グランプリシリーズ23直前展望 女子シングル

前回の男子に続いて女子シングルのグランプリシリーズ展望です。男子と比べると少し、当初のメンバーからの入れ替わりはありました。

 

スケートアメリカ

Skate America   22-23Best 22-23Second 23-24Best
Loena HENDRICKX BEL 216.34 210.42  
Isabeau LEVITO USA 215.74 213.87 198.79
Hana YOSHIDA JPN 211.46 208.31 185.45
Mone CHIBA JPN 205.82 204.98 160.25
Niina PETROKINA EST 203.52 193.49 192.01
Amber GLENN USA 197.61 195.01  
Mana KAWABE JPN 197.41 192.46  
Seoyeong WI KOR 193.25 176.74 145.43
Young YOU KOR 191.36 190.15 181.80
Ekaterina KURAKOVA POL 190.44 189.98 181.98
Xiangyi AN CHN 183.94 179.31 160.98
Clare SEO USA 172.62 170.33 171.94

スケートアメリカはメンバーチェンジなく、当初のメンバーにアメリカ地元枠でクレアセオ選手が入りました。

昨季の200点選手が5人いますが、今期はまだ誰も200点を出していません。ヘンドリックス選手はジャパンオープンでフリー140点を出してますし、まずまず順調なのかと思います。レビト選手は200点は出していませんが、このメンバーの中で今季のスコア1位。グランプリシリーズに入れば200点に乗せてくるでしょうか。

吉田陽菜選手は余根気良くないですがそれでも180点台半ばは出しているので、昨季よりもシニアスケジュールに合わせて調整を遅らせているだけ、ということであればこの辺からスコアが伸びてくる可能性もありますが果たしてどうでしょうか?

千葉選手は不調のようで少し心配です。国際大会でスコア伸びなかっただけでなく、国内戦でもスコアが出ていません。ジャンプが合うようになれば戻って来るとは思いますが。

数少ない日米韓以外の200点スコアラーなペトロキナ選手なのですが、このスコアはISU非公認のもの。大き目な大会での表彰台がありません。グランプリシリーズに合わせてこられるかどうか?

昨季のスケートアメリカ3位のアンバーグレン選手はまだ今期国際大会に出てきていません。2年前のスケートアメリカで200点を出した経験はあります。まだGOEプラスの成功はないトリプルアクセルを入れてくるかどうか?

河辺愛菜選手も2シーズン前には200点経験があります。今期はまだ国際大会に出てきていませんが、国内では190点台は出してきています。順調に来ているでしょうか。トリプルアクセルは封印中。アクセル無しで200点出して、もう一度グランプリ表彰台に乗りたいところ

韓国勢2人。昨季のベストはウィソヨン選手の方が上。フィンランディア杯ではジャンプが全くあっておらずひどいスコアでしたが、昨シーズンまでは19年頃から190点台をコンスタントに出しています。ユヨン選手は昨季から不調ですが、トリプルアクセルは封印してネペラメモリアルで180点台には乗せました。ただ、3-3も入っておらず、まだジャンプが今ひとつ感はあります。復活を示したい試合ではあります。

この試合のメンバーだとクラコワ選手が10番目になってしまうのですね。180点台はコンスタントに出すのですが200点超えはしばらくしていません。上位に出てきてもおかしくないのですが、180点台だと表彰台争いは難しいかと思われます。

トリプルアクセル持ちは4人いますが、この試合で入れてくるのは吉田選手とアンバーグレン選手くらいでしょうか? 成功率は吉田選手の方が高いですが、今期は今一つ決まっていません。ショートフリーで2本決めればグランプリデビュー戦初優勝、という可能性もありますが、大きく崩れてスコア伸びない可能性もあります。そうなると、ヘンドリックス選手とレビト選手の一騎打ちとなっていく展開が想像されます。

 

