フィギュアスケート グランプリファイナル18進出条件 女子シングル(4戦終了時)

 

 フィギュアスケートのグランプリシリーズ。
今年も早くも四戦が終了しました。

今回は、NHK杯終了時、すなわち四戦終了した時点での、グランプリファイナルへの進出条件を見てみます。

二戦して、優勝と2位の宮原知子選手、優勝と3位のエリザベータ・トゥクタミシェワの二人は、ファイナル進出確定です。

二戦してポイント上位の選手としては、2位と3位の坂本選手が三番手にいます
四番手は4位と5位のマライアベルですが、ここまでくるとポイント的にはファイナル進出の可能性はありません
二戦終えた選手としては、坂本選手だけが、ファイナル進出の可能性を残します。

残り二戦、両方に出場する選手、というのもファイナル進出の可能性がありますが、これに該当するのは、スイスのAlexia PAGANINI一人だけです
これまでの実績から考えると、ファイナルに進出することができる成績を上げられるとは考えにくいので、検討から除外します

一戦を終えた選手は、もう一試合の出場権を持っていなければファイナルへの進出はありえません。白岩選手がこれに該当していたのですが、樋口選手の棄権により、代役が回ってきたため、これに該当しなくなりました

一戦目6位の選手、というのは計算上ファイナルへの進出の可能性が残りはしますが、あまりにも現実的ではない条件がそろいますので、検討から除外します
一戦目5位以内で2戦目を残している選手を検討の対象とします

紀平梨花アリーナ・ザギトワ、山下真瑚、スタニスラバ・コンスタンティノワ、ソフィア・サムドゥロワ、エフゲニア・メドベージェワ、三原舞依、ブラッディ・テネル、白岩優奈、エリザベート・トゥルシンバエワ、ロリーヌ・ルカヴァリエ
以上11選手と、坂本花織選手の合計12名が、ファイナル進出の可能性が残っている、と考えられます。

ここから一人一人、検討していくことになります

最初に、残り二戦の有力メンバーをそれぞれ見てみましょう。

五戦目:ロシア
アリーナ・ザギトワ、山下真瑚、ソフィア・サムドゥロワ、白岩優奈、エリザーベート・トゥルシンバエワ、カレン・チェン、グレーシー・ゴールド
きれいに、初戦1位~5位の選手がひとりづつ入っています。そのほかに、アメリカから一戦だけエントリーの有名選手が参加する、という形です

六戦目:フランス
紀平梨花、スタニスラバ・コンスタンティノワ、エフゲニア・メドベージェワ、フラッディ・テネル、三原舞依、ロリーヌ・ルカヴァリエ、本田真凛、マリア・ソツコワ
こちらはきれいに、初戦1位から3位の選手が一人づつと4位が二人、5位が一人入っています
そのほかに、日露の初戦で失敗したけど過去の実績はある、という選手が一人づついます


さて、では、一人づつ、どうなればファイナルへ進めるのか見ていきます

最初は、比較的わかりやすい、すでに滑り終わっている選手。
すなわち、坂本花織選手
彼女は、二戦終わって2位と3位で、合計得点が411.32でした
これを上回る可能性を残しているのはあと8人です
その中で4人以上がこの成績を上回っていくとアウト、ということになります

① 紀平梨花が4位以内に入る
② ザギトワが4位以内に入る
➂ 山下真瑚が2位以内に入るか、3位で208.27以上のスコアを取る
④ コンスタンティノワが2位以内に入るか、3位で213.76以上のスコアを取る
⑤ サムドゥロワが優勝するか、2位で212.53以上のスコアを取る
⑥ メドベージェワが優勝するか、2位で213.42以上のスコアを取る
⑦ 三原舞依が優勝する
⑧ テネルが優勝する
⑨ 白岩優奈が優勝する

 以上九条件のうち、4つ以上が満たされた場合、ファイナルへ進出できなくなります
 こうやってみるとかなり苦しい情勢に見えます
 ざっと見て、①と②はかなりの高確率で起こります。⑥もかなりありえて、それと並んで➂もあり得そうです。メドベージェワがどの程度調子を上げているか、山下選手の安定感がどこまで通用するか、この二つが坂本選手のファイナル切符のカギを握りそうです。


次は、やはり一戦目に優勝した選手、というのがかなり有利ですので、そちらを見ていきます。

一戦目に優勝している選手は、二戦目に3位に入れば他の選手の結果に関わらず、ファイナル進出が決まります。
問題は四位以下になったときです。
ザギトワ選手が四位になった場合、ファイナル進出条件は以下のようになります

