23-24 シン・ジア

2008年3月19日生まれ

ジュニア3シーズン目

シーズン獲得賞金:$16,000

世界ランキング:26位

シーズンランキング:24位

シーズンベストスコア 212.43(位) 世界ジュニア

ショートプログラムシーズンベスト 73.48 世界ジュニア

フリーシーズンベスト 138.95 世界ジュニア

スピンレベル4率 33/39 = 84.6%(国際大会:27/33 = 81.8%)

ステップレベル4率 7/7 = 100%(国際大会:5/5 = 100%)

スピンオールレベル4 2/6 (国際大会 1/5)

スピンステップオールレベル4 2/6(国際大会 1/5)

ジャンプ要素回転不足率 2/67 = 2.99%(国際大会 2/57 = 3.51%)

スピンステップオールレベル4 ジャンプ回転不足なし 2/6(国際大会1/5)

 

○23-24シーズンの戦績

Grade Event Pl Total SP FS
JGP JGP Austria 1 201.33 70.38 130.95
JGP JGP Budapest 1 200.74 66.25 134.49
JGPF Junior Grand Prix Final 2 200.75 69.08 131.67
NC Korean Championships 1 218.36 69.08 149.28
Others Youth Olympic 2 191.83 66.48 125.35
Others Youth Olympic Team 1 137.48   137.48
WJ World Junior 2 212.43 73.48 138.95

ジュニア3シーズン目、旧ルールなら有力新人としてシニアに上がる年ですが、現行ルールでは今季もジュニアです。世界ジュニア2大会連続2位の実績を持って、今期は3度目の正直を目指すシーズンになります。

初戦はジュニアグランプリシリーズの2大会目、8月末のオーストリアから。ショートプログラム、全要素全ジャッジプラス評価のスピンステップオールレベル4 シーズン最初から70点越えの70.38を出して2位と7.22差の首位。初戦から盤石です。フリーもほぼミスなく滑って130.95でトータル201.33 初戦から200点超えで2位に32.96差という大差をつけて圧勝。ジュニアグランプリシリーズ通算2勝目を上げます。

2戦目はシリーズ第5戦のブダペスト。ショートでは珍しくコンビネーションで着氷が乱れてアンダーローテーションもらいますがそれでも66.25で首位に立つと、フリーは危なげなく滑って134.49 またも2位に23.76の大差をつけて優勝。ジュニアグランプリ2連勝でファイナル進出を決めます。

ジュニアグランプリファイナルは今季も3×3の日韓決戦です。ショート、コンビネーションが抑えきれずに余計な回転が付きましたがそこで軽くマイナス取られたくらいで69.08を出し、島田麻央選手を上回って首位に立ちます。フリーは最終滑走。優勝するためのターゲットスコアは137.26 パーソナルベストは136.63 チャンスのある水準。これを暗算で細かいところまで計算できていたかは微妙ですが、直前に島田選手のスコアを聞いた状態で順番が回ってきます。緊張もあったでしょうか、1つ1つの要素がいつもより少しづつ点が稼げていない、qがつく、!がつく、レベルが3になる、遠目にはノーミスに見えるのですが思いのほかスコアは伸びず131.67 トータル200.75で2位。3試合連続で200点超えですが、今期もジュニアグランプリファイナルは2位に終わりました。

 

年が明けるとジュニアながら2連覇がかかるナショナルがあります。ショートプログラム、ルッツでミスが出たものの69.08で首位に立ちます。韓国は強豪ぞろい。2位には0.12差でユヨン選手、3位には0.65差でイ・ヘイン選手と実績のある選手が僅差で続きます。フリーは最終滑走、優勝するには136.77が必要。昨季のナショナルで140点台を出して優勝しているので問題なく出せるスコアではありますが、1つのミスで届かない可能性もある緊張感のあるシチュエーションです。この難しい局面で、全要素全ジャッジプラス評価でスピンステップオールレベル4 149.28という自己ベスト相当のスコアを出してトータル218.36 韓国選手権2連覇を果たしました。当然のように世界ジュニアの代表に選出されます。

 

