前回に引き続いて、男子シングルの展望です。
同じように、各試合のエントリーメンバーに関して、22-23シーズンのシーズンベスト、セカンドベスト、シーズンワーストを並べています。国際大会のみで各国ナショナルや日本国内の試合などは含めません。ISU公認非公認は問わず、国際大会ならすべて入れています。ただ、ショート落ちやショート後棄権、フリーのみのジャパンオープンなどをシーズンワーストに入れるというようなこともしていません。
○スケートアメリカ
Skate America | 22-23Best | 22-23Second | 22-23worst | |
Ilia MALININ | USA | 288.44 | 280.37 | 257.28 |
Kevin AYMOZ | FRA | 282.97 | 279.43 | 240.92 |
Shun SATO | JPN | 262.21 | 262.20 | 230.73 |
Denis VASILJESV | LAT | 254.56 | 243.15 | 197.45 |
Vladimir LITVINTSEV | AZE | 251.76 | 250.52 | 188.77 |
Tatsuya TSUBOI | JPN | 244.90 | 243.82 | 212.34 |
Nozomu YOSHIOKA | JPN | 238.36 | 219.68 | 194.63 |
Nika EGADZE | GEO | 233.40 | 232.86 | 208.47 |
Andreas NORDEBACK | SWE | 229.88 | 225.93 | 190.33 |
Maxim NAUMOV | USA | 227.17 | 218.98 | 218.71 |
Stephen GOGOLEV | CAN | 221.02 | 210.64 | 174.95 |
Andrew TORGASHEV | USA | 215.86 | 210.59 | 210.59 |
スケートアメリカ、今年もマリニン選手がいます。今季は昨季ほどの構成ではいかない、というようなことを言っていたような記憶がありますが、実際にシーズン始まったらどうか? 構成下げたからと言って簡単にPCSが上がるかはわかりませんが、まあ順当にいけば優勝候補ではあるのでしょう。
シード選手もう1人はケビンエイモズ選手。昨季はケガもあって4回転は1本しか決まってきませんでしたが、逆に完成度高くスコアも伸びていたようでした。2本入ってあの完成度ならグランプリ初優勝のチャンスもあるでしょうか。
日本からは佐藤駿選手がこの試合ではエース格。割とグランプリシリーズとは相性いいようで4戦3表彰台なわけですが、ここでも表彰台に乗って2シーズン連続のファイナルへつなげられるかどうか。
グランプリシリーズの常連バシリエフス選手、昨季250点まで出してきたリトビンツェフ選手あたりも表彰台に絡んでくることができるか?
日本からはシニア2シーズン目の壷井選手、シニアデビューシーズンの吉岡選手がエントリーです。2人ともこの1試合のみのエントリーになっているわけですが、なんとか先へつながる結果が欲しいところです。
○スケートカナダ
Skate Canada Int. | 22-23Best | 22-23Second | 22-23worst | |
Junhwan CHA | KOR | 296.03 | 289.15 | 226.32 |
Kao MIURA | JPN | 281.53 | 273.19 | 245.74 |
Matteo RIZZO | ITA | 275.36 | 259.92 | 226.67 |
Sota YAMAMOTO | JPN | 274.86 | 274.35 | 232.39 |
Kazuki TOMONO | JPN | 273.41 | 253.91 | 251.83 |
Mikhail SHAIDOROV | KAZ | 237.14 | 236.93 | 201.52 |
Mark GORODNITSKY | ISR | 232.13 | 219.83 | 202.30 |
Mihhail SELEVKO | EST | 230.94 | 220.33 | 183.09 |
Conrad ORZEL | CAN | 226.10 | 202.69 | 193.15 |
Roman SADOVSKY | CAN | 225.41 | 222.74 | 219.35 |
Liam KAPEIKIS | USA | 223.02 | 219.50 | 191.72 |
Wesley CHIU | CAN | 219.90 | 213.88 | 171.69 |
2戦目のスケートカナダは誰が勝っても初優勝というメンバーになりました。
