本田真凜 19-20

2001年8月21日生まれ

シニア3シーズン目

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所属:JAL 青森山田高校

スポンサー関連: JAL アクアバンク EQWEL ほか

CM:シャープAQUOS ガーナアイス ガーナチョコレート 読売新聞 コーセー

マネジメント会社:IMG

シーズン獲得賞金:$0

世界ランキング:33位

シーズンランキング:31位

シーズンベストスコア 179.26(56位) スケートカナダ

ショートプログラムシーズンベスト 65.92 全日本選手権

 (国際大会の最高は61.73 スケートカナダ)

フリーシーズンベスト 120.06 スケートカナダ

ショートプログラム楽曲: Seven Nation Army

フリープログラム楽曲: La La Land より

スピンレベル4率 27/30=90.0%(国際試合22/24=91.7%)

ステップレベル4率 4/10=40.0%(国際試合4/8=50.0%)

スピンオールレベル4 2/5(国際試合2/4)

スピンステップオールレベル4 1/5(国際試合1/4)

ジャンプ回転不足率  20/50=40.0%(国際試合15/40=37.5%)

ジャンプ回転不足なし試合 0/5(国際試合0/4)

スピンステップオールレベル4ジャンプの回転不足もなしの試合 0/5

 

 ●本田真凜選手の19-20シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP TSS SP TES SP PCS FS TSS FS TES FS PCS
CS Nebelhorn Trophy 5 174.01 58.08 27.16 30.92 115.93 54.77 62.16
GP Skate Canada 6 179.26 59.20 27.95 31.25 120.06 57.44 62.62
GP Cup of China 7 168.09 61.73 30.59 32.14 106.36 44.57 62.79
NC 全日本選手権 8 181.34 65.92 32.92 33.00 115.42 51.79 64.63
IC Bavarian Open 2 178.24 61.72 32.00 30.72 116.52 56.08 61.44

本田真凜選手は今シーズン国際試合4試合と全日本選手権に出場しました。このほかに国内の地方ローカル大会にも出場していますが、それらは省きます。

シーズン初戦はチャレンジャーシリーズネーベルホルン杯。ショートフリー共にジャンプが決まらず得点が伸び悩み174.01でスタートします。

グランプリシリーズを今年も2戦確保。初戦のスケートカナダは交通事故という大事件の直後でショートはやはりジャンプ決まらず60点に届きません。フリーは体調不良を考慮に入れてか大幅に構成を落としましたが、結果としてジャンプで回転不足なし、とまずまずの出来で今シーズン唯一の120点越えとなりました。

グランプリ二戦目は中国杯。ここで初めて今シーズンショートで60点越えの61.73 フリーは得点伸びず106.36に終わり、シーズンワーストのトータル168.09に終わりましたが、スピンステップはオールレベル4としぶとく点を拾ったことで7位に入り、ランキングポイントは確保しています。

全日本はショートで久しぶりに笑顔で負われる出来で国内参考記録ながら65.92と、以前の水準のスコアにまで戻ってきて最終グループ入り。ただ、回転不足が二つあったことも事実です。フリーはその流れで回転不足4つ、2回転になるもの1つと、ジャンプで点が伸びず、トータルで何とか180点には乗せたものの8位に終わりました。

シーズン後半は国際B級大会にエントリー。ノービス時代以来のハバリアンオープンで178.24  得点は伸びませんでしたが、順位としては紀平梨花選手に次ぐ2位となりました。

 

本田真凜選手の今シーズンの要素別得点

Grade Event Pl Total TES PCS Jump Spin Step
CS Nebelhorn Trophy 5 174.01 81.93 93.08 46.90 21.21 13.82
GP Skate Canada 6 179.26 85.39 93.87 53.20 18.67 13.52
GP Cup of China 7 168.09 75.16 94.93 38.46 22.41 14.29
NC 全日本選手権 8 181.34 84.71 97.63 48.59 22.71 13.41
IC Bavarian Open 2 178.24 88.08 92.16 53.44 21.80 12.84

要素別は5試合全試合で技術点寄り演技構成点の方がはっきりと高くなっています。PCSの一番高いスコアは94.93 中国杯はトータルスコアが168.09で終わっているのですが、トータル160点台の選手がPCSで合計95点近く出ているというのは、今シーズン他におらず破格のスコアです。今シーズンPCSで94.93というのは全体で24位。シーズンベストスコア順位を考えると極めて高い評価と言えます。

