2002年9月15日生まれ
シニア2シーズン目
シーズン獲得賞金:$0
世界ランキング:105位
シーズンランキング:-位
シーズンベストスコア 197.90(87位) グランプリエスポ―
ショートプログラムシーズンベスト 67.92 グランプリエスポ―
フリーシーズンベスト 129.98 グランプリエスポ―
ショートプログラム楽曲:El Choclo
スピンレベル4率 22/45 = 48.9%(国際大会:2/6 = 33.3%)
ステップレベル4率 2/15 = 13.3%(国際大会:0/2 = 0.00%)
スピンオールレベル4 1/6(国際大会:0/1)
スピンステップオールレベル4 0/6(国際大会:0/0)
ジャンプ回転不足率 16/81 = 19.8%(国際大会:2/10= 20.0%)
ジャンプ回転不足なし 1/6(国際大会:0/1)
スピンステップオールレベル4ジャンプ回転不足なし 0/6(国際大会:0/1)
○22-23シーズンの戦績
Grade | Event | Pl | Total | SP | FS |
DL | 木下トロフィー | 3 | 191.64 | 71.16 | 120.48 |
RT | 近畿選手権 | 4 | 196.42 | 69.53 | 126.89 |
CC | 西日本学生選手権 | 6 | 121.59 | 121.59 | |
RT | 西日本選手権 | 5 | 182.44 | 56.96 | 125.48 |
GP | Grand Prix Espoo | 11 | 197.90 | 67.92 | 129.98 |
DL | 同志社大学対関西学院大学定期戦 | 1 | 110.06 | 110.06 | |
NC | 全日本選手権 | 21 | 180.87 | 62.48 | 118.39 |
CC | 日本学生氷上選手権 | 14 | 118.46 | 118.46 | |
NG | 国民体育大会 | 8 | 204.99 | 71.31 | 133.68 |
本田ルーカス剛史選手は今シーズンがシニア2シーズン目になります。昨シーズンは国内シニアコースで国際大会もチャレンジャーシリーズに出ていましたが、最後は世界ジュニアという変則コースでした。
今シーズンは木下トロフィーから。ショートフリー共に4回転トーループを入れましたがどちらもダウングレード。うまく決まらず191.64と200点に届かないシーズンスタートとなります。
チャレンジャーシリーズの派遣はなし。ブロック大会から出てきて近畿選手権は196.42 ジャンプ決まらずスコア伸びてきません。
西日本学生も4回転ダウングレードにトリプルアクセル転倒。西日本選手権も4回転ダウングレードでトリプルアクセルも3本全く決まらずで調子が上がってきません。
グランプリシリーズは当初から1試合、最終戦のエスポーが入っていました。追加は無しでこのエスポーへ出場。コロナ特別のNHK杯で3位に入っていますが、本格的なグランプリシリーズはこれが初めての出場になります。ショートはトリプルアクセル転倒で67.92の10位スタート。何とか順位を上げていきたいフリーですが、ここでも1本目のアクセルは1回転半に、2本目は転倒。ジャンプ決まらず129.98でトータル197.90 11位に終わりました。
同志社大学2年生の本田ルーカス剛史選手は大学対抗戦に出場してきます。関西大学との定期戦。大学運動部にはよくあるタイプの試合ですが、フィギュアにもあるんですね、というような試合で、子供の喧嘩に親が出る状態で優勝します。
さて全日本。今季の不調を振り払って何とかシーズン後半へ、来季へとつなげていきたい試合なのですがショートプログラム、せっかくトリプルアクセル決まったのに後半のコンビネーションで転倒。62.48で20位。第1グループで出てきたフリーはトリプルアクセル2転倒でスコア伸びず118.39 トータル180.87で21位に終わりました。
シーズン後半は学生選手権に出てきますが14位。国体は今シーズン初めて200点は超えてきましたが8位。調子が上がらないままシーズンが終わってしまいました。
○要素別スコア
Event | Total | TES | PCS | J Base | J GOE | Spin | Step |
木下トロフィー | 191.64 | 92.22 | 100.42 | 62.47 | -1.67 | 19.56 | 11.86 |
近畿選手権 | 196.42 | 95.58 | 100.84 | 67.40 | -0.46 | 17.98 | 10.66 |
西日本学生選手権 | 121.59 | 56.55 | 66.04 | 46.76 | -6.51 | 10.18 | 6.12 |
西日本選手権 | 182.44 | 82.70 | 101.74 | 56.93 | -10.12 | 22.72 | 13.17 |
