23-24 キミ―レポンド

2006年10月18日生まれ

シニア1シーズン目

シーズン獲得賞金:$11,000

世界ランキング:17位

シーズンランキング:22位

シーズンベストスコア 196.02(20位) 世界選手権

ショートプログラムシーズンベスト 62.64 世界選手権

フリーシーズンベスト 133.38 世界選手権

スピンレベル4率 18/33 = 54.5%(国際大会:14/27 = 51.8%)

ステップレベル4率 3/11 = 27.3%(国際大会:2/9 = 22.2%)

スピンオールレベル4 0/5(国際大会:0/4)

スピンステップオールレベル4 0/5(国際大会:0/4)

ジャンプ回転不足率 3/57 = 5.26%(国際大会:3/47 = 6.38%)

ジャンプ回転不足なし 2/5(国際大会:1/4)

スピンステップオールレベル4ジャンプ回転不足なし 0/5(国際大会:0/4)

 

○23-24シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP FS
CS Nebelhorn Trophy 2 191.94 61.55 130.39
Others Japan Open 5 122.63   122.63
GP Grand Prix de France 10 164.63 50.64 113.99
NC Swiss Championships 1 187.46 64.80 122.66
EC European Championships 7 180.82 60.34 120.48
WC World Championships 5 196.02 62.64 133.38

レポンド選手は昨季ヨーロッパ選手権3位という実績を残していますが、シーズン前半はジュニアグランプリシリーズを戦っていました。シニアに上がったのは実質的には昨季の後半から。今期はグランプリシリーズを最初から2枠もらっていました。

 

シーズン初戦はネーベルホルン杯。ショートはルッツで転倒などあったものの、フリーは大きなミスのない滑りで初戦からパーソナルベストに近い130点台に乗せます。トータル191.94は2位。上々のスタートとなりました。

次戦はヨーロッパの代表としてジャパンオープンで来日。ジャンプでミスが出た後構成組み替えていく器用さは見せましたが、スピンステップでレベル4が取れないという姿を露呈する部分もありました。

 

そしてグランプリデビュー戦はフランスです。ここには同世代のレビト選手にピンツァローネ選手、実力者イ・ヘイン選手、グバノワ選手、さらに日本から樋口選手に住吉選手に千葉選手と強豪ぞろいです。ショートプログラムは後半グループで9番滑走として登場。ここでフリップがe判定、ルッツは転倒。散々の出来で50.64の10位スタートとなります。フリーは3番滑走で出てきますがダブルアクセルで転倒するなど今一つの出来。フリー113.99のトータル164.63は結局10位のままで終わりました。

どうもシーズン序盤の時点でケガがあったようで、エントリーしていた次戦のエスポーは欠場。そのまま12月のナショナルへ直行します。ここはルッツ、フリップの!くらいでしっかりまとめて187.46を出して優勝。ナショナル初制覇となります。

 

年が明けて昨シーズン3位に入っているヨーロッパ選手権へ。2期連続の表彰台を目指したいところでしたが、ショートからルッツで転倒し8位スタートとなります。フリーは前半良かったものの後半は思うようにいかず120.48 トータル180.82となり7位で終わります。

3月の世界選手権には2年連続出場。今期はケガの影響で今一つなシーズンになっていることもあり、前評判はあまり高くなかったように思います。ショートプログラムは第4グループの最終滑走、12人を残して出てきます。またもルッツ転倒。どうも今期はルッツがうまくいかない。それでも62.64で12位につけてフリーへ。後半グループ最初の登場となったフリー。ここで今季1番の演技を見せます。ジャンプを次々に決めていき全要素プラス評価。技術点は70.15に乗せて今大会3位。フリー133.38でトータル196.02のパーソナルベスト。最終順位は5位。苦労したシーズンでしたが最後の最後で結果を出してきました。

 