スケートカナダ

Skate Canada Int.   22-23Best 22-23Second 23-24Best
Kaori SAKAMOTO JPN 228.35 224.61 203.20
Rinka WATANABE JPN 213.14 200.50 180.36
Chaeyeon KIM KOR 205.51 203.94 202.26
Lindsay THORNGREN USA 203.62 196.48 199.16
Starr ANDREWS USA 191.26 180.59 166.95
Audrey SHIN USA 189.00 183.93 171.45
Madeline SCHIZAS CAN 187.84 187.49 188.88
Lara Naki GUTMANN ITA 180.89 178.43 163.42
Rino MATSUIKE JPN 176.52    
Mae Berenice MEITE FRA 175.68 151.49  
Kaiya RUITER CAN 172.42 169.65 172.68
Sara-Maude DUPUIS CAN 170.67 153.77 145.36

スケートカナダは2人入れ替わり。休養のニコルショット選手に変わってフランスのベテラン、マエベレニスメイテ選手が入りました。また、紀平梨花選手が今期は全休ということで、代わりに松生理乃選手が入っています。

ここには坂本花織選手がエントリー。順当にいけば勝てますが、キムチェヨン選手もシーズンベストは近いスコアを出しています。

その間に挟まれた渡辺倫果選手は2年連続ファイナルへ進むには表彰台には乗っておきたいところですが、今期は昨季以上にジャンプが不安定です。一発当たる可能性は常に持っている選手ですが、今季まだトリプルアクセル成功無し。ルッツフリップも決まってこない。直近の東日本学生ではフリー91.17 かなり苦しい状態です。でも、一発当たるかもしれない、というのが渡辺倫果選手でもあります。

坂本選手はジャパンオープンで好調さを見せていて、序盤から飛ばす宣言していましたが、そういう立場でもないんだけどなあ、と思ったりはします。こちらは直近で全兵庫選手権に出て222.39はある種大人げない、みたいな状態でした。NHK杯から、まだとってないファイナルと、確実に全日本、という11月後半から12月に一度あわせて、それから3月、という流れでいいと思うのですけど、10月のスケートカナダがどうなるか?

キムチェヨン選手は昨季はジュニアグランプリに出ているので、今期はシードだけどグランプリデビューという立場です。ロンバルディア杯では国際大会ワーストを出していて、あれ? と思いましたが、ネペラメモリアルではしっかり200点に乗せました。爆発力はないので坂本選手が210点台後半まで出すとちょっと届かないのですが、坂本選手次第で十分勝つチャンスもあるでしょうか。

アメリカのソーングレン選手はシニア2シーズン目。レビト選手と2枚看板になってもおかしくなかったのですが、昨季は初戦で200点超えたものの以降伸びてこず。今期も初戦で199.16まで出してきましたが、今期こそグランプリシリーズで活躍できるかどうか。

カナダのシザース選手は180点台が多く並ぶ選手です。表彰台争いするには190点は欲しいですし、できれば200点に乗せたい。もうひと伸び出せるかどうか。

日本からは紀平梨花選手が欠場で松生理乃選手が入りました。今一つ、大きな試合に合わないのですが、力はある選手。今期は国内戦で180点台を並べています。メンバー的には表彰台が十分あると思われるので、できればここで一発当てていきたいところかと思います。

 

○グランプリフランス

Grand Prix de France   22-23Best 22-23Second 23-24Best
Haein LEE KOR 225.47 220.94 196.40
Isabeau LEVITO USA 215.74 213.87 198.79
Mone CHIBA JPN 205.82 204.98 160.25
Anastasiia GUBANOVA GEO 199.91 197.56 185.60
Rion SUMIYOSHI JPN 194.34 193.12  
Kimmy REPOND SUI 194.09 192.51 191.94
Nina PINZARRONE BEL 191.78 191.20 181.06
Lorine SCHILD FRA 179.00 170.00 155.65
Janna JYRKINEN FIN 178.72 176.96 159.85
Lea SERNA FRA 177.72 167.89  
Maia MAZZARA FRA 155.32 140.85  
Wakaba HIGUCHI JPN 150.20    

3戦目のフランスは選手の入れ替わりは無しで、フランス地元枠が2人足されてだけになります。

ここはイ・ヘイン選手とレビト選手がシード。レビト選手はここが2戦目でファイナルが懸かる試合になりそうです。実績的には2人が抜けていますが、イ・ヘイン選手はシーズン序盤から高得点を出してくるかどうか?

