全日本選手権18 要素別好成績者

前回まで、男女シングルの得点の取り方を見てきましたが、今回はその流れの最終回として、要素別の好成績者を、男女ひっくるめてみていきたいと思います

なお、ここに名前が入ってくるのは、フリーに進出した、男女それぞれ24名のみです。ショートプログラムだけ滑った選手は入ってきません。

 

まずは、四回転を飛んでGOEがプラスだった人

 

     

基礎点

GOE

得点

SP

宇野昌磨

4F

11.0

3.61

14.61

FP

宇野昌磨

4T-2T

10.8

3.26

14.06

FP

田中刑事

4S-2T

11.0

2.63

13.63

SP

宇野昌磨

4T-2T

10.8

2.58

13.38

FP

佐藤洸彬

4T

9.5

2.58

12.08

FP

友野一希

4S-2T

11.0

2.08

13.08

SP

佐藤駿

4T

9.5

2.04

11.54

FP

本草

4T

9.5

1.76

11.26

FP

佐藤駿

4T-2T

10.8

1.36

12.16

FP

宇野昌磨

4F

11.0

1.10

12.10

 

回転不足を含め、四回転に挑んだ、とされるのはショートプログラムが5人が6回、フリーでは7人が11回となっています。「挑んだ」というのは、採点表のエレメンツとして、4回転が記録されているもの(回転不足でも可)とします。四回転に挑もうとアプローチしたけど、結果的に3回転で降りてきた、というようなものは含みません。以下、他の要素でもすべてそういう解釈で、エレメンツに○○と書いてあるもの、とします

また、GOEは加点される点数そのものの記載になります。なので、+5から-5ではなく、各要素に固有の上限下限の範囲でのGOEになります。また、基礎点には1.1倍ボーナスのところで飛んだ場合にはそれも含んでいます。

 

四回転でGOEプラス、つまり成功した四回転を飛べたのは、6人が10回、ということになりました。4回成功したのが宇野選手、2回が佐藤駿選手で、あとの4人は1回づつです。

フリップは宇野選手だけ、サルコウは田中選手友野選手、トーループが、宇野選手、山本選手に、佐藤洸彬選手、佐藤駿選手です。

当たり前のように宇野選手の加点が高いですが、田中選手のサルコウからのコンビネーション、佐藤選手の単独トーループも高い加点が出るいいジャンプでした

結局、グランプリシリーズに出た男子選手は全員四回転を一本は決めることができた、ということになりますし、逆に、出なかった選手からは、最年少の佐藤選手だけが四回転を決めた、という形になりました。

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

宇野昌磨

3A-1Eu-3F

15.18

3.09

18.27

FP

高橋大輔

3A-2T

9.30

2.63

11.93

FP

鍵山優真

3A-2T

9.30

2.17

11.47

FP

日野龍樹

3A-3T

12.20

2.06

14.26

FP

友野一希

3A-1Eu-3S

12.80

1.83

14.63

FP

壷井達也

3A-2T

9.30

1.60

10.90

FP

佐藤駿

3A-3T

12.20

1.37

13.57

FP

三宅星南

3A-2T

9.30

0.80

10.10

FP

鈴木潤

3A-2T

9.30

0.69

9.99

FP

本草

3A-1T

8.40

0.11

8.51

 

次は、コンビネーションでトリプルアクセルを飛び、GOEがプラスだった選手。試みたのは13選手いて、GOEがプラスになったのは10選手でした。

宇野選手がGOEトップなのはほとんど当たり前、という感じになってますが、2番目に高橋選手が来て、三番目がジュニアの鍵山選手です。また、総合成績では今一つだった日野選手も、クリーンな3A-3Tを決めていて、こうやって並べると上から四番目に入っています。

 

次は単独のトリプルアクセル

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

宇野昌磨

3A

8.80

3.20

12.00

SP

宇野昌磨

3A

8.80

2.63

11.43

FP

田中刑事

3A

8.00

2.17

10.17

FP

高橋大輔

3A

8.00

2.17

10.17

SP

中村優

3A

8.00

1.94

9.94

SP

島田高志郎

3A

8.00

1.71

9.71

SP

日野龍樹

3A

8.00

1.49

9.49

FP

三宅星南

3A

8.00

1.49

9.49

SP

木科雄登

3A

8.00

1.37

9.37

SP

鈴木潤

3A

8.00

1.37

9.37

 