① 山下真瑚が二位以内に入る
② サムドゥロワが優勝する
➂ 白岩優奈が優勝して、ザギトワとの点差が23.83以上
④ 紀平梨花が三位以内に入るか、四位でザキトワより9.02低い点以上の点である
⑤ コンスタンティノワが二位以内に入る
⑥ メドベージェワが優勝する
⑦ 三原舞依が優勝して、ザギトワとの点差が11.09以上
⑧ テネルが優勝して、ザギトワとの点差が22.40以上

以上①~⑧の条件のうち、四つ以上を満たした場合、ファイナルへの進出が出来なくなる

さて、こんなことって、あるでしょうか?
あるとしたら、五戦目の結果で①と②を満たし、六戦目の結果で④⑤⑥のうち二つ以上を満たす、というパターンでしょう
まあ、無くはないかな、という感じではあります。

さて、万が一ですが、ザギトワが五位になった場合はどうなるのでしょう?
五位になった場合は、坂本花織選手の下になります。そのうえで、他の選手の結果待ちですので、その条件を見てみましょう。

① 山下真瑚が三位以内に入る
② サムドゥロワが二位以内に入る
③ 白岩優奈が優勝する
④ トゥルシンバエワが優勝して、ザギトワとの点差が29.58以上
紀平梨花が四位以内か、五位でザギトワより9.02低い点より高い
⑥ コンスタンティノワが三位以内
⑦ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑨ テネルが優勝
⑩ ルカヴァリエが優勝して、ザギトワとの点差が42.88以上

以上①~⑩のうち、3つ以上を満たすと、ファイナル進出できなくなります
流石に高確率で起こりそうには見えますが、五位でも可能性がないわけでもない、という感じです
五戦目で山下優勝、トゥルシンバエワ二位、なんかで①以外が満たせず、六戦目で紀平優勝三原二位、メドベージェワ三位、なんてなると、⑤しか満たせず、五位でも残る、という計算になります

とはいえ、かなり危うい状態なのは確かであり、基本的には三位以内で確定、四位だと危ういけど可能性は残るという感じでしょう。まあ、ザギトワ選手のファイナル進出条件として四位以下の可能性を考えることに意味があるのかどうかは、だいぶ怪しい気がそもそもしますけど


ほぼ同条件ですが、紀平選手についても見てみましょう。
初戦優勝なので、二戦目は三位以内で、他の選手の結果によらずファイナル進出は確定です。
四位の場合は以下の条件になります

ザギトワが三位以内か四位で紀平との点差が9.02以上
② 山下真瑚が二位以内
③ サムドゥロワが優勝
④ 白岩優奈が優勝して、紀平との点差が33.09以上
⑤ コンスタンティノワが二位以内
⑥ メドベージェワが優勝
三原舞依が優勝して、紀平との点差が20.11以上
⑧ テネルが優勝して、紀平との点差が31.42以上

以上①~⑧のうち四つ以上を満たした場合、ファイナルに進出できない

これはなくはないかな、という印象です
紀平選手は優勝スコアが極めて高かったので、④⑦⑧が生じるのは至難の業、という形になってます。一方で、①はほぼ確実に起こるでしょう。ザギトワ選手の存在を考えると、➂はなかなか難しい。そうなると、②⑤⑥が満たされることが条件になります
まあ、紀平選手がどうなるかは、五戦目が終わってから考えればよいわけですが、②と➂が五戦目で生じていない場合、高確率で四位でもよい、という展開になっていく、ということになります。
山下選手が二位に入るかどうか、というのが、紀平選手が最終戦に楽になれるかどうか、一つのポイントになるわけです。

紀平選手が五位でもよくなる条件、というのはどうなるでしょうか?

ザギトワが四位以内か五位で紀平との点差が9.02以上
② 山下真瑚が三位以内
③ サムドゥロワが二位以内
④ 白岩優奈が優勝
⑤ トゥルシンバエワが優勝して紀平との点差が38.60以上
⑥ コンスタンティノワが三位以内
⑦ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑨ テネルが優勝
⑩ ルカヴェリエが優勝して紀平との点差が51.90以上

以上①~⑩のうち三つ以上を満たした場合、ファイナルへ進出できません
パッと見て、①はほぼ確実に起こります。⑦もかなりの可能性で起きるので、あとは②➂⑥あたりがどれも満たされないことを祈る、ということになります。
なくはないですけど、さすがに苦しいですね。
ただ、五戦目で、白岩二位トゥルシンバエワ三位、なんてのは十分あり得るので、そうなった場合、最終戦五位でも平気かも? みたいな展開で回ってくる可能性もありえます。
かなり有利な状態です。


