ワールドチームトロフィー23 シーズン最後のお祭り

シーズン最後のお祭り大会、ワールドチームトロフィーが終わりました。賞金総額100万ドル。優勝チームには20万ドル。フィギュアスケートの試合の中では世界選手権を超える最高賞金額の大会となります。でも、順位へのこだわりは世界選手権と比べるとかなり薄いという現実。ただ、意外と、ここでパーソナルベストを出したり、ここで初めてのジャンプを決めたりということが起きる場でもあります。

 

Rank Nation Men Women Pairs Ice
Dance
Total
Points
SP FS SP FS SP FS RD FD  
1 USA 12 10 10 9 12 12 12 12 120
9 8 7 7
2 KOR 11 12 12 12 7 7 7 7 95
3 1 6 10
3 JPN 6 5 11 11 11 11 9 8 94
2 4 8 8
4 ITA 7 11 4 5 9 10 11 11 83
5 7 1 2
5 FRA 10 9 5 6 8 8 8 9 80
8 3 3 3
6 CAN 4 6 9 4 10 9 10 10 68
1 2 2 1

今回は各国本気メンバー集まりました。アメリカ強かった。カップル競技は全勝です。男女シングルもしっかりポイントを稼ぎ死角なしでした。賞金20万ドルは1人当たり15,000ドル獲得です。

2位がまさかの韓国。男女3人でやたらポイントを稼ぎました。

日本は3位でした。全体的に伸びなかったですかね。2位になり損ねたことで1人当たり1,250ドル損しました。あまり順位を気にしない試合かもしれませんが、それなりの金額取り損ねた計算です。

イタリアはアイスダンスとリッツォ選手で稼いで4位に。フランスはエイモズ選手で稼ぎましたが届かず5位でした。

惜別のメッシング選手のカナダは6位で終わっています。

 

○女子シングル ショートフリー合計

Pl Name Nation Total SP FS
1 Haein LEE KOR 225.47 76.90 148.57
2 Kaori SAKAMOTO JPN 218.44 72.69 145.75
3 Isabeau LEVITO USA 213.87 71.22 142.65
4 Yelim KIM KOR 206.24 62.65 143.59
5 Mai MIHARA JPN 198.06 66.85 131.21
6 Amber GLENN USA 195.01 66.55 128.46
7 Madeline SCHIZAS CAN 184.88 69.76 115.12
8 Lea SERNA FRA 177.72 60.18 117.54
9 Lorine SCHILD FRA 170.00 55.72 114.28
10 Lara Naki GUTMANN ITA 167.95 51.12 116.83
11 Anna PEZZETTA ITA 162.43 56.13 106.30
12 Sara-Maude DUPUIS CAN 148.75 54.31 94.44

個人のトータルスコア順位を競っていないので、ショートフリーの合計があまりしっかり表に出てきていませんが、ここではまずショートフリーの合計スコアを出しています。

イ・ヘイン選手は225.47で今シーズン全体のベストスコアをここで出しました。ワールドチームトロフィーはトータルスコアもISU公認となるはずです。

200点超えは4人。三原選手は200点に届きませんでした。上位6人が日米韓で埋まり、その下にシーザス選手が来る、というのは割と戦前に予想された展開だったかと思います。

フランスのセルナ選手はシーズンベストでした。

 

○男子シングル ショートフリー合計

Pl Name Nation Total SP FS
1 Junhwan CHA KOR 289.15 101.33 187.82
2 Ilia MALININ USA 279.54 105.90 173.64
3 Kevin AYMOZ FRA 279.43 100.58 178.85
4 Jason BROWN USA 279.04 95.61 183.43
5 Matteo RIZZO ITA 275.36 88.01 187.35
6 Daniel GRASSL ITA 263.34 89.81 173.53
7 Kazuki TOMONO JPN 253.91 89.36 164.55
8 Keegan MESSING CAN 252.74 79.75 172.99
9 Adam SIAO HIM FA FRA 247.42 92.82 154.60
10 Shun SATO JPN 241.31 76.45 164.86
11 Sihyeong LEE KOR 202.06 77.24 124.82
12 Stephen GOGOLEV CAN 174.95 49.78 125.17