今期は韓国でユースオリンピックが開かれます。地元の期待選手としてシンジア選手も出場。ショートプログラムから島田麻央選手の次という難しい滑走順。珍しく冒頭のコンビネーション、フリップで詰まってセカンドが2回転に。このミスが響いて66.48で3位スタート。2位とは0.75差なので射程圏ですが、首位の島田選手と4.57差は厳しい状況となりました。フリーは上位の2人を残しての登場。スコアを伸ばしておきたいところでしたがやや苦手なフリップを厳しく獲られて!とeが付き、スピンも1つノーカウント。今回やや厳し目な判定が多い印象だったユースオリンピック。その影響もうけてか125.35でトータル191.83は今季唯一の200点割れ。首位に立って残り2人を待ちます。結局島田選手には届かず最終順位は2位。地元の試合で銀メダル獲得となりました。

ユースオリンピックにはチームイベントがあります。シンジア選手はここにも出場。フリーを滑って女子の1位。韓国チーム優勝に貢献しています。

 

そして、2年連続2位の世界ジュニアへ、今期も出場します。全46選手出場の最終滑走46番目に滑ります。ここでもまた島田麻央選手が72.60を出した直後。難しい滑走順でしたが、ここで全要素全ジャッジプラス2以上の評価をもらうという今季最高の出来で73.48のパーソナルベストをマークして首位に立ちます。1日空いてのフリーも最終滑走。島田選手が4回転を着氷して首位に立っていて、シンジア選手は144.89以上が優勝には必要です。ノーミス必須のこの局面。序盤から質の高いジャンプを次々に決めていきます。繋ぎも濃い難しい構成。ジャンプをすべて決めてコレオも滑って、最後少し疲れたか気持ちが緩んだか、スピンでフライングの着地がうまく次へつながらないというような失敗。フリーは結局138.95 パーソナルベストまでは出ましたが最終順位は2位。3大会連続の2位ということになりました。

 

○要素別スコア

Event Total TES PCS J Base J GOE Spin Step
JGP Austria 201.33 109.73 91.60 67.15 8.14 24.80 9.64
JGP Budapest 200.74 110.30 90.44 66.31 9.53 24.53 9.93
Junior Grand Prix Final 200.75 106.59 94.16 67.15 6.10 23.77 9.57
Korean Championships 218.36 117.49 100.87 67.15 10.99 24.79 14.56
Youth Olympic 191.83 99.31 92.52 61.92 7.45 20.00 9.94
Youth Olympic Team 137.48 74.44 63.04 47.86 9.00 12.87 4.71
World Junior 212.43 115.24 97.19 67.15 14.26 23.75 10.08

今期は6試合中5試合で200点超え。世界ジュニアでパーソナルベストの212.43を出しています。ナショナルでは218.36まで出しました。

技術点は110点を超える試合も多いです。世界ジュニアの115.24は今季のジュニアの中で2番目、全選手中3番目にあたります。

PCSはナショナルの100点到達は別として、90点台が多いです。ジュニアグランプリファイナルで94.16 世界ジュニアでは97.19まで出して、8点平均を超えてきました。97.19は今季のジュニアの中で1位のスコアになります。

ジャンプの基礎点はユースオリンピックだけ61.92と低いですが、他は67点前後で安定しています。67.15が4試合。つまり基礎点削られるミスが少ないということです。ただ、高難度ジャンプを持っていないので、ジュニアの中でも67.15は今季6番目の基礎点に留まります。

ジャンプの加点はマイナスが出る選手も結構いるのですが、シンジア選手は全試合で6点以上稼ぎます。世界ジュニアの14.26は今季の全選手中1位です。

スピンは24点台が多いです。ジュニアグランプリオーストリアの24.80は今期ジュニアで3位にあたります。

ステップ系要素はジュニアなのそれほど高い点数は出ませんが、世界ジュニアでは10.08と二桁に乗せました。今期のジュニアでは唯一の10点台で、当然、ジュニアの中で1位のスコアとなります。

 

○要素別偏差値

Event Total J Base J GOE Spin Step PCS
JGP Austria 65.75 66.86 72.30 68.31 67.45 59.87
JGP Budapest 65.54 65.96 75.14 67.22 68.87 58.91
Junior Grand Prix Final 65.54 66.86 68.11 64.15 67.11 61.98
Korean Championships 72.03 66.86 78.14 68.27 66.72 67.50
Youth Olympic 62.26 61.27 70.88 48.95 68.63 60.63
World Junior 69.84 66.86 84.84 64.07 70.69 64.47

トータルスコアはナショナルでは偏差値70超えしていることになりますが、他は60台です。世界ジュニアで70近くまで来ていますので、シニアルールでこの出来なら70超えていたと推定されます。

