世界フィギュア19 男子シングル3

男子シングル編の最後

今回は、要素ごとの高評価者を見ていきます

 

左から、ショートorフリー、名前、国、要素順、要素名、回転不足などの情報、基礎点、1.1倍ボーナスタイムなら*が付く、加点としてのGOE、得点、ときて、一番右の列は、9人のジャッジが付けた+5~-5のGOE評価が入ります。右から三列目のGOEは実際に増減される点数であり、一番右の者とは意味が異なります。

 

 

四回転ルッツ 全選手

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Nathan CHEN USA 1 4Lz   11.50   4.76 16.26 4.222
FS Vincent ZHOU USA 1 4Lz+3T   15.70   3.94 19.64 3.444
FS Alexander SAMARIN RUS 1 4Lz+3T   15.70   3.61 19.31 3.222
SP Vincent ZHOU USA 1 4Lz+3T   15.70   3.12 18.82 2.444
SP Nathan CHEN USA 2 4Lz   11.50   2.63 14.13 2.222
FS Boyang JIN CHN 1 4Lz   11.50   2.46 13.96 2.111
SP Boyang JIN CHN 1 4Lz   11.50   -5.75 5.75 -4.778

今大会、四回円ルッツを試みたのは4人で7回。コンビネーションで入れたつわものも二人で3回あります。

最高評価はフリーでネイサンチェン選手が飛んだもの。GOE平均4.222を四回転ルッツで出す、というのはとてつもないことです。これ以外でも、今大会は4人で6回、四回転ルッツの成功ジャンプがありました。基本的には冒頭に飛ぶジャンプとなっていまうが、ネイサンチェン選手のみ、ショートプログラムで2つ目の要素に入れています。

 

四回転フリップ 全選手

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Nathan CHEN USA 2 4F   11.00   2.04 13.04 1.889
SP Alexander SAMARIN RUS 2 4F+2T   12.30   0.00 12.30 0.000
FS Shoma UNO JPN 2 4F< < 8.25   -4.13 4.12 -4.889
SP Shoma UNO JPN 1 4F< < 8.25   -4.13 4.12 -5.000

四回転フリップはルッツより少なくて3人で4回。成功ジャンプは2つでした。これもネイサンチェン選手が評価トップです。宇野選手は2回試みて2回とも回転不足、ショートでは転倒。フリーも転倒カウントはされなかったですが、減点は満額されてしまいました。

 

四回転ループ 全選手 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Yuzuru HANYU JPN 1 4Lo   10.50   3.45 13.95 3.222

四回転ループはフリーの羽生選手のみ。十分な加点をもらっての成功でした。これが入ったことで、今大会は二大会ぶりに、五種類の成功四回転が揃った大会となりました。

 

四回転サルコウ 平均GOEがプラス 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Vincent ZHOU USA 2 4S   9.70   3.19 12.89 3.333
FS Nam NGUYEN CAN 2 4S   9.70   3.33 13.03 3.333
FS Nam NGUYEN CAN 1 4S+3T   13.90   2.77 16.67 2.889
FS Michal BREZINA CZE 1 4S+2T   11.00   2.63 13.63 2.667
FS Keiji TANAKA JPN 1 4S+2T   11.00   2.36 13.36 2.333
SP Nam NGUYEN CAN 1 4S+3T   13.90   1.94 15.84 2.000
SP Michal BREZINA CZE 1 4S+2T   11.00   0.69 11.69 0.667

四回転サルコウは延べ16選手が要素に入れていて、加点が付いたのは上記7名でした。要素に入れたというのは、エレメント表に4Sと入っているものであり、回転不足の<や<<が入っていても含みますが、本人は4Sに挑んだつもりでも、回転が抜けて3Sになった2Sになった、というものは含みません。以下、すべての要素で同じです

