田中刑事 19-20

1994年11月22日生まれ

シニア6シーズン目

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所属: 倉敷芸術科学大学

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シーズン獲得賞金:$11,000

世界ランキング:16位

シーズンランキング:21位

シーズンベストスコア 252.44 (16位) 全日本選手権

 ISU公認試合では250.02 スケートカナダ

ショートプログラムシーズンベスト 88.76 US International

フリーシーズンベスト 171.54 全日本選手権

 国際試合では169.91 スケートカナダ

ショートプログラム楽曲: Hip Hip Chin Chin

フリープログラム楽曲: シャーロックホームズ

スピンレベル4率 24/30=80.0%(国際試合21/24=87.5%)

ステップレベル4率 5/10=50.0%(国際試合4/8=50.0%)

スピンオールレベル4 2/5 (国際試合2/4)

スピンステップオールレベル4 1/5(国際試合1/4)

ジャンプ回転不足率  3/50=6.00%(国際試合3/40=7.50%)

ジャンプ回転不足なし試合 2/5(国際試合1/4)

スピンステップオールレベル4ジャンプの回転不足もなしの試合 0/5

 

 ●田中刑事選手の19-20シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP TSS SP TES SP PCS FS TSS FS TES FS PCS
CS US International 1 249.96 88.76 47.91 40.85 161.20 81.70 80.50
GP Skate Canada 3 250.02 80.11 39.39 40.72 169.91 84.91 85.00
GP Cup of China 5 233.62 74.64 35.65 38.99 158.98 78.40 80.58
NC 全日本選手権 4 252.44 80.90 40.21 41.69 171.54 86.46 85.08
IC Challenge Cup 2 241.18 75.54 35.74 40.80 165.64 81.74 83.90

田中選手の今シーズンはチャレンジャーシリーズUSインターナショナルからスタートしました。ショートの88.76はシーズン初戦から高得点。国別対抗戦でこれより高いスコアを出していたのでパーソナルベストにはなりませんが、個人の競技会で出したスコアとしてはベストスコアになりました。フリーもまずまずの滑りで249.96 これがチャレンジャーシリーズ初優勝になります。

二戦目スケートカナダ。カナダ入りしてから交通事故にあるという大事件がありましたがそれを押しての出場。ショートは四回転封印しての事故を考慮しての安全策でしたが80.11とまずまずのスコア。フリーは冒頭から四回転二本を入れるフル構成で169.91 現行ルールでのパーソナルベストを出して3位表彰台となりました。グランプリシリーズの表彰台は三年ぶり二度目です。

二戦目は中国杯。表彰台に乗ればファイナルも見えるという試合で、メンバーを見ると十分にチャンスがありました。このショートが、四回転-三回転の予定が、三回転-二回転になるという大きなミスが入って74.64という現行ルールでのワーストスコアになってしまいます。

フリーは前半グループで登場。ジャンプが決まらず158.98までしか出せず総合で5位。表彰台までは8.26ポイント。大きなミスをもう少し抑えられれば表彰台に乗ってファイナルへ、ということが十分可能でしたので、大変残念な試合になりました。

 

年末全日本。ここもショートでジャンプが決まらず80.90とあまり納得はいかない立ち上がり。フリーは四回転を二本、トリプルアクセルも二本着氷し、171.54 結果的には四位。四年連続の表彰台は逃しました。

世界選手権の枠は四つありませんので、危ないところでしたが表彰台に乗ったのがジュニアの鍵山選手だったこともあり、世界選手権の出場権は四年連続で確保しました。

 

四大陸選手権の出場権は今シーズンはなし

ということもあってか、2月に一試合、チャレンジカップを入れました。

これが、ショートから四回転回転不足、コンビネーションは一つ目で転倒、とジャンプがまとまらずに75.54と苦しい出だし。フリーは四回転が1本2回転になったものの、四回転2本、トリプルアクセル2本含め、全要素プラスでスピンステップもオールレベル4の出来で165.64 宇野選手がいたこともあり優勝は出来ませんでしたが、しっかり二位に入りました。

 

世界選手権が中止になったため今シーズンはここまで。

今シーズンは、大きな国際大会、というものに、結局出場することができずに終わってしまいました。

 