Grand Prix Espoo | 197.90 | 92.29 | 107.61 | 67.01 | -5.13 | 20.02 | 10.39 |
同志社大学対関西学院大学定期戦 | 110.06 | 46.69 | 64.37 | 34.86 | -1.29 | 7.90 | 5.22 |
全日本選手権 | 180.87 | 85.49 | 98.38 | 66.60 | -9.09 | 17.68 | 10.30 |
日本学生氷上選手権 | 118.46 | 53.33 | 67.13 | 41.33 | -1.93 | 8.21 | 5.72 |
国民体育大会 | 204.99 | 101.66 | 103.33 | 69.99 | 0.15 | 21.75 | 9.77 |
トータルスコアで200点を超えたのは国体だけでした。190点台が3試合。全日本は180.87でシーズンワーストでした。
技術点は100点超えが国体の1試合あります。他は80点台90点台になっています。PCSの方は100点台が標準で唯一の国際大会であるグランプリエスポーが107.61が最高です。1項目平均7点をわずかに超えたくらいです。全試合で技術点よりPCSの方が高いスコアでした。
ジャンプの基礎点は60点台までです。国体で69.99がありました。加点の方はプラスが1試合のみでそれも0.15と小さい幅にとどまっています。
スピンは22.72の西日本選手権が最高です。スピンのレベル4率が50%を切っていることもありばらつきが大きくなっています。
ステップ系要素は西日本選手権で13.17がありますが他は11点台以下です。ステップもレベル4率が低くスコアが伸びてきませんでした。
○要素別偏差値
Event | Total | J Base | J GOE | Spin | Step | PCS |
木下トロフィー | 46.41 | 43.67 | 52.22 | 48.01 | 53.64 | 46.71 |
近畿選手権 | 47.75 | 46.83 | 53.96 | 42.64 | 47.81 | 46.99 |
西日本選手権 | 43.81 | 40.12 | 40.04 | 58.75 | 60.01 | 47.61 |
Grand Prix Espoo | 48.17 | 46.58 | 47.23 | 49.58 | 46.50 | 51.62 |
全日本選手権 | 43.37 | 46.32 | 41.52 | 41.62 | 46.06 | 45.31 |
国民体育大会 | 50.17 | 48.49 | 54.84 | 55.46 | 43.49 | 48.70 |
偏差値で見ると50に届いたのは国体のみです。国際大会でも50に届かないのは残念でした。
ジャンプの基礎点は国体でも48.49と平均に届いていません。もう少し基礎点は欲しいと言わざるを得ません。加点の方も良くても50台半ばまでですので、基礎点低くても出来栄えで勝負しました、という言い方もちょっとできない形でした。
スピンは50台後半まで出た試合もあります。ステップ系要素も1試合だけ偏差値60に乗せました。
PCSは50前後で、これは国際大会のみ50を超えています。
レーダーチャートを見ると西日本は左下が伸びる形、国体は左下が凹む形ですが、全体見るとまあまあバランス型なように見えます。
・シーズン最高の基礎点構成
○グランプリエスポー プログラムの構成
Elements | BaseValue | GOE | Scores | AvGOE | |||
1 | 3F | 5.30 | 1.29 | 6.59 | 2.333 | ||
2 | 3A< | F | 6.40 | -3.20 | 3.20 | -5.000 | |
3 | FSSp3 | 2.60 | 0.45 | 3.05 | 1.667 | ||
4 | 3Lz+3Tq | q | 11.11 | x | -0.84 | 10.27 | -1.333 |
5 | StSq3 | 3.30 | 0.52 | 3.82 | 1.444 | ||
6 | CCSp4 | 3.20 | 0.18 | 3.38 | 0.444 | ||
7 | CCoSp3 | 3.00 | 0.43 | 3.43 | 1.444 | ||
TES | 34.91 | -1.17 | 33.74 |
ショートプログラムは国際大会で34.91の基礎点がありました。国内では木下トロフィーで36.51があります。木下トロフィーではトリプルアクセルが基礎点満額入っています。
4回転無しで1.1倍にルッツからの3-3です。スピンステップのレベル3がありますが、これらをレベル4に出来れば1.50基礎点が上がって36.41になります。トリプルアクセルを基礎点満額取れれば38.01にまでなります。この構成だとそこが上限です。
その条件でGOEも満点取ると技術点は54.41となりPCS加味して104.41満点となります。
