23-24 三浦佳生

2005年6月18日生まれ

シニア2シーズン目

シーズン獲得賞金:$60,000

世界ランキング:5位

シーズンランキング:4位

シーズンベストスコア 274.56(7位) グランプリエスポー

ショートプログラムシーズンベスト 99.58 タリンクホステルズカップ

フリーシーズンベスト 181.02 グランプリエスポー

スピンレベル4率 38/75 = 50.7%(国際大会:17/36 = 47.2%)

ステップレベル4率 11/23 = 47.8%(国際大会:7/12 = 58.3%)

スピンオールレベル4 0/12(国際大会:0/6)

スピンステップオールレベル4 0/12(国際大会:0/6)

ジャンプ回転不足率 6/127 = 4.72%(国際大会:4/60 = 6.67%)

ジャンプ回転不足なし 7/12(国際大会:3/6)

スピンステップオールレベル4ジャンプ回転不足なし 0/12(国際大会:0/6)

 

○23-24シーズンの戦績

J/S Grade Event Pl Total SP FS
S DL 木下トロフィー 1 272.51 91.60 180.91
S DL げんさんサマーカップ 1 262.51 91.84 170.67
S RT 東京選手権 3 227.33 81.92 145.41
S CS Finlandia Trophy 1 267.81 90.95 176.86
S GP Skate Canada 2 257.89 80.80 177.09
S GP Grand Prix Espoo 1 274.56 93.54 181.02
S GPF Grand Prix Final 5 261.53 94.86 166.67
S NC 全日本選手権 4 280.08 93.91 186.17
J IH 全国高等学校選手権 1 236.92 80.00 156.92
J NG 国民スポーツ大会 1 238.47 84.75 153.72
S IC Tallink Hotels Cup 1 242.95 99.58 143.37
S WC World Championships 8 254.72 85.00 169.72
S DL リリーカップカナガワ 1 157.07   157.07

昨季4大陸選手権と世界ジュニア、チャンピオンシップ2試合を制した三浦佳生選手。今期は昨季出られなかった世界選手権の出場と表彰台を目指すシーズンとなっていきます。

 

8月に国内戦から今期はスタート。木下トロフィー、げんさんサマーカップ。日程被っている2試合を車移動して同日はしごするという強行スケジュールで両方参戦。そして両方優勝します。特にショートプログラムは同日で間3時間くらいで滑っています。同日に2本は、昨季ペアとシングルの二刀流で見たことありますが、別会場で2本は聞き覚えも無いです。同日の2本、ジャンプはどちらもノーミスでした。

 

9月に入って東京選手権。単なるブロック大会ですが、鍵山選手、佐藤選手と同ブロックで同カテゴリー対決。表彰台は4大陸選手権並みのレベルの試合にいきなりなります。ショートはアクセルが1回転半に。フリーでは4回転ループ投入もダウングレード。4回転トーループも2回転になり、2本目は4-3で入ったものの、飛びなおしてもう1本はまたも2回転に、ということでスコア伸びずに227.33 3位に終わります。

 

10月に入って国際大会、フィンランディア杯へ。佐藤駿選手との遠征です。ショートの4S+3Tは素晴らしい出来だったのですが、次のアクセルが2回転半に。それでも90.95と首位に立つと、フリーは4回転ループがアンダーローテーション。次の4回転2本は決めますが、後半の4回転トーループで転倒。ただ、トリプルアクセルか絡みの2つのコンビネーションもしっかり決めていて176.86までは出してきてトータル267.81 逃げ切り優勝でチャレンジャーシリーズとして初優勝となります。

 

グランプリシリーズは2戦目のスケートカナダから登場。日本から山本選手と友野選手、強豪3人での遠征。海外ではシードのチャジュンファン選手がいて、他にイタリアのリッツォ選手やカザフスタンのシャイドロフ選手あたりもいます。

ショートプログラム、冒頭の4-3、次のトリプルアクセルと決めたのですが、今度は最後のトーループが2回転になって零点。80.80の4位スタート。1位の山本選手とは8.76差付きます。フリーはフィンランディアから構成を変えて、4回転ループは回避。トリプルアクセルからの3連続で入って、次に4回転トーループからの4-3,単独の4回転サルコウと続けます。結局ジャンプはほぼノーミスで177.09 トータル257.89 最終的には2位表彰台を確保します。

