スケートカナダ 日本勢3カテゴリー制覇 まじか

グランプリシリーズ2戦目、スケートカナダが行われました。一時期は日本勢がなかなか勝てなかったスケートカナダ。男子も女子も2位が山積みで、女子は今回も2位かなと思ったりしていましたが、今回は日本勢が勝ち切りました。

 

○男子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Shoma UNO JPN 273.15 89.98 183.17
2 Kao MIURA JPN 265.29 94.06 171.23
3 Matteo RIZZO ITA 251.03 81.18 169.85
4 Keegan MESSING CAN 250.72 79.69 171.03
5 Camden PULKINEN USA 219.06 75.07 143.99
6 Lukas BRITSCHGI SUI 212.43 64.35 148.08
7 Stephen GOGOLEV CAN 210.64 57.94 152.70
8 Aleksandr SELEVKO EST 206.11 60.37 145.74
9 Jimmy MA USA 204.39 61.73 142.66
10 Deniss VASILJEVS LAT 197.45 69.01 128.44
11 Conrad ORZEL CAN 195.42 69.69 125.73

結局優勝は順当に宇野昌磨選手でした。273.15は本人比で平凡です。グランプリシリーズはあまり勝ちにこだわっていないようにも見えたのですが実際はどうなのでしょう? これでグランプリシリーズ通算7勝目となりました。あと1勝でグランプリシリーズの日本男子最多勝に並びます。

2位には2戦連続で三浦佳生選手が入りました。スケートアメリカでは273.19でしたから、そこまで出れば優勝でした。グランプリシリーズで2位2回でファイナル進出できなかった例はないはずです。まだ確定ではないですが、事実上ファイナル進出がほぼ決まったと言っていいと思います。

3位にイタリアのマッテオリッツォ選手が入りました。ショートの時点で81.18で3位という、みんなしっかりしてよ!! みたいな状態でしたが、フリーはまずまずしっかり滑って表彰台確保です。今シーズンから導入した4回転ループをフリーではしっかり決めました。今季はイタリア開催のファイナルへ向け、NHK杯で勝負がかかります。スケートアメリカで同じく3位のチャジュンファン選手と直接対決で上回ることがおそらくまず必要条件となってくると思われます。

カナダのキーガンメッシング選手が4位。フリーはいい演技を見せていたのですが地元表彰台に届かず。今季で引退を表明しています。最後はさいたま世界選手権か。あるいは国別対抗戦でお祭り騒ぎして終わるか。いずれにしても日本で最後の試合を迎えることになるはずです。初戦4位でファイナルに進むには2戦目優勝したいのですが、マリニン選手に勝たないといけないという苦しい情勢になりました。

 

宇野昌磨選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4Lo   10.50   -0.15 10.35 -0.111
2 4Sq q 9.70   -2.08 7.62 -2.111
3 4Fq q 11.00   -0.47 10.53 -0.444
4 3A+2A+SEQ   11.30   1.83 13.13 2.333
5 ChSq1   3.00   2.00 5.00 4.000
6 FCSp4   3.20   0.82 4.02 2.444
7 4T+3T   15.07 x 2.44 17.51 2.556
8 3A< 7.04 x -0.46 6.58 -0.778
9 4T< 8.36 x -3.80 4.56 -4.778
10 StSq4   3.90   1.78 5.68 4.444
11 FCCoSp4   3.50   0.95 4.45 2.556
12 CSSp3   2.60   0.89 3.49 3.444
  TES   89.17   3.75 92.92  

回転不足が目立った宇野選手のフリーでした。アンダーローテーション2つにq2つ。結果的にGOEマイナスが目立ちます。この辺はシーズン中盤以降は合わせてくるとは思います。

課題は、コンビネーションジャンプだと思っているのですが、今回はショートでコンビネーションが4-1になり90点に届かない要因になりました。フリーで4-3を1つ決めましたが、3連続が入らず。コンボ券余らせがちな宇野選手です。オリンピックでも世界選手権でもコンビネーションが1つ余っています。コンビネーション1つ入らないと基礎点が4点5点簡単に変わって来るのでかなり大きいです。4回転は4種類5本まで来ていますので、ここで5種類目を習得するよりも、コンビネーションをすべてしっかり入れることによる基礎点上昇の方がリスクリターン考えると割がよさそうです。

