21-22シーズンが始まり、8月初旬は国内のローカル大会で各選手が開幕戦を迎えています。
そんな中、今シーズンは木下グループ協賛で、第1回木下トロフィー争奪 フィギュアスケート大会、というのが開催されるようになりました。
実質的には、以前より行われていた西日本中小学生競技会の併設大会で、高校生以上の選手が出るような大会です。
○女子シングル(シニア)
Pl | Name | 所属 | Total | SP | FS |
1 | 吉 田 陽 菜 | 木下アカデミー | 197.16 | 64.34 | 132.82 |
2 | 河 辺 愛 菜 | 木下アカデミー | 171.12 | 53.29 | 117.83 |
3 | 加 藤 日向子 | 同志社大学 | 118.10 | 41.92 | 76.18 |
4 | 吉 川 美 紅 | 同志社大学 | 91.10 | 32.50 | 58.60 |
女子シングルでは吉田陽菜選手がエントリー。今シーズンものジュニアで、と以前は表明していて、7月のみなとアクルス杯ではジュニアカテゴリーで出場、数日後のげんさんサマーカップもジュニアでエントリーしていますが、この木下トロフィーではシニアでエントリーしました。
トータルスコア197.16で圧勝。ショートはGOEマイナスながらトリプルアクセル着氷で64.34発進。フリーは冒頭のトリプルアクセル+1.60の加点も含め全要素プラス評価、技術点76.15という圧巻の滑りで132.82をマークしました。
197.16は昨年の全日本で言えば7位相当のスコアです。各要素のGOEが+2程度までな分、トップとの差は少しまだありますが、ジュニア組では随一のスコアですし、全日本では台風の目になるかもしれません。7月頭のみなとアクルス杯では、ショートでジャンプ3本失敗しての41.14という悪い意味での驚きのスコアを出していたのですが、しっかり復調してきています。
○吉田陽菜選手の今シーズンのトリプルアクセル
Event | Elements | BaseValue | GOE | Scores | Date | |||||
みなとアクルス杯 | FS | 1 | 3A | 8.00 | 1.60 | 9.60 | 2.000 | 2021/7/4 | ||
木下トロフィー争奪 | SP | 1 | 3A | 8.00 | -2.67 | 5.33 | -3.400 | 2021/8/7 | ||
木下トロフィー争奪 | FS | 1 | 3A | 8.00 | 1.60 | 9.60 | 1.800 | 2021/8/8 |
吉田陽菜選手は7月からの今シーズン2試合でトリプルアクセルを3本飛んでいます。結果は3本とも着氷、回転不足なし。そのうちGOEプラスは2本です。ショートのトリプルアクセルは回転が足りて転倒さえしなければダブルアクセルより点が出るのでプラスの価値があります。そういう意味も含めて、吉田陽菜選手のトリプルアクセルは、今の時点でチャレンジジャンプではなく、結果を見込める計算できるジャンプになっています。
河辺愛菜選手は171.12で二位。今回はショートフリー共に要素にトリプルアクセルは入らず。あまりスコアは伸びませんでした。昨年全日本では初めて200点を超えていて、オリンピック三枠目を狙える可能性のある位置の選手ですが、今回の出来は今一つでした。
○男子シングル(シニア)
Pl | Name | 所属 | Total | SP | FS |
1 | 森 口 澄 士 | 木下アカデミー | 203.64 | 71.70 | 131.94 |
2 | 本 田 ルーカス剛史 | 木下アカデミー | 203.12 | 65.95 | 137.17 |
男子は昨年の全日本で12位に入った森口澄士選手が、昨年全日本13位の本田ルーカス剛史選手を僅差で抑えての優勝。昨年全日本と同じような順位関係でした。
二人とも構成に4回転を入れてはいました。森口澄士選手はフリーで四回転トーループを入れましたがダウングレード判定。本田ルーカス剛史選手はショートから四回転トーループを入れましたが、これは回転不足の上転倒、フリーの四回転トーループはダウングレードでの転倒でした。二人ともまだ四回転の成功に至っていません。
この大会は木下アカデミーの選手のための大会、というようなものになっていますが、吉田陽菜選手がパーソナルベスト相当のスコアを出し、トリプルアクセルも着氷して、今シーズンに期待を抱かせる結果を見せてくれました。