本田ルーカス剛史 19-20

2002年9月15日生まれ

ジュニア4シーズン目

 

所属:綾羽高校

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シーズン獲得賞金:$0

世界ランキング:-位

シーズンランキング:-位

シーズンベストスコア 209.96 (-位) 全日本選手権

ショートプログラムシーズンベスト 75.72 全日本選手権

フリーシーズンベスト 134.24 全日本選手権

ショートプログラム楽曲: 

フリープログラム楽曲:

スピンレベル4率 26/36=72.2%

ステップレベル4率 0/12=0.00%

スピンオールレベル4 1/6

スピンステップオールレベル4 0/6

ジャンプ回転不足率  7/60=11.7%

ジャンプ回転不足なし試合 2/6

スピンステップオールレベル4ジャンプの回転不足もなしの試合 0/6

 

 ●本田ルーカス剛史選手の19-20シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP TSS SP TES SP PCS FS TSS FS TES FS PCS
RT 近畿選手権 4 171.53 61.38 29.54 31.84 110.15 48.29 62.86
RT 西日本選手権 2 191.19 67.23 36.48 31.75 123.96 59.96 65.00
NJ 全日本ジュニア 3 194.75 74.14 39.99 34.15 120.61 59.81 61.80
NC 全日本選手権 11 209.96 75.72 41.79 33.93 134.24 63.38 70.86
IH 全国高等学校総合体育大会 2 199.84 75.09 42.02 33.07 124.75 57.75 67.00
NG 国民体育大会 2 179.38 67.47 35.98 32.49 111.91 52.75 61.16

 

フィギュア界で現在、「本田」と言ったら、真凜選手をはじめとした本田一家、以前なら本田武史さん、といったところでしたが、ここに新たな本田さんがやってきました。

昨シーズンは全日本ジュニア9位が一番目立った戦績、という選手です。

 

主戦場はまだ国内。近畿選手権はショートプログラム61.38と出遅れて、トータルスコアも伸びませんでしたが4位で西日本進出。西日本は近畿より伸ばして191.19と190点台到達。昨シーズンはインターハイの186.44がベストですので、国内参考記録内での話になりますが、この時点でパーソナルベストです。

 

おそらくこの選手にとって一番目指すべき大会だったのが全日本ジュニア。強い二強がいる今シーズンの日本ジュニア男子ですが、本田ルーカス剛史選手はこの全日本ジュニアで、その二強に次ぐ3位に入りました。194.75は西日本を上回るパーソナルベスト。この成績により初めての全日本選手権出場権が回ってきます。

全日本ではショート2番滑走で登場。全要素プラス評価のパーソナルベストで9位につけ後半グループに入ります。フリーもまずまずの出来でトータル209.96 初の200点台に乗せて総合11位に入ります。さすがにジュニア二強にはかなわず、世界ジュニアの切符は取れませんでしたが、シーズン後半の国際大会の派遣を勝ち取りました。また、余談ですが、高橋大輔選手が12位でその上になっています。人生の中で、オリンピックメダリストに勝ったことがある、と言う権利も得ることが出来ました。

 

年が明けてからは国内の二大会。高校生はインターハイから国体という連戦コースにはいります。インターハイは199.84とジュニアルールでの200点突破にあと一歩まで迫る出来で、佐藤駿選手に次ぐ2位に入ります。これで、全日本ジュニア、全日本に次いで、鍵山佐藤ジュニア二強以外には負けない、という3番手の位置をはっきりさせたようにも感じられる試合でした。

連戦となった国体では2位。ここはあまり伸びませんでした。

 

2月には初の国際大会派遣が叶い、ハバリアンオープンへ出場しました。ショートはトリプルアクセルがダウングレードなうえGOE-5となり点が伸ばせず69.45に終わります。フリーもトリプルアクセルが回転不足の転倒。海外デビュー即ノーミスとはいかず126.25 それでもトータルは195.70 全日本ジュニアで表彰に乗った試合よりも高い点を出して3位表彰台となりました。ジュニアカテゴリーの試合なので、残念ながらISUの世界ランキングのポイントは得られませんでした。

 

今シーズンは、この海外戦デビューにて終了となりました。

 

