近畿選手権 あるいは木下アカデミー成果報告会

近畿選手権は、本来なら出る必要のないトップ選手が出てきたシニアは、なかなか見かけないひどい結果もありましたが、ジュニア以下では素晴らしい滑りが見られました。そして、そのジュニア以下では木下アカデミー勢が席巻しています。

 

○女子シングル シニア(上位15人)

Pl Name 所属 Total SP FS
1 坂  本  花  織 シスメックス 192.14 72.02 120.12
2 河  辺  愛  菜 木下アカデミー 184.14 65.16 118.98
3 籠  谷  歩  未 同志社大学 163.87 56.80 107.07
4 白  岩  優  奈 関西大学 159.99 51.89 108.10
5 野  口  望々花 関西学院大学 139.81 49.30 90.51
6 森  下  実  咲 関西大学 139.31 49.47 89.84
7 加  藤  日向子 同志社大学 135.68 48.66 87.02
8 高  村  幸  来 臨海フィギュアSC 131.81 48.72 83.09
9 小  嶋  孝  夏 西宮甲英高等学院 127.54 46.57 80.97
10 片  平  陽  冬 立命館大学 117.66 40.24 77.42
11 三  善  友  奈 立命館大学 117.10 41.90 75.20
12 井  上  晴  絵 立命館大学 114.28 38.35 75.93
13 杉  田  明花里 同志社女子大学 109.68 35.74 73.94
14 久  保  舞  和 関西大学 109.48 35.99 73.49
15 藤  由妃乃 同志社大学 106.83 37.44 69.39

女子シングルのシニアの西日本への進出枠は12ですが、シードの坂本花織選手を含まないため、順位としては13位まで進めることになります。

優勝は坂本花織選手、というところまでは普通ですが、そのスコアが192.14 大崩れした2シーズン前の全日本選手権以来の200点割れです。ショートはまずまずでしたがフリーがなかなかひどかった。コンビネーションは一つだけ、スピンは1Vが二つというめったに見られないものが出ています。坂本選手にとってはほんとにただの調整試合とはいえ、なかなかひどい。そういえばこの選手はたくさんの試合をこなして合わせたい試合に合わせていく、というスタイルでした。今シーズンは大会が何とか開催されていることでそのスタイルを取り戻せている、と言えるかもしれませんし、大事なところにはきっと合わせてくれるのでしょう。

2位には木下アカデミーから河辺愛菜選手が入りました。ショートでトリプルアクセル成功。フリーは転倒にこそなりませんでしたがqマーク付きでGOEは実質-5 ショートフリーと2本そろえることは出来ませんでした。大逆転のオリンピックを目指すにはショートフリーで2本そろえるのがたぶん最低条件になってきそうなのですが、あと2カ月半でそこまで持っていけるかどうか。

3位は坂本選手と同門の籠谷歩未選手が入りました。全日本出場経験もある選手。来週北京に行くことになったため欠場した三原舞依選手の代わりに中野組を盛り上げました。

白岩優奈選手が4位。グランプリ常連組だったのですが、最近はうまくいっておらず心配です。今回もショートフリー通じて、構成にセカンド三回転がありませんでした。ジュニアの頃はセカンドループも跳んでいた選手なのですが。ノービスからジュニアに上がったころは、黄金世代というような見方をされていたこの本田真凜、白岩優奈、青木祐奈といった現在の大学2年生世代が、シニアに上がるというか高校生になったあたりから結果がついてこずに苦しんでいるのを見るのが何だか悲しいです。こんなところでロシアに似なくていい・・

 

○男子シングル シニア

Pl Name 所属 Total SP FS
1 友  野  一  希 セントラルスポーツ 201.24 75.90 125.34
2 本  田  ルーカス剛史 木下アカデミー 176.28 63.12 113.16
3 櫛  田  一  樹 関西学院大学 175.82 65.22 110.60
4 森  口  澄  士 木下アカデミー 167.90 65.85 102.05
5 須  本  光  希 関西大学 165.25 60.43 104.82
6 辻  村  岳  也 同志社大学 146.27 47.22 99.05
7 木  科  雄  登 関西大学 127.84 40.30 87.54
8 前  川  裕  士 大阪市立大学FSC 72.90 20.55 52.35