4Sの最高評価は表彰台に乗ったビンセントゾー選手と、上位には上がってこられなかったですがナムグエン選手が入っています。ナムグエン選手は4Sからのコンビネーションジャンプとしても最高評価ですし、ショートフリーで合計3回跳んだすべてで平均GOEが2.0以上と、クリーンな四回転サルコウを飛びました。

今シーズン好調だったブレジナ選手もショートフリーのコンビネーションジャンプ2回とも成功。上位進出はなりませんでしたが、田中選手もフリーのコンビネーションはクリーンに入れていました

 

四回転トーループ 平均GOE2.5以上

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Yuzuru HANYU JPN 6 4T   9.50   3.80 13.30 4.000
FS Nathan CHEN USA 3 4T   9.50   3.39 12.89 3.667
FS Nathan CHEN USA 7 4T+3T   15.07 x 3.39 18.46 3.556
FS Shoma UNO JPN 3 4T   9.50   3.26 12.76 3.444
FS Yuzuru HANYU JPN 7 4T+3A+SEQ   15.40 x 3.12 18.52 3.222
FS Mikhail KOLYADA RUS 1 4T+3T   13.70   2.99 16.69 3.222
FS Andrei LAZUKIN RUS 1 4T+3T   13.70   2.99 16.69 3.222
SP Matteo RIZZO ITA 1 4T   9.50   2.85 12.35 3.000
SP Yuzuru HANYU JPN 3 4T+3T   15.07 x 2.71 17.78 2.889
SP Shoma UNO JPN 2 4T+2T   10.80   2.71 13.51 2.889
FS Vladimir LITVINTSEV AZE 1 4T   9.50   2.58 12.08 2.667
SP Kevin AYMOZ FRA 1 4T   9.50   2.58 12.08 2.556
FS Brendan KERRY AUS 1 4T   9.50   2.58 12.08 2.556

四回転トーループに挑んだのはショートフリー合わせて延べ41人です。

最高評価は羽生選手のフリーの単独ジャンプ。平均GOE4.0を叩き出しました。上位には羽生選手ネイサンチェン選手宇野選手あたりの名前が並びます。羽生選手の4T-3Aというオリジナルな高難度コンビネーションは、平均GOE3.222をもらった素晴らしいものではあったのですが、スコアとしてはネイサンチェン選手の4T-3Tとほぼ変わらなくなってしまっています。シークエンスであることの不利さ、というのが効いていまして、シークエンスは基礎点0.8倍というルールはどうなんだ、と少し考えさせられる部分です。

上位選手は、この四回転トーループを演技後半に入れて1.1倍、しかもコンビネーションで入れてきたりしています。四回転トーループというのはトップ選手にとってはそれくらい普通のジャンプになってきているようです。以前、宇野選手が全日本選手権で、2A-4Tというものを申請要素として入れていたことがありましたが、コンビネーションの二つ目に4Tが入ってくるような時代が来るんでしょうか。

 

トリプルアクセル 平均GOE3.0以上

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP Yuzuru HANYU JPN 2 3A   8.00   3.43 11.43 4.333
SP Shoma UNO JPN 4 3A   8.80 x 3.09 11.89 3.889
FS Nathan CHEN USA 4 3A   8.00   2.97 10.97 3.778
FS Mikhail KOLYADA RUS 7 3A   8.80 x 3.20 12.00 3.778
SP Mikhail KOLYADA RUS 4 3A   8.80 x 2.97 11.77 3.556
SP Nathan CHEN USA 1 3A   8.00   2.74 10.74 3.333
FS Kevin AYMOZ FRA 3 3A   8.00   2.63 10.63 3.333
SP Boyang JIN CHN 4 3A   8.80 x 2.51 11.31 3.222
SP Jason BROWN USA 2 3A   8.00   2.51 10.51 3.111
SP Matteo RIZZO ITA 2 3A   8.00   2.51 10.51 3.111
SP Keegan MESSING CAN 3 3A   8.00   2.51 10.51 3.111
FS Shoma UNO JPN 9 3A+1Eu+3F   15.18 x 2.40 17.58 3.000
FS Michal BREZINA CZE 8 3A   8.80 x 2.40 11.20 3.000

