全日本選手権19女子シングル数値編2

全日本選手権19の振り返りをここ数回してきています。

前回は数値編の全体感を見るような散布図が並びましたが、今回は個別の要素での数字が並びます。

 

各表は、左からショートかフリーか、選手名、要素順、要素名、回転不足などの情報、基礎点、1.1倍チェック、加点(減点)、得点、右端に+5~-5のGOE評価となります

分かりにくい表記になってしまいますが、平均GOE○○といった場合のGOEは一番右端の+5~-5の評価のことを指します。 

 

トリプルアクセル 全選手

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP 紀平梨花 1 3A   8.00   -2.40 5.60 -3.000
SP 吉田陽菜 1 3A   8.00   -4.00 4.00 -5.000
FS 紀平梨花 2 3A+3T< 11.36   1.03 12.39 1.222
FS 紀平梨花 5 3A   8.00   2.51 10.51 3.111
FS 河辺愛菜 1 3A< 6.40   0.09 6.49 0.111

エレメントとしてトリプルアクセルが含まれていたのは3選手で5回。きちんと成功したのは結局紀平梨花選手だけでした。紀平選手は回転は3回とも足りています。コンビネーションの二つ目は回転不足がありましたけれど。ショートはGOEがマイナス。フリーの単独トリプルアクセルのは5番目の要素という中盤で飛んで、平均GOE+3.111という高スコアをだしています。

全日本ジュニアチャンピオンの河辺愛菜選手は着氷してGOEはプラスですが回転不足。ダブルアクセルの高評価より点ははっきり高い、という意味では成功ですが、トリプルアクセルの成否で言えば成功とはいえない扱いです。吉田陽菜選手は回転は足りていますが転倒となりました。

 

●3回転-3回転で平均GOE+1.000以上

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP 川畑和愛 2 3Lz+3T   10.10   1.77 11.87 2.889
SP 紀平梨花 2 3F+3T   9.50   1.44 10.94 2.667
SP 三宅咲綺 1 3T+3T   8.40   1.08 9.48 2.667
SP 永井優香 1 3T+3T   8.40   1.08 9.48 2.444
SP 山下真瑚 1 3Lz+3T   10.10   1.35 11.45 2.333
SP 新田谷凜 1 3F+3T   9.50   0.91 10.41 1.667
SP 松千 1 3Lz+3T   10.10   0.93 11.03 1.556
FS 樋口新葉 2 3Lz+3T   10.10   1.60 11.70 2.778
FS 横井ゆは菜 9 3S+3T   9.35 X 1.04 10.39 2.444
FS 川畑和愛 1 3Lz+3T   10.10   1.10 11.20 1.889
FS 吉田陽菜 2 3Lz+3T   10.10   0.67 10.77 1.111

3回転-3回転のコンビネーションは全日本のレベルで見ると高難度ジャンプの範疇です。これを回転不足なしで入った要素としては全体で16例、GOEがプラスの成功ジャンプとしては14例しかありませんでした。

そんな中でGOE+1以上の成功ジャンプはショートで7人、フリーでは4人しかいません。

ショートフリーどちらもしっかり決めたのは川畑和愛選手一人だけ。川畑選手の平均GOE+2.889が最高点でした。フリーの最高点は樋口新葉選手でした。これが決まって波に乗ったでしょうか。

ジュニアからは川畑選手以外にも浦松千聖選手、吉田陽菜選手が3Lz-3Tをしっかり決めています。

後半1.1倍ボーナスタイムに入れたのは横井ゆは菜選手のみ。後半盛り上がってくるところでジャンプの何度も上がって盛り上がっていくという構成は好きです

 

●2A-3Tを含むコンビネーションで平均GOE+1.000以上

Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
樋口新葉 7 2A+3T   8.25 X 1.14 9.39 2.667
河辺愛菜 5 2A+3T+2T   8.80   1.02 9.82 2.444
川畑和愛 3 2A+3T   7.50   0.96 8.46 2.333
三宅咲綺 1 2A+3T   7.50   0.96 8.46 2.333
野比 3 2A+3T   7.50   0.78 8.28 1.778
吉田陽菜 9 2A+3T   8.25 X 0.66 8.91 1.667
吉岡詩果 3 2A+3T   7.50   0.66 8.16 1.556
横井ゆは菜 11 2A+3T+2T   9.68 X 0.54 10.22 1.333
永井優香 2 2A+3T   7.50   0.42 7.92 1.000