まあ、初戦優勝の選手は、普通にやればファイナルに進出しますので、あんまり考えても仕方ないのかもしれませんが、初戦二位以下の選手は、他の選手との兼ね合いが強くなるので、この辺から、まじめに見てみる価値が出てくるのかもしれません。

では、初戦二位の山下真瑚選手の条件を見てみましょう。
山下選手は二戦目で二位以内に入れば、かなりの確率でファイナルに進出できますが、以下の条件がそろってしまったときだけ、ファイナルへ進めません。

① サムドゥロワが優勝する
ザギトワが三位以内
③ メドベージェワが優勝する
④ コンスタンティノワが優勝するか、二位で山下より5.49以上点が高い
紀平梨花が三位以内

以上①~⑤のうち四つ以上を満たすと、ファイナル進出不可です
ないとは言い切れない条件です
五戦目にザギトワ優勝山下二位で、二位が二回そろっても、最終戦が終わらないとファイナル進出が決まらないわけです。
終戦で、メドベージェワ優勝、コンスタンティノワが高得点の二位、紀平が三位、と並ぶと、ファイナルに進めない、ということになります
これまでのグランプリシリーズの歴史の中で、二位二回でファイナルに進めなかった選手はいなかったと記憶していますが、可能性としてはそれがあり得るわけです。それも、それなりにありそうなレベルの確率であります。

次に三位で終わり、二戦合計が二位と三位になった場合を考えます。
最初に、三位になった場合の点数が問題です
208.27以上を取れば、二戦合計の点数が坂本花織選手の上に出ます。208.27以上か以下か
ここが最初の分かれ道です
そのうえで、他の選手との兼ね合いを見ます

ザギトワが四位以内
② サムドゥロワが優勝か、二位で点差が4.36以上
③ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑤ コンスタンティノワが二位以内か、三位で点差が5.49以上
⑥ メドベージェワが優勝か、二位で点差が5.15以上
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①から⑧のうち、208.27以上の場合は四つ、そうではない場合は三つを満たした場合、ファイナルに進出できません

この条件で四つを満たすには①と④は固くて、⑥も高確率で起こりそうなので、あとは②と⑤が両方起こらなければ何とかなる、という感じです。
ただ、三つは①④⑥で終わりなので、かなり高確率で起きてしまいます。
そう考えると、三位になるならば208.27以上は取らないと苦しい、というのが山下選手の立場です。

一応念のため、四位になった場合の条件を見てみます。

ザギトワが五位以内
② サムドゥロワが二位以内
③ 白岩優奈が優勝か、二位で点差が11.60以上
④ トゥルシンバエワが優勝
紀平梨花が五位以内
⑥ コンスタンティノワが三位以内か四位で点差が5.49以上
⑦ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝か、二位で山下より1.14低い点以上
⑨ テネルが優勝か二位で点差が10.17以上
⑩ ルカヴェリエが優勝

以上①~⑩のうち三つ以上が満たされた場合ファイナル進出できません
まあ、①と⑤は確実に起きて、あとは、どれか起きるでしょう。一応、五戦目がザギトワ優勝トゥルシンバエワ二位で①だけが満たされて、六戦目は紀平優勝テネルが二位であまり点が伸びず、三位メドベージェワ、なんてなれば⑤だけが満たされる展開なので、無くはないですけど
山下選手は優勝で確定、二位でも確定はせず、三位なら208.27以上ないと苦しくなって、でも四位でも可能性は残る、という、なんともすっきりしない立場です
ある種見どころ満載、という気もしますが、ファンとしては気が気でない展開になることがほとんど確実です


同じく初戦二位のコンスタンティノワについても見てみます。
彼女も優勝すれば自力でファイナル進出確定です
二位の場合は、以下の条件でダメになる可能性があります

ザギトワが三位以内
② 山下真瑚が優勝か二位でコンスタンティノワより5.49低い点以上
③ サムドゥロワが優勝
④ メドベージェワが優勝
紀平梨花が三位以内

以上①~⑤のうち四つ以上満たされた場合、ファイナル進出できません。
コンスタンティノワは初戦の点数が山下選手より低いため、②が起きる確率が割と高めです。五戦目が終わった時点で①が満たされ、②も可能性がある、という状態になっていることがありえます。
そうなると、自分が二位になった場合、④と⑤が同時に起きる、ということがあり得て、結構危険です。二位が二回でもファイナル進出が怪しい、というなんともかわいそうなことがあり得ます。

