柴山歩選手のノービス時代の戦績

2020年全日本ノービスAで2位に入り、推薦出場した全日本ジュニアでは4位。21-22シーズンからジュニアに上がる柴山歩選手のノービス時代の主な戦績を取り上げます

 

●ノービス時代シーズンの主な戦績

J/S

Season

Event

Pl

Total

SP TSS

FS TSS

NB

17-18

近畿選手権

3

55.64

 

55.64

NB

17-18

全日本ノービス

27

52.85

 

52.85

NB

18-19

近畿選手権

4

57.09

 

57.09

NB

18-19

全日本ノービス

22

55.69

 

55.69

NA

19-20

近畿選手権

1

88.22

 

88.22

NA

19-20

全日本ノービス

3

81.00

 

81.00

J

19-20

全日本ジュニア

14

148.44

47.97

100.47

AN

19-20

Bavarian Open

1

126.45

42.07

84.38

NA

20-21

近畿選手権

3

98.69

 

98.69

NA

20-21

全日本ノービス

2

107.30

 

107.30

J

20-21

全日本ジュニア

4

170.68

58.08

112.60

J

20-21

京都府総体

4

93.81

 

93.81

J

20-21

京都府選手権

2

105.29

 

105.29

J

20-21

レイクカップ

1

91.49

 

91.49

 

19-20シーズンまでは全日本と地方大会および国際大会のみ。20-21シーズンはローカル大会の結果も入れました。

柴山歩選手は兵庫西宮FSCでノービスBの時代は滑っていて、ノービスAに上がるシーズンに関西大学の所属になり、20-21シーズンに木下アカデミー所属となりました。

 

ノービスBの時代は、全日本にまではたどり着くものの、全日本の舞台ではそれほど目立たず終わっています。1年目27位 2年目2位 どちらも50点台のスコアでした。

 

ノービスAに上がって一気に花開きます。ノービスAの1年目は近畿選手権で88.22という高スコアを出し全日本ノービスでは3位表彰台にあがりました。推薦出場の全日本ジュニアではフリーに進出し100.47とまずフリー三桁のスコアを出します。

ノービスA2シーズン目は木下アカデミーに人が集まり、いきなりレベルが上がった近畿選手権では98.69というスコアを出しながら3位に終わります。その三週間後の全日本ノービス。ここで107.30というパーソナルベスト、ノービスの歴代スコアでもかなり上位になるスコアで2位。二年連続の表彰台に立ちました。その上で推薦出場した全日本ジュニア。ショートフリー、合わせて18ある要素でGOEマイナスは一つだけ、というミスのほとんどない演技で推薦出場ながら4位に入る活躍を見せました。

 

●ノービスB 1年目の構成要素(全日本ノービス) 

  Elements    BaseValue   GOE Scores
1 2Lz+2T   3.40   0.10 3.50
2 FSSp3   2.60   0.33 2.93
3 2A<< <<  1.10   -0.40 0.70
4 2F!+2T+2Lo< ! 4.95 X -0.50 4.45
5 ChSq1   2.00   0.00 2.00
6 2F   2.09 X -0.90 1.19
7 LSp3   2.40   0.67 3.07
8 2Lz   2.31 X 0.10 2.41
9 CCoSp3   3.00   0.50 3.50
  TES   23.85   -0.10 23.75

ノービスB 1年目の時点では、まだ3回転が要素に入ってきていません。2回転のジャンプはルッツが2回入っていて、構成要素の数の問題もありサルコウは入っていませんが、基本的には全種類飛べていたようでした。

また、ダブルアクセルが要素にいますが、ダウングレード扱いになっています。近畿選手権でもダブルアクセルはダウングレードでしたので、シーズン前半時点では、まだダブルアクセルは飛べないジャンプでした。シーズン後半のローカル大会ではダブルアクセルまでは跳んでいたようです。

 

●ノービスB 2年目の構成要素(全日本ノービス)

  Elements    BaseValue   GOE Scores
1 2A< 2.48   -1.24 1.24
2 3T<< <<  1.30   -0.55 0.75
3 FSSp3   2.60   -0.36 2.24
4 ChSq1   3.00   0.50 3.50
5 2F   1.80   0.04 1.84
6 LSp4   2.70   0.70 3.40
7 2Lz+2T+2Lo   5.61 X -0.08 5.53
8 2F!+2Lo ! 3.85 X -0.29 3.56
9 CCoSp4   3.50   0.07 3.57
  TES   26.84   -1.21 25.63

