22-23 壷井達也

2002年12月17日生まれ

シニア1シーズン目

シーズン獲得賞金:$5,000

世界ランキング:49位

シーズンランキング:52位

シーズンベストスコア 244.90(18位) グランプリエスポ―

ショートプログラムシーズンベスト 84.48 ワールドユニバーシティゲームズ

フリーシーズンベスト 166.08 グランプリエスポ―

ショートプログラム楽曲:天国への階段

フリープログラム楽曲:ハートビート

スピンレベル4率 23/54 = 42.6%(国際大会:11/24 = 45.8%)

ステップレベル4率 1/18 = 5.6%(国際大会:0/8 = 0.00%)

スピンオールレベル4 0/8(国際大会:0/4)

スピンステップオールレベル4 0/8(国際大会:0/4)

ジャンプ回転不足率 2/94 = 2.13%(国際大会:1/40 = 2.50%)

ジャンプ回転不足なし 6/8(国際大会:3/4)

スピンステップオールレベル4ジャンプ回転不足なし 0/8(国際大会:0/4)

 

○22-23シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP FS
RT 近畿選手権 5 195.03 64.20 130.83
CC 西日本学生選手権 1 146.86   146.86
RT 西日本選手権 1 219.29 72.51 146.78
GP MK John Wilson Trophy 5 226.13 76.75 149.38
GP Grand Prix Espoo 4 244.90 78.82 166.08
NC 全日本選手権 9 221.17 74.84 146.33
CC 日本学生氷上選手権 3 150.10   150.10
Others World University Games 2 243.82 84.48 159.34
NG 国民体育大会 3 228.13 70.43 157.70
IC Challenge Cup 8 212.34 67.16 145.18

昨シーズン世界ジュニア表彰台をもってジュニア生活を終了しシニアに上がった壷井達也選手です。

チャレンジャーシリーズは回避し、げんさんサマーカップなどの国内ローカル戦もないままブロック大会に出てきました。近畿選手権はショートで3Lo,2A,3S+2Tという構成。明らかにケガで調整中ですという姿でスコアは伸びずの5位でした。

西日本学生はトリプルアクセルまで戻してきて146.86を出します。翌週の西日本選手権では4回転サルコウを投入。しかしながら転倒と抜けて2回転となり決まりません。それでも優勝で全日本出場権は獲得します。

 

幸いにしてかグランプリシリーズは11月に入ってから。MKジョンウィルソン杯で渡英。ショートで4回転サルコウを降りたのですが、フリップからのコンビネーションが2回転になったのがもったいなかったです。76.75の7位スタート。フリーの4回転は転倒。以降はまずまずまとめての149.38で5位まで順位を上げました。

2戦目は最終戦エスポ―。優勝すればファイナル、というのが机上の空論レベルですがあります。このショートも4回転サルコウを大きなマイナスながら降りて78.82で5位スタート。フリー後半グループに入って一勝負。4回転サルコウをクリーンに決めると以降の要素も次々と決め、全要素プラス評価のスピンオールレベル4 166.08のパーソナルベストを出してトータル244.90 ひょっとしたら表彰台あるか? というスコアを出して残り4人を待ちますが、結局届かず4位となりました。

 

全日本は上位陣に一泡吹かせて4大陸の切符くらいまで届かせたい、というような立場です。ところがショートで4回転サルコウを転倒。これでは苦しくて74.84で11位スタートとなります。フリーは逆転を狙って冒頭4S+3Tを初めてクリーンに決めて2つ目にも4回転サルコウを持ってきましたがこれがダウングレードで転倒。2本は決められず、146.33にとどまってトータルは221.17 総合9位は昨年と同じ順位です。結局この順位だと4大陸選手権の補欠3までに留まりました。

 

年が明けて日本の学生選手権は3位表彰台。続いて世界の学生選手権であるワールドユニバーシティゲームズへ向かいます。ショートノーミスで84.48の2位スタート。1位とは16.84の大差ある一方、3位とは0.05差、4位とは5.52差。フリー勝負、となってここでも4回転2本投入。冒頭のコンビネーションは決めたのですが2本目は転倒。以降はまずまずまとめ159.34まで出してトータル243.82で2位。日本の3位の学生が世界の学生の2位となりました。

