関東選手権 みんな東京へ

今シーズンのブロック大会、中部選手権と並んで一週目に行われたのは関東選手権でした。関東は広くて人口も多いはずなのですが、東京を含まない形なこともあって少し寂しい顔ぶれになっています。

 

○女子シングルシニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 吉  岡  詩  果 山梨学院大学 156.16 54.28 101.88
2 鈴  木  珠  里 日本体育大学 119.48 42.38 77.10
3 清  水  愛  望 日本体育大学 110.30 37.07 73.23
4 中  本  有  咲 山梨学院大学 103.32 36.41 66.91
5 綾  部  花  恋 埼玉アイスアリーナFC 97.91 32.32 65.59
6 戸  室  梨々奈 神奈川FSC 93.46 32.13 61.33
7 中  野  花  南 日本体育大学 80.08 29.58 50.50

優勝は吉岡詩果選手。スコア156.16は少し寂しいですが、明らかに本調子ではなく、まだケガからの回復途上なようでした。コンスタントに170点台は出せていた選手なので東日本までの復調に期待です。

女子シニアの東日本への通過枠は4ですので通過ラインは103.32でした。

 

○吉岡詩果選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lo+2T   6.20   0.98 7.18 2.000
2 3Lo<< <<  1.70   -0.74 0.96 -4.400
3 2A+3T   7.50   0.42 7.92 1.200
4 FSSp4   3.00   0.90 3.90 3.000
5 3S< 3.44   -0.69 2.75 -1.800
6 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.000
7 CCoSp4   3.50   0.58 4.08 1.600
8 3T   4.62 X 0.70 5.32 1.600
9 2Lo   1.87 X 0.17 2.04 1.000
10 ChSq1   3.00   1.17 4.17 2.200
11 2A+2T   5.06 X 0.33 5.39 1.000
12 LSp2   1.90   0.19 2.09 1.200
  TES   44.39   4.53 48.92  

構成にフリップとルッツなし。紀平梨花選手ほどではないですが吉岡詩果選手もまだケガからの回復途上でまともな構成が組めなかったようです。2回飛ぶジャンプはループとトーループ。ジャンプが足りず単独のダブルループを入れざるを得ないという状況でした。それでも2A+3Tのコンビネーションは入っていたりして、ちゃんと組めればもっと点は取れるのですというのは垣間見えます。

 

本来なら次に男子シングルシニアの結果が入るのですが、出場者なしで開催されませんでした。関東選手権には東京が含まれない。大学に入るころに皆シニアに上がる。大学は都内の大学へ進む。シニアが関東地区に残らない、という構図になっています。埼玉大とか千葉大とか横浜国大とか、誰か行きませんかね。

 

○女子シングル ジュニア(上位18人)

Pl Name Nation Total SP FS
1 千  葉  美乃花 埼玉アイスアリーナFC 127.26 43.35 83.91
2 中  尾      歩 埼玉アイスアリーナFC 125.30 47.42 77.88
3 石  田  真  綾 埼玉アイスアリーナFC 120.74 44.16 76.58
4 入  江  美  友 Mエイトクラブ 120.73 47.16 73.57
5 田  邊  桜  香 星槎国際横浜 120.40 41.13 79.27
6 藤  沼  聖  空 埼玉アイスアリーナFC 118.60 36.27 82.33
7 花  田  実  優 宇都宮フィギュアC 117.67 45.36 72.31
8 永  田  桂  都 神奈川FSC 114.53 42.82 71.71
9 北  條      楓 栃木県スケート連盟 113.51 44.11 69.40
10 髙  橋      舞 横浜創英スケート部 108.03 36.84 71.19
11 海老根  紗  彩 千葉県連 104.94 40.20 64.74
12 氏  家      天 横浜清風高等学校 103.96 38.04 65.92
13 八  田  琴  子 KOSE新横浜プリンスFSC 103.65 41.81 61.84
14 杉  本  くるみ 白鵬女子高校 102.48 40.36 62.12
15 新  井  真保里 埼玉アイスアリーナFC 101.82 39.23 62.59
16 木  村  真  歩 横浜創英スケート部 101.60 37.02 64.58
17 澤  登  早也香 山梨学院高校 100.72 39.36 61.36
18 久保山      唯 KOSE新横浜プリンスFSC 99.36 35.48 63.88