ベストスコアでは千葉百音選手が続くものの、今期は不調。スケートアメリカ見てみないとわかりませんが、復調していないとちょっと厳しい。

ヨーロッパチャンピオンのグバノワ選手ですが、オリンピック以降は200点超えが出ていません。表彰台に乗る力はあると思いますが、ここに合わせてくるかどうか。小国でライバルいないと年明けてからに合わせる傾向があるのでちょっと微妙なところです。

昨季2戦表彰台の住吉選手はこの試合が国際大会今季初戦。メンバー的にはやはり表彰台に乗るチャンスがあります。4回転も決めたい。表彰台にも乗りたい。ファイナルに進みたい。すべて取れるでしょうか?

スイスのレポンド選手はグランプリデビュー戦になります。190点台を並べてきているのでやはり表彰台チャンスがあるかと思います。

日本からもう一人、樋口新葉選手。150.20というのはほとんど参考にならず。久しぶりの国際大会復帰戦ということになります。国内戦では東京夏季フィギュアでは200点を出しましたが東京選手権は170点台。どの程度復調してくるでしょうか? トリプルアクセルはださなそうに思われます。

レビト選手、千葉百音選手が2戦目なので、初戦で優勝している可能性がありますが、そうでなければ、誰が勝ってもグランプリ初優勝、という試合になります。

 

中国杯

Cup of China   22-23Best 22-23Second 23-24Best
Mai MIHARA JPN 221.18 217.43  
Loena HENDRICKX BEL 216.34 210.42  
Yelim KIM KOR 213.97 209.29 187.91
Rinka WATANABE JPN 213.14 200.50  
Hana YOSHIDA JPN 211.46 208.31 185.45
Niina PETROKINA EST 203.52 193.49 192.01
Bradie TENNELL USA 199.91 193.31 199.80
Audrey SHIN USA 189.00 183.93 171.45
Madeline SCHIZAS CAN 187.84 187.49 188.88
Xiangyi AN CHN 183.94 179.31 160.98
Hongyi CHEN CHN     137.95
Yi ZHU CHN      

4戦目は中国杯。国際大会として開かれる中国杯は4年ぶりです。ここもメンバーの入れ替わりは無く、中国地元枠が3人足されました。

三原舞依選手がこのままいくとこれが今季初戦になります。ここまでエントリーした試合に出場してきていないのが気になるのですが大丈夫でしょうか?

この試合は豪華メンバーで、昨季の210点越えが5人いますし、昨季ファイナルメンバーが4人います。ヘンドリックス選手は順当にいけばこの試合でファイナルを賭けます。キムイェリム選手は1戦目。昨季はシーズン後半調子を落としていて、今期も初戦は180点台止まり。このメンバーで勝つには210点台が欲しいですがそこまで出せるかどうか。

吉田陽菜選手もグランプリ2戦目。トリプルアクセル当たればこの選手にもチャンスがありますが、いまいち読めません。

ブレイディテネル選手も実力者。近年はケガもあって200点がなかなか出ませんが、先日上海トロフィーで199.80まで出していて、今期のベストは今のところこの中でトップです。

中国勢3選手は実績からすると苦しい。イジウ選手は自国オリンピック以来の国際大会になりますが、元気な姿を見せることができるでしょうか?

