前回までの女子シングルに続いて、今回は男子シングルです。
○男子シングル 上位12名
Pl | Name | Nation | Total | SP | FS |
1 | Kao MIURA | JPN | 264.74 | 85.11 | 179.63 |
2 | Naoki ROSSI | SUI | 220.68 | 79.46 | 141.22 |
3 | Nozomu YOSHIOKA | JPN | 217.79 | 76.44 | 141.35 |
4 | Nikolaj MEMOLA | ITA | 216.44 | 76.72 | 139.72 |
5 | Wesley CHIU | CAN | 213.88 | 80.56 | 133.32 |
6 | Hyungyeom KIM | KOR | 213.56 | 75.77 | 137.79 |
7 | Lucas BROUSSARD | USA | 209.47 | 77.01 | 132.46 |
8 | Yudong CHEN | CHN | 205.12 | 65.93 | 139.19 |
9 | Arlet LEVANDI | EST | 204.73 | 71.01 | 133.72 |
10 | Daniel MARTYNOV | USA | 204.67 | 73.93 | 130.74 |
11 | Andreas NORDEBACK | SWE | 204.32 | 76.82 | 127.50 |
12 | Francois PITOT | FRA | 202.43 | 74.91 | 127.52 |
三浦佳生選手圧勝。そもそもここに出てくること自体がほぼ反則です。四大陸との二冠となりました。ちょっと力が違いすぎました。
2位にはスイス国籍のロッシ直樹選手が入りました。2007年1月生まれの16歳。208.34だったパーソナルベストから大きくスコアを伸ばしての2位表彰台です。母親が日本人。表彰台が完全に公用語日本語の世界になりました。
ショート7位から吉岡希選手が逆転表彰台となりました。僅差でしたが滑り込みました。この表彰台は大きいです。来期は強制的にシニアに上がるわけですが、世界ジュニア3位を持っているとグランプリシリーズ1枠がほぼ保障されます。今季のこれまでの実績、シーズンベストでは来期のグランプリはないかな、と思っていましたが、これでつながりました。非常に大きいです。
ジュニアグランプリファイナルを制したイタリアのメモラ選手は4位。ショートのコンビネーションとフリーの後半トリプルアクセル転倒が痛かったです。230点前後を出せる選手だったのですが表彰台に届きませんでした。
地元カナダのウェズリーチウ選手はショートのリードを生かせず5位。フリーで4回転うまく入りませんでした。昨年4位でしたので今年こそ表彰台に乗りたいところでしたが届きませんでした。
韓国のキムヒョンギョン選手はパーソナルベストで6位に入ってきました。今季は韓国選手権で2位。チャジュンファン選手に次ぐ2番手の位置に定着していけるでしょうか。
ジュニアグランプリファイナルで2位に入ったブルサード選手が7位でした。4回転にトリプルアクセル、大技2転倒ではちょっと苦しかったでしょうか。
中国のユドンチェン選手が8位。昨シーズン世界ジュニアを中国は欠場したので今シーズンは枠がひどいことになっていたのですが、この8位で来期の2枠、またジュニアグランプリシリーズも6枠に回復させています。
○上位6選手のショートプログラム
Kao MIURA | Naoki ROSSI | Nozomu YOSHIOKA | Nikolaj MEMOLA | Wesley CHIU | Hyungyeom KIM | |
1 | 3Lo | 3A | 3A | 3A | 3Lo | 3A |
2 | 3A | 3Lo | 3Lo | 3Lo | 3A | 3Lz+3T |
3 | FCSp4 | CCoSp4 | FCSp3 | FCSp4 | FCSp3 | FCSp4 |
4 | 3F+3T | 3Lz+3T | 3Lz+3T | 3Lz!+3T | 3Lz+3T | 3Loq |
5 | CSSp4 | StSq4 | CSSp4 | StSq4 | StSq4 | StSq4 |
6 | StSq4 | CSSp4 | StSq2 | CCoSp4 | CSSp4 | CCoSp4 |