割と使い手の多い2A-3T  ルール上これがショートに入ることはあり得ないので、全選手フリーでの要素となります。最高評価は樋口新葉選手でした。樋口選手のフリーは、セカンドトーループ二つが全選手のコンビネーションジャンプの中で最高評価ということで、本当に今回はしっかりジャンプが決まったんだなあ、というのが見て取れます。

ジュニアから河辺愛菜選手が3連続で入れて2番目の評価。トリプルアクセルも跳ぶ選手ですからこのコンビネーションは点が取りやすいのかもしれませんね。川畑選手と二人、世界ジュニアでは6位7位にあたりに並んで入って、来シーズンの3枠を取ってきていただけたら嬉しいです。

このコンビネーションはジュニアの評価が高く、ほかにも吉田陽菜選手、吉岡詩果選手と入っています。また、シニアに上がってますが三宅咲綺選手が、3T-3Tのコンビネーションに続いて高評価で入っています。総合では12位に入った選手。まだルッツやフリップをあまり飛んでいないので、全体では伸び切っていないですが、年々点を伸ばしていてこの先楽しみです。

永井優香選手や、ただ一人後半1.1倍に入れつつ3連続な横井ゆは菜選手など、2A-3Tは3-3コンビネーションと同じ名前が目立ちますが、そんな中にスピンステップの方が得意そうな竹野比奈選手も名前を連ねています

 

●三連続ジャンプで平均GOEがプラス

Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
紀平梨花 8 2A+2T+2Lo   6.93 X 0.85 7.78 2.667
河辺愛菜 5 2A+3T+2T   8.80   1.02 9.82 2.444
新田谷凜 8 2A+2T+2Lo   6.93 X 0.61 7.54 1.778
三宅咲綺 7 3T+2T+2Lo   7.92 X 0.78 8.70 1.778
樋口新葉 9 3Lz+2T+2Lo   9.79 X 1.01 10.80 1.667
吉岡詩果 6 3Lz+2T+2T   9.35 X 0.93 10.28 1.556
横井ゆは菜 11 2A+3T+2T   9.68 X 0.54 10.22 1.333
永井優香 7 2A+2T+2Lo   6.93 X 0.33 7.26 1.000
山下真瑚 1 3Lz<+3T+2T < 10.22   0.13 10.35 0.333

 三連続ジャンプはフリーにしかない要素です。同じ3連続の中でも難度がずいぶん違うという部分はあるのですが、三連続であるという条件だけで抜き出すと最高評価は紀平梨花選手でした。3連続は1.1倍ボーナスタイムに入れる選手が目立ちます。セカンドトーループで入れる場合はダブルアクセル起点になるようです。ほとんどの選手にとっては3回転-3回転の二連続ジャンプより、3-3を含むない三連続ジャンプの方が難易度が低く、後半に入れやすい心理もあるでしょうか。世界では三連続で三つ目3Sというコンビネーションがそれなりに使われていますが、全日本では竹野比奈選手が2A-1Eu-3Sとして試みた一例のみでした。残念ながら最後のトリプルサルコウが回転不足なうえ転倒でしたけれど。

 