 ●本田ルーカス剛史選手の今シーズンの要素別得点

Grade Event Pl Total TES PCS Jump Spin Step
RT 近畿選手権 4 171.53 77.83 94.70 49.40 21.84 6.59
RT 西日本選手権 2 191.19 96.44 96.75 66.02 23.17 7.25
NJ 全日本ジュニア 3 194.75 99.80 95.95 72.07 21.49 6.24
NC 全日本選手権 11 209.96 105.17 104.79 72.00 21.95 11.22
IH 全国高等学校総合体育大会 2 199.84 99.77 100.07 71.31 22.05 6.41
NG 国民体育大会 2 179.38 88.73 93.65 61.72 20.94 6.07

要素別はTESとPCSが拮抗しています。TESはシニアの試合の全日本のみ100点に乗りました。PCSもシニアに混ざった全日本が一番いい、というジュニア勢では珍しい傾向がでています。割と大舞台で強いタイプなのでしょうか。PCS五項目平均6.5で合計97.5 平均7で105点になるので、6点台後半が今の力となります。

ジャンプは72点ほどのスコアが3回ありました。4回転ジャンプもまだ入っていませんし、今の段階ではこれくらい、という値です。

スピンは西日本選手権の23.17が最高。トップ選手でもスピンが苦手な選手にはこれを下回る選手が結構いる、という水準まで出ています。

ステップ系要素は全日本のみシニアの試合で11.22 他はコレオなしで6点台が目立ちます。この6点台のステップ系要素に、コレオ補正をしても11.22を超えるところまではなかなか行きませんので、全日本の出来がすごくよかったことがわかります。観客多いと強いタイプなんでしょうか。

 

 ●本田ルーカス剛史選手のスケート偏差値

Event Pl Total Jump Base Jump GOE Spin Step PCS
近畿選手権 4 41.66 38.75 47.67 54.44 47.83 43.87
西日本選手権 2 46.67 48.56 49.40 58.59 50.14 45.11
全日本ジュニア 3 47.58 50.23 53.72 53.35 44.53 44.63
全日本選手権 11 51.46 48.35 57.26 54.78 49.15 49.99
全国高等学校総合体育大会 2 48.88 50.05 53.13 55.10 46.51 47.12
国民体育大会 2 43.66 50.65 40.02 51.63 43.02 43.23

偏差値に直すと、200点後半まで出した全日本では平均の50を超えました。これ、シニアのチャンピオンシップ、グランプリシリーズ、チャレンジャーシリーズのスコアの平均が50になるという偏差値計算です。ジュニアで計算したら全然違う結果が出ます。ここで50を超えているということは、シニアの上位選手に混ざっても平均以上に達している、ということになります。

ジャンプは基礎点が50に達する試合がいくつかありました。ジャンプのGOEは全日本が良くて50台後半まで出ています。

スピンは50台半ば。スピンはシニアに混ざっても違和感ないスコアが出ているわけです。

ステップ系要素はまだ偏差値40台でこれから、PCSも40台でこれから、という要素です。

 

 

本田ルーカス剛史スケート偏差値

レーダーチャートはやや下に凸。ベストを出した全日本は右下のジャンプGOEが伸びていて、トップ選手がいい点を出すときの基本形通りになっています。

 

 

●シーズン最高のショートプログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
全日本選手権 1 3A   8.00   1.60 9.60 1.889
全日本選手権 2 3Lo   4.90   0.49 5.39 1.000
全日本選手権 3 CCSp3   2.80   0.28 3.08 1.000
全日本選手権 4 3Lz+3T   11.11 X 1.10 12.21 1.667
全日本選手権 5 FSSp4   3.00   0.60 3.60 1.667
全日本選手権 6 StSq3   3.30   0.66 3.96 1.778
全日本選手権 7 CCoSp4   3.50   0.45 3.95 1.111
全日本選手権   TES   36.61   5.18 41.79  

ショートプログラムの最高基礎点は36.61でした。全日本選手権で出た値ですが、構成的にはジュニアルール構成です。スピンステップでレベル3がありますが、これがレベル4になると基礎点が上がり37.61 今シーズンのジュニアルールの理論上最高基礎点に並びます。そこまでの構成は組めているということです。