ジャンプの基礎点は60台後半です。加点の方が70台の偏差値が普通にあって、世界ジュニアは80台までありました。ジャンプは加点で稼ぐタイプ。

スピンも60台後半で世界ジュニアは偏差値70に乗りました。ステップ系要素もジュニア分補正考慮後で60台後半が標準です。

PCSは60前後、世界ジュニアは60台中盤まで出しています。

ジュニアなのでPCSが他の要素に比べて少し落ちますが、他は60台後半の偏差値を満遍なく出していて穴が無い。特にジャンプの安定度が高く、加点で稼ぐという構図になっています。

 

シンジア選手の要素別偏差値レーダーチャート 23-24

レーダーチャートにすると右下がとびぬけています。ジャンプの加点は驚異的。偏差値84.84はやはりとんでもない数値で、同じレーダーチャートに収めようとすると突出します。

 

●シーズン最高の基礎点構成

○世界ジュニア ショートプログラムの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 3F+3T   9.50   1.51 11.01 2.889
2 2A   3.30   0.99 4.29 3.000
3 FSSp4   3.00   0.81 3.81 2.778
4 3Lz   6.49 x 2.11 8.60 3.556
5 CCoSp4   3.50   1.15 4.65 3.333
6 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.556
7 LSp4   2.70   0.96 3.66 3.556
  TES   32.39   8.92 41.31  

ショートプログラムの最高基礎点は32.39でした。今期のジュニアはルッツが強制単独ジャンプです。そうなるとコンビネーションはフリップから組むということになります。スピンステップオールレベル4が取れています。ここからコンビネーションを後半に持ってくることで、0.36基礎点を上げることは出来ます。ジュニアはショートではコンビネーションジャンプのリカバリーが出来ませんので、体力面の問題を除けば、後半にコンビネーションを持って行っても、リスクはそれほど上がりません。

今期のジュニアで32.39より高い基礎点を出したのは2人いますが、どちらもセカンドループを入れた構成になっています。セカンドループを入れればシンジア選手もここからさらに基礎点を上げることは可能ですが、リスクとリターンは見合わないように感じます。

この構成で全要素で+2以上の評価を得ました。ショートの技術点で41.31というのは今季2位です。

 

JGP Budapest フリーの構成

  Elements    BaseValue   GOE Scores AvGOE
1 2A   3.30   1.13 4.43 3.444
2 3Lo   4.90   1.47 6.37 3.111
3 3S   4.30   0.98 5.28 2.222
4 3F+2T+2Lo   8.30   1.21 9.51 2.222
5 CCoSp4   3.50   0.90 4.40 2.556
6 3Lz+3T   11.11 x 1.85 12.96 3.222
7 3F+2A+SEQ   9.46 x 1.59 11.05 3.000
8 3Lzq q 6.49 x -0.51 5.98 -0.778
9 FCSp4   3.20   0.96 4.16 2.889
10 ChSq1   3.00   1.86 4.86 3.778
11 FCCoSp4   3.50   0.95 4.45 2.667
  TES   61.06   12.39 73.45  

フリーは61.06の基礎点構成を何度か出しています。シニアルールのナショナルで64.96を出していますが、それはこの61.06にステップレベル4を足したものになります。

2回飛ぶジャンプはルッツとフリップ。後半にルッツ2本とフリップがあり、セカンド3回転とシークエンスアクセルもあり。高難度ジャンプ無しとしてはかなり基礎点高くなる構成です。実際、この61.06という基礎点は、今期のジュニアでは6番目の高さですが、上にいる5選手はすべてトリプルアクセルが構成に入っています。

手持ちのカードでこれ以上基礎点を上げるのは難しいです。この基礎点を何度も出しているということは、回転不足を取られず、スピンもすべてレベル4をもらう力が安定してある、ということを意味します。これ以上基礎点を上げるのは手持ちのカードでは難しいですので、トリプルアクセルを飛べるようになるしかなさそうです。

 