○グランプリエスポー フリーの構成
Elements | BaseValue | GOE | Scores | AvGOE | |||
1 | 3S | 4.30 | 1.17 | 5.47 | 2.667 | ||
2 | 1A | 1.10 | 0.00 | 1.10 | -0.111 | ||
3 | 3A< | F | 6.40 | -3.20 | 3.20 | -5.000 | |
4 | 3Loq | q | 4.90 | -0.56 | 4.34 | -1.111 | |
5 | FSSp4 | 3.00 | 0.60 | 3.60 | 2.000 | ||
6 | StSq2 | 2.60 | 0.26 | 2.86 | 1.000 | ||
7 | 3Lz+3T | 11.11 | x | 1.10 | 12.21 | 1.778 | |
8 | 3F+1A+SEQ | 7.04 | x | -1.06 | 5.98 | -2.000 | |
9 | CCoSp3 | 3.00 | 0.39 | 3.39 | 1.222 | ||
10 | FCCoSp3 | 3.00 | 0.17 | 3.17 | 0.444 | ||
11 | ChSq1 | 3.00 | 0.71 | 3.71 | 1.333 | ||
12 | 3Lz+2T+2T | 9.35 | x | 0.17 | 9.52 | 0.444 | |
TES | 58.80 | -0.25 | 58.55 |
グランプリエスポーで58.80の基礎点がありました。国内では国体で61.88の基礎点もあります。
4回転は無し。2本飛ぶジャンプは結果的にはトリプルルッツのみですがトリプルアクセルを2本飛ぶ前提の構成でした。セカンド3回転あり。シークエンスアクセルはシングルになりました。3連続は2回転2つ型になっています。毎試合構成が違うのでノーミス時にどうなるはずだったのか、いまひとつわからないのですが、2番目は単独のトリプルアクセル、3つ目をコンビネーションで3連続で2回転2つ付けて、8番目はシークエンスのダブルアクセル、最後の12番目は単独ルッツとすると、スピンステップオールレベル4まで行けば基礎点71.76になります。ノーミス基礎点は70点を超える構成にはなっていました。
その条件のときGOE満点だと技術点は102.36となり、PCS加味して202.36満点となります。
○平均GOE2.00以上
Event | Elements | Base | GOE | Scores | AvGOE | ||||
日本学生氷上選手権 | FS | 7 | 3Lz+3T | 11.11 | X | 1.77 | 12.88 | 2.800 | |
Grand Prix Espoo | FS | 1 | 3S | 4.30 | 1.17 | 5.47 | 2.667 | ||
日本学生氷上選手権 | FS | 11 | ChSq1 | 3.00 | 1.33 | 4.33 | 2.600 | ||
西日本選手権 | FS | 1 | 3Lz | 5.90 | 1.53 | 7.43 | 2.571 | ||
木下トロフィー | FS | 7 | 3Lz+3T | 11.11 | X | 1.42 | 12.53 | 2.429 | |
西日本選手権 | FS | 11 | ChSq1 | 3.00 | 1.30 | 4.30 | 2.429 | ||
Grand Prix Espoo | SP | 1 | 3F | 5.30 | 1.29 | 6.59 | 2.333 | ||
西日本選手権 | FS | 6 | StSq4 | 3.90 | 0.94 | 4.84 | 2.286 | ||
木下トロフィー | SP | 5 | StSq4 | 3.90 | 0.94 | 4.84 | 2.286 | ||
日本学生氷上選手権 | FS | 4 | 3S | 4.30 | 0.86 | 5.16 | 2.200 | ||
日本学生氷上選手権 | FS | 5 | FSSp3 | 2.60 | 0.52 | 3.12 | 2.200 | ||
西日本選手権 | SP | 5 | StSq3 | 3.30 | 0.73 | 4.03 | 2.143 | ||
木下トロフィー | FS | 11 | ChSq1 | 3.00 | 1.00 | 4.00 | 2.143 | ||
西日本選手権 | SP | 3 | FSSp4 | 3.00 | 0.60 | 3.60 | 2.000 | ||
近畿選手権 | SP | 5 | StSq3 | 3.30 | 0.66 | 3.96 | 2.000 | ||
Grand Prix Espoo | FS | 5 | FSSp4 | 3.00 | 0.60 | 3.60 | 2.000 | ||
全日本選手権 | SP | 6 | CCSp4 | 3.20 | 0.64 | 3.84 | 2.000 | ||
