22-23 島田麻央

2008年10月30日生まれ

ジュニア1シーズン目

シーズン獲得賞金:$20,000

世界ランキング:51位

シーズンランキング:18位

シーズンベストスコア 224.54(3位) 世界ジュニア選手権

ショートプログラムシーズンベスト 72.90 トリグラフトロフィー

フリーシーズンベスト 152.76 世界ジュニア選手権

ショートプログラム楽曲:ライオンキングより

フリープログラム楽曲:パスピエ/ワイルドスワン

スピンレベル4率 59/63 = 93.7%(国際大会:29/30 = 96.7%)

ステップレベル4率 7/11 = 63.6%(国際大会:3/5 = 60.0%)

スピンオールレベル4 6/10(国際大会4/5)

スピンステップオールレベル4  3/10(国際大会:2/5)

ジャンプ要素回転不足率 9/107=8.41%(国際大会2/50 = 4.00%)

ジャンプ回転不足なし 4/10(国際大会3/5)

スピンステップオールレベル4 ジャンプ回転不足なし 1/10(国際大会1/5)

 

○22-23シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP FS
DL 木下トロフィー 1 196.50 62.10 134.40
JGP JGP Ostrava 1 212.65 71.49 141.16
JGP JGP Gdansk 1 217.68 68.81 148.87
RT 西日本選手権 1 199.35 67.52 131.83
DL 京都府中学校体育大会 1 132.66   132.66
NJ 全日本ジュニア 1 199.19 66.52 132.67
JGPF JGP Final 1 205.54 69.66 135.88
NC 全日本選手権 3 202.79 70.28 132.51
IJ 全国中学スケート大会 1 197.06 70.55 126.51
WJ World Junior 1 224.54 71.78 152.76
IC Triglav Trophy 1 212.32 72.90 139.42

今シーズンは、ミラノオリンピックへ出場できないことが確定してスタートする形になりました。ここからジュニア4シーズンが確定。長いジュニアに臨むことになりました。

初戦は8月頭の木下トロフィー。この試合はジュニアグランプリが早い時期にある選手はコロナ対策でしょうか回避していましたが、1か月間があった島田差選手は出場。ショートではステップで転倒という、え? というスタートでしたがそれでも196.50まで出してきます。

ジュニアグランプリ2試合。ジュニア国際大会デビュー。JGPのオストラバではショートから71.49 全要素平均GOE+3.0以上という素晴らしいジュニアのスタートとなりました。フリーではトリプルアクセルを着氷、4回転トーループは転倒したもののトータル212.65 圧勝でした。

2戦目はグダンスク。ここではショートのコンビネーションでqが付く軽いミスが出たのですが68.81 ジュニアとしては十分高いスコアながらこれでも2位。70点台をマークした千葉百音選手が上へ行きます。構成的には勝っているのでミスなく滑れば逆転できるというフリー。ここでトリプルアクセルと4回転はq付ながらも着氷。結果的にシーズン最高の技術点となる85.45 フリー148.87の好スコアで逆転優勝、ジュニアグランプリ2連勝でファイナル進出です。

ジュニアはここから国内戦になります。近畿選手権はジュニアグランプリと被ったので免除、西日本選手権は199.35 フリーだけの京都府中学校大会をこなして2連覇のかかる全日本ジュニアへ。ショートはステップレベル2とPCSも伸びず66.52とシーズンワーストで2位と0.80差という僅差でフリーへ。フリーは冒頭トリプルアクセルでダウングレードの転倒。今シーズン1度もGOEプラスの成功がない4回転、どうするのかと思ったのですがこれを結果的にシーズン唯一の成功となるきれいなジャンプで決め、何とか逃げ切りました。計算上、4回転転倒していたら負けていた試合。勝負強さを見せました。

間1週おいてジュニアグランプリファイナルへ。こっちはこっちで強敵もいます。ショートはコンビネーションでqがついて69.66 2位とは0.55差の僅差で折り返します。フリーは最終滑走で優勝するためのターゲットスコアは130.67 トリプルアクセルはステップアウト、4回転はアンダーローテーション。それでもここから大崩れしないのが強さ。フリー135.88 トータル205.54で逃げ切り優勝。まずジュニアで大きなタイトル1つ目を確保しました。