単独のトリプルアクセルは回転不足を含め、ショートフリーでのべ37人が試みて、GOEがプラスになったのは21例でした。GOE上位10人を載せるとこんな感じです。やっぱり宇野昌磨選手が上にいるわけですが、5番目にショートで5位に入った中村優選手の名前があります。また、総合成績ではあまりよくなかった日野選手がここでも名前があり、三宅選手も入っています。二人とも、全体としてはあまりいい出来ではなかったもののトリプルアクセルという難度の高いジャンプはきれいに飛んで見せた、ということです

 

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

紀平梨花

3A

8.00

2.74

10.74

FP

紀平梨花

3A-3T

12.20

2.63

14.83

FP

細田采花

3A

8.00

2.17

10.17

FP

細田采花

3A-2T

9.30

1.60

10.90

SP

細田采花

3A

8.00

1.03

9.03

 

続いて、女子のトリプルアクセル。挑戦したのは二人が計6回で、GOEプラスになったのは5回です。

細田選手は三分の三成功で、GOEはすべて1点以上付きました。ただ、紀平選手は転倒したもの以外の二つの加点は細田選手より上です。単独のトリプルアクセル加点2.74というのは、男子でもこれより上は宇野選手しかいませんでした。コンビネーションでの加点2.63も、高橋大輔選手と同点で、それより上は宇野選手しかいません。細田選手の単独ジャンプの加点2.17でも、田中選手高橋選手と同点で、上には宇野選手しかいない、という高水準です。

 

 

次は、トリプルルッツからのコンビネーション。

男子では延べ24人が試みて、GOEプラスは12例でした。

     

基礎点

GOE

得点

FP

島田高志郎

3Lz-1Eu-3S

10.70

1.60

12.30

FP

櫛田一樹

3Lz-3T

10.10

1.60

11.70

SP

島田高志郎

3Lz-3T

11.11

1.52

12.63

SP

櫛田一樹

3Lz-3T

10.10

1.35

11.45

FP

本草

3Lz-3T

10.10

1.18

11.28

SP

本草

3Lz-2T

7.20

0.93

8.13

SP

中野紘輔

3Lz-3T

10.10

0.84

10.94

FP

唐川常人

3Lz-2T

7.92

0.51

8.43

 

 

上位5人で8例あって、こう並びます。島田選手は、フリーでこの三連続が決まったことで、なんとかジュニア最上位に残ることができた、と言えるかもしれません。二回跳んで二回とも全体の中で上位の加点になっている島田選手、櫛田選手、山本選手は、ルッツからのコンビネーションが上手、ということなのでしょう。櫛田選手は総合16位、唐川選手は23位、中野選手は24位ですが、こうした、一つ一つの要素で取ると上の方に名前が入ってくるものがあります

 

     

基礎点

GOE

 

SP

青木祐奈

3Lz-3Lo

10.80

0.76

11.56

 

男女通じて全選手中唯一、3Lz-3Loのコンビネーションに青木選手が挑戦し、成功させました。

 

上記も含め、女子で3Lzからのコンビネーションを飛んだのは延べ26人で、GOEがプラスになったのは17例でした。また、3Fからのコンビネーションは延べ12人が飛び、GOEプラスは8例です

 

     

基礎点

GOE

 

FP

山下真瑚

3Lz-3T-2T

11.40

2.36

13.76

FP

川畑和愛

3Lz-3T

10.10

2.28

12.38

SP

坂本花織

3F-3T

9.50

1.97

11.47

SP

川畑和愛

3Lz-3T

10.10

1.94

12.04

FP

坂本花織

3F-3T

9.50

1.89

11.39

FP

三原舞依

3Lz-3T

10.10

1.85

11.95

FP

坂本花織

3F-2T

7.26

1.82

9.08

SP

横井ゆは菜

3Lz-3T

10.10

1.69

11.79

FP

宮原知子

3Lz-3T

10.10

1.69

11.79

SP

三原舞依

3Lz-3T

10.10

1.60

11.70

FP

三原舞依

3Lz-2T-2Lo

9.79

1.60

11.39

FP

横井ゆは菜

3Lz-2T

7.20

1.52

8.72

FP

紀平梨花

3Lz-2T

7.20

1.43

8.63

SP

樋口新葉

3Lz-3T

10.10

1.35

11.45

SP

長縄和奏

3Lz-3T

10.10

1.26

11.36

SP

宮原知子

3Lz-3T

10.10

1.18

11.28

FP

長縄和奏

3Lz-3T

10.10

1.18

11.28

 