 

次は5戦目のフィンランド。ここまで昨季からグランプリシリーズはすべて2位。ここでも2位ならファイナルですが、優勝したいという思いも強いでしょう。ここは初戦3位を持っている佐藤駿選手との勝負でありつつ、ケビンエイモズ選手がいて、初戦3位のリッツォ選手、日本からは島田高志郎選手もいるという試合です。ショートプログラムは11番滑走。今度こそノーミスでジャンプを決めてきました。ショートノーミス、と言いたいところですが、最後のスピンがノーバリューで零点。それでも93.54で首位に立ちます。2位とは3.13差。初優勝のチャンスが巡ってきます。

フリーは最終滑走。先に滑った佐藤駿選手がいい演技をしていて、優勝するには179.81が必要です。2位でもファイナルですがこれは156.50で届きます。三浦選手2位なら佐藤選手優勝で、2人でファイナルへ行ける、たぶんNHK杯で鍵山選手が2位以内に入って3人でファイナルへ、となりそうなシチュエーション。この場面でジャンプノーミス。ただ、またスピンはレベル1、レベル2、レベル4と思ったらVがつく、ということでミスというのか力なりというのかスコアが削られます。際どい勝負になりましたが181.02でトータル274.56 1.12差逃げ切ってグランプリシリーズ初優勝を果たしました。結果、ファイナル進出。佐藤駿選手は最終戦次第で可能性は残しましたが結局落選となりました。

 

グランプリファイナルは6人中の4番滑走で出てきます。ほぼミスなく滑って94.86ですが、上位3人は100点超えということで4位スタートになります。フリーは一発逆転を狙って4回転ループを投入。これをオーバーターンながら降りると、次の4回転トーループはクリーンに決めます。次の4回転サルコウも耐えて、3連続も決めます。後半、4回転トーループにセカンドが付けられなかったですが、ジャンプのミスはそれだけ。ただ、ショート後体調を悪化させていたようで、体力面で苦しかったでしょうかその後のスピンはもうよれよれ、何とか滑り切った、というフリーで166.67 トータル261.53 最終順位は結局5位となりました。

 

さて、全日本。昨年掴めなかった世界選手権の代表を目指す戦いです。代表権争いでは各項目ほとんど3番目、ランキング関係は2番目ということでだいぶ有利な位置にいます。

ショートプログラム、またジャンプノーミス。そして、また、最後のスピンノーバリュー。93.91で4位スタートとなります。3位鍵山選手と0.03差、2位山本選手と0.67差。首位の宇野選手は10.78差と遠いですが、表彰台はフリー次第です。

フリーは上位3人を残して登場。4回転ループは回避しトリプルアクセルからの3連続で入ります。4回転サルコウこそステップアウトしましたが、他はほぼミスなく、スピンステップもすべてレベル4を揃えます。フリーは186.17でトータル280.08 280点台まで乗せて首位に立ち残り3人を待ちます。結局そのまま4位で初表彰台はならず。それでも念願の世界選手権代表に選出されました。

 

1月は、そういえばまだ高校生でした、ということでインターハイに出て圧勝。国民スポーツ大会もジュニアカテゴリーで出場して楽勝します。

2月は国際大会を1つ挟みました。ここではフリーで4回転フリップを実践初投入しますがアンダーローテーションとなります。スコア的には242.95と伸びませんが調整試合でいいチャレンジできて目的は果たせたと言えるかもしれません。

 

1月2月とスコアは今一つ伸びないまま3月は世界選手権へ。4強に次ぐチャレンジャーの位置付けです。ショートプログラムは最終グループ2番滑走。4回転サルコウをきれいに決め、次のトリプルアクセルは危ういながらもおりますが、最後の4回転トーループで転倒しセカンドつかず。85.00で10位スタートとなります。3位まで20.97差ありますので表彰台争いは実質万事休す。フリーはどこまで伸ばせるかというところでしたが、4回転ループと4回転サルコウ、2転倒でスコアは伸ばせず169.72でトータル254.72 結局8位で終わる形になりました。

