペア競技で同額です。優勝賞金$18,000というのは、ファイナルの二位の賞金と同額です。比較すると割と高目な印象。グランプリシリーズの優勝で大陸選手権の一位と二位の間の賞金が稼げる、というのは結構大きい気はします

 

グランプリシリーズもエキシビジョン出場費があり、シングル選手は$200、カップル競技は$300もらえます。これは完全にお小遣いレベルですね。

 

 

チャレンジャーシリーズ 年間総合成績 賞金総額CHF42,000

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 CHF4,000 CHF5,000
2位 CHF3,000 CHF4,000
3位 CHF2,000 CHF3,000

チャレンジャーシリーズは年間総合成績で上位三選手のみに賞金が出ます。

CHFはスイスフランです。なぜかチャレンジャーシリーズだけ賞金の通貨が異なっています

 

なお、チャレンジャーシリーズにはエントリーフィーが課せられていて、シングル競技はCHF70 ペア競技はCHF100を支払わないと選手はいけません

 

 

 

 

ジュニアグランプリファイナル 賞金総額 $105,000

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 $6,000 $9,000
2位 $5,000 $7,500
3位 $4,000 $6,000
4位 $3,000 $4,500
5位 $2,000 $3,000
6位 $1,000 $1,500

 

ジュニアグランプリシリーズ 賞金総額 $22,500(ペア競技の無い試合は$15,750)

  男女シングル ペア/アイスダンス
1位 $2,000 $3,000
2位 $1,500 $2,250
3位 $1,000 $1,500

ジュニアグランプリシリーズも賞金が出ます

ジュニアグランプリシリーズの優勝がグランプリシリーズの5位並み、ジュニアグランプリファイナルの優勝がグランプリファイナルの4位並み。これを高いとみるか安いとみるか。

日本人選手がヨーロッパで試合、なんて場合、優勝しても往復の交通費が出ない、という計算だったりします(選手の渡航費は派遣する連盟が出すはずではありますが)

 

 

世界国別選手権 賞金総額$1,000,000

  チーム総額
1位 $200,000
2位 $170,000
3位 $160,000
4位 $150,000
5位 $140,000
6位 $130,000

最後に、国別対抗戦も結構大きめな賞金が出ます。6位までしか賞金が出ない、というよりは、出場全チームに賞金が出る、という意味合いとしてとらえられます。そして、一応順位によって額に差はつけたけれど、他の大会と比べるとその差は極めて小さいものです。

一チームは人数で見ると8人になるので、実質的には$15,000程度がまず最低限の出場報酬としてあって、それプラス成績で上積みがあるよ、という感じでしょうか。出場するだけで世界選手権5位相当の賞金以上のものが少なくとも稼げますので、年間優秀国の選手たちへのシーズン最後のご褒美的な側面が実質的にはありそうです。一方で、試合が一試合増える負担、というのがあること自体は否めませんけれど。

 

 

上記チーム以外でエキシビジョンにのみ招かれ参加した選手に総額$50,000が支払われます

シングルスケーター2名 $10,000づつ ペア/アイスダンス 1組づつ $15,000

 

 

今シーズンの賞金大会は以上です

日本国内の試合に賞金は出ません

 

賞金総額を計算すると、$4,190,250とCHF42,000になります(エキシビジョン関係は除きます)

CHFはスイスフランで、実質的には1CHFはほぼ1ドルに近い水準です

1ドル=1CHF=110円で計算すると465,547,500円すなわち4.66億円ほどになります

シニア分だけで見ると$3,800,800CHF42,000で1ドル=1CHF=110円の場合、423,500,000円となります

 

この金額を大きいとみるか小さいとみるか

 

 

1選手が稼げる最高額は、理論上、チャレンジャーシリーズのチャンピオン、グランプリシリーズ2勝+ファイナル優勝+四大陸/ヨーロッパ選手権優勝+世界選手権優勝+国別対抗戦優勝国に所属、というものになります。ペア競技で賞金独り占めの方がシングル競技より大きい金額になりますが、常識的にペア競技は二等分と考えると、シングル競技の方が稼げます。

CHF4,000+$18,000*2+$25,000+$21,000+$64,000+$200,000/8 = CHF4,000+$171,000

となります

国別対抗戦は男女シングルで4名、ペア・アイスダンスで合計8人なので8人均等割りとしています

 

1ドル=1CHF=110円の場合、19,250,000円で、1925万円が最大値ということになります。

今シーズンは紀平梨花選手がここまで、$18,000*2+$25,000+$21,000=$82,000 8万2,000ドルを稼いでいて、1$=110円とすると902万円相当の獲得賞金です