 

帰国して全日本。島田選手唯一のシニアの試合です。ショートからトリプルアクセルを入れるかとも思われましたがここでは回避。70.28の4位。フリーはトリプルアクセル、4回転共にアンダーローテーションの転倒となる苦しい展開でしたが以降は全要素プラス評価で132.51 トータル202.79で3位。初出場の全日本で表彰台に乗りました。

年が明けてから2月頭の全中は197.06で優勝。2連覇を果たします。それにしても国内のジュニア戦は200点が出ません・・。

そして3月には世界ジュニア。ショート71.78で2位とは0.59差 フリーは130.13で優勝出来るという少し余裕のある展開でしたがここでトリプルアクセルと4回転トーループをどちらも着氷。フリー152.76というハイスコアを出して圧勝。世界ジュニアのタイトルも手に入れました。

4月になぜかトリグラフトロフィーにも出場してB級大会で非公認ながらショートは72.90という自己最高相当のスコアを出し、シーズンを終えました。

 

○要素別スコア

Event Total TES PCS J Base J GOE Spin Step
木下トロフィー 196.50 114.37 84.13 78.17 5.76 24.63 5.81
JGP Ostrava 212.65 121.29 92.36 76.27 9.09 26.14 9.79
JGP Gdansk 217.68 123.91 93.77 78.17 11.37 25.63 8.74
西日本選手権 199.35 114.69 85.66 76.27 6.26 23.42 8.74
京都府中学校体育大会 132.66 75.59 58.07 56.96 2.79 12.01 3.83
全日本ジュニア 199.19 113.26 86.93 73.47 7.86 24.82 7.11
JGP Final 205.54 112.24 93.30 76.27 2.26 25.37 8.34
全日本選手権 202.79 116.90 87.89 75.07 3.41 24.77 13.65
全国中学スケート大会 197.06 112.29 86.77 73.92 5.72 23.54 9.11
World Junior 224.54 125.45 99.09 78.17 12.08 25.49 9.71
Triglav Trophy 212.32 115.57 96.75 71.97 8.25 26.00 9.35

不思議なもので国内のジュニア戦では200点に1度も届かず、国際大会は全試合200点超えとなりました。

技術点は世界ジュニアで125.45まで出しています。これは今シーズン全体で1位のスコア。ジュニアグランプリの2戦も120点を超えていてこの121.29でも他の選手のスコアを上回ります。ショートフリー合わせた試合はワーストでも112.24 とんでもない領域です。

PCSは国内では80点台、国際大会では90点台とはっきり分かれました。世界ジュニアは99.09まで出て8点平均を超えています。国内では7点を少し超えるくらいまででした。

ジャンプの基礎点は常に70点台。ジュニアグランプリのグダンスクと世界ジュニアの78.17が最高。これが全選手最高のジャンプ基礎点で、これより少し落ちるジュニアグランプリのオストラバやファイナルの76.27でも他の全選手より上になります。

ジャンプの加点は2試合で10点台。世界ジュニアの12.08で全体2位です。悪い時でもプラス側になりました。

スピンはジュニアグランプリオストラバで26.14まで出しました。今シーズン2位の評価になります。

ステップ系要素はジュニアはフリーのステップがない分低くなります。全日本では13.65 上位の選手は15点台も多いので、ここはそれほど伸びませんでした。ただ、オストラバでの9.79はジュニアのカテゴリーでは全体3位でしたので、足を引っ張る要素では全然ありません。

PCSがシニアの上位と比べるとやや落ちますが、他はジュニア1年目にして穴がないという状態です。

 