日本学生氷上選手権 | FS | 10 | FCCoSp2V | 1.88 | 0.38 | 2.26 | 2.000 | ||
国民体育大会 | SP | 6 | CCSp4 | 3.20 | 0.64 | 3.84 | 2.000 |
評価の高い要素はジャンプとコレオ、ステップです。ルッツ系のジャンプが多く、フリー後半と疲れてきた場面にある3Lz+3Tが最高評価になっています。コレオとステップは+2台中盤くらいまではコンスタントに出してきています。スピンは数多い要素ですが最高で+2.200なのはあまり得意とはいいがたいです。
○4回転トーループ
Event | Elements | Base | GOE | Scores | AvGOE | ||||
木下トロフィー | SP | 1 | 4T<< | << | 4.20 | -2.10 | 2.10 | -5.000 | |
木下トロフィー | FS | 1 | 4T<< | << F | 4.20 | -2.10 | 2.10 | -5.000 | |
近畿選手権 | FS | 1 | 4T<< | << | 4.20 | -2.10 | 2.10 | -4.800 | |
西日本学生選手権 | FS | 1 | 4T<< | << | 4.20 | -2.10 | 2.10 | -4.800 | |
西日本選手権 | SP | 1 | 4T<< | << | 4.20 | -2.10 | 2.10 | -5.000 |
4回転トーループは昨季から要素に入れてチャレンジしていますが、すべてダウングレードになりました。これまでまだ、回転がしっかり足りて基礎点満額入ったことはありません。完成は近い、とはちょっといいがたい状態と言わざるを得ません。
○3連続の要素
Event | Elements | Base | GOE | Scores | AvGOE | ||||
木下トロフィー | FS | 3 | 2A+1Eu+2S | 5.10 | 0.20 | 5.30 | 0.571 | ||
近畿選手権 | FS | 8 | 2A+2A+2T+SEQ | 8.69 | X | 0.11 | 8.80 | 0.600 | |
西日本選手権 | FS | 8 | 3F!+2A+2T+SEQ | ! | 10.89 | X | -0.21 | 10.68 | -0.286 |
Grand Prix Espoo | FS | 12 | 3Lz+2T+2T | 9.35 | x | 0.17 | 9.52 | 0.444 | |
同志社大学対関西学院大学定期戦 | FS | 8 | 1F!+2A+2T+SEQ | ! | 5.61 | X | -0.33 | 5.28 | -1.000 |
全日本選手権 | FS | 8 | 3F!+2A+2T+SEQ | ! | 10.89 | X | -0.30 | 10.59 | -0.667 |
国民体育大会 | FS | 2 | 2A+3T+2T | 8.80 | 0.42 | 9.22 | 1.000 |
3連続ジャンプは9試合中7試合で入りました。要素順はバラバラで同じ順番に入っていても内容はバラバラです。7回中GOEプラスは4回ありました。
西日本と全日本で3F+2A+2Tという3連続が入っています。1.1倍にシークエンスアクセル付きで3連続、というのが基礎点出しやすく本線だったように見えます。高難度ジャンプがうまくいっていないので、3連続はしっかり点を取りたいところでした。
今期本格シニア参戦、本格グランプリシリーズデビューだった本田ルーカス剛史選手だったのですが、残念な結果に終わりました。来期は…、苦しいかなあ、と思っていたところでペア参戦を表明。ペアの相手は清水咲衣選手。今季はシングルで全日本ジュニア11位の実力者です。その全日本ジュニアではフリーで3Lz+2A+2Loという、ペアジャンプで使えそうなコンビネーションを決めていました。
二人の年齢的にはジュニアグランプリシリーズに出場も可能です。もしそうなれば、本田ルーカス剛史選手は、グランプリシリーズに出場経験があるのに、ジュニアのグランプリシリーズに出るという稀有な経験をすることになるのですが、これはルール的に可能なんでしょうか(ジュニアグランプリシリーズに出場したらそのシーズンのグランプリシリーズに出られない、というのはルールとして明言されてますけど)
清水選手は19-20シーズンからジュニアに上がっていますので、今の時点でシニアの試合にも出られます。というわけで、年内にミニマムさえ取れれば4大陸へ、あるいは世界選手権も枠3つありますので出場可能です。
ペア転向、ではなくて両立させます、ということですが、こうなってくると、ペアでの活躍を期待したくなってしまいます。ただ、今シーズンの森口選手のように、2刀流で活躍する選手が増えて、そんなの普通ですよ、となっていく世界も見てみたい気もします。