●単独三回転で平均GOE+2.000以上

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP 坂本花織 5 3Lo   5.39 X 1.75 7.14 3.667
SP 紀平梨花 4 3Lo   5.39 X 1.47 6.86 3.111
SP 横井ゆは菜 4 3F   5.30   1.51 6.81 2.889
SP 川畑和愛 5 3Lo   5.39 X 1.26 6.65 2.556
SP 山下真瑚 4 3Lo   5.39 X 1.12 6.51 2.333
SP 永井優香 2 3Lz   5.90   1.35 7.25 2.333
FS 紀平梨花 3 3F   5.30   1.74 7.04 3.333
FS 紀平梨花 11 3Lo   5.39 X 1.61 7.00 3.333
FS 紀平梨花 5 3A   8.00   2.51 10.51 3.111
FS 本田真凜 3 3Lo   4.90   1.47 6.37 2.889
FS 紀平梨花 1 3S   4.30   1.11 5.41 2.667
FS 樋口新葉 3 3S   4.30   1.17 5.47 2.667
FS 樋口新葉 5 3Lo   4.90   1.33 6.23 2.667
FS 川畑和愛 2 3Lo   4.90   1.12 6.02 2.333
FS 津内胡菜 1 3Lz   5.90   1.35 7.25 2.333
FS 川畑和愛 9 3S   4.73 X 0.86 5.59 2.111
FS 三宅咲綺 4 3S   4.30   0.92 5.22 2.111
FS 山下真瑚 3 3Lo   4.90   0.98 5.88 2.000

単独三回転の最高評価は坂本花織選手のショートプログラム3Loでした。坂本選手のトリプルループは、昨シーズンの国際試合の単独三回転ジャンプとして最高評価でもありますし、本当にいいジャンプを飛びます。

フリーでは紀平梨花選手のトリプルアクセルが最高評価でした。これ、加点として、ではなくて、+5~-5のGOEとして、なので、ほかの選手のすべての3回転ジャンプより、紀平選手の3回転半ジャンプの方が評価が高かった、という意味になります。紀平選手はショートフリーで単独ジャンプを6回飛んでいますが、ショートのトリプルアクセル以外はすべて平均GOE+2以上のクリーンなジャンプでした。これが日本のトップですし、こうでないと世界のトップで戦えない、ということなのだろうとも思います。

ジャンプ苦手感を最近は出している本田真凜選手ですが、フリーのトリプルループは高評価で、単独三回転ジャンプとして紀平選手に次ぐ評価を受けていました。

フリー24位に終わった津内胡菜選手ですが、冒頭のトリプルルッツは平均GOE+2.333がつく高評価ジャンプでした。単独のトリプルルッツは延べ23人が要素として入れていますが、ショートの永井優香選手と並んでの最高評価です。女子シングルで全日本に出てくる選手は、結果として下位に終わっても、それぞれ何か一つはトップに引けを取らないものを持っている、ということの現れに感じました

 

●単独ダブルアクセル 平均GOE+2.000以上

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP 横井ゆは菜 1 2A   3.30   1.13 4.43 3.444
SP 樋口新葉 1 2A   3.30   1.08 4.38 3.333
SP 宮原知子 2 2A   3.30   0.99 4.29 3.111
SP 坂本花織 3 2A   3.30   1.04 4.34 3.111
SP 山下真瑚 2 2A   3.30   0.90 4.20 2.667
SP 本田真凜 4 2A   3.63 X 0.80 4.43 2.444
SP 永井優香 4 2A   3.63 X 0.75 4.38 2.333
SP 川畑和愛 1 2A   3.30   0.71 4.01 2.222
SP 笠掛梨乃 4 2A   3.30   0.71 4.01 2.222
SP 野比 4 2A   3.63 X 0.71 4.34 2.111
SP 廣谷帆香 5 2A   3.63 X 0.66 4.29 2.000
FS 坂本花織 1 2A   3.30   1.32 4.62 4.000
FS 横井ゆは菜 1 2A   3.30   1.23 4.53 3.667
FS 樋口新葉 1 2A   3.30   1.04 4.34 3.111
FS 宮原知子 1 2A   3.30   0.94 4.24 2.778
FS 本田真凜 2 2A   3.30   0.80 4.10 2.333

単独ダブルアクセル、というのはショートプログラムでほとんどの選手が入れてくる基本要素です。ただ、ショートでトリプルアクセルを飛んだ紀平梨花選手や吉田陽菜選手は、ショートフリー通じて単独ダブルアクセルという要素がありません。