 

帰国して国体は3位。もう1試合、2月にチャレンジカップへ派遣されます。世界ランキングを上げるためにポイントを稼ぎたい試合でしたが、ショートもフリーも転倒2つとさえない出来で8位。もったいない試合でシーズンを終えました。

 

○要素別スコア

Event Total TES PCS J Base J GOE Spin Step
近畿選手権 195.03 89.63 105.40 53.27 5.48 20.13 10.75
西日本学生選手権 146.86 72.76 74.10 50.63 4.22 10.70 7.21
西日本選手権 219.29 111.45 108.84 79.44 -1.61 21.40 12.22
MK John Wilson Trophy 226.13 115.89 111.24 81.56 1.84 22.25 10.24
Grand Prix Espoo 244.90 129.66 115.24 88.41 7.54 21.93 11.78
全日本選手権 221.17 113.78 109.39 84.26 -1.81 19.91 11.42
日本学生氷上選手権 150.10 76.08 76.02 59.44 -3.23 11.02 8.85
World University Games 243.82 129.90 114.92 92.66 5.87 20.78 10.59
国民体育大会 228.13 119.82 108.31 78.71 8.63 20.85 11.63
Challenge Cup 212.34 109.26 107.08 87.72 -8.34 19.51 10.37

トータルスコアは初戦は200点に欠けましたが2試合で240点台まで出してきました。

技術点は129点台まで出ています。一方PCSは115.24が最高。1項目平均7.5を少し超える程度です。

ジャンプの基礎点はワールドユニバーシティゲームズで92.66まで出しました。宇野選手のNHK杯が93.37なことを考えると、質を高めれば上位で戦えるだけの基礎点にまでは来ているとも言えます。加点の方は国体で8.63 国際大会ではグランプリエスポ―で7.54を出しています。

スピンは最高で22.25 20点台、19点台の試合もありあまり伸びていません。スピンのレベル4率が50%を割っていて、レベルがしっかり取れていないのが見て取れます。

ステップ系要素は西日本で12.22、国際大会では11.78が最高とこちらもあまり伸びていません。今季レベル4が1度だけですので基礎点から取れていない形です。

 

○要素別偏差値

Event Total J Base J GOE Spin Step PCS
近畿選手権 47.36 37.78 62.52 49.95 48.25 50.11
西日本選手権 54.20 54.54 52.30 54.27 55.39 52.46
MK John Wilson Trophy 56.13 55.90 57.27 57.16 45.77 54.11
Grand Prix Espoo 61.42 60.29 65.48 56.07 53.25 56.84
全日本選手権 54.73 57.63 52.01 49.20 51.50 52.84
World University Games 61.12 63.01 63.08 52.16 47.47 56.62
国民体育大会 56.70 54.07 67.06 52.40 52.52 52.10
Challenge Cup 52.24 59.85 42.61 47.84 46.40 51.26

トータルスコアは50台の偏差値が標準です。2試合は60を超えるところまで出ました。

ジャンプの基礎点も同様で50台が標準で60超えは2試合あります。加点の方は60台の試合が覆うグランプリエスポ―では65.48まで出しましたが、チャレンジカップで40台前半と大崩れしています。

スピンは50前後、ステップ系要素も50前後ということで、全体の中で普通くらいです。

PCSは50台前半から中盤程度になっています

 

22-23シーズン 壷井達也選手の要素別偏差値レーダーチャート

レーダーチャートは右寄りです。大崩れして右側も凹むということもありますが、基本的にはジャンプで点を取るスタイルです。

 

・シーズン最高の基礎点構成

○グランプリエスポ― ショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4Sq q 9.70   -3.05 6.65 -3.111
2 3A   8.00   1.71 9.71 2.222
3 CSSp3   2.60   0.52 3.12 1.889
4 3Lz!+3T ! 11.11 x 0.17 11.28 0.222
5 FCSp4   3.20   0.37 3.57 1.111
6 StSq3   3.30   0.47 3.77 1.444
7 CCoSp4   3.50   0.60 4.10 1.667
  TES   41.41   0.79 42.20  