三位の場合は、坂本選手との得点比較で213.76以上取れているかどうかで条件が変わります

ザギトワが四位以内
② 山下が二位以内か三位でコンスタンティノワより5.49低い点以上
③ サムドゥロワが優勝か二位でコンスタンティノワより1.13低い点以上
④ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑥ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①から⑧の条件のうち、213.76以上の場合は四つ、そうではない場合三つが満たされるとファイナル進出できません
コンスタンティノワは初戦二位ですが、点数が低かったのがつらいところです。その辺で、坂本選手、山下選手より不利です
六戦目は、紀平メドベージェワ高得点で214点取っても三位、みたいなこともありえますが、それでも、五戦目がザギトワ優勝山下二位の場合、コンスタンティノワアウト、ということになるわけです
五戦目が終わった時点で、山下選手がどこに入ったかで、コンスタンティノワのファイナル進出可能性がだいぶ変わってきます。
山下選手の出来、というのがいろいろな選手のファイナル進出可能性に影響を与える状況です

コンスタンティノワは三位でも結構苦しくなってきているので、四位の条件を見るのは省略します


次は初戦三位の選手に移ります
初戦三位で終えていて、五戦目に出てくるのはサムドゥロワ選手です

初戦三位の選手も、二戦目に優勝すれば、他の選手の結果に寄らずファイナル進出は確定します
問題は二位になった場合です
二戦で二位一回と三位一回は坂本選手と並ぶので、合計点数で上に行くかどうかで、やはりまた一つの分岐になります
サムドゥロワの場合は212.62が一つの基準点です

ザギトワが四位以内
② 山下真瑚が優勝か三位で、サムドゥロワより4.36低い点以上
③ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑤ コンスタンティノワが二位以内か三位でサムドゥロワより1.13以上点が高い
⑥ メドベージェワが優勝か二位でサムドゥロワより0.79以上点が高い
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①~⑧の条件のうち、212.62以上の場合は四つ、そうでない場合は三つ満たすと、ファイナル進出できません
彼女の実績で212.62を出すのは結構苦しいでしょうか
出せれば、条件三つまでは満たしても何とかなるので、①④⑥が起きても平気です。
出せないと、かなり苦しいです。
実績考えると、結構ハードル高いな、という風に見えます。

一応、二戦して三位が二回、というケースも見てみます。

ザギトワが五位以内
② 山下真瑚が四位以内
③ 白岩優奈が二位以内
④ トゥルシンバエワが優勝
紀平梨花が五位以内
⑥ コンスタンティノワが四位以内
⑦ メドベージェワが二位以内か三位でサムドゥロワより0.79以上点が高い
三原舞依が二位以内
⑨ テネルが二位以内
⑩ ルカヴェリエが優勝

以上①~⑩のうち三つ以上を満たした場合、ファイナル進出できません
可能性ゼロとは言いませんが、極めて考えにくい水準です


さて、もう一人の初戦が三位の選手がメドベージェワです
彼女のファイナル進出条件がどういったものかを見てみるのは価値があるでしょう
二戦目で優勝すれば他の選手に関係なくファイナル進出です
三位の場合は、サムドゥロワのそれと同じく、まあ、基本、ないね、という形になります。
問題は二位の時です。坂本選手と比較した場合の彼女の基準点は213.41になります

ザギトワが四位以内
② 山下真瑚が二位以内か三位でメドベージェワより5.15低い点以上
③ サムドゥロワが優勝か二位でメドベージェワより0.79低い点以上
④ 白岩優奈が優勝
紀平梨花が四位以内
⑥ コンスタンティノワが優勝
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝

以上①~⑧のうち213.41以上の場合は四つ、そうでない場合は三つ以上満たした場合ファイナル進出できません。
同じ六戦目に出場するコンスタンティノワは三位になった場合、メドベージェワと順位点んで並び、得点合計で比較する必要があるのですが、初戦の得点がメドベージェワの方が高いため、メドベージェワ2位コンスタンティノワ3位となったときには、メドベージェワの方が必ず上に来ます。したがって、⑥のところはコンスタンティノワが二位以内が必要で、メドベージェワが二位を埋めている場合は優勝が必要、という論理です。
こうやって見ると、213.41以上を出して二位に入れば、まず安泰なのではないか、という印象です。
まあ、①と⑤は満たされてしまうと思いますが、②と➂が両方満たされる可能性は低くて、そうなると⑥⑦⑧は、絶対に複数成り立つことはないので、まあ大丈夫でしょう、と思われます。
ただ、213.41を出せない場合は、①②⑤が満たされてアウト、というコースになりそうな印象です。
まあ、五戦目の結果次第ではあるのですが、213.41が出せるかどうか、というのがメドベージェワのファイナル進出のポイントになりそうです。ただ、出しても、三位以下ではだめですけど。
終戦は、三原舞依選手やテネルもいるので、215点くらい出しても二位に入れないという可能性もいくらかあります


