8/5~8の日程で木下アカデミー京都アイスアリーナにて、西日本中小学生競技会が行われました。文字通り、西日本の中学生あるいは小学生が、シーズン初戦として出てくることが割と多い試合です。
○女子シングルジュニア 6位まで
Pl | Name | 所属 | Total | SP | FS |
1 | 柴 山 歩 | 木下アカデミー | 176.23 | 61.10 | 115.13 |
2 | 櫛 田 育 良 | 木下アカデミー | 170.89 | 58.27 | 112.62 |
3 | 大 門 桜 子 | 木下アカデミー | 133.92 | 47.11 | 86.81 |
4 | 高 橋 萌 音 | 神戸クラブ | 133.48 | 38.92 | 94.56 |
5 | 後 藤 千 弦 | グランプリ東海クラブ | 121.32 | 44.53 | 76.79 |
6 | 高 岡 も も | 邦和SC | 114.10 | 39.47 | 74.63 |
ジュニアは7級8級のカテゴリーのみ記します。上位6人まで。
昨シーズン全日本ノービスAで2位、推薦出場した全日本ジュニアでは4位に入り、今シーズンジュニアに上がった柴山歩選手が176.23のスコアで優勝です。ショートでは61.10と初の60点台をマークしています。
2位の櫛田育良選手も今シーズンからジュニアに上がった選手。昨シーズン全日本ノービスでは4位でした。トータルで170点台に乗せていて、これは昨年の全日本ジュニアでは4位相当のスコアです。
大門桜子選手も今シーズンからジュニアに上がっていて、昨シーズンの全日本ノービスは5位の選手です。
高校生は含まれないジュニアカテゴリーの選手、という区分なのでこうなりがちではあるのですが、今シーズンからジュニアに上がった選手が上位を席捲しました。
○男子シングルジュニア
Pl | Name | 所属 | Total | SP | FS |
1 | 田 内 誠 悟 | 名東FSC | 165.13 | 61.42 | 103.71 |
2 | 森 本 涼 雅 | 木下アカデミー | 150.43 | 49.68 | 100.75 |
3 | 三 島 舞 明 | 名古屋FSC | 144.86 | 48.18 | 96.68 |
男子は木下アカデミー勢ではなく名古屋から参加の田内誠悟選手が165.13で優勝。フリーで二つ転倒があったにもかかわらず、7月のみなとアクルス杯158.78からスコアを伸ばしてきました。田内誠悟選手は今シーズンからジュニアに上がった選手。昨シーズンは全日本ノービス2位でした。
○女子のトリプルアクセル
Name | Elements | BaseValue | GOE | Scores | ||||
柴 山 歩 | 2 | 3A<< | << | 3.30 | -1.65 | 1.65 | -5.000 | |
高 橋 萌 音 | 1 | 3Aq | q | 8.00 | -1.07 | 6.93 | -1.400 |
この試合でトリプルアクセルに挑んだのは二人。柴山歩選手はダウングレードの上転倒、ということで成功ならず。総合4位だった高橋萌音選手はqマーク付きながら着氷し、GOEマイナスではありますが、6.93とダブルアクセルで可能な得点よりもはるかに高いポイントを得ました。高橋萌音選手は昨シーズン後半、今年になってからトリプルアクセルを試合で要素に入れるようになっていますが、qマーク付きではあるものの、初めて基礎点が満額入るところまで回転し着氷した、ということになりました。
○女子シングル(ノービスA) 上位6人
Pl | Name | 所属 | Total |
1 | 島 田 麻 央 | 木下アカデミー | 105.62 |
2 | 村 上 遥 奈 | 木下アカデミー | 95.11 |
3 | 和 田 薫 子 | グランプリ東海クラブ | 92.94 |
4 | 上 園 恋 奈 | グランプリ東海クラブ | 85.45 |
5 | 森 田 愛 華 | グランプリ東海クラブ | 67.49 |
6 | 政 野 梨 花 | 京都宇治FSC | 66.62 |
ノービスAは、昨シーズンの全日本ノービスチャンピオン、島田麻央選手が105.62のスコアで圧勝しました。島田麻央選手は、もう簡単に100点を超えるスコアを毎回出してきます。
2位の村上遥奈選手はノービスA 2年目。昨シーズンの全日本ノービスでは10位の選手。95.10というスコアは本人比でまずまずといったところ。昨年の近畿選手権では97.10を出しています。
3位の和田薫子選手は昨シーズン全日本ノービス6位。ベストスコアは昨年12月に102.69を出していますので、92.94というのは本人比では今一つだったかもしれません。トリプルフリップでダウングレードの上転倒、というのが大きく響きました。