最高評価はフリーの坂本花織選手で+4.000 フリーのジャンプはひどかった坂本選手ですが、冒頭は最高評価で入っていました。本当は、この時期にはトリプルアクセルになっているはずだったんでしょうね・・・。それに次ぐのは横井ゆは菜選手、樋口新葉選手。トリプルアクセルの練習を積んできた、という選手たちが単独ダブルアクセルの評価は高いです。

そんな中に宮原知子選手の名前もあります。本田真凜選手もショートフリー共に名前は言ってますし、上位に来る選手はトリプルアクセルを飛ばない限りは単独ダブルアクセルでしっかり高評価を得られる、ってことなんでしょうきっと。

 

 ●レイバックスピン 平均GOE+2.500以上

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS 宮原知子 12 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.000
FS 紀平梨花 12 LSp4   2.70   1.00 3.70 3.778
SP 本田真凜 5 LSp4   2.70   0.89 3.59 3.444
FS 本田真凜 12 LSp4   2.70   0.89 3.59 3.333
SP 野比 7 LSp4   2.70   0.89 3.59 3.222
FS 河辺愛菜 4 LSp4   2.70   0.85 3.55 3.222
SP 紀平梨花 7 LSp4   2.70   0.81 3.51 3.111
SP 磯邉ひな乃 7 LSp4   2.70   0.73 3.43 2.778
SP 松千 3 LSp4   2.70   0.73 3.43 2.667
FS 磯邉ひな乃 9 LSp4   2.70   0.69 3.39 2.667
FS 千葉百音 12 LSp4   2.70   0.69 3.39 2.667
SP 横井ゆは菜 2 LSp4   2.70   0.69 3.39 2.556
SP 井上千尋 6 LSp4   2.70   0.73 3.43 2.556
FS 吉岡詩果 11 LSp4   2.70   0.69 3.39 2.556

スピンの中で、女子シングルではレイバックスピンの使用率が極めて高いことと、比較的容易ならしく高評価選手が多いので、これだけ個別に抜き出しました。

レイバックスピンの最高評価は宮原知子選手。ショートはレベル3で、あれ、どうしたの? という感じでしたが、フリー、本人もはっきりわかるくらいによくない演技だったにもかかわらず最後の要素であるレイバックスピンはしっかり演じて最高評価。こういうところはさすがです。

二番目に紀平選手を挟んで、三番目に本田真凜選手が入ります。その次に竹野比奈選手。スピンの評価が高い選手が続きます。

ジュニアからもレイバックスピンの高評価選手が複数入ってきます。川畑和愛選手の名前がないですが、それはレイバックスピンの要素を入れていないためです。

 

●レイバックスピン以外のスピンでレベル4の平均GOE+2.500以上

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS 宮原知子 4 FCSp4   3.20   1.05 4.25 3.444
FS 紀平梨花 4 FCSp4   3.20   1.05 4.25 3.333
FS 紀平梨花 9 CCoSp4   3.50   1.20 4.70 3.333
SP 宮原知子 6 FCSp4   3.20   1.05 4.25 3.222
SP 本田真凜 7 CCoSp4   3.50   1.05 4.55 2.889
SP 紀平梨花 3 FCSp4   3.20   0.87 4.07 2.667
FS 松原星 5 FSSp4   3.00   0.81 3.81 2.667
SP 横井ゆは菜 7 CCoSp4   3.50   0.95 4.45 2.556
FS 松原星 4 CCoSp4   3.50   0.95 4.45 2.556

レイバックスピン以外でも最高評価は宮原知子選手でした。紀平梨花選手、本田真凜選手と、レイバックスピンと同じ名前が上位に連なります。レイバックスピンと異なるのは、松原星選手。高校生だった昨シーズンの11位から下げて今回は16位でしたが、フリーのスピン二つは高評価でした。

 

 ●ステップレベル4

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
FS 樋口新葉 11 StSq4   3.90   1.56 5.46 4.000
SP 坂本花織 7 StSq4   3.90   1.50 5.40 3.889
FS 紀平梨花 6 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.556
SP 樋口新葉 7 StSq4   3.90   1.34 5.24 3.444
SP 吉岡詩果 6 StSq4   3.90   0.89 4.79 2.333
SP 野比 6 StSq4   3.90   0.78 4.68 2.000