男子シングルは西日本への通過枠が14ありますので、出場全選手が通過となります。

優勝は友野一希選手。それは誰もが予想通りかと思いますが、スコアは201.24と低調も低調。フリーは四回転トーループは転倒、次の四回転サルコウは回転不足、次の要素のトーループは2回転に。スピンも2Vとか1Vとか、ほとんど見たことないようなレベルがついています。これ以上悪い結果なんてなかなか出せないというくらい散々でした。グランプリ2戦での復調が期待されます。

2位は、この優勝スコアなら優勝するチャンスもあった本田ルーカス剛史選手。ショートから崩れていましたが、フリーも冒頭の四回転は三回転になり、その結果として最後に飛んだコンビネーションのトリプルトーループがノーカウントになるわ、アクセルは抜けて半回転で零点だったり、もう一回飛びなおそうと入れたら今度は一回転半になったり、最後のスピンも零点だったりと、こちらもこちらで散々でした。本田ルーカス剛史選手もチャレンジャーシリーズですが国際大会の派遣があり、西日本免除ですから問題なく全日本には出られるはずなのですが、今回はひどい躓いた試合となりました。

 

○女子シングル ジュニア(上位12人)

Pl Name 所属 Total SP FS
1 櫛  田  育  良 木下アカデミー 183.47 62.80 120.67
2 柴  山      歩 木下アカデミー 179.97 64.20 115.77
3 吉  田  陽  菜 木下アカデミー 178.41 54.22 124.19
4 大  門  桜  子 木下アカデミー 169.52 58.52 111.00
5 田  中  梓  沙 木下アカデミー 166.07 58.59 107.48
6 清  水  咲  衣 大阪スケート倶楽部 147.97 51.04 96.93
7 岩  崎  陽  菜 なみはやクラブ 140.38 54.14 86.24
8 吉  本      玲 神戸クラブ 133.19 49.02 84.17
9 緒  方  美  揺 ひょうご西宮FSC 132.25 46.36 85.89
10 柚  木  心  結 京都宇治FSC 132.09 47.58 84.51
11 高  橋  萌  音 神戸クラブ 128.38 40.97 87.41
12 杉  山  菜  那 京都宇治FSC 128.01 40.97 87.04

関東選手権の女子シングルジュニアとならぶ、全国でも最多の65人が出場した女子シングルのジュニア。西日本への通過枠は10 ただし吉田陽菜選手はシード扱いなので、枠外扱いになるはずです。上位は木下アカデミーの選手が占めました。

優勝は櫛田育良選手。ショートフリー共にパーソナルベスト相当のスコアです。昨年は全日本ノービスで4位、全日本ジュニアでは12位。島田麻央選手や柴山歩選手の影にやや隠れがちでしたが、今回は180点台の高スコアで優勝しました。

柴山歩選手は2位。ショート1位で折り返しましたが、フリーはトリプルアクセルがダウングレードので転倒。結局これが致命傷となり勝ち切れませんでした。ただ、この段階では勝ち負けにこだわるより、トリプルアクセルを飛びに行くことの方がたぶん価値があるのだろうと思います。

3位は吉田陽菜選手。ショートはジャンプが決まらず5位スタートでしたが、フリーはトリプルアクセル2本を決めてきました。一つ目はセカンドでトリプルトーループまでついています。ただ、スコア的には3連続ジャンプが入らなかったことなどで期待ほどは伸びず、本人比では普通の点数で終わりました。世界ジュニアの枠は2つしかありませんので、3位では届きません。トリプルアクセル2本決めても、他を揃えないと世界ジュニアにも出られない。そんな時代になってきました。

 

○櫛田育良選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 3Lz+3T   10.10   0.98 11.08 1.600
2 3S+3T   8.50   1.15 9.65 2.400
3 3Lz   5.90   1.38 7.28 2.400
4 FSSp3   2.60   0.43 3.03 1.800
5 2A   3.30   0.66 3.96 2.200
6 StSq3   3.30   0.44 3.74 1.400
7 3F   5.83 X 1.59 7.42 2.600
8 LSp4   2.70   0.54 3.24 2.200
9 3Lo   5.39 X 0.82 6.21 1.600
10 2A+2T+2Lo   6.93 X 0.33 7.26 0.800
11 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.200
  TES   58.05   9.02 67.07  

櫛田選手は冒頭からトリプル-トリプルを二つ入れるという構成になっています。3本目にトリプルルッツ。ということで2回飛ぶジャンプはルッツとトーループです。結果的に.1倍のところが、3連続を入れてはいるもののやや弱く、ボーナス利用度がすくなくなっています。