○男子シングル(ノービスA) 上位6人
Pl | Name | 所属 | Total |
1 | 高 橋 星 名 | 京都宇治FSC | 98.70 |
2 | 神 谷 帆 鷹 | 名古屋FSC | 80.89 |
3 | 向 野 慶 | 神戸ポートアイランドクラブ | 79.74 |
4 | 芳 岡 優 希 | 木下アカデミー | 75.55 |
5 | 小河原 泉 颯 | 倉敷FSC | 75.15 |
6 | 佐 藤 和 那 | 邦和SC | 74.81 |
男子のノービスAでは高橋星名選手が98.70で優勝。昨シーズンは全日本ノービスBで5位。この98.70というスコアは、昨シーズンの全日本ノービスAの優勝スコア90.73をはるかに上回るものです。
○ノービスAの高難度ジャンプ
Name | Elements | BaseValue | GOE | Scores | ||||
島 田 麻 央 | 1 | 4T | 9.50 | -4.75 | 4.75 | -5.000 |
島田麻央選手がこの大会でも四回転トーループに挑みましたが、残念ながら転倒となりました。ただ、回転は十分足りているとの判定です。
○女子シングル(ノービスB) 上位6人
Pl | Name | 所属 | Total |
1 | 金 沢 純 禾 | 木下アカデミー | 74.93 |
2 | 川 勝 玲 奈 | 京都宇治FSC | 67.13 |
3 | 河 野 莉々愛 | 岡山SC | 66.79 |
4 | 加 生 乙 夏 | 大分ゴールドFSC | 59.28 |
5 | 吉 田 菫 | 倉敷FSC | 57.34 |
6 | 鈴 木 華 乃 | 木下アカデミー | 57.13 |
ノービスBでは金沢純禾選手が74.93のスコアで優勝。2012年2月28日生まれの9歳。今シーズンノービスBのカテゴリーに入ってきた選手です。昨年の暮れからノービスB相当の試合に出ていましたが、ベストスコアは69.00でしたので初の70点台となります。昨年の全日本ノービスBの優勝スコアは71.60 これを上回るスコアを早くも出しています。恐るべき逸材です。
○男子シングル(ノービスB)
Pl | Name | 所属 | Total |
1 | 岡 崎 隼 士 | 倉敷FSC | 66.57 |
2 | 佐 野 海 音 | 滋賀ドリームFSC | 51.01 |
3 | 三 浦 琉 生 | グランプリ東海クラブ | 46.30 |
4 | 熊 澤 大 翔 | ひょうご西宮FSC | 32.88 |
男子のノービスBでは岡崎隼士選手が66.57で優勝。昨シーズン全日本ノービスBで2位の選手。昨シーズンは74.07を出していますので、このスコアは今一つではありました。今シーズンから入れ始めた三回転のフリップがダウングレードでの転倒、など、本人比では目指していた滑りはおそらく出来ていなかったのかな、という印象でした。
○金沢純禾選手の構成要素
Elements | BaseValue | GOE | Scores | ||||
1 | 3Lzq | q | 5.90 | -0.98 | 4.92 | -1.600 | |
2 | 3S+2T | 5.60 | 0.57 | 6.17 | 1.200 | ||
3 | 3T | 4.20 | 0.42 | 4.62 | 1.200 | ||
4 | LSp2 | 1.90 | 0.38 | 2.28 | 2.200 | ||
5 | 3F | 5.30 | 0.53 | 5.83 | 1.000 | ||
6 | 2A+1Eu+3S< | < | 7.24 | -1.72 | 5.52 | -5.000 | |
7 | FSSp3 | 2.60 | 0.35 | 2.95 | 1.200 | ||
8 | ChSq1 | 3.00 | 0.67 | 3.67 | 1.200 | ||
9 | CCoSp3 | 3.00 | 0.60 | 3.60 | 1.800 | ||
TES | 38.74 | 0.82 | 39.56 |
金沢純禾選手は9歳にして3回転のルッツやフリップまで構成にしっかり入っています。ループが入っていないのはジャンプの数の問題か得意ではないのか、その辺はよくわかりません。ルッツはqマーク。昨シーズン後半の試合もルッツはqマークが並んでいますので、まだぎりぎり回転が足りる程度、というところなのだろうと思われます。
今回は3連続ジャンプの最後のトリプルサルコウで転倒。3連続の最後にトリプルサルコウを入れるのはこの試合が初の試みだったようですが、これが決まっていたらノービスB1年目にして80点到達という恐ろしいスコアも見えてくるところでした。
全体通して、木下アカデミーのロシア化が進んでいるなあ、という印象を受けた西日本中小学生でした。