女子ジュニアの東日本進出枠は11あります。優勝は千葉美乃花選手。昨シーズンは関東ジュニア15位で東日本へ進めなかった選手が今シーズンは優勝を果たしました。千葉選手を含め埼玉アイスアリーナ勢が上位を占めています。新横浜・神奈川勢も頑張ってください。

東日本への進出ラインは104.94 中部選手権の西日本への通過ラインとそれほど遜色ない水準だったりはします。

MFアカデミー勢がここに混ざるとぐっと水準が上がっていくのですが、なぜか東京所属。MFは所在地の南船橋の略ではなくて三井不動産の略なようですが、どう考えても南船橋は千葉であって東京ではないはずです。ディズニーランドから成田空港までの間は東京を名乗っていいルールでもあるんでしょうか?

 

○男子シングルジュニア

Pl Name Nation Total SP FS
1 山  田  琉  伸 埼玉栄高校 142.94 50.79 92.15
2 大久保  政  宗 長野日大高校 116.85 36.64 80.21
3 三  吉  慶  哉 アクアリンクちばSC 113.92 39.54 74.38
4 佐々木  陽  人 伊勢崎クラブ 113.08 36.50 76.58
5 丸  山  英  希 栃木県スケート連盟 111.16 37.13 74.03
6 牧  島  瑠  依 KOSE新横浜プリンスFSC 111.16 37.75 73.41
7 田  口  湊  音 アクアリンクちばSC 107.25 37.60 69.65
8 萩  原  颯  希 KOSE新横浜プリンスFSC 101.95 36.34 65.61
9 吉  村  冴哉人 KOSE新横浜プリンスFSC 87.44 25.86 61.58
10 畠  山  悠  汰 日立FC 83.39 28.75 54.64

男子ジュニアの東日本進出枠は7です。優勝は埼玉栄高校の山田琉伸選手。昨シーズンは全日本ジュニアで27位のショート落ちでした。その時よりはショートで高い点数が出ています。山田選手は数年前に沖縄でスケートを滑る中学生として取り上げられていた選手なはずですが、沖縄から上京して関東で1位を取りました。

 

○女子シングル ノービスA

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 松  浦  茉里衣 埼玉アイスアリーナFC 64.82 30.78 34.04
2 佐々木  紅  春 神奈川FSC 61.20 28.95 32.25
3 佐  藤  伶  香 埼玉アイスアリーナFC 57.86 27.37 30.49
4 小  川  葉  宇 埼玉アイスアリーナFC 55.12 22.92 32.70
5 吉  田  光  沙 KOSE新横浜プリンスFSC 52.29 20.79 32.50
6 井戸川  楓  佳 埼玉アイスアリーナFC 52.25 20.62 33.13
7 財  津  柚和美 アクアリンクちばSC 43.87 16.76 27.61
8 金  澤  美優花 KOSE新横浜プリンスFSC 41.11 14.91 26.70

女子のノービスAも埼玉アイスアリーナから松浦茉里衣選手が優勝です。昨シーズンは関東で7位で全日本へ進めなかったのですが今シーズンは優勝で進みます。

全日本進出枠は5ですので52.29が進出ラインとなりました。

 

○男子シングル ノービスA

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 西  野  太  翔 神奈川FSC 100.52 50.53 50.49
2 森  遼  人 アクアリンクちばSC 83.91 40.99 44.42
3 高  橋      健 埼玉アイスアリーナFC 65.57 27.58 37.99
4 大  林  理  人 神奈川FSC 61.56 23.00 38.56
5 請  田  礼  真 神奈川FSC 53.59 18.22 36.37
6 岩  本  英  飛 Mエイトクラブ 52.07 20.70 31.37
7 星  奏  多 神奈川FSC 49.50 19.26 30.24
8 村  橋  快  優 神奈川FSC 47.59 17.05 30.54
9 辻  出  歩  生 長野市スケート協会 43.69 14.72 29.97
10 宍  倉  匠  恵 千葉県連 39.52 17.27 22.75