ショートプログラムの最高基礎点は41.41がありました。4回転サルコウがあり、1.1倍に3Lz+3T ステップレベル3でスピンも1つレベル3があります。スピンステップすべてレベル4に出来ればあと1.0基礎点が上がって42.41までは出来ます。それ以上基礎点を上げるには2種類目の4回転が求められることになります。

この構成でスピンステップオールレベル4でGOE満点取ると技術点61.01となりPCS加味して111.01満点となります。

 

○ワールドユニバーシティゲームズ フリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4S+3T   13.90   2.72 16.62 2.571
2 4Sq F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
3 3A+1Eu+3S   12.80   1.76 14.56 2.000
4 FSSp4   3.00   0.66 3.66 2.286
5 StSq2   2.60   0.57 3.17 2.286
6 3Lo   4.90   0.98 5.88 2.143
7 3A   8.80 x 0.80 9.60 1.000
8 3F   5.83 x -1.06 4.77 -2.143
9 3Lz+2T   7.92 x 0.71 8.63 1.286
10 CCoSp3   3.00   0.60 3.60 1.857
11 ChSq1   3.00   1.20 4.20 2.429
12 FCCoSp3   3.00   0.54 3.54 1.714
  TES   78.45   4.63 83.08  

フリーの最高基礎点はワールドユニバーシティゲームズの78.45でした。4回転1種類2本。2回飛ぶジャンプは4回転サルコウトリプルアクセル。セカンド3回転に3連3サルコウありますが、シークエンスアクセルは入っていません。スピンステップのレベルが取れていないので、その辺をレベルすべて取ると2.30基礎点上がって80.75と80点に乗ります。そこから基礎点上げるには、コンビネーションの2Tを2Aに変えるというのが今シーズンのトレンドで、それにより2.2基礎点を上げることがさらにできます。1.1倍がやや弱い構成に見えますので、3連続あたりは1.1倍の方に入れて基礎点上げる、という手もさらにはあるでしょうか。

上記の構成でスピンステップオールレベル4にGOE満点取ると技術点は115.95になり、PCS加味すると215.95満点となります。

 

○平均GOE2.200以上(国際大会と全日本より)

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
全日本選手権 FS 1 4S+3T   13.90   3.05 16.95 3.111
MK John Wilson Trophy FS 6 3Lo   4.90   1.47 6.37 3.000
Challenge Cup FS 1 4S+3T   13.90   2.91 16.81 2.857
World University Games SP 4 3Lz+3T   11.11 x 1.65 12.76 2.714
MK John Wilson Trophy SP 2 3A   8.00   2.06 10.06 2.667
World University Games FS 1 4S+3T   13.90   2.72 16.62 2.571
World University Games SP 1 4S   9.70   2.52 12.22 2.571
Grand Prix Espoo FS 1 4S   9.70   2.49 12.19 2.444
MK John Wilson Trophy FS 9 3Lz+2T   7.92 x 1.43 9.35 2.444
Challenge Cup FS 6 3Lo   4.90   1.18 6.08 2.429
World University Games FS 11 ChSq1   3.00   1.20 4.20 2.429
World University Games SP 6 StSq2   2.60   0.62 3.22 2.429
MK John Wilson Trophy SP 3 CSSp4   3.00   0.69 3.69 2.333
World University Games FS 4 FSSp4   3.00   0.66 3.66 2.286
World University Games FS 5 StSq2   2.60   0.57 3.17 2.286
Grand Prix Espoo SP 2 3A   8.00   1.71 9.71 2.222
全日本選手権 SP 2 3A   8.00   1.71 9.71 2.222
全日本選手権 FS 6 3Lo   4.90   1.05 5.95 2.222
Grand Prix Espoo FS 11 ChSq1   3.00   1.14 4.14 2.222
MK John Wilson Trophy FS 11 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.222

評価の高い要素はジャンプです。どのジャンプが、という形ではなくジャンプ様々入っています。4S+3Tという本人比で再難度ジャンプの評価が高いのは意外ですが、冒頭に飛ぶことでエネルギーがすべて注ぎこまれてそうなる、というところもあるのでしょう。強いて言うと、フリップジャンプがリストには入ってきていないくらいでしょうか

 

