フィギュアスケート19 チャレンジャーシリーズ前半終了2 男子シングル

前回の女子シングルに続いて、男子シングルでもチャレンジャーシリーズの前半戦を振り返ってみたいと思います。チャレンジャーシリーズ全10戦のうち、グランプリシリーズ開幕以前に行われた、フィンランディア杯までの6戦分です。

 

まず、200点以上のスコアを並べます。日本人選手はすべてこの中に入っています

 

Event Pl Name Nation Total SP FS
Autumn Classic 1 Yuzuru HANYU JPN 279.05 98.38 180.67
Lombardia Trophy 1 Boyang JIN CHN 268.31 101.09 167.22
Autumn Classic 2 Kevin AYMOZ FRA 262.47 94.76 167.71
Autumn Classic 3 Keegan MESSING CAN 256.02 89.57 166.45
Nepela Memorial 1 Dmitri ALIEV RUS 255.32 101.49 153.83
Finlandia Trophy 1 Shoma UNO JPN 255.23 92.28 162.95
US International 1 Keiji TANAKA JPN 249.96 88.76 161.20
Lombardia Trophy 2 Dmitri ALIEV RUS 249.62 81.18 168.44
US International 2 Sota YAMAMOTO JPN 240.11 82.88 157.23
Nepela Memorial 2 Matteo RIZZO ITA 232.70 75.87 156.83
US International 3 Vincent ZHOU USA 231.95 89.03 142.92
Autumn Classic 4 Junhwan CHA KOR 230.44 84.23 146.21
US International 4 Alexei KRASNOZHON USA 230.11 76.92 153.19
Nepela Memorial 3 Deniss VASILJEVS LAT 229.97 79.76 150.21
Lombardia Trophy 3 Matteo RIZZO ITA 227.38 71.76 155.62
Finlandia Trophy 2 Sota YAMAMOTO JPN 223.24 92.81 130.43
Finlandia Trophy 3 Roman SADOVSKY CAN 222.23 86.34 135.89
Lombardia Trophy 4 Morisi KVITELASHVILI GEO 220.96 74.15 146.81
Nebelhorn Trophy 1 Makar IGNATOV RUS 220.51 65.28 155.23
Lombardia Trophy 5 Egor MURASHOV RUS 219.39 74.83 144.56
Nepela Memorial 4 Alexander SAMARIN RUS 218.45 79.56 138.89
Autumn Classic 5 Camden PULKINEN USA 216.25 81.34 134.91
Autumn Classic 6 Conrad ORZEL CAN 214.98 76.64 138.34
Nebelhorn Trophy 2 Koshiro SHIMADA JPN 214.98 74.32 140.66
US International 5 Tomoki HIWATASHI USA 214.82 76.96 137.86
Nebelhorn Trophy 3 Alexei BYCHENKO ISR 214.70 70.46 144.24
Finlandia Trophy 4 Jimmy MA USA 213.49 66.48 147.01
Nebelhorn Trophy 4 Nam NGUYEN CAN 209.84 60.52 149.32
Nepela Memorial 5 Mitsuki SUMOTO JPN 209.15 68.14 141.01
Finlandia Trophy 5 Aleksandr SELEVKO EST 206.81 67.63 139.18
Finlandia Trophy 6 Sergei VORONOV RUS 206.19 79.48 126.71
Nebelhorn Trophy 5 Daniel SAMOHIN ISR 205.11 69.52 135.59
Finlandia Trophy 7 Andrei LAZUKIN RUS 203.91 75.59 128.32
Lombardia Trophy 6 Roman GALAY FIN 203.52 67.04 136.48
Lombardia Trophy 7 Kazuki TOMONO JPN 203.08 61.69 141.39
US International 6 Jimmy MA USA 200.30 67.34 132.96

200点以上は延べ36選手となりました。

 

トップスコアは羽生結弦選手。279.05は驚くほどの高スコアなわけでもないですが、もちろん誰でも取れるようなスコアでもなく、昨シーズンこれより高いスコアを出せたのは、羽生選手自身を含めて4人だけでした。ショートプログラムでは100点に届いていませんし、フリーも180点ほどで、羽生選手のベストと比べるとあまり高くないスコアではありました。