世界選手権で優勝し、国別対抗戦も優勝すれば$171,000となり、チャレンジャーシリーズ以外での満額獲得となります。可能性は、国別対抗戦で男子シングルが本気メンバーで参加すれば結構あり得るでしょうか

 

ただ、いずれにしても、フィギュアスケーターは、賞金だけで稼げる金額は、2,000万円を超えること理論上ありえない、ということになっています

 

 

また、外国選手については把握できていませんが、日本の連盟所属の選手は、賞金等の取扱い規定により、10%が連盟に控除される、ということになっています

一方で、褒賞金規定があり、連盟から成績に応じて授与されるものもあります

  オリンピック 世界選手権大会
1位 500万円 100万円
2位 200万円 75万円
3位 100万円 50万円

世界選手権大会は、世界選手権だけではなく、グランプリファイナルも該当し、国別対抗戦も該当する、とされています。国別対抗戦を世界大会としてスケート連盟が重視していて褒賞金も出している、というのは少々意外な感じはします

 

ちなみに褒賞金は、当該選手の指導者にも支払われ、選手の半額が支給されます。ただし、1競技で複数の選手が該当する成績を収めた場合は、褒賞金は1名分です。

宮原/紀平、坂本/三原、なんてところでは十分起こりえる事象です

 

オリンピックのあるシーズンなら、褒賞金まで入れれば、2,000万円まで稼ぐことは可能でしょうか

 

日本の中では人気の高いフィギュアスケートですが、世界の様々なスポーツの中で見ると、集客力というか集金力はそれほど高くなく、選手に直接的に回ってくる金額は、それほどでもないようです

 

以上、フィギュアスケートの賞金のお話でした

 

 

 

世界ジュニアはグランプリシリーズの予選

フィギュアスケートの世界ジュニア選手権が間もなく始まります。

女子シングルではロシアが圧倒的に強い、とされてまして、まあ、確かに、優勝するのはロシアの中の誰かしかありえないんだろうな、とは思うのですが、表彰台くらいならロシア以外の選手でもかろうじてチャンスはあるのかな、と思うのですよね。ロシア勢が表彰台を目標に安全に演技をしたら勝ち目はないですが、ロシアの三人は三人が互いにライバルでそれぞれ優勝を目指すことになるので、誰か一人くらいは大きな失敗をして、そこに付け込んでどこか別の国の誰かが表彰台に上る、というシナリオはあり得るのかと思います

 

さて、それはさておき、世界ジュニアの出場する多くの選手は、次シーズンではシニアの舞台に上がっていくことになります。そうなると、グランプリシリーズに出場できるかどうか? というのが一つ大きなポイントになるわけです

 

今シーズンシニアに上がって女子選手として、日本からは山下真瑚選手と紀平梨花選手選手がいました。今シーズンの紀平選手の活躍があるので忘れられがちですが、紀平選手は元々は今シーズンのグランプリシリーズの出場権は1試合分しかありませんでした。NHK杯は「地元枠」での出場であって、最初から出場権があったわけではありません。一方で山下真瑚選手は最初から二試合分の出場権を持っていました。

昨シーズン、山下選手と紀平選手では、ほとんどの試合で紀平選手の方が成績は上でした。ジュニアグランプリシリーズは二位と三位でファイナルに進み四位になった紀平選手に対し、山下選手は三位と二位、順位点は同じながらスコアで劣ってファイナルへは進めず。直接対決した全日本ジュニアは紀平選手優勝の山下選手が二位。全日本は紀平選手3位で山下選手10位でした

唯一山下選手が上に出たのが世界ジュニアで、3位表彰台に乗ったのに対し、紀平選手は8位に終わっています

 

結局、これが効いて、山下選手はシニアに上がった今シーズン、グランプリシリーズの出場権が2戦もらえ、紀平選手は当初は1戦しかもらえませんでした。

グランプリシリーズの出場枠の配分というのは、なかなかわかりにくい仕組みで、かつ、すべてが明文化されているわけでもないのではっきりしないところもあるのですが、少なくとも、世界ジュニアで表彰台に乗った選手が翌シーズンにシニアに上がった場合、優先的に出場権が回ってくる、というようなことは明文化されています。

また、もう一つ、世界ジュニアの前の段階ではベストスコアが紀平選手は192点台であり、山下選手は181点台しか持っていませんでした。これが世界ジュニアで195点台を出して山下選手が逆転します。シーズンベストスコアが24番目以内、というのも翌シーズンのグランプリシリーズの出場枠をもらう際の優先度が高くなるので、その点でも山下選手が優位でした

 