サルコウから始まる要素

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
近畿選手権 SP 4 3S+2T   6.16 X 0.86 7.02 2.200
近畿選手権 FS 1 3S+2T   5.60   0.86 6.46 2.200
近畿選手権 FS 2 3S   4.30   1.15 5.45 2.600
西日本学生選手権 FS 2 3S   4.30   0.86 5.16 2.000
西日本選手権 SP 1 4Sq q F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
西日本選手権 FS 1 2S   1.30   0.03 1.33 0.143
MK John Wilson Trophy SP 1 4Sq q 9.70   -0.55 9.15 -0.444
MK John Wilson Trophy FS 1 4S F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
Grand Prix Espoo SP 1 4Sq q 9.70   -3.05 6.65 -3.111
Grand Prix Espoo FS 1 4S   9.70   2.49 12.19 2.444
全日本選手権 SP 1 4Sq q F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
全日本選手権 FS 1 4S+3T   13.90   3.05 16.95 3.111
全日本選手権 FS 2 4S<< <<  F 4.30   -2.15 2.15 -5.000
日本学生氷上選手権 FS 1 4Sq q F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
日本学生氷上選手権 FS 2 4S+2T   11.00   2.26 13.26 2.200
World University Games SP 1 4S   9.70   2.52 12.22 2.571
World University Games FS 1 4S+3T   13.90   2.72 16.62 2.571
World University Games FS 2 4Sq F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
国民体育大会 SP 1 2S*   0.00   0.00 0.00  
国民体育大会 FS 1 4S   9.70   1.29 10.99 1.400
Challenge Cup SP 1 4Sq F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
Challenge Cup FS 1 4S+3T   13.90   2.91 16.81 2.857
Challenge Cup FS 2 4S< F 7.76   -3.88 3.88 -5.000

今期は4回転サルコウの完成に力をかなり注がれたように感じます。全日本以降は4回転サルコウからのコンビネーションが投入されました。面白いのは、4回転サルコウからのコンビネーションは成功率100%なこと。学生選手権は1つ目転倒で2つ目に2回転付けた形なのでパーフェクトではないですが、それ以外は4-3でGOEも大きくプラスです。ついでに、4-3をしっかり決めた次の単独4回転サルコウは転倒率100% 非常にもったいないことになっています。

 

○3連続の要素

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
近畿選手権 FS 3 2A+1Eu+2S   5.10   0.33 5.43 1.000
西日本学生選手権 FS 3 3A+1Eu+2S   9.80   1.07 10.87 1.200
西日本選手権 FS 3 3A+1Eu+3S   12.80   1.28 14.08 1.714
MK John Wilson Trophy FS 3 3A+1Eu+2S   9.80   0.23 10.03 0.333
Grand Prix Espoo FS 3 3A+1Eu+3S   12.80   1.71 14.51 2.111
全日本選手権 FS 3 3A+1Eu+2S   9.80   -1.49 8.31 -1.778
日本学生氷上選手権 FS 3 2A+1Eu+3S   8.10   0.57 8.67 1.600
World University Games FS 3 3A+1Eu+3S   12.80   1.76 14.56 2.000
国民体育大会 FS 3 3A+1Eu+3S   12.80   0.53 13.33 0.800
Challenge Cup FS 3 3A+1Eu+2S   9.80   1.44 11.24 1.714

3連続は10試合すべてでしっかりと3つ目の要素として入りました。近畿選手権はまだ回復途上なので最初からダブルアクセルの予定だったかと思います。学生選手権はおそらく予定通りいっていないダブルアクセルです。

10本のうち9回はプラス評価なので成功ですが、3つ目が2回転になっている要素が4回あります。そういう意味では十分な成功は4回だけで5割を切っているとも言えます。

 

今期からシニアに上がった壷井選手。グランプリシリーズ2戦で5位と4位、ワールドユニバーシティゲームズで2位と一定の結果を残したシーズンになったと言えると思います。

ISUシーズンベストも18位。これで来期のグランプリシリーズも1枠は実質確定、2枠も当確かと思われます。ただ、250点に届く試合はなく全日本も今一つで上位とは差があった、というのも歴然とした現実としてあります

ミラノオリンピックまであと3年。どこまで代表争いに絡んでいけるようになるでしょうか?