表彰台争い、高いレベルの大混戦になりそうですが、安定した2人に波の大きな3人がいて、実力者テネル選手も絡めるか、というメンバーなので、優勝スコア高いけど、表彰台ラインは結局低かった、みたいな展開になるかもしれません。

 

○グランプリエスポー

Grand Prix Espoo   22-23Best 22-23Second 23-24Best
Kaori SAKAMOTO JPN 228.35 224.61 203.20
Chaeyeon KIM KOR 205.51 203.94 202.26
Amber GLENN USA 197.61 195.01  
Mana KAWABE JPN 197.41 192.46  
Rion SUMIYOSHI JPN 194.34 193.12 180.36
Kimmy REPOND SUI 194.09 192.51 191.94
Young YOU KOR 191.36 190.15 181.80
Starr ANDREWS USA 191.26 180.59 166.95
Nella PELKONEN FIN 176.81 153.98 179.31
Lorine SCHILD FRA 179.00 170.00 155.65
Janna JYRKINEN FIN 178.72 176.96 159.85
Oona OUNASVUORI FIN 158.72 153.80 148.72

5戦目のフィンランド。ここもメンバー入れ替わりは無く、地元枠でフィンランド3選手が足されました。シードは坂本花織選手とキムチェヨン選手のセットです。順当にいけばこの2人で決まりです。

200点実績はアンバーグレン選手、河辺愛菜選手もありますし、ユヨン選手もありました。このあたりの選手が上2人に絡むことができるかどうか? 3位争いは混戦です。住吉選手もそろそろ200点に乗せたい。4回転を決めたい。今年こそファイナルへ行きたい。

フィンランド勢は、170点台までの実績なので、よほど頑張らないと表彰台争いに参画するのは苦しいでしょうか。

 

NHK杯

NHK Trophy   22-23Best 22-23Second 23-24Best
Haein LEE KOR 225.47 220.94 196.40
Mai MIHARA JPN 221.18 217.43  
Yelim KIM KOR 213.97 209.29 187.91
Lindsay THORNGREN USA 203.62 196.48 199.16
Anastasiia GUBANOVA GEO 199.91 197.56 185.60
Bradie TENNELL USA 199.91 193.31 199.80
Seoyeong WI KOR 193.25 176.74 145.43
Nina PINZARRONE BEL 191.78 191.20 181.06
Ava Maria ZIEGLER USA 186.76 185.83 173.60
Yuna AOKI JPN 185.92    
Lindsay VAN ZUNDERT NED 176.84 174.81 162.52
Wakaba HIGUCHI JPN 150.20    

最終NHK杯は220点超え2人、210点超えがさらにもう1人というハイレベルな日韓戦です。当初の予定ではニコルショット選手がエントリーしていましたが、休養で欠場ということでアメリカのアヴァマリージーグラー選手が入りました。また、日本の地元枠は青木祐奈選手が入っています。

キムイェリム選手が連覇を狙うわけですが、イ・ヘイン選手の方がベストスコアは上です。迎え撃つ日本勢からは三原舞依選手。調子、というか体調さえよければしっかり勝ってくれそうにも思いますが、状況不明。早く元気な姿を見せてください、とは思うものの、昨季の過密スケジュールから学んでの序盤の軽いスケジュールなのだとすると、そんなこと言っちゃいけませんね、とも思います。

3人に絡んでいくのは、今年こそ本領発揮できるかのソーングレン選手と、ヨーロッパチャンピオンのグバノワ選手に実力者テネル選手。フリー後半グループで上位にプレッシャー掛ける演技を期待したいです。

日本からは樋口新葉選手が2戦目。どこまで本調子になっているか次第かと思います。

もう一人日本からは青木祐奈選手が大学4年生にしてグランプリデビュー。ちょっと上位3選手が力を発揮したら届くのは辛いですが、ノーミス200点くらいの力はありますので、ルッツループを炸裂させて上位で戦ってもらえたらと思います。

 

女子は日米韓にヘンドリックス選手、というのが上位の構図ですが、そこにグバノワ選手やシザース選手、ペトロキナ選手あたりが絡んでこられるかどうか?

日本勢は今季も最大の18枠をすべて埋めました。昨季はファイナル進出3人、優勝4つ、表彰台は5人で8回という出来でした。今期はどこまで行けるか? ファイナル候補も多数いますが、複数は固くて、今シーズンも3人まで行けるか?

シリーズは今週末から、スケートアメリカで始まります。