 

○三浦佳生選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A+1Eu+3S   12.80   1.26 14.06 1.556
2 4T+3T   13.70   1.22 14.92 1.111
3 4S F 9.70   -4.85 4.85 -5.000
4 FCSp4   3.20   0.50 3.70 1.444
5 3A   8.00   2.74 10.74 3.444
6 StSq3   3.30   0.90 4.20 2.667
7 4T   10.45 x -2.31 8.14 -2.222
8 3F+2A+SEQ   9.46 x 0.68 10.14 1.111
9 3Lo   5.39 x 0.42 5.81 0.889
10 CSSp4   3.00   0.56 3.56 1.778
11 ChSq1   3.00   1.36 4.36 2.778
12 CCoSp4   3.50   0.90 4.40 2.556
  TES   85.50   3.38 88.88  

三浦選手はスケートアメリカから構成をだいぶ変えています。計画的に変えたのではなく靴紐切れて急に替えたようで、今までまるで見たことのないものに変わっています。

冒頭に3連続を入れる三浦選手というのは初めて見ました。結果的に4回転は2種類3本でトリプルアクセル2本という本数で見れば昨年までのものになっています。サルコウで転倒しましたがジャンプで回転不足はなく基礎点はしっかり取れました。

ステップはレベル3でしたがスピンはショートフリー通じてすべてレベル4 これまでの三浦選手には見られないことでした。スケートカナダでレベル4をすべてもらえたのは驚きでもありました。

 

○男子シングル ショートフリー合わせた要素別スコア

Pl Name Total PCS J Base J GOE Spin Step
1 Shoma UNO 273.15 135.32 102.27 -3.29 23.71 16.14
2 Kao MIURA 265.29 124.14 101.85 3.52 23.15 13.63
3 Matteo RIZZO 251.03 123.21 91.50 1.23 21.87 13.22
4 Keegan MESSING 250.72 128.96 80.55 3.13 23.80 15.28
5 Camden PULKINEN 219.06 118.38 67.23 -0.10 20.62 13.93
6 Lukas BRITSCHGI 212.43 114.22 67.43 -3.55 22.82 12.51
7 Stephen GOGOLEV 210.64 105.47 77.55 -1.67 20.86 9.43
8 Aleksandr SELEVKO 206.11 112.05 69.03 -7.39 22.52 10.90
9 Jimmy MA 204.39 107.55 72.32 -5.64 19.08 13.08
10 Deniss VASILJEVS 197.45 115.24 61.33 -12.58 23.04 11.42
11 Conrad ORZEL 195.42 104.47 70.91 -9.21 19.97 10.28

要素別でみるとPCSは宇野選手が普通にトップ。平均9点ほどです。メッシング選手が2番目で、三浦選手はリッツォ選手を上回って3番目でした。

ジャンプの基礎点は宇野選手と三浦選手が僅差です。100点越えはこの二人だけで3番目にリッツォ選手。ジャンプの印象はそれほどでもないリッツォ選手ですが、4回転ループの導入でジャンプの基礎点もかなり上がってきています。メッシング選手はショートでコンビネーションが入らなかったことをはじめ、ジャンプの基礎点が狙いほどは稼げていませんでした。

ジャンプの加点はプラスが3人だけ。三浦選手がトップでメッシング選手が2番目です。宇野選手も回転不足多発が響いてGOEマイナスとなりました。

スピントップはメッシング選手でした。宇野選手が2番目で三浦佳生選手が3番目。三浦佳生選手がバシリエフス選手よりスピンで点を取るというのはこれまでは待ってくイメージできない姿でしたが、スケートアメリカからわずか1週でずいぶん変わりました。

ステップは宇野選手だけ図抜けています。16点台はなかなか出せません。15点台のメッシング選手でも十分に高いスコアでした。

 