○要素別スコア

Event Total TES PCS J Base J GOE Spin Step
Nebelhorn Trophy 191.94 99.00 93.94 63.64 0.81 21.67 12.88
Japan Open 122.63 59.64 62.99 41.56 2.58 8.12 7.38
Grand Prix de France 164.63 81.27 85.36 55.82 -6.49 19.92 12.02
Swiss Championships 187.46 99.92 87.54 64.56 0.23 22.48 12.65
European Championships 180.82 92.05 89.77 59.87 -3.63 23.03 12.78
World Championships 196.02 103.44 93.58 65.00 2.46 22.61 13.37

トータルスコアは初戦で190点台を出したのですがその後ケガもあり低迷。最後の最後で196.02のパーソナルベストを出しています。

技術点はその最後の世界選手権で103.44まで達しました。一方でPCS は93.94のネーベルホルン杯が最高です。やや技術点寄りの点の入り方です。

ジャンプの基礎点は65.00まで入りました。70点以上は今季4人でそのうち3人がジュニアですので、65点まであれば十分勝負できます。ただ、加点の方があまり伸びておらず、一番良くてもジャパンオープン除くと+2.46しかありませんでした。

スピンはヨーロッパ選手権で23.03があります。ステップ系要素は12点台が並び世界選手権で13.37まで出しました。

 

○要素別偏差値

Event Total J Base J GOE Spin Step PCS
Nebelhorn Trophy 62.30 63.11 57.27 55.69 58.48 61.80
Grand Prix de France 52.24 54.75 42.32 48.63 54.26 54.73
Swiss Championships 60.65 64.09 56.09 58.95 57.35 56.52
European Championships 58.20 59.08 48.18 61.17 57.99 58.36
World Championships 63.80 64.56 60.66 59.48 60.88 61.50

偏差値で見るとトータルスコアは60前後、世界選手権で63.80です。60台前半くらいまでは出ます。

ジャンプの基礎点も同様です。トータルスコアとジャンプの基礎点が極めて高く相関しています。ジャンプの加点の方は1つ何とか60にまで載せています。

スピンは50台が標準で、これも60に乗せたことが1試合だけあります。

ステップ系要素も同じように50台中盤が標準で60に乗せた試合が1度。

PCSも50台が多く60台には2度乗せました。

どの要素も60台前半くらいまでは出すことができる力があります。

 

キミ―レポンド選手の要素別偏差値レーダーチャート23-24

レーダーチャートは割とバランス型に近いけれど、右下が凹みがちです。右下がばらつく選手は多いですが、膨らむことが無い、というのは少し珍しいかもしれません。今期はジャンプがしっかりすべて決まった試合というのはありませんでした。世界選手権、ショートでノーミスだったら表彰台あったかもしれませんでした。

 

●シーズン最高の基礎点構成

ヨーロッパ選手権 ショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3F+3T   9.50   -0.45 9.05 -0.667
2 2A   3.30   0.61 3.91 1.889
3 FCSp4   3.20   0.73 3.93 2.333
4 3Lz!q F 6.49 x -2.95 3.54 -5.000
5 CCoSp4   3.50   1.10 4.60 3.111
6 StSq3   3.30   0.52 3.82 1.556
7 LSp3   2.40   0.58 2.98 2.444
  TES   31.69   0.14 31.83  

ショートプログラムの最高基礎点はヨーロッパ選手権の31.69でした。コンビネーションはフリップから飛び、1.1倍に単独ルッツを入れます。ステップレベル3、レイバックスピンレベル3により基礎点31.69 スピンステップオールレベル4なら32.59の基礎点になる構成です。スピンのレベル4率は50%を少し超える程度。スピンオールレベル4の試合はなし。ステップのレベル4率は3割を切るということで、基礎点満額はなかなか取れていません。なお、スイスナショナルでは32.19の基礎点で国内参考ですが上記より高い基礎点になっていました。

 