加点が1.00以上付いたのは17例ありました。一番加点が大きかったのは、冒頭で三連続にした山下選手。ショートの出遅れをフリーで挽回するためのスタートとして大きな加点を得ています。

総合では10位だった川畑選手ですが、ショートフリーともに3Lz-3Tのコンビネーションを入れて、どちらも大きな加点を得ました。

坂本選手はルッツからではなくフリップからのコンビネーションにしていて、GOEで大きな加点を得ています。

シニアでグランプリシリーズに出て表彰台経験のある選手や、ジュニアのトップ二人に交じって、長縄選手が、ショートフリー共に1.00以上の加点を得て、名前を連ねています

 

     

基礎点

GOE

 

FP

横井ゆは菜

2A

3.30

1.41

4.71

FP

坂本花織

2A

3.30

1.32

4.62

SP

坂本花織

2A

3.30

1.23

4.53

SP

横井ゆは菜

2A

3.30

1.18

4.48

FP

三原舞依

2A

3.30

1.13

4.43

SP

樋口新葉

2A

3.30

0.99

4.29

SP

白岩優奈

2A

3.30

0.99

4.29

 

女子ではほとんどの選手が一度は飛ぶことになるダブルアクセルの単独ジャンプでGOEが+3以上(加点0.99以上)を拾ってみました。

フリーの横井選手がトップ。ショートも合わせて、横井選手と坂本選手で上から四つを占めています。白岩選手は今大会全般的にあまりよくなかったのですが、ショートの単独ダブルアクセルは高い加点を得ていました。なお、女子の全選手の中で、紀平選手だけは、単独ダブルアクセルが要素に入っていません。

 

 

     

基礎点

GOE

 

FP

三原舞依

2A-3T

8.25

1.26

9.51

FP

坂本花織

2A-3T-2T

9.68

1.20

10.88

FP

山下真瑚

2A-3T

7.50

1.20

8.70

FP

白岩優奈

2A-3T

7.50

1.20

8.70

FP

長縄和奏

2A-1Eu-3S

8.91

1.17

10.08

FP

宮原知子

2A-3T

8.25

1.08

9.33

FP

細田采花

2A-3T

8.25

1.08

9.33

FP

渡辺倫果

2A-3T-2T

8.80

1.08

9.88

FP

川畑和愛

2A-3T

7.50

1.02

8.52

 

ジャンプの最後。女子で、ダブルアクセルから後ろに3回転を含めたコンビネーション。延べ15人が試みて、GOEがプラスなのは14例です。その中で1.00以上の加点があったものを並べています

白岩選手はここにも名前が入ってきます。全体の好不調に関係なく、ダブルアクセルはしっかり飛べるもの、ということなんでしょうか。ジュニアの中で点を伸ばせなかった渡辺選手が、2Aからの三連続では高いGOEを稼いでいました。2A-3Tと言えば宮原選手、というのは2015年全日本選手権で、イメージを刷り込まれていますが、案外加点を稼げなかったんだなあ、と思ったりします

 

 

 

続いてスピン。スピンは、記号のアルファベット順に進めていきます

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

宇野昌磨

CCoSp4

3.50

1.65

5.15

SP

宇野昌磨

CCoSp4

3.50

1.35

4.85

FP

壷井達也

CCoSp4

3.50

0.90

4.40

SP

島田高志郎

CCoSp4

3.50

0.85

4.35

FP

島田高志郎

CCoSp4

3.50

0.85

4.35

SP

中村優

CCoSp4

3.50

0.80

4.30

SP

高橋大輔

CCoSp3

3.00

0.77

3.77

SP

田中刑事

CCoSp4

3.50

0.75

4.25

SP

本草

CCoSp4

3.50

0.75

4.25

SP

木科雄登

CCoSp4

3.50

0.70

4.20

SP

佐藤洸彬

CCoSp4

3.50

0.70

4.20

FP

木科雄登

CCoSp4

3.50

0.70

4.20

FP

本草

CCoSp4

3.50

0.70

4.20

FP

佐藤洸彬

CCoSp4

3.50

0.70

4.20

 