 

●シーズン最高のフリープログラム基礎点構成

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores  
全日本ジュニア 1 1A   1.10   0.00 1.10 0.143
全日本ジュニア 2 3A   8.00   -4.00 4.00 -5.000
全日本ジュニア 3 3Lo   4.90   0.39 5.29 0.857
全日本ジュニア 4 FSSp4   3.00   0.36 3.36 1.286
全日本ジュニア 5 3S   4.30   0.43 4.73 1.143
全日本ジュニア 6 3Lz+3T   11.11 X 1.18 12.29 1.857
全日本ジュニア 7 2A+3T+2T   9.68 X 0.50 10.18 1.286
全日本ジュニア 8 FCCoSp4   3.50   0.14 3.64 0.429
全日本ジュニア 9 StSq2   2.60   0.36 2.96 1.429
全日本ジュニア 10 3Lz+2T   7.92 X 0.35 8.27 0.571
全日本ジュニア 11 CCoSp4   3.50   0.49 3.99 1.429
全日本ジュニア   TES   59.61   0.20 59.81  

フリーの最高基礎点は59.61 さすがにこの辺はシニアのトップ選手とは差があります。

全日本ジュニアで出した値です。四回転はなし。二回飛ぶジャンプは3Lzと3Tです。冒頭に二つアクセルを入れていますが、これはおそらく、一本目が単独トリプルアクセルで二本目に2A-3Tを入れる構成を、1本目ミスからの変更で2本目にトリプルアクセルを入れて、セカンド3Tを後半リカバリーに入れたという組み換えです。トリプルアクセル決められなかったのはいただけないところですが、1.1倍2A-3T-2Tでリカバリーしたのは素晴らしいことで、これが最終的に全日本ジュニアの表彰台、そしてシーズン後半の国際大会派遣につながったとも言えそうです。

 

●平均GOE+2.200以上

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
近畿選手権 SP 1 2A   3.30   0.99 4.29 3.200
近畿選手権 SP 6 StSq2   2.60   0.78 3.38 3.000
全国高等学校総合体育大会 SP 5 FSSp3   2.60   0.78 3.38 2.800
全国高等学校総合体育大会 SP 6 StSq2   2.60   0.69 3.29 2.800
全日本ジュニア SP 6 StSq2   2.60   0.68 3.28 2.571
西日本選手権 SP 6 StSq2   2.60   0.62 3.22 2.429
近畿選手権 SP 3 CCSp2   2.30   0.54 2.84 2.400
近畿選手権 FS 9 StSq2   2.60   0.61 3.21 2.400
全国高等学校総合体育大会 SP 1 3A   8.00   1.87 9.87 2.400
西日本選手権 FS 9 StSq3   3.30   0.73 4.03 2.286
全日本ジュニア SP 5 FSSp4   3.00   0.66 3.66 2.286
近畿選手権 SP 2 3Lo   4.90   0.98 5.88 2.200
近畿選手権 FS 11 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.200
全国高等学校総合体育大会 FS 9 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.200
全国高等学校総合体育大会 FS 11 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.200
国民体育大会 SP 6 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.200

評価の高い要素はステップが目立ちます。偏差値のところでステップ系要素は偏差値40台でまだまだ、というようなことを書きましたが、評価自体は高いです。ただ、レベル2でGOEが高くても、スコアは3点台前半までしか出ないので、得点としては伸びていないという形です。

GOEが+2まで出るジャンプが少ないのがちょっと弱いところでしょうか。ジャンプが伸びてくれば、四回転はもちろんほしいですが、その前に3回転のGOEあるいはトリプルアクセルの確率が上がってくれば、220点くらいまではすぐ出せて、二シーズン後にはグランプリシリーズも、というチャンスもある位置にいるかと思います。

 

