ネペラメモリアル 強い韓国勢

チャレンジャーシリーズ4戦目、ネペラメモリアルは日本からの派遣はありませんでした。試合としては男子は大混戦。女子は韓国強いですねえ、という展開となりました。

 

○男子シングル 上位12名

Pl Name Nation Total SP FS
1 Gabriele FRANGIPANI ITA 243.91 79.04 164.87
2 Nika EGADZE GEO 243.31 84.11 159.20
3 Mark GORODNITSKY ISR 236.30 80.55 155.75
4 Hyungyeom KIM KOR 230.46 75.24 155.22
5 Adam HAGARA SVK 222.78 74.27 148.51
6 Junhwan CHA KOR 222.16 83.91 138.25
7 Deniss VASILJEVS LAT 215.78 82.40 133.38
8 Ivan SHMURATKO UKR 215.68 72.14 143.54
9 Conrad ORZEL CAN 213.52 77.45 136.07
10 Vladimir SAMOILOV POL 213.10 79.76 133.34
11 Maxim NAUMOV USA 201.71 70.05 131.66
12 Kornel WITKOWSKI POL 198.68 62.46 136.22

男子は僅差の試合となりました。イタリアのフランジパーニ選手がショート6位からの逆転優勝。ネペラメモリアル2連覇になります。昨季はヨーロッパ選手権10位ながらイタリア2枠の世界選手権には出場できなかった選手。今期こそは、というシーズンです。

2位にはジョージアのニカエガゼ選手。0.6点差で優勝を逃しました。今季はすでにロンバルディア杯を滑っていて243.35 今回は243.31 昨季までのベストは232.86ですので順調に来ているようです。グランプリシリーズは初戦のスケートアメリカと最終戦NHK杯になります。

3位にイスラエルのマークゴロニツキー選手が入ってきました。チャレンジャーシリーズ初表彰台です。4回転はまだないのですがショートフリー通じてループが1つ2回転になったくらいのミスで抑えてパーソナルベスト更新です。今期は22歳にしてグランプリデビュー。1戦だけ、スケートカナダをもらっています。

4位にはジュニアグランプリファイナル進出を決めた韓国のキムヒョンギョム選手がパーソナルベスト更新で入っています。昨季の女子のキムチェヨン選手もそうでしたが、韓国はジュニアグランプリに出ているシニア年齢選手をこの時期のチャレンジャーに送り込んできます。

地元スロバキアのハガラ選手は5位。こちらは裏で行われていたジュニアグランプリシリーズの結果によりファイナル進出が決まりました。

世界選手権2位のチャジュンファンはどうしましたでしょう、6位。4回転3本構成を初めて試してきましたが、サルコウ2本は決まったもののトーループ転倒。後半のアクセルが2本とも入らずどちらも0点。結果的には散々でしたが調整試合としてはありなのでしょう。次週連戦で上海トロフィーに招かれています。

バシリエフス選手はショートフリー共に4回転サルコウ決まらず、全体的にジャンプに苦しんで7位に終わりました。

 

○ガブリエレフランジパーニ選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 4T   9.50   1.90 11.40 2.143
2 4S   9.70   2.33 12.03 2.429
3 3A+3T   12.20   1.28 13.48 1.714
4 3A   8.00   0.00 8.00 0.143
5 FSSp4   3.00   0.54 3.54 1.714
6 3T+1Eu+3Sq F 9.90 x -2.15 7.75 -5.000
7 3F   5.83 x -1.70 4.13 -3.286
8 3Lz+2A+SEQ   10.12 x 0.35 10.47 0.429
9 ChSq1   3.00   1.00 4.00 1.857
10 CCoSp4   3.50   0.77 4.27 2.286
11 StSq4   3.90   1.09 4.99 2.857
12 CCSp4   3.20   0.70 3.90 2.286
  TES   81.85   6.11 87.96  

ネペラメモリアル2連覇となりました。フリーで4回転2本、トリプルアクセル2本と決めたのですが、後半の3連続で転倒。4回転3本目のつもりだったかもしれません。これが決まるとフリー170点が見えてきました。2回飛ぶジャンプはトリプルアクセルとトリプルトーループになっています。4回転トーループ2本飛ぶつもりだったのですかね。

