リズキー ループを飛ぶ

 安藤美姫さん、見てますか?

リズキーが、ついにISU公認の国際試合で三回転ジャンプを飛びましたよ

 

テレビ番組の企画安藤美姫さんが訪れたインドネシアフィギュアスケート少年、リズキー

ジュニアグランプリシリーズ第四戦、カナダ、リッチモンドでの試合で、初めて三回転ジャンプを飛ぶことに成功しました

 

飛んだ三回転ジャンプはまさかのループ

トリプルループを飛びました

しかも、ショートで一回、フリーで二回

ショートもフリーも一つはコンビネーションジャンプとして飛んでいます

GOEは、マイナスですけどね

これまでの大会でも試みてはいたのですが、ダウングレードや回転不足で認定されていませんでした

それが今回は、三回試みてすべて回転不足なし、転倒もなしで三回転ループとして認定されています

 

しかし、まさか、トーループでもサルコウでもなく、ループが最初の三回転になるとは思いませんでした

これが、男女を通じて、インドネシア選手初の、三回転ジャンプの認定、になるでしょうか

 

 

スコアとしてはショートが33.52フリーで63.36 トータル96.88はいずれもベストスコアです

これでトータル100点が見えてきました

同クラブで一学年下の少女サビカに負けていたのもこれで解消

ただし、ショートの技術点は14.99しかなく、この点ではまだサビカに負けています

フリーの技術点も24.98で、サビカの25.06に負けています

プログラムコンポーネンツの係数が男子は1.0なのに女子は0.8であることによって助けられていますけど、総合的にはまだ、女子のサビカより上とも言い切れない水準だったりします

 

彼はジャンプ以外の課題が多いんですよね

今回のショート、GOEがマイナスとはいえ、トリプルループ-ダブルトーループのコンビネーションが入り、ダブルアクセルも認定されているのに、技術点が14.99

何がダメって、スピン三つのうち最後のスピンはノーカウントの零点

後のスピンもレベル2とレベル1

ステップもレベル1

全要素でGOEはマイナス

ジャンプ以外の要素、ステップとスピン三つで5.31ポイントしか取れていない

 

フリーでもスピンはレベル1一つとレベル2二つ

ステップがなんとかレベル2がとれました

ただ、やはりGOEはほとんどマイナス

ジャンプが飛べなくてもスピンステップで確実に点を取っていくサビカとは対照的です

正直なところ、演技そのものはサビカの方が美しい、と言わざるを得ません

 

この辺は性格的なものなんでしょうか

出来ることを確実にやるよりも出来なさそうなことにどんどんチャレンジしていくタイプ

出来なさそうなことはおっかなびっくりでできることは着実にやるタイプ

両方かね揃えるのはなかなか難しい

 

リズキーは次はループでGOEが0以上になることを目指す、というよりは、トーループサルコウを飛べるようになる、というのが先なのかもしれませんね

三回転が複数種類飛べれば、多少GOEがマイナスでも、技術点はだいぶ上がっていきます

その次に三回転五種類をそろえる

 

現在15歳、インドネシアの学制はわかりませんが、日本のそれに従えば中学3年生相当ですから、体力的にはこれから伸びていく時期です

この先1~2年で三回転ジャンプを5種類そろえて、いよいよトリプルアクセルへ、という風につないでいけるかどうか

出来ればスピンやステップもレベルを上げて、きれいに滑ってほしいのですけど、それは二の次になるんですかね

 

国際大会で三回転のジャンプを三回飛んで、すべて回転の不足なく認定された、というのは今後の自信になるでしょう

 

番組企画の単発で終わらせずに、できれば安藤美姫さんには、今後も彼らに付き合ってほしなあ

長期企画として番組が追ってもいいです

オリンピックは難しいかもしれませんが、世界選手権にまでならかなりの確率でたどり着けるのではないかと思います

国内ナンバーワンですから、あとはミニマムスコアさえとることができればよいわけです

時間はかかりそうですけどね

 

あと、試合の時のリズキーは、ひょうきんメガネではありません

メガネを外した、南国育ちのはにかみ屋な少年です

 

 

関連エントリー

リズキー あるいはひょうきんメガネ

サビカ ジュニアグランプリ18 ブラティスラバ

サビカと安藤美姫