ケヴィンエイモズ Kevin Aymoz 19-20

1997年8月1日生まれ

シニア3ーズン目

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シーズン獲得賞金:$34,000

世界ランキング:17位

シーズンランキング:12位

シーズンベストスコア 275.63(4位) Grand Prix Final

ショートプログラムシーズンベスト 96.71 Grand Prix Final

フリーシーズンベスト 178.92 Grand Prix Final

ショートプログラム楽曲: The Question Of U

フリープログラム楽曲 : Lighthouse

スピンレベル4率 27/27=100.0%

ステップレベル4率 9/9=100.0%

スピンオールレベル4 5/5

スピンステップオールレベル4 5/5

ジャンプ回転不足率  7/43=16.3%

ジャンプ回転不足なし試合 1/5

スピンステップオールレベル4ジャンプの回転不足もなしの試合 1/5

 

 ●ケヴィンエイモズ選手の19-20シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP TSS SP TES SP PCS FS TSS FS TES FS PCS
CS Autumn Classic 2 262.47 94.76 50.11 44.65 167.71 77.91 89.80
GP Internationaux de France 3 254.64 82.50 42.46 41.04 172.14 86.22 85.92
GP NHK Trophy 2 250.02 91.47 47.72 43.75 158.55 70.19 88.36
GPF Grand Prix Final 3 275.63 96.71 52.50 44.21 178.92 90.34 89.58
ECC Europe Championships 26 64.40 64.40 25.19 41.21      

ケヴィンエイモズ選手は今シーズン飛躍のシーズンとなりました

初戦はチャレンジャーシリーズオータムクラシックから。オーサー一門の御用達みたいな試合なのですが、その中に入って羽生選手に次ぐ2位に入ります。ショートの94.76 フリーの167.71どちらもパーソナルベスト。トータルスコア262.47も当然パーソナルベストです。

グランプリは2戦。地元フランス杯ではショートでコンビネーションが入らず82.50ながら3位スタート。フリーでも四回転二本がGOEマイナスなど、ジャンプでミスもありましたが、大きなミスはなくまとめて172.14 フリーのパーソナルベストを更新して3位表彰台。グランプリシリーズ初の表彰台となりました。

ファイナル進出がかかったNHK杯はショート、2度目の90点台到達の91.47で2位につけると、フリーは四回転が一つも決まらず苦しみますが、それでも158.55 トータルも250.02と250点まで何とか乗せて2位確保。2戦連続表彰台で初のファイナル進出となりました。

地元フランスにほど近い、イタリアトリノで行われたグランプリファイナル。ショートは全要素全ジャッジプラス評価という圧巻の演技で96.71 パーソナルベスト更新で3位に付けると、フリーは四回転で転倒などもありノーミスとはいきませんでしたが、何とかジャンプを乗り切った後の終盤、コレオシークエンス、ステップシークエンスと高評価を受け178.92のパーソナルベスト更新でトータル275.63 今シーズン4位となるスコアでファイナルの表彰台に立ちました。

 

グランプリファイナルで初めて3位になったという選手はシーズン後半苦しむ、というジンクスとは言いませんが、私の思い込みがあるのですが、エイモズ選手もこのあと苦しみます。

 

年末のフランス国内選手権こそ圧勝しますが、年が明けてヨーロッパ選手権

昨シーズン四位だった試合ですが、今回は初表彰台どころか初優勝もありえる、というより今期の実績からすると優勝候補の筆頭、という立ち位置で臨んだのですが、ショートプログラムから、四回転が回転不足で転倒、コンビネーションは入らず零点、トリプルアクセルも回転不足で転倒、ジャンプ三つがすべて失敗でジャンプ要素で7.00点しか取れずに転倒減点-2もつく、という事態に陥り、64.40 ショート26位に終わり、まさかのフリー進出が出来ずに終わってしまいました。

 

世界選手権も中止になったため、このヨーロッパ選手権の失敗を取り返すチャンスもなく、シーズン終了してしまいました。

 