7 | CCoSp4 | FCSp4 | CCoSp4V | CSSp4 | CCoSp4 | CSSp4 |
Base | 36.95 | 37.61 | 35.04 | 37.61 | 37.21 | 37.09 |
GOE | 7.61 | 5.23 | 5.92 | 2.91 | 4.99 | 4.31 |
PCS | 40.55 | 36.62 | 35.48 | 36.20 | 38.36 | 34.37 |
Total | 85.11 | 79.46 | 76.44 | 76.72 | 80.56 | 75.77 |
ショートプログラムは男子も4回転禁止。単独ジャンプはループ指定。アクセルは上位はトリプルで跳べる、ということで基礎点差が出ません。三浦選手はそれをとても嫌がっていたようですが、実際、基礎点で見ると三浦選手より高い選手が何人もいます。三浦選手もスピンステップレベル4なのでこの構成ではこれ以上は出せないのですが、コンビネーションがフリップからなことで差が出ています。ロッシ直樹選手、メモラ選手の37.61がジュニアルールで出せる最高基礎点です。
上位は男子でもスピンステップレベル4が並んでいます。そんな中で吉岡希選手はステップレベル2、スピンもレベル3や4Vがあり基礎点で劣っています。このあたりの改良が望まれます。
○上位6選手のフリー
Kao MIURA | Naoki ROSSI | Nozomu YOSHIOKA | Nikolaj MEMOLA | Wesley CHIU | Hyungyeom KIM | |
1 | 3A+1Eu+3S | 3A+2T | 4T+3T | 2A | 3A+2T | 3A+2T |
2 | 4T | 3A | 4T | 3A+1Eu+3S | 3F | 3Aq |
3 | 4S | 3Lz+1Eu+3S | 3A | 3F | 2T | 3Lzq+3Tq |
4 | FCSp4 | ChSq1 | FSSp4 | 3Lo | 3Lo | 3F |
5 | 3A | 2Lo | 3Lo | CSSp3 | FSSp4 | FCSp4 |
6 | ChSq1 | CCoSp3V | 3A+1Eu+3S | FCSp4 | 2T* | 3Loq+2A+2A+SEQ |
7 | 4T+3T | 3Lz+3T | 3Lz+2A+SEQ | 3Aq | 3A | 3Lz |
8 | CSSp4 | 2A | ChSq1 | 3Lz!+3Tq | 3Lz+1Eu+3S | 3S |
9 | 3F+2A+SEQ | 3Fe | 3Fe | 3Lz!+2A+SEQ | CCoSp4 | FCCoSp4 |
10 | 3Lo | FCSp4 | CCSp3 | ChSq1 | ChSq1 | ChSq1 |
11 | CCoSp3 | CSSp3 | CCoSp3V | CCoSp3 | FCCoSp4 | CCoSp4 |
Base | 82.12 | 60.15 | 76.01 | 68.13 | 54.37 | 69.77 |
GOE | 13.79 | 5.31 | -2.46 | 1.22 | 5.69 | -1.30 |
PCS | 83.72 | 75.76 | 67.80 | 71.37 | 73.26 | 69.32 |
Total | 179.63 | 141.22 | 141.35 | 139.72 | 133.32 | 137.79 |
フリーはだいぶ構成差が出ました。三浦選手が4回転3本、吉岡選手が4回転2本。他は上位選手は結局4回転が入りませんでした。ウェズリーチウ選手は4回転トーループを入れようと試みましたが2回とも2回転になってしまっています。トリプルアクセルは全員2本入りました。
基礎点80点超えは三浦選手のみ、70点超えまで届いているのも吉岡選手までです。基礎点で圧倒して勝った日本勢でした。
加点も三浦選手は二桁もらっています。ロッシ選手は5点台。チウ選手は4回転入らなかったですが転倒ではなく抜けての2回転になったこともありGOEとしては5点台とだいぶプラス側で稼いでいます。吉岡選手はトータルでGOEマイナス。この辺の出来栄えでプラス側へ行けるとシニアに上がってからもう少しスコアを上げていけるかと思います。
5位のチウ選手、6位のキムヒョンギョン選手はスピンオールレベル4 ジャンプをクリーンに決められれば表彰台なのに、といったところでした。
次回へ続きます