○要素別偏差値

Event Total J Base J GOE Spin Step PCS
木下トロフィー 63.69 77.31 67.98 65.36 35.08 54.17
JGP Ostrava 69.02 75.46 74.80 70.40 69.56 60.15
JGP Gdansk 70.68 77.31 79.47 68.69 60.11 61.18
西日本選手権 64.63 75.46 69.01 61.32 62.81 55.28
全日本ジュニア 64.57 72.73 72.28 65.99 46.79 56.20
JGP Final 66.67 75.46 60.82 67.83 57.45 60.84
全日本選手権 65.76 74.29 63.17 65.82 63.12 56.90
全国中学スケート大会 63.87 73.17 67.90 61.72 64.92 56.09
World Junior 72.95 77.31 80.92 68.23 68.21 65.05
Triglav Trophy 68.91 71.27 73.08 69.93 64.83 63.34

トータルスコアは偏差値60台半ばが標準で、国際大会では70前後に達し、パーソナルベストの世界ジュニアは72.95まで出ました。

ジャンプの基礎点は全試合70台半ばです。ジャンプの加点は世界ジュニアで80.92と異常値レベルの80超えとなりました。

スピンも時折レベルの取りこぼしで60台前半になることはありますが基本的に60台後半まで出してオストラバでは70.40とここでも70超え。

ステップ系要素はジュニア補正後ですが60台が多くの場合出ます。ショートのステップ×2で評価されるので、木下トロフィーのようにステップで転倒とかするとひどい偏差値になりますが、ジュニアグランプリのオストラバや世界ジュニアのようにショートでいいステップすべると70近いところまで出る形になりました。

PCSは国内戦では50台半ばですが国際大会では60台になって世界ジュニアは65.50と伸ばしています。他の要素も多少国内の方がうまくいかない部分はあり、4回転の転倒が国内では目立つのでその分PCSが出ない、というところはあります。

22-23シーズン 島田麻央選手の要素別偏差値レーダーチャート

チャートははっきり右寄りです。PCSが伸びればもう少しバランス取れて見える形になるかと思います。ジャンプの加点はばらつきがいくらかあります悪いところでも60は超えていて極端なへこみにはなっていません。大崩れしない強さがあります。PCS伸びたら手が付けられない可能性もあります。

 

・シーズン最高の基礎点構成

全日本選手権 ショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3F   5.30   1.36 6.66 2.556
2 2A   3.30   0.80 4.10 2.333
3 LSp4   2.70   1.00 3.70 3.556
4 3Lz+3T   11.11 X 1.69 12.80 2.889
5 FCSp4   3.20   0.91 4.11 2.778
6 StSq4   3.90   0.89 4.79 2.444
7 CCoSp4   3.50   1.55 5.05 4.222
  TES   33.01   8.20 41.21  

シーズン最高の基礎点はシニアルールの全日本選手権でした。ジュニアルールとはループがフリップに変わる分0.40差があります。なお、ジュニアルールでは32.61をJGPオストラバとトリグラフトロフィーで出していますが、その基礎点が今シーズンのジュニア最高基礎点でした。

1.1倍にコンビネーションを入れてスピンは1番高い基礎点になる構成でステップがレベル4 トリプルアクセル無しでこれより上にするにはセカンドループ投入しかないという構成です。この基礎点は国内で出したものではありますが、今シーズントリプルアクセル無しでこれより上の基礎点は国際大会で出ていませんし、トリプルアクセル組含めても3番目に相当する高い基礎点でした。

この構成だとGOE満点で技術点46.91になりPCS加味して86.91満点となります。

 

JGPグダンスク フリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A   8.00   1.83 9.83 2.333
2 4Tq q 9.50   -0.27 9.23 -0.444
3 3Lz+3T   10.10   1.94 12.04 3.222
4 FSSp4   3.00   0.86 3.86 2.667
5 3F+2A+SEQ   8.60   1.36 9.96 2.556
6 ChSq1   3.00   1.50 4.50 3.000
7 3S+3T+2T   10.78 x 1.17 11.95 2.667
8 3Lo   5.39 x 1.47 6.86 2.889
9 3Lz   6.49 x 1.85 8.34 3.111
10 CCoSp4   3.50   1.60 5.10 4.444
11 LSp4   2.70   1.08 3.78 3.889
  TES   71.06   14.39 85.45  