 ●ケヴィンエイモズ選手の今シーズンの要素別得点

Grade Event Pl Total TES PCS Jump Spin Step
CS Autumn Classic 2 262.47 128.02 134.45 91.12 23.64 13.26
GP Internationaux de France 3 254.64 128.68 126.96 88.74 24.93 15.01
GP NHK Trophy 2 250.02 117.91 132.11 77.31 24.63 15.97
GPF Grand Prix Final 3 275.63 142.84 133.79 101.99 25.10 15.75
ECC Europe Championships 26 64.40 25.19 41.21 7.00 12.79 5.40

要素別を見ると、TESとPCSがかなり拮抗しています。TESも一番いいファイナルでは142.84と高い水準なので、技術がだめということでもないです。

PCSは130点台。各要素平均9点で135点になるので、平均9を少し割るくらいです。

ジャンプでの得点がファイナルで101.99と100点に乗りました。ジャンプ型の選手ではないのですが、ジャンプでもしっかり点を稼げていて世界の上位にいます。

スピンは25点台まで出しています。25点台まで出せていると得意要素と普通は言えるのですが、トータルスコアが高いので、エイモズ選手の中では普通くらいの位置になってきています。

ステップ系要素は15点台が標準で、最高値は15.97 これは全選手中4位のスコアです。

バランスよく点が取れていますが、一番上位に来るのはステップ系要素となっています。

 

 ●ケヴィンエイモズ選手のスケート偏差値

Event Pl Total Jump Base Jump GOE Spin Step PCS
Autumn Classic 2 64.85 61.47 55.71 60.06 58.79 67.98
Internationaux de France 3 62.85 61.16 53.34 64.09 67.05 63.43
NHK Trophy 2 61.67 54.71 51.58 63.15 71.58 66.56
Grand Prix Final 3 68.2 62.03 68.16 64.62 70.54 67.58

偏差値に直すときには、ショートで終わってしまったヨーロッパ選手権は外れています。

トータルスコアは270点台まで行くと、偏差値60台後半になります。

ジャンプは基礎点段階で60台前半。出来が良いとGOEで60台後半まで出るという形です。ファイナルが会心の出来だったことがこのGOEの偏差値の他の試合との差から見て取れます。

スピンは65弱くらい。十分高いのだけど、全体が高いので本人比普通という位置。

ステップ系要素は偏差値70超えが2試合ありました。本人比で最も評価の高い要素です。

PCSも60台後半まであり、高評価となっています。

 

ケヴィンエイモズ スケート偏差値

レーダーチャートは割とバランス取れていますが、ジャンプのGOEは伸びない試合も多いです。ジャンプの基礎点はいい試合でもそれほど高くない一方、ステップはやや飛び出た形になります。

 

●シーズン最高のショートプログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
Grand Prix Final 1 4T   9.50   2.17 11.67 2.444
Grand Prix Final 2 3Lz+3T   10.10   1.18 11.28 2.000
Grand Prix Final 3 CCSp4   3.20   0.91 4.11 2.778
Grand Prix Final 4 3A   8.80 x 2.74 11.54 3.444
Grand Prix Final 5 FSSp4   3.00   0.90 3.90 3.000
Grand Prix Final 6 CCoSp4   3.50   1.10 4.60 3.111
Grand Prix Final 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.778
Grand Prix Final   TES   42.00   10.50 52.50  

ショートプログラムの基礎点最高は42.00でした。全体で20位前後のスコアです。

素晴らしいのは、この42.00をオータムクラシック、NHK杯、グランプリファイナルと三試合出していることです。同じ構成で、スピンステップのレベルの取りこぼしなく、回転不足もなくこなせている、ということになります。

四回転は一本構成。1.1倍はトリプルアクセルを入れています。四回転一本のまま基礎点を上げるには、コンビネーションを1.1倍に持っていくというのがありますが、それでも0.21基礎点が上がるだけですので、無理する必要はたぶんないのでしょう

ここから上げていくには、四回転二種類目が必要、という状態になってきています。

 