トータルスコアはチャジュンファン選手が1位でした。世界選手権の好調ぶりそのまま国別でも出ていました。

マリニン選手はショートの貯金が残ってトータルスコアは2位、エイモズ選手は僅差の3位。ジェイソンブラウン選手も僅差で続きます。

リッツォ選手はここでシーズンベスト、パーソナルベストを出してきました。ジャンプがねえ…、ということも多かったリッツォ選手ですが、4回転ループが計算できるようになって全体ノーミスで滑ればワールド表彰台も見える立ち位置になってきます。

 

○女子ショート上位6人の構成

  Haein LEE Kaori SAKAMOTO Isabeau LEVITO Madeline SCHIZAS Mai MIHARA Amber GLENN
1 2A 2A 3F 3Lz+3T 2A 3F+3T
2 3Lz+3T 3Lz 2A 3Lo 3F 2A
3 FCSp4 FCSp4 FSSp4 CCoSp4 FSSp4 CCoSp3
4 3F CCoSp3 3Lz+3T< StSq3 2Lz+3T< 3Lo
5 SSp4 3Fq+3Tq CCoSp4 FSSp4 CCoSp4 FSSp4
6 StSq4 StSq4 StSq4 2A StSq4 LSp2
7 CCoSp4 LSp3 LSp4 LSp3 LSp4 StSq4
Base 32.33 32.15 31.89 30.83 27.71 29.99
GOE 8.67 5.19 5.18 6.77 5.11 4.73
PCS 35.9 36.35 34.15 32.16 34.03 31.83
Total 76.9 72.69 71.22 69.76 66.85 66.55

女子は日米韓決戦と思いきや、ショートはカナダのシーザス選手も上位に入ってきました。シーザス選手はパーソナルベストです。他に、イ・ヘイン選手もいい滑りでした。あとは、シーズンオフ間近です、みたいな部分があったような感じもしました。坂本選手はコンビネーション転倒しましたが<ではなくqにしたことで基礎点は満額入っています。一方、三原選手は転倒してないですが2回転に付けた3回転もアンダーローテーションということで基礎点がだいぶ削られた形になりました。

 

○男子ショート上位6名の構成

  Ilia MALININ Junhwan CHA Kevin AYMOZ Jason BROWN Adam SIAO HIM FA Daniel GRASSL
1 4Lz+3T 4S 4T+3T 3F 4Lz 4Lz
2 4T 3Lz+3Lo 3A 3A 3A 3A
3 CCSp4 FCSp4 CCSp4 CCSp4 4T+3T FSSp4
4 3A 3A 3Lz 3Lz+3T FCSp4 3Lz+3T<
5 StSq4 CSSp4 FSSp4 StSq4 StSq4 CCSp4
6 FSSp4 StSq4 CCoSp4 FSSp4 CCoSp4 StSq3
7 CCoSp4 CCoSp4 StSq4 CCoSp4 CSSp4 CCoSp4
Base 47.60 42.90 41.79 37.00 46.80 42.69
GOE 14.47 13.70 12.38 10.66 2.76 5.68
PCS 43.83 46.63 46.41 47.95 44.26 41.44
Total 105.90 101.33 100.58 95.61 92.82 89.81

マリニン選手が当然のように基礎点1位なのですが、アダムシャオイムファ選手もジャンプの種類は同じです。シャオイムファ選手は3つ目のジャンプが1.1倍にならないので基礎点は46.80にとどまっています。シャオイムファ選手の3つ目が1,1倍にならないのは通常運転です。

上位4人の加点がすごい。100点が3人出ました。お祭りお祭り。マリニン選手のPCSもいつになく出ました。

スピンは全員すべてレベル4 この辺も点が出る要素となっていました。

 

○男子ショート7~12位の構成

  Kazuki TOMONO Matteo RIZZO Keegan MESSING Sihyeong LEE Shun SATO Stephen GOGOLEV
1 4T+3T 4T+2T 3T 4Lo< 4Lz< 3T
2 4S< 4Lo< 3A 3A 4T+2T 2S+COMBO
3 CSSp4 CCSp4 FCSp3 FSSp4 CSSp4 CCoSp4
4 3A 3A 3Lz+2T 3Lz+3T FCSp3 1A*
5 FCSp4 CCoSp3 CSSp2 CCSp4 3A CSSp4
6 CCoSp4 StSq4 StSq4 StSq4 StSq3 StSq3
7 StSq3 FSSp4 CCoSp3 CCoSp4 CCoSp3 FCSp4
Base 43.26 41.40 32.12 41.11 40.90 18.50
GOE 3.69 4.08 3.54 1.11 -2.88 -0.40
PCS 43.41 42.83 44.09 36.02 39.43 31.68
Total 89.36 88.01 79.75 77.24 76.45 49.78