○女子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Rinka WATANABE JPN 197.59 63.27 134.32
2 Starr ANDREWS USA 191.26 64.69 126.57
3 Young YOU KOR 190.15 65.10 125.05
4 Ava Marie ZIEGLER USA 186.76 66.49 120.27
5 Rika KIHIRA JPN 184.33 59.27 125.06
6 Niina PETROKINA EST 181.34 61.68 119.66
7 Madeline SCHIZAS CAN 180.59 67.90 112.69
8 Yuhana YOKOI JPN 178.73 54.87 123.86
9 Lindsay THORNGREN USA 176.09 55.16 120.93
10 Gabrielle DALEMAN CAN 171.61 66.65 104.96
11 Lindsay van ZUNDERT NED 160.96 55.22 105.74
12 Eliska BREZINOVA CZE 159.03 55.14 103.89

渡辺倫果選手、グランプリシリーズデビュー戦優勝。グランプリデビュー戦優勝というのはそれなりに例があります。日本勢では紀平梨花選手がそうですし、エテリ組なんかはたくさんあります。また20代になってからのグランプリデビューというのもそれなりにはあります。日本では鈴木明子さんがそうでした。しかしながら20代になってからのグランプリデビュー戦で優勝したという例はグランプリシリーズ創成期まで遡っても1例もない初の快挙ということになりました。

また、スケートカナダを勝った日本女子は浅田真央さん以来15年ぶり。その前はグランプリシリーズになる前、1984年に伊藤みどりさんが優勝しています。3人の共通点は、トリプルアクセルです(伊藤みどりさんは84年にはまだ飛んでいなかったはずですが)。

2位にはアメリカのスターアンドリュース選手。グランプリシリーズ最高位7位。パーソナルベスト181.18の選手が190点台に乗せてうれしい2位表彰台となりました。

3位は韓国ユヨン選手。メンバー的には優勝候補だったのですがスコア伸びず。フリーのトリプルアクセルは見た目キレイだったのですが足元は明らかに回転が足りずのダウングレード。ただ、見た目の印象からするとあのジャンプでダブルアクセルの基礎点にされたうえでGOE-3というのはなかなか厳しいルールだなあ、と思わされます。これで昨季からグランプリシリーズ3戦連続の3位。4戦目のイギリスでファイナル進出を賭けます。

紀平梨花選手は5位でした。スコア的には本人比でだいぶ低いわけですが、今できることをしっかりやってのこのスコア、というところだと思います。6戦目のフィンランドでどこまで調子を戻しているか。次戦優勝でファイナルがあり得なくもないというところまで来ました。

日本からもう一人横井ゆは菜選手は8位でした。なんとかランキングのポイントは確保。フリーは大きなミスなく復調気配もあるかなあ、と信じたい演技でしたが、昨年同様、インタビュー聞くたびに、引退してしまいそうなコメントで心配なところは変わっていない感じもします。

 

○渡辺倫果選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A   8.00   1.26 9.26 1.667
2 3Lo   4.90   1.19 6.09 2.444
3 3Lo<+3T< 7.28   -1.29 5.99 -3.333
4 3F! ! 5.30   0.08 5.38 0.111
5 FCSp4   3.20   0.64 3.84 2.000
6 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.222
7 3Lz+2A+SEQ   10.12 x 1.10 11.22 1.889
8 2A+1Eu+3S   8.91 x 1.11 10.02 2.444
9 CCoSp4   3.50   0.25 3.75 0.778
10 3Lz<< <<  2.31 x -0.87 1.44 -4.111
11 StSq3   3.30   0.80 4.10 2.333
12 FSSp4   3.00   0.77 3.77 2.667
  TES   62.82   6.11 68.93  

冒頭、トリプルアクセルを決めました。国際大会2度目の成功です。

2回飛ぶジャンプはルッツとループ。トリプルアクセルを飛ぶことで1本余ってくるダブルアクセルはシークエンスに入れました。

最後のルッツジャンプは課題です。ロンバルディア杯でもここがダウングレード。体力的な問題もあるでしょうか? また、コンビネーションで1つ目も2つ目も回転不足。ショートのコンビネーションも回転不足。このあたりがスコアが不安定な要因でもあります。