●シーズン最高のフリープログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
Internationaux de France 1 4T   9.50   -3.12 6.38 -3.333
Internationaux de France 2 4T+3T   13.70   -2.04 11.66 -2.111
Internationaux de France 3 3A+2T   9.30   2.29 11.59 2.778
Internationaux de France 4 3Lo   4.90   1.40 6.30 2.778
Internationaux de France 5 CCSp4   3.20   1.05 4.25 3.222
Internationaux de France 6 3A   8.80 x 2.74 11.54 3.333
Internationaux de France 7 3Lz   6.49 x -2.02 4.47 -3.333
Internationaux de France 8 3F+1Eu+3S   11.11 x 1.14 12.25 2.111
Internationaux de France 9 ChSq1   3.00   1.43 4.43 2.778
Internationaux de France 10 FSSp4   3.00   0.77 3.77 2.556
Internationaux de France 11 CCoSp4   3.50   0.90 4.40 2.556
Internationaux de France 12 StSq4   3.90   1.28 5.18 3.222
Internationaux de France TES   80.40   5.82 86.22  

フリーの基礎点最高は80.40で80点に乗りました。全体で11位の基礎点です。

四回転は1種類2本。その構成で全体の11位の基礎点に出来るのは、回転不足がなくスピンステップがすべてレベル4になるというのが大きいです。

二回飛ぶのは四回転トーループトリプルアクセル。3連続の最後3Sやセカンド3Tも入り、四回転一種類構成としてはこれ以上ない理想的なジャンプ構成となっています。強いて言えば、1.1倍のところがコンビネーション1種類だけなのは弱いですが、四回転をここに持って来たり、トリプルアクセルのコンビネーションをここに持って来たりというのは負担が大きいのでしょうきっと。

 

現在の構成でGOE満点の時に加点は34.3付きますので、技術点の満点は114.70となります。平均GOEが+3の時に加点が20.58付いて100.98になります。高PCSがつけば、平均GOEで3を少し超えるあたりまで出して、ぎりぎり200点は狙えそうな水準です。

ここから基礎点を上げるには、四回転二種類目が求められます。

 

●平均GOE+3.200以上

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
NHK Trophy SP 7 StSq4   3.90   1.67 5.57 4.333
Autumn Classic SP 7 StSq4   3.90   1.56 5.46 4.000
Grand Prix Final FS 9 ChSq1   3.00   2.00 5.00 4.000
Internationaux de France SP 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889
NHK Trophy FS 12 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889
Europe Championships SP 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889
NHK Trophy FS 6 3A+3T   13.42 X 2.97 16.39 3.778
NHK Trophy FS 9 ChSq1   3.00   2.00 5.00 3.778
Grand Prix Final SP 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.778
Europe Championships SP 3 CCSp4   3.20   1.19 4.39 3.778
Grand Prix Final FS 6 3A   8.80 x 2.86 11.66 3.667
Grand Prix Final FS 12 StSq4   3.90   1.45 5.35 3.667
Autumn Classic FS 12 StSq4   3.90   1.40 5.30 3.571
Grand Prix Final SP 4 3A   8.80 x 2.74 11.54 3.444
Grand Prix Final FS 4 3Lo   4.90   1.68 6.58 3.444
Grand Prix Final FS 5 CCSp4   3.20   1.10 4.30 3.444
Internationaux de France FS 6 3A   8.80 x 2.74 11.54 3.333
NHK Trophy SP 4 3A   8.80 X 2.74 11.54 3.333
Internationaux de France SP 3 CCSp4   3.20   1.05 4.25 3.222
Internationaux de France FS 5 CCSp4   3.20   1.05 4.25 3.222
Internationaux de France FS 12 StSq4   3.90   1.28 5.18 3.222

評価の高い要素にはステップが並びます。ステップで平均GOE+4.333は全選手中トップタイのスコアでした。

ジャンプではトリプルアクセル系の要素が入ります。3A-3Tのコンビネーションで+3.778取れるといいですが、単独ジャンプも+3を超えることが頻繁にあります。

スピンは、一番良くて+3.778があります。スピンは得意な選手は+4超えを並べてきますし、+3.2以上で拾って一種類のスピンしかいませんから、それほど得意ではないんだな、という感じはあります。

 