トリプルアクセルを要素に入れたのは、シークエンスの二つ目に入れたという羽生選手のものまで含めて、ショートフリー合計で延べ76人でした。上記は、羽生選手のシークエンスは除いて、一つ目のジャンプで3Aが入っている要素の中から、GOE平均3.0以上のものを抜き出しています。

3Aの評価トップは羽生選手。ここでも一人だけ4.0を超えてきています。2位が宇野選手ですが、三番目にトリプルアクセルが苦手とされてきたネイサンチェン選手が入ってきています。ネイサンチェン選手は2回跳んだトリプルアクセルがどちらも平均GOE3.0を上回っていて、もはや弱点とはとても言い難い出来になっていました。

高難度ジャンプが苦手とされるジェイソンブラウン選手も、ショートプログラムでは平均GOE3.111と大きな加点をもらい、ショート2位スタートの一つの要因となっていました。

3Aからのコンビネーションでは、宇野選手の三連続が最高点です。今シーズンこの3連続が今一つうまく決まっていませんでしたし、今大会ジャンプが今一つ決まらず表彰台に乗れなかった宇野選手ですが、見せ場の三連続はしっかり決めてくれました

トップテン選手以外では、フランスのケビンエイモス選手が4Tに続いて3Aでも入ってきています。この辺の高難度ジャンプを成功させたことで、11位まで順位を持ってこられたことが見て取れます。ブライアンジュベール選手を生んだフランスの次のトップ選手として、高難度ジャンプ大会に参入していってもらえると、上位選手のバリエーションが広がって、それも楽しいな、と思えます。

 

3連続ジャンプ 平均GOE2.0以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Shoma UNO JPN 9 3A+1Eu+3F   15.18 x 2.40 17.58 3.000
FS Yuzuru HANYU JPN 9 3A+1Eu+3S   14.08 x 2.17 16.25 2.667
FS Mikhail KOLYADA RUS 8 3S+1Eu+2S   6.71 x 1.17 7.88 2.667
FS Matteo RIZZO ITA 8 3F+1Eu+3S   11.11 x 1.29 12.40 2.333
FS Kevin AYMOZ FRA 8 3F+1Eu+3S   11.11 x 1.21 12.32 2.333
FS Deniss VASILJEVS LAT 7 3Lz+1Eu+3S   11.77 x 1.43 13.20 2.333
FS Jason BROWN USA 9 3Lz+3T+2Lo   12.98 x 1.43 14.41 2.222
FS Morisi KVITELASHVILI GEO 3 3F+1Eu+3S   10.10   1.14 11.24 2.111

3連続ジャンプはフリーの重要要素なので、試みた勝った人は24人いるはずなのですが、実際に要素に入ったのは19人でした。

最高評価は3Aのところで上げましたが宇野選手。二番手も羽生選手で日本人選手が並び、コリヤダ選手も羽生選手と同評価でした。ただ、コリヤダ選手は難度が極端に低いですけど・・・。

3連続ジャンプは1.1倍ボーナスタイムに入れる選手が多いです。意外とここには、高難度ジャンパーの名前が入ってきていなくて、ネイサンチェン選手は0.667、ビンセントゾー選手は3つ目の3Fが回転不足で-0.222、ボーヤンジン選手は3A起点で序盤に入れてきたものの1.556にとどまりました。難しいジャンプを飛ぶ、というのとコンビネーションで3っつしっかり飛ぶ、というのは、また少し違う技術だったりするんでしょうか。でも2連続のコンビネーションは4Lzからでも決めてきたりするんですけどね。

 

 