基礎点は62.82で女子の上位の選手では標準位ですが、これがダウングレードとアンダーローテーション2つあって出したものです。ノーミスなら基礎点は69.42まで出ます。

今の持ち札で基礎点をさらに上げるには、3Lz+2A+2Aのシークエンスにして、3S+2Tのコンビネーションにすると、1Euが2Tに置き換わるということになって0.88基礎点が上がり70.30と70点台の基礎点にすることが可能です。トリプルアクセル2本構成? それが組めてショートフリーノーミス出来たら、今期のメンバーなら世界チャンピオン狙えるという夢のある構成です。

ショート6位で上位と僅差だったので、いい位置に付けたなあ、スケートカナダはなかなか難しいのだけど表彰台まではありそう、優勝も届かなくはないけど、まさかねえ。とか思っていたら、トリプルアクセル決めていいスコア出して、滑り終わった時点で表彰台行けそうな雰囲気がありました。でも、カナダだし、どっちか勝つよね、と思っていたら、あれ?あれ?あれ? 優勝してしまいました。1年前まではISU公認試合の出場経験なし。国内外含めて170点にも届いたことがないという国際的には無名の選手でした。

かつて本郷理華さんがロステレコム杯で初優勝した時に、優勝しちゃった・・・、とつぶやいていたことがありましたが、まさにそんな感じでした。 まじか

グランプリ2戦目はNHK杯。表彰台でファイナルが決まり、4位でも高確率でファイナルです。

 

紀平梨花選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3S+2T   5.60   0.80 6.40 1.889
2 2A+1Eu+2S   5.10   0.61 5.71 1.778
3 3Lo   4.90   0.91 5.81 1.778
4 3T   4.20   0.90 5.10 2.111
5 FSSp4   3.00   0.73 3.73 2.333
6 3T+2T   6.05 x 0.60 6.65 1.444
7 2A   3.63 x 0.71 4.34 2.222
8 3S   4.73 x 0.68 5.41 1.667
9 CCoSp4   3.50   0.80 4.30 2.333
10 ChSq1   3.00   1.57 4.57 3.222
11 StSq3   3.30   1.04 4.34 3.222
12 LSp4   2.70   0.58 3.28 2.111
  TES   49.71   9.93 59.64  

紀平梨花選手の国際大会復帰戦。3回転3種類5本という構成でした。全要素全ジャッジプラス評価。構成下げているとはいえなかなか簡単には出来ないことです。

最高基礎点71.75を組んだことのある紀平選手からすると49.71というのは寂しい限りではありますが、この構成でもフリー125点まで出ました。ジャパンオープンからは基礎点が5.80上がっています。

 

○横井ゆは菜選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2A   3.30   1.04 4.34 3.222
2 3Loq q 4.90   -0.35 4.55 -0.778
3 3Lzq q 5.90   -0.76 5.14 -1.222
4 FCCoSp4   3.50   0.75 4.25 2.111
5 StSq2   2.60   0.48 3.08 1.778
6 3Fq+2T q 6.60   -0.61 5.99 -1.222
7 FSSp4   3.00   0.51 3.51 1.667
8 3S+3T   9.35 x 1.17 10.52 2.556
9 2F   1.98 x 0.10 2.08 0.556
10 ChSq1   3.00   1.07 4.07 2.222
11 2A+3T+2T   9.68 x 0.84 10.52 1.889
12 CCoSp4   3.50   0.60 4.10 1.778
  TES   57.31   4.84 62.15  

横井選手は冒頭ダブルアクセルから入っていきます。トリプルアクセル習得出来ていたらよかったのですが。全日本ジュニアの6分間練習できれいなトリプルアクセルを決めていた光景は今でも頭に浮かびます。