ジャンプが苦手要素。中国杯の38.46はあまりにあれですが、良かった方の試合スケートカナダハバリアンオープンでも53点台に終わっていて、これは順位に直すと100位近いです。このスコアだとちょっと苦しい。

スピンは22点台までは出ます。得意とは言えませんが、180点前後の選手としては普通くらいです。

ステップ系要素は中国杯で14.29をマーク。日本人選手はステップ系要素が得意な選手が多く、宮原選手、坂本選手、紀平選手と、評価が高すぎて目立てませんが、実際には本田選手も世界で見ても12番目のスコアとなっており、かなりの得意要素になっています。

 

本田真凜選手のスケート偏差値

Event Pl Total Jump Base Jump GOE Spin Step PCS
Nebelhorn Trophy 5 54.32 47.14 54.14 52.49 62.54 59.12
Skate Canada 6 55.75 49.35 59.84 44.07 61.18 59.64
Cup of China 7 52.71 45.20 44.06 56.46 64.67 60.33
全日本選手権 8 56.31 50.27 49.49 57.46 60.69 62.10
Bavarian Open 2 55.47 52.43 52.74 54.44 58.11 58.51

160点後半から180点前半というスコアは、偏差値にすると55前後になります。

ジャンプの偏差値が低め。基礎点から50を割ることがありますし、GOEも50を割って来る。スケートカナダのように構成を落とすとGOEで60近い偏差値が出せるのですが・・。

スピンはスケートカナダがしくじってますが後は50台中盤でトータルスコア並みの偏差値ですから、本人比で得意でも不得意でもない普通の位置と見てよいのでしょう。

ステップは中国杯で偏差値60台半ば。それ以外の試合も偏差値60に達していて、やはり得意要素となります。

PCSも60前後。トータルスコアから見ると高評価を得ている側にあります。

 

この偏差値見ると不思議なのですが、各要素で一番いい点になった試合がほぼばらばらです。

ベストスコアは全日本で出てますが、ジャンプの基礎点はハバリアンオープンで一番高くなりました。ジャンプのGOEは難易度下げたスケートカナダで高くなり、スピンは全日本が良いのですが、ステップは中国杯が高いです。

各要素でいいものが全部一試合にそろえば190点くらいまでは出せるのですが、なかなかそれが揃わないようです。

 

 

本田真凜スケート偏差値

レーダーチャートははっきりと左よりです。

ステップとPCSで稼ぐ構図。魅せるスケートなのだけど、今の競技会ルールだと不利になる、というチャート構造になってしまっています。

 

●シーズン最高のショートプログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
Bavarian Open 1 3Lo+3T   9.10   1.37 10.47 2.714
Bavarian Open 2 3F< 4.24   -2.12 2.12 -5.000
Bavarian Open 3 FSSp4   3.00   0.48 3.48 1.429
Bavarian Open 4 2A   3.63 x 0.53 4.16 1.429
Bavarian Open 5 LSp4   2.70   0.65 3.35 2.429
Bavarian Open 6 StSq3   3.30   0.92 4.22 2.714
Bavarian Open 7 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.000
Bavarian Open   TES   29.47   2.53 32.00  

ショートプログラムのシーズン最高基礎点は29.47でした。30点に乗っていないのは、上位で勝負しようとすると苦しいです。トリプルアクセル無しの究極としてシェルバコワ選手の33.78がありますが、そこまでいかないにしても32点台を上位は持っています。

まず、最高基礎点の時でも回転不足がある、というのが苦しい状態です。フリップの回転不足を解消できればそれだけで1.06基礎点が上がります。また、ステップをレベル4に持っていければ0.6上がります。この二つで31.13まで基礎点を上げることができます。

まず目指すのはその31点台の基礎点になっているのだろうと思われます。

 

●シーズン最高のフリープログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
Bavarian Open 1 3Lo+3T   9.10   1.37 10.47 2.714
Bavarian Open 2 3F< 4.24   -2.12 2.12 -5.000
Bavarian Open 3 FSSp4   3.00   0.48 3.48 1.429
Bavarian Open 4 2A   3.63 x 0.53 4.16 1.429
Bavarian Open 5 LSp4   2.70   0.65 3.35 2.429
Bavarian Open 6 StSq3   3.30   0.92 4.22 2.714
Bavarian Open 7 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.000
Bavarian Open   TES   29.47   2.53 32.00  