フリーはJGPのグダンスクと世界ジュニアで71.06の基礎点を出しました。今シーズン全選手中最高。今シーズン70点を超える基礎点は他にいません。ジュニアの中では66.95が2番目ですのでだいぶ差があります。8トリプルプラス4回転で今季からの新ルールのシークエンスアクセルまで入っているわけで破格の基礎点構成です。

トリプルアクセルと4回転トーループの2本立て。2回飛ぶジャンプはルッツとトーループです。ここにシニアルールでステップが入ればレベル3でも74.36 レベル4なら74.96まで基礎点が上がります。3連続を3F+2A+2Aにした方が1.1倍に入れないことを加味しても1.43基礎点を高くできますが、そこまでする必要も無いでしょうか。

スピンの基礎点合計は9.20 これはフリーでは10.20まで出せることを考えるとやや低めです。加点を大きく獲って来るのでスコアとしては見劣りしないのですがスピン得意な割には意外ではあります。スピンの種類がショートもフリーも全く同じになっているので、練習時間を3Aや4Tに多く振るために、得意のスピンは種類も削って練習時間を減らそうとしているのではないかとも何となく推察されます。

この構成だとGOE満点の場合技術点は100.06になるのでPCS加味して180.06満点になります。これ、ジュニアルールなのでステップがないのですが、ステップレベル4が足されるとすると技術点105.91満点でPCS加味して185.91満点となります。そのシニアルールで平均GOE+4.000で技術点94.26まで出ますし、+3.000平均でも技術点89.63まで出ますので、PCSを9点平均にすると160点が問題なく出る計算です。極めれば170点まであります。

 

○平均GOE4.000以上

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
Triglav Trophy FS 10 CCoSp4   3.50   1.75 5.25 4.800
JGP Ostrava FS 10 CCoSp4   3.50   1.70 5.20 4.778
World Junior FS 10 CCoSp4   3.50   1.70 5.20 4.778
World Junior SP 7 CCoSp4   3.50   1.65 5.15 4.667
Triglav Trophy SP 7 CCoSp4   3.50   1.63 5.13 4.600
JGP Final SP 7 CCoSp4   3.50   1.60 5.10 4.556
JGP Gdansk FS 10 CCoSp4   3.50   1.60 5.10 4.444
JGP Ostrava FS 11 LSp4   2.70   1.20 3.90 4.444
JGP Final FS 10 CCoSp4   3.50   1.55 5.05 4.333
JGP Gdansk SP 7 CCoSp4   3.50   1.50 5.00 4.333
全日本選手権 SP 7 CCoSp4   3.50   1.55 5.05 4.222
Triglav Trophy FS 11 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.200
JGP Ostrava SP 7 CCoSp4   3.50   1.45 4.95 4.111
全日本選手権 FS 12 LSp4   2.70   1.12 3.82 4.111
JGP Gdansk SP 3 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.111
西日本選手権 FS 10 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
京都府中学校体育大会 FS 10 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
全日本ジュニア FS 10 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
全日本選手権 FS 11 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 4.000
全日本ジュニア FS 11 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.000
World Junior FS 11 LSp4   2.70   1.08 3.78 4.000

ジュニアながら平均GOE+4.000以上の要素が多数ありました。最高評価はトリグラフトロフィーのCCoSpで+4.800 5人のジャッジのうち4人が満点付けたのでスコアとしては満点です。

高評価はスピンが並んでいて、特にCCoSp 足替えのコンビネーションスピンが得意です。ショートフリー、このスピンで合わせて10点以上取ってきたりしていて、普通の選手の単独3Sより高い点をスピンで取ってきます。

平均GOE+4.000以上はもう1種類レイバックスピンがあるだけで、ステップ系要素やジャンプは入ってきていません。では他の要素は弱いのかと言うとそうではなくて、コレオシークエンスは国際大会5試合のうち4試合で+3以上。ジャンプも+3以上の要素は多数あって、特にルッツがらみの評価が高いです。ただ、そういった要素の評価が高いのはほとんど国際大会で、国内の大会ではGOEは+2台くらいまでに抑えられることが多く、国際大会で評価の高いコレオも国内では平均GOEで+3以上になったことはありません。

 