今回のチャレンジャーシリーズの中で、オータムクラシックだけやたらレベルが高く、ほかの大会では250点に乗せれば優勝なのですが、オータムクラシックだけ3位まで250点台でした。昨シーズン、ヨーロッパ選手権4位、世界選手権も11位と、フェルナンデス+ロシア、だけでほとんど構成されていたヨーロッパの男子シングルに、久しぶりに表れたフランスのケビンエイモス選手が、昨シーズンのベストを超えるパーソナルベストで262.47のスコアを出してきました。今シーズンの注目選手になってきそうな感じがします。

 

トータルスコア2番手はボーヤンジン選手の268.31でした。これもボーヤンジン選手のスコアとしてはそれほど高いものではないような気もしますが、最近元気のなかったボーヤン選手が昨シーズンのベストスコア273.51に近いスコアをチャレンジャーシリーズから出してきてくれたことは大変うれしいですし、今シーズンに期待が持てることだと思います。

 

宇野選手は全体六番手。255.23は昨シーズンのワーストスコア270.32を著しく下回るスコアです。環境が著しく変わり、というより今現在も変わっている最中なのではないかと思われるのですが、そういったあたりの理由で、まだ調整が今一つ進んでいないでしょうか。少し心配ではありますけれど、今の宇野選手の立場ならシーズン序盤から結果を出す必要性はないので、年が明けてから調子が上がる、というようなピーキングにシフトしていっていいんだろうとも思います。

 

一方で、全日本選手権にピークを合わせないといけない選手はやや明暗分かれている感じです。

 

田中刑事選手がチャレンジャーシリーズ初優勝で249.96のスコアを出しました。山本草太選手は、USインターナショナル2位のスコアが240.11あります。昨シーズンチャレンジカップで253.87を出しましたが、これはISU公認スコアとしては残っておらず、公認スコアとしてはこの240.11がパーソナルベストとなりました。

昨シーズンのシーズンベストスコアで24位は236.70だったかと思われますので、それを超えるスコアを出してきたことになります。今シーズンはジュニアのレベルがあがっていて、ベストスコア順位でもジュニアが何人か上位に入ってくることで、24位のラインが上がってしまいそうなので、240.11だとやや心もとないのですが、田中選手の249.96ならおそらく24位ラインには入って、グランプリシリーズの来シーズンの枠取りでかなり優位になっていると思われます。

山本選手はチャレンジャーシリーズに日本人選手としてはただ一人2試合出て、2位が2回となりました。これで270ポイントを二つ獲得。世界ランキングは上がっていきます。今シーズン中に24位以内にまで上げるには、四大陸ないしは世界選手権に出場しないと苦しいのですが、全日本で上位に入りそういったチャンピオンシップに出ることができれば、そこまで順位を上げて、来シーズンこそグランプリシリーズを2枠に出来る、という可能性を拡げています。

 

一方調子が上がってこないのがシニアデビューシーズンになる島田選手須本選手。また、2シーズン前に世界選手権5位に入った友野選手も今一つです。

グランプリシリーズの出場権がない須本選手は、このチャレンジャーシリーズで高めのスコアを出して次へつなげたかったところですが、209.15ですと、あまり先へはつながらない感じがします。

島田選手、友野選手は、グランプリ2戦があるので、そこで調子を上げていくことが、シーズン後半にチャンピオンシップの出場権を得るために必要でしょうか。今年の全日本の表彰台争いは本当に熾烈です。世界選手権の常連になってきている田中刑事選手が今のところ筆頭ですが、ショートでは宇野選手の上に出た山本草太選手も十分チャンスあるところをチャレンジャーシリーズ2戦ですでに見せてくれました。ジュニアから鍵山選手はシニアルールでコレオ付き+ショート四回転入れたら250点普通にあるよ、というスコアを出していますし、佐藤駿選手もポテンシャルの高さを見せている。そして、今度の全日本が最後と言っていて、昨シーズンは宇野選手に次ぐ2位だった高橋大輔選手がいます。

それらに打ち勝っていかないと表彰台に乗れませんので、200点そこそこのスコアではちょっと勝負にならない。ここからの復調を期待したいところです。

 

 

ここからは要素別を見ていきます

 