スピンステップオールレベル4で基礎点80点台に乗せてきています。

グランプリシリーズは4戦目の中国と6戦目のNHK杯をもらっています。

 

○女子シングル 上位12名

Pl Name Nation Total SP FS
1 Chaeyeon KIM KOR 202.26 67.42 134.84
2 Haein LEE KOR 191.10 66.08 125.02
3 Madeline SCHIZAS CAN 188.88 67.42 121.46
4 Ekaterina KURAKOVA POL 181.98 57.87 124.11
5 Young YOU KOR 181.80 63.88 117.92
6 Julia SAUTER ROU 163.64 55.55 108.09
7 Lara Naki GUTMANN ITA 157.73 52.78 104.95
8 Vanesa SELMEKOVA SVK 152.59 49.70 102.89
9 Meda VARIAKOJYTE LTU 152.58 50.34 102.24
10 Nina POVEY GBR 147.99 51.18 96.81
11 Aleksandra GOLOVKINA LTU 143.99 51.17 92.82
12 Sofja STEPCENKO LAT 142.23 47.48 94.75

昨シーズン世界選手権6位に入ったキムチェヨン選手がチャレンジャーシリーズ初優勝となりました。初戦のロンバルディア杯では180.78でしたので20点余りスコアを上げてきて200点に乗せました。

2位にはこれも韓国から、昨季のワールド2位表彰台のイ・ヘイン選手。今回はショートフリー共に3Lz+3Tでセカンドの回転が足りず、スコアそれほど伸びませんでした。まあ、まだ初戦ですしこれからと言ったところでしょうか。次戦は連戦で上海トロフィーに招待されていて、グランプリシリーズは3戦目のフランスから。レビト選手や樋口新葉選手などとの争いになります。

3位にはカナダからマデリンシーザス選手が入ってきました。昨シーズンは国際大会9試合中5試合で180点台。今期も初戦から180点台。安定しているというか、もうひと伸び来ないというか。そろそろ200点が欲しいかな、という位置にいる選手です。グランプリシリーズはスケートカナダからになりますので、地元大会で200点出して表彰台に乗りたいところかと思います。

4位にはポーランドのクラコワ選手、5位には韓国からユヨン選手と続いてきています。

 

○キムチェヨン選手のフリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2A   3.30   0.92 4.22 2.714
2 3Lz+3T   10.10   1.77 11.87 2.857
3 3Lo   4.90   1.18 6.08 2.429
4 3S   4.30   1.03 5.33 2.429
5 FCCoSp4   3.50   1.05 4.55 3.000
6 3F!q+2T+2Loq ! 9.13 x -2.12 7.01 -3.429
7 3Lz+2A+SEQ   10.12 x 1.06 11.18 1.857
8 StSq4   3.90   1.01 4.91 2.714
9 ChSq1   3.00   1.20 4.20 2.286
10 3F!< 4.66 x -1.10 3.56 -2.714
11 FCSp4   3.20   0.58 3.78 1.571
12 CCoSp4   3.50   0.70 4.20 2.000
  TES   63.61   7.28 70.89  

今期は冒頭ダブルアクセル構成を組んでいます。ショートも冒頭ダブルアクセルです。これは、トリプルアクセルを見据えているのでしょうか。

2回飛ぶジャンプはルッツとフリップ。スピンステップオールレベル4  フリップの回転不足が1つありながらも基礎点63.61まで出しています。

昨季前半はジュニアグランプリシリーズに出ていましたので、今期はグランプリデビューという形になります。ワールド6位なのでデビューながらシードでもあるという不思議な立場。初戦はスケートカナダで坂本花織選手や渡辺倫果選手とぶつかります。もう1戦は5戦目のフィンランドでここでも坂本選手がいて、住吉りをん選手やキミ―レポンド選手との勝負です。ファイナル進出なるでしょうか?

 

チャレンジャーシリーズ5戦目は次週、フィンランディア杯となります。男子は日本から三浦佳生選手、佐藤駿選手と2人派遣。イタリアのメモラ選手やスイスのブリッチギー選手などがエントリーしています。女子は渡辺倫果選手が登場。キムイェリム選手、グバノワ選手らとの対戦になります。