ロンバルディア杯 復活優勝

ジュニアグランプリシリーズがちょうど中盤戦に差し掛かり、ファイナル進出者も決まり始めたこの時期、シニアはいよいよチャレンジャーシリーズが始まってきます。日本からは例年、グランプリシリーズが始まるまでのチャレンジャーに、グランプリに出る選手が派遣される、という形になっていますが、今年も初戦から3人の選手が派遣されました。

 

○男子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Yuma KAGIYAMA JPN 265.59 91.47 174.12
2 Nika EGADZE GEO 243.35 78.75 164.60
3 Andrew TORGASHEV USA 233.26 86.41 146.85
4 Camden PULKINEN USA 210.46 62.96 147.50
5 Nozomu YOSHIOKA JPN 210.46 70.07 140.39
6 Nikita STAROSTIN GER 198.32 69.30 129.02
7 Landry le MAY FRA 189.75 66.01 123.74
8 Arlet LEVANDI EST 185.73 64.75 120.98
9 Georgii RESHTENKO CZE 183.87 60.85 123.02
10 Kornel WITKOWSKI POL 169.41 47.17 122.24
11 Milosz WITKOWSKI POL 160.89 50.42 110.47
12 Andrii KOKURA UKR 151.68 55.23 96.45
13 Makar SUNTSEV FIN 151.39 43.42 107.97

鍵山優真選手が2シーズンぶりの国際大会で優勝しました。265.59というスコアは本人比では平凡ではありますが、ショートフリー共に問題なく1位で優勝です。まずは復帰戦ということで十分な結果なのだろうと思われます。コストナーさんがコーチについたので、初戦をイタリアのロンバルディア杯選んだのでしょうか?

2位にはジョージアのニカエガゼ選手が入りました。クビテラシビリさんの引退によりジョージアの1番手となっていくことになる選手です。昨シーズンのフランス杯の233.40がパーソナルベストでしたので初戦からパーソナルベスト更新となりました。

3位にはアメリカのトルガシェフ選手。昨季は世界選手権21位がありますが、パーソナルベストは2019年のアジアンオープンフィギュアの217.54まで遡るという選手です。今季初戦で大きくパーソナルベストを更新してきました。今季の世界選手権代表を狙う立ち位置です。

日本からは吉岡希選手もシニアのISU公認試合デビュー戦という形になりましたが210.46とスコア伸ばしきれず、4位と同点ですがフリーで劣るため5位という形になりました。

 

○鍵山優真選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4S   9.70   3.69 13.39 3.714
2 2T   1.30   0.05 1.35 0.429
3 3Lo   4.90   1.47 6.37 2.857
4 FCSSp4   3.00   0.78 3.78 2.286
5 3A+2A+SEQ   11.30   2.40 13.70 3.143
6 3F+2T   7.26 x 1.17 8.43 2.286
7 3Lz   6.49 x 1.65 8.14 2.857
8 ChSq1   3.00   1.60 4.60 3.143
9 3F   5.83 x 1.70 7.53 3.286
10 StSq4   3.90   1.79 5.69 4.571
11 CCoSp4   3.50   1.40 4.90 3.857
12 FCCoSp4   3.50   1.33 4.83 3.714
  TES   63.68   19.03 82.71  

ショートは4回転1本構成。フリーは2種類2本構成ということだったと思うのですが、トーループは2回転になりました。2回飛ぶジャンプはフリップのみに結果的になりました。3連続入らず。ショートも含めセカンド3回転もありませんでした。まだまだ慣らし運転といったところでしょうか。それでも抜けトーループ以外は平均GOEが+2以上を並べています。ステップはレベル4で7人中4人が+5です。

木下トロフィーの時は、復帰戦というか病み上がり感もある苦しいフリーでしたが、今回は構成こそ落としているもののエンジン掛っている感じがありました。GOEで+19.03は男子のトップ選手ならそれなりにはあるスコアですが、基礎点63.68の構成で19.03の加点を稼ぐというのはなかなかありません。

次戦はブロック大会東京選手権となります。中京大学になったので、ブロック大会どこなのだろう?? と思っていたら東京になりました。オリエンタルバイオ>中京大学、ということですね。滑走順も出ていてショート最終滑走となっています。鍵山優真、佐藤駿、三浦佳生、3選手が揃うという豪華地方大会。以前は関東選手権でしたが、東京に移って3年ぶりに3人そろいます。同一カテゴリーで3人そろうのは5年ぶりです。

 

○吉岡希選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4T+3T   13.70   1.33 15.03 1.429
2 2T   1.30   -0.03 1.27 -0.143
3 3A   8.00   1.60 9.60 1.857
4 FSSp3   2.60   0.42 3.02 1.571
5 3Lo   4.90   0.98 5.88 2.000
6 ChSq1   3.00   0.20 3.20 0.143
7 3A+1Eu+2S   10.78 x -0.16 10.62 -0.286
8 3F!+2A+SEQ ! 9.46 x -0.85 8.61 -1.714
9 StSq4   3.90   0.23 4.13 0.571
10 3Lz   6.49 x -0.47 6.02 -0.714
11 CCSp1   2.00   -0.12 1.88 -0.429
12 CCoSp3   3.00   0.36 3.36 1.143
  TES   69.13   3.49 72.62  

4回転1種類2本構成ですが2本目は抜けました。2回飛ぶジャンプはトリプルアクセルだけに結果的になっています。3連サルコウも3回転にしたかったはずです。ジュニア時代はとにかく4回転で点を取って勝負強く表彰台に乗ってきたわけですが、シニアに上がってどうか。上位は2種類、トップ層は3種類以上の4回転を持つところに挑んでいくわけですから、1種類2本は最低でも決めていきたいところです。