今回、ステップのレベル4は8選手で10例のみでした。樋口新葉選手と竹野比奈選手の二人は、ショートフリー共にレベル4です。最高評価は樋口新葉選手のフリー。レベル4で平均GOE4.0ともなると、世界のトップと並ぶ水準です。シニアのトップ選手が上から並ぶ中、ジュニアの吉岡詩果選手も名を連ねています。

総合20位に終わった佐藤伊吹選手や、フリーに進めなかった竹野仁奈選手もレベル4を取っていました。

 

●ステップレベル3で平均GOE+2.000以上

  Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
SP 宮原知子 4 StSq3   3.30   1.41 4.71 4.222
FS 宮原知子 6 StSq3   3.30   1.32 4.62 4.000
SP 本田真凜 6 StSq3   3.30   1.27 4.57 3.778
SP 紀平梨花 6 StSq3   3.30   1.13 4.43 3.556
FS 坂本花織 5 StSq3   3.30   1.08 4.38 3.333
FS 本田真凜 6 StSq3   3.30   1.04 4.34 3.222
SP 横井ゆは菜 6 StSq3   3.30   0.94 4.24 2.778
FS 川畑和愛 5 StSq3   3.30   0.85 4.15 2.556
SP 永井優香 5 StSq3   3.30   0.75 4.05 2.333
FS 横井ゆは菜 5 StSq3   3.30   0.80 4.10 2.333
FS 河辺愛菜 6 StSq3   3.30   0.71 4.01 2.333
SP 松田悠良 6 StSq3   3.30   0.66 3.96 2.000
SP 大庭雅 7 StSq3   3.30   0.66 3.96 2.000

レベル3ではありますが、宮原知子選手が平均GOEで4.000以上をショートフリー共に並べました。総合で上位に入ってくる選手は、ステップがレベル3になることはあっても、高いGOEを得てきます。

総合成績で下位の方になってしまった松田悠良選手、大庭雅選手ですが、さすがかつてはグランプリシリーズに出ていただけあってか、こういうところで名前が入ってきました。

 

●コレオシークエンス 平均GOE+2.000以上

Name   Elements    BaseValue   GOE Scores  
宮原知子 11 ChSq1   3.00   2.07 5.07 4.222
紀平梨花 10 ChSq1   3.00   1.93 4.93 3.889
坂本花織 10 ChSq1   3.00   1.71 4.71 3.444
新田谷凜 11 ChSq1   3.00   1.43 4.43 2.889
本田真凜 11 ChSq1   3.00   1.50 4.50 2.889
川畑和愛 11 ChSq1   3.00   1.43 4.43 2.778
野比 11 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.222
樋口新葉 6 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.111

コレオシークエンスはフリーにしかない要素なので、全員フリーでの実施です。

これも最高評価は宮原知子選手。ただ一人平均4.0を超えてきました。

一方、不思議なもので、ステップではレベル4のGOE4.00をたたき出した樋口選手、同じフリーでコレオシークエンスでは平均GOE2.111にとどまっています。コレオで上位と1点差付けられる、というのは世界で勝負していく中ではちょっと苦しい。ただ、ほとんどの選手が、ジャンプ要素がすべて終わった後でコレオシークエンスが入って来るのに対し、全体の中盤でコレオシークエンスが入ってくる樋口選手は、力を入れきれない部分があるでしょうか。樋口選手はステップの方がジャンプが終わった後に入れているので、そういった体力バランスの点で影響があるのかもしれません。

 

 

満遍なく点が取れている選手、総合では上位にいたけれど要素別を見ると偏りがある選手、総合では思うような順位にはならなかったけれど一つ一つの要素では、流石と言えるようなものを見せてくれた選手、トータルでは上位に及ばないけれど一つの要素ではトップに引けを取らないものを持っている選手。様々いました

 

以上、全日本選手権19の女子シングル振り返り、数値編でした。