今回世界ジュニアに出場する横井選手、白岩選手、という二人は来シーズンシニアの舞台で戦うことになります。そして、この二人はグランプリシリーズの出場枠をいくつもらえるか微妙な位置にいます。川畑選手は高校二年生なので、来シーズンシニアに上がるかはわかりませんが、グランプリシリーズの枠がもらえそう、となればシニアに上がる決定を下すかもしれません。その枠を争ううえで、この世界ジュニアというのは非常に重要な大会になります。

 

グランプリシリーズの枠は、普通は、世界の中での序列を考えればよいのですが、日本の場合は(ロシアの場合も)特殊で、国の枠の上限に引っかかってしまうので、国内の選手同士の争い、という側面が強くなります。

グランプリシリーズは全六戦。一つの大会で一つの国が出場できるのは三人までです。六戦あるので延べ18人、と言いたいところですが、NHK杯は「地元枠」という別枠が残されるのでそれを除いた延べ17人分が最初に枠としてあります。なので、二戦の枠をもらえる人が最大8人、となります。今シーズンは、宮原、坂本、樋口、三原、山下、本田、松田、以上七選手が二枠をもらい、本郷、白岩、紀平、三選手が一枠でした。そこにNHK杯の地元枠を紀平選手が取り、樋口選手が二戦目をけがで欠場したために代役で白岩選手が入りました。日本国内でこの17枠を争う形になります

 

来シーズンも、最初から二枠もらえるのは七人、と考えるのが妥当そうです。

宮原、坂本、紀平、三原、四選手までは今シーズンの成績を考えると2戦もらえるのは間違いないと言えます。樋口選手が今シーズンふるわなかった形ですが、昨シーズンの世界選手権2位とう実績と、高い世界ランキングがあるので、2枠入ってくる可能性は高いです。

 

そうすると、2戦もらえそうなのはあと二人、それ以外にあと3人、1戦もらえそう、ということになります

現在優位なのは、シーズンベストが200点を超えている山下選手が六番目の位置にいます。世界ランキングも今は28位ですが、今シーズンが終わった段階で失効になる二シーズン前のポイントが少ないのでもう少し上まで出る可能性がたかく有利なところにいます

逆に、今シーズングランプリシリーズに出ていた中では、松田選手はランキングも77位でベストスコアも79位なので、来シーズンの枠はなさそうです。ベストスコアは75位まで、というのが一つ閾値になっていますが、本郷理華選手も83位なので来シーズンは苦しそう。

このあたりとの入れ替わりを横井選手、あるいは川畑選手は目指すことになります

 

白岩選手、横井選手は、そういった情勢なので、出来ればお互い相手に勝ちたく、さらに欲を言えば、山下選手よりも高いシーズンベストスコアを出したいわけです

 

白岩選手は現在世界ランキングが24位です。世界ランキング24位以内、というのはグランプリシリーズで優先度が高いので、今シーズン終わった段階でこれを維持したい。二シーズン前のポイント、というのがそこそこあるので、少なくともその失効分に相当するものは確保したいわけです。二シーズン前の世界ジュニアは5位でした

 

一方、横井選手は世界ランキング82位。ランキング勝負ではシニア勢に全く歯が立ちません。シーズンベストは184.09で32位。すぐ上30位には本田真凛選手が188.61でいて、27位に白岩選手が191.46でいます。

 

理想は表彰台に乗ること。ロシア三天才の誰かに勝てれば、グランプリシリーズ2枠はまわってくるでしょう。

それが出来なくても、ベストスコアを24位以内までもっていって、今大会日本人最高位になること。これが具体的な目標になります。

シーズンベストスコアは現在のところ24位で196.31です

世界ジュニアの後に世界選手権があるので、何選手かは新たにこれを上回ってくる可能性があります。195-200点のあたりが団子状態でいて、17位でも199.79点です。200点を出せば、シーズンベストスコアは24位以内で今シーズン終わることができると見込まれます。日本人選手間の比較でいえば、現在15位の山下選手の203.06まで出せるとさらにチャンスが広がります

 

逆に、本田真凛選手の188.61を下回ると、横井選手、川畑選手は来シーズン苦しくなります。白岩選手はベストスコアが現時点で本田選手より上ですので、本田選手より優先順位が上なのは変わりません。横井選手も川畑選手も本田選手を下回るスコアで終わった場合は、本田選手まで8人が2枠で、横井選手と川畑選手のどちらかが1枠、どちらかがゼロ、という割り振りになる可能性もあります。最低限188.61を超えていかないと2枠もらえる可能性はほぼありません

 

基準としてみたいスコアは、まず188.61、その上に白岩選手の191.46があり、現在24位の196.31があって、200点まで出せればだいぶ好ましく、山下選手の203.06を超えれば理想、というあたりまでがあります

その辺のどの間に各選手が入ってくるか

そのあたりが来シーズンのグランプリシリーズの枠にかかってきます

 

 

