22-23 中田璃士

2008年9月8日生まれ

ジュニア1シーズン目

シーズン獲得賞金:$1,500

世界ランキング:102位

シーズンランキング:66位

シーズンベストスコア 200.41(79位) JGPグダンスク2

ショートプログラムシーズンベスト 76.15 JGPグダンスク2

フリーシーズンベスト 131.26 JGPリガ

ショートプログラム楽曲:Believer

フリープログラム楽曲:『007』より

スピンレベル4率 20/39 = 51.3%(国際大会:14/18 = 77.8%)

ステップレベル4率 1/7 = 14.3%(国際大会:1/3 = 33.3%)

スピンオールレベル4 1/6(国際大会:1/3)

スピンステップオールレベル4 1/6(国際大会:1/6)

ジャンプ回転不足率 2/63 = 3.17%(国際大会:0/30 = 0.00%)

ジャンプ回転不足なし 5/6(国際大会:3/3)

スピンステップオールレベル4ジャンプ回転不足なし 1/6(国際大会:1/3)

 

○22-23シーズンの戦績

J/S Grade Event Pl Total SP FS
J DL げんさんサマーカップ 6 166.59 53.01 113.58
J JGP JGP Riga 2 200.17 68.91 131.26
J JGP JGP Gdansk2 4 200.41 76.15 124.26
J RT 東日本選手権 1 187.70 70.05 117.65
J NJ 全日本ジュニア 5 190.24 63.26 126.98
S NC 全日本選手権 26 57.74 57.74  
J IC Triglav Trophy 2 184.45 65.42 119.03

中田璃士選手は今シーズンからジュニアに上がりました。ここまで全日本ノービスB優勝、ノービスA2連覇でジュニアに上がってきています。

初戦はげんさんサマーカップから。ショートでいきなり入れてきましたトリプルアクセル。試合で入れたのは初なはずです。これがダウングレード。まだチャレンジジャンプなのかな? というレベルに思えたのですがフリーはGOEマイナスではありますが降りました。

 

コロナも何とかおとなしくなってきてジュニアグランプリシリーズ派遣も再開。次のオリンピックに間に合わないのは残念ですが、いい時期にジュニアに上がったのかもしれず、ジュニア1年目からジュニアグランプリシリーズに派遣されます。このジュニアグランプリデビュー戦、リガでショートプログラムからトリプルアクセル成功。スピン1つ零点は想定外だったと思いますが、それでも68.91の3位スタート。フリーもトリプルアクセルを下りて、以降もルッツが2回転になったくらいで131.26を出しトータル200.17 200点に乗せて2位表彰台となりました。

2戦目の派遣も勝ち取ってグダンスクへ。ショートでまたもトリプルアクセルを決めて76.15のパーソナルベスト更新で3位。今度は優勝してファイナルへ、というのが懸かるフリーでしたがアクセルが1回転半に、ルッツも1回転になりスコア伸ばせず124.26でトータル200.41 今回も200点に乗せましたが周りのスコアがこの試合の方が伸びて4位。ファイナル進出はなりませんでした。

 

ファイナルのがしたのでここからしばらく国内戦です。11月に入って東日本選手権。これをしっかり優勝して全日本ジュニアへ。ショートでトリプルアクセルを決めて順調だったのにループが1回転になり零点。63.26の7位で最終グループに入れません。全日本進出は8人なのでそちらを意識しながらのフリー。トリプルアクセル降りて一安心。126.98まで出して6人残して首位に立ち全日本進出確定。最終的に5位となりました。

 

ジュニア1年目ですので全日本は初出場です。フリーへ通過するだけのスコアは持っていました。1番滑走で登場。アクセルがダウングレードになったあとコンビネーションはオーバーターンにステップアウトとジャンプが決まらない。フリップは決めたものの57.74で結局26位となり、ショート落ち。全日本の洗礼を浴びる厳しい結果となりました。

 

全日本ジュニア5位があるので国際大会派遣をもらいました。4月になりますがトリグラフトロフィー。ショートフリーでトリプルアクセル成功。フリーでは4回転トーループにチャレンジしようと思われるのですが2回転になりました。スコア184.45は普通ですが、意義ある国際大会派遣となりました。

 

○要素別スコア

Event Total TES PCS J Base J GOE Spin Step
げんさんサマーカップ 166.59 76.31 90.28 53.14 -2.61 18.16 7.62
JGP Riga 200.17 95.42 104.75 64.95 3.88 18.49 8.10
JGP Gdansk2 200.41 97.83 102.58 59.73 6.47 22.55 9.08
東日本選手権 187.70 87.78 99.92 61.43 0.75 17.37 8.23
全日本ジュニア 190.24 93.90 97.34 63.82 3.76 18.23 8.09
全日本選手権 57.74 26.43 31.31 17.53 -3.07 8.25 3.72
Triglav Trophy 184.45 92.54 91.91 64.95 1.30 19.67 6.62