○世界選手権 フリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3F+3T   9.50   0.98 10.48 1.889
2 3Lz! ! 5.90   0.08 5.98 0.111
3 3Lo   4.90   0.98 5.88 1.889
4 2A   3.30   0.47 3.77 1.333
5 FCCoSp4   3.50   0.60 4.10 1.667
6 ChSq1   3.00   1.21 4.21 2.222
7 3F+2T+2Lo   9.13 x 0.23 9.36 0.444
8 2A+3T   8.25 x 0.72 8.97 1.778
9 3S   4.73 x 0.55 5.28 1.222
10 LSp3   2.40   0.21 2.61 0.889
11 StSq4   3.90   1.06 4.96 2.667
12 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.000
  TES   62.01   8.14 70.15  

フリーは世界選手権が最高基礎点でした。2回飛ぶジャンプはフリップとトーループ。レイバックスピンがレベル3で基礎点62.01 スピンもすべてレベル4に出来れば62.31の基礎点になります。昨季は62.31を出した試合がありました。

2回飛ぶジャンプをトーループではなくルッツに出来れば基礎点は上がりますが、ルッツは明らかに苦手に見えますのでなかなか難しいかと思います。

ここから基礎点を上げていく、というよりは62.31の構成をいかに滑るか、というのが今の課題なのだろうと思われます。

 

○平均GOE2.500以上

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Swiss Championships SP 6 StSq4   3.90   1.30 5.20 3.400
European Championships FS 12 CCoSp3   3.00   0.99 3.99 3.333
World Championships SP 5 CCoSp4   3.50   1.10 4.60 3.111
European Championships SP 5 CCoSp4   3.50   1.10 4.60 3.111
Nebelhorn Trophy FS 12 CCoSp3   3.00   0.90 3.90 3.000
Nebelhorn Trophy SP 7 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.000
World Championships FS 12 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.000
Nebelhorn Trophy SP 6 StSq3   3.30   0.99 4.29 2.857
Nebelhorn Trophy FS 6 ChSq1   3.00   1.50 4.50 2.857
Swiss Championships SP 5 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 2.800
European Championships FS 11 StSq4   3.90   1.06 4.96 2.778
Grand Prix de France SP 6 StSq3   3.30   0.90 4.20 2.667
World Championships FS 11 StSq4   3.90   1.06 4.96 2.667
World Championships SP 6 StSq3   3.30   0.90 4.20 2.667
Swiss Championships SP 7 LSp4   2.70   0.63 3.33 2.600
World Championships SP 7 LSp4   2.70   0.69 3.39 2.556

レポンド選手はCCoSp 足替えのコンビネーションスピンが得意で高評価を得ています。ただ、レベル4が取れないことは結構あります。

ステップも割と高めな評価です。+2台後半まで出してきます。

ジャンプはスイスナショナルで単独ダブルアクセルが+2.400があったのが最高です。スイスナショナルとジャパンオープンを除くと、ジャンプ要素では+1.889の評価が最高です。ジャンプでもう少ししっかり加点を稼げると、200点が見えてきます。

 

○セカンド3回転の要素

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Nebelhorn Trophy SP 1 3F+3T   9.50   0.95 10.45 1.857
Nebelhorn Trophy FS 1 3F+3T   9.50   0.95 10.45 1.714
Nebelhorn Trophy FS 8 2A+3T< 7.33 x -1.08 6.25 -3.286
Japan Open FS 1 3F+3T   9.50   1.06 10.56 2.200
Grand Prix de France FS 1 3F!+3T ! 9.50   -0.30 9.20 -0.667
Swiss Championships SP 1 3F!+3Tq ! 9.50   -1.24 8.26 -1.800
Swiss Championships FS 1 3F+3T   9.50   0.88 10.38 1.400
Swiss Championships FS 8 2A+3T   8.25 x 0.70 8.95 1.400
European Championships SP 1 3F+3T   9.50   -0.45 9.05 -0.667
European Championships FS 1 3F+3T   9.50   0.83 10.33 1.444
World Championships SP 1 3F+3T   9.50   0.83 10.33 1.556
World Championships FS 1 3F+3T   9.50   0.98 10.48 1.889
World Championships FS 8 2A+3T   8.25 x 0.72 8.97 1.778