さて、初戦が四位の選手が三人いて、そのうち二人が日本人選手です。
彼女たちのファイナル進出可能性というのはどの程度あるでしょうか?
先ほど、初戦二位の選手の時に見たように、二戦して二位と四位ではかなり苦しくなります。
したがって、初戦四位の選手は、二戦目優勝が求められると言えます。

まずは五戦目に登場する白岩優奈選手を見てみます。
優勝した場合、以下の条件になります

ザギトワが三位以内か四位で点差が23.83以内
② 山下真瑚が二位
紀平梨花が三位以内か四位で点差が32.85以内
④ コンスタンティノワが二位以内
⑤ メドベージェワが優勝
三原舞依が優勝して、点差が12.74以内
⑦ テネルが優勝して、点差が1.43以内

以上、①~⑦のうち四つ以上が満たされた場合ファイナル進出できません
実際には⑤⑥⑦は同時に複数満たされることはないのですが、それでも①と➂は高確率で起きて、⑤が割とあり得るので、②か④が満たされるとアウト、という、優勝してもまだ危ない、という状況だったりします
優勝すること自体が実績考えると低確率なのですが、そのうえでこれなので、白岩選手のファイナル進出は、極めて困難と言わざるを得ません


次に三原選手が優勝した場合を見てみます

ザギトワが三位以内か四位で10.09点差以内
② 山下真瑚が二位以内
③ サムドゥロワが優勝
④ 白岩優奈が優勝して、三原より12.74点以上高い
紀平梨花が三位以内か四位で点差が20.11以内
⑥ コンスタンティノワが二位以内

以上①から⑥のうち四つ以上を満たした場合ファイナル進出できません
この中では➂と④が同時に満たされることはありません。①と⑤は高確率で起きるので、②と⑥のどちらかが起きなければなんとかなる、ということで、三原選手の場合は優勝さえすればファイナル進出の可能性があるように見えます。
三原選手は、昨年も今年も、グランプリシリーズでは200点以上を出しているのですが、表彰台には乗ることができていません。
なかなか組み合わせ運に恵まれない感じなのですが、点はある程度出せているので、チャンスはあるように見えます。まだまだ不安定な紀平選手、調子の上がらないメドベージェワ、といったところに勝って優勝できれば、ファイナル進出は可能です。

テネル選手も似たような条件ですが並べてみます

 

ザギトワが三位以内か四位で22.40点差以内
② 山下真瑚が二位以内
③ サムドゥロワが優勝
④ 白岩優奈が優勝して、テネルより1.43点以上高い
紀平梨花が三位以内か四位で点差が31.42以内
⑥ コンスタンティノワが二位以内

以上①から⑥のうち四つ以上を満たした場合ファイナル進出できません
ようは点数条件が三原選手より厳しくなるだけで、順位の条件はかわりません。なので、テネル選手も優勝さえすればファイナル進出のチャンスがあります。


一応、初戦五位の選手も見てみましょう。

五戦目に登場してくるトゥルシンバエワ選手は初戦五位でした。
彼女がファイナルに進出するには、やはり優勝が最低条件です。
そのうえで次のようになります

ザギトワが四位以内か五位で29.58点差以内
② 山下真瑚が三位以内
③ サムドゥロワが二位
紀平梨花が四位以内か五位で38.60点差以内
⑤ コンスタンティノワが三位以内
⑥ メドベージェワが二位以内
三原舞依が優勝
⑧ テネルが優勝
⑨ ルカヴァリエが優勝して、トゥルシンバエワより13.30以上点が高い

以上①~⑨のうち三つ以上を満たした場合、ファイナル進出できません
優勝しても、①④の他に②や⑥が満たされるだけでダメなわけです
初戦五位、というのは苦しい立場ですね
可能性はゼロではないけれど、極めて低いと言わざるを得ません。

もう一人、ルカヴァリエ選手も初戦五位で六戦目に登場しますが、トゥルシンバエワ選手同様に、優勝必須の上でかなり厳しい条件が並びまして、実質的にはほぼ無理、といったじょうきょうになっています


以上、NHK杯終了時、すなわち四戦終了時の、女子シングルの各選手のファイナル進出条件を見てきました

今のままの展開だと、ファイナルは、日本2~4とロシア2~4 という二か国での試合になる可能性が濃厚なようです