●一つ目トーループ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 1 4T   9.50   1.71 11.21 1.857
Autumn Classic FS 1 4T+2T   10.80   1.33 12.13 1.429
Autumn Classic FS 2 4T   9.50   1.52 11.02 1.429
Internationaux de France SP 1 4T   9.50   1.36 10.86 1.444
Internationaux de France FS 1 4T   9.50   -3.12 6.38 -3.333
Internationaux de France FS 2 4T+3T   13.70   -2.04 11.66 -2.111
NHK Trophy SP 1 4T   9.50   -2.31 7.19 -2.444
NHK Trophy FS 1 4T< 7.60   -2.39 5.21 -3.111
NHK Trophy FS 2 3T   4.20   -1.44 2.76 -3.444
Grand Prix Final SP 1 4T   9.50   2.17 11.67 2.444
Grand Prix Final FS 1 4T+3T   13.70   2.85 16.55 3.000
Grand Prix Final FS 2 4T< 7.60   -3.80 3.80 -4.889
Europe Championships SP 1 4T< 7.60   -3.80 3.80 -5.000

エイモズ選手は今シーズン、ショートフリーで合計3本の四回転トーループを入れるプログラムを組んできました。

シーズン通じて13回飛ぼうとして3回転になったものが1回、回転不足が3回、それ以外のGOEマイナスが3回あり、成功率は6/13で5割弱になっています。

昨シーズンはショートフリーで1回づつで5割弱程度の成功率でしたので、確率あまり変わらないまま、フリーで2本に増やすことができた、ととっても良いのでしょうか。

オータムクラシックのように3本決まってくれるのが理想ですが、フランス杯のようにGOEマイナスでも回転足りて3本とも立てば、それで何とか元は取れますので、これくらいの成功率でも十分ではあるのかもしれません。

ただ、シーズン中盤から成功率が下がっていってしまったのは残念でした。ファイナルもこの四回転が成功していたら280点が見えていたんですけどね。

 

トリプルアクセル

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 4 3A   8.80 x 1.60 10.40 1.714
Autumn Classic FS 3 3A   8.00   -1.92 6.08 -2.286
Autumn Classic FS 6 3A+3T<< <<  10.23 x -3.04 7.19 -3.714
Internationaux de France SP 4 3A   8.80 x 1.94 10.74 2.444
Internationaux de France FS 3 3A+2T   9.30   2.29 11.59 2.778
Internationaux de France FS 6 3A   8.80 x 2.74 11.54 3.333
NHK Trophy SP 4 3A   8.80 X 2.74 11.54 3.333
NHK Trophy FS 3 3A   8.00   -0.57 7.43 -0.778
NHK Trophy FS 6 3A+3T   13.42 X 2.97 16.39 3.778
Grand Prix Final SP 4 3A   8.80 x 2.74 11.54 3.444
Grand Prix Final FS 3 3A+2T   9.30   1.71 11.01 2.000
Grand Prix Final FS 6 3A   8.80 x 2.86 11.66 3.667
Europe Championships SP 4 3A< 6.40   -3.20 3.20 -5.000

トリプルアクセルもショートフリーで3本飛ぶ要素です。13回飛んで回転不足が1、コンビネーションのセカンドが回転不足なもの1、それ以外のGOEマイナス2 なので、成功ジャンプは9/13 7割ほど。

フランス杯とファイナルは3本そろえました。NHK杯も軽いマイナスはありますが三本着氷。トリプルアクセルは基本的には計算できる要素です。ヨーロッパ選手権は、動揺しましたかね、最初二つのジャンプでほとんど点が入らなかったので。

 

●三連続ジャンプ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic FS 7 3Lz+1Eu+3S< 10.82 x -0.94 9.88 -1.714
Internationaux de France FS 8 3F+1Eu+3S   11.11 x 1.14 12.25 2.111
NHK Trophy FS 7 3Lz+1Eu+SEQ+2S*   5.63 X -1.26 4.37 -1.889
Grand Prix Final FS 7 3Lz+1Eu+3S< 10.82 x -0.42 10.4 -0.667

三連続ジャンプはルッツからが基本。フランス杯のフリップからはおそらくリカバリーです。

これが意外と成功率低くて、GOEプラスになったのはフリップから飛んだリカバリーのフランス杯のみでした。

最後のサルコウが回転不足になってしまうと基礎点から下がるので結構損をします。

 