レポンド選手はフリップからの3-3をショートフリー共に冒頭で跳びます。フリーではダブルアクセルからのセカンド3回転を後半に予定要素として入れていますが、結果として入らないこともありました。

フリップからのコンビネーションは10回飛んで7回がGOEプラスの成功ジャンプ。2回は!がつき後の1回含め3回はわずかなマイナス評価となりました。これは計算できるジャンプにはなっていると思われます。

 

○3連続ジャンプ

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Nebelhorn Trophy FS 7 3Lo+2T+2Lo   8.69 x 0.29 8.98 0.429
Japan Open FS 8 3S+2T+2Lo   8.03 X 0.72 8.75 1.600
Grand Prix de France FS 7 3F!+2T+2Lo ! 9.13 x -0.30 8.83 -0.667
Swiss Championships FS 7 3F!q+2T+2T ! 8.69 x -1.41 7.28 -2.600
European Championships FS 7 3F+2T+2Lo   9.13 x 0.30 9.43 0.667
World Championships FS 7 3F+2T+2Lo   9.13 x 0.23 9.36 0.444

3連続ジャンプは7番目の要素に入れています。ネーベルホルン杯の時にはループを2回というこの後のシーズンとは違う構成だったこともあり、3連続がループからになっています。ジャパンオープンは7番目で3連続が入らずリカバリーで8番目のサルコウから3連続にしました。ジャパンオープンは成功ジャンプに数えたとすると、6回飛んで4回GOEプラスの成功、2回は!やqが付いてGOEマイナスになっています。基本的には計算できる要素になっています。フリップは!やeが付くこともありますが、転倒することは無く、割と得意なジャンプで3-3も3連続もある程度しっかり飛べています。

 

○ルッツの要素

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Nebelhorn Trophy SP 4 3Lz F 6.49 x -2.95 3.54 -4.857
Nebelhorn Trophy FS 2 3Lz   5.90   0.94 6.84 1.571
Japan Open FS 2 3Lz   5.90   1.18 7.08 2.200
Grand Prix de France SP 4 3Lz+COMBO F 6.49 x -2.95 3.54 -5.000
Grand Prix de France FS 2 3Lz   5.90   -1.94 3.96 -3.333
Swiss Championships SP 4 3Lz! ! 6.49 x -0.39 6.10 -0.400
Swiss Championships FS 2 3Lz! ! 5.90   -0.39 5.51 -0.800
European Championships SP 4 3Lz!q F 6.49 x -2.95 3.54 -5.000
European Championships FS 2 3Lz   5.90   -0.51 5.39 -0.889
World Championships SP 4 3Lz! F 6.49 x -2.95 3.54 -5.000
World Championships FS 2 3Lz! ! 5.90   0.08 5.98 0.111

レポンド選手にとってルッツは大問題の要素です。ショートでは単独ルッツを1.1倍に入れ、フリーは2つ目の要素として単独で入れています。今季11回飛んで転倒4、エッジのアテンションは5回ついています。GOEプラスの成功ジャンプは4回。グランプリシリーズ以降の4試合では世界選手権のフリーで!が付きながらプラス評価にはなった1回しかGOEプラスがありません。特にショートでは5試合で4転倒。ショート出遅れの明確な要因となっています。ルッツの改善が出来ると200点に乗れそうです。

 

今期はケガもあり思うような演技が出来ない時期が長かったレポンド選手。それでもナショナル初優勝にワールド5位と結果も残しました。ワールドは表彰台まで結果的には7.57差。ショートでルッツをしっかり成功させていたらわからなかった、というくらいのところまで来ています。

来期の課題はルッツ。これを克服してくると、シードももらえるグランプリシリーズでの表彰台からファイナル、ワールドでも表彰台争いに絡んでくることが出来そうな位置にいます。