スピンはレベル4無し。ショートではレベル4を2つ取っていました。ただ、スピンでGOEマイナスが付くということが結構多い選手でスコアが伸ばせていません。上位はショートフリー合わせて25点台を普通に稼ぐスピンで18点台なので、スピンだけでだいぶ差が付きます。

ステップは今回初めてISU公認のレベル4を取りました。ただ、コレオ含めGOEの加点がほとんど得られておらずスコアは伸ばせていません。

4回転2種類目は欲しいし、1つ1つの要素の完成度を上げたいし、なかなか難しいことになっています。

次戦は鍵山選手同様東京選手権になります。

 

○女子シングル

Pl Name Nation Total SP FS
1 Anastasiia GUBANOVA GEO 185.60 69.65 115.95
2 Hana YOSHIDA JPN 185.45 62.54 122.91
3 Chaeyeon KIM KOR 180.78 63.27 117.51
4 Ekaterina KURAKOVA POL 178.62 62.00 116.62
5 Lara Naki GUTMANN ITA 163.42 53.96 109.46
6 Ava Marie ZIEGLER USA 157.39 60.26 97.13
7 Niina PETROKINA EST 156.93 55.21 101.72
8 Seoyoung KIM KOR 156.38 53.71 102.67
9 Nina PINZARRONE BEL 155.43 47.41 108.02
10 Alina URUSHADZE GEO 152.60 54.11 98.49
11 Janna JYRKINEN FIN 145.11 53.62 91.49
12 Ahsun YUN KOR 132.04 45.46 86.58
13 Mia RISA GOMEZ NOR 129.53 46.50 83.03
14 Angelina KUCHVALSKA LAT 122.87 48.87 74.00

優勝はジョージアのグバノワ選手でした、ショートのリードを活かしてかろうじて逃げ切りました。スコアは180点台半ばで本人比でも平凡ですが勝ちは勝ち。チャレンジャーシリーズ2勝目になります。次戦はグランプリシリーズのフランスになるかと思われます。

2位には吉田陽菜選手が入りました。185.45と1位と僅差でしたが届かず。せっかくなのでチャレンジャーシリーズのタイトルを1つ取っておきたいところではありましたが、これはこれでいい薬ということになるのかもしれません

3位には韓国のキムチェヨン選手。世界選手権6位に入っていましたが今回はスコア伸びませんでした。

 

○吉田陽菜選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3A<< F 3.30   -1.65 1.65 -5.000
2 2A+3T   7.50   0.92 8.42 2.143
3 2Lo   1.70   0.00 1.70 0.000
4 FCCoSp4   3.50   0.21 3.71 0.571
5 3F   5.30   0.53 5.83 1.000
6 3Lzq+3T< 10.19 x -2.36 7.83 -4.143
7 ChSq1   3.00   0.80 3.80 1.429
8 3Lz   6.49 x 0.94 7.43 1.714
9 3S+2A+2T+SEQ   9.79 x 0.34 10.13 0.857
10 CCoSp4   3.50   0.21 3.71 0.714
11 StSq4   3.90   1.09 4.99 2.571
12 SSp4   2.50   0.80 3.30 3.143
  TES   60.67   1.83 62.50  

トリプルアクセル不発。今回はショートフリー共に転倒、フリーはダウングレードになりました。ダウングレードでも立っていれば優勝、転倒でもアンダーローテーションなら優勝。僅差なのでもったいないですが、そこまで必要な優勝でもなかったのでこれはこれでよかったのだろうと思います。ロンバルディア優勝というと昨シーズンの渡辺倫果選手が思い出されますが、あの優勝はグランプリシリーズにつなげるために絶対必要だった優勝ですが、吉田選手は最初から2試合持ってますので、ただの調整試合、と言い切ることもできます。

2回飛ぶジャンプはルッツとトーループ。ループが2回転になってますが、これも3回転なら優勝でした。ループジャンプは昨シーズンジュニアでショート必須要素で決め続けましたし、苦手なジャンプなはずでもないのですが、げんさんサマーカップでも2回転になってましたしちょっと心配です。3-3のアンダーローテーション率も高いです。このあたりが克服できてトリプルアクセルが揃うとそれはそれは強いのですが、どこかで今シーズンそれを出せるかどうか。

スピンステップショートフリーオールレベル4 ショートフリーのステップ系要素で得た13.86は本人比で過去最高スコアです。そのあたりの成長要素も見えましたが、トリプルアクセル不発は残念でした。

昨シーズンは9月頃にピークが来てしまって12月1月にスコアが伸びないという展開でしたので、今期はシニアスケジュールで9月は調整段階としてこんなもの、というくらいでもいいのかもしれません。トリプルアクセルを以降決めていただければ。

次戦は近畿選手権になります。

 

次週はチャレンジャーシリーズ2戦目、オータムクラシックです。男子は日本からは山本草太選手、海外勢ではマリニン選手にケビンエイモズ選手、中国のボーヤンジン選手に、イタリアから今季シニアに上がってくるメモラ選手となかなか面白い面々。メッシング選手引退後のカナダ、ゴゴレフ選手エントリーしてますが地元として盛り上げてもらえるでしょうか。

女子は、世界チャンピオン坂本花織選手に、千葉百音選手が挑む構図となります。

ペアでも三浦/木原ペアがエントリーしていますし、世界チャンピオンが2組いる豪華なチャレンジャーシリーズとなっています。