男子の、チェンジフットコンビネーションスピン。試みたのは47例なので、ショートフリー合わせて1人だけ要素として入れていないことになります。笹原選手がフリーでこのスピンを入れませんでした。

加点が0.70、すなわち、レベル4の時GOE平均2.00以上のものが14例ありました。

ショートもフリーも宇野選手が一番、ということで、ジャンプだけでなくスピンも宇野選手の力が抜けている、ということが見えますが、その下にはジュニアから壷井選手、さらにはショートもフリーも島田選手が入っています。

 

     

基礎点

GOE

 

FP

宮原知子

CCoSp4

3.50

1.60

5.10

FP

紀平梨花

CCoSp4

3.50

1.30

4.80

SP

坂本花織

CCoSp4

3.50

1.25

4.75

FP

坂本花織

CCoSp4

3.50

1.20

4.70

SP

宮原知子

CCoSp4

3.50

1.10

4.60

FP

野比

CCoSp4

3.50

1.10

4.60

SP

樋口新葉

CCoSp4

3.50

1.05

4.55

SP

紀平梨花

CCoSp4

3.50

1.05

4.55

FP

三原舞依

CCoSp4

3.50

1.00

4.50

SP

山下真瑚

CCoSp4

3.50

0.95

4.45

FP

山下真瑚

CCoSp4

3.50

0.95

4.45

FP

本田真凛

CCoSp4

3.50

0.95

4.45

FP

青木祐奈

CCoSp4

3.50

0.95

4.45

FP

樋口新葉

CCoSp3

3.00

0.94

3.94

SP

三原舞依

CCoSp4

3.50

0.90

4.40

SP

松原星

CCoSp4

3.50

0.90

4.40

SP

青木祐奈

CCoSp4

3.50

0.85

4.35

SP

野比

CCoSp4

3.50

0.80

4.30

FP

川畑和愛

CCoSp4

3.50

0.80

4.30

FP

荒木菜那

CCoSp4

3.50

0.80

4.30

FP

渡辺倫果

CCoSp3

3.00

0.77

3.77

FP

横井ゆは菜

CCoSp4

3.50

0.75

4.25

SP

大庭雅

CCoSp4

3.50

0.70

4.20

 

女子は48例あったので、全員がショートフリーどちらもで入れています。0.70以上の加点があったのは23例と、男子より多くなっています。

加点最高は、宮原選手のフリー。さらに紀平選手坂本選手と、やはり三強がここでも上から名前を連ねている中、総合16位だった竹野選手がその次の位置に入ってきています。加点1.10はGOE平均3.0を超えていて、かなりの高評価です。

 

 

次に男子のCCSp チェンジフットキャメルスピンや、女子のCSpキャメルスピンなんかがあるのですが、試みた選手が少なく、加点の大きな選手もいなかったので飛ばします。

 

     

基礎点

GOE

得点

SP

本草

CSSp4

3.00

1.03

4.03

SP

宇野昌磨

CSSp3

2.60

0.74

3.34

FP

壷井達也

CSSp4

3.00

0.73

3.73

FP

田中刑事

CSSp4

3.00

0.64

3.64

FP

鍵山優真

CSSp4

3.00

0.64

3.64

SP

壷井達也

CSSp4

3.00

0.60

3.60

FP

島田高志郎

CSSp4

3.00

0.60

3.60

 

続いて、男子のCSSp チェンジフットシットスピン。延べ32選手が試みていました。加点が0.60以上、つまりレベル4の時にGOE平均2.0以上のものを取り出すと7例あります。

宇野選手がこの要素ではレベルを取りこぼしていました。この要素に限っては山本選手が宇野選手の上を行って、加点トップになっています。

 

     

基礎点

GOE

 