トリプルアクセル

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
近畿選手権 FS 1 3A<< <<  3.30   -1.21 2.09 -3.800
西日本選手権 SP 1 3A   8.00   -4.00 4.00 -5.000
西日本選手権 FS 1 3A< 6.40   -3.20 3.20 -5.000
全日本ジュニア SP 1 3A   8.00   0.48 8.48 0.714
全日本ジュニア FS 2 3A   8.00   -4.00 4.00 -5.000
全日本選手権 SP 1 3A   8.00   1.60 9.60 1.889
全日本選手権 FS 1 3A   8.00   0.00 8.00 0.222
全日本選手権 FS 2 3A+REP   5.60   -2.51 3.09 -2.667
全国高等学校総合体育大会 SP 1 3A   8.00   1.87 9.87 2.400
全国高等学校総合体育大会 FS 1 3A   8.00   -2.40 5.60 -2.800
全国高等学校総合体育大会 FS 2 3A<+2T 7.70   -2.35 5.35 -3.600
国民体育大会 SP 1 3A   8.00   -0.80 7.20 -0.800
国民体育大会 FS 1 3A   8.00   -4.00 4.00 -5.000

本田ルーカス選手は四回転はまだなく、持っている最難度ジャンプはトリプルアクセルです。このトリプルアクセルもしっかり入ってきたのは今シーズンからで、昨シーズンは要素として入れようとしていたけれどダウングレードまでで終わっていました。

今シーズン要素として3Aになっていたのが13回あり、ダウングレード1、回転不足2、それ以外のGOEマイナスが6回あり、成功ジャンプは4/13となります。トリプルアクセルの確実性が増せば、200点は安定して出せるようになるように見えます。

 

●3連続ジャンプ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
近畿選手権 FS 7 2A+1Eu+2S   5.61 X 0.44 6.05 1.400
西日本選手権 FS 7 2A+2T+2Lo   6.93 X 0.33 7.26 1.143
全日本ジュニア FS 7 2A+3T+2T   9.68 X 0.50 10.18 1.286
全日本選手権 FS 7 2A+1Eu+2S   5.61 X 0.47 6.08 1.333
全国高等学校総合体育大会 FS 7 3S+2T+2Lo   8.03 X 0.43 8.46 0.800
国民体育大会 FS 7 3S+3T+2T   10.78 X 0.72 11.50 1.600

3連続ジャンプは、中身のバリエーションは様々あるのですが、7番目の要素に入れるというのだけは共通でした。これが6/6GOEプラスの成功ジャンプです。3連続は1.1倍のところに入れる選手が多く、その要素順の関係もあってか、トップ選手でもシーズン通じて全部プラス評価ということはなかなかないのですが、本田ルーカス選手は安定して三連続を決めています。全日本ジュニアや国体のように、2つ目3Tという200点レベルの選手としては高めの難易度になる3連続も決めています。

 

●セカンド三回転

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
近畿選手権 FS 6 3Lz+3T< 10.19 X -1.57 8.62 -2.600
西日本選手権 SP 4 3Lz+3T   11.11 X 1.18 12.29 2.143
西日本選手権 FS 2 2A+3T   7.50   0.84 8.34 2.143
西日本選手権 FS 6 3Lz+3T   11.11 X 0.24 11.35 0.286
全日本ジュニア SP 4 3Lz+3T   11.11 X 0.94 12.05 1.714
全日本ジュニア FS 6 3Lz+3T   11.11 X 1.18 12.29 1.857
全日本ジュニア FS 7 2A+3T+2T   9.68 X 0.50 10.18 1.286
全日本選手権 SP 4 3Lz+3T   11.11 X 1.10 12.21 1.667
全日本選手権 FS 6 3Lz+3T   10.10   1.35 11.45 2.111
全国高等学校総合体育大会 SP 4 3Lz+3T   11.11 X 1.18 12.29 2.000
全国高等学校総合体育大会 FS 6 3Lz+3T   11.11 X 0.79 11.90 1.400
国民体育大会 SP 4 3Lz+3T   11.11 X 0.79 11.90 1.400
国民体育大会 FS 7 3S+3T+2T   10.78 X 0.72 11.50 1.600
国民体育大会 FS 10 3Lz+3T< 10.19 X -0.59 9.60 -1.000

セカンド三回転も確率高く、回転不足が2回ありましたが、あとはすべて成功ジャンプです。多くの場合1.1倍のところに入れているのですが、それでもしっかり成功しています。

今シーズンはトリプルアクセルの習得というよりも、コンビネーションジャンプの確率の高さが躍進を支えていたように感じます。

 