今回のフリーは全要素プラス評価。強かったです。

 

○吉田陽菜選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 3A+3T   12.20   1.33 13.53 1.800
2 3A   8.00   1.60 9.60 1.800
3 3F! ! 5.30   0.18 5.48 0.400
4 3Lo   4.90   1.31 6.21 2.600
5 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.000
6 3Lz+2T   7.92 X 0.59 8.51 1.000
7 3Lz   6.49 X 1.18 7.67 1.600
8 3S   4.73 X -0.14 4.59 -0.400
9 StSq3   3.30   0.88 4.18 2.600
10 SSp3   2.10   0.56 2.66 2.800
11 FCCoSp4V   2.63   0.53 3.16 1.800
  TES   61.07   8.72 69.79  

吉田陽菜選手はトリプルアクセル2本を決めてきました。しかも一つ目はセカンドトリプル付。紀平梨花選手の全日本ジュニア優勝時の演技を思い起こさせます。2回飛ぶジャンプはトリプルアクセルトリプルルッツ。これ以上はないという構成です。

ただ、終盤息切れしましたでしょうか。3連続が結局はいらず、最後の方のスピンはレベル3と4V この辺をしっかり決められれば技術点が70点台後半まで来て130点台まで乗ってくるのですが、今回はそこまでのものにはなりませんでした。ただ、そうはいってもやはりトリプルアクセル2本は驚異的。今シーズンはこれで5本飛んで5本とも着氷、4本はGOEプラスの成功ジャンプです。GOEマイナスの一本は、シニアカテゴリーの試合のショートでとんだものだけでした。トリプルアクセルの成功率がかなり高くなっています。なので、ショートで失敗しがちなのが惜しいです。来シーズン以降を考えると、どうしても世界ジュニアには出て、上位に入り、出来るだけランキングを上げておきたい。そのためにはトリプルアクセルの前に、ショートの安定感を高めることが求められていそうです。

 

○男子シングル ジュニア(上位18人)

Pl Name 所属 Total SP FS
1 中  村  俊  介 木下アカデミー 183.91 68.81 115.10
2 壷  井  達  也 神戸大学 173.08 79.51 93.57
3 吉  岡      希 西宮甲英高等学院 170.51 59.57 110.94
4 片伊勢      武 神戸クラブ 165.78 64.79 100.99
5 垣  内  珀  琉 ひょうご西宮FSC 159.64 53.10 106.54
6 森  本  涼  雅 木下アカデミー 152.14 47.61 104.53
7 朝  賀  俊太朗 木下アカデミー 147.53 61.04 86.49
8 小  林      隼 滋賀短期大学附属高校 146.07 52.06 94.01
9 小  島  志  凰 浪速中・高スケート部 138.75 46.17 92.58
10 磯  和  大  智 京都宇治FSC 127.32 39.34 87.98
11 磯  和  大  雅 京都宇治FSC 116.73 45.50 71.23
12 石  原  弘  斗 京都宇治FSC 114.72 42.05 72.67
13 織  田  信  義 大阪スケート倶楽部 114.21 42.56 71.65
14 定  山  照  永 臨海フィギュアSC 110.79 45.48 65.31
15 佐  藤      光 ひょうご西宮FSC 108.52 43.57 64.95
16 生  田  琉  悟 大阪スケート倶楽部 102.59 37.60 64.99
17 森  岡  知  也 京都アクアリーナSC 100.44 36.88 63.56
18 髙  木  航  太 臨海フィギュアSC 99.15 36.68 62.47

男子シングルのジュニアは西日本への進出枠が17あります。

優勝は、ここでも木下アカデミーからの中村俊介選手でした。昨年の全日本ジュニアが6位、全日本選手権で17位だった選手です。16歳の高校1年生。四回転トーループで転倒していますし、本人としては納得いっていないようですが、このスコアは今シーズンの成績としては全日本ジュニアで表彰台が狙える位置にいます。男子は3つある世界ジュニアの枠。鍵山選手や佐藤駿選手の出戻り、なんてことが無ければ十分チャンスのある位置にいます。

全日本ジュニア優勝経験もある壺井達也選手が2位。神戸大学への進学の受験勉強でしばらく練習できていなかったとか。今回はフリーで四回転サルコウトリプルアクセルはじめ各種ジャンプが決まらず苦しみました。

