全日本選手権21 男子シングルエントリー

今年も全日本選手権の季節が来ました。通常は男女シングルのエントリーは30人ですが、今シーズンはユニバーシアードに遠征して出られない可能性が高かった2人が、ユニバーシアード中止により参加できるようになった関係で32人エントリーとなっています。

今回からしばらくそのプレビューです。今シーズンのこれまでの戦績を主に見ていきます。

 

○男子シングルエントリー選手 今シーズンのベストスコア

  Event Name Total SP FS
1 NHK Trophy Shoma UNO 290.15 102.58 187.57
2 Internationaux de France Yuma KAGIYAMA 286.41 100.64 185.77
3 Internationaux de France Shun SATO 264.99 87.82 177.17
4 Rostelecom Cup Kazuki TOMONO 264.19 95.81 168.38
5 Warsaw Cup Sota YAMAMOTO 247.65 91.75 155.90
6 東京選手権 三  浦  佳  生 235.73 80.74 154.99
7 Rostelecom Cup Keiji TANAKA 229.75 76.69 153.06
8 Warsaw Cup Koshiro SHIMADA 228.77 90.55 138.22
9 全日本ジュニア 壷  井  達  也 227.60 81.05 146.55
10 Cup of Austria Lucas Tsuyoshi HONDA 225.89 83.95 141.94
11 げんさんサマーカップ 三  宅  星  南 215.05 77.66 137.39
12 西日本選手権 片伊勢      武 209.03 74.00 135.03
13 木下トロフィー争奪 森  口  澄  士 203.64 71.70 131.94
14 東日本選手権 大  島  光  翔 197.94 68.49 129.45
15 西日本選手権 須  本  光  希 194.54 71.88 122.66
16 全日本ジュニア 吉  岡      希 191.80 68.55 123.25
17 近畿選手権 中  村  俊  介 183.91 68.81 115.10
18 東日本選手権 山  隈  太一朗 181.25 60.93 120.32
19 中四国九州選手権 杉  山  匠  海 181.21 58.13 123.08
20 西日本選手権 木  科  雄  登 180.61 67.72 112.89
21 東日本選手権 長谷川  一  輝 176.91 61.37 115.54
22 都民体育大会 石  塚  玲  雄 176.47 59.91 116.56
23 近畿選手権 櫛  田  一  樹 175.82 65.22 110.60
24 東京選手権 古  庄  優  雅 151.69 48.83 102.86
25 飯塚アイスパレス杯 古  家  龍  磨 150.51 51.20 99.31
26 近畿選手権 辻  村  岳  也 146.27 47.22 99.05
27 東日本選手権 鈴  木  楽  人 145.26 49.14 96.12
28 西日本選手権 鈴  木  零  偉 144.37 52.78 91.59
29 東京選手権 堀  義  正 140.26 49.30 90.96
30 中部選手権 和  田  龍  京 137.62 41.98 95.64
31 西日本選手権 早  川  晃太郎 119.66 44.01 75.65

エントリーは32選手、リストにいるのは31人。羽生結弦選手が今シーズン試合に出ていないためリストにいません。

日本の国内大会の試合は日本語で、国際試合はアルファベットでの表記となっています。

上位二人は抜けたスコアです。宇野選手、鍵山選手、この二人と羽生結弦選手の優勝争い、というのが自然な見立てになるのだろうと思います。

260点台に二人。上位を伺う二人、となるのでしょうか。他国ならこの水準はほとんどオリンピック当確ということが多いのですが、日本だとかなり苦しいという扱いになる。厳しい日本男子の現状です。ただ、オリンピックシーズンは慣例的に、オリンピックと世界選手権で全員同じ代表にはしない、という傾向があります。4番手にも世界選手権の椅子は回って来る確率が高い。

5番目に山本草太選手。250点近いスコアは出ています。日本、アメリカ、ロシア以外の国籍であればオリンピック代表確実なスコアなのですが、彼はまごうことなく日本国籍。厳しいなあ日本。でも、世界選手権チャンスは十分ある位置に見えます。