CCoSp レベル4で平均GOE3.5以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Nathan CHEN USA 12 CCoSp4   3.50   1.50 5.00 4.111
FS Yuzuru HANYU JPN 12 CCoSp4   3.50   1.45 4.95 4.111
SP Jason BROWN USA 4 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
SP Shoma UNO JPN 7 CCoSp4   3.50   1.45 4.95 4.000
SP Keegan MESSING CAN 7 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
FS Jason BROWN USA 12 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
SP Nathan CHEN USA 7 CCoSp4   3.50   1.35 4.85 3.889
SP Yuzuru HANYU JPN 7 CCoSp4   3.50   1.35 4.85 3.889
FS Shoma UNO JPN 12 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 3.889
FS Keegan MESSING CAN 12 CCoSp4   3.50   1.25 4.75 3.667

CCoSp チェンジフットコンビネーションスピン。ショートフリーで述べ58選手が試みて45選手がレベル4獲得。最高評価はネイサンチェン選手と羽生結弦選手。この二人はこういうところでもしっかり強いですねえ。ジェイソンブラウン選手はショートフリー共に平均GOE4.0以上で揃えてきました。各要素のGOEの高さがジェイソンブラウン選手の勝負ポイントです。今大会上位進出できませんでしたが、キーガンメッシング選手もショート、フリー共にGOEが3.5以上で、美しいスピンを見せてくれました

CCoSpはショートもフリーも、プログラムの最後に入れる選手が多いですね。

 

 

CCSp レベル4で平均GOE3.0以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP Jason BROWN USA 6 CCSp4   3.20   1.42 4.62 4.333
FS Nathan CHEN USA 5 CCSp4   3.20   1.23 4.43 3.778
FS Mikhail KOLYADA RUS 11 CCSp4   3.20   1.19 4.39 3.778
SP Mikhail KOLYADA RUS 3 CCSp4   3.20   1.10 4.30 3.333
FS Kevin AYMOZ FRA 5 CCSp4   3.20   0.96 4.16 3.000

CCSp チェンジフットキャメルスピン。ショートフリー合わせて延べ14選手が試みて、レベル4は12選手が得ました。

最高点はジェイソンブラウン選手。フリーでジェイソンブラウン選手の名前がありませんが、これは加点が少なかったのではなく、フリーではこのスピンは入れていないためです。

コリヤダ選手の名前がショートフリー共にあります。

 

CSSp レベル4で平均GOE2.5以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP Yuzuru HANYU JPN 5 CSSp4   3.00   1.24 4.24 4.222
FS Vincent ZHOU USA 12 CSSp4   3.00   0.86 3.86 2.889
SP Keegan MESSING CAN 5 CSSp4   3.00   0.77 3.77 2.667

CSSp チェンジフットシットスピン。ショートフリーで延べ35人が試み、延べ24人がレベル4。最高評価は羽生選手で、突出して高いです。一人だけ平均GOE4.0以上。3.0以上も羽生選手のみです。実は宇野選手がショートでこのスピンを入れていて平均GOE3.556なのですが、レベルを取りこぼして3だったりしました。フリーでは羽生選手はこのスピンは構成に入れていません。

 

FCoSp レベル4で平均GOE2.5以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Nathan CHEN USA 11 FCCoSp4   3.50   1.35 4.85 3.778
FS Yuzuru HANYU JPN 3 FCCoSp4   3.50   1.15 4.65 3.222
FS Shoma UNO JPN 5 FCCoSp4   3.50   1.15 4.65 3.222
FS Vincent ZHOU USA 9 FCCoSp4   3.50   1.00 4.50 2.889

FCoSp フライングコンビネーションスピン フリーで12人が試みて7人がレベル4

面白いことに、総合の上位4選手がそのままこのスピンでも上四人として名前が並んでいます。トップはネイサンチェン選手。FCoSpとしての平均GOEはジェイソンブラウン選手の3.889というのが実はGOEとしてはトップだったのですが、レベル3という取りこぼしがあり残念でした。ジェイソンブラウン選手は、ここのレベルの取りこぼし分だけで、今回9位だった総合成績が、8位に出来るところでした

 