トータルスコアは2回200点を超えました。技術点は97.83が最高です。PCSはジュニアグランプリ2戦で100点を超えています。1項目平均7点近いところまでは出してきました。

ジャンプの基礎点は64.95が最高です。トリプルアクセルまでだとやはりまだあまり伸びません。加点の方は+6.47がありました。

スピンは18点台が標準です。1試合22点台まで出しています。なかなか男子のジュニアでスピンで点を取れる選手はいないです。

ステップ系要素は8点台が標準で、グダンスクでは9.08まで出しました。

 

○要素別偏差値

Event Total J Base J GOE Spin Step PCS
げんさんサマーカップ 39.34 37.69 50.86 43.26 49.03 39.77
JGP Riga 48.81 45.26 60.21 44.38 54.61 49.67
JGP Gdansk2 48.88 41.92 63.94 58.18 63.41 48.18
東日本選手権 45.29 43.01 55.70 40.57 55.59 46.36
全日本ジュニア 46.01 44.54 60.04 43.49 55.20 44.60
Triglav Trophy 44.38 45.26 56.49 48.39 43.34 40.88

偏差値で見るとトータルスコアはまだ50の平均に達していない状態です。

ジャンプの基礎点も50を割っていて40台半ばまでです。一方、加点の方は60台を出せています。

スピンはグダンスク2だけ50台後半がありますが他は40台でまだまだといったところ。

ステップ系要素はジュニア補正入ってますが50台が多く、グダンスクでは60台に乗っています。

PCSはまだ40台です。

 

22-23シーズン 中田璃士選手の要素別偏差値レーダーチャート

レーダーチャートはまだ全体的に小さいです。比較的右下左下が伸びる形なんでしょうか。

 

・シーズン最高の基礎点構成

JGPグダンスク2 ショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A   8.00   1.60 9.60 2.000
2 3T+3T   8.40   0.96 9.36 2.222
3 FCSp4   3.20   0.59 3.79 1.889
4 CSSp4   3.00   0.60 3.60 2.111
5 3Lo   5.39 x -0.28 5.11 -0.556
6 CCoSp4   3.50   0.55 4.05 1.556
7 StSq4   3.90   0.89 4.79 2.222
  TES   35.39   4.91 40.30  

ショートは基礎点35.39がありました。トリプルアクセルが入りコンビネーションはトーループ2本。単独ループが1.1倍。スピンステップはオールレベル4入っています。

ここから基礎点上げるにはコンビネーションの強化ということになるのでしょう。

上記構成でGOE満点の時、技術点50.74となりPCS加味して100.74満点となります。

 

○全日本ジュニア フリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A   8.00   1.12 9.12 1.286
2 3Lz   5.90   -1.06 4.84 -1.714
3 FCSp4   3.20   0.38 3.58 1.143
4 3F! ! 5.30   -0.11 5.19 -0.286
5 3Lo   4.90   0.59 5.49 1.143
6 2A+3T   8.25 X 0.42 8.67 0.857
7 CSSp4   3.00   0.24 3.24 0.714
8 2T+1Eu+3S   6.71 X 0.17 6.88 0.429
9 ChSq1   3.00   1.00 4.00 1.857
10 3S+2A+SEQ   8.36 X 0.43 8.79 1.143
11 CCoSp3   3.00   0.24 3.24 0.857
  TES   59.62   3.42 63.04  

フリーは国内参考記録になってしまいますが全日本ジュニアから持ってきてしまいました。

4回転はなし。トリプルアクセル1本。2回飛ぶジャンプはサルコウだけですが本当はトーループも入れたかったのだろうと思います。

スピンのレベル3を4に出来れば0.5基礎点上がって60.12になります。8番目の要素のトーループを3回転に出来れば3.19基礎点が上がって63.31にまでなります。シニアルールでステップレベル4取れれば67.21の基礎点に。この構成で出せる基礎点はこの辺までです。この先、トリプルアクセル2本目、4回転トーループと上がっていくことになるのだろうと思います。

上記構成でスピンオールレベル4、トーループが3回転になったとしてGOE満点取ると技術点は89.11になりPCS加味して189.11満点となります。

 