 

4月に入って、地元神奈川でフリーだけの試合、リリーカップカナガワに出場。せっかくなので4回転フリップなど試してほしい気もしましたが、冒頭はループで入って3回転、決まった4回転はサルコウトーループ1本づつ、ということで157.07に終わりました。

 

○要素別スコア

Event Total TES PCS J Base J GOE Spin Step
木下トロフィー 272.51 150.98 121.53 102.27 17.59 19.77 11.35
げんさんサマーカップ 262.51 142.70 120.81 101.85 9.63 18.47 12.75
東京選手権 227.33 107.76 119.57 78.35 -3.15 19.98 12.58
Finlandia Trophy 267.81 143.90 124.91 98.87 11.08 18.81 15.14
Skate Canada 257.89 135.20 123.69 91.82 9.08 20.19 14.11
Grand Prix Espoo 274.56 148.59 125.97 101.85 18.34 15.09 13.31
Grand Prix Final 261.53 134.49 127.04 100.85 0.51 19.85 13.28
全日本選手権 280.08 152.51 127.57 102.27 17.49 17.81 14.94
全国高等学校選手権 236.92 118.60 119.32 86.58 1.31 21.01 9.70
国民スポーツ大会 238.47 122.24 117.23 93.49 0.71 18.84 9.20
Tallink Hotels Cup 242.95 122.55 121.40 88.13 -0.34 21.06 13.70
World Championships 254.72 133.48 124.24 98.38 1.51 20.99 12.60
リリーカップカナガワ 157.07 74.55 83.52 54.45 1.30 9.84 8.96

トータルスコアは最低が220点台で最高はナショナルの280点までありました。国際大会では274.56が最高。シーズンベストは7位です。

技術点は国内参考では150点まで出ている試合もありますが国際大会では148.59が最高。今シーズン全選手中7位の技術点になります。PCSの方は120点前後が多く、グランプリファイナルの127.04が最高です。1項目平均8.5に少し足りないくらいにまで来ています。今期全選手中10位のスコアです。技術点の順位の方が高いですが、意外と差は小さいです。

ジャンプの基礎点は100点に乗せています。国際大会では101.85が最高。今期全選手中7位にあたります。マリニン選手の最高基礎点とは27.64差があります。

加点の方はプラスマイナスゼロ前後の試合と二桁まで出す試合と両極端に分かれます。18.34が最高で今期全選手中5位、ISU公認なら4位にあたります。

スピンは20点に届かない試合が多く、最高で21.06 ISU公認では20.99が最高です。かなり低い水準と言わざるを得ません。上位は25点26点出しますので、4回転1本増やすくらいの差が出ます。

ステップ系要素もばらつきが大きく12点台13点台もありますが、フィンランディア杯では15.14を出しています。今期全選手中10位、ISU公認なら8位にあたる高い評価です。

PCSも出るようになってきていますし、ジャンプはもともと得意、ステップも評価が高いのですが、スピンは・・・。

 

○要素別偏差値

Event Total J Base J GOE Spin Step PCS
木下トロフィー 65.99 66.30 73.32 47.87 49.54 60.33
げんさんサマーカップ 63.41 66.05 63.47 43.40 55.94 59.85
東京選手権 54.32 51.96 47.65 48.59 55.16 59.03
Finlandia Trophy 64.78 64.26 65.26 44.57 66.85 62.59
Skate Canada 62.21 60.04 62.78 49.31 62.15 61.78
Grand Prix Espoo 66.52 66.05 74.25 31.79 58.49 63.30
Grand Prix Final 63.16 65.45 52.18 48.14 58.36 64.01
全日本選手権 67.95 66.30 73.19 41.13 65.94 64.37
全国高等学校選手権 56.80 56.89 53.17 52.13 65.75 58.86
国民スポーツ大会 57.20 61.04 52.43 44.67 63.47 57.46
Tallink Hotels Cup 58.35 57.82 51.13 52.30 60.27 60.25
World Championships 61.40 63.97 53.42 52.06 55.25 62.14