ノービスB 2年目もあまり変わっていません。ダブルアクセルがダウングレードから回転不足にはなっていますが、まだしっかり飛べるジャンプにはなっていません。

変化があったのは三回転ジャンプが構成要素には入ってきたこと。ただ、この三回転トーループがダウングレードでした。まだ、チャレンジジャンプといったところでしっかり決まるジャンプにはなっていません。

スピンでレベル4がコンスタントに取れるようになってきました。

 

 ●ノービスA 1年目の構成要素(全日本ノービス)

  Elements    BaseValue   GOE Scores
1 3Lz   5.90   -0.20 5.70
2 2A+3T   7.50   0.42 7.92
3 3F   5.30   0.35 5.65
4 FSSp2   2.30   0.31 2.61
5 LSp4   2.70   0.63 3.33
6 3Lo<< <<  1.70   -0.85 0.85
7 3S   4.73 X 0.43 5.16
8 3T+2T+2Lo   7.92 X 0.14 8.06
9 StSq2   2.60   0.43 3.03
10 CCoSp2   2.50   -0.08 2.42
  TES   43.15   1.58 44.73

一年前の全日本ノービスではダブルアクセルが飛べていなかった柴山歩選手が、一年経って3回転のジャンプ5種類すべてを構成に入れるまでに急成長しました。しかもセカンド三回転までついています。ループこそダウングレードになっていて、5種類すべてを決めるということは出来ませんでしたが、ルッツ、フリップ、サルコウトーループとしっかり決めています。

ただ、この試合ではジャンプに意識が行きすぎたのか、スピンはレベル2を2つも出しています

 

●ノービスA 2年目の構成要素(全日本ノービス)

  Elements    BaseValue   GOE Scores
1 3Lz+3T+2T   11.40   0.98 12.38
2 3S   4.30   0.86 5.16
3 3Lo   4.90   0.98 5.88
4 FSSp4   3.00   0.50 3.50
5 3F! ! 5.30   -0.53 4.77
6 CCoSp4   3.50   0.70 4.20
7 StSq3   3.30   0.44 3.74
8 3Lz   6.49 X 1.38 7.87
9 2A+3T   8.25 X 0.84 9.09
10 LSp4   2.70   0.81 3.51
  TES   53.14   6.96 60.10

ノービスAも2年目、中学生になった柴山歩選手。3回転3回転2回転の高難度ジャンプを決めるようになりました。コンビネーション二つともセカンド三回転。それを含めtえ三回転5種類をすべて着氷しています。ジャンプはもう、ここまで来るとトリプルアクセル以上のものを入れていくしかありません。ただ、フリップはノービスBの頃からずっと踏切が課題で!がついています。また、ノービスA 1年目からの大きな改善がスピン。レベル4をしっかり三つ揃えています。

 

●ノービスA 2年目の高難度ジャンプ

Event   Elements    BaseValue   GOE Scores Date
京都府総体 2 3A<< <<  3.30   -1.65 1.65 2020/12/19
レイクカップ 1 3A<< <<  3.30   -1.65 1.65 2021/5/4

三回転のジャンプが揃ったのを踏まえてか、ノービスA 2年目ではトリプルアクセルにチャレンジし始めました。ただ、2試合ともダウングレード。まだ成功させるに至っていません。四回転を練習中という報道もありますが、試合での試みは一度もありませんでした。

 

今シーズンからジュニアにあがる柴山歩選手。今シーズンこそはジュニアグランプリもあると思うのですが、枠が日本女子は減ってしまって、各試合1人づつ。ただ、強化指定Bにも入っていますし、順当にいけば1試合は回って来ると思います。また、昨年全日本ジュニアで4位に入っていますが、その上3人のうち、今シーズンジュニアカテゴリーで試合をするのは1人だけ。世界ジュニアの枠は2つですが、しっかり結果を出せば枠に入ることが可能な位置にいます

オリンピック選考会である全日本選手権で、フリー最終グループに入り世界ジュニアに出た選手は、次のオリンピックの代表になる。そんなサイクルが日本の女子では続いているのですが、柴山歩選手が、もし、トリプルアクセルを習得し、全日本のショートで決めてくると、次のサイクルは彼女が回す、ということになってくる。そんな可能性も今シーズン期待したいと思います