FCSp レベル4で平均GOE3.0以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Jason BROWN USA 4 FCSp4   3.20   1.33 4.53 4.111
FS Shoma UNO JPN 4 FCSp4   3.20   1.19 4.39 3.667
SP Yuzuru HANYU JPN 4 FCSp4   3.20   1.14 4.34 3.556
SP Keegan MESSING CAN 2 FCSp4   3.20   1.10 4.30 3.444
SP Shoma UNO JPN 3 FCSp4   3.20   0.96 4.16 3.111

FCSp フライングキャメルスピン。ショートフリーで述べ39人が試み、29人がレベル4でした。評価トップはジェイソンブラウン選手。ブラウン選手は評価の高い要素が多いです。キーガンメッシング選手の名前もまた出てきました。今大会は15位に終わりましたが、一つ一つの要素では高評価を得たものが多い選手です。

 

FCSSp 全選手 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Yuzuru HANYU JPN 11 FCSSp4   3.00   1.11 4.11 3.778

FCSSp フライングチェンジフットシットスピン。今大会でこれが要素に入っていたのは羽生選手のみでした。こういうところのユニーク性、というのはもう少し取り上げられていい部分かもしれないとも思います。

 

 

FSSp レベル4で平均GOE3.0以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Keegan MESSING CAN 4 FSSp4   3.00   1.11 4.11 3.667
FS Mikhail KOLYADA RUS 4 FSSp4   3.00   1.07 4.07 3.556
SP Nathan CHEN USA 5 FSSp4   3.00   1.03 4.03 3.444
FS Kevin AYMOZ FRA 10 FSSp4   3.00   0.94 3.94 3.222
SP Jason BROWN USA 3 FSSp4   3.00   0.94 3.94 3.111
SP Mikhail KOLYADA RUS 6 FSSp4   3.00   0.94 3.94 3.111
SP Michal BREZINA CZE 4 FSSp4   3.00   0.90 3.90 3.000
FS Michal BREZINA CZE 4 FSSp4   3.00   0.90 3.90 3.000

FSSp フライングシットスピン。 ショートフリーで18選手が試み、14選手がレベル4

評価トップはキーガンメッシング選手。メッシング選手はスピンの高評価が多いです。ジェイソンブラウン選手もやはり名前を連ねてきていますが、むしろ平均GOE3点台前半というのは、ブラウン選手にしては低い、とも言えそうです。羽生選手、宇野選手はこのスピンを要素として入れていません。

 

 

 

ステップ レベル4 で平均GOE3.5以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP Nathan CHEN USA 6 StSq4   3.90   1.84 5.74 4.556
SP Jason BROWN USA 7 StSq4   3.90   1.67 5.57 4.222
SP Yuzuru HANYU JPN 6 StSq4   3.90   1.62 5.52 4.222
FS Nathan CHEN USA 6 StSq4   3.90   1.67 5.57 4.222
FS Kevin AYMOZ FRA 12 StSq4   3.90   1.56 5.46 4.000
FS Shoma UNO JPN 11 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889
SP Shoma UNO JPN 6 StSq4   3.90   1.45 5.35 3.778
FS Michal BREZINA CZE 5 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.667
SP Mikhail KOLYADA RUS 5 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.556
FS Matteo RIZZO ITA 11 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.556

ステップはショートフリー共に全選手の必須要素です。延べ59選手が試みて21選手がレベル4となっています。

最高評価はネイサンチェン選手のショートプログラム。ネイサンチェン選手はショートフリー共に平均GOEが4点台となっています。羽生選手とブラウン選手はショートでは高評価、フリーでも平均GO4.0と評価は良かったのですがレベル3になっています。ステップは上位選手でもレベルの取りこぼしが多い要素です。ステップでレベル4だったのがうれしい、というコメントはよく聞かれますね。

 