こちらはミスが出てしまった選手たち、という形になります。サルコウが決まらない友野選手、リッツォ選手はまだループは完成度低い。メッシング選手はファイナルフリーを控えたラス前でちょっと沈んだでしょうか。佐藤駿選手はシーズン終わったつもりがいきなり呼ばれてもつらかったでしょう。

ゴゴレフ選手はジャンプ1本も決まらず。カナダ男子、メッシング選手引退後、大丈夫なんでしょうか・・・

 

○女子フリー上位6選手の構成

  Haein LEE Kaori SAKAMOTO Yelim KIM Isabeau LEVITO Mai MIHARA Amber GLENN
1 2A+3T 2A 3Lz+3T< 3Lz+3Lo< 2A 3A<
2 3Lz+3T 3Lz 2A 3T 3Lz+3T< 3F+3T
3 3Lo 3S 3Lo 2A 3S 3S
4 3S CCoSp4 3F CCoSp4 3F 3Lo
5 FCSp4 3F+2T CCoSp4 3F FSSp3 FSSp4
6 FCCoSp4 StSq4 3F+2A+SEQ ChSq1 CCoSp4 StSq2
7 ChSq1 3F+3T 3Lz+2T+2Lo 2A 2A+3T< 3Lz+2A+SEQ
8 3Lz+2T+2Lo FSSp4 3S 3Lz+1Eu+3S 3Lz<+2T+2Lo 3Lo+2T
9 3F!q 2A+3T< FCSp4 3F+2T 3Lo 3F
10 2A ChSq1 StSq3 FCSp4 StSq4 ChSq1
11 StSq4 3Lo ChSq1 StSq4 ChSq1 CCoSp4
12 CCoSp4 FCCoSp3 FCCoSp4 FCCoSp4 FCCoSp4 LSp2
Base 63.15 59.67 63.24 62.38 59.87 61.87
GOE 12.96 13.65 11.76 11.14 5.21 2.06
PCS 72.46 73.43 68.59 69.13 67.13 64.53
Total 148.57 145.75 143.59 142.65 131.21 128.46

フリーは結局日米韓。層は日韓が厚いですがトップ2人とか抽出してくると米も対抗できる。日韓戦ならシニアジュニア各6人づつとか出しても成り立つので、サムソンにスポンサーしてもらってお金分配会みたいな試合出来るといいんですけどね。Japan Openの代替くらいな感じで、お金分配会ができるといいかな、って話だいぶそれてますけど。

イ・ヘイン選手は素晴らしかった。シーズン後半の好調さに国別の適度な緊張感で好演技というのはわりとよくあるパターンで国別の1つの価値かと思います。キムイェリム選手もようやくルッツ降りました、セカンドにアンダーローテーション付きましたけど。最後にこれでシーズン終われてよかったです。

坂本選手はフリップ-トーループは決めたと思ったら3連続で転倒。2つ目の無理やり感がすごかったですが、2Tを2つは付けられないということで、無理に3Tつけにいくとこうなったという感じでした。三原選手は回転不足が目立ちつつPCSが国別っぽくない本気ジャッジにあたってしまった感じでスコア伸びませんでした。グレン選手はトリプルアクセルチャレンジはアンダーローテーションでした。3連続の2Tが入らなかったのとスピンステップのレベル取りこぼしもあって、トリプルアクセル構成の割に基礎点から伸びない、というグレン選手の課題が今回も出てしまった形でした。

 