ジュニアの三浦佳生選手が6番目。東京選手権のスコアがシーズンベスト。シーズンベストが東京選手権というのがたぶん本人は不満なのではないかと思いますが、それでも今シーズン、ジュニアの国際大会でこれより上のスコアを出しているのは世界で2人だけです。世界ジュニアで勝てるチャンスがありますので、全日本でいい滑りを見せてほしいです。

平昌オリンピック代表の田中刑事選手は7番目。シーズンベストは220点台で調子が上がっていません。

そのすぐ下に、島田高志郎選手、今シーズンはジュニアカテゴリーの壷井達也選手、シニアに上がった本田ルーカス剛史選手と続きます。

 

ショートプログラム シーズンベスト上位10人

  Event Name SP TES PCS
1 NHK Trophy Shoma UNO 102.58 56.55 46.03
2 Internationaux de France Yuma KAGIYAMA 100.64 55.42 45.22
3 Rostelecom Cup Kazuki TOMONO 95.81 54.81 41.00
4 Warsaw Cup Sota YAMAMOTO 91.75 50.75 41.00
5 Asian Open Figure SATO Shun 90.77 50.21 40.56
6 Warsaw Cup Koshiro SHIMADA 90.55 48.75 41.80
7 Cup of Austria Lucas Tsuyoshi HONDA 83.95 46.15 37.80
8 全日本ジュニア 壷  井  達  也 81.05 45.55 35.50
9 東京選手権 三  浦  佳  生 80.74 43.66 37.08
10 Skate Canada Keiji TANAKA 78.83 39.19 39.64

100点超えは二人。そこに90点台が4人続きます。ショートで90点を超えないとフリー最終グループに入れない構図になりそうです。スコアは6番目ですがPCSでは島田高志郎選手が3番目。ジャンプ決まれば上位が伺えるという位置でしょうか。

80点台は前半に3人。壺井選手三浦選手はジュニアルールで四回転無しでこのスコアです。特に三浦選手はシニアルールでノーミスで滑ると高い技術点が期待できるわけですが、全日本でそれを実現できるかどうか?

田中刑事選手は今シーズンまだ80点台がありません。さすがに全日本には合わせてくるでしょうか? 

 

○フリーのシーズンベスト上位10人

  Event Name FS TES PCS
1 Grand Prix Torino Yuma KAGIYAMA 197.49 108.71 88.78
2 NHK Trophy Shoma UNO 187.57 96.99 90.58
3 Japan Open Shun SATO 179.32 102.22 77.10
4 Rostelecom Cup Kazuki TOMONO 168.38 86.04 83.34
5 全日本ジュニア 三  浦  佳  生 165.28 90.68 75.60
6 Japan Open Keiji TANAKA 163.93 82.03 81.90
7 Japan Open Sota YAMAMOTO 156.13 82.49 74.64
8 全日本ジュニア 壷  井  達  也 146.55 77.25 69.30
9 Cup of Austria Sena MIYAKE 144.30 70.40 73.90
10 西日本学生選手権 本  田  ルーカス剛史 142.07 69.17 72.90

トップスコアは鍵山優真選手です。逆襲のトリノ、あの時の197.49が日本勢のトップ。滑走順後ろの方であの滑りならPCSがもう少し出て200点に乗っていたようにも感じます。

宇野選手は180点台。まだ今シーズン技術点100点には乗っていません。PCSはトップです。

佐藤駿選手は技術点は100点超えをジャパンオープンではありますが出しています。PCSが80点に届いていないというのが苦しいところですが。国際大会では80点に乗るPCSは出しています。

160点台に3人。友野選手はPCSが80点台半ばに近づいてきていて、そこに四回転が伴ってきました。まだノーミスのスコアでは全然ない中でシーズン通じてスコアが伸びてきているので全日本でもうひと伸びありそうな流れです。

三浦佳生選手は逆襲の全日本ジュニアがシーズンベストで技術点は90点に乗りました。今シーズンの国際大会のジュニアカテゴリーでは全選手のフリーのベストは164.04 これを上回るスコアを国内試合ながら出しています。

田中刑事選手は160点台前半まで。PCSも全体4番手で友野一希選手に抜かれてしまいました。ミスなく滑れば点はまだまだ出るはずではあります。

 

 

まず今回はここまで。次回は女子シングルで同じように、ショートフリーのスコアあたりまで見ていきます。