コラントッテ

セントラルスポーツとの4年3カ月の契約を終えてからスポンサーを失っていた友野一希選手。このたび、所属契約とまではいきませんが、アドバイザー契約としてある種のスポンサードを株式会社コラントッテから受けることになりました。今回はそのコラントッテとはどんな会社なのか? 企業としてのコラントッテはどういう会社なのか、というお話になります。

まず、今回友野一希選手との契約という形になりましたが、それ以前にも宇野昌磨選手、鍵山優真選手、島田高志郎選手とすでに契約しています。宇野選手とは2017年1月、島田選手とは2020年4月、鍵山選手とは2021年7月の契約で、友野選手は鍵山選手以来7カ月ぶりの追加です。男子選手ばかり。スポーツ選手全般では男子に限らず、卓球の伊藤美誠選手、陸上中長距離の田中希実選手など、女子アスリートもいますが、全体的には男子選手の契約が多いです。著名選手からボッチャのようなパラアスリート、ジェットスキーのような非オリンピック競技までさまざま。著名選手もいれば、グランドスラム出場経験のないテニス選手もあり、大昔に引退しているマラソン谷口浩美さんまで、さまざま。これだけの人数いると、1人当たりの契約金はそれほど大きくはなさそうな可能性を感じます。

こちらに契約アスリート一覧がありますが、そこから入っていくと、しっかり各選手の愛用製品が紹介され、さらに画像リンクで直販ショップへ飛ぶ仕様です。

ちなみに、会社案内の契約選手写真には中央上段に一番大きく宇野選手、中央下部にそれより少し小さめで鍵山優真選手がいます。

 

1997年10月設立

資本金:4億7,678万円

2021年7月8日 東証マザーズ上場

2022年4月の東証再編以降はグロース市場に上場しています。

従業員数:90人

平均年齢:43.4歳

平均年収:5,690千円

 

こういったスポンサーをやる会社としては案外小さい会社に感じます。従業員が100人に満たない。契約アスリートが49人と6団体に契約アーティスト6人。6団体って駅伝部とか野球チームとかですので、その辺含めると従業員数より契約アスリートの方が多いみたいな状態になっています。すごいな

 

コラントッテ業績推移

業績推移を見てみます。なお、この会社は9月決算なので、2018とあるのは2018年9月期、2022なら2022年9月期の意味になります。

ここ3年で売り上げを大きく伸ばしているのがわかります。2022年9月期で46.6億円。それほど大きな数字でもないですが、驚きなのは営業利益。2022年9月期は9.5億円をかせぎ営業利益率20.1%と20%を超えています。超優良企業の水準です。従業員数90人ですから1人当たり営業利益が1,000万円を超える水準ということになります。平均年収569万円ほどなので、ちょっと労働分配率低いかも、と思ったりしないことも無いですが、急激な利益の伸びなのでまあ仕方ないでしょうか。

後述しますが、売っているものが原価率低そうに見えるのでこういう利益率が出ることもあるのでしょう。その分イメージが大事、ということでアスリート支援みたいなところへの露出が多いのかもしれません。

 

株価を見てみると、2022年末を840円で終えています。2021年7月8日上場で7月14日に上場来高値2,005円を付けていることを考えると、最高値から4割あたりに低迷している、ともいえます。ただ、上場来安値を22年1月28日に521円と付けているので、そこからは6割以上戻しているとも言えます。

一方、一株利益が2022年9月期で68.37円あります。株価840円だとPERは12.29になります。少し株価が割安かな、と見える水準なわけです。順調に利益は伸びていますし、もう少し株価は上がってもいいような感じはします。

 

事業内容としては、ネックレス類88% ループ類6% サポーター類1% ウエア類3%

その他2%とされています。ほぼほぼネックレスの売上でこの会社は作られています。

最近は、緊急時連絡サービスというものに力を入れているようで、宇野選手が広告塔になっています。

とはいえやはりコラントッテと言えばネックレス、ということになるかと思います。ネットショップでの購入ももちろんできますが直営店も全国各地にあります。関東では日本橋高島屋松屋銀座といった老舗もあれば、最近は越谷レイクタウンのイオンにも出来ました。東海圏では名古屋の松坂屋高島屋など、大阪では大丸心斎橋店などあり、九州へ行くとMARK IS福岡にあります。直営店へ行って、友野選手が契約したので見に来ました、などど直接店員さんとお話ししながら買い物されると契約延長やサポート規模の拡大などの後押しになるかもしれません。

 

近年は越境ECにも乗り出していて、中国のTmallグローバルやJDワールドワイドと言ったところに出店し、北京オリンピックでの当社契約選手の活躍等により認知度が向上したことで売り上げ増、と決算短信にも記されています。契約アスリートを見る限りでは北京オリンピックで活躍に該当するのは明らかに宇野昌磨選手と鍵山優真選手しかありえません。なかなか上場企業の決算短信にここまではっきり特定のアスリートが影響するのもないです。ある意味宇野選手が特に広告塔として使い倒されてる感はあります。

 

現在は経営多角化を進めていきたいと思っているけれど、どうしてもネックレス頼りの事業構造になっていて、製品の性質上イメージが特に大事なので、広告塔の宇野選手すごく大事、みたいなことになっているように見えます。

以前取り上げたシスメックスと比べると、だいぶ一般消費者向けの会社ですので、契約選手のファンの方、特に友野一希選手のファンの方は、推し活の1つの形として、契約アスリート紹介のページからたどって、愛用製品を直販オンラインショップでお買い上げされるか、直営店へ訪れて、この選手の愛用製品を指名買いされるとよいかと思います。

 

今後のコラントッテ社の発展と、各アスリート達への変わらぬ支援を願います