●フリップ

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
全日本選手権 FS 5 3F!+2T ! 6.60   0.23 6.83 0.444
全国高等学校総合体育大会 FS 5 2F! ! 1.80   -0.12 1.68 -0.600
国民体育大会 FS 5 3F! ! 5.30   0.00 5.30 0.000

本田ルーカス選手にはジャンプの課題として、フリップというのがあります。今シーズン、3回入れようとして、すべて!が付きました。この3回以外は入れてもいません。

フリップが構成に入れられない、というのは一つ重い課題となっていて、これが入れられるようになると2Aをなくせたり、あるいは3Sを単独ジャンプから外して3連続の一番最後に入れられるなど、フリーの基礎点を押し上げていくことができます。

 

●ステップシークエンスとコレオシークエンス

Event     Elements    BaseValue   GOE Scores  
近畿選手権 SP 6 StSq2   2.60   0.78 3.38 3.000
近畿選手権 FS 9 StSq2   2.60   0.61 3.21 2.400
西日本選手権 SP 6 StSq2   2.60   0.62 3.22 2.429
西日本選手権 FS 9 StSq3   3.30   0.73 4.03 2.286
全日本ジュニア SP 6 StSq2   2.60   0.68 3.28 2.571
全日本ジュニア FS 9 StSq2   2.60   0.36 2.96 1.429
全日本選手権 SP 6 StSq3   3.30   0.66 3.96 1.778
全日本選手権 FS 8 ChSq1   3.00   1.14 4.14 2.111
全日本選手権 FS 10 StSq2   2.60   0.52 3.12 1.778
全国高等学校総合体育大会 SP 6 StSq2   2.60   0.69 3.29 2.800
全国高等学校総合体育大会 FS 9 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.200
国民体育大会 SP 6 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.200
国民体育大会 FS 9 StSq2   2.60   0.35 2.95 1.200

ステップ系要素はGOEでは+2台を多くもらえています。しかしながらレベルは2が基本です。レベル3になることも少ない。レベル4はまだ一度もありません。シニアの上位と戦うにはこの辺の差はまだあります。ただ、日本のジュニアのトップとしては、これくらいでしっかり戦えるとも言えます。

 

スピンのレベル4率は70%台あります。シニアのトップは90%台ありますが、スピンがそれほど得意ではない選手は70%くらいの選手も割といます。そういう意味ではシニアに混ざっても、スピンはもう遜色ないくらいのところにはいます。

 

 

今シーズン、日本の男子ジュニアは、鍵山優真選手、佐藤駿選手の二人で話題満載でした。その陰に隠れていますが、今シーズンの日本男子ジュニアの三番手は、本田ルーカス剛史選手でした。

昨シーズンまではトリプルアクセルも跳べなかった選手です。ただ、男子は、高校生年代で一気に力を付ける、ジャンプを飛べるようになる、というのはよくあるんですかね。宇野選手も、この体だと表現力は身についてもジャンプ跳べなくて世界では戦えないのかなあ、残念、という雰囲気の次のシーズンにいきなりトリプルアクセルも四回転も跳んだ、というようなことがあったでしょうか。

まだ、トリプルアクセルの確度もそれほど高くないですが、その中で209点までは今シーズン出しました。女子にトリプルアクセルを飛ばせるノウハウを世界で一番持っている濱田組の一員ですが、男子への指導はどうなんでしょう。中村優選手が今シーズンで引退する、ということで、おそらくこれで濱田組の男子のトップ、ということに本田ルーカス剛史選手がなります。女子は育つけど男子はどうなの? という目戦で見た時、本田ルーカス剛史選手は、ある意味でロシアのエテリ組サムソノフ選手と同じ立場ともいえるかもしれません。

来シーズンは、日本男子ジュニアの二強がシニアへ抜ける予定です。そうすると、ジュニア三番手だった本田ルーカス選手には全日本ジュニア制覇のチャンスが来ます。また、世界ジュニアの枠も3つあるのでそこも射程圏内です。ジュニアグランプリシリーズも、開催さえされればおそらく派遣されるでしょう。高校三年生になり、体も出来上がってきて、ジャンプも跳べるようになっていけば、一気の飛躍のチャンスもあるでしょうか。