○平均GOE3.200以上

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
Youth Olympic FS 10 ChSq1   3.00   1.93 4.93 3.778
JGP Budapest FS 10 ChSq1   3.00   1.86 4.86 3.778
World Junior FS 10 ChSq1   3.00   1.79 4.79 3.667
World Junior SP 4 3Lz   6.49 x 2.11 8.60 3.556
JGP Budapest SP 4 3Lz   6.49 x 2.11 8.60 3.556
World Junior SP 7 LSp4   2.70   0.96 3.66 3.556
World Junior SP 6 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.556
Youth Olympic Team FS 10 ChSq1   3.00   1.71 4.71 3.556
JGP Budapest SP 7 LSp4   2.70   0.96 3.66 3.444
JGP Budapest FS 1 2A   3.30   1.13 4.43 3.444
Youth Olympic Team FS 1 2A   3.30   1.13 4.43 3.333
Youth Olympic Team FS 6 3Lz+3T   11.11 x 2.02 13.13 3.333
World Junior SP 5 CCoSp4   3.50   1.15 4.65 3.333
JGP Austria FS 10 ChSq1   3.00   1.57 4.57 3.333
World Junior FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.94 13.05 3.333
Korean Championships FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.89 13.00 3.286
JGP Budapest FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.85 12.96 3.222
World Junior FS 1 2A   3.30   1.08 4.38 3.222
Youth Olympic FS 1 2A   3.30   1.08 4.38 3.222

シンジア選手はコレオの評価が非常に高いです。全試合で平均GOEが+3.000を超えています。ユースオリンピック、ジュニアグランプリ、2試合で+3.778の評価を得ました。これは今季のジュニアのコレオとして最高評価です。シニアでも、ジャパンオープン宮原知子さんを例外とすると、国際大会でこの+3.778を超えた選手はいません。

次に来るのがトリプルルッツです。フリーで入るルッツからのコンビネーションも+3以上の評価をコンスタントに受けています。単独のトリプルルッツで平均GOE+3.556は今季の全選手の最高評価。コンビネーションの3Lz+3Tの平均GOE+3.333もルッツからの3-3としての全選手最高評価となっています。

スピンもコンスタントに+3以上の評価を受けており、全体的に穴がありません。

 

○3回転-3回転の要素

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
JGP Austria SP 1 3F+3T   9.50   1.59 11.09 2.889
JGP Austria FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.35 12.46 2.222
JGP Budapest SP 1 3F+3T< 8.66   -1.29 7.37 -2.222
JGP Budapest FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.85 12.96 3.222
Junior Grand Prix Final SP 1 3F+3T   9.50   -0.23 9.27 -0.333
Junior Grand Prix Final FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.60 12.71 2.667
Korean Championships SP 1 3F+3T   9.50   1.48 10.98 2.714
Korean Championships FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.89 13.00 3.286
Youth Olympic FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.69 12.80 2.778
Youth Olympic Team FS 6 3Lz+3T   11.11 x 2.02 13.13 3.333
World Junior SP 1 3F+3T   9.50   1.51 11.01 2.889
World Junior FS 6 3Lz+3T   11.11 x 1.94 13.05 3.333

コンビネーションは基本的には3Lz+3Tを飛びます。ただ、今期のジュニアルールではショートは単独ルッツ必須ですので、フリップからのコンビネーションを飛ばざるを得ません。その結果、フリーの3Lz+3Tは成功率100% 最低でも+2.222という高い評価ですが、ショートは3F+3Tで回転不足が1度、セカンドが2回転になったのが1度ありました。シニアに上がってショートからジャンプ構成が自由になれば、3Lz+3Tを飛ぶことになると予想されます。そうなると安定感がさらに増すと想像されます。

 

○3連続ジャンプ

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
JGP Austria FS 4 3F+2T+2Lo   8.30   1.21 9.51 2.333
JGP Budapest FS 4 3F+2T+2Lo   8.30   1.21 9.51 2.222
Junior Grand Prix Final FS 4 3F+2T+2Lo   8.30   0.53 8.83 1.000
Korean Championships FS 4 3F+2T+2Lo   8.30   1.27 9.57 2.286
Youth Olympic FS 4 3F!+2T+2Loq ! 8.30   -1.14 7.16 -2.222
Youth Olympic Team FS 4 3F+2T+2Lo   8.30   0.98 9.28 1.889
World Junior FS 4 3F+2T+2Lo   8.30   1.06 9.36 1.889

3連続ジャンプはフリップから2回転を2つ付けます。3連続は後半に入れる選手も多いですが、シンジア選手は前半に入れます。セカンド3回転やシークエンスのアクセルといった、より基礎点の高いジャンプの方を後半に入れていることから、3連続は前半に入れているようです。