FP

坂本花織

FCCoSp4

3.50

1.60

5.10

FP

三原舞依

FCCoSp4

3.50

1.25

4.75

FP

三宅咲綺

FCCoSp4

3.50

0.90

4.40

FP

山下真瑚

FCCoSp4

3.50

0.85

4.35

FP

野比

FCCoSp4

3.50

0.75

4.25

 

女子のFCCoSp フライングチェンジフットコンビネーションスピン。これは延べ10選手が試みて全員レベル4でした。

加点0.70以上を取り出すと5人います。総合20位だった三宅選手が、グランプリレベルの山下選手よりも、この要素だけ見ると上にいたりしています

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

宇野昌磨

FCCoSp4

3.50

1.10

4.60

FP

本草

FCCoSp4

3.50

0.70

4.20

 

男子の同じFCCoSpは11選手が試みています。加点0.70以上は二人だけでした。

山本選手はスピンの加点では上位に次々名前が入ってきますね。

 

     

基礎点

GOE

 

FP

宮原知子

FCSp4

3.20

1.23

4.43

SP

坂本花織

FCSp4

3.20

1.05

4.25

FP

白岩優奈

FCSp3

2.80

1.00

3.80

SP

宮原知子

FCSp4

3.20

0.96

4.16

SP

樋口新葉

FCSp4

3.20

0.96

4.16

SP

野比

FCSp4

3.20

0.91

4.11

FP

樋口新葉

FCSp4

3.20

0.82

4.02

FP

山下真瑚

FCSp4

3.20

0.69

3.89

SP

川畑和愛

FCSp4

3.20

0.64

3.84

 

次はFCSp フライングキャメルスピン。

延べ23選手が試みて、レベル4の時のGOE平均2.0以上である0.64以上の加点が付いたのは9例。これも宮原選手がトップ。宮原選手はすべてのスピンがフリーの方が良い点数になっていて、実はショートプログラムからフリー並みのスピンの点数が取れていれば、総合で紀平選手よりも上の点数になり2位に入っているところでした。

竹野選手がここでも上位に名前を連ねています

 

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

宇野昌磨

FCSp4

3.20

0.96

4.16

SP

宇野昌磨

FCSp4

3.20

0.87

4.07

SP

本草

FCSp4

3.20

0.87

4.07

SP

木科雄登

FCSp4

3.20

0.69

3.89

FP

木科雄登

FCSp4

3.20

0.64

3.84

 

男子は延べ28人が試みていました。もはや当たり前のように宇野選手がショートフリー共にこの要素でもトップ。木科選手もショートフリー共に加点を稼ぎました。山本選手も、スピンでは加点上位としてあちこちに名前が入ってきています

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

本草

FCSSp4

3.00

1.03

4.03

 

FCSSp フライングチェンジフットシットスピン。このスピンは男子の三選手だけが試みています。加点が大きくあったのは山本選手で、GOE平均3.0以上はいっていました。

 

     

基礎点

GOE

 

FP

坂本花織

FSSp4

3.00

0.94

3.94

FP

白岩優奈

FSSp4

3.00

0.86

3.86

SP

三原舞依

FSSp4

3.00

0.81

3.81

SP

松原星

FSSp4

3.00

0.77

3.77

FP

紀平梨花

FSSp4

3.00

0.73

3.73

FP

三原舞依

FSSp4

3.00

0.73

3.73

SP

紀平梨花

FSSp4

3.00

0.69

3.69

SP

白岩優奈

FSSp4

3.00

0.69

3.69

FP

荒木菜那

FSSp4

3.00

0.69

3.69

FP

大庭雅

FSSp4

3.00

0.60

3.60

 

FSSpはフライングシットスピン。これは女子では延べ25選手が試みています。

これは、割と加点の付き方が厳しくて、GOE平均3.0を超えたのは坂本選手のフリーのみでした。

松原選手や荒木選手、大庭選手といったあたりの名前がここで見ています。

 

     

基礎点

GOE

得点

SP

高橋大輔

FSSp4

3.00

0.86

3.86

FP

高橋大輔

FSSp4

3.00

0.69

3.69

SP

中村優

FSSp4

3.00

0.64

3.64

SP

櫛田一樹

FSSp4

3.00

0.60

3.60

 