コレオシークエンス 平均GOE3.5以上

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS Jason BROWN USA 5 ChSq1   3.00   2.21 5.21 4.444
FS Yuzuru HANYU JPN 10 ChSq1   3.00   2.21 5.21 4.333
FS Michal BREZINA CZE 11 ChSq1   3.00   2.21 5.21 4.333
FS Nathan CHEN USA 10 ChSq1   3.00   2.14 5.14 4.111
FS Shoma UNO JPN 6 ChSq1   3.00   1.93 4.93 3.889
FS Keegan MESSING CAN 11 ChSq1   3.00   1.93 4.93 3.889

コレオシークエンスはフリーの必須要素です。レベルの判定はありません。最高評価はブラウン選手。4人のジャッジが+5をつけています。キーガンメッシング選手も高評価で名前を連ねてきました。ブレジナ選手も含め、こういった選手が上位に入ってきてくれると、ジャンプ派と演技派のバランスが取れて面白いんだけどなあ、と思う部分はあります。

 

 

全要素から平均GOE4.0以上 

  Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP Nathan CHEN USA 6 StSq4   3.90   1.84 5.74 4.556
SP Jason BROWN USA 1 3F   5.30   2.35 7.65 4.444
FS Jason BROWN USA 5 ChSq1   3.00   2.21 5.21 4.444
SP Jason BROWN USA 6 CCSp4   3.20   1.42 4.62 4.333
SP Yuzuru HANYU JPN 2 3A   8.00   3.43 11.43 4.333
FS Yuzuru HANYU JPN 10 ChSq1   3.00   2.21 5.21 4.333
FS Michal BREZINA CZE 11 ChSq1   3.00   2.21 5.21 4.333
SP Jason BROWN USA 7 StSq4   3.90   1.67 5.57 4.222
SP Yuzuru HANYU JPN 5 CSSp4   3.00   1.24 4.24 4.222
SP Yuzuru HANYU JPN 6 StSq4   3.90   1.62 5.52 4.222
FS Nathan CHEN USA 1 4Lz   11.50   4.76 16.26 4.222
FS Nathan CHEN USA 6 StSq4   3.90   1.67 5.57 4.222
FS Nathan CHEN USA 10 ChSq1   3.00   2.14 5.14 4.111
FS Nathan CHEN USA 12 CCoSp4   3.50   1.50 5.00 4.111
FS Yuzuru HANYU JPN 12 CCoSp4   3.50   1.45 4.95 4.111
FS Jason BROWN USA 4 FCSp4   3.20   1.33 4.53 4.111
SP Jason BROWN USA 4 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
SP Jason BROWN USA 5 3Lz+3T   11.11 x 2.36 13.47 4.000
SP Shoma UNO JPN 7 CCoSp4   3.50   1.45 4.95 4.000
SP Keegan MESSING CAN 7 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
FS Yuzuru HANYU JPN 4 StSq3   3.30   1.32 4.62 4.000
FS Yuzuru HANYU JPN 6 4T   9.50   3.80 13.30 4.000
FS Kevin AYMOZ FRA 12 StSq4   3.90   1.56 5.46 4.000
FS Jason BROWN USA 11 StSq3   3.30   1.32 4.62 4.000
FS Jason BROWN USA 12 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
FS Keegan MESSING CAN 1 3Lz   5.90   2.36 8.26 4.000

全要素での最高評価は、ネイサンチェン選手のショートプログラムのステップでした。その下にジェイソンブラウン選手の名前が三つ、羽生選手の名前が二つ並びます。ショートフリー、二つ滑った選手は全部で19の要素をこなします。その中で、平均GOEが4.0以上の要素として、ジェイソンブラウン選手は9つと最多、羽生結弦選手が7つ、ネイサンチェン選手が5つ、名前を連ねています。平均GOEが4.0以上の要素があった選手は7人だけ。いかにこの3人の各要素の質が高いかがうかがわれます。これだけ、各要素の質の高さを備えながら、総合9位に終わったジェイソンブラウン選手。現代フィギュアスケートで、いかに4回転ジャンプの影響度が大きいか。それが如実に現れた結果、と言えるでしょうか。