○男子フリー上位6選手の構成

  Junhwan CHA Matteo RIZZO Jason BROWN Kevin AYMOZ Ilia MALININ Daniel GRASSL
1 4S 4T 3A+2A+SEQ 4T+3T 4A< 4Lz
2 4T 4Lo 3Aq 4T< 4T 4Lo
3 3Lz+3Lo 3F+1Eu+3S 3Lo 3A+2A+SEQ 4Lz 2F!+1Eu+3S
4 3F 3Lz+3T FCCoSp4 3Lo 4S 3A<+2A+SEQ
5 FCSp4 CCoSp4 3Lz+3T CCSp4 CCSp4 CSSp4
6 StSq4 ChSq1 3F+1Eu+3S StSq4 StSq3 3A
7 3A+2A+SEQ 3A CCoSp4 3F+1Eu+3S 4Lz<+REP 3Lz+3T
8 1A 3Lz StSq4 3A 3F+3Tq+2T ChSq1
9 3Lzq+1Eu+3S 3A+2A+SEQ 2A 3Lz 2Lz+3A+SEQ 3Lz
10 CCoSp4 CCSp4 ChSq1 FSSp4 FSSp4 FCCoSp4
11 FCCoSp4 FSSp4 3F ChSq1 ChSq1 StSq4
12 ChSq1 StSq4 CCSp4 CCoSp4 CCoSp4 CCoSp4
Base 77.81 84.52 71.97 80.50 86.77 81.60
GOE 17.73 14.72 15.59 8.23 5.76 10.21
PCS 92.28 88.11 95.87 90.12 83.11 81.72
Total 187.82 187.35 183.43 178.85 173.64 173.53

基礎点は普通にマリニン選手がトップですが、86.77とそれほど伸びませんでした、4Aのアンダーローテーション、4Lzがリピートでコンビネーション1つ足りずのルッツが3回転に、ということで、割と普通の基礎点です。基礎点で圧倒するという戦略がこれだと不発なわけでスコア伸びませんでした。まあ、あの最終滑走はいろいろな意味で消化試合でしたので、特に気にするようなものでもないのでしょうけれど。滑りが云々言われがちなマリニン選手ですが、魅せるという観点でのコレオはよくて、今回は7人のジャッジが+5評価付けてました。

チャジュンファン選手はアクセルが1つ抜け。これ、うまく決めていればトータル300点が見えていたのでもったいなかった感じはしました。

リッツォ選手がノーミス。フリーの4回転ループは結構決めてますので驚くところでもないのですが、技術点100点に迫るところまで来たのは初めてでした。このリッツォ選手の滑りが最終的にフランスを上回って、1人当たり1,250ドル取り分を増やすところにつながりました。

ブラウン選手は4回転無しで4回転4種類5本入れたマリニン選手を上回りました。細かいこと言うと2Aは3連続で2本使って3Sを単独にして2Tを1本コンビネーションで入れた方が基礎点上がります。アクセルシークエンス3連続はやや間延び感が出ないでもないので美学として難しいこともあるかもしれませんが、4回転レスで勝負するにはそういう細かいところでさらに基礎点積む手もありそうな気はします。

エイモズ選手は4回転2本目がアンダーローテーション付きましたが好調キープ。滑走順で言うと9,10,11番目、ブラウン、エイモズ、チャジュンファン、という3選手の流れはそれぞれの終盤のコレオはすごかった。お祭り試合でなくても+5連打したい出来でした。

グラスル選手は、まあ、復調気配でしたでしょうか。ただ、やはりPCSは上位と比べて伸びないよなあ、という結果になっています。

 

○男子フリー7~12位の選手の構成

  Keegan MESSING Shun SATO Kazuki TOMONO Adam SIAO HIM FA Stephen GOGOLEV Sihyeong LEE
1 4T+2T 3Lz 4T+2T 4Lz< 4T 4T<
2 4T< 4T+3T 4T 4T 2S 3A+3T
3 3A+1Eu+3S 3A+1Eu+3S 4S< 3A 1A<< 3A<
4 3Lo FCSp3 3Lo 4S CCoSp4 3S
5 FSSp4 4Lzq CSSp4 3A+2A+SEQ 4S CCSp4
6 StSq4 CSSp3 FCSp4 FCCoSp4 StSq3 3Lz<
7 3A< 3A StSq4 2T+1Eu+3S 3A 3F
8 3Lz+3T 3F+2T 3A+1Eu+3S 3F+3T 3F+1A+SEQ 3Lo+2Aq+2A+SEQ
9 3Fe 4T< 3F CCoSp3 3Lo+2T StSq3
10 FCCoSp3V StSq2 1A StSq4 CSSp3 ChSq1
11 ChSq1 ChSq1 ChSq1 ChSq1 ChSq1 FCCoSp4
12 CCoSp4 CCoSp4 CCoSp4 CSSp4 FCCoSp4 CCoSp4
Base 74.56 82.82 70.68 82.39 59.06 70.67
GOE 8.89 5.08 7.53 -8.85 2.96 -7.25
PCS 89.54 76.96 86.34 82.06 63.15 65.40
Total 172.99 164.86 164.55 154.60 125.17 124.82