 ●田中刑事選手の今シーズンの要素別得点

Grade Event Pl Total TES PCS Jump Spin Step
CS US International 1 249.96 129.61 121.35 92.73 22.74 14.14
GP Skate Canada 3 250.02 124.30 125.72 88.59 23.42 12.29
GP Cup of China 5 233.62 114.05 119.57 81.23 21.69 11.13
NC 全日本選手権 4 252.44 126.67 126.77 91.69 20.98 14.00
IC Challenge Cup 2 241.18 117.48 124.70 79.30 23.70 14.48

要素別スコアではTESとPCSが拮抗しています。全日本なんかはほぼ同じ数字です

PCSは120点台半ばまで。5項目平均8.0で120点 8.5で127.5点なので、8点台前半の平均値を持っています。

ジャンプは90点台前半まで。全部ジャンプが揃えば100点まで行くだけの構成なのですが、そろわないのでこのあたりまで。

スピンは23点台が最高です。普通くらいの点数。

ステップ系要素は14点台まで乗せてきます。トップは16点台ですので、それと比べると弱いですが、14点台半ばまで出せれば、比較的上位の方と言える点数ではあります。

 

 

 ●田中刑事選手のスケート偏差値

Event Pl Total Jump Base Jump GOE Spin Step PCS
US International 1 61.66 63.46 53.87 57.25 62.94 60.03
Skate Canada 3 61.67 53.43 68.10 59.38 54.21 62.68
Cup of China 5 57.49 52.23 61.26 53.97 48.73 58.95
全日本選手権 4 62.29 58.98 61.24 51.76 62.28 63.32
Challenge Cup 2 59.42 52.59 58.16 60.25 64.55 62.06

スケート偏差値はトータル250点前後だと60前半になります。

ジャンプは基礎点で偏差値60に乗せられることは稀で50台が標準です。加点の方が偏差値60台に乗りやすい傾向があります。回転不足でGOEが下がるというよりも、3回転や2回転になって基礎点は下がるのだけどGOEで見るとプラス側、というような失敗になりやすいことが影響していそうです

スピンは一番いい時には偏差値60に乗りました

ステップの方は偏差値60台前半が標準的ですし、PCSも同様

偏差値60前後のところに各要素がいる、という選手です。

 

田中刑事スケート偏差値

レーダーチャートで表すと、どの要素も試合ごとの差が結構あるように見えます。PCSとトータルは割と狭い幅に収まっているのですけれど。

ジャンプ、スピン、ステップ、すべてが偏差値60に乗るくらいの出来を揃えられれば、トータルスコアが260点台270点台まで到達して、トータルスコア偏差値が60台後半まで入って来る可能性が見えます。

 

●シーズン最高のショートプログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International 1 3A   8.00   2.88 10.88 3.571
US International 2 4T   9.50   -0.76 8.74 -0.857
US International 3 FCSp3   2.80   0.34 3.14 0.857
US International 4 CSSp4   3.00   0.48 3.48 1.571
US International 5 3Lz+3T   11.11 x 0.94 12.05 1.143
US International 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.143
US International 7 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 2.857
US International   TES   41.81   6.10 47.91  

ショートプログラムの最高基礎点は41.81 全体で20位台のスコアです。

四回転は一本で、1.1倍に3回転-3回転が入ります。

田中選手は元来、四回転ではサルコウの方を主に飛んでいた選手なのですが、今シーズンはトーループをショートではメインに入れていました。

スピンのレベル3があるので、これをレベル4に出来れば、基礎点は42.21となっていました。トーループサルコウに変えればさらに0.2基礎点が上がって42.41になります

それより基礎点を上げるには、サルコウトーループ、四回転二本使いにすることが求められます。

ただ、今シーズンというか、現行ルールではショートで90点を超えたことがありません。旧ルールでも全日本以外で超えたことがありません。四回転一本でも90点は計算上普通に出せますし、95点くらいまでは出せるはずということを考えると、四回転を増やすより前に完成度を上げることを優先させた方がいいかもしれませんし、実際、今のところそういう選択をしているように見えます。

 