シード選手からはチャジュンファン選手がエントリー。グランプリシリーズにはあまり重きを置いてなさそうにも見えますがそれでも昨季は2戦表彰台。そろそろ優勝もあるんでしょうか。
三浦佳生選手は昨季2戦2位。今季もファイナルへ進むには最低でもここで表彰台が欲しいですが、結構レベルが高いこの大会です。
昨季270点台のベストが3人います。リッツォ選手に、日本から山本選手と友野選手。エントリー見てなんでやねん、とつぶやいた友野選手ですが、昨季と同様2戦とも山本選手と同じ試合になっています。シード選手なのにシーズンベスト5番目な友野選手。ついてないといえばついてないですが、地力を発揮すれば勝てないこともないメンバーです。
上位5人が抜けていて混戦模様でしょうか。
○グランプリフランス
Grand Prix de France | 22-23Best | 22-23Second | 22-23worst | |
Ilia MALININ | USA | 288.44 | 280.37 | 257.28 |
Adam SIAO HIM FA | FRA | 268.98 | 267.77 | 237.19 |
Daniel GRASSL | ITA | 264.35 | 263.34 | 230.83 |
Lukas BRITSCHGI | SUI | 257.34 | 253.66 | 212.43 |
Koshiro SHIMADA | JPN | 247.17 | 235.90 | 214.98 |
Camden PULKINEN | USA | 242.09 | 229.92 | 219.06 |
Takeru Amine KATAISE | JPN | 234.24 | 201.35 | 182.49 |
Nikolaj MEMOLA | ITA | 231.47 | 231.33 | 214.11 |
Boyang JIN | CHN | 227.47 | 204.22 | 204.22 |
TBD | FRA | |||
TBD | FRA | |||
Yuma KAGIYAMA | JPN |
フランスはマリニン選手の2戦目です。順当にいけばファイナル進出決定第1号となりそうです。
フランスからはアダムシャオイムファ選手がエントリー。エイモズ選手は他で2戦あるためここには出てきません。
ヨーロッパ勢でグラスル選手、ブリッチギー選手と続きます。シード扱いはブリッチギー選手になるはずです。
日本からは島田高志郎選手がエントリー。上位が割と安定感の無いメンバーなので、初表彰台チャンスもありそうに見えます。
片伊勢武アミン選手もグランプリデビュー戦です。上位とは構成差もあり力の差がまだはっきりありそうですが、なんとか先へつながる試合にしたいところ。
ボーヤンジン選手もここにいます。近年あまりスコアが伸びていませんが復活なるか?
鍵山優真選手もグランプリ復帰戦です。マリニン選手と初対戦。どんな演技を見せてくれるでしょうか?
○中国杯
Cup of China | 22-23Best | 22-23Second | 22-23worst | |
Shoma UNO | JPN | 304.46 | 301.14 | 273.15 |
Sota YAMAMOTO | JPN | 274.86 | 274.35 | 232.39 |
Kazuki TOMONO | JPN | 273.41 | 253.91 | 251.83 |
Adam SIAO HIM FA | FRA | 268.98 | 267.77 | 237.19 |
Gabriele FRANGIPANI | ITA | 244.57 | 230.99 | 211.62 |
Sihyeong LEE | KOR | 242.62 | 235.71 | 202.06 |
Mikhail SHAIDOROV | KAZ | 237.14 | 236.93 | 201.52 |
Jimmy MA | USA | 222.73 | 221.04 | 204.39 |
Lucas BROUSSARD | USA | 220.43 | 211.14 | 209.39 |
TBD | CHN | |||
TBD | CHN | |||
TBD | CHN |
お久しぶりの中国杯。ここに宇野選手がエントリーです。15年からグランプリシリーズに出ている宇野選手ですが、中国杯は初めての出場になります。これに勝てれば、グランプリシリーズのレギュラー6カ国では勝っていない残りはロシアだけになりますが、最後のハードルはちょっとなかなか超えられなさそうです。
日本から昨季の世界選手権代表3人エントリーという、なんでそれ並べる? というメンバーになりました。表彰台独占あるか? アダムシャオイムファ選手までは表彰台絡んでくると思いますが、友野選手、山本選手と3人の順位がそのままファイナルに直結しそうにも見えます。
中国はまだエントリー未定ですが、ボーヤンジン選手は入りそうです。
○グランプリエスポー