偏差値で見るとトータルスコアは60台に乗せます。いい時は60台後半の領域に入っていきます。

ジャンプの基礎点も60台中盤まで出ます。加点の方は70を超える偏差値も出しますが、50そこそこの試合も多いです。

スピンは50を超えるのが珍しいという状態です。平均に乗るかどうか、平均割れの40台の方が多いという状態にあります。

ステップ系要素は60台中盤が出ます。

PCSは60台前半あたりまでです。

スピンが何でここまで他と比べて伸びないのでしょう、というくらい偏差値で見ても極端に低いです。

 

三浦佳生選手の要素別偏差値レーダーチャート23-24

レーダーチャートを見ると下が露骨に凹みます。ジャンプと比べてスピンの影響度は低いとは言っても、5点6点平気で差が出ますし、ノーバリュー出す試合は10点近くスピンだけで差が付くこともあります。

 

●シーズン最高の基礎点構成

○タリンクホステルズカップ ショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4S   9.70   3.56 13.26 3.600
2 3A   8.00   2.67 10.67 3.400
3 FCSp4   3.20   0.21 3.41 0.600
4 4T+3T   15.07 x 2.85 17.92 2.800
5 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
6 CCoSp4   3.50   0.58 4.08 1.200
7 CSSp4   3.00   0.70 3.70 2.200
  TES   46.37   11.74 58.11  

ショートプログラムの最高基礎点はB級大会ですがタリンクホステルズカップで46.37がありました。今期全選手中6位の基礎点です。4回転2種類でサルコウトーループトーループからのコンビネーションを1.1倍に入れて、スピンステップオールレベル4で46.37です。グランプリファイナルでは同じ構成でスピンレベル3が1つあって45.97の基礎点でした。これでも全選手中6位になります。

ここから基礎点上げるにはループなりフリップなり、別の4回転を投入することが必要になってきます。

 

フィンランディア杯 フリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4Lo< 8.40   -4.06 4.34 -4.750
2 4T+3T   13.70   2.85 16.55 2.875
3 4S   9.70   3.56 13.26 3.625
4 FCSp4   3.20   0.64 3.84 2.125
5 3A+1Eu+3S   12.80   2.00 14.80 2.500
6 StSq4   3.90   1.24 5.14 3.125
7 4T< F 8.36 x -3.80 4.56 -5.000
8 3A+2A+SEQ   12.43 x 2.13 14.56 2.750
9 3F   5.83 x 1.24 7.07 2.375
10 CSSp3   2.60   0.48 3.08 1.875
11 ChSq1   3.00   1.67 4.67 3.375
12 CCoSp3V   2.25   0.19 2.44 0.750
  TES   86.17   8.14 94.31  

フリーはフィンランディア杯で86.17の基礎点があります。今期全選手中7位の基礎点になります。4回転はループ、サルコウトーループ2本。ループとトーループでアンダーローテーションあって、スピンのレベルも取れていないものがあって86.17です。スピンのレベルをすべてしっかり取ると1.65基礎点上がって87.82になります。ループとトーループの回転不足が解消されると92.01にまで基礎点は上がります。まずはそこまで引き上げるのが目標になるのだろうと思います。先々マリニン選手と勝負していくには、少なくとももう1種類、フリップまで入れて4回転4種類5本は必要そうですし、出来栄え勝負しても劣るという状況を考えると、本当は4回転5種類6本までもっていきたいところですが、ジュニア時代から国際大会でルッツを決めたことが無い、という現実がありますのでなかなか難しいのかなあ、とも思われます。一応、国民スポーツ大会でジュニアの試合に出た時にショートの強制ルッツを決めていたので、可能性が全くないことはないんでしょうか。

 

○平均GOE3.000以上(国際大会と全日本より)