四回転のループ、フリップ、ルッツ

Event   Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores
Lombardia Trophy SP Boyang JIN CHN 1 4Lz+3T   15.70   3.45 19.15
Nepela Memorial SP Dmitri ALIEV RUS 1 4Lz+3T   15.70   3.45 19.15
US International SP Vincent ZHOU USA 1 4Lz<+3T < 13.40   -1.29 12.11
US International FS Vincent ZHOU USA 7 4Lz<<+2T << 7.92 x -2.01 5.91
Lombardia Trophy FS Dmitri ALIEV RUS 1 4Lz   11.50   4.37 15.87
Lombardia Trophy FS Boyang JIN CHN 1 4Lz   11.50   3.91 15.41
Finlandia Trophy FS Andrei LAZUKIN RUS 1 4Lz   11.50   1.92 13.42
Nepela Memorial FS Alexander SAMARIN RUS 1 4Lz   11.50   1.84 13.34
Finlandia Trophy SP Andrei LAZUKIN RUS 1 4Lz   11.50   -1.73 9.77
Autumn Classic FS Keegan MESSING CAN 1 4Lz   11.50   -5.52 5.98
Lombardia Trophy SP Dmitri ALIEV RUS 1 4Lz   11.50   -5.75 5.75
Nepela Memorial SP Alexander SAMARIN RUS 1 4Lz<+COMBO < 9.20   -4.60 4.60
Lombardia Trophy FS Andrei LAZUKIN RUS 1 4Lz< < 9.20   -4.60 4.60
US International FS Vincent ZHOU USA 1 4Lz<< << 5.90   -2.95 2.95
Finlandia Trophy FS Shoma UNO JPN 2 4F   11.00   2.57 13.57
Finlandia Trophy SP Shoma UNO JPN 1 4F   11.00   -0.18 10.82
Nepela Memorial SP Alexander SAMARIN RUS 2 4F   11.00   -3.52 7.48
Autumn Classic FS Junhwan CHA KOR 1 4F< < 8.80   -0.70 8.10
US International FS Alexei KRASNOZHON USA 1 4Lo   10.50   0.63 11.13
Autumn Classic FS Yuzuru HANYU JPN 1 4Lo   10.50   -2.94 7.56
Nepela Memorial FS Matteo RIZZO ITA 1 4Lo< < 8.40   -2.69 5.71
Lombardia Trophy FS Matteo RIZZO ITA 1 4Lo< < 8.40   -3.36 5.04
US International SP Alexei KRASNOZHON USA 1 4Lo< < 8.40   -3.36 5.04
Lombardia Trophy SP Matteo RIZZO ITA 2 4Lo<< << 4.90   -2.45 2.45

チャレンジャーシリーズでは四回転アクセルに挑んだ選手はいません。

まず、四回転の中の高難易度側、ルッツ、フリップ、ループを見てみます。

この三つだと、一番多いのはルッツです。ボーヤンジン選手、ドミトリーアリエフ選手、二人が、ショートプログラム冒頭え、4Lz-3Tという最高難度のコンビネーションを平均GOE+3.00という高評価で飛んでいます。そうすると、一つの要素で19.15というとてつもない点数が出るわけです。

アリエフ選手は、単独四回転ルッツではさらに上をいく平均GOE+3.714という評価を受けました。ボーヤンジン選手もそれに続いています。シーズン序盤はこの二人が高難度四回転で高い評価を受けました。

 

フリップは4例だけで、回転足りてGOEがプラスついたのは宇野選手のみです。フリップは宇野選手のジャンプ、というイメージがあるのですが、それは成功率が高いからか、初めて飛んだのが宇野選手だからか。いずれにしても、調子上がってないと言いつつも四回転フリップは決めてきています。

 

ループは6例で回転足りて加点はクラスノジョン選手の1例だけ。ルッツやフリップより全体の成功率は低くなっています。個人的な印象なのですが、1回転や2回転の少ない回転の時と、3回転あるいは4回転と回転数が増えていった時で、ジャンプの難易度順というか、基礎点順が変わらないのは違和感があって、回転数少ないときは基礎点低い側だけど、回転数上がると基礎点順が逆転して難易度高い扱いになる、というジャンプがあってもよいかと思っています。ループというのはそういうジャンプなのではないかな、と思ったりしています。