キーガンメッシング選手の選手としての最後の演技。フリップにeとかこの期に及んでテクニカルコントローラーが仕事してますが(それにしても今シーズンのe率はすごかった・・)、もはやそんなことはどうでもよくて、全体としてしっかり流れた演技で終われてよかったです。キスアンドクライスマホ子供とか、テンション上がった感じではなく、なんだかしんみり風な感じもしてしまいましたけれど。消防士という未来はなんだか似合う気がします。

佐藤駿選手は厳しい試合でしたが構成組み替えて最後まで点を取りに行くいいチャレンジで、意味が後に残る試合だったかと思いました。代打の神様がそばについていましたが、他の試合の代打とはこの試合は全然に身が違って、さすがにシーズン終わって次への準備のつもりでいるところに、やっぱりこれ出てと言われてもつらいものがありました。厳しい試合でしたが2万ドルの取り分があるはずなので、それを生かしてもらえればと思います。ある意味で一番この試合の意味があった選手かもしれないとも思います。

友野選手は・・、サルコウ決まらないですね・・・。後半は疲れも出た感じでジャンプミス目立ちました。それでもスピンステップレベル4獲ってくることで大崩れはしない姿が見られました。

アダムシャオイムファ選手はGOEが全体で一番悪かったです。ジャンプ全然決まらない前半から、子供が数を数えだすと安定感を取り戻していく・・・、世界選手権と同じ流れでしたが、あの時と比べると切実さが違ったでしょうか、今回の方がスコアは伸びていません。

ゴゴレフ選手は・・・、ジュニアグランプリファイナル勝ったりしてたんですけどね。カナダの男子はこの先大丈夫だろうか。

イシヒョン選手もフリーは冒頭転倒から締まらないまま終わってしまいましたが、ショートで佐藤駿選手に勝ったことが韓国2位の大きな一因でしたので貢献したと思います。

 

世界選手権、スターズオンアイス、国別対抗戦と国内を巡った選手も日米には多かったようで、スケジュール厳しい中のシーズン最終戦でした。それはそれとして、今回は久しぶりに開放感のある国別対抗戦だった印象でした。2年前も中止にならずに開催されましたが、あまりにもコロナ色が強くて、開放感はなかったです。

国別のレギュレーションは日本に合わせたシングル2本立てなはずが、今回はペアが強くなった日本に不利に働いて、シングル3本槍で韓国が上へ行きました。伊藤みどりさんから10~15年経ってシングルが強くなった日本と、キムヨナさんから10年で強くなった韓国、という感じの時差で追いかけられてる感じがします。これ、次のオリンピックの団体戦、韓国は本気で勝負に行ってチャジュンファン選手が酷使されて個人戦力を発揮できないコースなんじゃ…、そこは心配だったりします。

スケジュール的な辛さはありますが、国別対抗戦の解放感は結構好きなんですよね。そして、エキシビジョンではなく試合として成り立っているので引退試合としても合ってる。さらに、今シーズンの功労者功労国へお金を分配する、という意味もあります。優勝チームは1人当たり25,000ドル、6位でも16,250ドルあります。メジャースポーツと比べれば悲しいほど微々たるものではありますが、グランプリシリーズの2位13,000ドルや4大陸/ヨーロッパ選手権2位の16,000ドルを超える金額を出れば無条件にもらえるわけです。

 

もうちょっと分配できるお金が多いといいんですけどね。シーズン終わりに日本にお集まりいただきありがとうございました。おまけで日本観光も楽しんでおかえりください。

 

それにしても、スター大好きテレビ朝日が、ペアの6分間練習をフルで流したことが今大会最大の驚きでした