●シーズン最高のフリープログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International 1 4S   9.70   -3.49 6.21 -3.571
US International 2 4S+2T   11.00   2.13 13.13 2.286
US International 3 3A+3T   12.20   2.40 14.60 3.143
US International 4 ChSq1   3.00   1.00 4.00 2.143
US International 5 FCSp4   3.20   0.64 3.84 1.857
US International 6 3F   5.30   1.38 6.68 2.571
US International 7 4T< 8.36 x -3.80 4.56 -5.000
US International 8 CSSp4   3.00   0.60 3.60 2.000
US International 9 3A+1Eu+3S   14.08 x -0.64 13.44 -0.714
US International 10 2Lz   2.31 x 0.13 2.44 0.714
US International 11 CCoSp4   3.50   0.63 4.13 1.857
US International 12 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
US International   TES   79.55   2.15 81.70  

フリーの最高基礎点は79.55でした。これは全体で10位台に入ってくる構成です。

四回転はサルコウ2本にトーループ1本。トーループが回転不足になっている分基礎点は下がります。

この構成は、四回転の回転不足、ルッツが二回転になった、という二つが基礎点減額要素なので、この二つをしっかりできていた場合は85.82まで基礎点が上がります。ここまでくれば、全体5位の構成になります。この構成でノーミス演技が出来ればかなりのところまで行ける、ということです。技術点100点くらいまでは加点をしっかりとっていけば出せます。

二回飛ぶジャンプは四回転サルコウトリプルアクセル。三本目3Sやセカンド2Tもしっかり使われていて、3Lzや3Fがない、ということもなく、四回転二種類構成としては理想的なジャンプ構成になっています。後はセカンド3Loという手はあるのですが、これは下手すると四回転一種類増やすより難易度高かったりするので、机上の空論でしょうか。

 

●平均GOE+2.700以上

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Skate Canada FS 12 StSq2   2.60   0.97 3.57 3.667
US International SP 1 3A   8.00   2.88 10.88 3.571
全日本選手権 SP 6 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.444
全日本選手権 FS 12 StSq3   3.30   1.23 4.53 3.444
Challenge Cup FS 12 StSq4   3.90   1.25 5.15 3.286
Skate Canada SP 6 StSq3   3.30   1.13 4.43 3.222
US International SP 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.143
US International FS 3 3A+3T   12.20   2.40 14.60 3.143
Challenge Cup SP 6 StSq4   3.90   1.33 5.23 3.143
Skate Canada FS 3 3A+3T   12.20   2.51 14.71 3.111
全日本選手権 SP 1 3A   8.00   2.74 10.74 3.111
US International FS 12 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
Cup of China FS 10 3Lz+1Eu+3S   11.77 x 1.77 13.54 3.000
全日本選手権 FS 1 4S   9.70   3.19 12.89 3.000
全日本選手権 FS 2 4T+2T   10.80   2.99 13.79 2.889
US International SP 7 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 2.857
Challenge Cup SP 7 CCoSp4   3.50   0.98 4.48 2.857
Cup of China FS 3 3A+3T   12.20   2.29 14.49 2.778
Cup of China FS 12 StSq3   3.30   0.94 4.24 2.778
Challenge Cup SP 2 3A   8.00   2.08 10.08 2.714
Challenge Cup FS 1 4S   9.70   2.72 12.42 2.714

評価が高い要素はステップです。一番上がレベル2なのはご愛敬という感じですが、どの試合もステップの要素は高い位置にいます。

ジャンプからはトリプルアクセルの要素がGOE+3以上のところにいくつも並びました。

三連続や四回転も+3付近にいますし、どのジャンプもちゃんと飛べればこれくらいの評価がもらえるポテンシャルがあるということです。これが全部そろったらものすごい点数が出ます。

一方で、スピンは最高評価でも+2.857 GOEで+3以上のスピンがない、というのは、あまりこの要素を得意としてないんだな、というのが見えてきます。

 