 

成功していませんが、フリップではチャジュンファン選手、ループはマテオリッツォ選手といった、昨シーズン飛躍を遂げた選手が、さらなら上積みを目指して挑んでいるようです。

 

四回転サルコウ

Event   Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores
Nebelhorn Trophy FS Nam NGUYEN CAN 1 4S+3T   13.90   3.10 17.00
Finlandia Trophy SP Roman SADOVSKY CAN 1 4S+3T   13.90   2.10 16.00
US International SP Sota YAMAMOTO JPN 1 4S+3T   13.90   1.55 15.45
US International FS Sota YAMAMOTO JPN 1 4S+3T   13.90   -0.97 12.93
Autumn Classic SP Junhwan CHA KOR 1 4S+3T< < 13.06   -2.13 10.93
US International FS Keiji TANAKA JPN 2 4S+2T   11.00   2.13 13.13
Lombardia Trophy FS Kazuki TOMONO JPN 2 4S+2T   11.00   1.94 12.94
Finlandia Trophy SP Sota YAMAMOTO JPN 1 4S+2T   11.00   1.78 12.78
Finlandia Trophy FS Sota YAMAMOTO JPN 1 4S+2T   11.00   0.81 11.81
Lombardia Trophy SP Kazuki TOMONO JPN 2 4S<+2T < 9.06   -3.88 5.18
Nebelhorn Trophy FS Makar IGNATOV RUS 1 4S   9.70   3.10 12.80
US International SP Vincent ZHOU USA 2 4S   9.70   2.52 12.22
Autumn Classic SP Conrad ORZEL CAN 2 4S   9.70   0.39 10.09
Nebelhorn Trophy FS Daniel SAMOHIN ISR 2 4S   9.70   -0.19 9.51
Finlandia Trophy FS Roman SADOVSKY CAN 1 4S   9.70   -2.59 7.11
Autumn Classic FS Yuzuru HANYU JPN 2 4S   9.70   -2.72 6.98
Lombardia Trophy SP Morisi KVITELASHVILI GEO 1 4S   9.70   -2.91 6.79
US International FS Keiji TANAKA JPN 1 4S   9.70   -3.49 6.21
Nebelhorn Trophy FS Nam NGUYEN CAN 2 4S   9.70   -4.66 5.04
US International FS Vincent ZHOU USA 2 4S< < 7.76   -3.10 4.66
Autumn Classic SP Yuzuru HANYU JPN 1 4S< < 7.76   -3.88 3.88
US International FS Sota YAMAMOTO JPN 2 4S< < 7.76   -3.88 3.88
Nebelhorn Trophy SP Makar IGNATOV RUS 1 4S< < 7.76   -3.88 3.88
Finlandia Trophy FS Sota YAMAMOTO JPN 2 4S< < 7.76   -3.88 3.88

四回転サルコウは24例ありました。ナムグエン選手がコンビネーションで飛んで平均GOE+3.143と高評価でした。山本草太選手はUSインターナショナルではショートフリー共に4S-3Tのコンビネーションを着氷していますし、フィンランディアでは4S-2TでGOEプラスにしました。コンビネーションは飛べるのに、二つ目の要素で単独4S跳ぶと転倒する、という流れになってますが、とりあえず四回転サルコウは習得したけれど、体力的になのか確率の問題なのか、二つ続けては決まらない、というのがあるようです。シーズン中にこれが決まりだすと、世界選手権への道も見えてくるんでしょうか。

日本勢では友野選手が二分の一で成功、田中選手も二分の一成功で、羽生結弦選手が2回飛んでGOEプラス無し、という意外な結果になっています。

 

