グランプリシリーズ出場回数 2022年9月現在 女子シングル

前回に引き続いて、女子シングルのグランプリシリーズの出場実績を見てみます。

95年のチャンピオンズシリーズからカウントするものとします。20年の地元民しか出られないルールのグランプリシリーズは含めません。また、グランプリファイナルは別カウントとして含めず、シリーズの出場回数だけを並べています。

 

○女子シングル グランプリシリーズ出場回数

  Nation Name 回数
1 日本 村主章枝 30
2 ウクライナ エレナ リアシェンコ 26
3 ロシア イリナ スルツカヤ 23
4 日本 浅田真央 22
4 米国 アシュリー ワグナー 22
4 イタリア カロリナ コストナー 22
4 ロシア エレナ ソコロワ 22
8 ハンガリー ユリア セベスチャン 21
9 ロシア エリザベータ トゥクタミシェワ 20
9 日本 荒川静香 20
9 ロシア アリョーナ レオノワ 20
12 米国 長洲未来 19
12 カナダ ジェニファー ロビンソン 19
14 ロシア マリア ブティルスカヤ 18
14 フランス マエ ベレニス メイテ 18
16 日本 宮原知子 16
16 日本 中野友加里 16
16 ロシア ヴィクトリア ボルチコワ 16
19 日本 安藤美姫 15
19 日本 恩田美栄 15
19 米国 アリサ シズニー 15
19 フィンランド アリサ ドレイ 15
19 ジョージア エレネ ゲデバニシビリ 15

出場回数トップは日本の村主章枝さんでした。1996年のNHK杯が初出場、最後は2010年のエリックボンバール杯ということで足掛け15年で30試合出場。とんでもない記録です。男子の最高でも24試合でした。選手寿命が短めな女子、さらにシニアにの下限年齢も上がっていますからこの先この記録を破るのは大変難しそうです。

2位にはウクライナのエレナリアシェンコさん。95年のスケートアメリカから2005年のNHK杯まで11年間で26試合です。94年にはすでに世界選手権、オリンピックに出ていた方ですのでシリーズがもっと早く始まっていたら出場回数はもっと増えていた可能性もあります。

3番目にイリナスルツカヤさん。こちらも95年のシリーズ開始当初から出場し2005年まで11年間で23試合出場しました。

その下には浅田真央さん、アシュリーワグナーさん、カロリナコストナーさん、エレナソコロワさんといった2000年代後半から10年代前半にかけて活躍が目立った選手が多いです。

現役ではトゥクタミシェワ選手の20回が最高。2011年のスケートカナダが初出場です。20年がコロナでカウントされず22年はロシア除外。順当にいけばまだまだ数字が伸びそうだったのですが人生うまくいかないものです

今シーズンエントリーしている中ではフランスのマエベレニスメイテ選手が18回で最高です。2010年のスケートアメリカが初出場。昨シーズンはケガでほぼ試合に出ていませんでしたが今シーズンはフランス杯にエントリーしています。94年9月生まれの28歳。どこまで数字を上積みしていけるでしょうか。

 

○日本女子シングルのグランプリシリーズ出場回数

  Name 回数
1 村主章枝 30
2 浅田真央 22
3 荒川静香 20
4 宮原知子 16
4 中野友加里 16
6 安藤美姫 15
6 恩田美栄 15
8 村上佳菜子 14
9 今井遥 12
10 鈴木明子 11
11 本郷理華 9
11 横谷花絵 9
11 樋口新葉 9
14 坂本花織 8
14 三原舞依 8
16 白岩優奈 6
16 本田真凜 6
18 金沢由香 5
19 紀平梨花 4
19 山下真瑚 4
19 永井優香 4
19 松田悠良 4
19 浅田舞 4
19 井上怜奈 4
19 横井ゆは菜 4
26 武田奈也 3
26 太田由希奈 3
26 澤田亜紀 3

日本女子でグランプリシリーズ出場経験があるのは41人いました。その中で2シーズン以上で出場しないとたどり着けない3回以上の出場者を抜き出しました。

上位は世界のメダリストたちが並びます。昨シーズンで引退した宮原知子さんは16回。コロナ無ければ18回まで行けたでしょうか

現役選手では樋口新葉選手の9回が最高。今シーズン出場見込みでは坂本花織選手と三原舞依選手で8回です。回数を積み重ねるのは大変です。次のオリンピックまですんなり続けても、坂本選手三原選手で16回にまでなんとか積みあがります。

姉妹で名前がある浅田真央さん浅田舞さん。姉妹で全日本くらいまでは数組ありますが、姉妹でグランプリシリーズは他に例がありません。

今シーズン初めてグランプリシリーズに出場する見込みの選手として、渡辺倫果選手、住吉りをん選手、二人います。

 