そのジュニアの頃から最後に3連続の2A+3T+2Tを入れるのが定番でした。昨シーズンは3S+3T+2Tだったのですが昔の形に戻しています。

フリップが2回転になったことで基礎点が3.85下がっているのとステップはレベル4なら1.30基礎点上がりますのでノーミスなら62.46の構成です。

結果的にqが3つあることもあり思ったほどはスコアが伸びませんでしたが何とか8位にまで戻してポイントを確保しました。不調不調と昨シーズンも雰囲気を出していますが、フリーは滑走順早くて点が伸びにくいことを割り引くと、それほど悪い滑りではないことが多いです。一方でショートで点が出ず、昨シーズンからの国際大会4試合すべてが50点台前半。ショートフリー、2本そろえられれば190点くらいまでは普通に出せるわけで、世界のトップとは言わないまでも、上位で戦うだけの力はあるはずです。次の機会が来るかは微妙なところになってきていますが、一度、国際舞台で力を発揮した姿を見たいです。

 

○女子シングル ショートフリー合わせた要素別スコア

Pl Name Total PCS J Base J GOE Spin Step
1 Rinka WATANABE 197.59 95.70 67.87 -1.34 22.29 13.07
2 Starr ANDREWS 191.26 91.52 57.60 5.32 23.45 13.37
3 Young YOU 190.15 96.90 56.58 0.48 23.64 13.55
4 Ava Marie ZIEGLER 186.76 93.27 61.11 2.09 19.42 12.87
5 Rika KIHIRA 184.33 95.82 51.40 2.06 23.06 11.99
6 Niina PETROKINA 181.34 91.21 57.70 -2.17 21.63 12.97
7 Madeline SCHIZAS 180.59 94.25 51.26 3.63 20.99 12.46
8 Yuhana YOKOI 178.73 90.97 58.17 -1.49 21.81 10.27
9 Lindsay THORNGREN 176.09 90.28 55.70 -5.74 22.96 12.89
10 Gabrielle DALEMAN 171.61 89.36 54.95 -3.03 22.53 11.80
11 Lindsay van ZUNDERT 160.96 81.74 54.89 -4.73 20.65 9.41
12 Eliska BREZINOVA 159.03 81.89 52.34 -4.65 18.62 10.83

PCSはユヨン選手がトップで2番目に紀平梨花選手がいます。ただそれでも96点前後で平均8点程度と全体的にあまりもらえませんでした。

ジャンプの基礎点は渡辺倫果選手が突出しています。ジーグラー選手が2番目で3番目は横井ゆは菜選手です。

ジャンプの加点はスターアンドリュース選手がトップでした。渡辺倫果選手はGOEマイナス。ここで稼いでわけではなく、基礎点で圧倒してその貯金を使って逃げ切った形です。シザース選手が加点2位なのは違和感受けそうですが、基礎点の方が削られる失敗が多く、そうではないジャンプは割と評価が高かったという形でした。

スピンはユヨン選手、アンドリュース選手、紀平選手の順になります。ステップもユヨン選手、アンドリュース選手にここは渡辺倫果選手が続きます。

ジャンプの構成で稼いだ渡辺倫果選手、PCSでユヨン選手、バランス型のアンドリュース選手、という上位3人の点の取り方でした。

 

ここでは詳しく取り上げませんが、ペアの三浦/木原組も優勝しています。本命が多少はミスをしながらも確かな力を発揮して順当勝ち、本人たちも周りも全く驚いておらず普通のこととして受け止めているという、強い勝ち方でした。日本勢ペア初優勝ですし、グランプリシリーズで3カテゴリー制覇も当然初めてのことでした。

次週、3戦目はヨーロッパへ移ってフランスです。日本からは男子は今季好調の山本草太選手、シード選手の友野一希選手、すでに2戦目になる三宅星南選手。女子はオリンピアンの河辺愛菜選手、グランプリデビュー戦住吉りをん選手、体調戻っているか?松生理乃選手と、男女3人づつフルに入っています。

海外勢では男子はケヴィンエイモズ選手が外れてしまいフランスからはアダムシャオヒムファ選手がホスト国として迎えうつ一方、アメリカ勢が珍しく誰もいないという構成。女子はベルギーのヘンドリックス選手が強く、韓国のキムイェリム選手、イ・ヘイン選手も表彰台に絡んできそうで、男女とも誰が勝っても初優勝という試合になります。