四回転トーループ 単独で平均GOE2.0以上か、コンビネーションでGOEプラス

Event   Name Nation   Elements    BaseValue   GOE Scores
Autumn Classic SP Yuzuru HANYU JPN 3 4T+3T   15.07 x 3.99 19.06
Lombardia Trophy FS Dmitri ALIEV RUS 3 4T+3T   13.70   2.85 16.55
Finlandia Trophy SP Sergei VORONOV RUS 1 4T+3T   13.70   2.06 15.76
Autumn Classic SP Conrad ORZEL CAN 1 4T+3T   13.70   0.57 14.27
Autumn Classic FS Yuzuru HANYU JPN 7 4T<+1Eu+3S < 13.64 x 0.46 14.10
Finlandia Trophy SP Shoma UNO JPN 2 4T+2T   10.80   2.69 13.49
Lombardia Trophy FS Boyang JIN CHN 4 4T+2T   10.80   2.66 13.46
Lombardia Trophy SP Matteo RIZZO ITA 1 4T+2T   10.80   2.47 13.27
Autumn Classic FS Kevin AYMOZ FRA 1 4T+2T   10.80   1.33 12.13
Lombardia Trophy SP Dmitri ALIEV RUS 2 4T+2T   10.80   0.38 11.18
Lombardia Trophy FS Boyang JIN CHN 7 4T   10.45 x 1.90 12.35
Finlandia Trophy SP Sota YAMAMOTO JPN 2 4T   9.50   3.17 12.67
Lombardia Trophy SP Boyang JIN CHN 2 4T   9.50   3.04 12.54
Autumn Classic FS Keegan MESSING CAN 2 4T   9.50   2.85 12.35
Nebelhorn Trophy FS Makar IGNATOV RUS 2 4T   9.50   2.85 12.35
Nepela Memorial SP Dmitri ALIEV RUS 2 4T   9.50   2.66 12.16
US International FS Sota YAMAMOTO JPN 3 4T   9.50   2.47 11.97

 

四回転トーループは55例もある普通のジャンプとなってきたので、加点が得られたようなものだけにしてみました。

羽生結弦選手の4T-3Tというコンビネーションのそれも1.1倍ボーナスジャンプが、平均GOE4.286と、+4を上回る評価を得ました。四回転でGOE+4がつくって、どこまで行くんでしょうこの選手はって、四回転アクセルまで行くんでしたね。

他にはドミトリーアリエフ選手、ボーヤンジン選手といった四回転で名高い二人はやはりこういうところで上の方に名前がいます。

日本からは山本草太選手が二つ入っていて、サルコウトーループ、どちらも習得したよ、というのがはっきり見えてきました。

 

 

ショートフリー合計の技術点が120点以上

Event Pl Name Nation Total TES PCS
Lombardia Trophy 1 Boyang JIN CHN 268.31 147.56 120.75
Autumn Classic 1 Yuzuru HANYU JPN 279.05 144.00 136.05
Autumn Classic 3 Keegan MESSING CAN 256.02 130.47 126.55
Nepela Memorial 1 Dmitri ALIEV RUS 255.32 130.12 126.20
US International 1 Keiji TANAKA JPN 249.96 129.61 121.35
Lombardia Trophy 2 Dmitri ALIEV RUS 249.62 128.37 122.25
Autumn Classic 2 Kevin AYMOZ FRA 262.47 128.02 134.45
Finlandia Trophy 1 Shoma UNO JPN 255.23 124.55 131.68
Autumn Classic 6 Conrad ORZEL CAN 214.98 123.78 91.20
US International 2 Sota YAMAMOTO JPN 240.11 123.41 118.70
Nebelhorn Trophy 1 Makar IGNATOV RUS 220.51 122.26 99.25

今回のチャレンジャーシリーズ、技術点だけで見ると羽生結弦選手よりボーヤンジン選手の方が上にいました。トゥルソワ選手が出した141.05を上回っているのは男子でも二人だけ、という何とも恐ろしい事実もあったりします

表現面で評価される傾向が強かったように感じるキーガンメッシング選手が3番目。技術点もかなり高い水準です。

日本からは羽生選手だけでなく、田中刑事選手、宇野選手に山本草太選手まで入ってきています。

 