●一本目サルコウ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International FS 1 4S   9.70   -3.49 6.21 -3.571
US International FS 2 4S+2T   11.00   2.13 13.13 2.286
Skate Canada SP 2 3S   4.30   0.74 5.04 1.778
Skate Canada FS 1 4S   9.70   2.49 12.19 2.556
Skate Canada FS 2 4S+1T   10.10   0.00 10.10 0.111
Cup of China FS 1 4S+2T   11.00   2.08 13.08 2.222
Cup of China FS 2 3S   4.30   1.11 5.41 2.444
Challenge Cup SP 1 4S< 7.76   -2.79 4.97 -3.571
Challenge Cup FS 1 4S   9.70   2.72 12.42 2.714
Challenge Cup FS 2 2S   1.30   0.21 1.51 1.571
全日本選手権 SP 2 4S   9.70   -4.85 4.85 -4.333
全日本選手権 FS 1 4S   9.70   3.19 12.89 3.000

四回転サルコウはショートで飛んだり跳ばなかったり、フリーも1本だったり2本だったりと、今シーズンは一定しませんでしたが、12回飛ぼうとしたように見えました。ただ、交通事故明けのスケートカナダのショートは、最初から三回転にしておくつもりだった可能性もあります。

2回転になったのが1度、3回転になったのが2度、回転不足が1度、それ以外のGOEマイナスが2度 ということで成功ジャンプは6/12 確率5割ほどです。

 

●一本目トーループ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International SP 2 4T   9.50   -0.76 8.74 -0.857
US International FS 7 4T< 8.36 x -3.80 4.56 -5.000
Skate Canada FS 7 3T   4.62 x 0.78 5.40 1.778
Cup of China SP 2 3T+2T   5.50   -0.48 5.02 -1.111
Cup of China FS 7 4T< 8.36 x -3.80 4.56 -4.889
Challenge Cup FS 7 4T   10.45 x 1.90 12.35 2.000
全日本選手権 FS 2 4T+2T   10.80   2.99 13.79 2.889
全日本選手権 FS 7 3T   4.62 X 0.84 5.46 1.778

田中選手は今シーズン、精力的に四回転トーループに挑んでいたように見えます。

シーズン通じで合計8回挑んで、3回転になったもの3回、回転不足2回、それ以外のGOEマイナス1回なので、成功率は2/8 だいぶ低めです。

昨シーズンは四回転トーループを要素として入ったのは1回だけ、2回転や3回転になってしまったのも1回づつ、というのと比べると、だいぶ回数飛んできたな、というように見えます。

次のオリンピックを見据えて、四回転を少なくとも2種類は欲しい、という意欲の現れでしょうか。

シーズン前半はちゃんと降りたのはUSインターナショナルのショートだけ、ただしGOEマイナス、と言った状態だったのが、中盤から、全日本、チャレンジカップと一本づつ成功させていますから、少しずつ習熟度が上がってきた、と見ていいのかもしれません。

 

●アクセル

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International SP 1 3A   8.00   2.88 10.88 3.571
US International FS 3 3A+3T   12.20   2.40 14.60 3.143
US International FS 9 3A+1Eu+3S   14.08 x -0.64 13.44 -0.714
Skate Canada SP 1 3A   8.00   2.06 10.06 2.556
Skate Canada FS 3 3A+3T   12.20   2.51 14.71 3.111
Cup of China SP 1 3A   8.00   1.37 9.37 1.556
Cup of China FS 3 3A+3T   12.20   2.29 14.49 2.778
Cup of China FS 9 1A   1.21 x 0.05 1.26 0.333
Challenge Cup SP 2 3A   8.00   2.08 10.08 2.714
Challenge Cup FS 3 3A+2T   9.30   1.12 10.42 1.286
Challenge Cup FS 9 3A+1Eu+3S   14.08 x 0.80 14.88 1.000
全日本選手権 SP 1 3A   8.00   2.74 10.74 3.111
全日本選手権 FS 3 3A   8.00   0.46 8.46 0.778
全日本選手権 FS 9 3A+1Eu+3S   14.08 X -1.26 12.82 -1.222

トリプルアクセルはショート1本、フリー2本入れようとしています。

1回転になったのが1回、GOEマイナスは2回なので、成功率は11/14 GOEマイナスもわずかなマイナスですので、基本的には高い成功率のあるジャンプと言えます。

これだけの成功率なら十分に計算できるジャンプ。GOEが+3に達することもありますし、田中選手を支えているジャンプです。

 