3位の吉岡希選手は冒頭の四回転トーループこそ決まりましたが、以降のジャンプは今一つ。

上位選手がジャンプに苦しむ大会だったという印象です。

なお、最近はあまり話題に上らなくなっていますが、13位の織田信義選手は織田信成さんの甥です。無事に西日本選手権へ進出しましたが、全日本ジュニアはこのスコアだと苦しいです。ショートフリー合わせて構成に入っている3回転が4つ、回転が足りたのはそのうちの1つだけ、ということですので、ちょっと力的には厳しそうです。

 

○女子シングル ノービスA(上位12人)

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 島  田  麻  央 木下アカデミー 120.83 70.17 50.66
2 村  上  遥  奈 木下アカデミー 96.55 53.61 42.94
3 嶋  田  愛  和 関西大学KFSC 68.79 34.93 33.86
4 北  谷  美  結 京都宇治FSC 63.80 30.13 34.67
5 柚  木  心  春 京都宇治FSC 63.52 28.85 34.67
6 北  村  かえで 関西大学中・高スケート部 63.09 29.05 34.54
7 大  山  莉  奈 神戸クラブ 62.47 29.14 33.33
8 藤  原  ゆりあ 京都宇治FSC 61.49 26.55 34.94
9 豊  島  小  晴 尼崎スポーツの森FSC 60.80 27.34 33.46
10 乾  汐  希 ひょうご西宮FSC 60.34 26.61 33.73
11 池  田      希 尼崎スポーツの森FSC 58.76 29.56 29.20
12 大  石  釉  菜 大阪スケート倶楽部 58.13 27.56 31.07

女子シングルのノービスAの全日本への進出枠は7にプラスして推薦枠の2人分もあるので9位まであります。

島田麻央選手の圧勝。120.83はノービスA新記録。今年の近畿選手権でこれより上の点を出した選手はジュニアの吉田陽菜選手と男子シングルの友野一希選手しかいません。技術点の70.17は男女通じて全選手中最高点。全地方大会を通じても男子で3人、女子では松生理乃選手一人しかこれより上のスコアはありません。

2位の村上遥奈選手の96.55というのもいつもの年なら十分に高いスコアなのですが、島田麻央選手の前でかすんでしまいました。ただ、全日本ノービスで表彰台チャンスのあるスコアですし、そうなると必然的に全日本ジュニアの出場権が回ってくる可能性のあるスコアでもあります。

 

○島田麻央選手の構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 4T   9.50   1.90 11.40 2.200
2 3Lz+3T   10.10   1.77 11.87 2.800
3 3F   5.30   1.24 6.54 2.200
4 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
5 3Lo   4.90   0.98 5.88 2.000
6 2A+3T+2T   9.68 X 0.56 10.24 1.200
7 3Lz   6.49 X 1.77 8.26 2.800
8 StSq3   3.30   0.88 4.18 2.600
9 FSSp3   2.60   0.52 3.12 2.000
10 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.200
  TES   58.07   12.10 70.17  

冒頭の四回転トーループをGOEで+2.2という高い評価を受けて決めました。

島田麻央選手がすごいのは、そのジャンプ一本だけでなく、トータルに評価が高いこと。三連続ジャンプ以外はすべて平均GOEが+2.00以上あります。

ノービスAなので、まだ要素は10個しかなく、コンビネーションと1.1倍は二つしかありません。その状態で70.17という技術点を出しているわけです。ここにシニアルールで3S+2Tとコレオを足したりすれば技術点80点を超えてきます。

まだノービスA シニアに上がるのは3シーズン後です。それまで四回転が飛べているか? というのは確かにわかりませんが、ジャンプだけではなく他の要素が高水準で安定しているので、仮に四回転が無くても上位に残っていられるのだろうと思います。願わくば、寿命の長い選手として活躍してほしいです。おそらく今シーズンは2月か3月に国際大会の派遣があると思いますので、そこで結果を出す姿も見たいです。

 

○男子シングル ノービスA

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 高  橋  星  名 京都宇治FSC 86.03 39.37 47.16
2 芳  岡  優  希 木下アカデミー 83.99 40.31 44.18
3 向  野      慶 神戸ポートアイランドクラブ 74.92 31.22 44.20
4 柴  山  旺  大 京都宇治FSC 69.02 31.02 38.00
5 飛  永  恭  兵 大阪スケート倶楽部 62.40 24.56 38.34
6 水  越  遼  弥 なみはやクラブ 61.99 23.15 38.84
7 山  田  志太朗 関西スケーティングC 53.04 18.70 34.84
8 西  谷  永  遠 関西大学KFSC 46.35 17.01 30.84
9 大  内  幹  太 尼崎スポーツの森FSC 34.71 8.23 26.98