男子はさらに厳しくて、GOE平均2.0以上を出したのは3人で4例のみでした。

高橋選手は他のところではスピンではあまり上の方に名前が入ってきていなかったのですが、ここではショートフリー共に名前が入っています。

 

 

男子で、FUSp フライングアップライトスピン、というのを試みた選手が一人いましたが、加点はあまりなかったので飛ばします

 

 

     

基礎点

GOE

 

FP

宮原知子

LSp4

2.70

1.35

4.05

SP

宮原知子

LSp4

2.70

1.27

3.97

FP

紀平梨花

LSp4

2.70

1.08

3.78

FP

野比

LSp4

2.70

0.96

3.66

SP

紀平梨花

LSp4

2.70

0.93

3.63

FP

荒木菜那

LSp4

2.70

0.93

3.63

FP

本田真凛

LSp4

2.70

0.93

3.63

SP

樋口新葉

LSp4

2.70

0.89

3.59

SP

坂本花織

LSp4

2.70

0.85

3.55

SP

野比

LSp4

2.70

0.85

3.55

SP

三原舞依

LSp4

2.70

0.81

3.51

SP

本田真凛

LSp4

2.70

0.81

3.51

FP

青木祐奈

LSp4

2.70

0.81

3.51

 

レイバックスピンは女子選手だけが行っていて、延べ36選手が試みました。GOE平均3.0以上の加点0.81以上が13例あります。

ショートフリー共に宮原選手がトップ。フリーでは満点が出ていました。宮原選手のフリーのスピンは、三つすべて、その種類のスピンとして全体のトップの加点を得ています。

スピンが得意という竹野選手がここでも上位に名前を連ねてきました。

ここまで、要素別で見ても名前が入ってきていなかった本田選手が、ようやくここで姿を現しました。

 

     

基礎点

GOE

 

SP

山下真瑚

SSp4

2.50

0.64

3.14

 

最後にSSp シットスピン これはレベル4でも基礎点が2.50であることもあって、試みた選手は全選手中一人だけでしたが、GOEは平均2.0を超えて、加点0.64を得ていました。

 

 

次はステップです

 

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

高橋大輔

StSq4

3.90

1.89

5.79

FP

宇野昌磨

StSq4

3.90

1.62

5.52

SP

高橋大輔

StSq3

3.30

1.56

4.86

SP

宇野昌磨

StSq4

3.90

1.23

5.13

SP

田中刑事

StSq3

3.30

0.99

4.29

FP

田中刑事

StSq3

3.30

0.99

4.29

SP

本草

StSq3

3.30

0.94

4.24

SP

島田高志郎

StSq3

3.30

0.85

4.15

FP

友野一希

StSq2

2.60

0.85

3.45

SP

友野一希

StSq3

3.30

0.75

4.05

FP

木科雄登

StSq2

2.60

0.67

3.27

FP

本草

StSq2

2.60

0.67

3.27

FP

佐藤洸彬

StSq2

2.60

0.67

3.27

 

ステップは、ショートフリーで全選手に入っている要素です。

レベル3の時にGOE平均2.0だと加点が0.66になるので、男子ではそれ以上の加点が入っている選手を抜き出してみると、13例ありました。また、レベル4は3例だけです

上から高橋選手、宇野選手の名前が並びます。高橋選手のショートはレベル3でしたから、GOEの平均という点では、宇野選手のフリーよりも上なので、GOEの評価という点では高橋選手が上に二つ並ぶ形になります。

田中選手がその二人の下に二つ並べました。その下に山本選手島田選手のショートが入ります。友野選手はフリーではレベル2で、GOEの評価は3.0を超えるのに加点はあまり入らず、ショートではGOEがそれほど伸びず、という形でした

 

 

     

基礎点

GOE

 

FP

宮原知子

StSq4

3.90

1.89

5.79

SP

宮原知子

StSq4

3.90

1.78

5.68

FP

紀平梨花

StSq4

3.90

1.56

5.46

FP

坂本花織

StSq4

3.90

1.56

5.46

SP

樋口新葉

StSq3

3.30

1.32

4.62

SP

坂本花織

StSq4

3.90

1.28

5.18

SP

三原舞依

StSq3

3.30

1.18

4.48

FP

三原舞依

StSq3

3.30

1.18

4.48

FP

山下真瑚

StSq3

3.30

1.08

4.38

SP

紀平梨花

StSq4

3.90

1.06

4.96

SP

大庭雅

StSq3

3.30

1.04

4.34

SP

川畑和愛

StSq3

3.30

0.99

4.29

SP

本郷理華

StSq3

3.30

0.99

4.29

FP

本田真凛

StSq3

3.30

0.99

4.29

 