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
World Championships SP 1 4S   9.70   4.02 13.72 4.111
Finlandia Trophy SP 1 4S+3T   13.90   3.88 17.78 4.000
全日本選手権 FS 7 4T+3T   15.07 X 3.66 18.73 3.889
Finlandia Trophy SP 5 StSq4   3.90   1.43 5.33 3.750
Grand Prix Espoo SP 4 4T   10.45 x 3.53 13.98 3.667
全日本選手権 FS 11 ChSq1   3.00   1.86 4.86 3.667
Finlandia Trophy FS 3 4S   9.70   3.56 13.26 3.625
Tallink Hotels Cup SP 1 4S   9.70   3.56 13.26 3.600
Grand Prix Espoo FS 5 3A   8.00   2.74 10.74 3.444
Tallink Hotels Cup SP 2 3A   8.00   2.67 10.67 3.400
Tallink Hotels Cup FS 11 ChSq1   3.00   1.67 4.67 3.400
Finlandia Trophy FS 11 ChSq1   3.00   1.67 4.67 3.375
World Championships SP 6 CCoSp4   3.50   1.15 4.65 3.333
World Championships FS 7 4T+3T   15.07 x 3.26 18.33 3.333
Finlandia Trophy SP 4 4T   10.45 x 3.17 13.62 3.250
Grand Prix Espoo FS 3 4S   9.70   3.05 12.75 3.222
全日本選手権 SP 1 4S+3T   13.90   3.19 17.09 3.222
全日本選手権 SP 4 4T   10.45 X 3.12 13.57 3.222
Finlandia Trophy FS 6 StSq4   3.90   1.24 5.14 3.125
Skate Canada FS 1 3A+1Eu+3S   12.80   2.51 15.31 3.111
Skate Canada FS 3 4S   9.70   2.91 12.61 3.000
全日本選手権 SP 2 3A   8.00   2.40 10.40 3.000
Tallink Hotels Cup SP 5 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
World Championships SP 5 StSq3   3.30   0.99 4.29 3.000

三浦選手はサルコウトーループ、2種類の4回転ジャンプを決めた時の評価は高いです。

他にステップやコレオも高い評価がついています。

トリプルアクセルはグランプリエスポーで+3.444をもらいましたが、これが今期の全選手の中で3位の評価になります。

普通はこういう中には1つや2つスピンが入ってくるものなのですが、三浦選手は皆無。ここまでスピンだけ評価が付かない選手も珍しいです。

 

○4回転フリップ

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Tallink Hotels Cup FS 1 4F< 8.80   -3.52 5.28 -3.800

今期、4回転フリップを初めて実戦投入しましたがアンダーローテーションとなりました。オリンピックシーズンまでには確率上げて使える要素にしていきたいところだと思われます。

 

○4回転ループ

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
東京選手権 FS 1 4Lo<< <<  4.90   -1.47 3.43 -3.000
Finlandia Trophy FS 1 4Lo< 8.40   -4.06 4.34 -4.750
Grand Prix Final FS 1 4Lo   10.50   -2.40 8.10 -2.222
World Championships FS 1 4Lo<< F 4.90   -2.45 2.45 -5.000

4回転ループは今期何度も構成に入れてきました。回転が十分足りていると判定されたのはグランプリファイナルのみ。このファイナルは転倒はしませんでしたがGOEはマイナス判定となりました。まだISU公認の4回転ループ成功はありません。フリップよりこちらが先になると思われますが、早く安定して決まる要素としていきたいところです。

 

○4回転サルコウ(国際大会+全日本)

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Finlandia Trophy SP 1 4S+3T   13.90   3.88 17.78 4.000
Finlandia Trophy FS 3 4S   9.70   3.56 13.26 3.625
Skate Canada SP 1 4S+3T   13.90   1.80 15.70 1.889
Skate Canada FS 3 4S   9.70   2.91 12.61 3.000
Grand Prix Espoo SP 1 4S+3T   13.90   1.25 15.15 1.333
Grand Prix Espoo FS 3 4S   9.70   3.05 12.75 3.222
Grand Prix Final SP 1 4S   9.70   -0.69 9.01 -0.667
Grand Prix Final FS 3 4S   9.70   -0.42 9.28 -0.444
全日本選手権 SP 1 4S+3T   13.90   3.19 17.09 3.222
全日本選手権 FS 3 4S   9.70   -2.36 7.34 -2.222
Tallink Hotels Cup SP 1 4S   9.70   3.56 13.26 3.600
Tallink Hotels Cup FS 3 4S   9.70   -0.65 9.05 -0.800
World Championships SP 1 4S   9.70   4.02 13.72 4.111
World Championships FS 3 4S F 9.70   -4.85 4.85 -5.000