男子シングルのノービスAからの全日本ノービス進出枠は6プラス推薦枠1で実質7です。

優勝したのはシードの高橋星名選手。昨シーズンは全日本ノービスBで5位。その頃と比べると構成はだいぶ上がっています。今回は86点で終わっていますが、8月の西日本中小学生では98.70というスコアを出しており、全日本ノービスでは優勝を争う選手となってきます。

 

○女子シングル ノービスB

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 金  沢  純  禾 木下アカデミー 77.33 41.60 35.73
2 川  勝  玲  奈 京都宇治FSC 67.59 34.79 32.80
3 鈴  木  華  乃 木下アカデミー 63.97 31.84 32.13
4 中  島  羽  菜 ひょうご西宮FSC 59.94 29.00 30.94
5 増  尾      歩 京都宇治FSC 58.92 28.40 30.52
6 松  浪  ひかり 関西大学KFSC 55.89 28.24 28.15
7 上  田      琴 神戸ポートアイランドクラブ 53.41 25.54 27.87
8 能  登  咲  空 ひょうご西宮FSC 50.03 23.59 26.94
9 宮  岡      光 ひょうご西宮FSC 48.60 22.99 25.61
10 國  時  理  沙 神戸クラブ 46.38 20.91 25.47
11 松  崎  利  夢 ひょうご西宮FSC 45.47 19.98 25.99
12 相  馬  愛  可 京都宇治FSC 43.99 19.58 24.41
13 亀  井  美  杜 ひょうご西宮FSC 43.52 20.92 23.60
14 田  村  優  和 ひょうご西宮FSC 43.42 20.98 22.94
15 水  越      蒼 大阪スケート倶楽部 42.62 20.10 22.52
16 檜  垣  花  楓 ひょうご西宮FSC 42.17 19.34 23.33

女子シングルのノービスBの全日本進出枠は10にプラス推薦枠で2があるので12位まで入ります。

優勝は金沢純禾選手。まだ9歳小学校4年生のノービスB1年目の選手です。この年代では1年の差というのは大きいはずで、ノービスBの1年目から結果を出すというのは至難の業なのですが、この77.33というのは昨シーズンの全日本ノービスBの優勝スコアを上回りますし、今シーズンのこれまでのノービスBカテゴリーの最高スコアでもあります。

2位の川勝玲奈の67.59というスコアも十分素晴らしいスコアで、全日本ノービスの表彰台候補になってきます。

 

○金沢純禾選手の構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores  
1 3Lz   5.90   -1.77 4.13 -3.200
2 3S+3T   8.50   0.14 8.64 0.400
3 3T   4.20   0.14 4.34 0.400
4 LSp3   2.40   0.72 3.12 2.600
5 3F<< <<  1.80   -0.54 1.26 -3.200
6 2A+1Eu+3S   8.10   0.43 8.53 1.200
7 FSSp4   3.00   0.50 3.50 1.600
8 ChSq1   3.00   1.00 4.00 2.000
9 CCoSp4   3.50   0.58 4.08 1.800
  TES   40.40   1.20 41.60  

ノービスBは要素が9つです。ジャンプ要素は5つでコンビネーションは2回まで。1.1倍ボーナスタイムはありません。

ノービスBは三回転もなかなか出てこない世界なのですが、金沢選手はルッツジャンプまで構成に入れています。構成にないのがループジャンプ。単独トリプルトーループがあるところを見ると、3回転のループはまだ完成していないのかもしれませんが、それでも3回転4種類を構成に入れているというのは恐ろしい9歳です。スピンレベル4をすでに2つとってますし加点もしっかりとっています。

 

○男子シングル ノービスB

Pl Name 所属 Total TES PCS
1 佐  野  海  音 滋賀ドリームFSC 50.68 18.68 32.50
2 多々納      怜 臨海フィギュアSC 39.02 14.34 25.18

男子シングルのノービスBは出場選手が2名だけでした。優勝は佐野海音選手でした。

二人とも全日本ノービスへ進出となります。

 

木下アカデミー勢が4部門で優勝。3部門で2位。みんな、長生きしてね、と祈りたくなるような近畿選手権でした。シニアはこの先本格的にシーズンに入ってからの復調をお待ちしております。