日本人選手のことばかり書いてきましたが、ロシアはもっと恐ろしいことになってます

現在ジュニアの三天才含め、今シーズン200点を超えるスコアを出した選手が8名います。

ヨーロッパ選手権に出て、世界選手権の代表候補にもなったコンスタンティノワは197.57で世界の22番目ながらロシアで12番目。来シーズンのグランプリシリーズの枠、ないかも、という状態です

メドベージェワの204.89は世界で13番目ながらロシアで7番目。もし、コンスタンティノワが世界選手権の代表になり、メドベージェワの点を上回る、なんてことになってたら、シーズンベストが8番目に落ちて、メドベージェワは来シーズン1枠かな、なんてシナリオさえあり得ました

NHK杯で194.15を出して大喜びしていたレオノワはロシアの中では13番目。来シーズンはグランプリシリーズで見ることは出来なさそう・・・。ソツコワもツルスカヤもいないかな。

 

なんとも恐ろしい世の中です

 

 

 

 

ロシア 女子シングル 今シーズン国際大会戦績

ロシアの女子シングル選手の国際大会の戦績一覧

チャレンジャーシリーズ、グランプリシリーズ、ヨーロッパ選手権と、直近の日本人も出場していたB級大会までを含んだものです。ロシアの国内選手権は含みません

Event Name Total SP FS
Nebelhorn Trophy Alina ZAGITOVA 238.43 79.93 158.50
Grand Prix Final Alina ZAGITOVA 226.53 77.93 148.60
Rostelecom Cup Alina ZAGITOVA 222.95 80.78 142.17
NHK Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA 219.02 76.17 142.85
Grand Prix Final Elizaveta TUKTAMYSHEVA 215.32 70.65 144.67
GP Helsinki Alina ZAGITOVA 215.29 68.90 146.39
European Championship Sofia SAMODUROVA 213.84 72.88 140.96
Lombardia Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA 206.07 65.69 140.38
Autumn Classic Evgenia MEDVEDEVA 204.89 70.98 133.91
Grand Prix Final Sofia SAMODUROVA 204.33 68.24 136.09
Skate Canada Elizaveta TUKTAMYSHEVA 203.32 74.22 129.10
Finlandia Trophy Elizaveta TUKTAMYSHEVA 202.85 73.83 129.02
Tallinn Trophy Serafima SAKHANOVICH 202.62 70.33 132.29
Inge Solar Memorial Anna TARUSINA 198.76 67.48 131.28
Skate America Sofia SAMODUROVA 198.70 64.41 134.29
GOLDEN SPIN Anastasiia GUBANOVA 198.65 69.56 129.09
European Championship Alina ZAGITOVA 198.34 75.00 123.34
Rostelecom Cup Sofia SAMODUROVA 198.01 67.40 130.61
Skate Canada Evgenia MEDVEDEVA 197.91 60.83 137.08
GP Helsinki Stanislava KONSTANTINOVA 197.57 62.56 135.01
NHK Trophy Alena LEONOVA 194.15 68.22 125.93
France de Patinage Evgenia MEDVEDEVA 192.81 67.55 125.26
European Championship Stanislava KONSTANTINOVA 189.72 56.76 132.96
France de Patinage Stanislava KONSTANTINOVA 189.67 54.91 134.76
GOLDEN SPIN Anastasiia GULIAKOVA 188.90 67.85 121.05
Finlandia Trophy Stanislava KONSTANTINOVA 187.13 65.39 121.74
Lombardia Trophy Sofia SAMODUROVA 184.82 64.05 120.77
Tallinn Trophy Anastasiia GUBANOVA 180.73 60.29 120.44
Ondrej Nepela Trophy Stanislava KONSTANTINOVA 180.02 65.03 114.99
GOLDEN SPIN Maria SOTSKOVA 179.72 60.35 119.37
France de Patinage Maria SOTSKOVA 177.59 61.76 115.83
NHK Trophy Maria SOTSKOVA 176.99 60.75 116.24
Inge Solar Memorial Serafima SAKHANOVICH 174.36 58.16 116.20
Tallinn Trophy Daria PANENKOVA 173.61 55.83 117.78
Skate Canada Daria PANENKOVA 168.54 51.41 117.13
GP Helsinki Daria PANENKOVA 161.48 58.23 103.25
Skate America Polina TSURSKAYA 159.45 58.42 101.03
Bavarian Open Serafima SAKHANOVICH 157.42 53.23 104.19
Ondrej Nepela Trophy Polina TSURSKAYA 154.61 54.36 100.25
Rostelecom Cup Polina TSURSKAYA 149.45 56.81 92.64

 

 

世界選手権の代表は3枠です

さて、代表に選ぶべきは誰でしょうか?