ロシアで代表になるには?

試合が途絶えてしまったフィギュアスケート

ヨーロッパ選手権四大陸選手権もなければ世界ジュニアもない

それでもいきなり世界選手権はやります、という情勢です

国内大会は各地でやってるようですけどね

国際大会は壊滅

大丈夫なのかな? 世界選手権も??? という感じですが、ワクチンが割と出回り始めたので、北京オリンピックはやりそうに感じられるようになってきました

国威発揚イベントは意地でもやりそうですし

 

そんな、シーズン中なのに国際大会が全然ないよ、というこの時期

ちょっと思い立って、ロシア女子の若さを見直してみました

代表として世界の舞台に立つのは何歳くらいまでなのか?

 

   

順位

年齢

2011

アリョーナレオノワ

4

20

2011

クセーニャマカロワ

7

18

2012

アリョーナレオノワ

2

21

2012

クセーニャマカロワ

9

19

2012

ポリーナ・コロベイニコワ

19

15

2013

アデリナソトニコワ

9

16

2013

エリザベータトゥクタミシェワ

10

16

2013

アリョーナレオノワ

13

22

2014O

アデリナソトニコワ

1

17

2014O

ユリアリプニツカヤ

5

15

2014

ユリアリプニツカヤ

2

15

2014

アンナポゴリラヤ

4

15

2015

エリザベータトゥクタミシェワ

1

18

2015

エレーナラジオノワ

3

16

2015

アンナポゴリラヤ

13

16

2016

エフゲニアメドベージェワ

1

16

2016

アンナポゴリラヤ

3

17

2016

エレーナラジオノワ

6

17

2017

エフゲニアメドベージェワ

1

17

2017

マリアソツコワ

8

16

2017

アンナポゴリラヤ

13

18

2018O

アリーナザギトワ

1

15

2018O

エフゲニアメドベージェワ

2

17

2018O

マリアソツコワ

8

17

2018

アリーナザギトワ

5

15

2018

マリアソツコワ

8

17

2018

スタニスラワコンスタンティノワ

19

17

2019

アリーナザギトワ

1

16

2019

エフゲニアメドベージェワ

3

19

2019

ソフィアサムドゥロワ

8

16

2020

アリョーナコストルナヤ

 

16

2020

アンナシェルバコワ

 

16

2020

アレクサンドラトゥルソワ

 

15

 

 

2011年以降の10年間の世界選手権とオリンピックの代表を見ています。数字の後にOと足しているのがオリンピックです

二十代で代表になっているのは2013年のレオノワ選手が最後です。レオノワ選手は11年の2位が最高成績なので、21歳の時に最高成績を収めたことになります。

 

それ以降では19年のメドベージェワ選手が19歳の代表で最高年齢です。この時の結果は3位。16,17と二連覇して18年のオリンピックも2位の選手ですから、キャリア最高成績というわけでは全然ないです。

18歳でキャリア最高成績を出しているのが一人。トゥクタミシェワ選手は15年に世界選手権を勝ったのが18歳の時でした。

18歳で代表になった選手としてはポゴリラヤさんもいますが、この時は13位とふるいませんでした。ポゴリラヤ選手のキャリアハイは17歳で3位表彰台に乗った16年かと思います

後は基本的に17歳以下ですね。

シニアに上がって三シーズンなかなか持たない。三シーズン目もなんとか好成績を出せるのは誕生日の関係で世界選手権のころにまだ17歳というような選手が多いです。

ザギトワ選手も三シーズン目は持たずに、グランプリファイナルを最後に試合から去っていきました。

メドベージェワ選手が一番いいところまで行ったのですが、オリンピックで際どい二位。

ラジオノワさんも17歳まで、リプニツカヤさんは17歳のシーズンまでも持たなかったです。

 

さて、世界選手権がなくなってしまった昨シーズンの代表三人。この中で一番誕生日が早いのはコストルナヤ選手でした。2003年8月24日生まれ。すでに17歳で、北京オリンピックは18歳6か月で迎えます。流れ的にはメドベージェワ選手と同じ星回りの4年ずれです。メドベージェワ選手のころと比べると競争が厳しくなっていて、一番生き残りが厳しい立場にみえます。今シーズンもすでに下降線へ向かっているようにも見えて少々苦しそう。

シェルバコワ選手は2004年3月28日生まれ。世界選手権の最終日に17歳になります。これくらいの年齢まではまだ強い、という選手が最近も多いです。北京オリンピックも17歳で迎えますが、17歳終盤になってきます。最近の流れで見ると、そこまで持つかはぎりぎり、というように見えます。

トゥルソワ選手が2004年6月23日生まれなので16歳です。次の世界選手権は16歳9か月、北京オリンピックは17歳7か月で迎えます。これくらいだと、まだ残っている可能性が高い領域なようです。ソトニコワさんのソチオリンピックは17歳7か月でした。

 

そんな中で、ワリエワ選手は2006年4月26日生まれ。北京オリンピックは15歳9か月で迎えることになります。これはリプニツカヤさんがソチオリンピックを15歳8か月で迎えたのと非常に近いですし、ザギトワ選手の平昌の15歳9か月と同じです。

 

 

オリンピックが来年ある予定ですが、その前にまず今年の世界選手権が予定されています

今シーズンは昨シーズンと同じ3人でしょ、という風にシーズン前は思っていましたが、今の流れだとコストルナヤ選手は外れてトゥクタミシェワ選手が入ってくるかもしれません。トゥクタミシェワ選手は96年12月17日生まれ。今年代表になれば24歳での代表入り。24歳での代表入りは、2007年にソコロワさんが27歳で出場した以来の高い年齢での代表となります。

 

オリンピックはワリエワ選手が圧倒的に有利そう。15歳まで持たなかった選手がいないか? というのは微妙で、そこまで持たなかった選手はそもそもリストに上がってこないのでチェックできない。ジュニアで活躍したけどシニアでは活躍できなかった選手、というのは何人もいます。サハノビッチ選手、ツルスカヤさんなどなど。ケガが絡むと厳しいですし、そうでなくてもピークが10台前半で来てしまったという選手もいた。いまのところワリエワ選手はまだケガで離脱というのは見られませんが、そのあたりは常に心配です。

後の二人はシェルバコワ選手とトゥルソワ選手があと一シーズン持つかどうか。その二人が下降線を描き出した場合は、北京オリンピックを15歳8カ月で迎えるもう一人、ウサチョワ選手が浮上してきます。15歳vs17歳という代表争いになるか? 18歳になったコストルナヤ選手が生き残るか? あるいは、トゥクタミシェワ選手が25歳でスルツカヤさん以来の20代後半のオリンピック代表入りを果たすか?

 

年齢だけで語る、というかなり乱暴な視点でのロシア代表選考展望でしたが、改めて、ロシア女子の過酷さを見えるものでもありました。

 

ラジオノワさんがグランプリファイナルで2位になった後、15歳11カ月にして語った、私はもう若くない発言。今になっても、重たい発言だな、と思います