今期は7回飛んでGOEマイナスは1回。ややジャッジが厳しかったユースオリンピックでフリップ!とループqでGOEマイナスです。ほかはしっかり飛びました。

 

○ステップ系要素

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
JGP Austria SP 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
JGP Austria FS 10 ChSq1   3.00   1.57 4.57 3.333
JGP Budapest SP 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
JGP Budapest FS 10 ChSq1   3.00   1.86 4.86 3.778
Junior Grand Prix Final SP 6 StSq4   3.90   1.17 5.07 3.000
Junior Grand Prix Final FS 10 ChSq1   3.00   1.50 4.50 3.111
Korean Championships SP 6 StSq4   3.90   1.01 4.91 2.714
Korean Championships FS 10 StSq4   3.90   1.25 5.15 3.143
Korean Championships FS 11 ChSq1   3.00   1.50 4.50 3.143
Youth Olympic SP 6 StSq4   3.90   1.11 5.01 2.778
Youth Olympic FS 10 ChSq1   3.00   1.93 4.93 3.778
Youth Olympic Team FS 10 ChSq1   3.00   1.71 4.71 3.556
World Junior SP 6 StSq4   3.90   1.39 5.29 3.556
World Junior FS 10 ChSq1   3.00   1.79 4.79 3.667

コレオの評価の高さは先にも触れました。ステップも評価が高いです。今期ステップすべてレベル4 シニアでも聞いたことありませんが、ましてレベル4を取るのが難しいジュニアで全試合レベル4は驚異的です。GOEも+2を下回ることが無く、基本的に+3以上をもらいます。世界ジュニアの+3.556は今期ジュニアで2位の評価になります。

 

○マークがついた要素

Event     Elements    Base   GOE Scores AvGOE
JGP Austria FS 8 3Lzq+2A+SEQ q 10.12 x -0.59 9.53 -1.111
JGP Budapest SP 1 3F+3T< 8.66   -1.29 7.37 -2.222
JGP Budapest FS 8 3Lzq q 6.49 x -0.51 5.98 -0.778
Junior Grand Prix Final FS 2 3Loq q 4.90   -0.35 4.55 -0.778
Junior Grand Prix Final FS 7 3F!q+2A+SEQ ! 9.46 x -1.06 8.40 -1.889
Youth Olympic FS 4 3F!+2T+2Loq ! 8.30   -1.14 7.16 -2.222
Youth Olympic FS 7 3Fe<+2A+SEQ 7.13 x -1.08 6.05 -3.222

今期はユースオリンピックのチームイベントも含め、67回ジャンプを飛びました。その中でマークがついたのは7回。フリップ絡みが4回あり、比較的にフリップは苦手なのかな、というのは見て取れます。ルッツは3-3は100%決めたのですが、8番目の要素は多少ミスが出ることもあるようです。この辺は体力的な課題なのかな、と思われます。

昨季は回転不足がゼロという驚きの結果を残していましたが、今期は2つアンダーローテーションが付きました。しかし、今期は、転倒ゼロというまた別の驚きの結果を残しています。高難度ジャンプが無いという点は有利ではありますが、それでも3-3をショートもフリーもしっかり入れていての転倒ゼロは素晴らしい成果です。

 

世界ジュニア3大会連続2位。なかなかない記録です。ただ、一応まだ前例はあります。世界ジュニア4大会連続2位はいまだかつてないのですが、来期その記録が懸かります。もちろん、狙うはそんな記録ではなく優勝だとは思いますが。ただ世界ジュニアのメダルを4つ持っている選手もいません。メダル取ったらほとんどの場合シニアに上がっていたから、という部分はありますが、それでも来期4つ目のメダルを取れば十分快挙だと思います。

島田麻央選手と宿命のライバルみたいなことになっていますが、島田選手とはスケート年齢は1年違います。そのため、島田選手と異なりミラノオリンピックに出場できます。シンジア選手から見てむしろ倒すべきは坂本花織選手かもしれません。韓国のシニアはイ・ヘイン選手、キムチェヨン選手など坂本選手といい勝負を繰り広げてきていますが、シンジア選手はそれら韓国勢の上へ行っていて、ナショナル2連覇中。オリンピックは17歳で迎えます。その前に、まず、島田選手に勝って何かタイトルが欲しい、というのが来シーズンになるのかと思います。