4回転サルコウは標準装備です。今期は主要大会でショートフリー1回づつ飛んでいます。シーズン前半はショートではコンビネーションで跳んでいましたが、後半は単独になりました。サルコウを楽にしたというのではなく、後半のトーループにセカンドまでつける構成に上げたという意味合いの方が強いはずです。

主要大会で14回飛んで転倒1、それ以外のマイナスが4回でしっかりした成功は9回。確率3分の2を少し下回りますが、転倒以外はわずかなマイナスなので、ほぼ成功できるジャンプと言えると思われます。

世界選手権の+4.111は今期の全選手の中で2位の4回転サルコウです。フィンランディア杯の+4.000は4回転サルコウからのコンビネーションとして全選手中最高評価でした。

 

○4回転トーループ(国際大会と全日本より)

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Finlandia Trophy SP 4 4T   10.45 x 3.17 13.62 3.250
Finlandia Trophy FS 2 4T+3T   13.70   2.85 16.55 2.875
Finlandia Trophy FS 7 4T< F 8.36 x -3.80 4.56 -5.000
Skate Canada FS 2 4T   9.50   0.68 10.18 0.778
Skate Canada FS 7 4T+3T   15.07 x 1.76 16.83 1.889
Grand Prix Espoo SP 4 4T   10.45 x 3.53 13.98 3.667
Grand Prix Espoo FS 2 4T+3T   13.70   0.81 14.51 0.778
Grand Prix Espoo FS 7 4T   10.45 x 1.36 11.81 1.444
Grand Prix Final SP 4 4T+3T   15.07 x 1.22 16.29 1.222
Grand Prix Final FS 2 4T   9.50   1.63 11.13 1.667
Grand Prix Final FS 7 4Tq+REP q 7.32 x -4.21 3.11 -4.444
全日本選手権 SP 4 4T   10.45 X 3.12 13.57 3.222
全日本選手権 FS 2 4T   9.50   1.09 10.59 1.222
全日本選手権 FS 7 4T+3T   15.07 X 3.66 18.73 3.889
Tallink Hotels Cup SP 4 4T+3T   15.07 x 2.85 17.92 2.800
Tallink Hotels Cup FS 2 4T   9.50   -2.85 6.65 -3.200
World Championships SP 4 4T+COMBO F 10.45 x -4.75 5.70 -5.000
World Championships FS 2 4T   9.50   1.22 10.72 1.333
World Championships FS 7 4T+3T   15.07 x 3.26 18.33 3.333

4回転トーループはショートフリーで3回飛びます。スケートカナダではショートで抜け2回転に。タリンクホステルズカップのフリーの2本目も抜け2回転になっていました。それら含めて主要大会で18本飛んだ中で、抜け2回転が2本、転倒が2回、それ以外のGOEマイナスが2回あり、成功は12回なので確率3分の2です。フリーの後半だけ見ると6回中3回がうまくいっていないので5割になります。ショートの後半も6回のうち3回でミスが出ていますので確率5割。やはり体力的に厳しいのでしょう。フリー2番目の要素としてはコンビネーションが入らないのが意図したものかはわかりませんが、単独にしろコンビネーションにしろすべてGOEプラスです。

グランプリエスポーの+3.667は今期の全選手中3位にあたります。

 

三浦選手は今期初めての世界選手権出場を果たしました。結果は8位で本人は満足いっていないことがありありなキスアンドクライでした。ちょっと今の構成だと表彰台争いは上位がかなり崩れないと厳しい。スピンのビハインドが4回転1本分くらいあるなかで、4回転がまだ2種類しか計算できない。3種類目4種類目を実戦投入していますが、まだ習得したとはいいがたい。もう一段階上で勝負するには、3種類目4種類目の戦力化が待たれます。

そして、スピン・・・・。もうちょっとなんとか・・・・。