○平均GOE2.100以上

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
げんさんサマーカップ SP 7 StSq2   2.60   0.69 3.29 2.600
東日本選手権 SP 2 3T+3T   8.40   1.09 9.49 2.571
JGP Gdansk2 FS 9 ChSq1   3.00   1.29 4.29 2.444
東日本選手権 SP 1 3A   8.00   1.92 9.92 2.429
げんさんサマーカップ SP 2 3T+3T   8.40   0.84 9.24 2.400
げんさんサマーカップ FS 9 ChSq1   3.00   1.33 4.33 2.400
東日本選手権 SP 7 StSq3   3.30   0.73 4.03 2.286
東日本選手権 FS 9 ChSq1   3.00   1.20 4.20 2.286
全日本ジュニア SP 7 StSq3   3.30   0.79 4.09 2.286
JGP Riga FS 9 ChSq1   3.00   1.14 4.14 2.222
JGP Gdansk2 SP 7 StSq4   3.90   0.89 4.79 2.222
JGP Gdansk2 FS 5 3F   5.30   1.21 6.51 2.222
JGP Gdansk2 SP 2 3T+3T   8.40   0.96 9.36 2.222
東日本選手権 FS 8 3Lo   5.39 X 0.98 6.37 2.143
東日本選手権 FS 5 3F   5.30   1.06 6.36 2.143
全日本ジュニア SP 2 3T+3T   8.40   0.92 9.32 2.143
JGP Gdansk2 SP 4 CSSp4   3.00   0.60 3.60 2.111
JGP Riga FS 3 FCSp4   3.20   0.64 3.84 2.111

GOEはまだ最高で+2.600です。国際大会では+2.444まで。評価はあまり伸びていません。ジュニア1年目ですし自然と伸びていくのだろうと思われます。

評価が高い要素はコレオ、ジャンプ、ステップとあって、スピンは+2.111が最高ですのであまり得意ではないというのがここでも見えます。

 

トリプルアクセルを含む要素

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
げんさんサマーカップ SP 1 3A<< <<  3.30   -1.65 1.65 -5.000
げんさんサマーカップ FS 1 3A   8.00   -2.40 5.60 -3.000
JGP Riga SP 1 3A   8.00   0.46 8.46 0.667
JGP Riga FS 1 3A   8.00   -0.69 7.31 -0.778
JGP Gdansk2 SP 1 3A   8.00   1.60 9.60 2.000
東日本選手権 SP 1 3A   8.00   1.92 9.92 2.429
東日本選手権 FS 1 3A   8.00   -2.40 5.60 -3.000
全日本ジュニア SP 1 3A   8.00   1.28 9.28 1.429
全日本ジュニア FS 1 3A   8.00   1.12 9.12 1.286
全日本選手権 SP 1 3A<< <<  3.30   -1.65 1.65 -5.000
Triglav Trophy SP 1 3A   8.00   1.07 9.07 1.600
Triglav Trophy FS 2 3A+1Eu+3S   12.80   1.60 14.40 2.000

今季からトリプルアクセルを構成に入れてきました。12回飛んでダウングレードが2回、それ以外のGOEマイナスが3回あって成功ジャンプが7回ありました。初戦のげんさんサマーカップ以外では全日本で失敗していますがあとは悪くなかったです。全日本はこれが決まっていればフリーに進めたわけで、そういう意味ではもったいなかったですが、成功率はだいぶ上がっていますのでトリプルアクセルは習得したとみていいのだろうと思います。

 

○3連続の要素

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
げんさんサマーカップ FS 6 2A+1Eu+3S   8.91 X -0.86 8.05 -1.600
JGP Riga FS 6 2A+1Eu+2S   5.61 x 0.14 5.75 0.444
JGP Gdansk2 FS 6 2A+1Eu+3S   8.91 x 0.68 9.59 1.444
東日本選手権 FS 6 2A+1Eu+3S   8.91 X 0.26 9.17 0.429
全日本ジュニア FS 8 2T+1Eu+3S   6.71 X 0.17 6.88 0.429
Triglav Trophy FS 2 3A+1Eu+3S   12.80   1.60 14.40 2.000

3連続はフリー滑った6試合すべて入りました。基本はダブルアクセルからですが、全日本ジュニアでトーループから入れて2回転になりました。素晴らしかったのはトリグラフトロフィートリプルアクセルからの3連続で3つ目のサルコウも3回転入りました。

構成が徐々に上がっている時期なので、3連続も固定化されないと思われますが、今の時点でトリプルアクセルからの3連続決めているので、今後も3連続を得点源として行ける力はありそうです。

 

今期ジュニア1年目。ジュニアグランプリファイナルをわずかな差で逃し、全日本はショート落ちしと残念な部分もありましたが、1年目にしてジュニアグランプリシリーズの表彰台には乗りましたし、トリプルアクセルの習得もできました。

今期の全日本ジュニア1,2,3は来期シニアに上がります。全日本ジュニアは5位でした。世界ジュニアは3枠。早くも出番あるでしょうか? ノービス3勝の逸材。来期も楽しみです。