女子は、0.66以上だと数が多すぎるので、レベル3のGOE平均3.0の時の加点0.99以上で拾いました。それでも14例あります。また、レベル4のステップはショートフリー合わせて4人で7例ありました。

宮原選手がショートフリー共にGOEトップ。スピンもそうでしたが、ステップもフリーの方が高い評価を得ています。

総合であまり上位に来なかった中では、本郷選手本田選手が、それぞれショートフリーで、GOE3.0をもらうステップを滑りました。

川畑選手は、3Lzからのコンビネーションジャンプで高得点で目立っていましたが、ステップでも割と上位の点を出しています。また、大庭選手もショートプログラムのステップでは高評価でした。

 

 

最後にコレオシークエンス

 

     

基礎点

GOE

得点

FP

高橋大輔

ChSq1

3.00

2.36

5.36

FP

宇野昌磨

ChSq1

3.00

1.71

4.71

FP

田中刑事

ChSq1

3.00

1.71

4.71

FP

友野一希

ChSq1

3.00

1.50

4.50

FP

山隈太一朗

ChSq1

3.00

1.50

4.50

FP

本草

ChSq1

3.00

1.43

4.43

FP

島田高志郎

ChSq1

3.00

1.36

4.36

FP

佐藤洸彬

ChSq1

3.00

1.21

4.21

FP

渡邊純也

ChSq1

3.00

1.21

4.21

FP

三宅星南

ChSq1

3.00

1.14

4.14

FP

木科雄登

ChSq1

3.00

1.07

4.07

FP

笹原景一朗

ChSq1

3.00

1.00

4.00

 

GOE平均2.0の加点1.00以上で拾ったら、12人と全体の半分入ってきています

高橋選手がこれもトップ。宇野田中友野という世界選手権経験者が上から並ぶ中で、五番目にGOE平均3.00の高評価を総合10位の山隈選手が得ています。また、総合21位の渡辺選手が、コレオシークエンスでは上から9番目。滑りでアピールできていました

 

     

基礎点

GOE

 

FP

宮原知子

ChSq1

3.00

2.21

5.21

FP

坂本花織

ChSq1

3.00

2.14

5.14

FP

本郷理華

ChSq1

3.00

2.00

5.00

FP

紀平梨花

ChSq1

3.00

1.57

4.57

FP

三原舞依

ChSq1

3.00

1.57

4.57

FP

白岩優奈

ChSq1

3.00

1.50

4.50

FP

山下真瑚

ChSq1

3.00

1.29

4.29

FP

大庭雅

ChSq1

3.00

1.21

4.21

FP

樋口新葉

ChSq1

3.00

1.14

4.14

FP

横井ゆは菜

ChSq1

3.00

1.07

4.07

FP

本田真凛

ChSq1

3.00

1.07

4.07

FP

野比

ChSq1

3.00

1.07

4.07

FP

三宅咲綺

ChSq1

3.00

1.07

4.07

FP

十倉日和

ChSq1

3.00

1.07

4.07

 

女子は、GOE平均2.0以上で拾ったら14例と半分を超えてしまいました。

トップはここでも宮原選手。宮原選手はジャンプ以外は何やってもトップです

本郷選手が三番目。個性、というのがはっきりある選手なので、こういうところでは上の方に来るんでしょうか。

大庭選手ステップに続いて、コレオでも上の方に名前を連ねました。女子唯一の社会人として、滑りでアピールしています。

 

 

 

というわけで、全日本選手権を振り返って、要素別の好成績者を見てみました。

総合点では上の方に行けなかった選手も、こうやって区分けすると、どこかでは名前が入ってきていたりもします。

 

全日本選手権の得点考察シリーズは、これも含めて6回続いたことになりますが、今回で終わりになります

 

 

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