○4回転トーループ

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
木下トロフィー FS 2 4Tq q F 9.50   -4.75 4.75 -5.000
JGP Ostrava FS 2 4T< F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
JGP Gdansk FS 2 4Tq q 9.50   -0.27 9.23 -0.444
西日本選手権 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
京都府中学校体育大会 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
全日本ジュニア FS 2 4T   9.50   2.09 11.59 2.286
JGP Final FS 2 4T< 7.60   -1.30 6.30 -1.778
全日本選手権 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
全国中学スケート大会 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
World Junior FS 2 4Tq q 9.50   -0.54 8.96 -0.444

4回転トーループは今シーズン、最後のトリグラフトロフィー以外のすべての試合でフリー2番目の要素として挑みました。しかしながら、10回飛んで転倒6 アンダーローテーション6 qが3つ 基礎点満額で着氷したのは3回でGOEプラスにまでなったのは1回だけでした。このGOEプラスの成功が、これ転倒したら負けていた全日本ジュニアだけ決めたあたりは勝負強さなんでしょうか。ただ、昨シーズンと比べて4回転の確率が落ちているのは心配です。

 

トリプルアクセル

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
木下トロフィー FS 1 3A   8.00   1.28 9.28 1.571
JGP Ostrava FS 1 3A   8.00   1.37 9.37 1.778
JGP Gdansk FS 1 3A   8.00   1.83 9.83 2.333
西日本選手権 FS 1 3A   8.00   0.96 8.96 1.143
京都府中学校体育大会 FS 1 3A   8.00   1.07 9.07 1.400
全日本ジュニア FS 1 3A<< <<   F 3.30   -1.65 1.65 -5.000
JGP Final FS 1 3A   8.00   -3.43 4.57 -4.222
全日本選手権 FS 1 3A< < F 6.40   -3.20 3.20 -5.000
全国中学スケート大会 FS 1 3A   8.00   1.60 9.60 2.200
World Junior FS 1 3A   8.00   2.51 10.51 3.222
Triglav Trophy FS 1 3Aq q 8.00   -3.20 4.80 -3.800

トリプルアクセルは全試合フリーの冒頭に入れました。11回飛んでダウングレード1、アンダーローテーション1、転倒は2 9回は立ちましたがGOEマイナスが2あるのでGOEプラスの成功ジャンプは国際大会の3回を含め7回です。成功率は6割を超えます。転倒しなければダブルアクセルを超えるスコアを得ているので、9回は構成に入れて成功だったという計算になっています。基礎点満額取れず転倒したのが全日本ジュニアと全日本だったというのは、国際大会よりも国内主要大会の方が緊張するというような部分もあったでしょうか。

なお、GOEプラスの成功トリプルアクセル7回は今シーズンの最多になります。

 