男子のノービスAは西野太翔選手が100点超えのスコアで優勝です。昨年は全日本ノービスAで2位。ループ転倒でも100点に乗りました。全日本ノービスは高橋星名選手と一騎打ちになりそうですが、110点近い勝負になりそうなので、ノーミス勝負がしたいところでしょうか。

2位の森遼人選手は昨シーズン全日本ノービスAで16位。80点台が出せると表彰台争いになってくると思われます。

全日本進出枠は5ですが、上位2人は推薦選手ですので7位の49.50が全日本ラインになりました。

 

○西野太翔選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3Lz   5.90   0.98 6.88 1.600
2 2A+1Eu+3S   8.10   0.86 8.96 1.800
3 3F   5.30   0.35 5.65 0.600
4 3T   4.20   0.84 5.04 2.200
5 CCoSp3   3.00   0.10 3.10 0.400
6 3Lz+2A+SEQ   9.20   0.20 9.40 0.400
7 3Lo< <  F 4.31 X -1.96 2.35 -5.000
8 CCSp3   2.80   0.37 3.17 1.200
9 FSSp3   2.60   0.26 2.86 1.200
10 StSq2   2.60   0.52 3.12 2.000
  TES   48.01   2.52 50.53  

西野選手は3回転5種類がほぼそろった構成になってます。ループは回転不足の転倒でしたが他4種類を決めました。2回飛ぶジャンプはルッツです。シークエンスダブルアクセルも取り込んでいます。ループを決めることができれば技術点で3.5点ほど、減点もなくなってトータル105点ほどになる計算でした。

 

○女子シングル ノービスB

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 森  成  美 埼玉アイスアリーナFC 58.65 29.11 30.04
2 山  田      怜 埼玉アイスアリーナFC 57.66 26.49 31.17
3 松  浦  杏  奈 埼玉アイスアリーナFC 56.33 25.64 30.69
4 古  川  心  祐 神奈川FSC 55.84 23.35 32.49
5 赤  塚  友  奏 埼玉アイスアリーナFC 54.96 25.42 30.04
6 佐  藤  芙  砂 高崎クラブ 48.03 22.00 26.03
7 山  口      結 KOSE新横浜プリンスFSC 45.26 19.44 25.82
8 松  岡      咲 埼玉アイスアリーナFC 44.82 17.69 27.13
9 松  本  咲  希 アクアリンクちばSC 43.96 20.80 23.16
10 横  山  莉  緒 神奈川FSC 42.19 19.54 23.15
11 マブニ  リリイ 埼玉アイスアリーナFC 41.85 18.94 22.91
12 大久保  侑  季 神奈川FSC 40.06 18.75 21.81

女子は埼玉アイスアリーナ勢が強く3カテゴリー制覇になりました。勝ったのは森成美選手。今シーズンからノービスBに上がってきた選手になります。女子のノービスBも全日本進出枠は5 54.96が進出ラインになります。結果的にノービスAより進出ラインが高い形になっています。

 

○男子シングル ノービスB

Pl Name Nation Total FS TES FS PCS
1 中  條  幹  太 神奈川FSC 50.49 19.69 30.80
2 坂  本  央  輔 KOSE新横浜プリンスFSC 49.54 18.20 31.34
3 高          旭 アクアリンクちばSC 49.15 20.25 29.40
4 武  田  龍  哉 アクアリンクちばSC 48.87 19.74 29.13
5 木  村  碧  一 埼玉アイスアリーナFC 47.21 20.54 26.67
6 堂  前  宗  祐 埼玉アイスアリーナFC 46.97 18.61 28.86
7 岸  浪  健  介 埼玉アイスアリーナFC 36.59 12.14 24.45
8 権  勇  輔 KOSE新横浜プリンスFSC 28.50 9.19 20.81

男子のノービスBも全日本進出枠は5です。優勝は今年からノービスBの中條幹太選手でした。全日本進出ラインは47.21で0.24差と際どいラインにありました。

 

東京を含まない関東選手権。ノービス、ジュニアの頃に関東にいても、いつか気づくと東京へ抜けて行ってしまいます。鍵山優真選手、佐藤駿選手、三浦佳生選手、みんないなくなってしまい、少し寂しい関東選手権でした。