ショートフリー合わせてスピンで23.0以上

Event Pl Name Nation Total Spin
Finlandia Trophy 3 Roman SADOVSKY CAN 222.23 26.24
Autumn Classic 1 Yuzuru HANYU JPN 279.05 25.88
Nepela Memorial 3 Deniss VASILJEVS LAT 229.97 25.78
Autumn Classic 3 Keegan MESSING CAN 256.02 25.30
Lombardia Trophy 1 Boyang JIN CHN 268.31 24.20
Nepela Memorial 4 Alexander SAMARIN RUS 218.45 24.19
Nebelhorn Trophy 8 Nikolaj MAJOROV SWE 186.36 23.83
Finlandia Trophy 1 Shoma UNO JPN 255.23 23.81
Autumn Classic 2 Kevin AYMOZ FRA 262.47 23.64
Finlandia Trophy 6 Sergei VORONOV RUS 206.19 23.61
Nebelhorn Trophy 2 Koshiro SHIMADA JPN 214.98 23.13

スピンで点を稼いでいるのはこのあたりの選手。カナダのサドフスキー選手がトップでした。バシリエフス選手が3番目。トータルスコアで上位にまで来ることができない選手でも、スピンだけなら一級品、というのは男女ともによくあることなようです。

ジャンプのイメージの強いボーヤンジン選手ですが、スピンのスコアも5番目とかなり高い位置にいます。

日本からは島田高志郎選手も名前が入っています。バシリエフス選手と共にランビエール先生の門下生ですが、その辺が出ているでしょうか。ちなみに、二人とも、トリプルアクセルが飛べないなんてことはないですけど。

 

ショートフリー合わせて、ステップとコレオで13.5以上

Event Pl Name Nation Total Step
Autumn Classic 1 Yuzuru HANYU JPN 279.05 15.41
Nepela Memorial 2 Matteo RIZZO ITA 232.70 14.88
Lombardia Trophy 3 Matteo RIZZO ITA 227.38 14.80
Nepela Memorial 3 Deniss VASILJEVS LAT 229.97 14.62
Lombardia Trophy 7 Kazuki TOMONO JPN 203.08 14.20
US International 1 Keiji TANAKA JPN 249.96 14.14
Nepela Memorial 1 Dmitri ALIEV RUS 255.32 14.02
Lombardia Trophy 1 Boyang JIN CHN 268.31 13.89
Lombardia Trophy 2 Dmitri ALIEV RUS 249.62 13.89
Nepela Memorial 4 Alexander SAMARIN RUS 218.45 13.75
Finlandia Trophy 1 Shoma UNO JPN 255.23 13.74

ステップでは羽生結弦選手がトップ。マテオリッツォ選手が続きます。バシリエフス選手がまた三番手に出てきました。バシリエフス選手はスピンステップが高い位置にいますので、あとはジャンプなんですね。

トータルスコアは203.08とうまくいかなかった友野一希選手ですが、ステップだけ見れば4番目。4回転サルコウしっかり決まればまた上位進出できるんでしょうか。

ボーヤンジン選手はここにも名前があります。高難度四回転だけの選手ではないです。

 

 

ショートフリー合わせて演技構成点120点以上

Event Pl Name Nation Total TES PCS
Autumn Classic 1 Yuzuru HANYU JPN 279.05 144.00 136.05
Autumn Classic 2 Kevin AYMOZ FRA 262.47 128.02 134.45
Finlandia Trophy 1 Shoma UNO JPN 255.23 124.55 131.68
Autumn Classic 3 Keegan MESSING CAN 256.02 130.47 126.55
Nepela Memorial 1 Dmitri ALIEV RUS 255.32 130.12 126.20
Nepela Memorial 3 Deniss VASILJEVS LAT 229.97 109.57 122.40
Lombardia Trophy 2 Dmitri ALIEV RUS 249.62 128.37 122.25
US International 1 Keiji TANAKA JPN 249.96 129.61 121.35
Lombardia Trophy 1 Boyang JIN CHN 268.31 147.56 120.75
US International 3 Vincent ZHOU USA 231.95 112.60 120.35

演技構成点のトップは羽生結弦選手。これは予想された出来事な感じですが2番目にケビンエイモス選手が名を連ねています。今シーズン注目選手、だと思っています。

バシリエフス選手や田中刑事選手も、名だたるメンバーに交じって名を連ねています。PCS120点というのは、各コンポーネントで平均8.0という意味ですので、それなりに高得点です。平均9.0に達すると、135点で、これを超えたのは今のところ羽生結弦選手のみ、となっています

 

 

以上、チャレンジャーシリーズ前半を振り返った男子シングルでした。