○3回転-3回転を含む要素

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
木下トロフィー SP 4 3Lz+3T   11.11 X 1.18 12.29 1.857
木下トロフィー FS 3 3Lz+3T   10.10   1.30 11.40 2.286
木下トロフィー FS 7 3S+3T+2T   10.78 X 0.86 11.64 2.000
JGP Ostrava SP 4 3Lz+3T   11.11 x 1.77 12.88 3.111
JGP Ostrava FS 3 3Lz+3T   10.10   1.35 11.45 2.333
JGP Ostrava FS 7 3S+3T+2T   10.78 x 1.23 12.01 2.667
JGP Gdansk SP 4 3Lzq+3T q 11.11 x -0.42 10.69 -0.778
JGP Gdansk FS 3 3Lz+3T   10.10   1.94 12.04 3.222
JGP Gdansk FS 7 3S+3T+2T   10.78 x 1.17 11.95 2.667
西日本選手権 SP 4 3Lz+3T   11.11 X 1.53 12.64 2.571
西日本選手権 FS 3 3Lz+3T   10.10   1.06 11.16 1.857
西日本選手権 FS 7 3S+3T+2T   10.78 X 0.77 11.55 1.857
京都府中学校体育大会 FS 3 3Lz+3T   10.10   1.18 11.28 2.000
京都府中学校体育大会 FS 7 3S+3T+2T   10.78 X 0.86 11.64 1.800
全日本ジュニア SP 4 3Lz+3T   11.11 X 1.65 12.76 2.714
全日本ジュニア FS 3 3Lz+3T   10.10   1.18 11.28 2.000
全日本ジュニア FS 7 3S+3T+2T   10.78 X 0.77 11.55 1.714
JGP Final SP 4 3Lzq+3T q 11.11 x 0.25 11.36 0.333
JGP Final FS 3 3Lz+3T   10.10   1.26 11.36 2.111
JGP Final FS 7 3Sq+3Tq+2T q 10.78 x -1.11 9.67 -2.444
全日本選手権 SP 4 3Lz+3T   11.11 X 1.69 12.80 2.889
全日本選手権 FS 3 3Lz+3T   10.10   1.35 11.45 2.444
全日本選手権 FS 7 3S+3T+2T   10.78 X 1.04 11.82 2.444
全国中学スケート大会 SP 4 3Lz+3T   11.11 X 2.16 13.27 3.600
全国中学スケート大会 FS 3 3Lz+3T   10.10   1.18 11.28 1.800
全国中学スケート大会 FS 7 3S+3T< < F 8.43 X -2.15 6.28 -5.000
World Junior SP 4 3Lz+3T   11.11 x 1.52 12.63 2.556
World Junior FS 3 3Lz+3T   10.10   1.52 11.62 2.667
World Junior FS 7 3S+3T+2T   10.78 x 0.80 11.58 1.889
Triglav Trophy SP 4 3Lz+3T   11.11 x 1.57 12.68 2.600
Triglav Trophy FS 3 3Lz+3T   10.10   1.57 11.67 2.600
Triglav Trophy FS 7 3S+3T+2T   10.78 x 1.29 12.07 2.800

3回転-3回転はショートフリーで合計3回入っています。32回あって1度アンダーローテーションの転倒があっただけで、他はすべて基礎点満額で着氷。その中でqがついてGOEマイナスになったものが2回ありましたが、それ以外の29回はGOEプラスの成功要素となりました。3回転-3回転のこの成功率は驚異的です。4回転で転倒が目立ち、トリプルアクセルが完ぺきではなくても、3-3がここまでの安定感あるのは強いです。

なお、3連続も3-3-2で跳ぶのですべてこの中に入ってきます。3-3-2は11回あるはずが1つ転倒で3連続にならなかったのがありますが、10回は基礎点満額で入り、GOEマイナスはその中の1度なので、11回中9回は成功要素となっています。

 

○回転不足で基礎点が減点された要素

Event     Elements   Base   GOE Scores AvGOE
JGP Ostrava FS 2 4T< F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
西日本選手権 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
京都府中学校体育大会 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
全日本ジュニア FS 1 3A<< << F 3.30   -1.65 1.65 -5.000
JGP Final FS 2 4T< 7.60   -1.30 6.30 -1.778
全日本選手権 FS 1 3A< < F 6.40   -3.20 3.20 -5.000
全日本選手権 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
全国中学スケート大会 FS 2 4T< < F 7.60   -3.80 3.80 -5.000
全国中学スケート大会 FS 7 3S+3T< < F 8.43 X -2.15 6.28 -5.000

今シーズン基礎点が満額取れなかったジャンプ要素はこれだけです。4回転トーループトリプルアクセルという高難度ジャンプがほとんどで、それ以外はコンビネーションで1度あっただけです。普通の単独3回転ジャンプでは全くミスがない。回転不足どころかGOEマイナスになることもありませんでした。とてつもない安定感でした。

 

今シーズン島田選手はジュニア全勝でした。ある程度予想されていたことではありますが、僅差の試合もそれなりにあり、実際にそれらを勝ち切るのはすごいことです。全日本はさすがに勝てませんでしたが来シーズンはもしかしたら、とも思わされる試合でもありました。

オリンピックチャンスは結局7シーズン後。ジュニアもまだ3シーズン続きます。4回転の成功率低下が気になりますがシニアに上がるまでにどう構成が変わっていくでしょうか。

いずれにせよ、今シーズンは強い島田麻央選手でした。