フリーの基礎点最高は51.25 これはかなり厳しいスコアです。

回転不足が二つ、ダブルアクセルは一つシングルになり、フリップはリピート扱いで基礎点を引かれています。

2回飛ぶジャンプはフリップとループ。ルッツが構成にありません。

まず、この構成でジャンプをしっかり飛べた場合、8番目の3Fはおそらく3F-2Tのコンビで10番目の要素は単独2Aだと考えられますので、その前提で計算すると、56.87まで基礎点は上がります。これでもまだ50点台半ばです。ステップをレベル4に上げられれば57.47までは上がります。それがこの構成のままでの限界です。

これより上げていくにはルッツの投入が求められます。

上位で戦う選手は基礎点60点を超えてくるのですが、そこと並んでいくには、ルッツを入れてセカンド3Tを2つ入れるか、今の構成のまま高いGOEを得ていくかの選択になっていきます。

 

●平均GOE+2.600以上

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy FS 6 StSq4   3.90   1.40 5.30 3.571
Nebelhorn Trophy SP 6 StSq3   3.30   1.12 4.42 3.429
Skate Canada SP 6 StSq3   3.30   1.08 4.38 3.333
全日本選手権 SP 6 StSq3   3.30   1.27 4.57 3.333
Bavarian Open FS 6 StSq3   3.30   1.12 4.42 3.286
全日本選手権 SP 5 LSp4   2.70   0.89 3.59 3.111
Nebelhorn Trophy SP 5 LSp4   2.70   0.81 3.51 3.000
Nebelhorn Trophy SP 7 CCoSp3V   2.25   0.68 2.93 3.000
Nebelhorn Trophy FS 12 LSp4   2.70   0.81 3.51 3.000
Skate Canada FS 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
Cup of China SP 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
全日本選手権 FS 12 LSp4   2.70   0.89 3.59 3.000
全日本選手権 FS 6 StSq3   3.30   1.04 4.34 2.889
Cup of China FS 6 StSq4   3.90   1.11 5.01 2.778
Cup of China FS 12 LSp4   2.70   0.73 3.43 2.778
Nebelhorn Trophy FS 5 CCoSp4   3.50   0.98 4.48 2.714
Bavarian Open SP 1 3Lo+3T   9.10   1.37 10.47 2.714
Bavarian Open SP 6 StSq3   3.30   0.92 4.22 2.714
Bavarian Open FS 1 3Lo   4.90   1.37 6.27 2.714
Skate Canada SP 5 LSp4   2.70   0.69 3.39 2.667

評価の高い要素はやはりステップが並んでいます。ステップは平均GOEで+3を超える要素が軒並み並んでいます。スピンからは主にレイバックスピンが高評価。

一方、ジャンプはあまり高評価がないのですが、ハバリアンオープンでは、ショートフリー共に冒頭のループからのジャンプが高評価でした。

 

●3連続ジャンプ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy FS 8 3Lo<+1Eu+2S 6.29 x -0.31 5.98 -0.857
Skate Canada FS 8 2A+1Eu+2S   5.61 x 0.28 5.89 0.889
Cup of China FS 8 2A+2T+2Lo< 6.56 x -0.24 6.32 -0.667
Bavarian Open FS 7 3Lo+2T+2Lo   8.69 x 0.98 9.67 1.857
全日本選手権 FS 8 3F<!+2T<+2Lo ! 7.68 X -0.91 6.77 -1.667

3連続ジャンプは5回飛んで回転不足が3回ありました。GOEがプラスになったのは2回だけと、成功率は高くありません。ハバリアンオープンの3Loからの3連続が唯一、ある程度の難易度と評価が両立していました。

どの試合でもこれくらいの評価がもらえるとよいのですが。

  

●セカンド三回転

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy SP 1 3Lo<+3T 8.12   0.34 8.46 0.857
Nebelhorn Trophy FS 2 3F+3T   9.50   1.27 10.77 2.286
Skate Canada SP 1 3Lo+3T< 8.26   -0.07 8.19 -0.111
Cup of China SP 1 3Lo+3T< 8.26   -0.21 8.05 -0.444
Bavarian Open SP 1 3Lo+3T   9.10   1.37 10.47 2.714
Bavarian Open FS 2 1A+3T   5.30   0.50 5.80 1.143
全日本選手権 SP 1 3Lo+3T< 8.26   0.14 8.40 0.444

ジャンプはあまり得意ではないと言いつつも、セカンド三回転は普通に要素として入ってきます。

ショートでは基本的に冒頭に3Lo-3Tのコンビネーションを飛びます。残念ながら5分の4で回転不足が出てしまっていますが、ハバリアンオープンは決めてきて、GOE+2.714の高評価です。