●3連続ジャンプ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International FS 9 3A+1Eu+3S   14.08 x -0.64 13.44 -0.714
Skate Canada FS 9 3Lo+1Eu+2S   7.37 x 1.12 8.49 2.333
Cup of China FS 10 3Lz+1Eu+3S   11.77 x 1.77 13.54 3.000
Challenge Cup FS 9 3A+1Eu+3S   14.08 x 0.80 14.88 1.000
全日本選手権 FS 9 3A+1Eu+3S   14.08 X -1.26 12.82 -1.222

3連続はトリプルアクセルからが基本ですが、ルッツからというときやループからの時もありました。スケートカナダは事故影響を考慮している可能性もあるので、本意ではない構成なのかもしれませんけれど。

1.1倍のところに入れてて、回転不足や転倒はなく計算できる要素です。ただ、GOEマイナスが出ることはそれなりにあるようです。

 

●ステップシークエンスとコレオシークエンス

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
US International SP 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.143
US International FS 4 ChSq1   3.00   1.00 4.00 2.143
US International FS 12 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
Skate Canada SP 6 StSq3   3.30   1.13 4.43 3.222
Skate Canada FS 4 ChSq1   3.00   1.29 4.29 2.333
Skate Canada FS 12 StSq2   2.60   0.97 3.57 3.667
Cup of China SP 6 StSq2   2.60   0.22 2.82 1.000
Cup of China FS 4 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.222
Cup of China FS 12 StSq3   3.30   0.94 4.24 2.778
Challenge Cup SP 6 StSq4   3.90   1.33 5.23 3.143
Challenge Cup FS 4 ChSq1   3.00   1.10 4.10 2.000
Challenge Cup FS 12 StSq4   3.90   1.25 5.15 3.286
全日本選手権 SP 6 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.444
全日本選手権 FS 4 ChSq1   3.00   1.07 4.07 1.889
全日本選手権 FS 12 StSq3   3.30   1.23 4.53 3.444

ステップシークエンスは得意分野でしょうか。GOEで+3以上が目立ちます。中国杯だけ+2台ですが、ほかの試合はショートフリー共に+3以上を並べました。

コレオシークエンスが、要素順が早いこともあってかあまりGOEが伸びていません。こちらもそろうと、ステップ系要素のスコアが15点台になって、世界のトップに匹敵するところまで行きます。

あとはレベルが2になることがそれなりにあって、点数が伸びていないことがあります。ステップレベル4率は50%なので普通くらいなのですが、レベル3ならともかく2になってしまうと、レベル4のときとそれだけで1.3も低くなるのでだいぶ厳しいです。

 

スピンのレベル4率は80.0% トップ選手は90%超えますので、もう少し安定してレベル4が欲しいように見えます。加点もあまり得られていないので、相対的には苦手要素なのかな、という風に感じます。

 

 

日本の三番手として長く戦っている田中刑事選手。

今シーズンもきっちり世界選手権の代表権を取りました。

残念ながら試合自体が中止となってしまい、今シーズンは四大陸に出ていないので、チャンピオンシップのポイントが稼げないということで、世界ランキング計算的にやや不利になりました。ランキングポイントは3シーズン生きるので、今シーズンのポイントが北京オリンピックの代表選考の際の優先順位決めでポイントになってくる可能性があります。ライバルになりそうな鍵山優真選手や佐藤駿選手、さらには友野一希選手は、四大陸あるいは世界ジュニアのポイントを手に入れたのと比べると、その点で損をした形です。

 

94年11月生まれは羽生結弦選手と同期です。20台後半になり、同じ期で現役を続けている選手も少なくなってきました。すでにオリンピックも経験している田中選手にとっては、何かに出場する、というのは、もう大きな目標とは言えなくなっていて、出た上で結果を出す、ということだけが目標になりえる、という立ち位置になっているでしょうか。

 

実はここ数シーズン、スコアが伸びていないな、という感じがあります。

それでも、きわどいところを勝ち抜いて、世界への代表権は獲ってきていたのですが、今シーズンは全日本でも鍵山選手に敗れ表彰台に上れませんでした。

その鍵山選手がシニアに上がり、佐藤選手も、となってくると来シーズンが正念場になって来るんでしょうか。