Grand Prix Espoo | 22-23Best | 22-23Second | 22-23worst | |
Junhwan CHA | KOR | 296.03 | 289.15 | 226.32 |
Kevin AYMOZ | FRA | 282.97 | 279.43 | 240.92 |
Kao MIURA | JPN | 281.53 | 273.19 | 245.74 |
Matteo RIZZO | ITA | 275.36 | 259.92 | 226.67 |
Shun SATO | JPN | 262.21 | 262.20 | 230.73 |
Vladimir LITVINTSEV | AZE | 251.76 | 250.52 | 188.77 |
Koshiro SHIMADA | JPN | 247.17 | 235.90 | 214.98 |
Nikolaj MEMOLA | ITA | 231.47 | 231.33 | 214.11 |
Andreas NORDEBACK | SWE | 229.88 | 225.93 | 190.33 |
Arlet LEVANDI | EST | 225.79 | 219.34 | 195.72 |
Makar SUNTSEV | FIN | 189.03 | 181.58 | 147.30 |
TBD | FIN |
5戦目のフィンランドにはチャジュンファン選手がエントリー。シード選手もう1人はエイモズ選手です。ここもまだグランプリシリーズ優勝経験のある選手がいませんが、誰かが1戦目に優勝してきそうな感じもします。
日本からは三浦佳生選手、佐藤駿選手はファイナル絡んでくるでしょうか? 今季は最初から2戦エントリーの島田高志郎選手。ちょっとここはメンバー手厚い試合ですが、世界選手権を狙うにはこういうメンバーの中でも表彰台に絡んでいきたいところかと思います。
○NHK杯
NHK Trophy | 22-23Best | 22-23Second | 22-23worst | |
Shoma UNO | JPN | 304.46 | 301.14 | 273.15 |
Daniel GRASSL | ITA | 264.35 | 263.34 | 230.83 |
Lukas BRITSCHGI | SUI | 257.34 | 253.66 | 212.43 |
Denis VASILJEVS | LAT | 254.56 | 243.15 | 197.45 |
Gabriele FRANGIPANI | ITA | 244.57 | 230.99 | 211.62 |
Sihyeong LEE | KOR | 242.62 | 235.71 | 202.06 |
Camden PULKINEN | USA | 242.09 | 229.92 | 219.06 |
Nika EGADZE | GEO | 233.40 | 232.86 | 208.47 |
Mihhail SELEVKO | EST | 230.94 | 220.33 | 183.09 |
Luc ECONOMIDES | FRA | 229.64 | 222.24 | 197.41 |
Yuma KAGIYAMA | JPN | |||
TBD | JPN |
最終6戦目はNHK杯です。宇野選手は3連覇を目指すことになります。
スコア2番手はグラスル選手で260点台。6戦の中で2番手のスコアとしては1番低いものになっています。ちょっとメンバー的には落ちるかな、というNHK杯ですが、鍵山優真選手がここにいます。この時期にどこまで調子を上げてきているか?
日本は1枠ここで地元枠が余っていますが誰を入れてくるでしょう? 1戦エントリー組は壺井選手、吉岡選手、片伊勢選手といます。エントリーなし組では昨季の実績からすると森口選手、あるいは本田ルーカス選手といったペア競技の選手がシングルでエントリーされる可能性もあるでしょうか? グランプリシリーズで2種目出場、というのをちょっと見てみたい気もします。
日本は女子と並んで男子も18枠埋まりました。出場枠数は日本18、米国9、イタリア8、フランス7、韓国4、カナダと中国も4、エストニア3、ラトビア、アゼルバイジャン、ジョージア、スウェーデン、カザフスタン、スイス、フィンランドが各2、イスラエル1 です
カナダ中国は自国枠なので、韓国までの5カ国が2戦エントリーを複数選手抱える国、ということになります。女の子と手をつなげる種目があるのになんで1人で滑るんだい? とか言っていたイタリア男子が4人×2枠とかなり躍進してきました。
ファイナルは昨シーズンは日本から4人進出しました。今年も12,3人での争いかと思いますが、チャンスありそうな選手は6人くらいいますが、同じ試合で有力日本勢がかぶるので、なかなか6枠すべて占めるというのは無いかと思いますが、どれくらいいけるでしょうか。