フリーではネーベルホルン杯で3F-3Tと難易度高めな組み合わせで成功させました。

現在のジャンプの構成からすると、セカンド3回転をフリーで2回入れる必要はない、というか2回入れると、余るジャンプが出てきてしまうので1回しか入れられないのですが、その場合はハバリアンオープンのように、ダブルアクセルからの組み合わせにするのが点が取りやすいのではないかと思います。ハバリアンオープンでは、1Aになってしまっていますけれど。

 

●単独のルッツとフリップ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy SP 2 2F* * 0.00   0.00 0.00  
Nebelhorn Trophy FS 1 3Lz< 4.72   -0.09 4.63 -0.286
Skate Canada SP 2 2F!* * 0.00   0.00 0.00  
Skate Canada FS 1 3F! ! 5.30   0.15 5.45 0.333
Cup of China SP 2 3F< 4.24   -2.12 2.12 -5.000
Cup of China FS 1 3F< 4.24   -1.58 2.66 -3.667
Cup of China FS 2 3F<<+REP <<  1.26   -0.82 0.44 -4.222
Bavarian Open SP 2 3F< 4.24   -2.12 2.12 -5.000
Bavarian Open FS 4 3F< 4.24   -0.59 3.65 -1.286
Bavarian Open FS 8 3F<+REP 3.26 x -2.12 1.14 -5.000
全日本選手権 SP 2 3F<! ! 4.24   -0.42 3.82 -0.778
全日本選手権 FS 1 3Lz< 4.72   -2.36 2.36 -4.444
全日本選手権 FS 4 2F! ! 1.80   -0.08 1.72 -0.333
全日本選手権 FS 10 3F<! ! 4.66 X -0.85 3.81 -1.778

単独ジャンプの成功率も高くないのが痛いところ。

ルッツは今シーズン2回チャレンジして2回とも回転不足でした。

フリップもショートでは5回飛んで2回は2回転になって零点。3回は回転不足となっています。フリーのフリップも回転不足4回、ダウングレード1回、2回転になったもの1回で、回転足りたのは1回だけで、そこでも!がついてしまっています。

ルッツがだめでもフリップが得意ならもう少し点が出せるのですが、フリップもうまく跳べていないのが苦しいところです。

 

●単独のループとサルコウ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy FS 3 3S   4.30   0.95 5.25 2.143
Nebelhorn Trophy FS 7 3Lo< 4.31 x -1.96 2.35 -5.000
Skate Canada FS 3 3S   4.30   0.86 5.16 2.000
Skate Canada FS 7 3Lo   5.39 x 1.12 6.51 2.222
Cup of China FS 3 3S   4.30   1.11 5.41 2.556
Cup of China FS 7 3Lo   5.39 x 0.70 6.09 1.556
Bavarian Open FS 1 3Lo   4.90   1.37 6.27 2.714
Bavarian Open FS 3 3S   4.30   0.60 4.90 1.571
全日本選手権 FS 3 3Lo   4.90   1.47 6.37 2.556

ループとサルコウは比較的成功率高く入っています。

単独ループはネーベルホルン杯こそ転倒していますが、あとは加点がついています。サルコウも4回飛んで4回成功です。

これくらい成功率あると、安心して見ていられます。

 

●単独のアクセル

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy SP 4 2A   3.63 x 0.79 4.42 2.571
Nebelhorn Trophy FS 4 2A   3.30   0.53 3.83 1.571
Nebelhorn Trophy FS 10 1A   1.21 x 0.00 1.21 0.000
Skate Canada SP 4 2A   3.63 x 0.71 4.34 2.222
Skate Canada FS 4 2A   3.30   0.80 4.10 2.444
Cup of China SP 4 2A   3.63 x 0.57 4.20 1.667
Cup of China FS 4 1A   1.10   0.05 1.15 0.667
Bavarian Open SP 4 2A   3.63 x 0.53 4.16 1.429
全日本選手権 SP 4 2A   3.63 X 0.80 4.43 2.111
全日本選手権 FS 2 2A   3.30   0.80 4.10 2.000

単独アクセルはそれなりの成功率です。ただ、10回飛んで2回はシングルアクセルになってしまっているのは残念なところ。GOEは2点台は出ています。

 