○優勝回数3回以上

  Nation Name 優勝回数 出場回数
1 ロシア イリナ スルツカヤ 13 23
2 米国 ミシェル クワン 12 14
3 日本 浅田真央 11 22
4 ロシア マリア ブティルスカヤ 10 18
5 韓国 キム ヨナ 7 8
6 米国 アシュリー ワグナー 5 22
6 日本 安藤美姫 5 15
6 カナダ ジョアニー ロシェット 5 14
6 米国 サーシャ コーエン 5 11
6 ロシア エフゲニア メドベージェワ 5 10
11 イタリア カロリナ コストナー 4 22
11 ロシア エリザベータ トゥクタミシェワ 4 20
11 ロシア エレーナ ラジオノワ 4 10
11 ロシア アンナ ポゴリラヤ 4 9
11 ロシア アリーナ ザギトワ 4 6
11 ロシア アンナ シェルバコワ 4 4
17 ウクライナ エレナ リアシェンコ 3 26
17 ロシア エレナ ソコロワ 3 22
17 日本 宮原知子 3 16
17 米国 アリサ シズニー 3 15
17 ロシア アレクサンドラ トゥルソワ 3 3

優勝回数最多はスルツカヤさんの13回。上位3人はそれぞれの時代の伝説の選手でしょうか。14戦12勝のミシェルクワンさんというのもとんでもない数字です。

ロシア天才少女列伝ではメドベージェワさんが5勝。比較的長く活躍していたなという印象もたしかにあります。シェルバコワ選手、トゥルソワ選手といったところは全勝。この先数字を積み上げるめどは立っていませんが、一瞬の煌めきとしては強烈なものがありました。

 

○表彰台に乗った回数(8回以上)

  Nation Name 優勝 2位 3位 合計
1 ロシア イリナ スルツカヤ 13 4 5 22
2 日本 浅田真央 11 4 2 17
3 ロシア マリア ブティルスカヤ 10 5 1 16
4 米国 ミシェル クワン 12 1 1 14
5 米国 アシュリー ワグナー 5 3 6 14
6 イタリア カロリナ コストナー 4 7 3 14
7 ロシア エリザベータ トゥクタミシェワ 4 5 4 13
8 日本 安藤美姫 5 5 2 12
9 日本 村主章枝 1 7 4 12
10 ロシア エレナ ソコロワ 3 3 5 11
11 日本 恩田美栄 2 5 4 11
12 カナダ ジョアニー ロシェット 5 1 4 10
13 日本 宮原知子 3 3 4 10
14 日本 鈴木明子 2 7 1 10
15 ロシア エレーナ ラジオノワ 4 2 3 9
16 ウクライナ エレナ リアシェンコ 3 2 4 9
17 日本 中野友加里 1 4 4 9
18 韓国 キム ヨナ 7 0 1 8
19 米国 サーシャ コーエン 5 2 1 8
20 ロシア エフゲニア メドベージェワ 5 2 1 8
21 米国 アリサ シズニー 3 2 3 8
22 ロシア ヴィクトリア ボルチコワ 1 5 2 8
23 日本 荒川静香 1 3 4 8

出場23回で表彰台22回のスルツカヤさんが表彰台回数は最多です。クワンさんの14分の14表彰台というのもとんでもない記録です。

現役最多はトゥクタミシェワ選手で13回。宮原知子さんも10回まで積み上げましたが引退されました。

今シーズンのエントリー選手はこの中に入ってきておらず、最多で6回のグレーシーゴールド選手というのがいます。その下が4回の紀平梨花選手、坂本花織選手、欠場を表明しましたが樋口新葉選手になります。息長く上位で活躍するのが難しい時代になってますでしょうか。4回の2選手は次のオリンピックまでフルに表彰台に乗ってもまだ12回でトゥクタミシェワ選手に追いつけない、という構図になっています。

 

○日本人選手の表彰台経験者

  Name 優勝 2位 3位 合計
1 浅田真央 11 4 2 17
2 安藤美姫 5 5 2 12
3 村主章枝 1 7 4 12
4 恩田美栄 2 5 4 11
5 宮原知子 3 3 4 10
6 鈴木明子 2 7 1 10
7 中野友加里 1 4 4 9
8 荒川静香 1 3 4 8
9 紀平梨花 2 2 0 4
10 坂本花織 1 2 1 4
11 村上佳菜子 1 0 3 4
12 樋口新葉 0 1 3 4
13 本郷理華 1 1 0 2
14 横谷花絵 0 2 0 2
15 三原舞依 0 1 1 2
16 山下真瑚 0 1 0 1
16 河辺愛菜 0 1 0 1
18 永井優香 0 0 1 1
18 武田奈也 0 0 1 1

日本女子の表彰台経験者は19人、優勝経験者は12人です。浅田真央さんの戦績は跳びぬけています。

宮原知子さんが5番目。コロナが無かったら12回で安藤美姫さんなどと同じ領域までたどりついていたかもしれません。

優勝経験者で世界選手権の出場経験のない選手はいません。オリンピックは3人が出ていませんが、現役の紀平選手はまだ可能性があります。逆に優勝経験なしでオリンピックにでたのはこの前の樋口新葉選手と河辺愛菜選手の2例だけになっています。近年ロシア強すぎとコロナでつぶされと2つの理由で勝てていなかったというのがこの辺で垣間見えます。ロシアがいなければ、グランプリシリーズの優勝経験がある、というのが基本的にはオリンピックに出る選手には当然の条件になってきそうです

現役では優勝経験者は2人、表彰台経験者は6人です。今シーズン新たにここに加わってくる選手が出てくるでしょうか。

 

グランプリシリーズが始まる前にこれまでの出場実績を振り返って見ました。選手寿命が短くなっているなあ・・・、という寂しい現実をここでも感じてしまいました。