●セカンド三回転

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 2 3Lz+3T   10.10   0.94 11.04 1.714
Autumn Classic FS 6 3A+3T<< <<  10.23 x -3.04 7.19 -3.714
Internationaux de France FS 2 4T+3T   13.70   -2.04 11.66 -2.111
NHK Trophy SP 2 3Lz+3T   10.10   1.10 11.20 1.667
NHK Trophy FS 6 3A+3T   13.42 X 2.97 16.39 3.778
Grand Prix Final SP 2 3Lz+3T   10.10   1.18 11.28 2.000
Grand Prix Final FS 1 4T+3T   13.70   2.85 16.55 3.000

セカンド三回転は7回飛んでダウングレード1のGOEマイナス1で5/7成功。ただ、フランス杯やヨーロッパ選手権のショートが入っておらず、これらでも飛びたかったはずなので、実質的には成功率5割程度だったりします。

 

基礎点を上げていくには四回転二種類目が求められる状態になってきていますが、完成度的には、四回転トーループ、3連続ジャンプ、セカンド3回転と、まだ5割ほどの確率なものが多いです。その辺の確率を上げていくことで、四回転一種類のまま280点290点が目指せる状態にも感じます。

 

●ステップシークエンスとコレオシークエンス

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Autumn Classic SP 7 StSq4   3.90   1.56 5.46 4.000
Autumn Classic FS 9 ChSq1   3.00   -0.50 2.50 -0.714
Autumn Classic FS 12 StSq4   3.90   1.40 5.30 3.571
Internationaux de France SP 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889
Internationaux de France FS 9 ChSq1   3.00   1.43 4.43 2.778
Internationaux de France FS 12 StSq4   3.90   1.28 5.18 3.222
NHK Trophy SP 7 StSq4   3.90   1.67 5.57 4.333
NHK Trophy FS 9 ChSq1   3.00   2.00 5.00 3.778
NHK Trophy FS 12 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889
Grand Prix Final SP 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.778
Grand Prix Final FS 9 ChSq1   3.00   2.00 5.00 4.000
Grand Prix Final FS 12 StSq4   3.90   1.45 5.35 3.667
Europe Championships SP 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889

ステップ系要素の評価は高いです。オータムクラシックのコレオでマイナス付いてる変なのはありますけれど。

NHK杯ショートのステップレベル4のGOE+4.333は全選手中トップタイの高評価。グランプリファイナルのコレオシークエンス平均GOE+4.000は全選手中4位タイの高評価です。

また、ステップのレベル4率が100%でした。全選手の確認は出来ていませんが、上位の選手でこんな選手は他にいません。実は昨シーズンもステップはオールレベル4でした。

さらにはスピンのレベル4率も100%でした。スピンは羽生選手も100%ですし、他に例が全くないわけではないですが、スピンステップすべてレベル4というのは他に見たことがありません。見えにくいところなのですが、これは今シーズンのエイモズ選手の、勲章レベルの成果だと思います。

 

 

昨シーズン、ヨーロッパ選手権4位、世界選手権11位と飛躍の兆しを見せていたケヴィンエイモズ選手。今シーズンは大きな飛躍を遂げたシーズンとなりました。グランプリシリーズ表彰台。さらにはグランプリファイナルも表彰台。シーズンベストスコアも4位。

ただ、ヨーロッパ選手権の大失敗で、後味の悪いシーズンにもなってしまっています。

系統としては、ジェイソンブラウン選手の方面な感じ。得点傾向だけでなく、キッスアンドクライでの振る舞いなんかもそんな方向性を感じます。

ステップでの高い評価は世界の頂上クラス。そこに四回転が一種類付いたことで世界のメダルを争うところまで来ました。一種類のままでもうまくいけば300点はあるんでしょうか。

 

スピンステップがシーズン通じてオールレベル4は驚異的。特にステップレベル4を安定して取れる選手はまずいませんので、それを考えると、ステップだけでもシーズン通じてのオールレベル4は大記録です。それを二シーズン続けました。

これで四回転二種類目が入れば鬼に金棒。一気に、二強を打倒する可能性のある選手にまでなります。

オリンピック最終滑走、ノーミスで入ってきて最後の要素、もう金メダルを確信してのステップ、なんてことになったら、世界中大盛り上がりのすごいことになりそうですし、ちょっと見てみたい光景だったりします。

 

金メダル出なくてもいいですけど、あのステップは、フィギュア界の宝、世界の宝なので、今後も魅せて行ってもらえたらと思います。