●ステップシークエンスとコレオシークエンス

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
Nebelhorn Trophy SP 6 StSq3   3.30   1.12 4.42 3.429
Nebelhorn Trophy FS 6 StSq4   3.90   1.40 5.30 3.571
Nebelhorn Trophy FS 11 ChSq1   3.00   1.10 4.10 2.286
Skate Canada SP 6 StSq3   3.30   1.08 4.38 3.333
Skate Canada FS 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
Skate Canada FS 11 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.222
Cup of China SP 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
Cup of China FS 6 StSq4   3.90   1.11 5.01 2.778
Cup of China FS 11 ChSq1   3.00   1.21 4.21 2.556
Bavarian Open SP 6 StSq3   3.30   0.92 4.22 2.714
Bavarian Open FS 6 StSq3   3.30   1.12 4.42 3.286
Bavarian Open FS 11 ChSq1   3.00   1.20 4.20 2.429
全日本選手権 SP 6 StSq3   3.30   1.27 4.57 3.333
全日本選手権 FS 6 StSq3   3.30   1.04 4.34 2.889
全日本選手権 FS 11 ChSq1   3.00   1.50 4.50 2.556

ステップの評価は高いです。5試合で10回あって、一番低い評価でもGOE+2.556

平均GOEが+3以上が多く、レベル4がしっかり取れればステップ一つで5点に届きます。シーズン後半、全日本以降、ステップがレベル3になってしまっているのは惜しまれます。

不思議なのはコレオシークエンス。評価は基本的に+2台です。多くの選手が、フリーではステップとコレオで、あとの方にある要素で評価が高くなるという傾向があるのですが、本田真凜選手は、5試合すべて、あとの方にあるコレオよりも、中盤に入っているステップのGOEの方が高くなっています。

これは、体力的な問題なのでしょうか。確かに終盤のコレオは、もう少しスパイラルが長めでもいいし、もっと流れと勢いのある振りでもいいかなあ、とも感じました。

 

一つ一つは載せませんが、スピンはレベル4率が90%に達しました。90%超えてくるとトップ選手の水準と言えそうです。例えば、今シーズンのザギトワ選手が90.5%でした。

昨シーズンはレベル4率が3分の2しかありませんでしたから、そこから比べるとだいぶレベル4率が上がりました。

ステップのレベル4も昨シーズンは1回だけでしたので、スピンステップでレベル4を取るのが普通、となってきたのが、昨シーズンから今シーズンへ向けての一番大きな進歩なんだろうと見て取れます。 

 

今シーズンがシニア3シーズン目の本田真凜選手。旧ルールではありますが、200点スコアを持っている一人です。残念ながら、成績としては一番悪いシーズンとなってしまいました。全日本こそ昨シーズンの二桁順位から8位まで戻しましたが、国際大会でのシーズンベストが180点に届かず終わってしまっています。

世界ランキングも高くないので、来シーズンのグランプリシリーズの出場枠獲得は微妙な情勢。二枠はまずない、一枠だけならなんとか、というあたりの位置にいるでしょうか。

ジャンプの手直し、というのがアメリカに渡るにあたっての課題だったようですが、これはなかなか進んでいないのか、進んでいる途中、一旦壊している途中なのか、まだ結果にまではつながっていません。

それでも、スピン、ステップはレベルアップして、悪いながらも点を確保する、ということができるようになりました。

今の段階だと、もうルッツ、フリップ無し、の構成にしてしまって、基礎点低めでも加点を稼いで、ショートでTES36のPCS32、フリーでTES66、PCS66で合計200点 というのを狙うのが確率高くてよいようにも感じます。

ただ、それは、引退する最後のシーズンにすることで、まだ発展途上の時期には、フリップも入れ、3-3も入れ、さらにはルッツを入れようとしていく、というのでたぶん良いのでしょう。ルッツ無くてもフリップがちゃんと降りられるようになれば200点までは問題なく出せるように戻ります。計算上。

 

今シーズンのショートプログラムは昨シーズンからの持越しのセブンネーションアーミー。フリーはラ・ラ・ランド。なんか、赤着ても青着ても、あるいはピンク着ても、何着ても似合ってる感があるのはすごいなと。それも才能だよな、と思います。

フリーは、ロミオとジュリエットトゥーランドット、Loversと来てのラ・ラ・ランド。ストーリー性のある濃い楽曲が好みなようですが、そういったものが似合ってるように感じます。

 

シニアに上がって以降いろいろな意味で苦労をしてきた選手なのだと思います。それこそ、ただ見ているだけのファンからは想像もできないような苦労をしてきたのだと思います。

結果の出せない苦しい時期が続いていますが、この4月で大学生になったばかり。他の競技なら、まだまだこれからという時期です。

息の長い活躍を期待したいと思います。